JP4275102B2 - 作業工数見積および人材割当システム、ならびにその方法 - Google Patents
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Description
その中で、人材の割当て方法を提案したものとしては、例えば、特開平11−288435号公報(特許文献1参照)に記載の『人材割当支援システム』がある。
この支援システムは、入出力処理部と、プロジェクト目標の情報の入力を受付け、それらの情報の管理を行うプロジェクト情報管理部と、各人材の経験した機能項目、その機能項目への適合度、新規プロジェクトへの参加可能期間などを蓄積する人材情報管理部と、新規プロジェクトの各機能項目に対する人材の総合的な適合度を算出する適合度算出部と、プロジェクト全体における人材割当ての適合度、つまりプロジェクトで期待できる成果の見積り値を利用して算出する人材適合度算出部と、新規プロジェクト情報データベースと、過去に実施されたプロジェクトに関する情報を蓄積するプロジェクト情報データベースと、人材情報データベースとから構成される。
しかしながら、本来望まれるのは、静的な既存の評価基準値を使用することなく、プロジェクトや開発チーム毎の特色を考慮して工数の見積りを行うことであって、プロジェクトを逐行するチームの過去の実績値と新規プロジェクトの作業量によって、チームの能力に依存した作業量を算出することが望ましい。また、個々の人材の過去の実績値と新規プロジェクトの細分化された作業の作要スキルにより、個々の人材の変動していく作業能力に柔軟に対応した人材の割当を行うことが望ましい。
本発明の目的は、静的な既存の評価基準を用いることなく、プロジェクトや開発チーム毎の特色を考慮した工数の見積りを行うとともに、新規プロジェクトを登録する登録者の意図により決定された機能要素を用いて、過去の実績に基づきより的確な工数の見積りおよび適合した人材の割当が可能な作業工数見積および人材割当システムならびにその方法を提供することにある。
図1は、本発明の一実施例に係る作業工数見積および人材割当システムの機能構成図である。
本実施例のシステム100は、図1に示すように、入出力処理部101、評価基準管理部102、作業進捗管理部103、作業見積処理部104、空き工数検索部105、人材適性見積部106、作業評価基準データベース107、作業進捗データベース108、および人材管理データベース109から構成される。
以下、各部101〜109の機能・動作について説明する。
図2は、図1における作業評価基準データベースで管理する評価基準のデータ項目例を示す図である。
作業評価基準データベース107は、プロジェクトや作業の情報を次元単位で取り扱い、さらに各次元にはプロジェクトや作業を表現するための作業項目を持っている。例えば、図2に示すように、次元としては、作業目的、業務、作業内容、顧客、案件、経理作業、・・などがあり、項目としては、1(要件定義),2(開発),3(調査),4(資料作成)・・などがある。
作業評価基準データベース107では、次元と次元内の作業項目を紐付けて保持しているだけで、作業工数の算出に必要な情報は持っていない。
図3には、登録されたプロジェクトおよび作業データを格納する作業進捗データベース108のデータ項目が列挙されている。プロジェクトを表現するための必要項目として、作業番号、プロジェクト名、作業工数、作業開始日、作業終了日、実績開始日、実績終了日、実績対応率、実績工数、作業内容、顧客がある。
また、作業を表現するための必須項目は、プロジェクトを表現するための必須項目に加えて、親作業番号、作業名、担当作業、担当者、対応率の各情報を持っている。
本実施例のシステムでは、プロジェクト情報や作業情報を表現する方法として、他の類似作業情報から検索して作成する機能を持っており、検索を行うための情報を表現するために作業評価基準を用いている。
この追加情報には数に制限がなく、作業評価基準データベース107より当てはまる項目を任意に選択することができる。
プロジェクトに係わる人材の情報を管理する人材管理データベース109の管理項目は、図4に示すように、人材の名前と、有効作業開始日および有効作業終了日から構成され、これまで作業に係わっている作業者の作業可能期間を管理している。ここで、有効作業終了日が空欄の‘−’となっているの人材に関しては、作業終了日が未定であることを意味し、現時点でも作業可能な人材として取り扱われる。すなわち、作業終了日が確定している人材については、次の作業に移ることが明確であるため、作業可能な人材として取り扱うことができない。本実施例の効率的な割当て方法は、作業内容が類似しており(適合率が高く)、かつ対応率(作業担当者が1ケ月当たりに対応する工数の割合)が高い人材が割当てられる。
