JP4273214B2 - 水の殺菌・清浄・処理方法及び装置 - Google Patents

水の殺菌・清浄・処理方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水の殺菌・清浄・処理方法及び装置に関し、とくに被処理水をオゾン殺菌し且つ殺菌残留物を除去した上で処理して製品とする方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生鮮魚介類の保存・輸送・店頭販売等において、鮮度維持等を目的として、海水、湖水、沼水等を殺菌して冷却した殺菌冷水やその殺菌冷水を凍結させたシャーベット(以下、殺菌シャーベットという。)が使用されている。従来の殺菌シャーベット製造システムの一例を図11に示す。同システムは、この場合海水である被処理水1を殺菌・清浄して殺菌清浄水とする殺菌・清浄装置2と、殺菌清浄水から殺菌シャーベットを製造する処理プラント(以下、単にプラントということがある。)4とを含む。
【0003】
図11の殺菌・清浄装置2は、オゾン発生器7と混合槽8と分離槽9とを有する。エア・フィルター6で浄化された外部の空気5をオゾン発生器7に取り入れ、オゾン化されたオゾン含有空気(以下、オゾン空気という場合がある。)を発生させる。オゾン空気を混合槽8の一方の入口8IAに加え、混合槽8の他方の入口8IWに加えた被処理水1をオゾン空気と混合し、水・オゾン混合液(以下、オゾン水という場合がある。)の状態で被処理水1中の微生物を殺菌する。殺菌後のオゾン水には、殺菌により無害化した菌体等の殺菌生成物、被処理水1とオゾンとの反応により生じた有害物質であるオキシダント、生鮮魚介類の変色・タンパク変性の原因となる残存オゾン等の殺菌残留物が含まれている。殺菌後のオゾン水を分離槽9に加え、残留物分離手段10による殺菌残留物の除去(以下、清浄ということがある。)によりオゾン水を殺菌清浄水3とする。
【0004】
図11のプラント4は、水槽11と製氷機13と氷水攪拌槽12と送り出し装置15とを有する。殺菌・清浄装置2からの殺菌清浄水3を水槽11に一時的に貯え、これを攪拌羽根14付き氷水攪拌槽12へ適宜送る。氷水攪拌槽12は氷水循環路17により製氷機13と結合されており、氷水循環路17を介して氷水攪拌槽12から製氷機13に送られた殺菌清浄水3は少なくとも部分的に凝結して氷塊3aとなり、氷水循環路17により氷水攪拌槽12へ戻されて循環する。氷水攪拌槽12において、攪拌羽根14により殺菌清浄水3と氷塊3aとが攪拌されながらシャーベットになる。送り出し装置15が氷水攪拌槽12からシャーベットをプラント外部へ製品18として送り出す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の殺菌冷水や殺菌シャーベットの製造システムは、残留オゾンを残留物分離手段10で除去するため、殺菌清浄水3の殺菌力を極度に減少させる。従って、残留物分離手段10の内部や殺菌清浄水3の貯留部分、システム内の残留水内等で微生物が増殖し易く、増殖した微生物が製品に混入し易い問題点がある。システムの作動時は冷水で3℃、シャーベットで−1℃と低温であるため微生物の急激な増殖は見られないが、0℃以上では一般的な微生物の増殖が見られる。システムの運転が休止すると少なくともその一部分の温度が室温近くまで上昇し、殺菌・清浄され且つ温度上昇した殺菌清浄水が芽胞菌や真菌等の微生物にとって良好な増殖環境となる。このような微生物の増殖部位は、図11の分離槽9、水槽11、氷水攪拌槽12、製氷機13、更には送り出し装置15の出口にまでに及ぶ。
【0006】
システム内で増殖する微生物の一例は、運転停止した冷蔵庫等に多く生じる黒カビとして知られるクラドスポリウムである。クラドスポリウムは、残存率が高く、死滅させる為には温度5℃、濃度0.5ppmのオゾン殺菌で120分が必要とされている。また、システム内で増殖する真菌類は金属やプラスチック等の装置材料に食い込んだ状態で増殖するため、単に洗浄するだけでは除去できない。これらの微生物が世代交代後に毒素を発生し、その結果として早い時期に食中毒等が発生することも経験されている。
【0007】
システムの休止時の微生物増殖への対策として、専用の殺菌・洗浄装置を付加的に併設している例がある。しかし、これらの専用洗浄・殺菌装置はシステムの要殺菌・洗浄部分を個別に洗浄するものであり、本格的保守作業と同様な分解用具と作業を必要とする場合がある。また、分解用具及び作業のために専用スペースが必要であり、システム全体の床面積増大と設備費増大の原因になっている。更に、専用の殺菌・洗浄装置自体の管理も複雑となる欠点があった。殺菌冷水や殺菌シャーベットは生鮮魚介類等の食品に直接触れるものであり、それらの製造システムは、一般の冷却装置や製氷装置とは異なり、食品製造装置として定置洗浄(Cleaning In Pace)可能な装置であることが望ましい。
【0008】
図11のように被処理水1をオゾン殺菌するシステムでは、被処理水1の殺菌用のオゾン空気又はオゾン水を用いてシステム全体を洗浄できれば合理的である。但し、上記のようにオゾン殺菌では殺菌残留物の問題が発生するので、殺菌操作の後に少なくとも一度システム内部を洗浄して殺菌残留物を除去する必要がある。オゾン空気又はオゾン水による殺菌と殺菌残留物の除去とを共に定置で行える殺菌清浄水の処理システムの開発が望まれている。
【0009】
そこで本発明の目的は、殺菌と殺菌残留物の除去とを共に定置で行える水の殺菌・清浄・処理方法及び装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
