円盤状の情報記録媒体として光ディスクが知られている。近年、光ディスクの高密度化、大容量化が進んでおり、光ディスクの信頼性を確保することが重要になっている。この信頼性を確保するため、光ディスク装置は、装着された光ディスクに対して記録する際に利用する記録条件を求める学習処理を行っている。学習処理としては、たとえば、光ディスクに照射される半導体レーザーの最適な記録パワー条件を求める記録パワー学習がある。
以下、光ディスクの構成および従来の記録パワー学習について説明する。
図13は、一般的なディスク媒体の構成図である。ディスク媒体は、DVD−RまたはDVD−RWなどの記録可能な光ディスクでありえる。円盤状の光ディスク1301には、同心円状またはスパイラル状に、多数のトラック1302が形成されており、各トラック1302には細かく分けられた多数のセクタ1303が形成されている。また、光ディスク1301の領域は、記録情報領域1304とディスク情報領域1305、1307とデータ記録領域1306とに大別される。
記録情報領域1304は、光ディスク1301へ記録を行うための情報が格納されている。ディスク情報領域1305、1307は、ディスクをアクセスするのに必要なパラメータが格納されている。ディスク情報領域1305はリードイン、ディスク情報領域1307はリードアウトとも呼ばれる。データの記録再生はデータ記録領域1306に対して行われる。
図14は図13で示す記録情報領域1304の構成図である。記録情報領域1304はディスク情報領域1305(リードイン)の内周に位置する。記録情報領域1304は、記録パワー学習などを行う際に利用する学習領域1401(PCA:Power Calibration Area)と、学習領域1401で求めた記録パワー値やディスクの記録状態に関する情報などを格納する記録情報管理領域1402(以下、RMA:Recording Management Area)を含む。例えば、DVD−Rの場合、図14に示されるように、記録情報領域1304の内周側に学習領域1401が配置され、外周側にRMA1402が配置される。ただし、すべての光ディスクの構成がこれに限定されるわけではない。
図15は、誤り訂正符号の計算単位であるECCブロックと、ディスク上に記録されるセクタとの関係を示すECCブロックとセクタの構成図である。より大容量のDVDでは、高い誤り訂正能力と低い冗長度を両立させるために、1つのECCブロックは16セクタから構成される。但し、この図では便宜上、4つのセクタからECCブロックが構成されるとする。
図15(a)は、ECCブロックの構成図である。ECCブロックは、172バイト×48行にメインデータを配置し、その1行毎に(横方向に)誤り訂正符号を計算した内符号パリティPIと、その1列毎に(縦方向に)誤り訂正符号を計算した外符号パリティPOとで構成される。
内符号パリティと外符号パリティを持つものは、一般的に積符号と呼ばれる。積符号は、ランダムエラーとバーストエラー(局所的に集中した誤り)の両方に強い誤り訂正方式である。
たとえば、ランダムエラーに加えて、引っ掻き傷で2行分のバーストエラーが発生した場合を考えてみる。バーストエラーは、外符号からみれば殆どが2バイト誤りなので訂正できる。ランダムエラーが多く存在した列は、外符号で訂正できずに誤りが残るが、この残った誤りは内符号によって大抵の場合訂正できる。内符号によっても誤りが残ったとしても、再び外符号で訂正すれば、さらに誤りを減らすことができる。
DVDでは、このような積符号を採用したことによって、パリティの冗長度を抑えながら、十分な訂正能力が実現されている。言い換えれば、パリティの冗長度を抑えた分、ユーザデータの容量を高めることができている。
図15(b)は、セクタの構成図である。ECCブロックの外符号パリティを1行ずつ各セクタへ均等に配分している。その結果、1つの記録セクタは、182バイト×13行のデータから構成される。
以下の説明において、ブロックとは、上述したECCブロックを意味する。
次に、記録パワー学習について説明する。
記録パワー学習は、光ディスク装置に光ディスクを装着した後、光ディスクに対して記録を行う前、あるいは、温度変化などの要因により光ディスクの特性、または、光ディスク装置の特性が所定以上に変化するたびに行われる。
また、この記録パワー学習は、学習領域で記録・再生を行うことによって最適な記録パワー条件を求める。光ディスク装置は、装着された光ディスクの学習領域以外の領域に対し、この記録パワー学習で求められた記録パワー条件を用いて記録処理を行う。
次に、記録パワー学習における学習領域の利用方法について図を用いて説明する。
DVD−Rの場合、学習領域は7088セクタからなり、その内、光ディスク装置が利用可能な記録パワー学習用の領域は6832セクタ存在する。また、RMAはECC単位で記録が行われ、701ブロックで構成される。
