JP4275826B2 - 高速撮影装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラなどの高速撮影装置に関し、例えば、ロケットなどの高速移動物体、爆発、破壊、乱流、放電現象、顕微鏡下の微生物の運動、脳・神経系の信号伝達などの科学的計測用に用いられるものである。
【0001】
【従来の技術】
一般の撮影装置は、1枚の画像を得るための単位撮影期間内に1回のシャッタリングが行なわれ、またそのシャッタリング時間は予め固定されている。このようなシャッタリングを連続して行なうことにより、被写体を連続撮影している。そして、高速現象を高速撮影する場合にはシャッタリング時間が非常に短くなり、1画面当たりの光量が少なくなるので、一般の高速撮影装置における高速撮像素子では光量不足となり撮影が困難になる。
そこで、一般的な高速撮像素子を用いた場合には、1画面当たりの光量を大きくするために、高輝度の光源により強い光を被写体に照射している。
【0002】
また、1画面当たりの光量を大きくするための他の方法として、電子流を受けるための電極によって受光面を構成した高速撮像素子の前方に、微弱光を増倍するマイクロチャンネルプレート型イメージインデンシファイア(MCP型I.I.)と呼ばれる光増強装置が使用されている。この光増強装置は、入射光を光量に応じた光電子に変換した後にアバランシュ現象を利用して光電子を増倍させ、入射光を数万倍まで増加させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
前者の装置においては、撮影速度が毎秒106 から107 枚(FPS)に達すると、被写体に非常に強い光を照射したとしても、光量不足により撮影が困難になるという問題がある。
【0004】
光増強装置を用いた後者の装置において、光量が少ない場合には、シャッタリング時間を長くすることでフォトダイオードなどの光電変換装置への入射光量を多くして感度を確保することができる。また、光量が多い場合はシャッタリング時間を短くすことで光電変換装置への入射光量を少なくして飽和を防ぐことができる。しかしながら、光電変換装置のダイナミックレンジは限られているので、非常に明るい部分と非常に暗い部分の両方を含む被写体を撮影する場合には、これらの両方に感度が適合するようにシャッタリング時間を調整することは困難である。そのため、この場合には、非常に明るい部分もしくは非常に暗い部分のどちらか一方に感度が適合するようにシャッタリング時間を調整して撮影を行い、他方は犠牲にせざるを得ないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、広いダイナミックレンジで高速撮影を行なうことができる高速撮影装置を供給することを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、1画面の画像情報を得るために行われる単位撮影時間に、M回(ただし、Mは2以上の整数)のシャッタリングを行なうことともに、前記単位撮影を連続的にN回(ただし、Nは2以上の整数)繰り返すことにより高速撮像を行なう装置であって、入射光の強度に応じた電気信号を発生する二次元配置された複数個の光電変換手段と、前記複数個の光電変換手段のそれぞれに設けられた、前記シャッタリングごとに各光電変換手段から出力される電気信号を先入れ先出しの順に蓄積する少なくともM×N個の電気信号蓄積手段と、前記電気信号蓄積手段から、単位撮影時間に係るM個の電気信号を単位として順に読み出す読み出し手段と、前記撮影時間期間内にM回のシャッタリングのそれぞれの時間を個々に設定するシャッタリング時間設定手段とを備え、前記シャッタリング時間設定手段は、前記単位撮影時間内のM回のシャッタリングをそれぞれ同一のシャッタリング時間に設定し、前記M回のシャッタリングより得られた画像情報から、隣り合う2回分の画像情報の輝度レベルを用いて差分演算処理し、前記演算処理により得られた輝度レベルの変化情報を出力する
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の高速撮影装置において、前記複数個の光電変換手段の前段に、入射光を光電子に変換し、その光電子を増倍し、その増倍された光電子を光学像に変換して出力する光増強手段を備えている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の高速撮影装置において、前記読み出し手段は、前記各電気信号蓄積手段から電気信号をパラレルに読み出し、かつ、前記パラレルに読み出された電気信号をパラレルに入力して記憶する記憶手段を備えている。