図1の実施例を参照するに、本発明の水の殺菌・清浄・処理方法は、被処理水1を混合槽8でオゾン含有空気7aとの混合によりオゾン水8aとして殺菌し、オゾン水8aを分離槽9で殺菌残留物の分離により殺菌清浄水3とし、殺菌清浄水3をプラント4で製品18にする方法において、分離槽9に残留物分離手段10経由で分離槽出口9Eに通じる分離用入口9ISと該分離手段10を経由せずに分離槽出口9Eに通じる殺菌用入口9IUとを設け、混合槽8を入口切替弁装置ZAV(図示例ではV1+V2)経由で分離槽9の分離用入口9ISと殺菌用入口9IUとに選択的に接続し、プラント4の出口4Eと混合槽8との間に開閉弁V5付き戻り流路22を設け、プラント4の処理休止時に混合槽8のオゾン水8aを入口切替弁装置ZAVにより分離槽9の殺菌用入口9IUへ送入して分離槽9及びプラント4の全体を殺菌し(図2(A)参照)、プラント4の処理再開前に混合槽8のオゾン水8aを入口切替弁装置ZAVにより分離槽9の分離用入口9ISへ送入して殺菌清浄水3とし且つ分離槽9からプラント4と戻り流路22と混合槽8とを経て分離槽9に戻る殺菌清浄水3の環流により分離槽9及びプラント4の全体の殺菌残留物を除去するものである(図2(B)参照)
【0011】
好ましくは、プラント4の出口4Eに出口弁V4を設け、戻り流路22の開閉弁V5の開放時に出口弁V4を閉鎖する。
【0012】
更に好ましくは、図4に示すように、前記殺菌清浄水3の環流から抽出した殺菌清浄水3を分離槽9及びプラント4内の空間9U、4U(図示例では水槽11の空間11Uと氷水攪拌槽12の空間12Uとを含む。)の壁面へ供給する濯ぎ流路24を設け、プラント処理休止時に空間9U、4Uの壁面をオゾン水8a又はオゾン含有空気7aにより殺菌し、プラント処理再開前に空間9U、4Uの壁面の殺菌残留物を濯ぎ流路24からの殺菌清浄水3により濯ぎ除去する。
【0013】
また図1の実施例を参照するに、本発明の水の殺菌・清浄・処理装置は、被処理水1をオゾン含有空気7aとの混合によりオゾン水8aとして殺菌する混合槽8、オゾン水8aを殺菌残留物の分離により殺菌清浄水3とする残留物分離手段10と該分離手段10経由で出口9Eに通じる分離用入口9ISと該分離手段10を経由せずに出口9Eに通じる殺菌用入口9IUとを有する分離槽9、混合槽8の出口8Eを分離槽9の分離用入口9ISと殺菌用入口9IUとに選択的に接続する入口切替弁装置ZAV(図示例ではV1+V2)、分離槽9の出口9Eに接続され殺菌清浄水3を製品にするプラント4、及びプラント4の出口4Eに出口切替弁装置ZBV(図示例ではV4+V5)を介して接続され混合槽8に連通する戻り流路22を備えたものである。
【0014】
好ましくは、図4に示すように、分離槽9及びプラント4内から殺菌清浄水3を抽出する抽出手段25、並びに抽出手段25で抽出した殺菌清浄水3を分離槽9及びプラント4内の空間9U及び4U(図示例では11U、12U)の壁面へ供給する濯ぎ流路24を設ける。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、図11に示した殺菌シャーベット製造プラント4に本発明を適用した実施例を示す。本実施例は海水を被処理水1としたものであるが、本発明は海水に限らず、オゾンで殺菌する被処理水1に広く適用できる。また、適用対象プラントもシャーベット製造プラントに限定されず、殺菌清浄水3を処理して製品とする様々なプラント4、例えば殺菌清浄水3の冷却プラント等に適用可能である。以下、図1の実施例を参照して本発明を説明する。
【0016】
本発明の処理装置は、被処理水1をオゾン空気7aとの混合によりオゾン水8aとして殺菌する混合槽8と、オゾン水8aを殺菌残留物の分離により殺菌清浄水3とする分離槽9と、殺菌清浄水3を処理して製品18にするプラント4とを有する。分離槽9には、オゾン水8a中の殺菌残留物を分離する残留物分離手段10と、出口9Eと、分離手段10経由で出口9Eに通じる分離用入口9ISと、分離手段10を経由せずに出口9Eに通じる殺菌用入口9IUとを設ける。分離用入口9ISから送入したオゾン水8aは、残留物分離手段10により殺菌残留物が分離され、殺菌清浄水3となって出口9Eから排出される。他方、殺菌用入口9IUから送入したオゾン水8aは残留物分離手段10をバイパスし、そのまま(殺菌力を保ったまま)出口9Eから排出される。
【0017】
分離槽9の残留物分離手段10の好ましい一例は、オゾン水8a中の殺菌残留物を吸着により分離する活性炭の層である。但し、残留物分離手段10は殺菌残留物を除去できるものであれば足り、例えばオゾン水8aに紫外線・可視光線等の光線を照射してオゾンを無害化し又は光反応触媒を活性化して溶存オキシダント等を除去する紫外線・光線照射装置、オゾン水8aに清浄空気による気泡又は微細気泡を曝気して溶存オキシダント等を除去する曝気装置等としてもよい。また、電気触媒や電磁場を用いて殺菌残留物を効率良く触媒や活性炭に吸着させてもよい。
【0018】
本発明は、混合槽8と分離槽9との間に、混合槽8の出口8Eを分離槽9の分離用入口9IS又は殺菌用入口9IUに選択的に接続する入口切替弁装置ZAVを設ける。図1の実施例では、混合槽8の出口8Eを開閉弁V1経由で分離槽9の分離用入口9ISに接続すると共に開閉弁V2経由で分離槽9の殺菌用入口9IUに接続し、開閉弁V1、V2により入口切替弁装置ZAVを構成している。入口切替弁装置ZAVにより混合槽8のオゾン水8aを分離槽9の分離用入口9IS又は殺菌用入口9IUに選択的に送入できる。但し、入口切替弁装置ZAVの構造は図示例に限定されない。
