JP4277987B2 - 変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置に関し、特に、変換符号化係数を高速かつ高精度に変換できるサンプリング変換・解像度変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術の一つとして、完全に復号してから再符号化する方式(以下、第1の方式)がある。この第1の方式では、符号化されている情報は一度完全に復号され、例えば4:1:1フォーマットから4:2:0フォーマットなどにサンプリング方式を変換され、解像度変更処理が施された後、改めて符号化される。
【0003】
他の従来技術として、例えば特開2001−136527号公報に記されているような符号化を再利用する方式(以下、第2の方式)が提案されている。この第2の方式は、例えば8×8単位で符号化されている係数から4×4成分を抽出し、もともと4×4単位で符号化されているものと仮定して復号し、変換符号化係数を得るには再度符号化するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記第1の方式では、完全な復号と再符号化をし、さらにサンプリング方式の変換を必要としている。このため、演算量が膨大となり、さらに処理速度が遅くなるという問題がある。また、復号した膨大なデータを一時的に保持するための大容量のデータ領域が必要になるという問題もある。
【0005】
一方、前記第2の方式は、符号化情報を再利用するので、第1の方式よりは高速な処理を実現することができる。しかし、変換符号化に用いた直交基底と異なる直交基底で復号するため、情報の劣化が大きく、十分な画質が得られないという問題がある。また、この第2の方式では、解像度変換により画素を得ることだけを想定しているため、サンプリング変換は第1の方式と同様に画素領域で別途処理する必要がある。
【0006】
本発明の目的は、前記した従来技術の問題点を解消し、従来の方式よりも高速に処理できかつ情報の劣化を低減して画質を向上できる変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置を提供することにある。
【0007】
前記した目的を達成するために、本発明は、直交変換によって変換された情報を異なるサイズに変換する変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、直交変換によって変換された変換符号化係数を入力する入力手段と、サンプリング方式に必要な水平方向への拡大行列( Lw) 、水平方向への縮小行列( Mw) および垂直方向への変換行列( Mh )からなるサンプリング変換行列と、解像度変換に必要な垂直、水平方向への変換行列( Nh 、 Nw) からなる解像度変換行列とを統合し、前記変換符号化係数で形成される変換符号化係数行列(U)の右から掛かる第1の変換行列と左から掛かる第2の変換行列とを形成する変換行列統合手段と、前記入力手段から入力された変換符号化係数の前記行列(U)と前記変換行列統合手段から得られた前記第1、第2の変換行列とを用いて、サンプリング変換と解像度変換とを一括して行う変換手段とを具備し、前記サンプリング変換行列の中の前記行列(Lw)および(Mw)と、前記解像度変換行列の中の前記行列(Nw)との積が単位行列(E)になるように設定することで、前記第1の変換行列が全て打ち消されて単位行列となるようにした点に特徴がある。
【0008】
この特徴によれば、変換符号化によって符号化された情報を直接的に利用し、また変換符号化係数のサンプリング変換と解像度変換とを統合するようにしたので、従来の方式よりも高速に変換することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
図において、入力メモリ1には、システム全体の入力として、直交変換によって変換された変換係数情報が蓄積される。該入力メモリ1から読み出された変換符号化係数は変換手段2に入力する。変換行列統合手段4は、変換符号化方式の基底行列と、解像度変換行列入力手段5から入力された任意の補間行列あるいは間引き行列と、サンプリング変換行列入力手段6から入力された任意の補間行列あるいは間引き行列との積を求めて変換行列を生成し、変換手段2に出力する。または、予め計算されてメモリ(図示せず)に格納された変換行列を選択して、変換手段2に出力する。
【0011】
変換手段2は、変換行列統合手段4から得られた変換行列と、入力メモリ1から得られた変換符号化係数を入力とし、変換符号化係数の行単位の行列積演算で解像度変換とサンプリング変換を達成する。該解像度変換とサンプリング変換後の変換符号化情報は、出力メモリ3に蓄えられる。