【0011】
【作用】
本発明の作用は次のとおりである。
【0012】
請求項1の発明に係る高速撮像装置は、各光電変換手段ごとに少なくともM×N個(MおよびNは、2以上の整数)の電気信号蓄積手段を備えているので、高速な画像情報が蓄積される。また、各電気信号蓄積手段が、画像情報で満たされた状態であっても、画像情報の先入れ先出し(以下、「上書き」という。)の一連の動作を繰り返すことで、高速連続撮影の上書が行える。さらに、単位撮影時間内のM回のシャッタリング時間を個々に設定するので、輝度の高い部分と低い部分を含む被写体を高速連続撮影する場合、単位撮影時間内に輝度の高い部分と輝度の低い部分とに応じたシャッタリング時間を設定して撮影するなど、種々の撮影方法を採ることができる。
また、単位撮影時間内のM回のシャッタリングをそれぞれ同一のシャッタリング時間に設定する。この設定により得られた画像情報から隣り合う2回分の画像情報の輝度レベルを用いて差分による演算処理を行なう。この演算処理により得られた輝度レベルの変化情報を出力する。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、光電変換手段の前段に光増強装置を配置することで、受光した微弱光は増倍された後、光電変換手段へ送られる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、読み出し手段は、各電気信号蓄積手段から電気信号をパラレルに読み出す。読み出された電気信号は記憶手段にパラレルに入力されて高速に蓄積される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の高速撮影装置の一実施例の構造図である。
本実施例に係る高速撮影装置は大きく分けて被写体から光を取り込む光学系100と、この光学系100から取り込まれた光学像を電気信号に変換して種々の処理を行なう処理系200と、操作部300と、撮影された画像を表示するモニタ400とから構成されている。
【0018】
前記処理系200は、光学系100に近い方から順に、光学像を増倍するMCP型I.I.10と、MCP型I.I10から出力された光学像を電気信号に変換する高速撮像素子20と、この高速撮像素子20のシャッタリング時間などを調整する高速撮像素子制御部40と、高速撮像素子20で処理されたアナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータ50と、前記デジタル信号を用いて画像情報処理を行なう画像情報処理演算部60と、この画像情報処理演算部60で処理された画像情報を記憶する主記憶装置70と、前記各部を制御する主制御部80とを備えている。
【0019】
上述したMCP型I.I.10は、図2に示すよう、光入射側から順に、入射ファイバーガラス11と、入射光を受ける光電面12と、入射光を光電子に変換して増倍するマイクロチャンネルプレート(MCP)13と、MCP13からの出力された光電子を光学像に変換する蛍光面14とを備えている。
【0020】
前記MCP型I.I.10において、光学系100から入射ファイバーガラス11に入射した光学像は光電面12に結像される。この光学像は光電子に変換されてMCP13に入射する。その光電子は、さらにMCP13でパルス電圧が印加されて電子衝突を起こしながら転送される。そのときに多数の2次電子を放出するアバランシュ現象を繰り返し生じる。そうすることにより、光電子の数が増倍される。その増幅変換された光電子は、蛍光面14に当たって再び光学像にもどされて出力される。また、このMCP型I.I.10では、電圧の印加をON、OFFと切り替えることで電子シャッタとしても動作している。
【0021】
また、高速撮像素子20は、図3にその一部を示すように、大きく分けて本発明における光電変換手段に相当するフォトダイオード21aと、電気信号蓄積手段に相当するCCD素子群25a、26a、27a(電荷結合素子型電気信号転送路)とから構成されている。