このRMAには、学習領域のうちの記録パワー学習で記録された領域(以下、学習使用済領域)と記録パワー学習が行われていない未記録領域(以下、学習未使用領域)との境界に関する境界情報が格納されている。しかし、RMAを更新するタイミングはデータ記録領域1306への記録に同期することが多いため、RMAに格納されている境界情報が必ずしも最新のものとは限らない。また、RMAに格納される境界情報はECCブロック単位であるため、例えば、記録パワー学習を1セクタ単位で行なう場合、RMAに格納される境界情報が正確な境界位置を示す可能性は低い。したがって、学習使用済領域と学習未使用領域との境界を直接検出することが必要となる。
一般に、学習使用済領域と学習未使用領域との境界を直接検出する手段としてRF振幅検出処理部が使用されている。RF振幅検出処理部は、再生信号の振幅(RF振幅)の大きさに基づいて、学習使用済領域と学習未使用領域との境界を判定する機能を有する。
図16は、学習領域1603で行われる従来の記録パワー学習における、学習領域1603の構成と記録パワーの変化の一例を示す。
学習領域1603は外周側からセクタ単位で使用される。たとえば、1回の記録パワー学習において、外周に位置するセクタから順にセクタ毎に記録パワーを変化させながら、記録パワー条件情報を記録する。なお、図16では、5つの記録パワー条件を有する記録パワー条件情報を学習領域1603の5つのセクタに記録している。
その後、記録した記録パワー条件情報を再生し、再生時の状態が最適な記録パワー条件を記録パワー学習の結果として求める。記録パワー学習によって求めた最適な記録パワー条件を以降の記録時に利用する。
学習領域1603の一部が既に使用済みである場合、すなわち、学習領域1603の一部が学習使用済領域1602である場合、RF振幅検出処理部が、学習使用済領域1602と学習未使用領域1601との境界を検出して、その境界から学習未使用領域1601に対して記録パワー学習を行う。このように記録パワー学習を行なうことで、学習未使用領域1601は学習使用済領域1602に変更される。
次に、CD−WOにおける学習領域の使用方法について説明する。
CD−WOの記録フォーマットは「オレンジ・ブック」と呼ばれている。
図17は、従来のCD−WOにおける学習領域1703の構成を示す。図17において、学習領域1703は記録パワー学習を行うテストエリア1701と、テストエリア1701の使用状態を示すカウントエリア1702とで構成される。
CD−WOでは、たとえば、記録パワー学習でテストエリア1701の1セクタを使用する毎に、カウントエリア1702も1セクタずつ記録する。この場合、カウンタエリア1702に記録されるテストエリア1701の使用状態を検出することによって、テストエリア1701の学習未使用領域1701Aと学習使用済領域1701Bとの境界を判別することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
情報記録媒体を装着し得る本発明の情報記録再生装置は、学習領域において記録学習処理を実行することにより記録条件を求める。ある実施形態において、その記録条件は情報記録媒体に記録される。情報記録媒体に記録された記録条件は、次回の学習処理が実行される際に読み出され、新たな記録条件を求めるために利用され得る。
ここで、記録条件とは、光ディスク装置が光ディスクに情報を記録する際の光ディスク装置の動作条件をいう。記録条件は、記録条件情報の再生状態に基づいて求められる。
記録条件は、光ディスクに照射されるレーザパルスに関するパルス条件を含む。
あるいは、記録条件は、情報記録再生装置に含まれる各種回路の設定値またはその設定値を示すコード情報であってもよい。
(参考例1)
参考例1では、RF振幅検出処理部によって学習使用済領域と学習未使用領域との境界を明確に判別され、1度の記録条件学習で消費する学習領域を減らすことを可能とする情報記録媒体が提供される。
図1は、本発明の参考例1における学習領域104の構成と、記録パワー条件情報を記録する際の記録パワーの変化を示す。学習領域104の一部に記録パワーを変化させながら、記録パワー条件情報を記録する。
学習領域104は、記録パワー条件情報を記録した学習使用済領域103と、記録パワー条件情報を記録していない学習未使用領域101と、学習使用済領域103と学習未使用領域101との境界を判別する判別情報を記録するための境界領域102とを含む。境界領域102は、学習使用済領域103と学習未使用領域101との間に位置する。
境界領域102に記録された判別情報を再生した信号は、学習未使用領域101を同様に再生した信号と判別可能である。判別情報を再生した信号の振幅(RF振幅)と学習未使用領域101を再生した信号の振幅とがRF振幅検出処理部によって判別可能であるように判別情報は記録される。
図1では、学習領域104の外周側から内周にかけて記録パワー条件情報が記録されている。一般にデータ記録領域1306は学習領域104の外周側に設けられる。記録パワー学習を行なう領域は、記録パワー条件を用いて記録を行なうデータ記録領域1306と近い方が望ましいため、学習領域104は外周側から使用する。
以下に、光ディスクの構造と光ディスクから再生される信号との関係を説明し、その後、境界領域102と学習未使用領域101とを判別可能にする判別情報の具体例を説明する。