入出力処理部101では、GUI(Graphical User Interface)を用いて、作業評価基準の追加登録、作業の登録、作業進捗の更新、人材管理情報の追加登録を行うことができる。そして、作業評価基準、作業進捗情報、人材管理情報の更新を行うことが可能である。
評価基準管理部102では、入出力処理部101のGUIを通して、図2にある評価基準を1次元単位で作成することを可能にしている。
また、作業進捗管理部103では、プロジェクトおよびプロジェクトに係わる作業情報を登録/更新することを可能にしている。
評価基準管理部102では、この作業評価基準の登録/変更が行われる。
入出力処理部101は、GUIの機能を持ち、作業進捗管理や評価基準管理などの情報入出力に用いられる。
作業進捗管理部103では、ユーザによりプロジェクトや作業の登録を行う。
登録者は、まずプロジェクトおよび作業に関する必要情報として、プロジェクト名、作業名、担当作業、作業開始日、作業終了日を入力する(ステップ201,202)。次に、作業評価基準データベース107より評価基準一覧情報を読み出し、登録する作業を表現するための次元および項目を任意の数だけ選択していく(ステップ203)。
次に、作業工数を入力するが、作業工数の候補を過去に完了した類似作業より参照することができる。
図6は、次元間の関係を入力するダイアログであり、登録する作業に追加した全ての次元間で0〜1までの値で重み付けを行う。ここでは、一例として、作業内容を1とし、業務の重みを0.7、顧客の重みを0.5と定義している。重みは、どこに重点を置いて考慮するかを登録者が決定する。つまり、検索において、作業内容がヒットした場合を1とするのに対して、業務がヒットした場合には0.7、顧客がヒットした場合には0.5とする。
また、図7は、次元内の項目間の関係を入力するダイアログであり、作業に登録した項目の重みを1とし、その他の項目に対して0〜0.9までの値を追加していく。ここでは、一例として、修正項目の重みを0.7と定義している。
作業適合率を求めた後、適合率が最も高い作業から順に、類似作業の候補として一覧表示される。作業登録者は、この一覧から、最も類似した作業を選択し、その作業にかかった実質作業工数を今回登録する作業の作業工数として適用することになる(ステップ213)。
図9は、本発明の一実施例に係る作業期間内に作業者に空き工数があるか否かを検索する処理フローチャートである。
空き工数検索部105が起動すると、まず登録する作業の作業開始日および作業終了日より人材を必要とする作業期間を求める(ステップ312,313)。次に、人材管理データベース109より、この作業期間内で作業がプロジェクトチームに有効な作業者を検索する(ステップ314)。プロジェクトチームが作業期間内に存在する人材は、複数の異なる作業も行っている場合があるので、検索された作業者と作業期間をキーとして、作業者が期間内に他の作業を担当しているか否かを作業進捗データベース108より検索する(ステップ316)。
ここでは試算式により、担当となった作業者の作業工数を見積り、必要作業工数を満たすか否かを求める。まず、ステップ402から408までのループで、作業者の全てに対して登録作業に対する適性値を求めた後、その適性値を考慮した作業期間内の作業工数を求める。次に、ステップ411から417までのループで、作業者の作業可能な工数が登録作業の工数を満たすか否かを判断した後、満たない場合には、必要工数分の作業者の対応率を算出する。
次に、求められた作業者の適性値409を基に、その適性値を考慮した作業期間内の作業工数を求める(ステップ407)。全部の作業者αについて求められた後に、作業者および適性値の一覧から、登録作業に割当てる作業者を選択する(ステップ410)。
ここでは、業務の次元を例として、作業が係わる項目範囲と作業者の業務の次元で持つスキル範囲を視覚的に3次元で表現している。これは、グラフの縦軸を作業工数、横軸を次元項目としているが、登録する作業に関しては作業進捗で表現している項目と項目間の関係式で視覚的範囲を表現しており、また作業者に対しては、次元をキーとして検索されたこれまでの作業および作業内で表現している次元項目のヒット率をもとに横軸を表現している。このときの次元項目のヒット率は、図15に示した計算式を用いることにより、算出される。図14の3次元空間図において、線で囲まれた白の空間が人材Aの作業履歴によるスキル範囲であり、グレイの空間が次元毎の今回の作業範囲であるので、グレイの空間の範囲に白の空間の範囲がどれぐらいカバーしているかで、満たせるか否かを判断することができる。