MCP型I.I.10から出力された光学像は、高速撮像素子20のフォトダイオード21aで受光され、アナログ信号に変換される。このアナログ信号である画像情報(電荷)は、電荷収集井戸22aに集められてインプットゲート23aからCCD転送路25a(以下、「垂直CCD転送路」という。)に転送される。その画像情報は、垂直CCD転送路25a上を図3における垂直下方向に転送される。この垂直CCD転送路25a上における転送は、CCDの標準的な駆動方法である3相駆動により行われる。
【0022】
なお、垂直CCD転送路25aは、インプットゲート23aから画像情報を円滑に受け取ることができるように、若干の傾斜をもたせてインプットゲート23aに接続されている。
【0023】
垂直CCD転送路25aは、1画面の画像情報を得るための単位撮影時間内のM回(Mは2以上の整数)の連続撮影に同期して画像情報を垂直方向にM+1ステップ転送する。このM回の連続撮影が終了すると同時に、垂直CCD転送路25aにあるM個の画像情報は、垂直CCD転送路25aの水平左方向に配置された(N−2)×M組のCCD転送路26a(以下、「水平CCD転送路」という。)へ転送される。ここで、Nは2以上の整数で、単位撮影を繰り返す回数である。図3に示すように、垂直CCD転送路25aは、隣接する水平CCD転送路26aとの配置の関係上、CCD素子が水平CCD転送路26aの個数よりも1個多く(M+1個)設けられている。したがって、垂直CCD転送路25aから水平CCD転送路26aへM個の画像情報の転送を行うためには、予め垂直CCD転送路25aの画像情報を1ステップだけ多く転送している。
【0024】
なお、CCD転送路25a、26a、27a上を標準の3相駆動を用いて画像情報を転送するために、図4に示すポリシリコン電極32a、32b、32cに電圧が与えられる。このポリシリコン電極32a、32b、32cは、その上層に図示していないが、ポリシリコン電極に直交して配置される駆動電圧を送るための3本1組のアルミニウム線にコンタクトポイントを介して接続されており、第1相、第2相および第3相の駆動電圧を送るためのものである。なお、ポリシリコン電極32a、32b、32cは、各CCD素子に設けられている。
【0025】
水平CCD転送路26aの左端まで画像情報が転送された状態、すなわち、水平CCD転送路26aがすべて画像情報で満たされている状態で、次の1ステップ転送が行われると、画像情報は、垂直CCD転送路27aへ転送される。この状態において、フォトダイオード21aからの画像情報が次のステップ転送として垂直CCD転送路25aに転送される直前に、垂直CCD転送路27aに蓄積されていた画像情報は、逐次下方向へ転送される。
【0026】
垂直CCD転送路27aの最下端には、ドレインゲート28aとドレイン29aとが設けられているので、逐次下方向に転送された画像情報は、ドレインゲート28aとドレイン29aを介してチップ基板に排出される。
【0027】
本実施例の高速撮像素子20において、上述の一連の画像情報の先入れ先出しの順の蓄積転送を繰り返すことにより、逐次、最新のM×N個の画像情報が高速連続上書および高速に蓄積される。また、CCD素子群は、垂直CCD転送路25aの方向にM個と、水平CCD転送路26aの方向にN個とにより構成されているので、画像の再生に必要最小限度の画素である256×256を持つ画像を作る場合に少なくとも((256×M)×(256×N))個のCCD素子が設けられている
【0028】
前記一連の動作により保持された画像情報の読み出しは、撮影対象となる現象が生起した時に前記連続上書き操作を停止させ、その後に各CCD転送路25a、26a、27a内に保持されている画像情報を読み出すことによって行なわれる。すなわち、各CCD転送路25a、26a、27aの転送操作が停止した状態で、すべての画素の中から1画素(例えばフォトダイオード21aを含む画素)を選び、垂直CCD転送路27aの下端のドレインゲート28aを開き、各CCD転送路25a、26a、27aの転送操作を1ステップだけ行う。そうすることで、M×N個の画像情報のうち最初の画像情報がドレイン線30aから排出される。すべてのドレイン線30は一つの出力線に接続されており、この出力線は、読み出し操作時には受光面の読み出し回路に接続されている。さらに、この出力線は、読み出し操作時以外のときはチップ基板に接続されており、画像情報を排出する機能としての役割も兼ねている。
【0029】
