JP4273665B2 - レイの空間分解能制御方法及びレイの空間分解能制御システム並びにプログラム - Google Patents

レイの空間分解能制御方法及びレイの空間分解能制御システム並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレイの空間分解能制御方法及びレイの空間分解能制御システム並びにプログラムに関し、特に幾何光学的手法による電波伝搬特性予測におけるレイの空間分解能制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムにおける基地局や親機等の配置を支援するために電波伝搬シミュレータが用いられる。電波伝搬シミュレータによって任意の受信点における受信電力や遅延拡がりを評価できる。この情報をもとに効果的な送信局の設置場所を決定し、配置が必要な基地局数を削減する等の効率化が達成される。
【0003】
電波伝搬シミュレーションは統計的手法と決定論的手法とに大別できる。統計的手法は、距離や周波数などを引数とする伝搬損失推定式を用いる手法であり、推定式中のパラメータは、伝搬損失の実測定で得られた多数のデータをもとに多変量解析等の統計的手法により決定される。一方、決定論的手法は、アンテナから放射される電波を多数の電波線(レイ)の集まりとして表現する手法であり、各レイは幾何光学的に反射・透過を繰り返しながら伝搬するものとする。観測点における伝搬損および遅延量は、観測点に到達する各レイの電力と伝搬時間を合成することにより求めることができる。
【0004】
決定論的手法は、伝搬経路を追跡する方法の違いから、更にイメージング法とラウンチング法とに大別できる。イメージング法は送受信点間を結ぶレイの反射・透過経路を反射面に対する鏡映点を求めて決定する手法である。反射・透過経路は、送受信点と反射・透過障壁の位置が決まれば一意に求まるために、イメージング法は厳密なレイの伝搬経路を探索する手法である。
【0005】
一方、ラウンチング法は、受信点の位置に関わり無く、アンテナから離散的な角度間隔でレイを放射し、反射・透過等を繰返しながら受信点近傍を通過するレイを当該受信点に到達したレイとみなす手法である。このラウンチング法は、送受信点間を結ぶレイの伝搬経路の解をイメージング法のように厳密に求めるのではなく、近似的に求めるために、伝搬経路探索に要する時間を短縮できるという特徴がある。
【0006】
ラウンチング法では、まず、送信アンテナの周囲に閉領域を定め、その閉領域を部分空間に分割する。次に、各部分空間に対して1本のレイを割当て、部分空間と割当てたレイを同一視する。その後、送信アンテナから放射される有限な本数のレイの伝搬経路を追跡し、その結果を基にアンテナの周囲全空間の電波伝搬状況を推定する。
【0007】
アンテナ周囲の閉領域を部分空間に分割する方法の一例が、文献「Scott Y. Seidel,et al :“Site-Specific Propagation Prediction for Wireless In-Building Personal Communication System Design”, IEEE TRANSACTIONS VEHICULAR TECHNOLOGY,VOL.43,NO.4 ,NOVEMBER 1994 ,pp.879-891」に説明されている。
【0008】
この文献では、先ず、図12のように、送信アンテナ301の周囲に、正20面体の3次元閉領域を設ける。次に、正20面体を構成する面、すなわち図13のように、頂点406,407,408からなる正三角形の平面を取出した後、点406,410,411を用いて各辺を等間隔に分割する。頂点406,407,408からなる正三角形の各辺に平行で、かつ分割点を通る線分を引くことにより、もとの正三角形と相似な三角形が新しく内部に作られる。以上の処理を図12の正20面体をなす全ての面に対して行い、正20面体の重心と新しく生成された各正三角形の頂点とを結ぶ方向へ、重心からの距離が等しくなるように各正三角形の頂点を移動させると、例えば図14のようになる。
【0009】
図14は図12の正20面体の各面をなす正三角形の1辺を2等分した場合の図である。もとの正20面体の重心に位置する送信アンテナ501から放射されるレイは、送信アンテナ501と図14の多面体の各頂点とを結ぶ各方向に放射される。図14には、一例として頂点502を通るレイ504を示してある。このとき、図13の多角形と送信アンテナ501から定まる部分空間503はレイ504と同一視される。
【0010】
図15はレイ601と同一視される部分空間605を示す図である。点602において、レイ601に垂直な断面603の面積を、今後、点602における空間分解能と定義する。点602における空間分解能は送信アンテナ604と点602との間の長さ、すなわち当該レイの伝搬距離が長くなるに従い増大する。このように広い空間を1本のレイと同一視するようになるため、ラウンチング法による電波伝搬推定精度は、伝搬距離が増大するに従い低下することになる。
【0011】
そこで、空間分解能を伝搬距離に関わらず、常に一定の値以下に維持することを目的として、所定の距離を伝搬するごとにレイを分割する手法が提案された。この手法の一例が、文献「Steven Fortune:“EFFICIENT ALGORITHMS FOR PREDICTION OF INDOOR RADIO PROPAGATION ”,in Proceedings of the 48th IEEE Vehicular Technology Conference,May,1998,pp.572-576」に記されている。図16はこの文献の手法を説明する図である。
【0012】