図15(b)に示すセクタ構成のデータ構造は、図2に示すように、縦に2分割されて91バイト×2×13行のデータに分けられる。2分割された各データ(91バイト)の先頭に2バイトのフレーム同期信号(SYNC)を付加した93バイトの構成をフレームと呼ぶ。すなわち、1行は2フレームを構成し、1セクタは26フレームを構成する。
図3は、フレームの具体的な構成を説明する図である。図3に示されるように、フレームは、光ディスク上のデータの最小単位である複数のマーク302(例えば、マーク302a、マーク302b)と、複数のマーク302の間に位置するスペース301(例えば、スペース301a、スペース301b)とを含む。
図3では、DVDにおける最短マーク長である3Tマーク302aと、最長マーク長である14Tマーク302bとを示す。マークとマークとの間をスペースと呼び、スペースの長さもマークと同様に、最短スペースは3Tスペース301aであり、最長スペースは14Tスペース301bである。ここで、Tは記録情報の1ビットに対応する長さを示す。
図4は、光ディスクからの再生信号の波形パターン(RF波形パターン)を示す。
I14Hは、最長パターン(14Tマークと14Tスペースからなる)の再生信号の振幅(RF振幅)の最大値を示す。I14Lは最長パターンのRF振幅の最小値を示す。I14は、最長パターンのRF振幅の大きさ(I14H−I14L)を示す。
一方、I3Hは最短パターン(3Tマークと3Tスペースからなる)のRF振幅の最大値を示す。I3Lは最短パターンのRF振幅の最小値を示す。I3は、最短パターンのRF振幅の大きさ(I3H−I3L)を示す。
境界領域102に記録される情報が以下の2つの条件を満たす場合、境界領域102から再生される信号は、学習未使用領域101から再生される信号と判別可能である。
第1の条件は、情報記録媒体に記録され得るマークの中で最も大きな振幅を有する特定のマークからの信号の振幅の大きさとその信号の振幅の最大値との比が所定の値以上であることである。
第2の条件は、上記第1の条件を満たす信号が所定数以上連続することである。
さらに具体的に示す。DVDにおいて記録され得るマークの中で信号が最も大きな振幅を有する特定のマークは最長パターン(14Tマークと14Tスペース)の14Tマークである。したがって、第1の条件は、最長パターン(14Tマークと14Tスペース)に対応する信号の振幅の大きさ(I14)とその信号の振幅の最大値(I14H)との比(I14/I14H)が所定の値以上であることである。所定の値は0.5であってもよい。すなわち、第1の条件は、I14/I14H≧0.5であってもよい。
第2の条件は、上記第1の条件を満たす信号が少なくとも4フレーム連続することである。
このような条件を満たす判別情報が、境界領域102に記録される。
なお、I14/I14Hの比は、記録パワー条件および記録パルス条件を含む記録条件などによって変化し得ることに留意されたい。
また、境界領域には、直前の学習使用済領域で行なった記録パワー学習で求めた最適な記録パワー条件に基づいて判別情報を記録してもよい。一般に最適な記録パワー条件を利用して記録した判別情報を再生した際の信号は、学習未使用領域101を再生した信号と判別可能である。RF振幅検出処理部の検出可能範囲を最適な記録パワー条件近傍に設定することで、最適な記録パワー条件を使って記録した情報は、判別情報として機能する。
本参考例では、学習使用済領域と学習未使用領域との間に境界領域を配置し、記録パワー学習で求められた最適な記録パワー条件を用いてRF振幅による学習未使用領域と判別可能な判別情報を境界領域に記録する。その結果、次に記録パワー学習を行う際、RF振幅検出処理部による学習使用済領域と学習未使用領域との境界の検出率を高めることができる。したがって、次に記録パワー学習を行う際に、学習使用済領域を誤って記録パワー学習に用いてしまい、記録パワーを不適切に決定してしまうような記録パワー学習の失敗を防ぐことができる。
図1では、記録パワー条件情報は1セクタ毎に記録される。また、判別情報を1セクタからなる境界領域102に記録する。
このように、1度の記録パワー学習で複数のセクタを使用した場合でも、境界領域は1セクタでよい。そのため、1度の記録パワー学習における学習領域の消費セクタ数を減少することが可能である。その結果、学習領域で実行可能な記録パワー学習の回数の減少を防ぐことが可能になる。
なお、上記説明では、境界領域は1セクタにより構成されたが、参考例1はこれに限定されない。境界領域は、例えば、複数のセクタより構成されてもよい。または、境界領域は、1セクタの一部、例えば、RF振幅検出処理部に判別可能な最短の長さである4フレームにより構成されてもよい。
なお、上記説明では、記録パワー学習はセクタ単位に記録パワーを変化させて行なったが、参考例1はこれに限定されない。例えば、セクタを構成するフレーム単位で記録パワーを変化させてもよい。
なお、参考例1で用いる境界領域に記録する判別情報は、単一周期のデータ、または、6T〜14Tのマークとスペースとを組み合わせた特定パターンでもよい。あるいは、境界領域に記録された判別情報を再生した信号は、ランダム関数から発生させたランダムデータを8−16変調した信号、または、HF信号振幅の規格であるI14/I14H≧0.6の関係を満たす信号であってもよい。