【0019】
更に本発明は、プラント4の出口4Eに出口切替弁装置ZBVを介して混合槽8に連通する戻り流路22を接続する。図示例では、プラント4の出口4Eに出口弁V4を設けると共に開閉弁V5経由で戻り流路22を接続し、出口弁V4と開閉弁V5とにより出口切替弁装置ZBVを形成している。出口弁V4を閉鎖して開閉弁V5を開放することにより、プラント4の出口4Eと混合槽8とを接続し、混合槽8と分離槽9とプラント4と戻り流路22とからなる環状流路が形成できる。但し、出口切替弁装置ZBVの構造は図示例に限定されない。また、処理停止時にプラント出口4Eの流通が遮断されるような場合は、出口弁V4がなくても戻り流路22の開閉弁V5の開放により殺菌清浄水3の環状流路が形成できる。このような場合はプラント出口4Eの出口弁V4は省略可能である。
【0020】
プラント4の処理動作時は、図2(C)に示すように、入口切替弁装置ZAVの開閉弁V1を開放すると共に開閉弁V2を閉鎖し、出口切替弁装置ZBVの出口弁V4を開放すると共に戻り流路22の開閉弁V5を閉鎖する。こうすることにより、図11に示す従来の殺菌シャーベット製造システムと同様の回路構成とすることができ、図11を参照して説明したと同様な態様でシャーベットを製造できる。
【0021】
図2は、プラント4の処理休止時における本発明装置の回路切り替え手順を図式的に示したものである。同図(A)は混合槽8の出口8E以降の分離槽9及びプラント4をオゾン水8aで殺菌する際の回路構成、同図(B)は混合槽8の出口8E以降のオゾン水8aと接した空間・壁面の殺菌残留物を除去する際の回路構成を表わす。図示例において水の流路は斜線付き矢印で表わし、ガスの流路は白抜き矢印で表わす。また図3、図4及び図5に、それぞれ本発明装置の殺菌時、殺菌残留物除去時及び処理動作時における回路構成を詳細に示す。以下、図2〜図5を参照して本発明による分離槽9及びプラント4の殺菌及び殺菌残留物除去の手順を説明する。
【0022】
先ず殺菌する場合は、図2(A)及び図3に示すように、プラント4の処理休止時に入口切替弁装置ZAVの開閉弁V1を閉鎖すると共に開閉弁V2を開放し、混合槽8の出口8Eから殺菌用流路21経由で分離槽9の殺菌用入口9IUに殺菌力のあるオゾン水8aを送入する。殺菌用入口9IUから送入されたオゾン水8aは、分離槽9内の出口9Eまでの流路を殺菌しつつ出口9Eにそのまま排出され、ポンプP3によりプラント4へ送られる。プラント4において処理時の殺菌清浄水3と同様にオゾン水8aを導けば、プラント4内の殺菌清浄水3と接触する空間・壁面をオゾン水8aで殺菌できる。例えば、プラント4内でオゾン水8aをポンプP4、P7により水槽11、氷水攪拌槽12及び送り出し装置15へ導き、プラント4内の殺菌清浄水3と接触する空間・壁面の全体を殺菌する。またポンプP5、P6によりオゾン水8aを製氷機13へ導き、製氷機13をオゾン水8aで殺菌してもよい。図示例の製氷機13は満水運転型のものであるが、開放運転型の場合は製氷機13の内部の空間・壁面をオゾン水8aで殺菌するための濯ぎ流路(図示せず)を設けてもよい。
【0023】
好ましくは、図示例のように殺菌用入口9IUを分離槽9の内部又は上部の空間9Uに臨ませて設け、オゾン水8aを空間9Uへ送入して空間9Uの壁面を殺菌する。とくに分離槽9及びプラント4の内部の空間部9U、4U(図示例では水槽11の空間11Uと氷水攪拌槽12の空間12Uとを含む。)は、通常は殺菌清浄水3と接触することはないが、殺菌清浄水3と気相とが接する場所であり、プラント4の処理休止時に微生物の増殖が懸念される。空間9U以外の壁面は、分離槽9内に滞留するオゾン水8aによる殺菌が期待できる。必要に応じて、プラント4の空間4Uにオゾン水8aを導く流路を設け、オゾン水8aをプラント4の空間4Uに送入することができる。
【0024】
更に好ましくは、図示例のように分離槽9及びプラント4の空間9U、4Uにスプレーボール16又は拡散型ジェットスプリンクラー等の散水手段を設け、空間9U、4Uへのオゾン水8aの送入をスプレーボール16等の経由で行う。スプレーボール16等によるオゾン水8aの散乱飛沫を分離槽9及びプラント4の空間9U、4Uの壁面全体に行き渡らせることにより、殺菌効果の徹底が図れる。
【0025】
更に必要に応じて、図示例のように、殺菌時に出口切替弁装置ZBVの出口弁V4を閉鎖すると共に戻り流路22の開閉弁V5を開放し、殺菌用のオゾン水8aを戻り流路22経由で混合槽8へ戻すことができる。こうすれば、プラント4の休止期間中は常に混合槽8から分離槽9、プラント4及び戻り流路22を介して混合槽8に戻るオゾン水8aの環流が形成でき、この環流と接する分離槽9及びプラント4の内面の殺菌を確保できる。但し、本発明は混合槽8の出口8E以降の微生物の増殖が懸念される空間・壁面にオゾン水8aを送入できれば足り、オゾン水8aの循環を必須としない。オゾン水8aの環流を形成する場合は、混合槽8の被処理水入口8IWへの被処理水1の取り入れを停止する。また、オゾン水8aのオゾン濃度が保てる場合は、オゾン空気入口8IAへのオゾン空気7aの取り入れも停止できる。
【0026】
次に、プラント4の処理を再開する前に分離槽9及びプラント4の殺菌残留物を除去する場合は、図2(B)及び図4に示すように、入口切替弁装置ZAVの開閉弁V1を開放すると共に開閉弁V2を閉鎖し、混合槽8のオゾン水8aを分離槽9の分離用入口9ISへ送入して殺菌清浄水3をつくる。殺菌清浄水3は、分離槽9内の出口9Eまでの流路の殺菌残留物を除去しつつ出口9Eから排出され、プラント4へ送られる。プラント4において処理時と同様に殺菌清浄水3を導けば、プラント4内のオゾン水8aと接触した空間・壁面の全体の殺菌残留物を除去できる。