図16の三角錐712は、割当てられたレイ702の送信アンテナ701からの伝搬距離が所定の値に達すると、三角錐708から三角錐711に細分される。細分された三角錐には、それぞれレイ704からレイ707が割当てられ、以降、同様な処理が繰返される。この結果、空間分解能は伝搬距離に関わらず常に一定値以下に保たれることになるのである。
【0013】
図17は観測領域017と、送信点015と、受信点016、2つの物体001,002とが与えられた場合のラウンチング法の動作について説明する図である。図17では、簡単のため2次元平面に限定して動作の説明をするが、実際には3次元空間内で動作させることは勿論である。
【0014】
離散的な間隔で伝搬経路003の方向へ放射されたレイは、点018で物体001へ入射し、その結果、反射レイ005と透過レイ004とが生成される。反射レイ005は、さらに点019で物体002へ入射し、再び反射レイ006と透過レイ007とが生成される。生成された反射レイ006は受信点016の近傍を通過するため、レイ006を受信点に到来したレイとみなし、経路003,005,006からなる経路を送信点015と受信点016とを結ぶ伝搬経路の一つとみなす。
【0015】
伝搬経路003,005,006から求まる受信電力ならびに到来遅延時間は図18のように記録される。図18の横軸103はレイが送信点015から受信点016まで経路003,005,006を経由して到達するのに要した遅延時間を示し、縦軸102は当該経路を経て到達したレイが有する電力強度を表す。透過レイ004ならびに007についても、伝搬経路003,005,006と同様の反射・透過レイ探索を繰り返し、受信点016の近傍をレイが通過した場合には、伝搬経路006の場合と同様に到来レイとして扱い、以上の処理を探索終了条件を満たすまで続ける。
【0016】
探索終了条件は、反射・透過点での受信電界強度が所定値を下回った場合、または反射・透過の総数が所定の回数に達した場合などとする。送信点015から伝搬経路003の方向へ放射されたレイの反射・透過経路探索が終了した後、方向008から014のように他の放射方向へ向けてレイを放射した場合についても同様に反射・透過経路探索を行う。事前に定めた全ての方向へレイを放射し、以上の伝搬経路探索を行うことにより、受信点016における遅延プロファイルである図19が得られる。図19の横軸203は送信点015から受信点016へ到達するのに要した時間を示し、縦軸202は当該経路を通過したレイが有する電力強度を表す。
【0017】
受信電力は図19に示した全ての経路の電力強度の和で与えられ、歪の程度を示す遅延拡がりは、各遅延時間において受信電力に対する当該電力強度の電力比を当該遅延時間の出現確率として、遅延時間の標準偏差により与えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述したラウンチング法では、レイと近傍の部分空間が同一視されるために、レイが障壁と反射する場合は、レイ近傍の部分空間でも同様な反射が生じているとみなされる。そのため、推定精度の観点からは、反射点における空間分解能を当該障壁の面積に比べて大きくなり過ぎないように設定することが望ましい。しかし、推定精度の向上を目的として全体の空間分解能の上限値を各障壁との反射の際に要求される空間分解能の最小値に設定すると、電波伝搬推定に要する計算時間が増大するという問題点がある。その理由は、空間分解能を小さくすると放射するレイの総数が増大し、経路探索に要する全体の時間が増大するからである。
【0019】
一方、推定に要する計算時間を抑えるために空間分解能の上限値を比較的大きく設定すると、全体の推定精度に劣化が生じるという問題点がある。その理由は、所要空間分解能が小さな障壁でレイが反射する場合には、実際には反射が生じていないレイ近傍の領域でもレイと同様に反射が生じているとみなすからである。
【0020】
本発明は、ラウンチング法において伝搬推定の対象環境が与えられた場合に、推定精度の劣化を抑えながら所要推定時間を短縮化する手法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、3次元空間上に規定される観測領域内に複数の物体が与えられ、前記観測領域内に電波線(レイ)が与えられると共に、前記レイの近傍に前記レイと同一視される空間が与えられ、前記物体のうち前記レイを遮蔽する遮蔽物と前記レイが衝突した際に、予め定められた基準に基づき前記レイの空間分解能の調節を行う電波伝搬特性推定におけるレイの空間分解能制御方法であって、前記遮蔽物と前記レイとの衝突点を検出する第一のステップと、前記レイと同一視される前記空間を分割するか否かの判定を、所定判定基準に従って行う第二のステップと、この第二のステップで前記レイと同一視される前記空間を分割すると判定された場合に、前記レイと同一視される前記空間を複数の部分空間に分割する第三のステップと、この第三のステップにおいて分割された前記部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる第四のステップとを含むことを特徴とするレイの空間分解能制御方法が得られる。
【0023】
そして、前記第三のステップにおける分割数はM個(Mは2以上の整数)に設定されており、i番目(iは1〜M)の前記部分空間に対して前記第四のステップにおいてレイを割当てた後、割当てた各レイに対して再び前記第一から第四のステップを適用し、前記第二のステップにおいて当該レイと同一視される前記空間を分割しないと判定されるまで前記第一から第四のステップを、順次繰返すことを特徴とする。
【0024】