なお、図1では学習領域の外周側から記録パワー学習を行なっているが、参考例1はそれに限定されない。たとえば、学習領域の内周側より記録パワー学習を行ってもよい。
なお、上記では、記録条件学習の一例として記録パワー学習を、記録条件情報の一例として記録パワー条件情報を説明している。しかし、参考例1は、記録パワー学習に限定されるものではない。たとえば、記録パルス条件を求める記録パルス学習に適用してもよい。
なお、上記では、境界領域に記録パワー学習で求めた最適な記録パワー条件を利用して判別情報を記録する例を説明したが、本参考例はそれに限定されるものではない。境界領域は、学習未使用領域と判別可能であればよい。
(実施の形態2)
実施の形態2では、参考例1で説明した情報記録媒体に記録再生する情報記録再生方法、及び、情報記録再生装置が提供される。
図5は、本発明の実施の形態2におけるディスク記録再生ドライブ500の構成を示すブロック図である。以下、ディスク記録再生ドライブ500によって記録再生されるディスクを追記型ディスクとして説明する。
ディスク記録再生ドライブ500は、上位制御装置(一般的にはホストコンピュータが相当する)とI/Oバス570を介して接続される。また、ディスク記録再生ドライブ500は、上位制御装置からの命令を処理する命令処理部510と、追記型ディスクへの記録時の制御を行う記録制御部520と、追記型ディスクからの再生時の制御を行う再生制御部530と、RMAまたはリードインに記録された情報を格納するディスク情報格納バッファ540と、記録及び再生データを一時的に格納するデータバッファ550と、RF振幅検出機能または記録パワー学習の制御を行う記録学習情報処理部560を機能的に備えている。
記録学習情報処理部560は、RF振幅検出機能の制御を行うRF振幅検出処理部561と、記録パワー学習の制御を行う記録パワー学習処理部562を備える。
図6は、本発明の実施の形態2における記録パワー学習のフローチャートを示す。この記録パワー学習は、図5に示すディスク記録再生ドライブ500の記録制御部520と、RF振幅検出処理部561、及び、記録パワー学習処理部562によって実行される。
命令処理部510を通して記録コマンドを受信した記録制御部520は、記録するデータをデータバッファ550に格納し、記録処理を中断する(ステップ601)。次に、RF振幅検出処理部561は、学習使用済領域と学習未使用領域との間にある境界領域の検出を行い、記録パワー学習で利用する領域の開始セクタを求める(ステップ602)。記録パワー学習処理部562は、求めた開始セクタより、セクタ毎に記録パワーを変化させながら記録パワー条件情報を記録して記録パワー学習を行い、最適な記録パワー条件を求める(ステップ603)。次に、この記録パワー学習で求めた記録パワー条件を設定する(ステップ604)。記録パワー学習で使用した領域(学習使用済領域)の次の1セクタを境界領域として、この境界領域にRF振幅による学習未使用領域と判別可能な判別情報を記録する(ステップ605)。
このように、記録パワー学習で求めた記録パワー条件(例えば、記録パワー値)を用いて境界領域を記録する。その結果、学習使用済領域と学習未使用領域との境界に対するRF振幅検出処理部の検出率を高めることが可能となる。したがって、次の記録パワー学習時に学習使用済領域を誤って記録パワー学習に用いてしまい、記録パワーを不適切に決定するような記録パワー学習の失敗を防ぐことが可能になる。
なお、上記では、記録処理や再生処理を追記型ディスクへ行う例を説明したが、実施の形態2はそれに限定されない。たとえば、書換型ディスクに対して記録処理や再生処理を行なってもよい。
なお、上記の説明では境界領域は1セクタで構成されるとしたが、実施の形態2はこれに限定されない。たとえば、複数のセクタより構成されてもよいし、1セクタの一部により構成されてもよい。
なお、上記の説明では、記録パワー学習はセクタ単位で記録パワーを変化させるとしたが、実施の形態2はこれに限定されない。たとえば、セクタを構成するフレーム単位で記録パワーを変化させてもよい。また、1度の記録パワー学習で1以上のECCブロックを使用する場合、記録パワー学習で使用したECCブロックを構成するセクタのうち、記録パワー学習で使用していないECCブロックと隣接するセクタを境界領域とすることで、学習使用済領域の管理をECC単位で行ってもよい。
なお、実施の形態2で用いる境界領域に記録された判別情報は、単一周期のデータ、または、6T〜14Tのマークとスペースの組み合わせた特定パターンでもよい。あるいは、境界領域に記録された判別情報を再生した信号は、ランダム関数から発生させたランダムデータを8−16変調した信号、または、HF信号振幅の規格であるI14/I14H≧0.6の関係を満たす信号でもよい。
なお、上記説明では、記録条件学習の一例として、記録パワー学習を説明したが、実施の形態2は記録パワー学習に限定するものではない。たとえば、記録パルス条件を求める記録パルス学習に適応してもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、参考例1で示した情報記録媒体に対し、RF振幅検出処理部による学習使用済領域と学習未使用領域との境界領域の検出を行ない、学習使用済領域と学習未使用領域とを判別する情報記録再生方法、および、情報記録再生装置が提供される。本実施の形態による情報記録媒体により、検出時における境界の誤検出を防ぐことができる。
