以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1〜図33は本発明の一実施の形態を示している。
本実施の形態に係る遊技機は、遊技盤2上に遊技球(以下「球」とも称する。)を打ち出す遊技を実行する遊技機本体1と、これに付設され有価価値カードの挿入により球を貸し出すカードユニット(CR球貸機)bから成る。
先ず、遊技機本体1全体の概要を説明する。
図1は、遊技機本体1とカードユニットbを示す正面図である。遊技機本体1は、遊技機の特別遊技状態を点灯によって報知する遊技機状態ランプ422と、額縁状に形成され正面のガラスを固定するガラス枠11と、該ガラス枠11の開放を検出するためのガラス枠開放検出スイッチ132と、遊技者によって発射された球が移動しゲームを進行させるための部品が取り付けられて着脱自在な遊技盤2を有している。
ガラス枠11の下部表面には、貸球や賞球を貯留する上受け皿3と、該上受け皿3から溢れた球を貯留する下受け皿4と、前記上受け皿3に貯留した球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー7と、前記下受け皿4に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー8と、遊技者が打球操作するためのハンドル5とが設けられている。また、ハンドル5には、球の発射を停止するための発射停止スイッチ652が設けられている。なお、下受け皿4の傍らには、喫煙者用の灰皿6も設けられている。
さらに、カードユニットbの操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部12と、球の貸出指示を行うための貸出ボタン9と、有価価値カードの返却指示を行うための返却ボタン10が上受け皿3の近傍に設けられ、それらの出力端子は遊技機背面の操作パネル基板aにそれぞれ接続されている。
図2は、遊技機本体1とカードユニットbを示す背面図である。遊技機本体1の背面には、各種機能別の制御基板と部品等が配設されている。ここで制御基板として、遊技全体の動作を管理し制御する主基板1100と、該主基板1100からの指示情報をパラレル通信により受信し賞球の払出動作の制御、およびカードユニット接続基板900を介してカードユニット通信を行うことにより貸球動作の制御を行う払出制御基板200が設けられている。
さらに制御基板として、球の発射を制御する発射制御基板600と、該発射制御基板600によって制御される発射モータ653と各基板に所定の電力を供給する電源基板2700と、主基板1100からの賞球情報と、払出制御基板200からの球貸情報と、賞球タンク球有無スイッチ801の検出情報とを、それぞれ外部出力するための枠用外部端子板800と、カードユニットbと接続するためのカードユニット接続基板900も設けられている。
また、保護カバー93内には、表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400等が遊技盤2の背面側に取り付けられるようにして設けられている。それぞれの制御基板は専用のケースに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、さらには静電気、電気ノイズからも保護されるように設定されている。中でも主基板1100のケースは、専用のネジを使用し所定の回数だけ開閉できる構造となっている。
次に、遊技球補給装置から受ける球の流路について説明する。
図2において、遊技球補給装置(図示せず)から補給された球は、遊技機上部のタンクユニット90に貯留され、賞球の払出および貸球動作が行われる度に、球はシュートユニット91、払出ユニット92を通過し上受け皿3へ送出される。
タンクユニット90は、遊技球補給装置から補給される球を貯留するものであり、該タンクユニット90の底面には、賞球タンク球有無スイッチ801と球ならし94が設けられている。賞球タンク球有無スイッチ801は、タンクユニット90に貯留される球の有無を検出するスイッチであり、貯留する球の重みによってスイッチが入力され、その検出信号は枠用外部端子板800を経由し外部へ出力される。
球ならし94は、シュートユニット91のレーンを流れる球が球圧により隆起しないように球を均すためのものである。タンクユニット90の底面は傾斜しており、シュートユニット91と接合する部分に球が集合し落下する構造になっている。シュートユニット91は、前記タンクユニット90から流下してくる球を2つのレーンに分けて整列させる。球が払出ユニット92に向かう途中では、前記球ならし94によって球圧による隆起が抑えられるが、さらに球ならし95によってより効果的に球を均すようにし、払出ユニット92へ送り込むように設定されている。
また、シュートユニット91の球通路上には、シュート球切れスイッチ131が設けられている。シュート球切れスイッチ131は、払出ユニット92までの球の有無を検出するスイッチであり、その検出信号は主基板1100に入力され球の有無が監視される。このシュート球切れスイッチ131は、前記賞球タンク球有無スイッチ801と用途は類似するが、主基板1100との接続有無が大きな違いとなる。
払出ユニット92は、前記上受け皿3までの球通路を形成すると共に、球通路上に、球を送り出すための払出モータ222と、球の流れ(落下)を抑制する払出停止ソレノイド223と、貸球と賞球の経路を切り換える経路切換ソレノイド224と、賞球を検出するための賞球検出スイッチ130と、貸球を検出するための球貸し検出スイッチ220等が設けられている。
前記払出モータ222と払出停止ソレノイド223は、前記払出制御基板200と接続され制御される。主基板1100から払出制御基板200に所定の球の払出要求があると、払出制御基板200は、前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を賞球側へとし、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
また、遊技者の操作により、カードユニットbからカードユニット接続基板900を介して、払出制御基板200に所定の球の貸出要求信号が入力されると、払出制御基板200は前記経路切換ソレノイド224を作動させ、球の経路を貸球側へ設定し、払出モータ222と払出停止ソレノイド223によって球を上受け皿3へ送出する。
要求の内容によって球経路を可変としているのは、賞球検出スイッチ130と前記球貸し検出スイッチ220によって、区別しそれぞれ払い出した球数の計数を確実にするためである。さらに、賞球検出スイッチ130は主基板1100にも接続され、払出制御基板200と同様に払出し球数の計数を行い、より正確に払出が行われたことを確認している。
前記上受け皿3からの溢れ球が下受け皿4へ流下するように形成された球通路上には、オーバーフロースイッチ133が設けられている。前記下受け皿4に貯留した球が一杯になり、該オーバーフロースイッチ133の設置位置まで球が達すると、その貯留した球の球圧によってスイッチが入力され、その検出信号は主基板1100へ入力される。主基板1100は前記オーバーフロースイッチ133の入力を検出すると、払出制御基板200に対して球の払い出しを停止するように指示情報を出力する。
図3は、遊技盤2を示す正面図である。遊技盤2の正面には、発射された球を遊技領域17へ導くための誘導レール16と、遊技領域17に導かれた遊技球の流れに変化を与えるための釘(図示省略)や風車15と、各入賞口と、普通図柄作動ゲート26a、26bと、装飾装置であるランプやLEDと、識別情報の変動表示を行う可変表示装置310および普通図柄表示装置140等が設けられている。
また、遊技盤2の最下部には、遊技球が遊技領域17内の各入賞口の何れにも入らず落下した球を、遊技機外に排出するためのアウト口29が設けられている。アウト口29に球が入った場合には、遊技者に何らの特典も与えられず、賞球の払い出しも行われない。さらに、装飾ランプとして、可変表示装置310を作動させるための保留球数(上限値は例えば4個)を遊技者に報知するための特別図柄保留LED420、普通図柄表示装置140を作動させるための保留球数(上限値は例えば4個)を遊技者に報知するための普通図柄保留LED421、サイドケースランプ423、遊技枠状態ランプ424、ゲートLED426、アタッカーLED427、サイドLED428等が設けられている。
前記入賞口には、始動口21、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23b、大入賞口24がある。遊技球が各入賞口に入賞すると、各入賞口に付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出される度に各入賞口に割り当てられた所定の賞球が払い出される。また、右左の普通図柄作動ゲート26a,26bは通過口となっており、通過しても賞球の払い出しは行われない。
このうち始動口21は、可変表示装置310上で実行される変動表示の実行権を確保するための入賞口であり、また大入賞口24は、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態を生成するものであり、また右普通図柄作動ゲート26aと左普通図柄作動ゲート26bは、普通図柄表示装置140上で実行される変動表示の実行権を確保するための通過口である。なお、始動口21や大入賞口24等の主要な構成要素について詳しくは後述する。
図4は、遊技盤2の背面側の構造を示す背面図である。遊技盤2の背面には、既に図2で示したものと同様に、各種の制御基板やその関連部品等が組み付けられている。制御基板としては、可変表示装置310の制御を行う表示制御基板2300、外部機器と接続し盤用外部情報(大当たり1信号、大当たり2信号、図柄確定回数信号)を出力するための盤用外部端子板850等が設けられている。また、各入賞口に入賞した遊技球および各ゲートを通過した遊技球を検出する近接センサ等から成るスイッチが設けられている。
各入賞口の入賞球を検出するためのスイッチとして、始動口スイッチ121、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123b等が各入賞口付近に設置されている。大入賞口24付近には、役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125が設けられている。各入賞口のスイッチは、それぞれの入賞口付近に設けられているが、入賞球が遊技機外に排出されるまでの通路上に配置することもできる。
各入賞口に球が入賞すると、それぞれに対応した各入賞口スイッチにより検知され、検知される度に、各入賞口ごとに割り当てられた次の所定の賞球の払い出しが行われる。始動口21には5個、右袖入賞口22a、左袖入賞口22b、右落とし入賞口23a、左落とし入賞口23bには8個、大入賞口24(役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125による入賞球の検出に対して)には15個と割り当てられている。
また、普通図柄表示装置140を作動させるための球を検出するスイッチとして、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126aは、右普通図柄作動ゲート26a内に設けられ、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bは、左普通図柄作動ゲート26b内に設けられており、遊技球の通過を検出する。これら左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bは通過口として設けられている。
役物を可変動作させる関連装置として、大入賞口24の扉を開閉させるための大入賞口ソレノイド134、大入賞口24に入賞した球の流れを前記役物連続作動装置スイッチ124とカウントスイッチ125の何れかの方向に切り換えるための方向切換ソレノイド135、普通電動役物である始動口21を拡縮動作するための普通電動役物ソレノイド136、それに可変表示装置310を回転駆動するためのステッピングモータ2650等が設けられている。
次に遊技盤2上の主要な構成要素について、図3,4を参照しさらに詳細に説明する。 先ず始動口21は、一般に始動チャッカーと称されるものであり、その入賞口の左右両端に一対の可動片が回動可能に設けられている。この各可動片を普通電動役物ソレノイド136から成る駆動源で拡縮できるようになっている。始動口21は、各可動片の拡縮動作により、球が入賞し難い通常の縮状態と入賞し易い拡状態に変化する、いわゆる電動チューリップ役物として構成されている。なお、各可動片が縮状態であっても、始動口21の入賞口は球が入賞可能な程度に開いている。
始動口21の各可動片は、前記普通図柄表示装置140における変動表示での表示結果に基づいて動作する。前記普通図柄表示装置140は、左右に設けたLED2灯の点灯によって変動表示を行い、左右に設けたLEDにはそれぞれ「当たり」と「外れ」が割り当てられており、表示結果が「当たり」になると、前記始動口21の各可動片が、球が入賞し難い通常の縮状態から入賞し易い拡状態に一時的に作動する。このLED2灯以外にも普通図柄の変動表示としては、7セグメント表示器を使用することや、可変表示装置310の表示領域の一部に表示する場合もある。
普通図柄表示装置140では、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bにより球の通過が検出されると、普通図柄表示の権利が獲得され、この権利に基づいて変動表示が行われる。普通図柄表示装置140の左右のLEDの交互点滅によって変動表示は開始され、所定の時間変動表示を行い停止すると左右どちらか一方の点灯表示となり、遊技者は表示結果として判定の結果を目視し確認することができる。左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bは、例えば、光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
普通図柄表示装置140が変動表示中に、左右の普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a,126bによって通過球の検出があった場合は、普通図柄表示装置140における変動表示の権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の変動表示(普通図柄ゲーム)が消化された後、保留にされた権利が順次消化される。普通図柄ゲームの保留数は例えば上限値4個とし、前記普通図柄保留LED421によって報知される。
始動口21に球が入賞することが、次述する可変表示装置310で可変表示遊技が実行されるための始動条件として設定される。図5,図6に示すように、始動口21は、球の入賞を検出する始動口スイッチ121を内部に備え、始動口スイッチ121によって、入賞球を検出すると、可変表示装置310の識別情報の変動表示の権利を獲得し変動表示を行う。始動口スイッチ121は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気センサ等の各種センサにより構成すればよい。
前記可変表示装置310は、その表示部を成す長方形の液晶ユニット312を有して成り、液晶ユニット312は、これが収まる開口部を備えた液晶ユニット取り付け用の基板311に一体に固定されている。液晶ユニット312には、画像として、可変表示遊技の表示結果に係る識別情報や、可変表示遊技の表示演出に係る演出画像を変動表示させることができる。なお、可変表示装置310は液晶ユニット312以外にも、他に例えば、CRT(陰極線管)表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器、LED、有機ELディスプレー表示器等を採用して構成することも可能である。