また、前記第二のステップにおける前記判定基準は、前記遮蔽物との衝突点における前記レイの電界強度が所定の値以上であるか否かを調べる第一の判定基準と、前記遮蔽物の衝突面を含む平面による前記レイ近傍の前記空間の断面に対する前記遮蔽物の衝突面の面積比が所定値以下であるか否かを調べる第二の判定基準とからなることを特徴とし、更には、前記判定基準は、前記断面の面積が所定の値以上であり、かつ前記レイと前記衝突面の法線との成す角(入射角)が所定値以上であるか否かを調べる第三の判定基準を含むことを特徴とする。
【0025】
また、錐体の中心線を前記レイの経路とすることにより前記レイ近傍の前記空間を前記錐体によって形成し、前記第三のステップにおいて、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体に相似な複数の錐体を用いて前記レイ近傍の空間を複数の部分空間に分割する際に、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体の体積と、この錐体を分割する前記錐体に相似な前記複数の錐体の和の体積との体積誤差が最小となるように、前記レイの近傍に前記複数の錐体を配置することを特徴とする。
【0026】
更に、前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として三角錐を用い、前記三角錐に相似な複数の同一三角錐を前記三角錐内部に隙間無く配置できるように前記相似三角錐の大きさを設定することを特徴とし、また前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和の体積と、もとの前記正六角錐の体積誤差が最小となるように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする。
【0027】
更にはまた、前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面がもとの前記正六角錐の側面に内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする。また、前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面に、もとの前記正六角錐が内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする。
【0029】
本発明によれば、3次元空間上に規定される観測領域内に複数の物体が与えられ、前記観測領域内に電波線(レイ)が与えられると共に、前記レイの近傍に前記レイと同一視される空間が与えられ、前記物体のうち前記レイを遮蔽する遮蔽物と前記レイが衝突した際に、予め定められた基準に基づき前記レイの空間分解能の調節を行う電波伝搬特性推定におけるレイの空間分解能制御システムであって、前記遮蔽物と前記レイとの衝突点を検出する衝突点検出手段と、前記レイと同一視される前記空間を分割するか否かの判定を、所定判定基準に従って行う判定手段と、この判定手段で前記レイと同一視される前記空間を分割すると判定された場合に、前記レイと同一視される前記空間を複数の部分空間に分割する分割手段と、この分割手段において分割された前記部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる割当手段とを含むことを特徴とするレイの空間分解能制御システムが得られる。
【0030】
そして、前記分割手段における分割数はM個(Mは2以上の整数)に設定されており、i番目(iは1〜M)の前記部分空間に対して前記割当手段においてレイを割当てた後、割当てた各レイに対して再び前記衝突点検出手段、前記判定手段、前記分割手段及び前記割当手段を実行制御し、前記判定手段において当該レイと同一視される前記空間を分割しないと判定されるまで、前記衝突点検出手段、前記判定手段、前記分割手段及び前記割当手段を、順次繰返し実行制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0031】
また、前記判定手段における前記判定基準は、前記遮蔽物との衝突点における前記レイの電界強度が所定の値以上であるか否かを調べる第一の判定基準と、前記遮蔽物の衝突面を含む平面による前記レイ近傍の前記空間の断面に対する前記遮蔽物の衝突面の面積比が所定値以下であるか否かを調べる第二の判定基準とからなることを特徴とし、更に、前記判定基準は、前記断面の面積が所定の値以上であり、かつ前記レイと前記衝突面の法線との成す角(入射角)が所定値以上であるか否かを調べる第三の判定基準を含むことを特徴とする。
【0032】
また、錐体の中心線を前記レイの経路とすることにより前記レイ近傍の前記空間を前記錐体によって形成し、前記分割手段において、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体に相似な複数の錐体を用いて前記レイ近傍の空間を複数の部分空間に分割する際に、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体の体積と、この錐体を分割する前記錐体に相似な前記複数の錐体の和の体積との体積誤差が最小となるように、前記レイの近傍に前記複数の錐体を配置することを特徴とする。
【0033】
更に、前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として三角錐を用い、前記三角錐に相似な複数の同一三角錐を前記三角錐内部に隙間無く配置できるように前記相似三角錐の大きさを設定することを特徴とし、また、前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和の体積と、もとの前記正六角錐の体積誤差が最小となるように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする。
【0034】