参考例1で説明したように、境界領域は学習未使用領域に接するように配置される。以下、学習領域は外周側から内周に順に使用されると仮定する。
以下、RF振幅検出処理部を用いて境界領域を検出する場合を考える。学習領域の最内周から検出を行なう場合、RF振幅が所定以上連続して検出された領域を境界領域と判定する。しかし、この方法では、学習領域をあまり利用していない場合、すなわち、学習領域全体のうち学習未使用領域の割合が多い場合、学習領域全体のほとんどを検出することが必要となる。その結果、境界領域を検出するのに多くの時間がかかる。
また、学習領域の外周から学習未使用領域を検出するまで再生信号の検出を行なう場合、RF振幅によって検出できない程度の記録パワーを使って記録された領域が所定の長さ以上連続すると、その領域を学習未使用領域と誤検出してしまう可能性がある。その場合、記録パワー学習の精度に多大な影響を与えてしまう。
したがって、実施の形態3では、記録パワー学習で記録する際、所定の領域以内に1ヵ所ずつ、学習未使用領域と判別可能な信号を記録することで、上述の問題を解決する。
図7Aは、実施形態3における学習使用済領域と学習未使用領域との境界を検出するフローチャートを示す。境界の検出は、RF振幅検出処理部561によって行なわれる。なお、図7Aでは、学習領域を外周側から使用すると仮定する。
記録パワー学習を行なう際に、RF振幅検出処理部561は、RMAに記録されている境界に関する情報を取得する(ステップ701)。その後、RMAに記録されている境界に関する情報が示す位置から学習領域の内周側の所定の領域、例えば、32セクタを検出する(ステップ702)。なお、ステップ702において検出される領域は、RMAに記録されている境界に関する情報が示す位置を含んでもよい。ステップ702における検出の結果、内周側に、例えば、1セクタ以上連続した未記録領域があるかどうか判定する(ステップ703)。
1セクタ以上連続した未記録領域はないと判定された場合、すなわち、ステップ702で検出された領域のうち、少なくとも内周側の1セクタが記録済領域であると判定された場合(ステップ703でNo)、さらに内周の32セクタを検出する(ステップ704)。ステップ704において、内周の32セクタを検出した後、ステップ704で検出された32セクタが未記録領域であるかどうか判定するために、再度ステップ703へ戻る。
内周側に1セクタ以上連続した未記録領域があると判定された場合、すなわち、ステップ702で検出した領域に未記録領域と記録済領域との境界があると判定された場合(ステップ703でYes)、続けて32セクタ内周を検出する(ステップ705)。検出の結果、ステップ705で検出された32セクタの全てが未記録領域と判定された場合(ステップ706でYes)、ステップ703で判定された未記録領域と記録済領域との境界を、学習使用済領域と学習未使用領域との境界として判定する(ステップ707)。ステップ705で検出された32セクタの内、1ヵ所でも記録済領域として判定されると(ステップ706でNo)、さらに内周に記録済領域がある可能性があるため、再度ステップ703へ戻る。
このような学習使用済領域と学習未使用領域との境界の検出を行なう場合、少なくとも所定の領域(上記説明において、具体的には、32セクタ)以内に1ヵ所、RF振幅による学習未使用領域と判別可能な情報が記録されていることにより、確実に境界領域の検出を行なうことが可能になり、学習領域が使用される外周側からの検出を行なうことが可能であるので、検出の時間短縮を図ることができる。
また、学習領域の学習使用済領域において、少なくとも所定の領域以内に1ヵ所、境界領域のダミーとして認識されるダミー情報をダミー領域に記録してもよい。
図7Bは、本発明の実施の形態3における学習領域714の構成と、その領域を再生した際の再生信号の振幅の大きさの変化を示す。学習領域714は、学習未使用領域711と、学習使用済領域713と、学習未使用領域711と学習使用済領域713との間に位置する境界領域712とを含む。図7Bでは、記録パワー条件情報が外周側から学習使用済領域713に記録されている。境界領域712は、学習未使用領域711と学習使用済領域713との境界を判別する判別情報を記録する。複数のダミー領域717は、RF振幅検出処理部によって境界領域712のダミーとして認識されるダミー情報を記録する。隣接するダミー領域717、または、ダミー領域717と境界領域712との間の間隔は所定値(例えば、32セクタ)以下である。図7Bにおいて、説明を明瞭にするために、学習使用済領域713の再生信号の振幅は、ダミー領域717を除き、検出可能な範囲以下に示しているが、これに限定されるものではない。
この場合、学習使用済領域713内にRF振幅によって検出できない記録パワーが記録された領域が多く存在しても、その領域を学習未使用領域と誤検出してしまうことを防ぐことができる。ダミー領域に記録されるダミー情報は、RF振幅検出処理部にとって、判別情報と等価な情報であればよい。