図12,図13に示すように、液晶ユニット312を含む円板形の基板311は、センターケース430の内側に収納されており、センターケース430には、液晶ユニット312やその周囲の基板311表面を表出させる開口部431が形成されている。このセンターケース430の内側において、基板311は、回転駆動機構によって回転駆動可能な状態に支持されている。液晶ユニット312の基準面に対して略垂直な軸320が、基板311の裏側中心に軸支されており、この軸320が液晶ユニット312の回転中心となる。
基板311ないし液晶ユニット312は、軸320を回転中心として、センターケース430の内側で任意の方向へ所定角度回転させることができる。なお、軸320の基端側は、図示省略したが遊技盤2側に軸支されている。回転駆動機構は、前記軸320のほか、基板311の外周縁に沿って形成されたラック321と、該ラック321に対して一定位置にて回転可能に噛み合うピニオン322と、該ピニオン322に出力軸が直接固定された駆動源であるステッピングモータ2650から構成されている。
本実施の形態のラック321は、図13に示すように、円板形の基板311の外周縁の全周にわたって環状に形成されているが、もちろん、液晶ユニット312の回転範囲に応じて、基板311の外周縁の一部分だけに沿うよう円弧形に形成してもよい。また、図14に示すように、基板311の頂部には、回転角度の検出用のピン部315が突設されており、このピン部315の回転軌道に重なるセンターケース430の内側の2箇所に、それぞれ初期位置センサ2660aと回転位置センサ2660bが設けられている。
初期位置センサ2660aは、図14中に実線で示す液晶ユニット312の初期位置を検出するセンサであり、回転位置センサ2660bは、図14中に想像線で示したように液晶ユニット312を横向きの初期位置から右側に90度回転させた時の縦向きの回転位置を検出するセンサである。なお、液晶ユニット312(基板311も含む。)の回転を停止させる位置は、前記2点間に限定されるものではなく、複数の回転角度のポイントを設定しておき、各々のポイントのうちの何れか1つに任意に選択できるように設定してもよい。
前記始動口21に球が入賞して、始動口スイッチ121によって入賞球が検出されると、可変表示装置310における可変表示遊技の権利が獲得され、可変表示遊技が実行される。可変表示遊技では、液晶ユニット312に複数種類の識別情報が変動表示され、最終的に停止した識別情報の組み合わせが、予め定めた特定の組み合わせである特定表示結果(以下「大当たり」ともいう。)に確定すれば、所定の遊技価値を遊技者に付与可能な特別遊技状態が発生するようになっている。
可変表示遊技では、液晶ユニット312に、画像として識別情報や演出画像が表示される。識別情報には、可変表示遊技の表示結果が特定表示結果であるか否かを遊技者に明瞭に示すための「装飾図柄」が含まれている。本実施の形態に係る装飾図柄は、図24に示すように、「0」〜「9」の数字図柄で構成されている。
また、識別情報には、前記装飾図柄とは別に、停止表示された時の表示態様によって、遊技価値の種類を遊技者が判定可能な「判定用図柄」が含まれている。本実施の形態に係る判定用図柄は、図25に示すように、7セグメントを利用して「0」〜「9」および幾何学模様のような記号で構成されており、装飾図柄(「0」〜「9」)と同一識別性を有し、後述する確変大当たりか否かの判定が容易な「第1判定識別情報」(実図柄「0」〜「9」)と、装飾図柄とは識別性が異なる幾何学模様であり、確変大当たりか否かの判定が容易でない「第2判定用図柄」と、後述の外れ表示結果を示す「−」から構成されている。
可変表示遊技が開始されると、液晶ユニット312には、図15に示すように、基本的には横一列に左、中、右と3つの装飾図柄が並ぶように表示され、各列ごとに装飾図柄は縦方向にスクロール変動する。そして、所定時間が経過すると、各列ごとに1つずつ任意の装飾図柄が停止するように表示される。また、可変表示遊技中には、装飾図柄の変動表示に合わせて、演出画像であるキャラクタ画像や背景画像等も、液晶ユニット312に適宜表示されるようになっている。
前記変動表示が停止確定した際の表示結果として、液晶ユニット312に停止した3つの装飾図柄が、前述したように特定の組み合わせ(例えば「555」等と3つとも全て同一に揃った場合等)となった場合が「特定表示結果(大当たり)」と定められている。かかる特定表示結果が確定する前に、最後に停止する中(中央の)装飾図柄を1つ残し、既に停止した左右の装飾図柄が一致した表示態様が「リーチ表示」に該当する。
可変表示遊技の表示結果が最終的に特定表示結果に確定すると、次述する大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態が発生され得るように設定されている。一方、可変表示遊技の表示結果が、最終的に前記特定表示結果に確定しなかった場合は「外れ表示結果」に該当し、特別遊技状態は発生せず遊技者に遊技価値が付与されることはない。
また、可変表示遊技の表示結果が、前記装飾図柄のうちの特定装飾図柄である確変図柄(例えば奇数図柄「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)の何れかで揃った特定表示結果(確変大当たり)に確定した場合には、確率変動状態を伴う特別遊技状態が発生することになる。すなわち、確変図柄で揃った特定表示結果(確変大当たり)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、次回の特別遊技状態が発生するまで、可変表示遊技の表示結果が特定表示結果に確定する確率が高確率に変化する。
このように、通常の遊技状態(低確率状態)に比べて、特定表示結果に確定する確率が高まった遊技状態が、確率変動状態(または「確変状態」、「確変モード」とも言う。)である。また、確率変動状態中には、可変表示遊技の変動時間が短縮される時間短縮状態(または「時短状態」、「時短モード」とも言う。)も併せて発生するように設定されている。
一方、可変表示遊技の表示結果が、前記装飾図柄のうちの非特定装飾図柄である非確変図柄(例えば偶数図柄「0」、「2」、「4」、「6」、「8」)の何れかで揃った特定表示結果(非確変大当たり)に確定した場合には、確率変動状態を伴わずに時間短縮状態だけを伴う特別遊技状態が発生することになる。すなわち、非確変図柄で揃った特定表示結果(非確変大当たり)が確定すると、これに基づき発生した特別遊技状態が終了した後、所定の時短変動回数を限度に、次回以降の可変表示遊技における変動時間が短縮されることになる。
前記可変表示遊技の実行中、あるいは後述する特別遊技状態の発生中に、前記始動口21に球が入賞した場合には、可変表示遊技を実行する権利を獲得するが保留とされ、現在進行中の可変表示遊技等が終了した後、保留されていた権利が順次消化されるようになっている。ここで可変表示遊技の保留球数は最大4個と設定されており、その数は前記特別図柄保留LED420によって報知される。もちろん、特別図柄保留LED420の構成を省いて、可変表示装置310に保留球数を表示するようにしてもかまわない。
前記大入賞口24は、一般にはアタッカーと称されるものであり、ソレノイド(大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135)等の駆動源の作動により、その入賞口が球の入賞し難い通常の閉状態と入賞容易な開状態とに変化し得るように構成されている。大入賞口24の入賞口を開閉する扉は、その下端を揺動中心として前方に傾倒することで開くようになっている。
大入賞口ソレノイド134は、前記特別遊技状態が成立した際に所定の回数(例えば15回)だけ大入賞口24の扉の開閉動作を行うために作動する。方向切換ソレノイド135は、大入賞口24の扉が開放された状態において、前記役物連続作動装置スイッチ124側に入賞球を導くように通路部具を作動させ、役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されると、次は前記カウントスイッチ125側に入賞球を導くように通路部具を作動させる。
すなわち、大入賞口24は、前記変動表示で特定表示結果となった際に、特別遊技状態となるように開閉制御される。ここで特別遊技状態とは、開状態に所定時間維持された後、閉状態に短時間戻るという開閉動作が、所定回数(例えば15回)を限度に繰り返し実行される状態である。所定の球数(例えば10個)が大入賞口24に入賞するか、または、所定の時間(例えば30秒)が経過すると大入賞口24の扉は閉状態となる。そして、前記所定の回数だけ一連の動作が終了すると、前記特別遊技状態は終了となる。ここで、特別遊技状態での大入賞口24の開閉回数の開状態をラウンドと言う。なお、前述した15回は、15ラウンドとなる。
また、大入賞口24の内部には特定領域が設けられており、この特定領域に前記各ラウンドごとに少なくとも1つの球が入賞し、該特定領域にある前記役物連続作動装置スイッチ124によって入賞球が検出されることが、次ラウンドに移行するための継続条件となっている。すなわち、前記各ラウンドごとに役物連続作動装置スイッチ124によって球が検出されないと、前記特別遊技状態は終了となる。
次に、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板について説明する。
図5は、遊技機本体1の制御に用いられる各種制御基板およびそれに関連する構成要素を示すブロック図である。図5には、制御基板として、主基板1100、払出制御基板200、発射制御基板600、電源基板2700、表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400、中継基板2600が示されている。
主基板1100は、遊技機の制御を掌る制御基板であり、表示制御基板2300と、音・ランプ制御基板2400とを含み全体として演出制御手段を構成する。ここで主基板1100および/または表示制御基板2300により、回転制御手段、表示制御手段、姿勢補正手段、当否決定手段、遊技価値決定手段、遊技価値付与手段、遊技価値報知手段等が代表的な機能として実現されるように設定されている。
回転制御手段は、前記可変表示装置310の回転駆動機構の駆動制御により、液晶ユニット312を任意の方向へ所定角度回転させる機能である。詳しくは後述するが、回転制御手段は、可変表示遊技における表示内容に応じて、可変表示装置310の液晶ユニット312を、軸320を回転中心として所定方向へ回転させることができる。
表示制御手段は、前記可変表示装置310の表示制御を行う機能であり、可変表示装置310において、複数種類ある変動パターンの何れかに従って、可変表示遊技を実行するように設定されている。また、本実施の形態では、姿勢補正手段および遊技価値報知手段は、それぞれ表示制御手段によって実現される機能となる。
姿勢補正手段は、前記回転制御手段による液晶ユニット312の回転に伴って、該液晶ユニット312に表示されている画像を、画像本来の上下方向に関する略一定の姿勢を維持する状態で表示させる機能である。詳しくは後述するが、姿勢補正手段の制御によって略一定の姿勢が維持される画像には、識別情報のほか演出画像も含まれている。
当否決定手段は、可変表示遊技の表示結果を、特定表示結果に該当させるか否かを予め決定する機能である。当否決定手段は、始動口21に球が入賞して得られた可変表示遊技を実行する権利に基づき、大当たり判定用乱数を取得して、この大当たり判定用乱数を所定の大当たり判定値と比較し、特別遊技状態を発生させるか否かの大当たり判定を行うようになっている。
遊技価値決定手段は、前記可変表示遊技の表示結果に対応させて、遊技価値の内容を決定する機能である。遊技価値決定手段は、前記当否決定手段により特定表示結果が決定された場合に、遊技者に有利な特別遊技価値と、該特別遊技価値よりもさらに遊技者に有利な特定遊技価値とのうち、何れか一方を選択することで遊技価値の種類を決定する。本実施の形態では、後者の特定遊技価値とは、確率変動状態を伴う特別遊技状態の発生(に基づく利益の享受)を意味しており、前者の特別遊技価値とは、時間短縮状態のみを伴う特別遊技状態の発生(に基づく利益の享受)を意味している。
この遊技価値決定手段の選択により、特定遊技価値が決定された場合には、前記可変表示遊技の表示結果が確変図柄で揃う特定表示結果(確変大当たり)となるように表示制御され、特別遊技価値が決定された場合には、可変表示遊技の表示結果が非確変図柄で揃う特定表示結果(非確変大当たり)となるように表示制御される。
遊技価値付与手段は、前記遊技価値決定手段の決定に応じて、複数種類ある遊技価値の何れかを遊技者に付与する機能であり、遊技者に有利な特別遊技価値を付与する特別遊技価値付与手段と、特別遊技価値よりもさらに遊技者に有利な特定遊技価値を付与する特定遊技価値付与手段とを含んでいる。
また、詳しくは後述するが前記表示制御手段は、遊技価値決定手段の決定に基づいて、特別遊技価値付与手段または特定遊技価値付与手段の何れかを作動させることが決定された場合には、それぞれ同一の変動パターンに従って可変表示遊技を実行すると共に、特定遊技価値付与手段の作動が決定された場合には、特別遊技価値付与手段の作動が選択されたことを示唆する表示態様の疑似演出を行い、予め定めた特定遊技価値報知条件が成立した場合に、前記疑似演出を行う状態を解除し、特定遊技価値付与手段が実際は選択されていたことを示唆する表示態様の真正演出を行う制御も実行するように設定されている。
遊技価値報知手段は、前記遊技価値決定手段により決定された遊技価値の種類を遊技者に報知する機能であり、前記遊技価値決定手段により決定された遊技価値の種類を、可変表示遊技の表示結果に係る識別情報の種類によって報知する主報知手段と、同じく前記遊技価値決定手段により決定された遊技価値の種類を、前記主報知手段とは異なる方法によって報知する副報知手段とを含んでいる。遊技価値報知手段は、前記主報知手段および/または前記副報知手段による報知を選択的に決定し、該決定した結果に基づき、前記主報知手段および/または前記副報知手段による遊技価値の種類の報知を実行する。
また、前記表示制御手段は、前記遊技価値決定手段により特別遊技価値が決定された場合には、該特別遊技価値に対応する非確変図柄を用いて前記特定表示結果を表示する一方、前記遊技価値決定手段により特定遊技価値が決定された場合には、該特定遊技価値に対応する確変図柄を用いて前記特定表示結果を表示することで、主報知手段として機能する。
さらに、前記表示制御手段は、前記遊技価値決定手段により決定された遊技価値の種類に応じて、前記判定用図柄である第1判定用図柄または第2判定用図柄の何れかを選択的に表示することで、前記副報知手段として機能するように設定されている。
図6は主基板1100の詳細を示している。主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準にワンチップマイコン1101が動作制御する。またクロック回路1110が生成したクロックを内部タイマー1107で分周して得た一定時間間隔の割り込み信号をCPU1102に入力することで、一定時間ごとにCPU1102でタイマー割り込み処理を実行する。CPU1102は、タイマー設定時間の間隔よりも短い時間で終了するように分割した処理を割込みごとに実行することで一連の動作を遂行する。
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126b、右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bは、それぞれ球の入賞を検知するためのスイッチであり、これらのスイッチからの入力信号は、入力インターフェイス回路1115aに入力される。
役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130b、シュート球切れスイッチ131、ガラス枠開放検出スイッチ132、オーバーフロースイッチ133からの各入力信号は、入力インターフェイス回路1115bに入力される。