また、前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面がもとの前記正六角錐の側面に内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする。更に、前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面に、もとの前記正六角錐が内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする。
【0036】
本発明によれば、3次元空間上に規定される観測領域内に複数の物体が与えられ、前記観測領域内に電波線(レイ)が与えられると共に、前記レイの近傍に前記レイと同一視される空間が与えられ、前記物体のうち前記レイを遮蔽する遮蔽物と前記レイが衝突した際に、予め定められた基準に基づき前記レイの空間分解能の調節を行う電波伝搬特性推定におけるレイの空間分解能制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記遮蔽物と前記レイとの衝突点を検出する第一の処理と、前記レイと同一視される前記空間を分割するか否かの判定を、所定判定基準に従って行う第二の処理と、この第二の処理で前記レイと同一視される前記空間を分割すると判定された場合に、前記レイと同一視される前記空間を複数の部分空間に分割する第三の処理と、この第三の処理において分割された前記部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる第四の処理とを含むことを特徴とするプログラムが得られる。
【0037】
本発明の作用を述べる。本発明では、与えられた観測領域内をレイが伝搬する場合、その経路上に存在する障壁とレイが衝突する際に、所定の条件が満たされるまで当該レイ近傍の部分空間を複数の部分空間に分割する。従来の方法では、反射とは無関係に伝搬距離に応じて一律に部分空間を分割していたが、本発明の方法によれば、一律に扱った場合に推定精度の劣化を招くと考えられる部分空間は、劣化の影響が少なくなるまで分割し、細分化された各部分空間を個別に取り扱うことが可能となる。このような手法を採用することにより、電波伝搬の推定精度を従来方法よりも向上させることが可能となる。一方、推定精度の劣化の影響が小さいと考えられる場合は、当該部分空間を分割しないため、空間分解能の初期値を比較的大きめに設定しておけば、従来の方法において推定精度の向上を狙って一律に空間分解能を小さく設定した場合よりもレイの総数が低減し、伝搬推定に要する全体の計算時間を短縮させることができる。
【0038】
これらの特徴により、本発明では、与えられた推定領域に応じて空間分解能を適応制御することが可能なことから、従来の方法に比べて推定精度の向上と計算時間の短縮を両立させることが可能である。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の実施例の動作を示す流れ図であり、2つのルーチンA,B(818,819)よりなるものとする。図1では、3次元空間上に観測領域が与えられ、当該観測領域内に壁や什器等の物体が与えられ、当該観測領域内の点Pから当該伝搬方向へ放射されるレイが与えられることを前提とし(ステップ802)、反射点における反射・透過レイを生成するまでの一連の流れを示す。
【0040】
ここで、点Pとは、ラウンチング法における反射・透過点もしくは送信アンテナの位置を指し、具体的には従来技術の説明において参照した図17における点018、点019、送信アンテナ015等を指すものとする。また、当該伝搬方向とは、点Pが送信アンテナである場合は、送信アンテナの周囲に設けた離散的な放射方向を指し、具体的には従来の技術で説明したように図17の方向003、008〜014等、もしくは図14の送信アンテナ501と多面体の各頂点を結ぶ方向、例えばレイ504の方向等を指すものとする。一方、点Pが反射・透過点である場合は、反射レイもしくは透過レイの方向を指し、具体的には図17における伝搬経路003〜007等を指すものとする。
【0041】
まず、点Pから当該伝搬方向へ放射したレイが観測領域内の物体と衝突する点、すなわち反射点を探索し検出する(ステップ803,804)。次に、反射点に入射する当該レイと同一視されている部分空間を、より小さな部分空間に細分化するか否かの判定を事前に定めた判定基準(後述)に基づいて行う(ステップ805)。
【0042】
当該部分空間をより小さな部分空間に細分する場合は、事前に定めた方法(後述)に基づいて当該部分空間をM個(Mは整数)の部分空間に分割し(ステップ806)、ルーチンB(819)へ移行する(ステップ807)。当該部分空間の細分化を行わない場合には、当該反射点における反射レイと透過レイを生成し終了する(ステップ808,809)。また、ステップ804で反射点が検出されなければ終了となる。
【0043】
ルーチンB(819)では、まず内部変数i(i=1〜M)を定義し、初期値としてi=1を与える(ステップ811)。次に、ルーチンA(818)のステップ806でM個に分割された部分空間のうちi番目の部分空間を選択する(ステップ812)。そして、選択したi番目の部分空間にレイを割当て(ステップ820)、そのレイの伝搬方向を事前に定めた方法(後述)に基づいて算出する(ステップ813)。
【0044】
ここで、ステップ806で細分化された部分空間にステップ820で割当てられたレイが、ステップ813で求めた当該伝搬方向へ起点Pから放射されることを前提とし、再度ルーチンA(818)へ移行する。ルーチンA(818)では、細分化された部分空間をさらに細分化するかどうかの判定を行い、細分化する場合は、ステップ805で再度細分化処理を行い、ルーチンB(819)へ移行する。細分化を行わない場合には、反射・透過レイを生成して(ステップ808)終了する(ステップ809)。