【0012】
次に、本発明の一実施形態の動作を、図2を参照して具体的に説明する。図2は、ベースバンドによる縮小処理を表し、一例としての、4:1:1フォーマットの8×8DCT係数を、4:2:0フォーマットの8×8DCT係数にサンプリング変換すると共に、1/2縮小変換する場合の演算過程を示す。
【0013】
まず、4:1:1と4:2:0フォーマットの輝度信号と色差信号の構成を、図3を参照して簡単に説明する。4:1:1は、NTSCのDV(デジタルビデオ)のフォーマットを示し、色差信号が、輝度信号と比べて水平方向に1/4にサンプリングされた信号を示す。一方、4:2:0は、MPEGのフォーマットを示し、輝度信号に比べて、水平方向および垂直方向に1/2にサンプリングされた信号を示す。このため、NTSCのDVからMPEGへの変換には、サンプリング方式の変換が必要になる。
【0014】
サンプリング変換において、輝度成分は両フォーマットに共通であるため、変換の必要はない。一方、4:1:1フォーマットの色差成分は水平方向にアップサンプル、垂直方向にダウンサンプルを行うことで、4:2:0フォーマットの色差成分に変換する。
【0015】
図2に示されているように、4:1:1フォーマットにおいて垂直方向に並ぶ4組の8×8DCT係数11を、(X,Y,Z,W)で表し、4組の8×8DCT係数を一つの32×8行列Uとして、下記の(1)式のように表す。
【0016】
【数1】
【0017】
図2の演算過程では、4組の8×8DCT係数11がまず逆DCT変換されて4:1:1の画素値12に変換され、次いでアップサンプルされて4:4:4の画素値13にサンプリング変換され、さらにダウンサンプルされて4:2:0画素値14にサンプリング変換される。次いで、1/2の縮小処理が行われて8×8画素となり、最後にDCT変換されて8×8サイズのDCTに変換される。この演算を行列形式で表現すると、下記の(2)式のようになる。
V=TNhMhStUTLwMwNwTt ・・・(2)
【0018】
【数2】
【0019】
ここで、T,tは、それぞれ8×8DCT変換行列、転置操作を示す。Sは、前記(3)式に示されているように、行列Tを対角に4個並べた32×32行列を示す。また、Lwは、4:4:4を得るための水平方向へ4倍する拡大行列、Mw,Mhは、4:2:0を得るための水平、垂直方向へそれぞれ1/2倍する縮小行列、Nw,Nhは、解像度変換行列を示す。DCT変換行列Tは固定であるが、行列L,M,Nは、任意の補間または間引き行列を設定することができる。
【0020】
ここで、図1を参照すると、前記サンプリング変換行列入力手段6からは、前記水平方向へ4倍する拡大行列Lw、水平、垂直方向へそれぞれ1/2倍する縮小行列Mw,Mhが入力される。また、前記解像度変換行列入力手段5からは、解像度変換行列Nw,Nhが入力される。
該解像度変換行列Nw,Nhとしては、例えば、隣接4点の平均による2次元縮小変換の場合は、行列Nw,Nhを下記の(4)、(5)式のように設定することができる。
【0021】
【数3】
【0022】
Nw=Nh t ・・・(5)
(4)式は縦方向に1/2倍する行列、(5)式は横方向に1/2倍する行列である。(4)、(5)式を(2)式に適用する時、横方向に4倍に拡大する行列Lwと、2つの1/2倍に縮小する行列Mw,Nwとの積が単位行列Eになるように設定することで、行列Uの右から掛かる行列(TLwMwNwTt)を全て打ち消すことができる。
【0023】
一方、DCT係数行列Uの左から掛かる行列Mh,Nhを設定すると、行列T、N、M、Sは全て定数行列になるので、予め計算して格納しておくことで、演算回数を削減することができる。また、場合に応じた行列T、N、M、Sを複数予め計算して格納しておき、その後、該場合に応じた計算値を選択して読み出すことにより、演算回数を削減することができる。
【0024】
本発明者は、さらに、解像度変換行列、すなわち補間行列または間引き行列Nの要素ni,jが下記の(6)式のような性質を備えた場合は、(2)式の定数行列の積に対称性が現れることを発見し、(2)式にこの性質を導入した。
ni,j=nx−iー1,y−jー1(0≦i<x,0≦j<y) ・・・(6)
なお、上記(6)式を満足する行列は、行列の幾何学的な中心に対して点対称な行列を示す。
【0025】
本発明者は、前記の(5)式の行列Nhも(6)式の条件を満たすので、該(5)式の行列Nhと、(4)式の行列を垂直方向に16要素、水平方向に32要素に拡大した16×32のサイズの行列Mhを用いて、(2)式の行列Uの左から掛かる定数行列の積Rを計算したところ、該Rに(8)式に示す対称性が現れることを確認した。
【0026】
【数4】