【0027】
また殺菌残留物の除去時は、図示例のように出口切替弁装置ZBVの出口弁V4を閉鎖すると共に戻り流路22の開閉弁V5を開放し、プラント4内の殺菌残留物除去に供した殺菌清浄水3を戻り流路22経由で混合槽8へ戻し、分離槽9からプラント4、戻り流路22、混合槽8を介して分離槽9に戻る殺菌清浄水3の環流を形成する。この環流により、プラント4から戻した殺菌清浄水3内の殺菌残留物を分離槽9で分離できる。環流の適当な継続により、分離槽9及びプラント4内の殺菌残留物を所要レベルまで除去できる。本発明者の試算によれば、例えば分離槽9の分離手段10として殺菌残留物の高度分離が可能な活性炭を用いることにより、1回乃至数回程度の殺菌清浄水3の環流により分離槽9及びプラント4の殺菌残留物を所要レベルまで除去できる。
【0028】
なお、殺菌残留物除去時は、混合槽8のオゾン空気入口8IAへのオゾン空気7aの取り入れを停止できる。また、分離槽9及びプラント4内の空間9U、4Uに対する殺菌清浄水3による洗浄不足が懸念される場合は、後述するように、殺菌清浄水3の環流から抽出した殺菌清浄水3を分離槽9及びプラント4内の空間9U、4Uの壁面へ供給する濯ぎ流路24(図4参照)を設け、空間9U及び4Uの壁面の殺菌残留物を濯ぎ流路24からの殺菌清浄水3により濯ぎ除去することができる。
【0029】
図2(A)及び(B)の回路切り替えにより、混合槽8の出口8E以降の水と接する空間・壁面に対する所要のオゾン殺菌と殺菌残留物の洗浄とが終了する。その後、図2(C)及び図5に示すように被処理水取り入れ流路20の開閉弁V7を開放して混合槽8の被処理水入口8IWに被処理水1を送入し、オゾン空気7aの取り入れを停止していた場合は混合槽8のオゾン空気入口8IAへのオゾン空気7aの送入を再開し、出口切替弁装置ZBVの出口弁V4を開放すると共に戻り流路22の開閉弁V5を閉鎖し、氷水攪拌槽12の攪拌手段(図示例では循環空気ポンプAP2)を駆動して所要の殺菌シャーベットの製造処理を再開できる。
【0030】
本発明によれば、分離槽9及びプラント4の殺菌と殺菌残留物の除去とを定置で行うことができる。即ち、殺菌や殺菌残留物の除去のために装置の分解作業等は不要であり、そのための専用スペースも必要としない。また、混合槽8の出口8Eからプラント4の出口4Eまでの流路全体の空間・壁面を殺菌残留物が残らないように殺菌できる。しかも、簡単な弁装置とパイプ等の設置のみにより在来の殺菌清浄水処理システムへ容易に組み込むことが可能である。
【0031】
こうして、本発明の目的である「殺菌と殺菌残留物の除去とを共に定置で行える水の殺菌・清浄・処理方法及び装置」の提供が達成できる。
【0032】
【実施例】
本発明において、プラント4の処理休止時における分離槽9及びプラント4の殺菌を、オゾン水8aに代えてオゾン空気7aにより行なうことも可能である。図1を参照するに、オゾン空気7aで分離槽9及びプラント4を殺菌する場合は、本発明の処理装置に分離槽9及びプラント4に連通するオゾン空気流路32と、オゾン空気7aを混合槽8又はオゾン空気流路32に選択的に導くオゾン空気切替弁装置ZCV(図示例ではAV2+AV3)とを設ける。好ましくは、図1に示すように、オゾン空気切替弁装置ZCVとオゾン空気流路32との間に、オゾン無害化装置30とバイパス流路26とを選択的に接続する無害化切替弁装置ZDV(図示例ではAV5+AV6)を設ける。更に好ましくは、オゾン空気切替弁装置ZCVと無害化切替弁装置ZDVとの間に空気取り入れ弁AV7付き空気混合器42とダスト・フィルター31とを設ける。
【0033】
実施例では、オゾン発生器7の出口7Eを開閉弁AV2経由で混合槽8のオゾン空気入口8IAに接続すると共に開閉弁AV3経由でオゾン空気流路32に接続し、開閉弁AV2、AV3によりオゾン空気切替弁装置ZCVを構成している。また、オゾン切替弁装置ZCVの下流側に開閉弁AV5経由でオゾン無害化装置30を接続すると共に開閉弁AV6経由でバイパス流路26を接続し、開閉弁AV5、AV6により無害化切替弁装置ZDVを構成している。但し、オゾン空気切替弁装置ZCV、及び無害化切替弁装置ZDVの構造は図示例に限定されない。
【0034】
図6は、オゾン空気7aで分離槽9及びプラント4を殺菌し且つ殺菌残留物を除去する場合の回路切り替え手順を示す。同図(A)は分離槽9及びプラント4内をオゾン空気7aで殺菌する際の回路構成、同図(B)及び(C)は分離槽9及びプラント4内のオゾン空気7aと接した空間・壁面の殺菌残留物を除去する際の回路構成を表わす。図示例においても水の流路は斜線付き矢印で表わし、ガスの流路は白抜き矢印で表わす。また図7、図8及び図9に、それぞれオゾン空気7aによる殺菌時、及び殺菌残留物除去時における回路構成を詳細に示す。以下、図6〜図9を参照して、オゾン空気7aによる分離槽9及びプラント4の殺菌及び殺菌残留物除去の手順を説明する。
【0035】
先ず殺菌する場合は、図6(A)及び図7に示すように、プラント処理休止時にオゾン空気切替弁装置ZCVの開閉弁AV2を閉鎖して開閉弁AV3を開放し、オゾン発生器7からのオゾン空気7aをオゾン空気流路32へ送入する。この場合に好ましくは、分離槽9の両入口9IS、9IUの開閉弁V1、V2を閉鎖し、ポンプP3、P4、P7等により分離槽9及びプラント4内の残留水をプラント出口4Eへ排出し、分離槽9及びプラント4の内部を空にする。オゾン空気切替弁装置ZCVとオゾン空気流路32との間に無害化切替弁装置ZDVを設けた図示例の場合は、無害化切替弁装置ZDVの開閉弁AV5を閉鎖して開閉弁AV6を開放することによりバイパス流路26を選択し、オゾン空気切替弁装置ZCVからバイパス流路26経由でオゾン空気7aをオゾン空気流路32へ送入する。