【0045】
ステップ814でルーチン818へ移行し、ステップ809でルーチン818を終了した場合は、その直後にステップ815へ移行する。ステップ815では、内部変数iの値がMより小さいか否かの判定を行い、Mよりも小さい場合は、iに1を加算して(ステップ817)他の部分空間を選択する(ステップ812)。iの値がM以上である場合は、ルーチン819を終了する(ステップ816)。
【0046】
ステップ807でルーチン819へ移行し、ステップ816でルーチン819を終了した場合は、その直後にステップ809へ移行し、入れ子となっているルーチン818の一つを終了する。以上の処理を、ステップ806で部分空間を細分化する必要がなくなるまで実行する。
【0047】
図1に示した発明の実施例の具体的動作例を、図2〜図5を用いて説明する。図2は部分空間と障壁の交差面の生成過程を説明する図である。点901から放射されたレイ902は、点903において障壁906と衝突する。線908は障壁906に対する法線であり、角度907は障壁906に対するレイ902の入射角を指す。このとき、レイ902近傍の部分空間904と障壁906とによって、交差面905が生じる。図2はアンテナ周囲の空間を三角錐によって分割した場合を示す。
【0048】
図3は本発明における部分空間の細分化を説明する図であり、図2においてθ=0の場合を示している。図31(a)は、レイ902が点1213へ入射した結果、障壁1212と部分空間の断面1211とによって生じる交差面1212(斜線部分)を示している。点903において、部分空間904を細分するか否かの判定基準(図1のフローのステップ805の判定基準)の一例として、以下の項目が挙げられる。
【0049】
(1)点1213における当該レイの電界強度が所定値以上である:
(2)部分空間断面1211に対する交差面1212の面積比が所定値以下である:
(3)部分空間断面1211の面積が所定の値以上であり、かつレイ902の入射角907が所定値以上である:
基本的には、上記の3項目の基準のうち(1)及び(2)を同時に満たす場にを部分空間904の分割(細分)を行うものとするが、これ等2つの基準に加えて、(3)の基準を更に付加して、3つの基準を同時に満たす場合に部分空間の分割(細分)を行うものとしても良い。
【0050】
細分した部分空間に割当てられるレイの伝搬方向の決定方法(図1のフローのステップ813の方向算出法)としては、例えば以下の方法が挙げられる。まず、点903と点901とを結ぶ線分上の任意の点においてレイ902に対し垂直な面で部分空間を切断する。その結果生じる、図4のような部分空間の断面1309をM個(この例では、M=4)の相似な領域1305〜1308に分割し、点1301〜1304のように各領域の重心点を求める。同様な重心点を部分空間の別の切断面についても求める。対向する重心点同士を結ぶと、図5のように所望の伝搬方向ベクトル1901が得られる。
【0051】
なお、図3〜図5はM=4の場合を示したものであるが、Mが他の値の場合も同様である。
【0052】
このように部分空間904を細分すると、反射点903における部分空間の断面は図3(b)の様になる。図9のフロー及び上記の分割判定基準に基づくと、例えば、部分空間1202はこれ以上分割されずに、部分空間1202に割当てられたレイは障壁1212で反射することなく、点1206を通過して他の障壁に衝突するまで進行を続ける。この部分空間1202が分割されないのは、図1のフローにおけるステップ804で反射点が検出されないからであり、詳述すると、この部分空間1202に割当てられたレイは、点1206を通過してしまい、障壁1212で反射しないからである。
【0053】
一方、部分空間1203は上記基準を満たしているとして、図3(c)のように取出された後、さらに細分され、以後同様に必要なだけ細分化が行われる。
【0054】
次に、本実施例の効果について説明する。本実施例では、当該部分空間と障壁との交差面と反射点における当該部分空間の断面の面積比を分割判定の基準とし、実際には反射が生じていない領域を分割して別扱いにすることができる(上記判定基準の(2))。また、図6に示すとおり、電波の反射率は一般に入射角が大きくなるにつれて急増することが多いが、当該レイの入射角度を判定基準とすることにより、本来は異なる角度で障壁に入射し反射率が大きく異なる領域を分割して別扱いにすることができる(上記判定基準の(3))。
【0055】
これらの作用によって、ラウンチング法よる推定精度を向上させることができることになるのである。一方、本実施の形態では細分した後の部分空間はもとの部分空間と相似であるため、以降の細分化処理においても同様な処理を繰り返し適用することができ、処理を簡易化することが可能である。さらに、分割前の部分領域は分割後の部分空間の和で与えられるために、アンテナ周囲の全空間を隙間無く推定することが可能である。
【0056】
以上述べた実施例の処理動作から、この処理動作を実現するための機能ブロックが、図7に示す様に得られることになる。図7を参照すると、衝突検出部1と、部分空間分割判定部2と、部分空間分割部3と、部分空間へのレイ割当部4と、制御部(CPU)5と、RAM(ランダムアクセスメモリ)6と、ROM(リードオンリメモリ)7とを含んで構成される。
【0057】
衝突検出部1はレイと遮蔽物(障壁)との衝突を検出する機能を有しており、例えば、図3の例では、障壁1212に対してレイが衝突する関係にあり、これは障壁1212の面を表す3次元空間上に規定される式と、同じくレイを表す3次元空間上に規定される式とを連立させて解く手法を採用することで、衝突の有無が判定可能である。
【0058】
