JP4278433B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称する)に所定の処理を施す基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置として、硫酸を貯留する処理槽と、処理槽にオゾンガスの気泡を供給する気泡供給部と、基板の下部端縁を当接支持する支持アームとを備え、処理槽内に支持アームを収容して基板に処理を施すにあたり、基板の下方からオゾンガスの気泡を供給するものが挙げられる(例えば、特許文献1を参照)。この装置は、主として基板に被着されたフォトレジスト膜を除去するために用いられているが、処理時間を短縮するために大量のオゾンガスの気泡を供給することが行われる。
【0003】
【特許文献1】
特許第2522805号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、基板に対する処理中に、オゾンガスの気泡が基板面に付着すること等に起因して基板に浮力が付与されるので、基板の下部端縁を当接支持している支持アームから基板が浮いてしまうことがある。すると、支持アームにおける基板の位置がずれたり、支持アームから落下したりするという問題がある。基板が位置ズレすると、次の処理に移行する際に基板の移載ができなかったり、移載できても位置ズレに起因して次の処理において不都合が生じたりする。後者の場合、例えば、次の処理が回転式乾燥装置で乾燥処理である場合、位置ズレを起こした基板が落下して破損する等の問題が生じる。なお、上記の問題は、他の処理液に比較して比重が高い硫酸の場合に顕著に生じやすい。
【0005】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理槽内における基板の移動を規制することにより、処理中における基板の浮きを防止して、基板の位置ズレ等を防止することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、処理液を貯留するための処理槽と、前記処理槽内で基板を起立姿勢で支持する支持アームとを備え、前記処理槽内の基板に所定の処理を施す基板処理装置において、前記処理槽に付設され、基板の通過を許容する許容位置と、基板に当接して基板の移動を規制する規制位置とにわたって揺動可能な移動部材と、処理液に対する耐性を有し、作動片を進退させて前記移動部材を許容位置と規制位置とにわたって駆動するシリンダとを備え、前記移動部材は前記処理槽内の基板の側方位置に設けられ、許容位置において回転軸より上に位置する押圧部と、許容位置において回転軸より下に位置し、規制位置において基板の端縁に側方から当接する当接部とを有し、前記処理槽内で前記支持アームに支持された基板を処理する際には、前記シリンダが前記作動片を進退させることで、前記移動部材の前記押圧部が移動し、前記移動部材の前記当接部を揺動させ、前記当接部を基板の端縁に側方から当接させるように前記移動部材を規制位置に移動し、前記支持アームが前記処理槽に収容または前記処理槽から搬出される際には、前記シリンダにより前記移動部材を許容位置に移動することを特徴とするものである。
【0007】
(作用・効果)基板の収容・搬出の際にはシリンダの作動片が移動部材を許容位置に揺動させ、基板を処理する際にはシリンダの作動片が移動部材を規制位置に揺動させる。つまり、シリンダの作動片を進退させると、押圧部が移動し、回転軸を挟んで押圧部と反対側に位置する当接部が側方から基板の端縁に当接して基板の移動を規制したり、基板の通過を許容できたりする。このようにシリンダの作動片を進退させるだけで、処理槽内における基板の移動を規制することができる。したがって、モータ等の他の複雑な駆動機構を設けることなく簡単な構成、かつ耐薬構造で気泡に起因する基板の浮きを防止することができ、発塵少なく基板の位置ズレ等を防止することができる。
【0008】
また、移動部材と基板との当接が処理中に行われるため、処理液の乾燥による結晶が移動部材に付着することもなく、その結果、その結晶が基板に付着するようなこともない。さらに、シリンダにより移動部材を許容位置と規制位置とに揺動させているので、基板が処理槽の処理液に浸漬している間、常時基板の浮きを防止できる。
【0009】
(削除)
【0010】
(削除)