【0036】
図示例のオゾン空気流路32は分離槽9への分岐路321と、水槽11への分岐路322と、製氷機13への分岐路323と、氷水攪拌槽12への分岐路324と、送り出し装置15への分岐路325とからなる複数の分岐路を有する。オゾン空気流路32へ送入されたオゾン空気7aは、オゾン空気流路32の多数の分岐路321、322、323、324及び325を介して空になった分離槽9及びプラント4の複数の部位に送られ、これらの部位及びその壁面をオゾン空気7aで薫蒸し殺菌する。必要に応じて、更に分離槽9及びプラント4内の適当な部位への分岐路を設けることができる。但し、分離槽9及びプラント4内の一点への送入によりオゾン空気7aを全体へ届けることができる場合は、分岐路のないオゾン空気流路32としてもよい。
【0037】
薫蒸後のオゾン空気7aは、管路やポンプ等を介してプラント4の送り出し装置15に集め、図示例のように開閉弁AV4の開放によりオゾン空気排出流路40及び排オゾン分解フィルター50を介して大気中へ放出できる。必要な場合は、プラント出口4Eの出口弁V4を閉鎖し、オゾン空気7aによる薫蒸の際にプラント出口4Eを閉鎖してもよい。但し、本発明は分離槽9及びプラント4の内部の空間・壁面の殺菌ができれば足り、分離槽9及びプラント4を空にすること、及びプラント出口弁V4を閉鎖することは必須要件ではない。
【0038】
好ましくは、オゾン空気切替弁装置ZCVとオゾン空気流路32との間にダスト・フィルター31を設け、オゾン空気7aをダスト・フィルター31経由でオゾン空気流路32へ送入する。ダスト・フィルター31の一例は、図10に示すように中性能空気フィルター33(プレ・フィルター)及び高性能空気フィルター34からなるものである。ダスト・フィルター31の中性能空気フィルター33や高性能空気フィルター34等での除塵によりオゾン空気7aを浄化すれば、殺菌時における分離槽9及びプラント4内への異物送入が防止できる。
【0039】
次に、プラント4の処理を再開する前に分離槽9及びプラント4の全体の殺菌残留物を除去する。殺菌残留物は図2(B)の場合と同様に殺菌清浄水3の環流によって除去することが望ましいが、分離槽9及びプラント4内へのオゾン空気7aの送入直後に殺菌清浄水3の環流を形成すると、殺菌後の気体に残る食品処理上好ましくない残留物が分離槽9及びプラント4の内部や上部の空間・それらの壁面にトラップされてしまう虞がある。この残留物トラップを避けるため、図6ではプラント処理再開前に先ず、殺菌され且つ清浄された空気を分離槽9及びプラント4へ送入し(同図(B)参照)、次いで殺菌清浄水3の環流を形成し(同図(C)参照)、前記空気の送入と殺菌清浄水3の環流とにより分離槽9及びプラント4の殺菌残留物を除去している。但し、残留物トラップを考慮する必要がない場合は、前記空気の送入を省略してもよい。
【0040】
前記殺菌され且つ清浄された空気を分離槽9及びプラント4へ送入する場合は、図6(B)及び図8に示すように、無害化切替弁装置ZDVの開閉弁AV5を開放して開閉弁AV6を閉鎖することによりオゾン無害化装置30を選択し、オゾン無害化装置30をオゾン空気切替弁装置ZCVの下流に接続する。オゾン空気切替弁装置ZCVからのオゾン空気7aをオゾン無害化装置30に通し、オゾン無害化装置30でオゾン空気7a中のオゾンを分解し、オゾンが分解された空気(以下、無害化清浄空気ということがある。)30aをオゾン空気流路32へ送入する。オゾン空気流路32経由で無害化清浄空気30aを分離槽9及びプラント4の複数の部位へ送入することにより、分離槽9及びプラント4内の全体の殺菌残留物を送り出し装置15に集め、オゾン空気排出流路40及び排オゾン分解フィルター50を介して排出する。
【0041】
図示例では、オゾン空気切替弁装置ZCVと無害化切替弁装置ZDVとの間に空気取り入れ弁AV7付き空気混合器42とダスト・フィルター31とを設けている。この場合は、空気取り入れ弁AV7の開放によりエア・フィルター6経由で外部の空気5を空気混合器42に取り入れ、空気混合器42において取り入れた空気5をオゾン空気切替弁装置ZCVからのオゾン空気7aとの混合により殺菌する。空気混合器42で殺菌された空気(以下、殺菌空気ということがある。)42aをダスト・フィルター31に加えて高性能空気フィルター34等での除塵により殺菌清浄空気とし、更にオゾン無害化装置30に加えてオゾンの分解により無害化清浄空気30aとしてオゾン空気流路32へ送入する。後述するオゾン無害化装置30における短波長紫外線等の光源の効率的な照射のためには、ダスト・フィルター31で十分に除塵することが望ましい。ダスト・フィルター31とオゾン無害化装置30との組み合わせにより除塵とオゾン分解とを行ってもよいが、図10に示すように高性能空気フィルター34をオゾン無害化装置30に含めれば、オゾン無害化装置30のみで除塵とオゾン分解とを行うことができる。
【0042】