前記のように1画素を順次選択してドレインゲート28aを1つずつ開けるには、図5に示すように、読み出し回路としてMOS型回路(Metal Oxide Semiconductor)を使用する。画像情報の読み出しを兼ねているドレインゲート28aは、垂直MOSスイッチ(ゲート)である。垂直走査シフトレジスタ33から水平制御線36aに電圧を送ると、この水平制御線36aに連なる横1行の垂直MOSゲート(ドレインゲート)28が一斉に開いて通電状態となる。この状態を保ちながら、水平走査シフトレジタ34から受光面外に並んだ水平MOSゲート35に順次電圧を送る。電圧を送ったゲートに連なる垂直信号読み出し線36bと、通電中の水平制御線36aの交点に当たるフォトダイオード30(図2では、M行N番目の画像情報、すなわち、垂直CCD転送路27aの最下端の画像情報)から、画像情報がドレイン線30aに流出する。それ以後は、垂直走査シフトレジスタ33から順次電圧を送り、その状態で水平走査シフトレジスタ34を走査する。そうすることで、ある時点に対する全ての画素の画像情報を順次読み出す。
【0030】
前記高速撮像素子20は、画像情報の高速連続上書きおよび蓄積を可能としており、なおかつ、この高速撮像素子20はシャッタリング時間制御にも対応している。この高速撮像素子20のドレイン29aと電荷収集井戸22aの間には、オーバーフローゲート24aが設けられている。図4に示すように、このオーバーフローゲート24aには、金属線31aから操作電圧が供給される。また、撮影時に強い光が入って過剰な電荷が生じたときは、ブルーミング現象が起こらないように過剰な画像情報がオーバーフローゲート24aを介してドレイン29aから排出される。読み出し操作中には、光の入射による画像情報の発生を防ぐために、オーバーフローゲート24aを開いている。また、図7に示すように、3相駆動の一連の動作ごとにリセットパルスを送ることより、このオーバーフローゲート24aを単位撮影時間ごとに開放して電荷収集井戸22aに蓄積された画像情報を一旦全部排出することでリセットゲートとして動作する。そうすることで、任意の時間で前記動作を行うことでシャッタリング時間を制御することを可能とした電子シャッタ構造としている。
【0031】
オーバーフローゲート24aを読み出しMOSゲートとして使用することもできる。そうすることで垂直CCD転送路25a、27aおよび水平CCD転送路26aを経由することなく直接画像情報を読み出せる。この場合、ドレインゲート28は閉じる。例えば、図3でフォトダイオード21aのオーバーフローゲート24aを開けると、電荷収集井戸22aに集まった画像情報は、右のドレイン29aに移って光電面に読み出される。また、読み出し中の光の入射による画像情報の発生を防ぐため、この間はMCP型I.I.による電子シャッタあるいはメカニカルシャッタを閉じる。撮影後の読み出し中にもMCP型I.I.による電子シャッタあるいはメカニカルシャッタを閉じる。
なお、前記読み出し回路は、MOS回路に限られず、CMOS回路であってもよい。
【0032】
なお、前記メカニカルシャッタは、MCP型I.I.10において電圧の印加をOFFの動作により行なわれる。この動作は、高速撮像素子20の電子シャッタの動作と同期をとるように主制御部40で制御されている。
【0033】
図5に示す高速撮像素子制御部20は、上述したように、高速撮像素子20と接続された構成をとる。
すなわち、図10に示すような形状の異なった2つの物体AとBをビデオカメラなどで撮影する場合、被写体に対して輝度の非常に低い部分Aと、非常に高い部分Bとが発生する。本実施例の場合には、このような現象が発生している状態であっても、単位撮影時間内に被写体の暗い部分Aと明るい部分Bとに合わせて異なったシャッタリング時間を設定して高速連続撮影を行なうために、高速撮像素子20のシャッタリング時間を制御する目的として設けられているのが、この高速撮像素子制御部40である。
【0034】
前記高速撮像素子制御部40と画像情報演算処理部60についての詳細の説明は、以下の一巡の動作で説明する。
【0035】
上述した本実施例の高速撮影装置を用いて、ダイナミックレンジを拡大する高速撮影方法について説明する。
【0036】
高速撮像素子20で任意の時間で電子シャッタ動作を行うことおよび、シャッタリング時間を制御する手段として、本実施例の場合は、画像情報の転送を3相駆動で行っている。この3相駆動を行なうための構成は、図6に示すように、単位撮影時間、シャッタリング時間、しきい値など、種々の設定を予め行なう操作部300と、操作部300で設定された命令に基づいて高速撮像素子20を制御する高速撮像素子制御部40とから構成されている。