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、処理液を貯留するための処理槽と、前記処理槽内で基板を起立姿勢で支持する支持アームとを備え、前記処理槽内の基板に所定の処理を施す基板処理装置において、前記処理槽に付設され、基板の通過を許容する許容位置と、基板に当接して基板の移動を規制する規制位置とにわたって進退可能な移動部材と、処理液に対する耐性を有し、作動片を進退させて前記移動部材を許容位置と規制位置とにわたって駆動するシリンダとを備え、前記移動部材は前記処理槽内の基板の側方位置に設けられ、前記シリンダの作動片に接合された接合部と、前記規制位置において基板の端縁に側方から当接する当接部とを有し、前記処理槽内で前記支持アームに支持された基板を処理する際には、前記シリンダが前記作動片を進退させることで、前記移動部材の前記当接部を基板の端縁に側方から当接させるように前記移動部材を規制位置に移動し、前記支持アームが前記処理槽に収容または前記処理槽から搬出される際には、前記シリンダにより前記移動部材を許容位置に移動することを特徴とするものである。
【0012】
(作用・効果)基板の収容・搬出の際にはシリンダの作動片が移動部材を許容位置に退出させ、基板を処理する際にはシリンダの作動片が移動部材の接合部とともに当接部を側方から直線的に規制位置に進出させる。このようにシリンダの作動片を進退させるだけで、処理槽内における基板の移動を規制することができる。したがって、モータ等の他の複雑な駆動機構を設けることなく簡単な構成、かつ耐薬構造で気泡に起因する基板の浮きを防止することができ、発塵少なく基板の位置ズレ等を防止することができる。
【0013】
また、移動部材と基板との当接が処理中に行われるため、処理液の乾燥による結晶が移動部材に付着することもなく、その結果、その結晶が基板に付着するようなこともない。さらに、シリンダにより移動部材を許容位置と規制位置とに進退させているので、基板が処理槽の処理液に浸漬している間、常時基板の浮きを防止できる。
【0014】
(削除)
【0015】
(削除)
【0016】
また、前記シリンダは、圧縮空気の供給・遮断によって作動することが好ましい(請求項3)。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理槽内の処理液を収容可能なバッファタンクを備え、前記支持アームが基板を前記処理槽内に収容する前に前記処理槽内の処理液を前記バッファタンクに収容し、前記支持アームが処理済みの基板を前記処理槽から搬出する前に前記処理槽内の処理液を前記バッファタンクに収容するようにしたことを特徴とするものである。
【0018】
(作用・効果)処理後に移動部材が許容位置に移動されていると、処理によっては基板に気泡が付着したままの場合があって基板が浮いて位置ズレが生じる恐れがある。そこで、処理後に基板を搬出する前に処理槽内の処理液をバッファタンクに一時的に収容することで、気泡に起因する浮力が基板に作用しないようにすることができ、そのような不都合を防止できる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理槽内に気体の気泡を発生させる気泡発生手段を備えていることを特徴とするものである。
【0020】
(作用・効果)オゾンガス等の気体の気泡を気泡発生手段によって供給することで、例えば不要なフォトレジスト膜などの有機物除去能力を飛躍的に高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
<第1実施例>
図1から図4はこの発明の一実施例に係り、図1は本実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図であり、図2は処理槽の概略構成を示す平面図である。また、図3は規制機構の動作説明図であって許容位置を示し、図4は規制機構の動作説明図であって規制位置を示す。
【0022】
本実施例に係る基板処理装置は、処理槽1を備えており、この処理槽1には支持アーム3によって基板Wが収容される。支持アーム3は、昇降自在に構成され、図示しない搬送ロボットとの間で基板Wを受け渡すものである。この支持アーム3は、背板3aと、支持部材3bとを備えている。支持アーム3に受け取られた複数枚の基板Wは、背板3aから突出して設けられた3本の支持部材3bによって起立姿勢で整列して保持される。支持アーム3の昇降位置は、処理槽1の上方にあたる図示しない「基板受け渡し位置」及び、図1に示す「処理位置」である。処理槽1は、内槽5と外槽7を備えている。内槽5には処理液が貯留され、溢れた処理液が外槽7で回収される。内槽5と外槽7とは配管9で連通接続されており、外槽7に回収された処理液は循環ポンプ11によって循環される。