このように、学習領域内に、ダミー領域717および境界領域712を設けることで、情報記録媒体の学習使用済領域713の誤検出を防ぐことができる。
なお、上記説明は、検出を32セクタ単位で行なうとしたが、実施の形態3はこれに限定されない。例えば、1度に行なう検出セクタの数を増やしてもよいし、あるいは、ステップ702、ステップ704の検出セクタ数を増やすことで、早く見当をつけ、ステップ705の検出で詳細に検出を行なうようにしてもよい。
なお、上記では、外周側から順に内周に向けて検出を行なう例を説明したが、実施の形態3はこれに限定されない。例えば、RMAに記録される境界の位置と最内周の間を2分岐検索などを利用して検出することで学習領域のほとんどが利用されている場合においても、境界領域の検出時間を短縮することが可能になる。
なお、上述の説明では、検出をセクタ単位で行なうとしたが、実施の形態3はこれに限定されない。例えば、RF振幅に判別可能な最短の長さである4フレーム単位で行なうようにしてもよい。
なお、上述の説明では記録パワー学習を実行する例を説明したが、実施の形態3は、これに限定されない。例えば、記録パルス条件を求める記録パルス学習に適用してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4では、ディスクに格納された記録パワーに関する情報を利用して、学習未使用領域に隣接する学習使用済領域をその記録パワーで記録する情報記録再生方法、及び、情報記録再生装置が提供される。実施の形態4では、記録条件情報が学習使用済領域と学習未使用領域との境界を判別する判別情報として機能する。または、記録条件情報が判別情報として機能しないと判定される場合、学習使用済領域と学習未使用領域との境界に判別情報を記録するための境界領域を設ける。
本発明の実施の形態4におけるディスク記録再生ドライブの構成を示すブロック図は図5であり、実施の形態2で説明済みなので割愛する。
図8は、本発明の実施の形態4における学習領域803の構成と、各セクタを記録する際の記録パワーの変化を示す。学習領域803は、記録パワー学習で利用された学習使用済領域802と、記録パワー学習で利用されていない学習未使用領域801とを含む。
図9Aは、本発明の実施の形態4における記録パワー学習のフローチャートを示す。この記録パワー学習は、図5に示すディスク記録再生ドライブ500の記録制御部520と、再生制御部530と、RF振幅検出処理部561、及び、記録パワー学習処理部562によって実行される。ここで、以下の記載において、最も信頼できる記録パワー値は最適な記録パワー条件であり、学習使用済領域と学習未使用領域との境界を検出する判別情報として機能すると仮定する。
記録パワー学習を実行する前に、再生制御部530はディスクに格納された過去に行った記録パワー学習の学習結果に関する情報をRMAより取得し、ディスク情報格納バッファ540に格納する。記録パワー学習制御部562は、ディスク情報格納バッファに格納された情報より最も信頼できる記録パワー値を選択する(以下、選択した記録パワー値をPo[mW]とする)(ステップ901)。次に、RF振幅検出処理部561は、学習使用済領域と学習未使用領域の境界の検出を行い、記録パワー学習で利用する領域の開始セクタを求める(ステップ902)。次に、記録パワー学習処理部562は、求めた開始セクタより順に、(Po−2)[mW]、(Po−1)[mW]、(Po+2)[mW]、(Po+1)[mW]、Po[mW]の記録パワー値を用いセクタ単位で順に記録パワー条件情報を記録する(ステップ903〜ステップ907)。最後に、各セクタの記録パワー条件情報を再生し、再生状態が最も良いセクタに対応した記録パワー値を学習結果として採用し(ステップ908)、記録パワー学習は完了する。
このように、記録パワー学習で利用する学習領域のうち学習未使用領域に隣接するセクタを最も信頼できる過去の記録パワー学習結果を利用して記録することにより、学習使用済領域と学習未使用領域との境界に対するRF振幅検出処理部の検出率を高めることができる。すなわち、最も信頼できる過去の記録パワー学習結果が判別情報として機能する。したがって、参考例1で示した境界領域が不要となるため、1度の記録パワー学習における学習領域の消費を減らすことができ、その結果、記録パワー学習の実行回数を増やすことが可能となる。
なお、上記では、記録パワー学習はセクタ単位で記録パワーを変化させる例を説明したが、実施の形態4はこれに限定されない。たとえば、記録パワーはセクタを構成するフレーム単位でパワーを変化させてもよい。
なお、上記では、記録パワー値をセクタ単位にパワーを1[mW]単位で変化させる例を説明したが、実施の形態4はこれに限定されない。たとえば、記録パワー値を0.5[mW]単位で変化させてもよい。また、記録パワー値の変化の仕方も上記の例に限定されるものではない。
なお、上記では、最も信頼できる記録パワー値をRMAより取得するとしたが、実施の形態4はこれに限定されない。たとえば、LPP(Land Pre−Pit)には、そのディスクを製造したメーカーが定めたそのディスクに適した記録パワー値が格納されているので、その情報を利用してもよい。