入力インターフェイス回路1115a,1115bのアドレスは、ワンチップマイコン1101のアドレス空間にメモリマップドI/O方式で設定されている。ワンチップマイコン1101が出力するアドレス信号およびリード/ライトの制御信号を、ワンチップマイコン1101が出力するシステムクロックに従って、アドレスデコード回路1113でデコードすることによりチップセレクト信号を生成する。
このチップセレクト信号にて入力インターフェイス回路1115a,1115bがセレクトされると、始動口スイッチ121等からの各入力信号が各入力インターフェイス回路1115a,1115bを通じてデータバスに出力される。データバス上の各入力信号は、一定時間ごとに発生する割り込み信号によって、次の割り込み処理が実行されるまでの間に複数回検出されてチャタリング防止処理が行われた後、入力信号ごとに指定されたRAM領域に記憶される。
始動口スイッチ121からの入力信号は5個賞球の賞球信号として、また右袖入賞口スイッチ122a、左袖入賞口スイッチ122b、右落とし入賞口スイッチ123a、左落とし入賞口スイッチ123bからの入力信号はそれぞれ8個賞球の賞球信号として、さらに役物連続作動装置スイッチ124、カウントスイッチ125からの入力信号は15個賞球の賞球信号として扱われ、それぞれのスイッチで検出された入賞個数が指定された各RAM領域に記憶される。またこれと同時に、賞球総数がCPU1102で演算処理され、指定のRAM領域に記憶される。なお、各入賞口に設けられたスイッチの賞球払出しは、固定となっているが、遊技機の仕様により払出し個数を変更することができる。
その他、始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bからの入力信号に対してそれぞれ乱数値を取得し、これらの値がRAM領域の各乱数値記憶領域に記憶され、このデータを基にして、遊技機本体1の遊技状態や遊技演出等が設定され、各制御基板に遊技状態や遊技演出等のデータが順次出力される。
各制御基板への出力データは、データバスの途中に設けたバッファ1114を通り、さらに出力データバスを通してラッチ回路1116a〜1116eに出力される。出力用のラッチ回路とワンチップマイコン1101とを結ぶデータバスの途中にバッファ1114を配置することでデータバス信号が一方向の流れになり、遊技に関する信号以外の外部からの入力を防止することで不正防止の対策となる。
始動口スイッチ5個賞球RAM領域、左右袖入賞口スイッチ、左右落とし入賞口スイッチ8個賞球RAM領域、役物連続作動装置スイッチ、カウントスイッチ15個賞球RAM領域にデータがあることにより、CPU1102は、各賞球数に設定された8ビット賞球データを順次、データバスを通じてラッチ回路1116aに出力する。これと同調するように払出制御基板200に対する割り込み信号、ストローブ信号の制御信号をデータバス、出力データバスを通じてラッチ回路1116cに出力する。
メモリマップドI/Oで制御されたラッチ回路1116aに、8ビット賞球データが、ラッチ回路1116cに、割り込み信号、ストローブ信号の制御信号がそれぞれラッチされ、出力信号として払出制御基板200に出力される。賞球排出の検出を、右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行い、各賞球検出スイッチの出力する検出信号がデータバス上に出力され入力インターフェイス回路1115bを通しワンチップマイコン1101に取り込まれる。と同時に右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bの出力する検出信号が払出制御基板200に取り込まれる。
これらの検出信号に基づいて、実際に払い出した賞球総数がCPU1102で演算処理され、その値がRAM領域の記憶データから減算処理され、リアルタイムに賞球総数のデータが更新される。また排出賞球数の設定数ごとに出力信号がラッチ回路1116dに出力され、アドレスデコード回路1113のチップセレクト信号に同期して外部へパルス出力される。
始動口スイッチ121、右普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126a、左普通図柄表示装置作動ゲートスイッチ126bの入力信号に対応した乱数値が格納されているRAM領域に乱数値が記憶されている場合は、各表示装置140、310の変動表示の開始直前に遊技演出の種類(変動パターン)が決定され、決定された変動パターンを演出に係わる各基板に送信するとともに、生成されたデータをRAM領域に記憶する。
普通図柄に係わる乱数値が記憶されている場合は、普通図柄表示装置140の変動表示を実行するための表示制御データが生成され、表示制御データがCPU1102からデータバスを通じてラッチ回路1116eに出力される。そしてアドレスデコード回路1113からチップセレクト信号が出力されるごとに普通図柄LED表示が一定時間行われる。
普通図柄に係わる乱数値の取得結果が当たりの場合には、前記始動口21の各可動片を拡縮作動させる普通電動役物ソレノイド136の制動データが、CPU1102からラッチ回路1116eに出力されると共に、アドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号に応じて、ラッチ回路1116eから一定時間出力されて普通電動役物ソレノイド136が制御される。それにより、始動口21が拡状態となり、球が入賞し易い状態が発生する。
始動口21に係わる乱数値が記憶されている場合は、可変表示装置310の可変表示遊技を行わせるために表示制御基板2300に、前記変動パターンとそれに対応した停止図柄を定める各停止図柄に関するデータが時系列に演出出力データとして出力される。すなわち、CPU1102から表示制御基板2300に、演出出力データが、データバスを通じてラッチ回路1116bに順次出力されると、これらと同調するように割り込み信号、ストローブ信号の2ビット制御信号がラッチ回路1116bへ出力され、表示制御基板2300を制御し可変表示遊技を実行する。
表示制御基板2300への変動パターン送信に同調して、音・ランプ制御基板2400に変動パターンを出力する。CPU1102から音・ランプ制御基板2400に演出出力データが、データバスを通じてラッチ回路1116bに出力されると、これらと同調するように割り込み信号、ストローブ信号の2ビット制御信号がラッチ回路1116bへ出力され、音・ランプ制御基板2400を制御し、ランプ演出や音声演出を実行する。
遊技状態が特別遊技状態の場合、遊技状態演出データに同調して大入賞口ソレノイド134の制御データがラッチ回路1116eに出力され、かつアドレスデコード回路1113からのチップセレクト信号がラッチ回路1116eに入力される。これによりラッチ回路1116eから大入賞口ソレノイド134の制御データが出力され、大入賞口ソレノイド134が駆動され、大入賞口24が開閉状態になって球を大入賞口24に誘導可能となる。
大入賞口24内部の特定領域に配置された役物連続作動装置スイッチ124が球を検知すると球検知信号が出力され、この信号が入力インターフェイス回路1115bを通してデータバスに出力されワンチップマイコン1101のCPU1102に取り込まれる。役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検出信号に基づく検出処理の結果、方向切換ソレノイド135の制御データがラッチ回路1116eに出力され、方向切換ソレノイド135が制動される。同時に役物連続作動装置スイッチ124から出力された球検知信号に基づき、特別遊技状態を次回のラウンドへ継続するか否かを示すラウンド継続データがRAM領域に記憶される。
方向切換ソレノイド135が制動されることにより、大入賞口24内に配置されたカウントスイッチ125で球が計数される。カウントスイッチ125で計数されたデータの総合計数が所定の数量に到達するとラッチ回路1116eの出力データが変更され、大入賞口ソレノイド134、方向切換ソレノイド135が非能動状態になり、1回のラウンドが終了する。所定時間後、ラウンド継続データがラウンドの継続を示している場合には、前述した制御方法により特別遊技状態のラウンドがさらに継続する。
主基板1100に電源が供給されると、電源基板2700よりリセット信号が供給され主基板1100の各デバイスはリセット状態になる。その後システムリセット信号が非能動状態となり、各デバイスは能動状態に遷移する。システムリセット信号が非能動状態に信号変化すると、クロック同期・遅延回路1111による遅延処理により一定時間の経過後にワンチップマイコン1101へのリセット信号が非能動となる。これによりワンチップマイコン1101が稼動状態になり、主基板1100の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン1101の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板2700から停電検出信号がワンチップマイコン1101のNMI(ノンマスカブルインターラプト)1105に供給され、ワンチップマイコン1101において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM1104の保護を行う。すなわち、電源電圧が低下することで、電源基板2700からRAM1104にバックアップ電源DC5VBBが供給され、RAM1104の記憶状態が保持される。
電源が次に供給された時、停電処理判定のデータの有無に基づき停電処理のあったことを認識すると、ワンチップマイコン1101は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU1102はI/Oポート1106のデータを検出してRAM領域の初期化を行う。
シュート球切れスイッチ131で球切れを検出した信号、およびオーバーフロースイッチ133で遊技機本体1の下受け皿4にて賞球の球詰まりを検出した信号は、入力インターフェイス回路1115bおよびデータバスを通じてワンチップマイコン1101に取り込まれる。これらの信号は、データ変換後、ラッチ回路1116aから賞球出力データと同じ構成にて払出制御基板200へ出力される。該ラッチ回路1116a〜1116eの出力は、一方向であり、不可逆性の出力形態をとる。
主基板1100は、主基板内部のクロック回路1110が生成するクロックを基準に動作する。また内部タイマー1107は、分周動作により一定時間間隔で割り込み信号をCPU1102に発生する。CPU1102は、当該割り込み信号が入力される一定時間ごとに各種処理を行うようになっている。
その他、主基板1100には、所轄警察署による検査用端子が設けられており、ワンチップマイコン1101内のROM1103のデータを送信可能である。照合用出力端子1117よりアイソレーション入出力回路1112を通じて通信1109にデータ請求信号(シリアル通信)が入力される。ワンチップマイコン1101は、入力されたデータ請求信号に対し請求されたデータをROM1103に格納されたデータより通信1109、アイソレーション入出力回路1112を通じて照合用出力端子1117から出力する。アイソレーション入出力回路1112を配置することで外部との電気的な接続を不可能とする。
次に、図7に示す払出制御基板200について説明する。払出制御基板200は、主基板1100からの受信のみの一方向通信を行い、8ビットパラレル賞球データ、割り込み信号、ストローブ信号で構成された通信データを受信する。
割り込み信号が、ワンチップマイコン201のカウンタ回路202に入力されると、当該カウンタ回路202からCPU203に内部割り込み信号が出力される。CPU203は、主基板1100からの賞球データを入力するための準備として割り込み処理を行う。これにより、ストローブ信号は、CPU203に対して賞球データの取り込みとするトリガー信号となる。
CPU203は、アドレスデコード回路213を通じてチップセレクト信号をゲート回路212,211に出力し、ゲート回路212,211に入力されている賞球データや各種の信号をゲート回路およびデータバスを介して取り込み、RAM205に保存する。そして、取り込んだ賞球データに対応する賞球数で順次、払出動作を行う。
CPU203は、賞球経路切換信号を、データバスを通じてラッチ回路215に出力し、これと同時にアドレスデコード回路213からチップセレクト信号を出力させる。これにより賞球経路切換信号が経路切換ソレノイド224に出力され、払出動作の賞球経路確保が行われる。その後、ラッチ回路214に払出停止ソレノイド信号の停止解除信号を出力し、払出モータ222に払出モータ制御信号1,2,3,4を順次出力し、チップセレクト信号の出力タイミングによりモータ回転の制御をしながら賞球払出動作を行う。
クロック回路209のクロックを基準に、内部タイマー208で一定時間間隔の割り込み信号をCPU203に対して生成し、この割込みタイミングで賞球の検出信号をデータバスに取り込み、所定の賞球数を検出した時、払出停止ソレノイド223、払出モータ222の駆動を停止する。なお、賞球の検出は、球貸し経路に設置された右賞球検出スイッチ130a、左賞球検出スイッチ130bで行われ、これらの検出信号はゲート回路211にチップセレクト信号を出力することでデータバスに取り込まれる。また、賞球検出信号は、前述したように主基板1100に対しても入力され、より正確な賞球払出しを行っている。
球貸し動作は、カードユニット(CR球貸機)bとの間で球貸し信号を、ゲート回路211、ラッチ回路215を通して送受信することにより行われる。球貸し動作時、CPU203はラッチ回路215を通して球貸し経路切換信号を経路切換ソレノイド224に出力して球貸し経路を確保し、球貸し経路に設置された右貸し球検出スイッチ220a、左貸し球検出スイッチ220bで貸し球の検出を行い、払出動作を行う。
球貸し動作において、一定数ごとにラッチ回路215から外部へアドレスデコード回路213のチップセレクト信号に同期してパルス出力され、枠用外部端子板800を介して管理用コンピュータ等に出力される。また、球貸し信号の送受信が正常な状態において、ラッチ回路215から、発射制御基板600に対して発射許可信号が能動状態で出力される。また球貸し信号の送受信に異常が発生すると、発射許可信号は非能動状態に変化し、球発射が不可能な状態になる。しかし、球貸し信号の送受信が正常な状態に復帰することで、発射可能となる。
その他、払出動作においては、主基板1100から、賞球データにシュート球切れスイッチ131のシュート球切れ信号、および遊技機本体1の下受け皿4に設置されたオーバーフロースイッチ133のオーバーフロー信号が送信されると、払出制御基板200は払出動作を停止する。また賞球データに各解除信号が送信されることにより払出動作を再開する。
払出制御基板200に電源が供給されると、電源基板2700よりシステムリセット信号が供給され、払出制御基板200の各デバイスはリセット状態になる。その後、リセット信号が非能動状態で、各デバイスは能動状態に遷移する。
クロック同期・遅延回路210の遅延処理により、ワンチップマイコン201へのリセット信号は、元のリセット信号が非能動状態に信号変化してから一定時間の経過後に非能動になる。こうして元のリセット信号が非能動状態になってから一定時間の経過後に、ワンチップマイコン201は稼動状態になり、払出制御基板200の動作状態が保たれる。その後、ワンチップマイコン201の初期設定が行われる。
遊技機外部供給の電源が不安定な場合には、電源基板2700からワンチップマイコン201のNMI(ノンマスカブルインターラプト)206に停電検出信号が供給され、ワンチップマイコン201において各記憶領域の退避動作が行われる。具体的には、一定時間にわたって賞球検出データの検知を行った後、RAM領域に停電処理判定のデータを保存し、RAM205の保護を行う。