【0023】
配管9における循環ポンプ11より下流側には、加熱ヒータ13と、フィルタ15とが配設されている。加熱ヒータ13は処理液を所定温度(例えば、140℃以上であり、150〜160℃程度の温度)に加熱するものであり、フィルタ15は処理液中のパーティクルを除去するものである。内槽5の下方側面には吹き出し管17が設けられており、高温にされた処理液が吹き出し管17を通して内槽5に供給される。また、内槽5の底部には、開閉弁19を備えた配管21が連通されており、開閉弁19を開放することで内槽5の処理液を排出するようになっている。
【0024】
また、図示省略しているが、内槽5には、液面センサと温度センサとが付設されている。液面センサは内槽5の液面レベルを検出する機能を備え、温度センサは内槽5における処理液の温度を検出する機能を備えている。これらの検出値は、後述する制御部51に出力される。
【0025】
外槽7には、供給管23の先端部が導入されている。この供給管23は、硫酸補充装置25に連通されており、開閉弁27の開閉によって外槽7に対して処理液である硫酸を補充するようになっている。
【0026】
内槽5の底部付近には、気泡供給手段29が配備されている。この気泡供給手段29は、基板W面側から見て5個の泡発生部品31を備えている。この泡発生部品31は、例えば、石英粒子を焼結して構成されており、供給された気体を多数の細孔から噴出させる機能を備える。気泡供給手段29には、オゾンガス発生装置33に連通した配管35が連結されている。この配管35には、開閉弁37が取り付けられている。したがって、開閉弁37を開放すると、泡発生部品31から処理液中にきめ細かいオゾンガスの泡が多数混入される。
【0027】
平面視で内槽5の内側には、規制機構39が設けられている。規制機構39は、支持アーム3が処理位置にある際に基板Wの上方や側方への移動を許容する許容位置(図1中に実線で、図2中に二点鎖線で示す)と、基板Wの斜め上方の端縁に当接して基板Wの移動を規制する規制位置(図1中に二点鎖線で、図2中に実線で示す)とにわたって揺動可能な移動部材41と、これを揺動させる耐蝕シリンダ43とを備えている。ここでいう耐蝕シリンダ43は、薬液を含む処理液に耐性を有する構造を備えているシリンダである。移動部材41は、内槽5の長手方向(水平方向)に沿う回転軸P周りに揺動可能に構成されている。
【0028】
なお、図示省略してあるが、耐蝕シリンダ43は図1の処理槽1奥側、図2の左側にあたる外槽7上の蓋材上面に取り付けられており、移動部材41を揺動自在に保持する支持部(図示省略)の一方側も同様の位置に取り付けられている。この例では、耐蝕シリンダ43を一つの規制機構39に一つだけ設けているが、図1における処理槽1の奥側と手前側にそれぞれ耐蝕シリンダ43を設けるようにしてもよい。
【0029】
移動部材41は、許容位置(図3)において回転軸Pよりも上方に位置する押圧部45と、許容位置において回転軸Pより下方に位置し、規制位置(図4)において外周面が基板Wの端縁に当接する当接部47とを備えている。当接部47は、基板Wの端縁と点接触するように、例えば、縦断面が円形状を呈する。また、押圧部45は、移動部材41の奥側にあたる、耐蝕シリンダ43が設けられている側だけに設けられている。
【0030】
なお、移動部材41は、処理液に耐性を有する材料で構成されている。その材料としては、例えば、PTFE、PFA、ETFEなどのフッ素樹脂が好ましい。
【0031】
耐蝕シリンダ43は、排出ポート43aと、エアIN1ポート43bと、エアIN2ポート43cと作動片43dとを備えている。エアIN1ポート43bに圧縮空気が送り込まれると、耐蝕シリンダ43の作動片43dは所定のストロークだけ押し出され、エアIN2ポート43cに圧縮空気が送り込まれると、押し出されている作動片43dは元の位置に引き込まれる。なお、耐蝕シリンダ43の作動片43dのストロークは、例えば、4〜8mm程度である。作動片43dは、例えば、フッ素樹脂で構成され、外周面がベローズ状に形成されて所定ストロークで伸縮可能に構成されている。