【0027】
=(A B HBH HAH) ・・・(8)
ここで、A,Bは(9)式、(10)式に示す8×8部分行列を表し、Hは(11)式に示すような8×8単位行列を1行おきに正負を反転した行列を示す。なお、明らかなように、(8)式のHBH,HAHの行列要素は、それぞれB,Aの行列要素と絶対値は等しく、符号が違うだけである。(8)式を用いて下記の(12)式を演算すると、加算を優先することで乗算回数を削減することが可能になる。
【0028】
【数5】
【0029】
【数6】
【0030】
【数7】
【0031】
よって、図1の変換行列統合手段4によるサンプリング変換と解像度変換の統合により、前記(8)式の変換行列Rが得られ、変換手段2は下記の(12)式のように、前記32×8行列Uに変換行列Rを掛けることで変換符号化係数の変換(U→V)を実現する。換言すれば、変換手段2は、該変換符号化係数の変換を、一括して行うことができる。
V=RU ・・・(12)
【0032】
この実施形態では、変換行列Rは行列A,Bから直接導き出せるので、行列A,Bだけを保持すればよく、格納に必要なメモリ量を半分に抑えることが可能になる。
【0033】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。この実施形態は、前記変換行列の対称性を利用してさらに演算量を削減し、変換手段2(図1参照)における高速演算を可能にしたものである。
【0034】
前記(1)式と(8)式を、前記(12)式に代入すると、次の(13)式が得られる。
V=AX+BY+HBHZ+HAHZ ・・・(13)
さらに、(13)式の両辺に左から行列Hを掛け、(13)式と加減算すると、次の(14)式、(15)式のようになる。
(E+H)V=(E+H)A(X+HW)+(E+H)B(Y+HZ) ・・・(14)
(E−H)V=(E−H)A(X−HW)+(E−H)B(Y−HZ) ・・・(15)
(14)式と(15)式中の(E+H)と(E−H)は、ランクが足らないため、逆行列が存在しない。よって、両辺に同じ(E+H)と(E−H)が掛けられていても、打ち消し合うことはできない。
【0035】
ここで、(E+H)と(E−H)の性質を考えると、左から掛けた場合は、掛けられた行列が1行おきに0になる。つまり、(14)式と(15)式の右辺はそれぞれ1行おきに行列Vと等しいので、全てを計算する必要はなく、それぞれ一致する行だけを計算することで、演算量を削減することができる。
【0036】
さらに、部分行列A,B間の対称性に着目すると、部分行列A,Bの偶数行列は絶対値が等しく、かつ1列おきに正負が反転しているので、(16)式が成立する。
(E+H)B=J(E+H)AJ ・・・(16)
ここに、Jは、下記の(17)式の行列である。
【0037】
【数8】
【0038】
よって、(14)式の左から両辺に行列Jを掛け、(14)式と加減算し、(16)式の関係を利用すると、下記の(18)式と(19)式が得られる。
(E+J)(E+H)V=(E+J)(E+H)A((X+HW)+J(Y+HZ)) ・・・(18)
(E−J)(E+H)V=(E−J)(E+H)A((X+HW)−J(Y+HZ)) ・・・(19)
【0039】
(E+J)または(E−J)と任意の行列との積も行毎に、つまり行全体が0になるため、(E+J)(E+H)を掛けられた行列は、0行目と4行目以外は全て0になる。同様に、(E−J)(E+H)を掛けられた行列は、2行目と6行目以外は全て0になる。したがって、(18)式からは行列Vの0行目と4行目が求まり、(19)式からは2行目と6行目が求まる。部分行列A,Bの対称性は偶数行目だけであるので、行列Vの奇数行目は前記(15)式から求める。
【0040】
さて、前記(13)式において、行列Hの各要素は1または−1であるので、HBH,HAHはそれぞれ行列B,Aの正負符号を反転するだけの処理で良く、乗算をする必要がない。よって、(13)式は、行列Vを求めるのに、4回の行列積を必要とする。つまり、(13)式の右辺の第1〜第4項のそれぞれの乗算が1回分で、合計で4回分である。
【0041】
一方、(15)式、(18)式、および(19)式において、行列H,Jの各要素は1または−1であるので、(E+H),(E−H),(E+J),および(E−J)と、任意行列との積も、対応する行を0に置き換えるだけで、乗算をする必要はない。また、前記(15)式、(18)式、および(19)式は、(E+H),(E−H),(E+J),および(E−J)との積による行毎の場合分けにより部分行列の一致する要素の乗算を共通化しているため、実質的に必要な行列積の合計回数は1.5回分まで減少する。つまり、(15)式の右辺の第1項の乗算が0.5回分、第2項の乗算が0.5回分、(18)、(19)式の右辺の乗算がそれぞれ0.25回分である。