電源電圧が低下した場合や遮断された場合は、電源基板2700からRAM205にバックアップ電源としてDC5VBBが供給され、RAM205の記憶状態が保持される。再度電源供給がされた時、停電処理判定のデータの存在を認識することで、ワンチップマイコン201は停電復旧処理を行う。初期設定の時、RAM初期化信号が能動状態であれば、CPU203はI/Oポート106のデータを検出して、RAM領域の初期化を行う。
次に、図8に示す発射制御基板600について説明する。発射制御基板600は、発射モータ653に使用されているパルスモータの回転数を、所定の回転数にするためのパルスを生成する回路である発振回路601と、分周回路602と、ハンドル部650内のタッチセンサ651からの信号、発射停止スイッチ652からの信号、電源基板2700からのリセット信号、そして前記払出制御基板200からの発射許可信号を判断し、発射モータ駆動信号を生成するモータ駆動信号制御回路603と、発射モータ653の各コイルに励磁させるためのドライバー回路604等から構成されている。
前記ハンドル部650は、遊技者がハンドル5に触れているか否かを検出するタッチセンサ651、遊技者が任意に球の発射を停止できるようにする発射停止スイッチ652、球を発射させるためのパルスモータから成る発射モータ653等で構成されている。電源基板2700からのリセット信号は、遊技機本体1に電源が投入されると、電源基板2700からモータ駆動信号制御回路603へ入力され、発射制御基板600の各回路を初期化する。
ハンドル部650内のタッチセンサ651は、遊技者がハンドル5に触れている状態か触れていない状態かを検出し、検出した信号をモータ駆動信号制御回路603に出力し、モータ駆動信号制御回路603は、検出信号に基づいて発射制御を行う。遊技者がハンドル5に触れている状態の時は、球の発射が可能となり、触れていない時は、球の発射が不可能となるよう制御する。
発射停止スイッチ652は、遊技者が任意に球の発射を停止することができるように設けたスイッチであり、発射停止スイッチ信号は、モータ駆動信号制御回路603に入力され、モータ駆動信号制御回路603は、発射停止スイッチ信号に基づいて発射制御を行う。遊技者が発射停止スイッチ652を操作した場合、発射不可能となり、操作がない場合は、発射可能となる。
また、発射停止スイッチ652は、遊技者から何ら発射停止スイッチ652に対し操作がなく、ハンドル5を回転させた状態にない場合には、発射停止スイッチ652から入力がされた状態と同じ信号を出力する。すなわち、ハンドル5内部の構造上、ハンドル5の操作がない場合では、発射停止スイッチ652からの信号が入力されている状態となる。つまり、前述したタッチセンサ651が遊技者がハンドル5に触れていることを検出せず、かつハンドル5の操作がない場合は、遊技者がいないとみなし、発射停止制御を行っている。
次に、図9に示す電源基板2700について説明する。電源基板2700は、外部から供給されるAC24Vをダイオードブリッジ整流器で全波整流を行い、直流電源DC24Vを生成する。DC24V電源にダイオードを通してコンデンサーで平滑を行い、DC32V電源を生成する。DC24V、DC32Vは非安定電源である。
DC24Vを電源回路2701に供給して、安定電源DC18V、DC12V、DC5Vの定電圧電源が生成され、主基板1100、払出制御基板200、発射制御基板600、表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400に供給される。
生成されたDC5Vの定電圧電源を、ダイオードを通してバックアップ回路2702のコンデンサーに接続して、DC5VBBのバックアップ電源を生成し、DC5VBBが主基板1100、払出制御基板200に供給される。AC24Vはカードユニット接続基板900に供給され、前記払出制御基板200とカードユニットbの通信用電源、操作パネル基板aの電源として使用される。
DC24V電源の電圧レベルを電圧検出回路2708で検出して遅延回路2707に出力する。遅延回路2707は内部時定数500ミリsecの遅延時間を持ち、電圧検出回路2708の連続出力時間が遅延回路2707の時定数より大きくないと遅延回路2707は出力信号を出力しない。このため、DC24V電源の電圧レベルが遅延回路2707の時定数より小さい時間の電圧変動および電源停止は無視され、停電検出信号は電源基板2700より外部に出力されない。
遅延回路2707に時定数より大きな入力信号があると、遅延回路2707は停電検出信号を前記主基板1100、前記払出制御基板200、シフトレジスタ2704のシリアル入力端子に出力する。8ビットシフトレジスタ2704は、クロック回路2706より周期20ミリsecのクロックが常時入力されている。
ここで8ビットのデータ入力端子はゼロに固定している。このため、停電検出信号が8ビットシフトレジスタ2704に入力すると、8クロック(約160ミリsec)後8ビットシフトレジスタ2704からリセット信号が前記主基板1100、前記払出制御基板200、前記発射制御基板600、前記表示制御基板2300、前記音・ランプ制御基板2400に出力される。
電源立ち上げ時および停電復帰後、周辺回路電源立ち上げ時より遅延回路2707の時定数の時間、停電検出信号およびリセット信号は能動状態で出力している。遅延回路2707の時定数の時間後、停電検出信号は非能動状態になり、リセット信号は、8ビットシフトレジスタ2704の8クロック後非能動状態で出力される。RAM初期化信号は、RAM初期化スイッチ2705を手動で押すことにより能動状態で前記主基板1100、前記払出制御基板200に出力される。
次に、図10に示す表示制御基板2300について説明する。表示制御基板2300は、遊技盤2上に設置された可変表示装置310および各種LEDやランプ、遊技機前面側に配設されたスピーカ510での効果音、音声等や、遊技盤2上に設置された各種稼動演出装置の制御を行う音・ランプ制御基板2400の制御を行うものである。表示制御基板2300は、遊技演出を制御するマイクロコンピュータ2301と、マイクロコンピュータ2301の周辺回路と表示制御を行う画像処理部と、画像処理部および可変表示装置310の電源を生成供給する画像用電源部で構成されている。
マイクロコンピュータ2301の周辺回路の主な構成は、マイクロコンピュータ2301を動作させるクロック発信器2312と、主基板1100からの制御情報を入力するための入力回路2314と、演出制御手順を実行することで取得した情報、主基板1100からの制御情報を記憶するための制御用RAM2311と、主基板1100からの制御情報に基づき演出制御する制御プログラムが記憶された制御用ROM2310と、音・ランプ制御基板2400に制御情報を出力する出力回路a2315a,出力回路b2315b等で構成されている。
画像処理部の主な構成は、画像データが記憶されている画像データROM2331と、画像データを具体的に表示信号とする画像制御IC2330と、画像制御IC2330を動作させるためのクロック発信器2334と、画像データを一時記憶する画像データRAM2332と、画像制御IC2330から出力される表示信号を可変表示装置310に表示できるようにするビデオドライバー回路2333で構成されている。
画像用電源部の主な構成は、画像処理部および可変表示装置310に供給する電源回路2340と、可変表示装置310内にあるバックライトに供給するバックライト電源回路2341で構成されている。マイクロコンピュータ2301のデータ、アドレスは、制御用ROM2310と制御用RAM2311と画像制御IC2330が接続され、その接続構成はメモリーマップドI/Oで構成され接続されている。
マイクロコンピュータ2301の主な構成は、演算機能を有するCPU2302と、内部タイマーや時間監視等に使用するタイマー2303と、クロック発信器2312からのクロックを入力しマイクロコンピュータ2301内部動作用および外部出力が可能なシステムクロック2304と、マイクロコンピュータ2301の初期化を行うRESET2305と、CPU2302に割り込み処理させるためのINT2307と、マイクロコンピュータ2301の外部からの信号を入力または外部に出力するパラレル入出力部のPIOa2306a〜PIOc2306c等で構成されている。
表示制御基板2300は、主基板1100からの制御情報を入力回路2314を介して、マイクロコンピュータ2301に入力され予め定められた手順で遊技演出を実行する。主基板1100からの制御情報は、演出制御に係る制御データ(7ビット)と主基板1100からの制御データ送信信号であるストローブ信号があり、制御データは、PIOa2306aに入力され、ストローブ信号は、INT2307に入力される。
マイクロコンピュータ2301は、INT2307に入力されることで所定の割り込み処理を行う。ストローブ信号が入力されると現在実行中の処理を中断し所定の割り込み処理を行いPIOa2306aの入力データをCPU2302に取り込み、取り込まれたデータを基に制御用ROM2310の制御プログラムに従い表示制御を実行し、再び中断された処理を再開する。
具体的には、INT2307にストローブ信号が入力されるとCPU2302が割り込み処理作業に入る。現在処理中のデータを一旦制御用RAM2311に退避させ割り込み作業に入りPIOa2306aに入力されている制御データをマイクロコンピュータ2301内部に取り込み、取り込まれたデータに基づき制御用ROM2310に記憶されている制御手順で画像制御IC2330に具体的な表示制御指示を与えると共に、音・ランプ制御基板2400に演出制御情報を送信する。割り込み作業が終了すると中断していた処理を再開する。
画像制御IC2330は、マイクロコンピュータ2301からの制御データに基づき画像データを具体的な画像信号として出力する。画像データRAM2332は、マイクロコンピュータ2301からの制御データ、画像データ、画像データに関する情報であるカラーパレット、配置情報等を一時的に記憶する。また固定画像データを加工用としても使用する。
具体的には、画像制御IC2330が、画像データROM2331の画像データを入手し、その画像データを加工した後、画像データRAM2332にその加工したデータを記憶させる。このように固定画像データの加工、記憶を繰り返しすることで、固定であった画像を時間系列で変化させることができる。
画像制御IC2330は、クロック発信器2334のクロック信号を基準に動作しマイクロコンピュータ2301からの制御データに従い画像データROM2331、画像データRAM2332から画像データを入手し、具体的な映像として生成し、可変表示装置310へと画像信号を出力する。
具体的には、クロック発信器2334からのクロック信号を基準に画像制御IC2330を作動させ、マイクロコンピュータ2301から制御データが入力されると画像データROM2331または画像データRAM2332から画像データを入手生成しアナログRGB信号および画像同期信号(H,VSYNC)を出力する。
ビデオドライバー回路2333は、画像制御IC2330からのアナログRGB信号および画像同期信号を補正し、可変表示装置310を駆動表示できるようにさせるもので、輝度調整、コントラスト調整、γ補正等を行い可変表示装置310の表示領域に画像を表示させる。
画像用電源部は、ビデオドライバー回路2333、可変表示装置310、画像データROM2331、画像データRAM2332に供給する電源回路2340と可変表示装置310のバックライト電源に供給するバックライト電源回路2341で構成されている。電源回路2340は、画像データROM2331と画像データRAM2332の電源に供給するDC3.3Vを電源基板2700から供給されているDC5Vより生成し供給する。ビデオドライバー回路2333と可変表示装置310に供給するDC5V,12V,18.5V,−16.1Vを電源基板2700から供給されているDC12Vより生成し供給する。
バックライト電源回路2341は、可変表示装置310のバックライトに供給する1000Vrmを電源基板2700から供給されているDC12Vより生成し供給する。設定部2316は、可変表示装置310に表示される表示内容と遊技盤構成の一部である役物の位置の初期設定を行うための選択設定回路である。設定部2316のセレクト信号をマイクロコンピュータ2301と、出力回路b2315bを通して音・ランプ制御基板2400に出力する。
出力回路a2315aと出力回路b2315bは、表示制御基板2300からの演出制御情報を音・ランプ制御基板2400へ出力するための出力回路である。出力回路a2315aは、PIOb2306bからの音・ランプ制御基板2400への演出制御データを入力し、音・ランプ制御基板2400へと一方向で演出制御データを出力する出力回路である。出力回路b2315bは、PIOc2306cからの音・ランプ制御基板2400へのストローブ信号および設定部2316のセレクト信号を入力し音・ランプ制御基板2400へと一方向で演出制御信号を出力する出力回路である。
リセット回路2313は、ウォッチ・ドク・タイマーを有し、表示制御基板2300のシステムリセット信号を発生させる。システムリセット信号と電源基板2700からのリセット信号が入力されると、マイクロコンピュータ2301および画像制御IC2330にリセット信号を出力する。
リセット信号が入力されたマイクロコンピュータ2301および画像制御IC2330は、リセットされマイクロコンピュータ2301は、制御用ROM2310に記憶されている制御手順に従って、表示制御基板2300の初期化を実行する。画像制御IC2330のリセット信号には、前記リセット信号に加えて、マイクロコンピュータ2301から画像制御IC2330をソフト的にリセットさせることができ画像処理部を初期化させることができる。
次に、図11に示す音・ランプ制御基板2400について説明する。音・ランプ制御基板2400は、遊技盤2上に設置されたLEDやランプ、それに遊技機前面側に配設されたスピーカ510での効果音、音声等や、可変表示装置310の回転制御を行うものである。
音・ランプ制御基板2400には、遊技演出を制御するマイクロコンピュータ2401と、マイクロコンピュータ2401の周辺回路と、音声制御を行う音声制御部と、LED、ランプ制御を行うLED・ランプ制御部と、役物制御部で構成されている。
周辺回路の主な構成は、マイクロコンピュータ2401を動作させるクロック発信器2412と、制御情報を入力するための入力回路2414と、演出制御手順を実行することで取得した情報、表示制御基板2300からの制御情報を記憶するための制御用RAM2411と、表示制御基板2300からの制御情報に基づき演出制御する制御プログラムが記憶された制御用ROM2410で構成されている。
音声制御部の主な構成は、音声データが記憶されている音声データROM2502と音声データを具体的に音声信号とする音声制御IC2501と出力電圧調整、ノイズ成分を除去するフィルター2503と、スピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅するアンプ2504で構成されている。
音・ランプ制御部の主な構成は、マイクロコンピュータ2401からのシリアルデータをパラレルデータ変換するシフトレジスタ2440と、LEDを駆動させるLED駆動回路2441と、ランプを駆動させるランプ駆動回路2442で構成されている。また、役物制御部の主な構成は、可変表示装置310の液晶ユニット312を回転駆動させるためのモータ駆動回路2443と、液晶ユニット312の回転角度を検出するための回転検出回路2415で構成されている。
マイクロコンピュータ2401のデータとアドレスには、制御用ROM2410と制御用RAM2411と音声制御IC2501が接続され、その接続構成はメモリーマップドI/Oで構成され接続されている。LED・ランプ制御部や役物制御部は、マイクロコンピュータ2401のPIOに接続されている。