【0032】
上記のように耐蝕シリンダ43は圧縮空気で駆動されるが、その供給・遮断は電磁弁49により行われる。電磁弁49は、例えば、クリーンルームのユーティリティーから圧縮空気を供給されており、それが第1ポート49aと、第2ポート49bから耐蝕シリンダ43へ排出されるようになっている。また、第1ポート49aは、耐蝕シリンダ43のエアIN1ポート43bに連通接続され、第2ポート49bは、耐蝕シリンダ43のエアIN2ポート43cに連通接続されている。
【0033】
制御部51は、上述した循環ポンプ11と、開閉弁19と、加熱ヒータ13と、硫酸補充装置25と、開閉弁27と、オゾンガス発生装置33と、開閉弁37と、電磁弁49とを制御する。この制御は、プロセスに基づき予め規定されているレシピに応じて行われる。
【0034】
耐蝕シリンダ43は、制御部51により次のように制御される。
すなわち、基板Wの収容・搬出の際には、電磁弁49の第2ポート49bから圧縮空気が耐蝕シリンダ43のエアIN2ポート43cに送り込まれ、作動片43dが通常状態の引き戻された状態とされる。したがって、図3に示すように移動部材41の当接部47が回転軸Pの直下付近に位置する許容位置に揺動される。その一方、基板Wを処理する際には、電磁弁49の第2ポート49bへの圧縮空気が遮断されるとともに第1ポート49aから圧縮空気が耐蝕シリンダ43のエアIN1ポート43bに送り込まれ、その作動片43dが回転軸Pを超えて突出された状態とされる。したがって、図4に示すように移動部材41の当接部47が規制位置に揺動される。
【0035】
次に、図5を参照して、上述した構成の基板処理装置における動作について説明する。なお、図5は、処理の流れを説明するフローチャートである。
【0036】
ステップS1
処理液の供給を開始する。
具体的には、開閉弁27を開放して、硫酸補充装置25から外槽7に硫酸を直接的に供給するとともに、配管9を通して内槽5に硫酸を間接的に供給する。
【0037】
ステップS2
処理に要する処理液が供給された時点で開閉弁27を閉止する。
【0038】
ステップS3
循環ポンプ11を作動させて、内槽5及び外槽7に貯留している処理液を循環させるとともに、加熱ヒータ13をオンにして処理液をレシピに応じた所定温度を目標値として加熱を開始する。
【0039】
ステップS4
制御部51は、図示しない温度センサを監視し、レシピに応じた所定温度に達したか否かに応じて処理を分岐する。達していない場合には監視を継続し、達した場合にはステップS5に処理を移行して、加熱ヒータ13をオフにする。
【0040】
ステップS6
処理液の準備が完了した後、制御部51は、電磁弁49を制御して第2ポート49bから圧縮空気を耐蝕シリンダ43のエアIN2ポート43cに送り込ませる。すると、規制機構39が作動して、移動部材41を許容位置に移動する(図3)。次いで、基板Wを支持して基板受け渡し位置に待機している支持アーム3を処理位置にまで下降させる(図1及び図3参照)。
【0041】
なお、耐蝕シリンダ43が、通常状態で圧縮空気の供給がされていなくても作動片43dを引き込んだ状態となるタイプのものである場合には、上記圧縮空気の送り込みは不要である。
【0042】
ステップS7
規制機構39をセットする。
具体的には、制御部51は、電磁弁49を制御して第2ポート49bからの圧縮空気を遮断するとともに、第1ポート49aから圧縮空気を耐蝕シリンダ43のエアIN2ポート43cに送り込ませる。すると、規制機構39の移動部材41が規制位置に移動される(図4)。これにより基板Wの斜め上方にあたる端縁に対して移動部材41の先端部にあたる当接部47が当接し、基板Wの上方や側方への移動が規制される(図4)。
【0043】
ステップS8
開閉弁37を開放し、オゾンガス発生装置33からオゾンガスを内槽5に供給する。これにより気泡発生手段29からオゾンガスの細かい気泡が処理液中に混入され、熱硫酸とともに基板Wに作用する。このときオゾンガスの気泡に起因して、基板Wに対して浮力が作用するが、その上方への移動が移動部材41によって規制されているので、基板Wが浮き上がったり、側方に位置ズレを起こしたりする不都合を防止できる。
【0044】
ステップS9
レシピに応じた設定時間が経過したか否かによって処理を分岐する。つまり、経過していない場合にはステップS9を繰り返し、経過した場合には次のステップS10に移行する。