また、これにより、過去にその人材がどのような作業を行ってきたか、どのような実績があるがが、次元単位に一目瞭然となり、判断材料として便利となる。
この式は、図14における次元項目のヒット率を示す式であって、その人材に対して、プロジェクトが何件あるのか、作業期間をどれだけやったのか、対応率はどれだけか、等についてそれぞれを掛け合わせて、総合的にヒット率を見る式である。
101:入出力処理部
102:評価基準管理部
103:作業進捗管理部
104:作業見積処理部
105:空き工数検索部
106:人材適性見積部
107:作業評価基準データベース
108:作業進捗データベース
109:人材管理データベース
Claims (1)
- 過去の実績により作業工数を見積り、人材のスキルと照らし合わせることで、新規作業に最適な人材を割当てる作業工数見積および人材割当システムにおいて、
プロジェクトや作業の情報を縦行横列に配置された2次元単位の項目が、縦行と横列に対応して登録され、保存される作業評価基準データベースと、
登録されたプロジェクトおよび作業データを格納し、該プロジェクトを示す必要項目を格納する作業進捗データベースと、
人材の名前と有効作業開始日と有効作業終了日の管理項目を保持する人材管理データベースと、
登録された作業の評価基準を縦行横列に配置された複数の項目で作成し、作成された情報を前記作業評価基準データベースに登録および該登録内容を更新して登録する評価基準管理部と、
新規のプロジェクトや作業を前記作業進捗データベースに登録および該登録内容を更新して登録する作業進捗管理部と、
前記作業評価基準データベースにアクセスし、該データベースより評価基準一覧情報を読み出して、作業内容を書き込み、
書き込まれた作業内容に対して、横列のみの1次元で配列された各項目間の下記の式(1)を入力すると共に、
登録する作業を示すための縦行横列に配置された各項目を前記作業評価基準データベースから任意の数だけ選択し、
登録する作業の追加情報を検索キーとして、過去の作業に類似した作業が発生しているか否かを検索し、
検索結果が複数の場合、検索時に登録した下記の式(2)を用いて作業適合率を算出し、
登録作業に最も適合している類似作業の実質作業工数を該登録作業の作業工数として採用する作業見積処理部と、
登録する作業の作業開始日および作業終了日から該登録作業の作業期間を算出し、
前記人材管理データベースにアクセスして、前記作業期間内で作業が有効な作業者を検索して読み出し、
検索した作業者と前記作業期間をキーに前記作業進捗データベースにアクセスして、作業者が期間内に他の作業を担当しているか否かを検索し、
該検索した作業者が他に担当している作業がない場合には、当該作業者を登録作業に割り当て可能な人材であると判断し、
前記検索した作業者が他に担当している作業がある場合には、下記の式(3)で該作業者の空き対応率を算出し、作業者の空き対応率が0以上である作業者を作業割当可能な人材と判断する空き工数検索部と、
前記作業進捗データベースにアクセスして、前記作業割当可能な人材と判断した作業者の作業工数を読み出し、作業者毎の登録作業に対する適性値を下記の式(4)により算出し、
該適性値を考慮した作業者毎の作業期間内の作業工数を算出し、
前記作業割当可能な人材と判断した作業者および当該作業者の適性値に基づき、前記登録作業に割当てる作業者を選択し、
該登録作業に割当てる作業者を登録作業の工数を満たす分だけ選択することができない場合には、下記の式(5)を用いて、空き工数のある作業者の当該登録作業に対する対応率(作業対応率)を算出し、該空き工数のある作業者の中から前記登録作業に割当てる作業者を選択し、
選択した各作業者の当該登録作業に対する対応率を、空き工数分の対応率として前記作業進捗データベースへ登録する人材適性見積部と
を有することを特徴とする作業工数見積および人材割当システム。
記
式(1)=縦横の軸に配列された各作業項目間の優先順位を示すための重み付け、
式(2)=適合率=100−Σ{(100/検索次元数)×(1−次元N評価割合)×(1−次元項目の評価割合)}
式(3)=空き対応率=1−Σ{(作業βの作業期間/登録作業期間)×対応率}
式(4)=100−Σ{(100/検索次元数)×(1−次元N評価割合)×(1−次元項目の評価割合)×項目ヒット率}
式(5)=
作業工数≧期間内の作業に対する作業工数のとき、空き工数率(作業工数不足となる)
作業工数<期間内の作業に対する作業工数のとき、(作業工数/基本作業工数)÷作業適性率
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