マイクロコンピュータ2401の主な構成は、演算機能を有するCPU2402と、内部タイマーや時間監視等に使用するタイマー2403と、クロック発信器2412からのクロックを入力しマイクロコンピュータ2401内部動作用および外部出力が可能なシステムクロック2404と、マイクロコンピュータ2401の初期化を行うRESET2405と、CPU2402に割り込み処理させるためのINT2407と、マイクロコンピュータ2401の外部から信号を入力または外部に出力するパラレル入出力部のPIOa2406a〜PIOd2406d等で構成されている。
音・ランプ制御基板2400は、表示制御基板2300からの制御情報を入力回路2414を介して、マイクロコンピュータ2401に入力され予め定められた手順で遊技演出を実行する。表示制御基板2300からの制御情報は、演出制御に係る制御データと、制御データ送信信号であるストローブ信号と、遊技内容を選択するセレクト信号があり、制御データは、PIOa2406aに入力され、ストローブ信号は、INT2407に入力され、セレクト信号は、データバスを通しマイクロコンピュータ2401に入力される。
マイクロコンピュータ2401は、INT2407に入力されることで所定の割り込み処理を行う。ストローブ信号が入力されると現在実行中の処理を中断し所定の割り込み処理を行いPIOa2406aの入力データとデータI/Oに入力されたセレクト信号をCPU2402に取り込み、取り込まれたデータを基に制御用ROM2410の制御プログラムに従い演出制御を実行し、再び中断された処理を再開する。
具体的には、INT2407にストローブ信号が入力されるとCPU2402が割り込み処理作業に入る。現在処理中のデータを一旦制御用RAM2411に退避させ割り込み作業に入りPIOa2406aに入力されている制御データをマイクロコンピュータ2401内部に取り込み、取り込まれたデータに基づき制御用ROM2410に記憶されている制御手順で音声制御部、LED・ランプ制御部、役物制御部に具体的な制御指示を与える。割り込み作業が終了すると中断していた処理を再開する。
音声制御IC2501は、マイクロコンピュータ2401のシステムクロック2404から音声制御IC2501を作動させるための音声用クロック信号を入力し音声制御IC2501を動作させ、マイクロコンピュータ2401から制御データが入力されると制御データを基に音声データROM2502から音声データを入手しアナログ音声信号を生成出力する。また擬音、効果音等の特定な音については、音声制御IC2501内部で発生出力することができる。
音声制御IC2501は、音信号再生出力している場合、マイクロコンピュータ2401に対して音を再生開始したことを知らせる信号をINT2407に入力させCPU2402が割り込み処理を実行する。具体的には、マイクロコンピュータ2401が音声制御IC2501に対して命令したコマンドに対し音声制御IC2501が実行するとマイクロコンピュータ2401に割り込み信号を出力する。マイクロコンピュータ2401は、割り込み信号が入力されると割り込み処理を実行する。
音声制御IC2501からの音声信号は、フィルター2503で音声合成や出力電圧調整を行いアンプ2504へと出力されアンプ2504でスピーカ駆動可能な電圧レベルに増幅しスピーカ510から音として出力される。また、マイクロコンピュータ2401からのLED・ランプ制御部への制御は、PIOc2406cポートで行う。
PIOc2406cからの出力信号は、シフトレジスタ2440に対して、LEDやランプを動作させるデータであるシリアルデータと、シリアルデータをシフトレジスタ2440に入力するSCK(シフトクロック)と、シフトレジスタ内のデータをストレージレジスタ(ラッチ回路部)にデータを保持するRCK(ラッチクロック)と、ストレージレジスタの出力を制御するゲート信号がある。SCKは、シフトレジスタ2440にシリアルデータを入力すると共に、シフトレジスタ内のデータをシフトするクロックを兼ねている。
シリアルデータとSCKが入力されると、シフトレジスタ2440は、シリアルデータを入力し、次のシフトレジスタへとデータをシフトする。またシフトレジスタ2440内に入力されたデータを出力するには、RCKを入力することで、シフトレジスタのデータをストレージレジスタに取り込み、ストレージレジスタの出力を制御するゲート信号を入力すると出力する。
具体的には、SCKの立ち上がりでシフトレジスタにデータを読み込み、読み込まれたデータは、RCKの立ち上がりによりストレージレジスタに取り込まれラッチされる。このため、出力をホールドしつつデータを入力することができる。シフトレジスタ2440から出力されたデータは、LED駆動回路2441およびランプ駆動回路2442を通して中継基板2600に出力され、遊技盤2上や役物内に配置されたLEDやランプを制御する。
マイクロコンピュータ2401からの役物制御部への制御は、PIOb2406bポートでモータ制御を行う。初期位置センサ2660aや回転位置センサ2660bからの回転検出信号は、データI/OおよびPIOd2406dに入力され位置を検出しモータ制御する。初期位置センサ2660aや回転位置センサ2660bは、受発光タイプのフォトセンサを使用し発光素子から受光素子に発光しているもので、発光素子から常時発光され受光素子側は、発光素子からの光を受光している。
この発光素子と受光素子の間に光を遮るピン部315が入ると、受光素子側に光がこなくなり発光素子と受光素子の間に光を遮るピン部315があることを検知する。この特性を使用し回転検出用の位置センサとして使用する。ただし、初期位置センサ2660aや回転位置センサ2660bはフォトセンサに限るものではなく、マイクロスイッチや磁気センサでもよく位置を検出できる機能があればよい。
PIOb2406bポートからの出力信号は、モータ駆動回路2443を通し中継基板2600へと出力され、可変表示装置310のステッピングモータ2650を作動させる。初期位置センサ2660aや回転位置センサ2660bからの回転検出信号は、中継基板2600を介して回転検出回路2415に入力される。
リセット回路2413は、ウォッチ・ドク・タイマーを有し、音・ランプ制御基板2400のシステムリセット信号を発生させる。システムリセット信号と電源基板2700からのリセット信号が入力されるとマイクロコンピュータ2401と、音声制御IC2501と、シフトレジスタ2440にリセット信号を出力する。
リセット信号が入力されたマイクロコンピュータ2401と、音声制御IC2501と、シフトレジスタ2440は、リセットされマイクロコンピュータ2401は、制御ROM2410に記憶されている制御手順に従って、音・ランプ制御基板2400の初期化を実行する。
音声制御IC2501と、シフトレジスタ2440のリセット信号は、前述したリセット信号に加え、マイクロコンピュータ2401から音声制御IC2501と、シフトレジスタ2440をソフト的にリセットさせることができ、音声制御部およびLED・ランプ制御部を初期化させることができる。
また、図3に示す中継基板2600について説明する。中継基板2600は、遊技機本体1の前面側に配置されたランプ、LED、ソレノイド等を駆動するための信号を中継する基板である。さらに中継基板2600は、音・ランプ制御基板2400からの駆動信号配線を簡略化する機能を有している。
以下に、前述した本遊技機の動作について説明する。
最初に、図28,図29のフローチャートに沿って遊技全体の制御の詳細を説明する。 遊技者によって遊技が開始され、図1に示すハンドル5が回転操作されると、球が1つずつ遊技盤2上の遊技領域17に打ち込まれる。図28において、始動口21に球が入賞すると(ステップS101;Y)、始動口スイッチ121によって検出され、図5に示す主基板1100に検出信号が出力される。この検出信号に基づき、先ず、現在保留している権利の数である保留球数が、所定値以下であるか否かを判断する(ステップS102)。
保留球数が所定値以下でなければ(ステップS102;N)、今回の始動条件の成立による権利を保留せずに放棄するが、保留球数が所定値以下であれば(ステップS102;Y)、権利に係る保留球数のインクリメントを行い(ステップS103)、保留球数に対応する乱数記憶領域を算出する(ステップS104)。そして、大当たり判定用乱数を取得して(ステップS105)、この大当たり判定用乱数を前記乱数記憶領域に記憶する(ステップS106)。さらに、大当たり図柄乱数を取得して(ステップS107)、この大当たり図柄乱数も前記乱数記憶領域に記憶する(ステップS108)。
保留球数データは、主基板1100から表示制御基板2300や音・ランプ制御基板2400へ送信される(ステップS109)。音・ランプ制御基板2400が保留球数データを受信すると、特別図柄保留LED420が1つ点灯し、また可変表示遊技の開始に伴い消灯する。なお、本実施の形態では、特別図柄保留LED420により保留球数を表示するように構成したが、前述したように、可変表示装置310に表示するようにしてもよい。
続いて、時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS110)。時短機能作動中であれば(ステップS110;Y)、主基板1100は、現時点での時短変動回数を表示制御基板2300に送信し(ステップS111)、時短変動回数のデクリメントを行う(ステップS112)。表示制御基板2300は、受信した時短変動回数に基づいて、可変表示遊技の開始時に残りの時短変動回数を表示して(例えば「時短100回」)、可変表示遊技の開始から所定時間経過後に、受信した時短変動回数から1だけ減算した回数を新たに表示する(ステップS112)。なお、時短機能作動中でなければ(ステップS110;N)、そのまま特別遊技状態の発生(大当たり遊技処理)中であるか否かの判断に移行する(ステップS113)。
この大当たり遊技処理中であるか否かの判断(ステップS113)において、大当たり遊技処理中でなければ(ステップS113;N)、可変表示遊技の実行(変動)中であるか否かを判断し(ステップS114)、変動中でなければ(ステップS114;N)、可変表示遊技における停止図柄の表示時間中であるか否かを判断する(ステップS115)。ここで、停止図柄の表示時間中でなければ(ステップS115;N)、現時点における保留球数の有無を判断する(ステップS116)。
また、前記大当たり遊技処理中であるか否かの判断(ステップS113)において、大当たり遊技処理中であれば(ステップS113;Y)、図29に示す大当たり遊技処理の終了であるか否かの判断に移行する(図29中のステップS135)。また、前記変動中であるか否かの判断(ステップS114)において、変動中であれば(ステップS114;Y)、図29に示す変動時間が経過したか否かの判断に移行する(図29中のステップS130)。また、前記停止図柄の表示時間中であるか否かの判断(ステップS115)において、停止図柄の表示時間中であれば(ステップS115;Y)、図29に示す停止図柄の表示時間が経過したか否かの判断に移行する(図29中のステップS133)。
前記保留球数の有無の判断(ステップS116)において、保留球数があり「0」でなければ(ステップS116;Y)、続いて確率変動状態の発生(確変作動)中であるか否かを判断する(ステップS117)。一方、保留球数がなく「0」であれば(ステップS116;N)、後述する図32に示す遊技モード変更処理1に移行する(図29中のステップS134)。
当否決定手段は、先に取得した大当たり判定用乱数を所定の大当たり判定値と比較し、特別遊技状態を発生させるか否かの大当たり判定を行うが、このとき、前記確率変動状態の発生(確変作動)中であるか否かを判断する(ステップS117)。ここで確変機能作動中であれば(ステップS117;Y)、通常よりも大当たり確率が高く設定されたテーブルを用いて大当たり判定を行い(ステップS118)、確変未作動中であれば(ステップS117;N)、通常の大当たり確率が低い別テーブルを用いて大当たり判定を行う(ステップS119)。その後、図30に示す停止図柄・演出情報設定処理が実行され(ステップS120)、さらに図31に示す変動開始時処理が実行される(ステップS121)。
続いて、図29に示す変動時間が経過したか否かの判断(ステップS130)において、変動時間が経過した場合には(ステップS130;Y)、図柄停止コマンドを送信すると共に(ステップS131)、停止図柄表示時間を設定し(ステップS132)、変動時間が経過していない場合には(ステップS130;N)、そのまま処理を終了する。また、停止図柄表示時間の設定に続いて、停止図柄表示時間が経過したか否かを判断する(ステップS133)。停止図柄表示時間が経過した場合には(ステップS133;Y)、後述する図32に示す遊技モード変更処理1に移行し(ステップS134)、停止図柄表示時間が経過していない場合には(ステップS133;N)、そのまま処理を終了する。
その後、遊技モード変更処理1に続いて、大当たり遊技処理が終了したか否かを判断する(ステップS135)。ここで、大当たり遊技処理が終了した場合には(ステップS135;Y)、後述する図33に示す遊技モード変更処理2に移行し(ステップS136)、大当たり遊技処理が終了していない場合には(ステップS135;N)、そのまま処理を終了する。
図30のフローチャートは、停止図柄・演出情報設定処理を示している。
本処理では、先ず保留球数に対応する乱数記憶領域を算出して(ステップS141)、大当たり判定用乱数が、特別遊技状態を発生させる大当たりに相当する場合には(ステップS142;Y)、さらに大当たり図柄乱数が、確率変動状態の発生を伴う特別遊技状態に相当する確変大当たり図柄(確変図柄)に相当するか否かを判断する(ステップS143)。また、大当たり判定用乱数が大当たりに相当しない場合には(ステップS142;N)、後述するが停止パターン乱数を取得する(ステップS154)。
前記大当たり図柄乱数が確変大当たり図柄に相当する場合には(ステップS143;Y)、現在の演出情報が、前述した疑似演出を行う「3:確変潜在」であるか否かを判断する(ステップS144)。また、大当たり図柄乱数が確変大当たり図柄に相当しない場合には(ステップS143;N)、演出情報を、非確変大当たりの演出を行う「2:時短」にセットして(ステップS152)、低確率用停止図柄(非確変図柄のこと。)を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS153)。
前記演出情報が「3:確変潜在」でない場合には(ステップS144;N)、先ず、前記大当たり図柄乱数が特定の確変大当たり図柄に相当するものであるか否かを判断する(ステップS145)。また、前記演出情報が「3:確変潜在」である場合には(ステップS144;Y)、演出情報を、そのまま確変大当たりの演出を行う「1:確変」にセットして(ステップS150)、確変用停止図柄(確変図柄のこと。)を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS151)。
前記大当たり図柄乱数が、特定の確変大当たり図柄に相当するものであった場合には(ステップS145;Y)、実際に疑似演出を行うか否かを決定するための確変潜在モードの抽選を行い(ステップS146)、この抽選結果により確変潜在モードが決定された場合には(ステップS147;Y)、演出情報を、疑似演出を行う「3:確変潜在」にセットして(ステップS148)、低確率用停止図柄(非確変図柄のこと。)を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS149)。
また、前記確変潜在モードの抽選により(ステップS146)、確変潜在モードが決定されなかった場合には(ステップS147;N)、そのまま確変用停止図柄(確変図柄のこと。)を停止図柄記憶領域に設定することになる(ステップS151)。