オゾン無害化装置30の一例を図10に示す。図示例のオゾン無害化装置30は、特定の短波長紫外線(例えば低圧水銀ランプからの波長253.7nmの紫外線)又は光触媒用の光の照射と、酸化チタン等の光触媒エア・フィルター36との接触と、吸着・殺菌作用のある活性炭及び光触媒複合のフィルター37の透過吸着・殺菌とにより、オゾン空気7a(又は殺菌空気42a)を無害化するものである。図示例では、透明プラスチック・透明樹脂材料・透明強化ガラス等からなる中空円筒容器38の内部に、オゾン空気7aの流れに沿って高性能空気フィルター34と光触媒エア・フィルター36と活性炭・光触媒複合フィルター37とを並べ、円筒容器38の軸線に沿って光の照射域39が形成されるように複数のオゾンレスランプ35を配列している。中空円筒容器38を導電性とするのは、通過粉塵が摩擦により生ずる静電気を放電させその付着による透明性阻害を防ぐためである。この中空円筒容器38を接地することが粉塵付着を防止するのに有効であるとされている。また、中空円筒容器38を透明とすることができない場合は、光源である短波長紫外線又は光触媒用の光源を中空円筒容器38内に挿入することにより、オゾン空気7aの無害化装置30を構成してもよい。また、電気触媒や電磁場を用いてオゾンを効率良く触媒や活性炭に吸着させてもよい。
【0043】
分離槽9及びプラント4内から殺菌残留物を排出するために無害化清浄空気30aの風量を調整する必要がある場合は、例えばオゾン発生器7の出口に設けたコンプレッサーC1(図8参照)や、ダスト・フィルター31内の外気取り入れポンプAP3(図10参照)を使用できる。なお、コンプレッサーC1や外気取り入れポンプAP3は、分離槽9及びプラント4内へのオゾン空気7aの送入風量の調整にも利用できる。
【0044】
殺菌清浄水3の環流を形成する場合は、図6(C)及び図9に示すように、入口切替弁装置ZAVの開閉弁V1を開放すると共に開閉弁V2を閉鎖し、混合槽8のオゾン水8aを分離槽9の分離用入口9ISへ送入し、分離槽9でつくられた殺菌清浄水3をプラント4へ送る。また、出口切替弁装置ZBVの出口弁V4を閉鎖すると共に戻り流路22の開閉弁V5を開放し、プラント4から殺菌清浄水3を戻り流路22経由で混合槽8へ戻して殺菌清浄水3の環流を形成する。この環流の形成は、図2(B)及び図4を参照して上述した手順と同様である。
【0045】
図6(A)〜(C)の回路切り替えにより、オゾン空気7aによる分離槽9及びプラント4に対する所要のオゾン殺菌と殺菌残留物の洗浄とが行える。その後、被処理水取り入れ流路20の開閉弁V7を開放して混合槽8の被処理水入口8IWに被処理水1を送入し、混合槽8のオゾン空気入口8IAへオゾン空気7aを送入し、出口切替弁装置ZBVの出口弁V4を開放すると共に戻り流路22の開閉弁V5を閉鎖することにより、図2(C)及び図5を参照して上述したように所要の殺菌シャーベットの製造処理を再開できる。
【0046】
図4及び図9に示すように、本発明による処理装置に、分離槽9及びプラント4内の殺菌清浄水3を抽出する抽出手段25(図示例ではポンプP9)と、抽出手段25で抽出した殺菌清浄水3を分離槽9及びプラント4内の空間9U及び4Uの壁面へ供給する濯ぎ流路24とを設けることができる。分離槽9及びプラント4内の殺菌残留物を殺菌清浄水3で除去する際又はプラント作動時に、分離槽9及びプラント4内の上部や内部の空間等の殺菌清浄水3による洗浄が及ばない部分に対し抽出手段25で抽出した殺菌清浄水3を濯ぎ流路24経由で供給することにより、殺菌清浄水3の環流では洗浄が及ばない部分の殺菌残留物を濯ぎ除去できる。
【0047】
図示例では、分離槽9の空間9Uとプラント4の空間4Uとに連通する濯ぎ流路24を設け、濯ぎ流路24に分離槽9、水槽11、氷水攪拌槽12の空間9U、11U、12Uへの給水口を設けている。必要に応じて、濯ぎ流路24の給水口を製氷機13内の空間に設けてもよい。プラント4内の殺菌清浄水3を有する槽、例えば水槽11からポンプP9によって殺菌清浄水3を引き抜き、引き抜いた殺菌清浄水3を濯ぎ流路24へ送入し、分離槽9、水槽11、氷水攪拌槽12の各空間9U、11U、12Uの壁面へ供給する。更に図示例では、濯ぎ対象の各空間9U、11U、12Uにスプレーボール16又は拡散型ジェットスプリンクラー等の散水手段を設け、濯ぎ流路24からスプレーボール16等を介して殺菌清浄水3を散乱させつつ各空間9U、11U、12Uの壁面へ飛散させて壁面を濯いでいる。図示例では水槽11の底部から殺菌清浄水3を引き抜いているが、引き抜くべき槽の種類及び引き抜き部位はこの例に限定されない。
【0048】
図4及び図9に示す抽出手段25及び濯ぎ流路24は、通常は殺菌清浄水3と接触しない分離槽9及びプラント4内の空間9U及び4Uの壁面を殺菌清浄水3の散水で洗浄できるので、本発明における殺菌残留物の除去効率や衛生面での安全性を著しく向上できる。また、空間9U及び4Uの濯ぎをシステム内から抽出した殺菌清浄水3によって行うので、付加的な外部の流体や装置を必要とせず低コストで実施できる。更に、プラント4の通常処理を続けながら衛生面での安全性を図ることができるので、装置の生産性及び稼働率を維持しつつ本発明装置の信頼性を改善できる。
【0049】
なお、分離槽9及びプラント4の空間9U、4Uを濯ぐために散水した殺菌清浄水3は、図示例の開閉弁V5及び戻り流路22を介して混合槽8へ戻し、オゾン空気7Aとの混合により殺菌したうえで正常の殺菌清浄水3として再循環させてプラント4の製品処理(例えば殺菌シャーベットの製造)に利用できる。従って図4及び図9の濯ぎ流路24を設けた本発明によれば、極めて省資源・省エネルギー・高信頼性のシステムが構築できる。
【0050】