【0045】
ステップS10
設定時間が経過した場合には、開閉弁37を閉止してオゾンガスの供給を停止する。
【0046】
ステップS11
規制機構39を解除する。
具体的には、電磁弁49の第1ポート49aの圧縮空気を遮断するとともに、第2ポート49bから圧縮空気をエアIN2ポート43cに送り込む。すると、移動部材41が許容位置に引き戻される(図1及び図3参照)。
【0047】
ステップS12
支持アーム3を基板受け渡し位置にまで上昇させる。次いで、図示しない他の搬送手段との間で処理済みの基板Wを受け渡す。
【0048】
上述したように上記第1実施例装置では、基板Wの収容・搬出の際には耐蝕シリンダ43の作動片43dが移動部材41を許容位置に揺動させ、基板Wを処理する際には耐蝕シリンダ43の作動片43dが移動部材41を規制位置に揺動させる。このように耐蝕シリンダ43の作動片43dを進退させるだけで、処理槽1内における基板Wの移動を規制できる。したがって、モータ等の他の複雑な駆動機構を設けることなく簡単な構成、かつ耐薬構造で気泡に起因する基板Wの浮きを防止することができ、発塵少なく基板Wの位置ズレ等を防止することができる。
【0049】
また、移動部材41と基板Wの端縁との当接が内槽5の処理液中で行われるため、処理液の乾燥による結晶が移動部材41に付着することもなく、その結果、その結晶が基板Wに付着するようなこともない。さらに、基板Wの収容・搬出の際には、移動部材41が許容位置になるように耐蝕シリンダ43への圧縮空気の供給を切り換えているので、基板Wが内槽5の処理液に浸漬している間、常時移動部材41により基板Wの浮きを防止できる。
【0050】
なお、耐蝕シリンダ43の取り付け位置を、上記とは反対側にあたる規制機構39の外側としてもよい。その場合には、耐蝕シリンダ43の動作を上記とは逆にすれば規制機構39を上記同様に動作させることができる。
【0051】
また、移動部材41を薄板状の部材で一体的に構成し、移動部材41の構成を簡略化してもよい。
【0052】
<第2実施例>
図6を参照して第2実施例について説明する。なお、図6は第2実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す図であり、以下の説明においては、処理槽1付近の構成についてのみ説明し、上記第1実施例と共通する構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略したり図示を省略したりしている。
【0053】
本実施例における規制機構39Aは、内槽5の側壁に設けられ、耐蝕シリンダ43と、その作動片43dに取り付けられた移動部材41Aとを備えている。その高さ位置は、基板Wの処理位置における基板Wの高さ方向の中間部よりやや上である。
【0054】
移動部材41Aは、基板Wの整列方向に長軸を有する棒状の部材からなり、例えば、処理液耐性を有するフッ素樹脂で構成されている。また、耐蝕シリンダ43は、各規制機構39Aにつき、図6における手前と奥側の二カ所に配備されており、移動部材41Aの両端部に各々の作動片43dが接合されている。移動部材41Aの作動片43d側が接合部61であり、その反対側が、基板Wの端縁に当接する当接部63である。
【0055】
次に、図7を参照する。なお、図7は、規制機構の動作説明図である。
【0056】
上記のように構成された規制機構39Aは、制御部51によって電磁弁49を介して圧縮空気の供給が制御され、許容位置と規制位置とにわたって移動部材41Aが水平方向に直線的に進退される。具体的には、図7に示すように、作動片43dが基板W側に進出されると移動部材41Aが基板Wの端縁に当接する規制位置にまで直線的に進出移動する(図7中に実線で示す)。一方、作動片43dが基板W側から退出されると移動部材41Aが基板Wの端縁から離間する許容位置にまで直線的に退出移動する(図7中に二点鎖線で示す)。
【0057】
このように構成された装置では、上述した第1実施例装置と同様な手順で動作させるが、基板Wを収容・搬出する際に規制機構39Aを非作動として移動部材41Aを許容位置に直線的に移動させ、基板Wを処理する際には規制機構39Aを作動させて移動部材41Aを規制位置に直線的に移動させる。この実施例装置では、移動部材41Aが耐蝕シリンダ43によって直接的に駆動されるので、上記実施例に比較して移動部材41Aの確実な移動が可能である。