以上の説明では、最も信頼できる記録パワー値は最適な記録パワー条件であり、学習使用済領域と学習未使用領域との境界を検出する判別情報として機能すると仮定してきた。しかし、RMAに記録された記録パワー値が、最適な記録パワー条件であるかどうかが決定されていない場合もあり得る。
図9Bは、本発明の実施の形態4の変形例における記録パワー学習のフローチャートを示す。ステップ901〜908までは図9Aと同様であるので、説明を割愛する。ステップ919において、RMAに記録された記録パワー値で記録された記録パワー条件情報をRF検出することが可能かどうか判定する。RMAに記録された記録パワー値で記録された記録パワー条件情報をRF検出することが不可能と判定される場合(ステップ919でNo)、学習使用済領域と学習未使用領域の間に境界領域を設け、その記録パワー学習の結果を利用してRF振幅による学習未使用領域と判別可能な判別情報を記録する(ステップ920)。RMAに記録された記録パワー値で記録された記録パワー条件情報をRF検出することが可能であると判定される場合(ステップ919でYes)、記録パワー学習は完了する。これにより、次の記録条件学習時に境界を検出する可能性を高めることができる。
なお、図8では記録パワー学習を行なうための記録パワー条件情報を学習領域803の外周側から記録しているが、本実施の形態はそれに限定されない。たとえば、学習領域の内周側より記録パワー学習を行うようにしてもよい。
なお、上記では、記録パワー学習を実行する例を説明したが、実施の形態4は、記録パワー学習に限定されるものではない。たとえば、記録パルス条件を求める記録パルス学習に適用してもよい。
なお、上記では、RMAに記録された記録パワー値で記録された記録パワー条件情報をRF検出することが可能かどうかの判定に基づいて境界領域を記録したがこれに限定されない。例えば、ステップ919における判定の基準は、RMAに記録された記録パワー値と、ステップ908で求めた最適な記録パワー値とが等しいかどうかの判定に基づいて境界領域を記録してもよい。
(実施の形態5)
実施の形態5では、参考例1で説明した情報記録媒体に記録再生する情報記録再生方法、及び、情報記録再生装置が提供される。実施の形態5では、最適な記録条件を求めた第1の判断基準とは異なる第2の判断基準に基づいて記録条件を求めることが可能な情報を前記判別情報として記録する。
本発明の実施の形態5におけるディスク記録再生ドライブの構成を示すブロック図は図5であり、実施の形態2で説明済みなので割愛する。
図10は、本発明の実施の形態5における記録パワー学習のフローチャートを示す。この記録パワー学習は、図5に示すディスク記録再生ドライブ500の記録制御部520と、再生制御部530と、RF振幅検出処理部561、及び、記録パワー学習処理部562によって実行される。また、記録パワー学習処理部562において最適な記録パワーを選択する判断基準は、BER(Byte Error Rate)、再生信号と源信号との時間的なずれを示すジッター、および再生信号の非対称性を示すアシンメトリを含む。
ステップ1001からステップ1002は図6に示されたステップ601からステップ602と同じである。したがって、説明を割愛する。
記録パワー学習処理部562は、求めた開始セクタより記録パワー学習を行い、第1の判断基準であるアシンメトリを利用して最適な記録パワー値を選択する(ステップ1003)。次に、この記録パワー学習で求めた記録パワー値を設定し(ステップ1004)、記録パワー学習で使用した領域(学習使用済領域)の次の1セクタを境界領域として、この領域にRF振幅によって学習未使用領域と判別可能であり、かつ、第2の判断基準であるBER測定が可能な判別情報を境界領域に記録する。(ステップ1005)。次に、この境界領域に記録された判別情報をBERによって測定することにより、記録パワー学習で求めた記録パワーがBERに対しても最適であることかどうか判定する(ステップ1006)。
このように、記録パワー学習で利用した第1の判断基準以外とは異なる第2の判断基準に適した信号を境界領域に判別情報として記録パワー学習で求めた記録パワー値で記録し、その記録状態を判定することにより、記録パワー学習で求めた記録パワー値の信頼性を高めることができる。
なお、上記では、境界領域は1セクタより構成されるとしたが、実施の形態5はこれに限定されない。たとえば、境界領域は複数のセクタより構成されてもよいし、または、1セクタの一部により構成されてもよい。
なお、実施の形態5では、記録パワー学習はセクタ単位で記録パワーを変化させるとしたがこの限りではない。たとえば、セクタを構成するフレーム単位でパワーを変化させてもよい。
なお、上記では、第1の判断基準としてアシンメトリを利用して記録パワー学習を行い、境界領域では第2の判断基準であるBERに関して判定を行なうが、実施の形態5はこれに限定されない。たとえば、第1の判断基準としてBERを利用して記録パワー学習を行い、境界領域では第2の判断基準であるジッターに関して判定を行うなどとしてもよい。また、境界領域に対し記録パワー学習と同じ判断基準を用いて再度判定を行うようにしてもよい。