部分空間判定部2はレイと同一視される空間を分割するか否かの判定を、上述した判定基準に従って判定する機能を有しており、部分空間分割部3は上述した予め定められた規定に従って当該空間を複数の部分空間に分割する機能を有する。部分空間へのレイ割当部4は分割された部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる機能を有する。
【0059】
制御部5はCPU(コンピュータの中央演算処理部に相当)からなり、ROM7の記録媒体に予め格納されている動作制御プログラムを読込んで、このプログラムの制御手順に従って、作業用メモリであるRAM6を使用しつつ各部1〜4を制御し、図1に示した動作処理を実行制御するものである。すなわち、そのプログラムがCPUの動作を制御するものであり、プログラム制御されたそのCPUが、当該プログラムにより指令されて、上記の各処理を行うようになっている。
【0060】
次に、本発明の第2の実施例について、図面を参照して説明する。第1の実施例においては、レイに垂直な平面で部分空間を切断したときに、図4に示す形態となるようにアンテナ周囲の空間を錐体で分割していた。これに対して、第2の実施例では、部分空間の断面が図8となるようにアンテナ周囲の空間を分割している点で異なる。図8では、正6角形1408と相似な正6角形1409〜1415で部分空間を細分化するM=7の場合を示している。正6角形1409〜1414はそれぞれ辺の中点1416〜1421で正6角形1408の頂点と接しており、分割後に各部分空間に割当てられるレイは正6角形1409〜1415の重心1401〜1407を通る。
【0061】
この第2の実施例で用いた正6角形のように比較的円形に近い図形を用いた場合、受信アンテナ近傍をレイが通過した場合にそのレイを取込むか否かの判定を簡易化でき処理速度を向上させることができる。その理由は、一般にこの判定が、当該レイ近傍の部分空間の内部に受信アンテナが含まれるか否かを調べることによって行われることが多いためである。そこで、当該部分空間を図9のように正6角形1602の外接円1601を当該レイに垂直な切断面とする部分空間で近似することによって、この判定は受信アンテナと当該レイの間の距離を調べることに帰着でき、判定処理の簡易化が達成できる。
【0062】
次に、本発明の第3の実施例について図面を参照して説明する。当該部分空間の断面が図8となるようにアンテナ周囲の空間を分割した場合、分割前の断面1408と分割後の部分空間の和領域を比較すると、図8で斜線で示した部分のような過不足領域が生じる。そこで、分割後の部分空間が分割前の部分空間の領域外にはみ出さないような分割形態を図10に示す。
【0063】
一方、分割後の部分空間と分割前の部分空間との間に隙間が生じないように設定した分割形態を図11に示す。図10では、頂点1801〜1812が正6角形1813に内接するように、分割後の正6角形の大きさを設定している。一方、図11では、分割前の正6角形の各辺の中点1501〜1506において、分割後の正6角形と交差するように、分割後の正6角形の大きさを設定している。
【0064】
特に、図11の分割形態を用いた場合は、第1の実施例と同様に、アンテナ周囲の空間の電波伝搬状況を隙間なく推定することができる。
【0065】
部分空間分割の例として上述の様に種々示しているが、要は、円錐に内接する錐体のうち、この円錐との体積誤差が小さい錐体を設け、その中心線をレイの経路とすることによりレイ近傍の空間を当該錐体によって形成し、レイ近傍の空間を形成するこの錐体に相似な複数の錐体を用いてレイ近傍の空間を複数の部分空間に分割する際に、レイ近傍の空間を形成する錐体と、この錐体を分割する錐体に相似な複数の錐体の和との体積誤差が小さくなるように、レイの近傍に複数の錐体を配置すれば良い。
【0066】
【発明の効果】
以上述べた様に、本発明によれば、従来の方法に比べてラウンチング法におけるレイの密度を柔軟に制御し、推定精度の向上と計算時間の短縮を効率よく両立できるという効果がある。その理由は、従来の方法では伝搬距離に応じて一律にレイの密度を制御していたのに対し、本発明では、反射・透過の際にレイの密度が過小で推定精度の劣化を招くと考えられる場合に、劣化が小さいと判断されるまでレイの密度を増大させるためである。これにより、推定精度を損なわない範囲で不必要なレイの生成による計算時間の増大を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の動作を示すフロー図である。
【図2】部分空間と障壁の交差面の生成過程を説明する図である。
【図3】本発明における部分空間の細分化を説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施例における部分空間の分割例を示す断面図である。
【図5】分割された部分空間に割当てられたレイの伝搬方向を求める過程を説明する図である。
【図6】反射率の入射角特性の例を示す図である。
【図7】本発明の機能ブロックの例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例における部分空間の分割例を示す断面図である。
【図9】部分空間の円錐近似を説明する図である。
【図10】本発明の第3の実施例における部分空間の分割の一例を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施例における部分空間の分割の他の例を示す断面図である。
【図12】送信アンテナ周囲の閉領域の例を示す図である。
【図13】送信アンテナ周囲の閉領域の分割過程を説明する図である。
【図14】離散的間隔によるレイの放射を説明する図である。
【図15】レイと部分空間の例を示す図である。
【図16】従来の手法による部分空間の分割を説明する図である。