【0058】
また、移動部材41Aと基板Wとの当接が処理中に行われるため、処理液の乾燥による結晶が移動部材41Aに付着することもなく、その結果、その結晶が基板Wに付着するような不都合も生じない。さらに、耐蝕シリンダ43により移動部材41Aを許容位置と規制位置とに直線的に進退させているので、基板Wが処理槽1の処理液に浸漬している間、常時基板Wの浮きを防止できる。
【0059】
なお、上述した第1及び第2実施例に、図8に示すようなバッファタンクを併設するのが望ましい。この図8は、バッファタンクを備えた場合の概略構成図である。以下の説明においては、処理槽1付近の構成についてのみ説明し、上記第1及び第2実施例と共通する構成については詳細な説明を省略する。
【0060】
この装置では、配管21に連通したバッファタンク65と、このバッファタンク65内の処理液を排出する開閉弁67と、バッファタンク65の処理液を内槽5に戻す配管69と、この配管69に配設されたポンプ71と、配管69に配設された開閉弁73とをさらに備えている。開閉弁67,73と、ポンプ71とは、制御部51によって制御される。
【0061】
本実施例装置では、上述した第1実施例装置と同様に各部が制御されるが、支持アーム3が基板受け渡し位置と処理位置との間を移動するのに先立って、まず内槽5内の処理液をバッファタンク65との間で移動させる点において相違する。
【0062】
すなわち、保持アーム3を基板受け渡し位置から処理位置に移動する際には、開閉弁19を開放して内槽5内の処理液をバッファタンク65に移動する。すると、耐蝕シリンダ43が非作動であれば移動部材41が自然に鉛直方向に垂下して許容位置に移動する。保持アーム3が処理位置に移動した後、開閉弁19を閉止するとともに、開閉弁73を開放してポンプ71を作動させる。これによりバッファタンク65に一時的に移動しておいた処理液を内槽5に戻しつつ規制機構39を作動させて基板Wの移動を規制する。そして、この状態で、オゾンガスの気泡を供給しつつ所定時間の処理を施す。所定時間が経過すると、再びバッファタンク65に処理液を移動して規制機構39を非作動として移動部材41を許容位置に移動させた後、支持アーム3を基板受け渡し位置に向けて上昇させる。
【0063】
上述した第1実施例では、処理液を内槽5に貯留した状態で支持アーム3が処理位置に移動すると、非作動とした状態の規制機構39Aの移動部材41が浮力により許容位置から規制位置に向かってわずかに移動する恐れがある。すると基板Wの端縁に接触するという不都合が生じる。しかし、たとえ規制機構39Aが非作動であっても内槽5の処理液をバッファタンク65に移動した状態であれば、移動部材41に浮力が生じることがないので、そのような不都合を防止できる。
【0064】
しかも、処理液を無駄に排出することなくバッファタンク65に一時的に貯留しているので、処理液を有効に利用することができる。ところで、処理後に移動部材41、41Aがすぐに許容位置に移動されると、処理によっては基板Wに気泡が付着したままの場合があって基板Wが浮いて位置ズレが生じる恐れがある。そこで、処理後に基板Wを搬出する前に内槽5内の処理液をバッファタンク65に一時的に収容することで、気泡に起因する浮力が基板Wに作用しないようにすることができ、そのような不都合を防止できる。
【0065】
なお、本発明は、オゾンガスの気泡を発生させる気泡発生手段29を備えている必要はない。例えば、処理液と基板Wとの反応により基板W面に気泡が付着し、これに起因して基板Wが位置ズレするような装置であっても適用することができる。
【0066】
また、本発明は、上述した実施例のように複数枚の基板Wを同時に処理するタイプの装置だけでなく、一枚ずつ基板Wを浸漬処理する装置であっても適用することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、基板の収容・搬出の際にはシリンダの作動片が移動部材を許容位置に揺動させ、基板を処理する際にはシリンダの作動片が移動部材を規制位置に揺動させる。つまり、シリンダの作動片を進退させると、押圧部が移動し、回転軸を挟んで押圧部と反対側に位置する当接部が側方から基板の端縁に当接して基板の移動を規制したり、基板の通過を許容できたりする。このようにシリンダの作動片を進退させるだけで、処理槽内における基板の移動を規制することができる。したがって、モータ等の他の複雑な駆動機構を設けることなく簡単な構成、かつ耐薬構造で気泡に起因する基板の浮きを防止することができ、発塵少なく基板の位置ズレ等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 処理槽の概略構成を示す平面図である。