なお、上記では、記録条件学習の一例として記録パワー学習を実行したが、実施の形態5は記録パワー学習に限定されるものではない。たとえば、記録パルス条件を求める記録パルス学習に適応してもよい。
なお、最後に、学習未使用領域に隣接する境界領域に記録される記録条件情報が判別情報として機能するかどうかを判定してもよい。機能しないと判定される場合には、その内周側に境界領域を記録してもよい。これにより、次の記録条件学習時に境界領域を検出する可能性を高めることができる。
なお、最後に最内周の領域が境界領域として適切かどうかを判定し、不適切な場合は、その内周側に境界領域を記録するようにしてもよい。これにより、次の記録パワー学習時に境界領域を検出する可能性を高めることができる。
(実施の形態6)
実施の形態6では、学習未使用領域に隣接し、かつ、記録パワー学習で記録した領域の記録状態により判別情報を記録するかどうか判定を行う情報記録再生方法、及び、情報記録再生装置が提供される。
本発明の実施の形態6におけるディスク記録再生ドライブの構成を示すブロック図は図5であり、実施の形態2で説明済みなので割愛する。
図11は、本発明の実施の形態6における学習領域1103の構成と、各セクタを記録する際の記録パワーの変化と、その記録した信号を再生した際の再生信号振幅の変化を示す。学習領域1103は、記録パワー学習で利用された学習使用済領域1102と、記録パワー学習で利用されていない学習未使用領域1101を含む。
図12は、本発明の実施の形態6における記録パワー学習のフローチャートを示す。この記録パワー学習は、図5に示すディスク記録再生ドライブ500の記録制御部520と、再生制御部530と、RF振幅検出処理部561、及び、記録パワー学習処理部562によって実行される。
ステップ1201からステップ1202は図6に示されたステップ601からステップ602と同じである。したがって、説明を割愛する。
記録パワー学習処理部562は、求めた開始セクタより1セクタの領域に対し、たとえば、セクタを構成するフレーム単位で記録パワーを上げるように変化させる記録パワー学習を行い、最適な記録パワー値を選択する(ステップ1203)。その記録パワー学習では、RF振幅による学習未使用領域と判別可能な信号を記録するようにする。その記録パワー学習で求めた最適な記録パワーを設定した後(ステップ1204)、学習未使用領域に隣接する記録パワー学習で記録した1セクタの領域に対し、RF振幅検出が可能な信号が記録された領域の大きさを測定する(ステップ1205)。その領域の大きさ(図11におけるA)が十分に大きい場合、すなわち、RF振幅検出可能な場合、(ステップ1206の判定において「Yes」)、境界領域を記録しない。一方で、その領域の大きさ(図11におけるA)が十分に大きくない場合(ステップ1206の判定において「No」)、記録パワー学習で使用した領域の次の1セクタを境界領域としてRF振幅による学習未使用領域と判別可能な信号を記録する。
このように、記録パワー学習でRF振幅による学習未使用領域と判別可能な信号を記録し、その領域に対してRF振幅検出が可能な領域の大きさを測定し、十分大きいのであれば境界領域を記録しないようにすることにより、1度の記録パワー学習における消費セクタ数を減少させることが可能になり、その結果、学習領域で実行可能な記録パワー学習の回数を増やすことが可能になる。
なお、ステップ1206において、RF振幅を検出することが可能な信号が記録された領域(図11に示されるA)が4フレーム以上であれば、RF振幅検出処理部によって判別可能であるので、判別情報を境界領域に記録しなくてもよい。
なお、上記では、境界領域は1セクタより構成されるとしたが、実施の形態6はこの限りではない。たとえば、境界領域は複数のセクタより構成されてもよいし、または、RF振幅検出処理部に判別可能な4フレームで構成されてもよい。
なお、上記では、フレーム単位で記録パワーを変化させる記録パワー学習を説明したが、実施の形態6はこれに限定されない。たとえば、記録パワー条件情報はセクタ単位でパワーを変化させ、RF振幅検出が可能な領域の大きさの測定を学習未使用領域に隣接する記録パワー学習で記録した領域に対して行うようにしてもよい。
なお、実施の形態6において、判別情報として機能する記録パワー条件情報、または、境界領域に記録する判別情報は、単一周期のデータでもよいし、6T〜14Tのマークとスペースの組み合わせた特定パターンでもよい。判別情報として機能する記録パワー条件情報、または、境界領域に記録する判別情報から再生される信号は、ランダム関数から発生させたランダムデータを8−16変調した信号でもよいし、HF信号振幅の規格であるI14/I14H≧0.6の関係を満たす信号でもよい。
なお、図11は、記録パワー学習により学習領域の外周側から記録される例を示しているが、実施の形態6はそれに限定されない。たとえば、学習領域の内周側より記録パワー学習を行うようにしてもよい。
なお、上記では、記録条件学習の一例として記録パワー学習を説明したが、実施の形態6は記録パワー学習に限定されない。たとえば、記録パルス条件を求める記録パルス学習に適用してもよい。