【0037】
高速撮像素子制御部40では、高層撮像素子20を用いて高速連続撮影を行なうことおよび、高速な画像情報の上書きを行なうために、単位撮影時間内のシャッタリング時間制御パルスと、高速撮像素子が電子シャッタ動作を行なうためのリセットパルスと、画像情報の転送を制御するための垂直CCD転送路制御パルスと水平CCD転送路制御パルスとを制御する構成としている。
【0038】
図10に示すような明るさの異なった2つの物体AとBをビデオカメラなどで撮影する場合、被写体に対して輝度の非常に低い部分Aと、非常に高い部分Bとが発生するので、操作部300では、予め輝度の非常に低い部分Aに対する光量のしきい値is2と、輝度の非常に高い部分Bに対する光量のしきい値is3の設定を行なう。各しきい値is2、is3は、部分A、Bの光量を予め測定することにより行なわれる。
【0039】
また、この操作部300では、図11に示すように、単位撮影時間T1 を設定するとともに、その単位撮影時間内T1 に前記被写体AとBのそれぞれに対し十分な光量が確保できるように、被写体Aの輝度の低い部分の画像情報を得るためのシャッタリング時間T2 と、被写体Bの輝度の高い部分の画像情報を得える際にブルーミングが発生しないシャッタリング時間T3 とを設定する。但し、前記関係は、本実施例ではT2 >T3 である。
【0040】
前記設定された単位撮影時間T1 内の2回の異なったシャッタリング時間T2とT3 の設定は、図7に示すようにようにシャッタリング時間制御パルスを生成する回路に供給するクロックパルスの分周比をシャッタリングごとに変化させる手段を用いる。また、前記単位撮影時間の1連の動作が終了すると、その時点で、別途リセット用のリセットパルスが送られてリセット状態となる。また、他の手段として図8(a)に示すように、単位撮影時間のクロックパルスに遅延パルスを組込むことで遅延状態として変化させる手段、若しくは(b)に示すように、クロックパルスを間引く手段を用いている。なぜならば、クロックパルスのレンジを広げる方法を用いてもよいが、クロックパルスのレンジを広げることにより個々のシャッタリング時間も比例して拡大される。その結果、ノイズの発生による影響を伴いやすくなるからである。さらに、この手段を用いることで単位撮影時間の幅も変化させることができる。
【0041】
上述した本実施例の手段を用いて得られたシャッタリング時間T2 、T3 のアナログ画像情報は、ADコンバータ50でデジタル信号に変換されて画像情報演算処理部60に転送される。
【0042】
この転送された画像情報は、図12の(a)、(b)のように示される。すなわち、図10に示した明るさの異なった被写体に対して、図11に示す単位撮影時間内T1 のシャッタリング時間T2 、T3 で撮影した場合のC−C’のライン上の輝度分布を示したものである。(a)はシャッタリング時間T2 の場合であり、シャッタリング時間が長いために輝度の高い部分が飽和レベルHを越えている。また、(b)はシャッタリング時間T3 の場合であり、シャッタリング時間が短いために、輝度レベルの低い部分がファトダイオードの暗電流により生ずるノイズレベルなどに埋もれる可能性がある。そこで図9に示すように、画像情報処理演算部60では、撮影前に予め設定された個々のシャッタリング時間ごとのしきい値is2とis3の条件に従い、実際に撮影された単位撮影時間内のシャッタリング時間の異なった2画面の画像情報を用いて、それぞれ比較演算を行なう。
【0043】
シャッタリング時間の異なった2画面の画像情報のしきい値と比較演算するために、それぞれの出力信号強度i2 とi3 を算出する。前記出力信号強度の算出方法は、高速撮像素子の入射光量をE、出力信号強度i、kは比例定数とすると、i=k・Eで表されるので、シャッタリング時間T2 、T3 の場合の出力信号強度をi2 =k2 ・E、とi3 =k3 ・Eで表すことができる。そうすることで、シャッタリング時間T2 のときの画像情報からしきい値is2以下に輝度の分布している被写体Aの画像情報を抽出する。また、シャッタリング時間T3 のときの画像情報からは、しきい値is3以上に輝度の分布している被写体Bの画像情報を抽出する。