前述した大当たり判定(ステップS142)において、大当たり判定用乱数が、特別遊技状態を発生させる大当たりに相当しない場合、すなわち、可変表示遊技の表示結果が外れ表示結果に相当すると判定された場合には(ステップS142;N)、停止パターン乱数を取得する(ステップS154)。この停止パターン乱数は、可変表示遊技を開始する際に読み出されて所定の停止パターン判定値と比較され、可変表示遊技の表示結果として外れ表示結果を構成する停止図柄が決定されるが、その前に確率変動状態の発生(確変機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS155)。
確変機能作動中であれば(ステップS155;Y)、演出情報が「3:確変潜在」であるか否かを判断する(ステップS156)。ここで演出情報が「3:確変潜在」である場合には(ステップS156;Y)、続いて、時短変動回数が未だあるか否かを判断する(ステップS157)。時短変動回数がゼロである場合には(ステップS157;Y)、演出情報を「1:確変」にセットして(ステップS158)、確変・時短作動中の停止パターンを判定し(ステップS159)、これに基づき、停止パターン乱数に対応する外れ表示結果を構成する停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS160)。
また、演出情報が「3:確変潜在」でない場合には(ステップS156;N)、演出情報を「1:確変」にセットすることなく、確変・時短作動中の停止パターンを判定し(ステップS159)、停止パターン乱数に対応する外れ表示結果を構成する停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS160)。また、時短変動回数がゼロでない場合も(ステップS157;N)、演出情報を「1:確変」にセットすることなく、確変・時短作動中の停止パターンを判定し(ステップS159)、停止パターン乱数に対応する外れ表示結果を構成する停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS160)。
さらに、前述した確変機能作動中であるか否かの判断(ステップS155)において、確変機能作動中でなかった場合には(ステップS155;N)、時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS161)。ここで、時短機能作動中であれば(ステップS161;Y)、演出情報を「1:確変」にセットすることなく、確変・時短作動中の停止パターンを判定し(ステップS159)、停止パターン乱数に対応する外れ表示結果を構成する停止図柄を停止図柄記憶領域に設定する(ステップS160)。
一方、時短機能作動中でなければ(ステップS161;N)、演出情報を「0:低確率」にセットして(ステップS162)、確変・時短未作動中の停止パターンを判定し(ステップS163)、これに基づき、停止パターン乱数に対応する外れ表示結果を構成する停止図柄を停止図柄記憶領域に設定することになる(ステップS160)。
図31のフローチャートは、変動開始時処理を示している。
本処理では、先ず変動パターン乱数を取得する(ステップS171)。ここで先に取得している大当たり判定用乱数が、大当たりに相当していれば(ステップS172;Y)、確率変動状態の発生(確変機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS173)。確変機能作動中であれば(ステップS173;Y)、確変・時短の作動中に対応し、かつ大当たりに対応した変動パターンを判定して(ステップS174)、今回の可変表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS175)。
また、確変機能作動中でなければ(ステップS173;N)、時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS183)。ここで、時短機能作動中であれば(ステップS183;Y)、同じく確変・時短の作動中に対応し、かつ大当たりに対応した変動パターンを判定して(ステップS174)、今回の可変表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS175)。一方、時短機能作動中でなければ(ステップS183;N)、確変・時短の非作動中に対応し、かつ大当たりに対応した変動パターンを判定して(ステップS184)、今回の可変表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS175)。
また、前述した大当たり判定(ステップS172)において、大当たり判定用乱数が大当たりに相当していない場合も(ステップS172;N)、確率変動状態の発生(確変機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS185)。確変機能作動中であれば(ステップS185;Y)、確変・時短の作動中に対応し、かつ外れに対応した変動パターンを判定して(ステップS186)、今回の可変表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS175)。
さらに、確変機能作動中でなければ(ステップS185;N)、時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS187)。ここで、時短機能作動中であれば(ステップS187;Y)、同じく確変・時短の作動中に対応し、かつ外れに対応した変動パターンを判定して(ステップS186)、今回の可変表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS175)。一方、時短機能作動中でなければ(ステップS187;N)、確変・時短の非作動中に対応し、かつ外れに対応した変動パターンを判定して(ステップS188)、今回の可変表示遊技における変動パターンを決定する(ステップS175)。
以上のように、何れかの変動パターンを決定する(ステップS175)と、続いて、停止図柄記憶領域から今回実行する可変表示遊技に関する変動開始時データを読み出すと共に(ステップS176)、変動パターンを読み出す(ステップS177)。また、演出情報記憶領域からも今回実行する可変表示遊技に関する変動開始時データを読み出す(ステップS178)。これらのデータ読み出しに伴って、乱数記憶領域に先入れ先出し形式で記憶しているデータを1つずつシフトさせた後(ステップS179)、権利に係る保留球数のデクリメントを行う(ステップS180)。続いて、前記変動パターンに対応付けられた変動時間を設定して(ステップS181)、変動開始時データを送信する(ステップS182)。
図32のフローチャートは、遊技モード変更処理1を示している。
本処理では、先ず大当たりであるか否かを判断し(ステップS201)、大当たりに相当していなければ(ステップS201;N)、確率変動状態の発生(確変機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS202)。ここで確変機能作動中であれば(ステップS202;Y)、さらに時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS203)。一方、確変機能作動中でなければ(ステップS202;N)、また最初の判断(ステップS201)から繰り返される。
前記時短機能作動中であるか否かの判断(ステップS203)において、時短機能作動中であれば(ステップS203;Y)、時短変動回数がゼロであるか否かを判断し(ステップS204)、ここで、時短変動回数がゼロである場合には(ステップS204;Y)、現在発生中であった時間短縮状態を終了させる(ステップS205)。一方、時短機能作動中でなければ(ステップS203;N)、また最初の判断(ステップS201)から繰り返される。さらに、時短機能作動中において時短変動回数がゼロでない場合も(ステップS204;N)、最初の判断(ステップS201)から繰り返される。
また、前記大当たりであるか否かの判断(ステップS201)において、大当たりに相当していれば(ステップS201;Y)、さらに確率変動状態の発生(確変機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS206)。ここで確変機能作動中であれば(ステップS206;Y)、現在発生中であった確率変動状態を終了させると共に(ステップS207)、時間短縮状態も終了させて(ステップS208)、新たな特別遊技状態を発生させる(ステップS209)。
一方、確変機能作動中でなければ(ステップS206;N)、さらに時間短縮状態の発生(時短機能作動)中であるか否かを判断する(ステップS210)。ここで時短機能作動中であれば(ステップS210;Y)、現在発生中であった時間短縮状態を終了させて(ステップS211)、新たな特別遊技状態を発生させる(ステップS209)。一方、時短機能作動中でなければ(ステップS210;N)、そのまま新たな特別遊技状態を発生させる(ステップS209)。
図33のフローチャートは、遊技モード変更処理2を示している。
本処理では、先ず確変大当たりであるか否かを判断し(ステップS221)、確変大当たりに相当していれば(ステップS221;Y)、確率変動状態(確変機能作動)を開始させると共に(ステップS222)、時間短縮状態(時短機能作動)も開始させる(ステップS223)。そして、新たに時短変動回数を設定する(ステップS224)。一方、確変大当たりに相当していなければ(ステップS221;N)、時間短縮状態(時短機能作動)だけ開始させると共に(ステップS225)、新たに時短変動回数を設定する(ステップS224)。
次に、可変表示装置310で実行される可変表示遊技と回転駆動の具体的な内容について説明する。図15は、可変表示遊技において外れリーチで一旦停止した場合における表示内容と回転駆動の一例を示している。可変表示遊技が開始されると、可変表示装置310の液晶ユニット312で、3つの装飾図柄が縦方向にスクロール変動し、所定時間が経過すると、各列ごとに1つずつ任意の装飾図柄が停止するように表示される。また、図15中では図示省略したが、装飾図柄の変動表示に合わせて、キャラクタ画像や背景画像等の演出画像が表示され、さらに所定のタイミングで判定用図柄も表示される。
図15(1)は、リーチ表示が導出された後、外れ表示結果に相当する表示結果で仮停止した状態を示している。詳しく言えば、左右に停止した装飾図柄が同じ数字「7」に揃うリーチ表示が導出された後、最後に停止した中装飾図柄がリーチ図柄「7」と異なる数字「8」となるが、かかる中装飾図柄「8」が直ぐに停止確定せず仮停止している状態を示している。
このように外れリーチで一旦停止する(図15(1))等、可変表示遊技の実行過程で予め定めた所定の表示条件が成立した場合に、前記回転制御手段により液晶ユニット312が回転駆動されることになる。図15(2)〜(5)に示すように、仮停止していた中装飾図柄「8」が横軸回転を行いながら他の数字図柄に順次変化し、この動作に伴って液晶ユニット312が右方向へ90度回転する。
液晶ユニット312を横向きから縦向きへ回転させる場合は、前記回転制御手段の制御により、図14に示す回転駆動機構のステッピングモータ2650を作動させることでピニオン322が左回転すると、液晶ユニット312を取り付けた基板311が右回転して、図15(5)に示すように、90度回転したところで停止するようになっている。かかる停止位置の検出は、図14に示す回転位置センサ2660bによって行われる。
また、可変表示遊技においては、前記表示制御手段の制御により、変動パターンに基づいて液晶ユニット312の回転に合わせた画像が表示される。ここで変動パターンには、可変表示遊技の開始から終了までの可変表示時間を示す時間値、可変表示遊技開始後の何秒後に液晶ユニット312の回転駆動を開始させるかを示す時間値、液晶ユニット312の回転を何秒で停止させるかを示す時間値等の時間データと、可変表示遊技での複数種類の表示態様の制御データ(画像データを指標するための指標データ)が含まれ、これらのデータを記述した制御プログラムが、各々の変動パターンごとに記憶されている。
液晶ユニット312が回転する場合の変動パターンは、画像の姿勢を保持しながら表示するように構成された回転時用の画像データが複数記憶されており、当該画像データを表示するための時間データと、液晶ユニット312の回転に係る時間データとによって、液晶ユニット312が回転を開始する以前の画像と同じ姿勢に維持した状態で表示することができる。
このように、可変表示装置310の液晶ユニット312が物理的に回転する場合も、前記表示制御手段の姿勢補正手段としての表示制御によって、液晶ユニット312に表示されている画像は、その姿勢が画像本来の上下方向に関する略一定の姿勢を維持する状態に表示される(図15(3)〜(5))。それにより、液晶ユニット312の回転に伴って、画像が不自然な姿勢で表示されることがなくなり、画像の傾きを遊技者自らが補正するように視線を動かす等の煩わしさや、遊技中の疲労感を軽減することができ、さらに、表示内容の信頼性も高まり、可変表示装置310が回転する場合の演出をより充実させることができる。
本実施の形態では、図15や次述する図16に示すように、識別情報を略一定の姿勢が維持される状態で表示させるばかりでなく、後述する図17〜図20に示すように、キャラクタ画像や背景画像等の演出画像をも、略一定の姿勢を維持する状態で表示させる。これにより、識別情報の識別性をいっそう高めると共に、キャラクタ画像や背景画像の姿勢も不自然な状態で表示されることがなくなり、遊技者は表示結果の導出までに至る表示内容を正確に認識しながら遊技を楽しむことが可能になる。
また、図15(3),(4)では、右装飾図柄「7」が、液晶ユニット312の回転中に一部が欠けたように表示されているが、「7」であることは認識できるようになっている。すなわち、液晶ユニット312が横向き(図15(1))から縦向き(図15(5))に回転する際に、左装飾図柄「7」と右装飾図柄「7」は、元々の表示位置に固定されることなく、それぞれ中央に寄るように移動表示される。
このように、回転する液晶ユニット312の外側へ識別情報が外れてしまわないように、液晶ユニット312の回転に伴って、識別情報を液晶ユニット312の中央方向へ移動させるように表示すれば、液晶ユニット312内における識別情報の識別性が常に保たれた状態となる。従って、識別情報の姿勢が一定に維持されることと併せて、遊技者が可変表示遊技での表示内容を確認することがさらに容易になる。
図16も、可変表示遊技において外れリーチで一旦停止した場合における表示内容と回転駆動の一例を示している。図16に示す可変表示遊技では、図16(3),(4)に示すように、液晶ユニット312の回転時に、左装飾図柄「7」と右装飾図柄「7」の全てが液晶ユニット312内に収まるように、これらの識別情報をさらに縮小させながら中央に寄るように移動表示させている。一方、液晶ユニット312が縦向き(図16(5))となった時点では、左装飾図柄「7」と右装飾図柄「7」は元の大きさに近づくように多少拡大されている。
このように、前記識別情報の全てが液晶ユニット312内に収まる状態で、液晶ユニット312の回転に伴って拡大ないし縮小しながら表示してもよい。それにより、表示上の興趣を高めることができる。図16に示すように、液晶ユニット312の中央方向へ識別情報を移動させるような場合に、さらに縮小しながら表示することにより、識別情報が液晶ユニット312内に全て収まるようになり、可変表示装置310の回転角度がどのような状態になっても、常に完全な状態で識別情報を表示することができる。
図17も、可変表示遊技において外れリーチで一旦停止した場合における表示内容と回転駆動の一例を示している。図17に示す可変表示遊技では、中装飾図柄「8」を再変動させる演出に演出画像である人型キャラクタの動作を組み合わせている。ここで人型キャラクタは、実際にはプロレスラー等を模したものであり、図17(1)に示すように、外れリーチで一旦停止した時に人型キャラクタが登場し、図17(2)〜(5)に示すように、中装飾図柄「8」を捕まえてから上方へ持ち上げるようなプロレスのアクションシーンが演出される。人型キャラクタが中装飾図柄「8」を上方へ持ち上げる動作に合わせて、液晶ユニット312が回転するようになっている。