【0042】
さらに、部分行列A,Bには、それぞれ0要素が29個、2のべき乗が1個あるので、変換に必要な演算量は大幅に削減される。
よって、本実施形態によれば、変換手段2の動作を高速化することができる。
【0043】
次に、本発明の第3実施形態図4を参照して説明する。この実施形態は、図1の入力メモリ1と変換手段2との間に、低周波成分抽出手段7を挿入した点に特徴がある。すなわち、前記4組の8×8DCT係数行列Uに対して、それぞれの部分行列の高周波成分を、サンプリング変換の種類および解像度変換倍率に応じて適応的に0に設定することで、演算量を削減するようにした点に特徴がある。
【0044】
前記した第1、第2実施形態の統合変換方式は、ベースバンド変換を代数的に一つの行列積にまとめると共に、変換行列Rの部分対称性を用いて乗算回数を大幅に削減したものである。この変換式は、ベースバンド変換と等価であるので画質劣化は存在しないが、DCT係数の有意成分、すなわちその分布が低域に集中している場合は、全ての係数を利用しなくても十分な画質が得られると考えられる。本実施形態は、このような観点からなされたものであり、演算量を削減しながら画質を保持できる高周波成分の削減の仕方を提供するものである。
【0045】
本発明者は、DVからMPEG(360×240、30fps)に変換する実験を行った。具体的には、図5に示すような4組の8×8DCT係数行列Uの各8×8DCT係数行列に対して、高周波成分の(1)行毎の削除、(2)列毎の削除、(3)対角(右上から左下への対角)の削除、(4)低周波側の正方形以外の削除、(5)低周波側の2×4画素以外を削除(図5参照)を行い、PSNRの比較をした。この比較を図6に示す。図6の縦軸はPSNR、横軸は変換に使用するブロック当たりの要素数であり、最大は64である。
【0046】
図6から明らかなように、前記(1)〜(5)のいずれの方法を用いて全64要素の半分を削除しても、画質が劣化しないことが分かった。次に、前記(2)の列毎の削除方法では、前記半分を超えると画質の劣化が始まるが、前記(1)の行毎の削除方法では、低周波よりの2行(16要素)だけを用いれば画質は維持されることが分かった。また、(4)の低周波側の正方形以外の削除でも、4×4要素以上を残せば、画質の劣化はなく、(3)の対角方向の削除では、低域10要素でも画質の劣化は殆どなかった。
【0047】
しかし、本発明者は、画質を維持しながら削減数が最も多い方法は、前記(5)の低周波側の2×4画素を用いる方法であることを発見した。サンプリング変換と解像度変換を統合した演算は入出力の要素数から単純に垂直方向へ1/4縮小する変換とみなすことができる。そこで、通常は、水平方向への変換はサンプリング変換による補間と解像度変換による間引きが打ち消し合い、水平方向の変形がないため列要素の削除は画質を劣化させると思われた。つまり、変換に用いるべき個々のDCT係数は少なくとも2行分(16要素)を使用する必要があると考えられたが、実験の結果からはさらに高周波側の右半分の要素(8要素)を削減しても画質に影響がないことが確認された。
【0048】
以上のように、本実施形態によれば、前記低周波成分抽出手段7において、4組の8×8DCT係数行列Uのそれぞれの部分行列の低周波側の2×4画素が抽出され、変換手段2において、該抽出された低周波側の2×4画素を用いて演算処理されるので、演算量を大幅に削減でき高速演算を実現することができる。なお、本発明は、低周波成分抽出手段7において低周波側の2×4画素のみを抽出することに限定されず、低周波側の2×m画素(m=5,6,7)を抽出するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、変換符号化によって符号化された情報を直接的に利用し、また変換符号化係数のサンプリング変換と解像度変換とを統合するようにしたので、画質の劣化をきたすことなく、従来の方式よりも高速に変換することができるようになる。
【0050】
また、変換処理単位に含まれる個々の変換符号化係数から低周波成分を適応的に抽出するようにしたので、画質の劣化を殆どきたすことなく、従来の方式よりも高速に処理することができるようになる。
【0051】
また、変換符号化係数を符号化に用いたのと同じ基底で復号することに相当するから、符号化情報の異なる基底で復号する変換方式と比較しても、出力する変換符号化係数のSNRを向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の概略の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態の動作の説明図である。