本発明によれば、プラント4の処理休止時にクラドスポリウム等の黒カビが発生しても、分離槽9及びプラント4のオゾン水8a又はオゾン空気7aによる殺菌と殺菌残留物の除去とにより、プラント4の製品18中への微生物の混入が避けられる。製品18の衛生面での安全性をさらに向上するために、プラント4の処理時に製品の汚染をできるだけ避けることが望ましい。
【0051】
ところで、被処理水1として海水又は塩水を用いたシャーベット製造プラント4では、氷水攪拌槽12内でシャーベットの攪拌が必要とである。氷水攪拌槽12内に保管されるシャーベット中で時間の経過と共に氷の結晶同士が結びつき、封じこめられた微細気泡は不純物とともに徐々に氷結晶から押し出され、氷結時点で約70%が不純物として塩水に戻されてしまう。結晶が進むと押し出された塩水の塩濃度が高まり、氷結温度が低くなる。保温環境下では、氷結温度が低くなると、シャーベットの氷結の進行を招く結果となる。このような塩濃度の上昇を防ぐために、氷水攪拌槽12内でシャーベットを攪拌した状態で保管することが必要となる。攪拌には機械的攪拌と噴流(流体)攪拌と気泡(空気)攪拌とが知られている。但し、機械的攪拌はシャーベットが重く大きなトルクが必要になるだけでなく、攪拌羽根14(図11参照)等との物理的接触によるシャーベット製品の汚染のおそれがある。また噴流攪拌は、シャーベットが過冷却状態になるため、凍結温度の低下や氷結量の増加によりシャーベットが重くなり長時間後に氷結を起こしやすいので、固体状での流動しか得られず十分に攪拌することが難しい。
【0052】
図示例では、氷水攪拌槽12内の空間12Uから吸い込んだ空気を攪拌手段である循環空気ポンプAP2により攪拌槽12の下部へ気泡流として吹き出し、攪拌槽12内の殺菌清浄水3と氷塊3aとを気泡流により攪拌している。気泡流での攪拌により、機械的攪拌に比し、物理的接触によるシャーベット製品の汚染の危険を小さく抑えることができる。また、空気が軽いため気泡の大きさや噴出し量の制御により均一な攪拌が可能となる。更に、気泡流での攪拌には100Kパスカル〜200Kパスカル程度の気泡流が必要であり、その気泡流を外部から取り入れると攪拌槽12内の圧力上昇・温度上昇を引き起こすおそれがあるが、僅かな補給空気を除き攪拌槽12内の空間12Uの空気を攪拌槽12内で循環することで攪拌槽12内の圧力上昇・温度上昇を避け、シャーベット製品の温度維持が可能となる。この結果、氷量と水量との差が発生し難いので、塩水及びシャーベットの塩濃度制御も可能となる。
【0053】
また図示例では、氷水攪拌槽12内の空間12Uから吸い込んだ空気を混入手段である循環空気ポンプAP2により攪拌槽12と製氷機13との間の氷水循環路17内に微細気泡流として吹き付け、氷塊3a内に微細気泡を混入氷結させている。氷塊3a内に微細気泡を混入氷結させれば、ソフトクリーム状の柔らかいシャーベットが得られ、氷結晶を微細気泡によって断熱保護して氷の融解を防ぐことができる。例えば攪拌槽12内の空間12Uから吸い込んだ空気を、適当な濾過膜に通して微細気泡(数μm−数mmの泡径)を発生させ、氷水循環路17の接続配管部(図示せず)から氷結した瞬間のシャーベットに混入する。また図5に示すように、外部の空気5をダスト・フィルター31で濾過して清浄空気とし、適当な濾過膜に通して発生させた微細気泡をシャーベットに混入してもよい。図5の開閉弁V8、V9は、攪拌槽12内から吸い込んだ空気と外気5との切替弁装置である。
【0054】
更に、上記のように被処理水1として塩水を用いたシャーベット製造プラント4では、氷水攪拌槽12及び製氷機13における氷結温度が塩濃度に依存するので、殺菌清浄水3の塩濃度の管理が重要である。図5の実施例では、混合槽8の被処理水取り入れ流路20に淡水供給路29付き濃度流量調整器27と塩濃度計28とを取り付け、流入時に被処理水1を製品に適する塩濃度に調整している。シャーベットの塩分濃度を調整する方法としてシャーベット製氷後に塩濃度を調整する方法もあるが、氷結晶が幾分か形成された後に塩濃度を調整する方法では、氷の部位によって塩濃度がばらつく可能性があり、氷結が進むと塩分は不純物として排出される可能性がある。図示例のように被処理水1の取り入れ時点で塩濃度を調整することにより、シャーベット塩濃度のばらつき防止が期待できる。
【0055】
更に図示例では、分離槽9とプラント4との間に殺菌清浄水3の塩濃度を淡水の混入により調整する濃度調整装置を設けている。図示例の濃度調整装置は、プラント出口4Eで製品18中の残存塩水を分別する塩水分別器19と、分別器19で分別した塩水をプラント4の入口へ戻す塩水戻り流路23と、塩水戻り流路23上に設けた淡水供給路29付き濃度流量調整器27と、塩水戻り流路23上に設けた塩濃度計28とを有する。シャーベット製品18から分別された塩水は約1%塩濃度が増加するため、そのまま水槽11へ戻すとプラント4で処理する被処理水1の塩濃度が上昇し、氷水攪拌槽12及び製氷機13において氷結温度の低下が起こる可能性がある。図示例にように分離槽9とプラント4との間において分別した塩水の塩濃度を調整すれば、プラント4内での塩濃度及び氷結温度変化の防止が期待できる。
【0056】
図示例では、塩水戻り流路23の調整器27より上流側及び下流側にそれぞれ塩濃度計28が設けている。塩水分別器19で分別した塩水の塩濃度を上流側の塩濃度計28で検出し、検出した塩濃度に応じた量の淡水の混入により塩濃度を調整した塩水をプラント4の入口へ戻す。下流側の塩濃度計28により淡水混合後の塩水の塩濃度を検出し、その検出値に基づいて塩水の塩濃度を調整することも可能である。但し、濃度調整装置の構成は図示例に限定されない。塩濃度調整用の淡水は殺菌され且つ清浄された殺菌清浄淡水とすることが望ましく、例えば淡水供給路29に、淡水を殺菌し且つ殺菌残留物を除去する殺菌・清浄装置(図示せず)を含めることができる。