【図17】ラウンチング法の説明図である。
【図18】一本のレイに対する観測点におけるパスプロファイルの例を示す図である。
【図19】ラウンチング法によって得られる観測点におけるパスプロファイルの例を示す図である。
【符号の説明】
1 衝突検出部
2 部分空間分割判定部
3 部分空間分割部
4 部分空間へのレイ割当部
5 制御部
6 RAM
7 ROM
001,002 物体(遮蔽物)
003〜014 レイ伝搬方向
015 送信アンテナ位置
016 受信点
018,019,901,903 反射・透過点
902,1901 レイ
904 部分空間
905 交差面
906 障壁

Claims (20)

  1. 3次元空間上に規定される観測領域内に複数の物体が与えられ、前記観測領域内に電波線(レイ)が与えられると共に、前記レイの近傍に前記レイと同一視される空間が与えられ、前記物体のうち前記レイを遮蔽する遮蔽物と前記レイが衝突した際に、予め定められた基準に基づき前記レイの空間分解能の調節を行う電波伝搬特性推定におけるレイの空間分解能制御方法であって、 前記遮蔽物と前記レイとの衝突点を検出する第一のステップと、
    前記レイと同一視される前記空間を分割するか否かの判定を、所定判定基準に従って行う第二のステップと、
    この第二のステップで前記レイと同一視される前記空間を分割すると判定された場合に、前記レイと同一視される前記空間を複数の部分空間に分割する第三のステップと、
    この第三のステップにおいて分割された前記部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる第四のステップと、
    を含むことを特徴とするレイの空間分解能制御方法。
  2. 前記第三のステップにおける分割数はM個(Mは2以上の整数)に設定されており、i番目(iは1〜M)の前記部分空間に対して前第四のステップにおいてレイを割当てた後、割当てた各レイに対して再び前記第一から第四のステップを適用し、前記第二のステップにおいて当該レイと同一視される前記空間を分割しないと判定されるまで前記第一から第四のステップを、順次繰返すことを特徴とする請求項1記載のレイの空間分解能制御方法。
  3. 前記第二のステップにおける前記判定基準は、前記遮蔽物との衝突点における前記レイの電界強度が所定の値以上であるか否かを調べる第一の判定基準と、前記遮蔽物の衝突面を含む平面による前記レイ近傍の前記空間の断面に対する前記遮蔽物の衝突面の面積比が所定値以下であるか否かを調べる第二の判定基準とからなることを特徴とする請求項1または2記載のレイの空間分解能制御方法。
  4. 前記第二のステップにおける前記判定基準は、前記断面の面積が所定の値以上であり、かつ前記レイと前記衝突面の法線との成す角(入射角)が所定値以上であるか否かを調べる第三の判定基準を更に含むことを特徴とする請求項3記載のレイの空間分解能制御方法。
  5. 錐体の中心線を前記レイの経路とすることにより前記レイ近傍の前記空間を前記錐体によって形成し、
    前記第三のステップにおいて、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体に相似な複数の錐体を用いて前記レイ近傍の空間を複数の部分空間に分割する際に、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体の体積と、この錐体を分割する前記錐体に相似な前記複数の錐体の和の体積との体積誤差が最小となるように、前記レイの近傍に前記複数の錐体を配置することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のレイの空間分解能制御方法。
  6. 前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として三角錐を用い、前記三角錐に相似な複数の同一三角錐を前記三角錐内部に隙間無く配置できるように前記相似三角錐の大きさを設定することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のレイの空間分解能制御方法。
  7. 前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和の体積と、もとの前記正六角錐の体積誤差が最小となるように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のレイの空間分解能制御方法。
  8. 前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その前記相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面がもとの前記正六角錐の側面に内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のレイの空間分解能制御方法。
  9. 前記第三のステップにおいて、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面に、もとの前記正六角錐が内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のレイの空間分解能制御方法。
  10. 3次元空間上に規定される観測領域内に複数の物体が与えられ、前記観測領域内に電波線(レイ)が与えられると共に、前記レイの近傍に前記レイと同一視される空間が与えられ、前記物体のうち前記レイを遮蔽する遮蔽物と前記レイが衝突した際に、予め定められた基準に基づき前記レイの空間分解能の調節を行う電波伝搬特性推定におけるレイの空間分解能制御システムであって、