【0044】
単位撮影時間内の2画面の画像情報からそれぞれ抽出された被写体AとBの画像情報を組み合わせて合成することで、図13に示すようなダイナミックレンジを拡大した1画面の画像情報を得ることができる。
【0045】
このようにして得られた画像情報は、記憶装置70に転送され、モニタ400に出力される。
【0046】
次に、実施例装置を用いた別の撮影方法を説明する。
この方法は、単位撮影時間内にシャッタリング時間を同一に設定して得られた複数個の画像情報から、隣り合った2回分の画像情報を用いて演算処理を行い、輝度レベルの変化情報を得るものである。
以下、その輝度レベルを求めるための方法について説明をする。
【0047】
本発明の高速撮影装置を用いて単位撮影時間内の複数回のシャッタのシャッタリング時間を同一に設定し、複数個の物体の運動を高速連続撮影を行なう。すなわち、図14に示すように、単位撮影時間内T1 にシャッタリング時間の等しい2回のシャッタリングt1 、t2 を行う。この2回のシャッタ同士のシャッタリング間隔をT2 (T2 <T1 )とした場合、t1 からt2 時の輝度レベル変化情報α(t1)を求めるためには、次のような演算式で求めることができる。
α(t1)=y(t2)−y(t1)
y(t2)は、t2 時の輝度レベルであり、y(t1)は、t1 時の輝度レベルである。上記式を用いて演算処理を行なうことで、輝度レベルの変化のあった部分のみの画像情報を抽出することができる。
【0048】
前記手段を用いて高速連続撮影で複数回(n回)のシャッタリングを行なった場合、各シャッタリングごとの輝度レベルの変化情報は、α(tn ) =y(tn+1)−y(tn ) で求めることができるので、時間経過に伴って刻々と変化する輝度レベルの変化情報を容易に得ることができる。
【0049】
本発明の高速撮影装置において、図3に示す高速撮像素子20を用いて高速に画像情報を読み出す手段および、高速に画像情報を蓄積する手段の構成について説明する。
【0050】
撮影対象となる現象が生起した時に上述した連続上書き操作を停止させ、その後に各CCD転送路25a、26a、27a内に保持されている画像情報を読み出す。すなわち、各CCD転送路25a、26a、27aの転送操作が停止した状態で、すべての画素の中から1画素(例えばフォトダイオード21aを含む画素)を選び、垂直CCD転送路27aの下端のドレインゲート28aを開き、各CCD転送路25a、26a、27aの転送操作を1ステップだけ行う。そうすることで、M×N個の画像情報のうち最初の画像情報が各ドレイン線30aからパラレルに排出される。すべてのドレイン線30は、主記憶装置70にパラレルに接続され、それぞれのドレイン線30から直接パラレルに画像情報を出力することができるので、高速に画像情報を読み出すことができる。前記読み出された画像情報は、主記憶装置70にパラレルに入力されるので高速に画像情報を蓄積することができる。
【0051】
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のような変形実施することができる。
【0052】
図15に示すように、高速撮像素子のCCD転送路25aを垂直下長手方向に1つ配置し、そのCCD転送路25aをインプットゲート23aに若干の傾斜を持たせて接続した高速撮像素子を用いてもよい。なぜならば、この手段を用いることで、画像情報を垂直方向から水平方向に鋭角に転送しなくてよいので、画像情報の損失を軽減でき、円滑な画像情報の転送が行なえる。
なお、図15において、画像情報の転送を示す都合上、CCD転送路25aを構成するM×N個(M、Nは2以上の整数)のCCD素子の図示を省略している。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、光電変換手段ごとに少なくともM×N(MおよびNは、2以上の整数)個の電気信号蓄積手段を備えているので、画像情報の高速な蓄積が可能である。また、各電気信号蓄積手段は、電気信号を先入れ先出しの順に蓄積するので、高速連続撮影の上書きをすることができる。さらに、単位撮影時間内のM回のシャッタリング時間を個々に設定することができるので、被写体に対して輝度の非常に暗い部分の画像情報と、非常に明るい部分の画像情報の両方を得ることができるなど、種々の撮影手法を採ることができる。