【図3】 4:1:1と4:2:0フォーマットの輝度信号と色差信号の構成の説明図である。
【図4】 本発明の第3実施形態の概略の構成を示すブロック図である。
【図5】 図4の低周波成分抽出手段の一抽出例を示す図である。
【図6】 各種の削除方法における、サンプリング変換と解像度変換後の画質を示す図である。
【符号の説明】
1・・・入力メモリ、2・・・変換手段、3・・・出力メモリ、4・・・変換行列統合手段、5・・・解像度変換行列入力手段、6・・・サンプリング変換行列入力手段、7・・・低周波成分抽出手段。
Claims (8)
- 直交変換によって変換された情報を異なるサイズに変換する変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
直交変換によって変換された変換符号化係数を入力する入力手段と、
サンプリング方式に必要な水平方向への拡大行列( Lw) 、水平方向への縮小行列( Mw) および垂直方向への変換行列( Mh )からなるサンプリング変換行列と、解像度変換に必要な垂直、水平方向への変換行列( Nh 、 Nw) からなる解像度変換行列とを統合し、前記変換符号化係数で形成される変換符号化係数行列(U)の右から掛かる第1の変換行列と左から掛かる第2の変換行列とを形成する変換行列統合手段と、
前記入力手段から入力された変換符号化係数の前記行列(U)と前記変換行列統合手段から得られた前記第1、第2の変換行列とを用いて、サンプリング変換と解像度変換とを一括して行う変換手段とを具備し、
前記サンプリング変換行列の中の前記行列(Lw)および(Mw)と、前記解像度変換行列の中の前記行列(Nw)との積が単位行列(E)になるように設定することで、前記第1の変換行列が全て打ち消されて単位行列となるようにすることを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項1に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換行列統合手段は、前記第2の変換行列の計算結果を予めメモリに保持しておき、該メモリに保持された変換行列の中から変換に必要なものを選択することを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項1に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換行列統合手段は、前記第2の変換行列を計算によって求めることを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項2又は3に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換行列統合手段は、前記サンプリング変換および解像度変換に伴う水平方向および垂直方向の補間または間引きを任意に設定できることを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項2又は3に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換行列統合手段は、変換符号化の基底行列との積により求められる復号処理と、サンプリング変換処理と、解像度変換処理と、再符号化処理とを予め行うことにより求められた数値を格納しておくことを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項1に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換手段は、変換符号化係数を復号せずにサンプリング変換処理および解像度変換処理を行うことを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項1に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換手段は、変換符号化係数を直接利用することで変換後の変換符号化係数を得ることを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。 - 請求項6又は7に記載の変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置において、
前記変換手段は、入力された変換符号化係数を行毎に分類し、それぞれの行に異なる変換式を用いることを特徴とする変換符号化係数のサンプリング変換・解像度変換装置。
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