【図3】 規制機構の動作説明図であって許容位置を示す。
【図4】 規制機構の動作説明図であって規制位置を示す。
【図5】 処理の流れを説明するフローチャートである。
【図6】 第2実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す図である。
【図7】 規制機構の動作説明図である。
【図8】 バッファタンクを備えた場合の概略構成図である。
【符号の説明】
1 … 処理槽
3 … 支持アーム
5 … 内槽
7 … 外槽
11 … 循環ポンプ
13 … 加熱ヒータ
17 … 吹き出し管
29 … 気泡供給手段
33 … オゾンガス発生装置
39 … 規制機構
41 … 移動部材
43 … 耐蝕シリンダ
45 … 押圧部
47 … 当接部
49 … 電磁弁
51 … 制御部
Claims (5)
- 処理液を貯留するための処理槽と、前記処理槽内で基板を起立姿勢で支持する支持アームとを備え、前記処理槽内の基板に所定の処理を施す基板処理装置において、
前記処理槽に付設され、基板の通過を許容する許容位置と、基板に当接して基板の移動を規制する規制位置とにわたって揺動可能な移動部材と、
処理液に対する耐性を有し、作動片を進退させて前記移動部材を許容位置と規制位置とにわたって駆動するシリンダとを備え、
前記移動部材は前記処理槽内の基板の側方位置に設けられ、許容位置において回転軸より上に位置する押圧部と、許容位置において回転軸より下に位置し、規制位置において基板の端縁に側方から当接する当接部とを有し、
前記処理槽内で前記支持アームに支持された基板を処理する際には、前記シリンダが前記作動片を進退させることで、前記移動部材の前記押圧部が移動し、前記移動部材の前記当接部を揺動させ、前記当接部を基板の端縁に側方から当接させるように前記移動部材を規制位置に移動し、前記支持アームが前記処理槽に収容または前記処理槽から搬出される際には、前記シリンダにより前記移動部材を許容位置に移動することを特徴とする基板処理装置。 - 処理液を貯留するための処理槽と、前記処理槽内で基板を起立姿勢で支持する支持アームとを備え、前記処理槽内の基板に所定の処理を施す基板処理装置において、
前記処理槽に付設され、基板の通過を許容する許容位置と、基板に当接して基板の移動を規制する規制位置とにわたって進退可能な移動部材と、
処理液に対する耐性を有し、作動片を進退させて前記移動部材を許容位置と規制位置とにわたって駆動するシリンダとを備え、
前記移動部材は前記処理槽内の基板の側方位置に設けられ、前記シリンダの作動片に接合された接合部と、前記規制位置において基板の端縁に側方から当接する当接部とを有し、
前記処理槽内で前記支持アームに支持された基板を処理する際には、前記シリンダが前記作動片を進退させることで、前記移動部材の前記当接部を基板の端縁に側方から当接させるように前記移動部材を規制位置に移動し、前記支持アームが前記処理槽に収容または前記処理槽から搬出される際には、前記シリンダにより前記移動部材を許容位置に移動することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項2に記載の基板処理装置において、
前記シリンダは、圧縮空気の供給・遮断によって作動することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理槽内の処理液を収容可能なバッファタンクを備え、
前記支持アームが基板を前記処理槽内に収容する前に前記処理槽内の処理液を前記バッファタンクに収容し、前記支持アームが処理済みの基板を前記処理槽から搬出する前に前記処理槽内の処理液を前記バッファタンクに収容するようにしたことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理槽内に気体の気泡を発生させる気泡発生手段を備えていることを特徴とする基板処理装置。
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