また、単位撮影時間内に複数回のシャッタリング時間が同一の高速撮影を行い、その結果から、隣り合う2個の画像情報を用いて差分演算処理を行うことにより輝度レベルの変化情報を得ることがことができる。
【0054】
請求項2に記載の発明によれば、受光した光が微弱であっても、光増強手段で一旦増倍された光学像が光電変換手段に出力されるので、感度が高められた画像情報を得ることがでる。
【0055】
請求項3に記載の発明によれば、各電気信号蓄積手段から電気信号をパラレルに読み出し、これを記憶手段にパラレルに入力して、画像情報を高速に読み出すと共に、画像情報を高速に記憶をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高速撮影装置の一実施例構造図である。
【図2】MCP型I.I.の構造図である。
【図3】実施例の高速撮像素子の構造図である。
【図4】実施例の高速撮像素子の金属線配線構造図である。
【図5】MOS型読み出し回路の回路図である。
【図6】高速撮像素子制御部の構成図である。
【図7】シャッタリング時間を制御するための3相駆動のパルス波形図である。
【図8】単位撮影時間の間隔を調整するための3相駆動のパルス波形とクロックパルスの波形図である。(a)は、クロックパルスに遅延パルスを組み込んで遅延をかける方法である。(b)は、クロックパルスを間引く方法である。
【図9】画像情報演算処理部の構成を示した図である。
【図10】明るさの異なった被写体の輝度を示した図である。
【図11】図10のそれぞれの被写体に輝度を合わせて、異なったシャッタリング時間で2回のシャッタリングを行ったときのパルス波形を示した図である。
【図12】(a)は、被写体Aの輝度の低い部分にシャッタリング時間T2 を合わせた輝度分布図であり、(b)は、被写体Bの輝度の高い部分にシャッタリング時間T3 を合わせた輝度分布図である。
【図13】各シャッタリング時間に適合した画像情報を組み合わせてダイナミックレンジを拡大した輝度分布図である。
【図14】輝度レベルの変化情報を求めるために、単位撮影時間内に同一のシャッタリング時間で撮影をした時のクロックパルス波形図である。
【図15】変形実施例の高速撮像素子の構造図である。
【符号の説明】
10 … MCP型I.I.
20 … 高速撮像素子
40 … 高速撮像素子制御部
50 … ADコンバータ
60 … 画像情報演算処理部
70 … 主記憶装置
80 … 主制御部
100 … 光学系
200 … 処理系
300 … 操作部
400 … モニタ

Claims (3)

  1. 1画面の画像情報を得るために行われる単位撮影時間に、M回(ただし、Mは2以上の整数)のシャッタリングを行なうとともに、前記単位撮影を連続的にN回(ただし、Nは2以上の整数)繰り返すことにより高速撮影を行なう装置であって、入射光の強度に応じた電気信号を発生する二次元配置された複数個の光電変換手段と、前記複数個の光電変換手段のそれぞれに設けられた、前記シャッタリングごとに各光電変換手段から出力される電気信号を先入れ先出しの順に蓄積する少なくともM×N個の電気信号蓄積手段と、前記電気信号蓄積手段から、単位撮影時間に係るM個の電気信号を単位として順に読み出す読み出し手段と、前記単位撮影時間内のM回のシャッタリングのそれぞれの時間を個々に設定するシャッタリング時間設定手段とを備え、前記シャッタリング時間設定手段は、前記単位撮影時間内のM回のシャッタリングをそれぞれ同一のシャッタリング時間に設定し、前記M回のシャッタリングより得られた画像情報から、隣り合う2回分の画像情報の輝度レベルを用いて差分演算処理し、前記演算処理により得られた輝度レベルの変化情報を出力することを特徴とする高速撮影装置。
  2. 請求項1に記載の高速撮影装置において、前記複数個の光電変換手段の前段に、入射光を光電子に変換し、その光電子を増倍し、その増倍された光電子を光学像に変換して出力する光増強手段を備えたことを特徴とする高速撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の高速撮影装置において、前記読み出し手段は、前記各電気信号蓄積手段から電気信号をパラレルに読み出し、かつ、前記パラレルに読み出された電気信号をパラレルに入力して記憶する記憶手段を備えたことを特徴とする高速撮影装置。
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