    前記遮蔽物と前記レイとの衝突点を検出する衝突点検出手段と、
    前記レイと同一視される前記空間を分割するか否かの判定を、所定判定基準に従って行う判定手段と、
    この判定手段で前記レイと同一視される前記空間を分割すると判定された場合に、前記レイと同一視される前記空間を複数の部分空間に分割する分割手段と、 この分割手段において分割された前記部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる割当手段と、
    を含むことを特徴とするレイの空間分解能制御システム。
  11. 前記分割手段における分割数はM個(Mは2以上の整数)に設定されており、i番目(iは1〜M)の前記部分空間に対して前記割当手段においてレイを割当てた後、割当てた各レイに対して再び前記衝突点検出手段、前記判定手段、前記分割手段及び前記割当手段を実行制御し、前記判定手段において当該レイと同一視される前記空間を分割しないと判定されるまで、前記衝突点検出手段、前記判定手段、前記分割手段及び前記割当手段を、順次繰返し実行制御する制御手段とを含むことを特徴とする請求項10記載のレイの空間分解能制御システム。
  12. 前記判定手段における前記判定基準は、前記遮蔽物との衝突点における前記レイの電界強度が所定の値以上であるか否かを調べる第一の判定基準と、前記遮蔽物の衝突面を含む平面による前記レイ近傍の前記空間の断面に対する前記遮蔽物の衝突面の面積比が所定値以下であるか否かを調べる第二の判定基準とからなることを特徴とする請求項10または11記載のレイの空間分解能制御システム。
  13. 前記判定手段における前記判定基準は、前記断面の面積が所定の値以上であり、かつ前記レイと前記衝突面の法線との成す角(入射角)が所定値以上であるか否かを調べる第三の判定基準を更に含むことを特徴とする請求項12記載のレイの空間分解能制御システム。
  14. 錐体の中心線を前記レイの経路とすることにより前記レイ近傍の前記空間を前記錐体によって形成し、
    前記分割手段において、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体に相似な複数の錐体を用いて前記レイ近傍の空間を複数の部分空間に分割する際に、前記レイ近傍の空間を形成する前記錐体の体積と、この錐体を分割する前記錐体に相似な前記複数の錐体の和の体積との体積誤差が最小となるように、前記レイの近傍に前記複数の錐体を配置することを特徴とする請求項10〜13いずれか記載のレイの空間分解能制御システム。
  15. 前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として三角錐を用い、前記三角錐に相似な複数の同一三角錐を前記三角錐内部に隙間無く配置できるように前記相似三角錐の大きさを設定することを特徴とする請求項10〜13いずれか記載のレイの空間分解能制御システム。
  16. 前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和の体積と、もとの前記正六角錐の体積誤差が最小となるように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする請求項10〜13いずれか記載のレイの空間分解能制御システム。
  17. 前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面がもとの前記正六角錐の側面に内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする請求項10〜13いずれか記載のレイの空間分解能制御システム。
  18. 前記分割手段において、円錐に内接する前記錐体として正六角錐を用い、前記正六角錐に相似な正六角錐を前記正六角錐の中心に配置し、その相似正六角錐の各側面に前記相似正六角錐と同一な6個の正六角錐を各々側面が接するように配置し、全7個の前記相似正六角錐の和からなる錐体の最外郭側面に、もとの前記正六角錐が内接するように前記相似六角錐の大きさを設定し配置することを特徴とする請求項10〜13いずれか記載のレイの空間分解能制御システム。
  19. 3次元空間上に規定される観測領域内に複数の物体が与えられ、前記観測領域内に電波線(レイ)が与えられると共に、前記レイの近傍に前記レイと同一視される空間が与えられ、前記物体のうち前記レイを遮蔽する遮蔽物と前記レイが衝突した際に、予め定められた基準に基づき前記レイの空間分解能の調節を行う電波伝搬特性推定におけるレイの空間分解能制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記遮蔽物と前記レイとの衝突点を検出する第一の処理と、
    前記レイと同一視される前記空間を分割するか否かの判定を、所定判定基準に従って行う第二の処理と、
    この第二の処理で前記レイと同一視される前記空間を分割すると判定された場合に、前記レイと同一視される前記空間を複数の部分空間に分割する第三の処理と、
    この第三の処理において分割された前記部分空間の各々に対して同一視するレイを割当てる第四の処理と、
    を含むことを特徴とするプログラム。
  20. 前記第三の処理における分割数はM個(Mは2以上の整数)に設定されており、i番目(iは1〜M)の前記部分空間に対して前記第四のステップにおいてレイを割当てた後、割当てた各レイに対して再び前記第一から第四の処理を適用し、前記第二の処理において当該レイと同一視される前記空間を分割しないと判定されるまで前記第一から第四の処理を、順次繰返すことを特徴とする請求項19記載のプログラム。
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