図18は、図17に示した可変表示遊技の続きを示しており、図18(1)に示すように、液晶ユニット312が回転して完全に縦向きとなった後、図18(2),(3)に示すように、人型キャラクタが持ち上げていた中装飾図柄「8」にジャーマン・スープレックスというプロレスの投げ技をかける動作の表示に伴って、かかる画像の動作と同方向へ、液晶ユニット312が横向きに倒れるように回転するようになっている。
図19は、可変表示遊技においてリーチ表示が導出された場合における表示内容と回転駆動の一例を示している。図19(1)に示すように、リーチ態様の導出時に人型キャラクタが登場し、図19(2)〜(5)に示すように、最後に停止確定する中装飾図柄が縦軸回転しながら他の図柄に順次変化する過程で、この中装飾図柄に対して人型キャラクタが連続攻撃するようなプロレスのアクションシーンが演出される。
人型キャラクタが中装飾図柄を攻撃する度に、その攻撃動作に合わせて、図19(2),(3),(5),(6)中にて破線で示すように、液晶ユニット312がわずかな角度だけ回転し、画面全体が揺れるように演出される。このように、液晶ユニット312の回転する角度は、90度に限らず様々な角度に設定してもよい。また、液晶ユニット312の回転する方向は、右回転でも左回転でもどちらに設定してもかまわない。
また、液晶ユニット312の回転角度に応じて、大当たりや確変大当たり等、遊技にとって有利な状態となる期待感を異ならせるように演出してもよい。かかる場合、1回の可変表示遊技の実行中に、1度だけ所定角度回転するようにしてもよく、1回の可変表示遊技の実行中に、複数段階に分けて所定角度ずつ回転させるようにしてもよい。また、右側に回転する時と左側に回転する時とで、大当たり等に確定する期待値を異ならせるように演出してもよい。なお、大当たりとなる確率と液晶ユニット312の回転態様との関係について詳しくは後述する。
図20は、可変表示遊技において一旦大当たり図柄で停止した後、大当たりの中でも遊技者にとってさらに有利な確変大当たりとなるか否かの再抽選遊技を実行する時の表示内容と回転駆動の一例を示している。図20(1)に示すように、非確変図柄「6」が3つ揃った非確変大当たりが一旦停止した場合でも、図20(2)〜(9)に示すように、3つの装飾図柄が、それぞれ横軸回転しながら順次同一の図柄に変化する再抽選遊技が表示されると、かかる表示と共に液晶ユニット312が元の横向き(図20(1))から徐々に縦向きとなるように右回転する。
再抽選遊技の表示結果として、図20(11)に示すように、確変図柄「7」が3つ揃った確変大当たりに停止確定した場合には、液晶ユニット312は縦向きとなり、確率変動状態が終了するまで、液晶ユニット312の角度は縦向きの状態に維持される。一方、再抽選遊技の表示結果として、図20(10)に示すように、非確変図柄「6」が3つ揃った非確変大当たりに停止確定した場合には、液晶ユニット312は元の横向きの状態へ戻される。
このように、可変表示遊技の表示結果が特定表示結果に確定する確率(大当たりとなる確率)に応じて、可変表示装置310の液晶ユニット312を回転させる態様を異ならせることにより、低確率中と確率変動中の区別を、単に可変表示遊技中の背景色を変化させる等の表示内容により区別する場合に比べて、より明確に低確率中と確率変動中の区別を遊技者が認識することができるようになる。
また、図20に示したような場合に、可変表示遊技の実行過程では、確率変動状態である場合には、液晶ユニット312の角度が横向きに、低確率状態の場合には、液晶ユニット312の角度が縦向きに変化させるようにしてもよいが、次の可変表示遊技を開始する際には、液晶ユニット312の角度が決められた角度に戻った状態で、可変表示遊技を開始するようにしてもよい。
さらに、低確率中と確率変動中で可変表示装置310の角度を変化させる場合であっても、可変表示遊技の過程では、可変表示装置310の角度を様々に変化させるようにすると、可変表示中の演出がワンパターンとならずに、かつ明確に低確率中と確率変動中の区別を遊技者が認識することができるようになる。なお、大当たり確率に応じて異ならせる回転態様とは、図20で示した液晶ユニット312の回転角度のほか、左側へまたは右側へ回転させる等の向きや回転回数、それに回転速度等も該当する。
なお、液晶ユニット312を回転させるタイミングとしては色々考えられるが、可変表示遊技の実行過程で予め定めた所定の表示条件が成立した場合に、前記回転制御手段により液晶ユニット312を回転させるように設定するとよい。ここで所定の表示条件が成立した場合とは、図15〜図18に示した外れリーチで一旦停止した時のほか、図19に示したリーチ表示が導出された時、図20に示した一旦大当たり図柄で停止した後、大当たりの中でも遊技者にとってさらに有利な確変大当たりとなるか否かの再抽選遊技を実行する時等が該当する。
このように、遊技者が可変表示遊技の表示結果に対して期待感を増大させる時や、特定表示結果となる確率が高まる確率変動状態が作動することが決定された時等、遊技者にとって有利な遊技状態へ移行することが決定した場合に、可変表示装置310の液晶ユニット312を例えば90度回転させるようにすれば、可変表示装置310の回転駆動による演出と相俟って、なおさら表示上の興趣を高めることができる。
次に、図21〜図23に示す可変表示装置の別の実施の形態について説明する。この別の実施の形態に係る可変表示装置310では、円板形の基板311の表面上における液晶ユニット312の周囲に、該液晶ユニット312の基準面と連なり、該液晶ユニット312と共に一連の表示領域を形成する背景表示部313を設けている。
背景表示部313は、具体的には例えば、有機ELや無機EL、あるいは薄型液晶から構成するとよい。このような背景表示部313を設けることにより、液晶ユニット312と、該液晶ユニット312の周囲に広がる背景表示部313とのそれぞれの表示制御によって、より広い表示領域での迫力ある表示が可能となり、いっそうと表示上の興趣を高めることができる。
図21では、可変表示装置310の液晶ユニット312の回転時に、液晶ユニット312の外へはみ出した画像の一部を背景表示部313に表示させている。このように、背景表示部313には、可変表示装置310の液晶ユニット312の回転時あるいは回転に関わらず、画像を一定位置に維持させる場合に、液晶ユニット312内に収まらなくなった画像の一部を表示させるとよい。これにより、画像を縮小したりすることなく、大きな表示領域に画像全体を表示することが可能となる。
図22では、可変表示装置310の回転に合わせて、該回転を特別に演出するため回転演出画像を背景表示部313に表示させている。このように、背景表示部313には、可変表示装置310の液晶ユニット312を回転に伴って、該回転を特別に演出するための回転演出画像を表示させることにより、可変表示装置310の回転をより面白く見せることが可能となる。
図23では、背景表示部313に、時短変動回数の残り回数(図23(1))や、確率変動状態の発生中であることを示す情報(図23(2))、それにリーチ表示の種類(図23(3))等を表示している。このように、背景表示部313には、可変表示遊技に関連するような様々な情報を表示することができる。
次に、前述した図28〜図33のフローチャートに沿って説明した遊技全体の詳細な制御とは別に、主な制御に関して、主基板1100および/または表示制御基板2300により実現される代表的な機能である当否決定手段、遊技価値決定手段、表示制御手段、遊技価値付与手段、遊技価値報知手段等の各種手段の作用として説明する。
既に図28で説明したように、始動口21へ遊技球が入賞すると大当たり判定用乱数を取得して、その内容に応じて可変表示遊技の表示結果を特定表示結果(大当たり)とするか否かが決定される。かかる決定は当否決定手段により行われる。大当たりの場合には、大入賞口24が所定回数を限度に繰り返し開閉する特別遊技状態(大当たり遊技)が発生する。
また、前記大当たりであった場合には、大当たり図柄乱数も取得するが(図28参照)、この大当たり図柄乱数に応じて、図30で説明したように、確変図柄が揃う確変大当たり(図20(11)参照)に対応した特定遊技価値とするか、非確変図柄が揃う非確変大当たり(図20(10)参照)に対応した特別遊技価値とするかが決定される。かかる決定は遊技価値決定手段により行われる。
大当たり図柄乱数は、図26に示すように、0〜19、A〜Jの全部で30の乱数で構成されており、確率変動状態(図26中で薄墨色の大当たり図柄乱数)または時間短縮状態(図26中で白抜きの大当たり図柄乱数)となる確率はそれぞれ1/2となる。例えば大当たり図柄乱数「0」を取得した場合は非確変大当たりとなり、また大当たり図柄乱数「1」を取得した場合は確変大当たりとなる。
可変表示遊技の表示結果が確変大当たりの場合には、特別遊技状態の終了後に確率変動状態となり、この確率変動状態へ移行すると、可変表示遊技の表示結果が非確変大当たりとならない限り確変機能が作動し続け、この確変機能が作動中に非確変大当たりとなった場合には、確変機能の作動が停止され、特別遊技状態の終了後に時短機能が作動して時間短縮状態が発生するようになっている。
一方、可変表示遊技の表示結果が非確変大当たりの場合には、特別遊技状態の終了後に時間短縮状態となり、例えば100回等の時短変動回数分の可変表示遊技で、可変表示遊技の変動時間が短縮され、最後まで大当たりが発生しない場合は、その後、確率変動状態でも時間短縮状態でもない通常の低確率状態に戻る。時間短縮状態の発生中(時短機能作動中)に、確変大当たりが確定した場合には、時短機能の作動が停止して、確変機能の作動が開始する。また、時短機能作動中に、非確変大当たりが発生した場合には、時短機能の作動が再度開始する。
このような各々の状態への作動は、遊技価値付与手段によって行われる。基本的には、図32,図33等で説明したように、可変表示遊技の表示結果が確変大当たりの場合には、特定遊技価値付与手段の制御によって、特別遊技状態が発生すると共に、この特別遊技状態の終了後に確率変動状態および時間短縮状態が発生する。一方、可変表示遊技の表示結果が非確変大当たりの場合には、特別遊技価値付与手段の制御によって、特別遊技状態が発生すると共に、この特別遊技状態の終了後に時短機能のみ発生する。
また、前記遊技価値決定手段により決定された遊技価値の種類は、遊技価値報知手段によって遊技者に報知される。遊技価値報知手段は、前記大当たり図柄乱数値に応じて、確変図柄と非確変図柄のうちどちらを表示するか、あるいは第1判定用図柄と第2判定用図柄のうちどちらを表示するかを決定する(図30等参照)。すなわち、遊技価値報知手段は、確変図柄か非確変図柄を表示することにより、大当たりの種類を報知する主報知手段と、第1判定用図柄または第2判定用図柄を表示することにより、遊技者が大当たりの種類を判定可能な報知を行う副報知手段として機能する。
詳しく言えば、図26において、大当たり図柄乱数が「0、2、4、6、8」の場合には、可変表示遊技において、主報知手段の制御により、非確変図柄「0、2、4、6、8」が表示され、また、副報知手段の制御により、第1判定用図柄「0、2、4、6、8」(図25参照)が表示される。この場合は、非確変図柄と第1判定用図柄は、共に非確変大当たりを示す内容であり、遊技者に非確変大当たりであることを報知するようになっている。
大当たり図柄乱数が「1、3、5、7、9」の場合には、可変表示遊技において、主報知手段の制御により、確変図柄「1、3、5、7、9」が表示され、また、副報知手段の制御により、第1判定用図柄「1、3、5、7、9」(図25参照)が表示される。この場合は、確変図柄と第1判定用図柄は、共に確変大当たりを示す内容となっており、遊技者に確変大当たりであることを積極的に報知するようになっている。
大当たり図柄乱数が「11、13、15、17、19、B、D、F、H、J」の場合には、確変大当たりではあるが、必ずしも主報知手段により確変図柄「1、3、5、7、9」が表示されるわけではなく、非確変図柄「0、2、4、6、8」を表示する場合(後述する疑似演出)がある。ここで、確変図柄と非装飾図柄のどちらを表示するかは、図26に示すように、大当たり図柄乱数ごとに所定の振り分けによって選択され、例えば、大当たり図柄乱数が「15」の場合には、確変図柄が96/128の確率、非確変図柄が32/128の確率でそれぞれ選択されるようになっている。
また、大当たり図柄乱数が「11、13、15、17、19、B、D、F、H、J」の場合に、副報知手段は、図25に示す7セグメントを利用した幾何学模様のような記号である第2判定用図柄を表示するようになっている。以上により、本当は確変大当たりであっても非確変図柄を表示し、さらに大当たりの種類の判定が容易でない第2判定用図柄を表示して、遊技者に確変大当たりであることを消極的に報知するようになっている。
このように、遊技価値報知手段は、取得した大当たり図柄乱数の値に応じて、主報知手段および/または副報知手段による報知を選択的に決定し、該決定した結果に基づき、主報知手段および/または副報知手段による遊技価値の種類の報知を実行することになる。従って、主報知手段および副報知手段の両方によって遊技価値の種類が報知される場合と、主報知手段のみで遊技価値の種類が報知される場合と、副報知手段のみで遊技価値の種類が報知される場合があり得る。
前記報知の態様のうち何れが実行されるかは、選択的にその都度決定されるため、遊技者が報知の態様を事前に予測することは困難であり、遊技者が報知の内容に飽きることがなく、また、どのような方法で報知されるかを常に注目するようになる。それにより、遊技者の遊技に対する集中力および高揚感を継続的に維持させることが可能となる。特に、副報知手段による報知によれば、遊技者は、第1判定用図柄が表示されたか、第2判定用図柄が表示されたかの確認を慎重に行うことになるので、遊技者の遊技に対する集中力をなおさら高めることができる。
また、遊技価値決定手段の決定に基づいて、特別遊技価値付与手段または特定遊技価値付与手段の何れを作動させることが決定された場合であっても、表示制御手段は、それぞれ同一の前述した変動パターンに従って可変表示遊技を実行することになる。すなわち、可変表示遊技の表示結果が非確変大当たりに確定(後に特別遊技価値付与手段が作動)する時でも、可変表示遊技の表示結果が確変大当たりに確定(後に特定遊技価値付与手段が作動)する時でも、可変表示遊技に係る変動パターンが同一であるため、可変表示遊技の表示内容から遊技者は実際に付与される遊技価値の種類を判別することができない。
さらに、表示制御手段の主報知手段は、遊技価値決定手段により特定遊技価値付与手段の作動(特定遊技価値の付与)が決定された場合であっても、前述したように特別遊技価値に対応する非確変図柄を用いて特定表示結果を表示することで、特別遊技価値付与手段の作動(特別遊技価値の付与)が選択されたことを示唆する表示態様の「疑似演出」を行う場合がある。これにより、遊技者は実際に付与された遊技価値の種類を判別することがなおさら困難となる。また、主報知手段による報知の信頼性が確実なものではなくなり、その代わり副報知手段による報知への遊技者の期待感を高めることができる。
疑似演出が行われた場合には、特別遊技状態終了以降は、確率変動状態中と同様の変動パターンに基づいて実行される時間短縮状態であるかのようにカムフラージュして可変表示遊技が実行される。このような見せかけ上の偽の時間短縮状態となって、所定の時短変動回数(例えば100回)の可変表示遊技を実行しても、大当たりが発生しなかった場合には、これにより「特定遊技価値報知条件」が成立したことになり、前記疑似演出を行う状態が解除され、表示制御手段によって、前記特定遊技価値付与手段が実際には選択されて確率変動状態が発生していたことを示唆する表示態様の「真正演出」が行われる。
図27は、可変表示遊技において行われる疑似演出と真正演出の表示例を示している。 前述したように、大当たり図柄乱数が「11、13、15、17、19、B、D、F、H、J」の場合において、所定確率で非確変図柄が選択された場合には、本当は確変大当たりとなるはずであるにも関わらず、前記疑似演出の具体例として、図27(1),(2)に示すように非確変図柄「6」が表示され、特別遊技状態の終了後には、図27(3)に示すように「時短100回」と表示される。
このように疑似演出に、前記特別遊技価値付与手段による特別遊技価値の付与の開始を報知する情報(「時短100回」)を含ませるとよい。それにより、特定遊技価値付与手段を作動することが決定された場合に、このとき行う疑似演出の内容を、実際には特別遊技価値付与手段が作動する時と同じ表示態様とするだけで、前記特定遊技価値付与手段が作動したことを容易にカムフラージュすることが可能となる。
特別遊技状態終了以降は、図27(4),(5)に示すように、時間短縮状態中と同一の変動パターンに基づいて可変表示遊技が実行され、現在発生している確率変動状態がカムフラージュされる。疑似演出が行われる状態では、特別遊技価値付与手段により特別遊技価値が付与中であることを報知する情報を含ませてもよい。これにより、特別遊技価値付与手段が作動している時と同じ演出態様で、特定遊技価値の付与をカムフラージュすることで、特定遊技価値付与手段が作動したことをより判別し辛くすることができる。
図27(4),(5)では、特別遊技価値が付与中であることを報知する情報として、可変表示遊技において特有の背景画像(星の模様)を表示すると共に、可変表示遊技とは別の疑似演出として、可変表示装置310の液晶ユニット312の角度を横向きに維持している。このように疑似演出が行われる状態であっても、前記副報知手段により、液晶ユニット312の画面右下隅に第2判定用図柄が表示され、本当の遊技価値(確率変動状態)を表示するようになっているが、前述したように第2判定用図柄の構成上、この第2判定用図柄が確率変動状態を示すものなのか否かを容易に判別することはできない。
また、図27(5)〜(7)に示すように、疑似演出が行われる状態において、予め定めた時短変動回数分の可変表示遊技が実行されても、大当たりが発生しなかった場合には、可変表示遊技の最終表示結果「285」が表示されてから確定するまでの期間(例えば1秒程度(30フレーム分)。)に、真正演出として、液晶ユニット312が90度回転して縦向きになり、「確変!」のメッセージが表示される。
このように特定遊技価値報知条件の成立として、偽の時間短縮状態がその時短変動回数の消化により終了した後、実際には発生していた確率変動状態にあたかも昇格したかのように真正演出が行われる。その後は図27(8)に示すように、非確変大当たりとなるまで、遊技者に確率変動状態であることを知らせながら可変表示遊技が実行されることになる。かかる確率変動状態である時には、可変表示装置310の角度が縦向きに維持され、可変表示遊技の背景画像は水玉模様となる。
以上のように、疑似演出に係る時間変動状態の終了までに大当たりが発生しなかった時に、疑似演出を行う状態は解除され、実際には確率変動状態が発生していたことを、真正演出で報知することになる。従って、時間変動状態の終了が近づいたにも関わらず、大当たりが発生していなかったとしても、時間変動状態の付与期間が終了したら、時間変動状態よりもさらに有利な確率変動状態が付与される可能性があることを、遊技者は期待しながら遊技を継続することができる。
特に本実施の形態では、確率変動状態となったことをカムフラージュするので、実際には所定の時短変動回数の消化前に大当たりとなり、時間短縮状態が終了する確率が高く、カムフラージュによる時間短縮状態の終了後に確率変動状態となったことが、前記真正演出で実際に報知されることは稀にしか発生しない。それ故、時間短縮状態の終了後に確率変動状態となったことが報知されることに関しては、プレミアム的な価値が発生することとなり、遊技者の満足度を高めることが可能となる。
また、疑似演出が行われた場合には、前記副報知手段により、確率変動状態であること(遊技価値決定手段により特定遊技価値が決定されたこと)を、図27(4),(5)に示したように、次回の可変表示遊技の開始以降にも報知するように制御している。これにより、遊技者の可変表示遊技に対する集中力および高揚感を、今回の特別遊技状態が終了した以降も継続的に維持させることができる。
また、図27(5)〜(7)に示したように、可変表示遊技の表示結果が表示されてから確定するまでの短い期間に、前述した真正演出を行うことにより、確率変動状態(特定遊技価値付与手段の作動状態)へ素早く移行したような印象を遊技者に与えることができるから、さらに遊技の興趣を向上させることができる。すなわち、冗長な演出を行ったりしないので、遊技者に無意味な期待感を抱かせることがない。
さらに、前記副報知手段は、可変表示遊技における判定用図柄の表示による報知のみならず、可変表示装置310の液晶ユニット312の回転の態様によっても、遊技価値の種類を報知するので、液晶ユニット312における表示内容のみで報知を実行するような場合に比べて、物理的な回転動作による演出効果が高まり、報知に関する臨場感をさらに向上させることができる。なお、実際には液晶ユニット312の回転駆動は、副報知手段として機能する前記回転制御手段によって実行される。
ところで、前記疑似演出を行う状態が解除される場合には、前述した図30で説明したように、演出情報として「3」がセットされて、音・ランプ制御基板2400が演出情報「3」を受信すると、可変表示遊技の最終表示結果が表示されてから確定するまでの期間に、図27(5)〜(7)に示したように、液晶ユニット312の角度を横向きから縦向きに変化させるようにしているが、図30中に示す演出情報として「1」、「2」、「0」がセットされた時の液晶ユニット312の回転態様についても、以下に説明する。
先ず、演出情報に「1」がセットされた場合には、可変表示遊技の表示結果が確変大当たりとなり、かつ疑似演出を行わないことが決定すると、図20(11)に示すように、液晶ユニット312の角度が縦向きとなって、遊技者に確率変動状態となることを知らせる。そして、特別遊技状態の終了以降に開始する可変表示遊技から非確変大当たりが出現するまでの期間、大当たりとなる確率が高確率に変動する確変機能が作動して確率変動状態となり、基本的には液晶ユニット312の角度が縦向きの状態で遊技が進行する。
ただし、演出内容によっては、液晶ユニット312の角度が横向きのまま最終表示結果が表示される場合もある。また、音・ランプ制御基板2400が演出情報「1」を受信して、液晶ユニット312の角度が横向きになっている時は、最終表示結果が表示されてから確定するまでの期間に、液晶ユニット312の角度を横向きから縦向きに変化させるようになっている。
また、演出情報に「2」がセットされた場合には、可変表示遊技の表示結果が非確変大当たりとなると、図20(10)のように、液晶ユニット312の角度が横向きとなって、遊技者に時間短縮状態となることを知らせる。そして、特別遊技状態の終了後に開始する可変表示遊技から所定の時短変動回数(例えば100回)の可変表示遊技を消化するか、もしくは大当たりが出現するまでの期間、可変表示遊技に係る変動時間が短縮される時短機能が作動して時間短縮状態となり、基本的には液晶ユニット312の角度が横向きの状態で遊技が進行する。
ただし、演出内容によっては、液晶ユニット312の角度が縦向きのまま最終表示結果が表示される場合もある。また、音・ランプ制御基板2400が演出情報「2」を受信して、液晶ユニット312の角度が縦向きになっている時は、最終表示結果が表示されてから確定するまでの期間に、液晶ユニット312の角度を縦向きから横向きに変化させるようになっている。
さらにまた、演出情報に「0」がセットされた場合には、所定の時短変動回数分の可変表示遊技が実行されて時短機能が終了し、その間に大当たりが出現しなければ、確率変動状態でも時間短縮状態でもない通常の低確率状態となる。この低確率状態中には、液晶ユニット312の角度に関する決まりは特に定められておらず、音・ランプ制御基板2400が演出情報「0」を受信した時には、液晶ユニット312の角度を修正する必要はない。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。また、前述した実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機といった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。また、可変表示装置310はスロットマシンに適用することができる。
また、前記実施の形態では、可変表示装置310の液晶ユニット312だけを回転駆動機構を介して回転させるように構成したが、もちろん、液晶ユニット312を少なくとも含めた状態であれば、センターケース等も含めた可変表示装置310の全体を回転させるように構成しても良い。
また、前記実施の形態では、前記姿勢補正手段による表示制御方法として、変動パターンに基づいて液晶ユニット312の回転に合わせた回転時用の画像が表示されるようにしたが、他の方法として、液晶ユニット312を回転させるステッピングモータ2650の回転時のステップ数を監視して、可変表示装置310に表示した画像の姿勢を補正するような表示制御を行うようにしてもよい。この場合には、ステップごとに画像の姿勢を補正してもよいし、数ステップ(例えば5ステップ等)ごとに画像の姿勢を補正してもよい。
さらに、別の方法として、液晶ユニット312を回転させる角度に応じて、可変表示開始から何秒後に回転を開始して、何秒で回転を停止するかという時間情報を画像制御IC2330に与えることで、当該時間情報内で可変表示装置310に表示する画像の姿勢を補正するような表示制御を行うようにしてもよい。以上、別の2つの表示制御を実現する場合には、図11に示す音・ランプ制御基板2400に設けたモータ駆動回路2443と回転検出回路2415は、図10に示す表示制御基板2300に設けることが望ましい。
また、前記実施の形態では、可変表示遊技の表示結果が確変図柄で大当たりとなった場合には、特別遊技状態の終了後に確変機能が作動して、非確変図柄で大当たりとなった場合には、特別遊技状態の終了後に時短機能が作動するようにしたが、確変図柄で大当たりとなった場合にのみ、特別遊技状態の終了後に時短機能が作動するようにしてもよい。
また、特別遊技価値を、時間短縮状態の発生を伴う特別遊技状態、特定遊技価値を、確率変動状態の発生を伴う特別遊技状態としたが、特別遊技価値と特定遊技価値とで、大当たりとなる確率に差があるものや、特別遊技状態の発生中に付与される賞球数に差があるもの(ラウンド数が異なる)等、通常の遊技状態と比較して、遊技者が有利な特別遊技価値と、特別遊技価値よりもさらに有利な特定遊技価値であれば、どのような遊技価値の形態であってもよい。さらに、遊技価値の種類は2つに限定されるものでもなく、特別遊技価値や特定遊技価値を含む3種類以上の遊技価値を設定してもよい。
また、前記実施の形態では、可変表示遊技に用いる識別情報として、装飾図柄は0〜9の数字、判定用図柄は7セグメントを利用した幾何学模様のような記号としたが、他の表示態様としてもよい。もちろん、演出画像も、具体的に図示した内容のものに限定されるわけではない。また、可変表示遊技に関しては、判定用図柄を表示させずに、装飾図柄のみを表示するようにしてもよい。
また、図27に示した大当たり図柄乱数のうち、一部の図柄乱数は、選択されることにより同じ内容の装飾図柄が表示されるようにしたが、疑似演出対象の図柄乱数(確変用)は全て所定の割り振りで、装飾図柄の内容を選択するようにしてもよい。また、図27では、装飾図柄の内容を選択する場合、大当たり図柄乱数ごとに異なる振り分けで選択するようにしたが、全て同じ割り振りとしてもよい。
また、特別遊技価値(時間短縮状態の発生を伴う特別遊技状態)と、特定遊技価値(確率変動状態の発生を伴う特別遊技状態)とで、可変表示装置310の角度を変化させるようにしたが、可変表示装置310の角度は固定されたものでもよい。また、特別遊技価値(時短)を横向き、特定遊技価値(確変)を縦向きとしたが、逆でもよいし、横と斜め等、他の角度に適宜設定してもよい。
また、前記実施の形態では、確率変動状態を時間短縮状態でカムフラージュする疑似演出を行う場合には、非確変図柄と第2判定用図柄を表示するようにしたが、非確変図柄と第1判定用図柄を表示するようにして、副報知手段による報知では、特定遊技状態となることを明瞭に報知するようにしてもよい。
また、前記主報知手段が確変図柄を表示し、前記副報知手段が第1判定用図柄を表示するようにして、主報知手段と副報知手段の両方が確率変動状態となることを明瞭に報知するようにしたが、副報知手段が第2判定用図柄を表示するようにして、確率変動状態となることを明瞭に報知する役割は、主報知手段のみで果たすようにしてもよい。
また、前記遊技価値決定手段は、大当たり図柄乱数に基づいて遊技価値の種類を決定するようにしたが、大当たり図柄乱数とは別に確率変動状態にするか否かを決定するための乱数を用意して、該乱数に基づき遊技価値の種類を決定するようにしてもよい。
また、前記主報知手段または前記副報知手段により報知するか、主報知手段および副報知手段により報知するかを、ディップスイッチ等の設定手段により設定可能とし、設定結果に基づいて報知可能に制御するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、前記表示制御手段によって表示制御される疑似演出や真正演出を、可変表示遊技における表示内容の一部として行うようにしたが、あるいは可変表示遊技の実行とは別に可変表示装置310や他のランプやLED等で行うようにしてもよい。例えば、遊技領域17内に小さなLEDやランプ等を配置して、確変大当たりの時とそれ以外の時のLEDやランプの発光態様を変化させて判定用図柄の代わりとしてもよい。
このように、遊技領域17を含む遊技機前面側にランプやLED等の演出用装置を配設して、前記副報知手段が、この演出用装置による予め定めた報知態様によって、遊技価値決定手段により決定された遊技価値の種類を報知するようにすれば、報知に対する新鮮味を増大させることができる。もちろん、演出用装置としては、新たにランプやLEDを配設することなく、既存の遊技機状態ランプ422やサイドLED等を用いることもできる。
ここで、ランプやLED等の演出用装置が1つではなく複数種類あり、その各々が異なる報知態様による報知が可能である場合には、前記副報知手段が、複数種類の演出用装置のうちの何れかによって、遊技価値の種類を報知するようにしてもよい。これにより、報知に対する新鮮味がさらに増大し、複数の演出用装置のうちどれで報知するかが毎回選択されるので、報知の態様が変化に富むものとなり、遊技に対する遊技者の集中力をよりいっそう継続的に維持することができる。
その他、前記副報知手段は、ランプの発光、音声出力、役物の動作(可変表示装置310を含む)、文字等により遊技価値の種類を報知してもよいが、文字等により報知する場合は、可変表示装置310に表示してもよいし、前記演出用装置、あるいは報知専用に設けた液晶ユニット等の報知用表示装置によって報知を行うようにしてもよい。
ここで、ランプの発光態様、音声内容、役物の動作、文字の色や形状(フォント等)を複数種類備えてもよい。また、ランプの発光、音声出力、役物の動作、文字等の何れか2種類以上を副報知手段の報知に用いてもよい。もろちん、これらの様々な報知態様と前記判定用図柄による報知とを組み合わせてもよい。なお、疑似演出の解除時に、副報知手段によって、確変大当たりであることを報知するようにしてもよい。
さらにまた、前記実施の形態では、主基板1100に対して、表示制御基板2300、音・ランプ制御基板2400をそれぞれ別々の基板として構成したが、各種制御基板の構成として他に例えば、表示制御基板2300と音・ランプ制御基板2400を同一基板上に設けて演出制御基板としてもよく、あるいは、音・ランプ制御基板2400を、音制御基板とランプ制御基板の2つの基板に分けて構成するようにしてもよい。