【0057】
なお、プラント出口4Eの開閉弁V5を開放して殺菌清浄水3の環流を形成する際に、殺菌清浄水3の環流の一部分が塩水分別器19経由で塩水戻り流路23へ流入することも考えられる。塩水戻り流路23に流入した殺菌清浄水3を排出するため、例えば濃度流量調節器27に適当な排水路(図示せず)を設けることができる。その排水路を混合槽8又は分離槽9の分離用入口9ISに接続すれば、塩水戻り流路23に流入した殺菌清浄水3を前記殺菌清浄水3の環流へ戻すことができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、被処理水をオゾン殺菌のうえ殺菌残留物の分離により殺菌清浄水としてプラントで処理する方法及び装置において、プラント出口と混合槽との間に開閉弁付き戻り流路を設け、プラント処理休止時にシステム全体をオゾン水又はオゾン含有空気の送入により殺菌し、プラント処理再開前にシステム全体の殺菌残留物を分離槽からプラントと戻り流路と混合槽とを経て分離槽に戻る殺菌清浄水の環流により除去するので、次の顕著な効果を奏する。
【0059】
(イ)殺菌清浄水の処理プラントを含む処理装置全体の殺菌と殺菌残留物の除去とを共に定置で行うことができる。
(ロ)定置洗浄であるため、殺菌や殺菌残留物の除去のために装置の分解作業や専用スペースが不要である。
(ハ)簡単な弁装置とパイプ等の設置のみにより在来の殺菌清浄水処理システムへ容易に組み込むことが可能である。
(ニ)分離槽とプラントを含む処理装置全体の空間・壁面を殺菌残留物が残らないようにオゾン殺菌できるので、装置内にカビ等が発生した後にも有効な殺菌手段として期待できる。
(ホ)装置内にカビ等が発生した場合でも、製品中へ微生物や殺菌残留物の混入を確実に避けることが可能となる。
【0060】
(ヘ)分離槽及びプラントの空間に連通する濯ぎ管路を組み合わせることにより、殺菌残留物を一層確実に除去できる。
(ト)殺菌に用いた殺菌清浄水を再循環させてプラントの製品処理に利用できるので、極めて省資源・省エネルギー型のシステムが構築できる。
(チ)プラントの処理休止時だけでなく稼動時にも処理システム内面、とくに各種槽の空間内面の殺菌清浄水による濯ぎ洗浄を行なうことができ、処理装置の生産性及び稼働率を維持しつつ信頼性を改善できる。
(リ)オゾン水による殺菌だけでなく、オゾン空気による殺菌が可能であり、両者の併用による衛生面での安全性向上を図ることが期待できる。
(ヌ)オゾン殺菌の残留物の確実な除去を気体、とくに無害化清浄空気によって行なうことができる。
(ル)シャーベット製造プラント、とくに塩水シャーベット製造プラントへの有効な適用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明装置の一実施例の構成を示す図式的ブロック図である。
【図2】は、本発明方法による殺菌清浄水処理手順の一例を示す説明図である。
【図3】は、本発明によるオゾン水利用の洗浄時の回路を示す説明図である。
【図4】は、本発明による殺菌清浄水利用の殺菌残留物除去時の回路の一例を示す説明図である。
【図5】は、プラント稼動時の回路を示す説明図である。
【図6】は、本発明方法による殺菌清浄水処理手順の他の例を示す説明図である。
【図7】は、本発明によるオゾン空気利用の殺菌時の回路を示す説明図である。
【図8】は、本発明による無害化清浄空気利用の殺菌残留物除去時の回路を示す説明図である。
【図9】は、本発明による殺菌清浄水利用の殺菌残留物除去時の回路の他の例を示す説明図である。
【図10】は、オゾン無害化装置及びダスト・フィルターの一例を示す説明図である。
【図11】は、従来の殺菌シャーベット製造システムの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…被処理水 2…殺菌・清浄装置
3…殺菌清浄水 3a…氷塊
4…処理プラント 4E…プラント出口
4U…プラントの空間
5…外部の空気 6…エア・フィルター
7…オゾン発生器
7a…オゾン含有空気(オゾン空気)
8…混合槽 8a…オゾン水
8E…混合槽出口 8IA…オゾン空気入口
8IW…被処理水入口 9…分離槽
9IS…分離用入口 9IU…殺菌用入口
9E…分離槽出口 9U…分離槽の空間
10…残留物分離手段
11…水槽 11U…水槽の空間
12…氷水攪拌槽 12U…氷水攪拌槽の空間
13…製氷機 14…攪拌羽根
15…送り出し装置 16…スプレーボール
17…氷水循環路 18…製品
19…塩水分別器
20…被処理水取り入れ流路
21…殺菌用流路 22…戻り流路
23…塩水戻り流路 24…濯ぎ流路
25…抽出手段(ポンプP9)
26…バイパス流路
27…濃度流量調整器 28…塩濃度計
29…淡水供給路 30…オゾン無害化装置
30a…無害化清浄空気 31…ダスト・フィルター
32…オゾン空気流路
321…分離槽用分岐流路
322…水槽用分岐流路
323…製氷機用分岐流路
324…氷水攪拌槽用分岐流路
325…送り出し装置用分岐流路
33…中性能空気フィルター
34…高性能空気フィルター
35…オゾンレスランプ
36…光触媒エア・フィルター
37…活性炭・光触媒複合フィルター
38…中空円筒容器
39…照射域 40…オゾン空気排出流路
42…空気混合器 42a…殺菌空気
43…外気取り入れ流路 50…排オゾン分解フィルター
AP1…空気ポンプ
AP2…循環空気ポンプ
AP3…外気取り入れポンプ
AV1〜AV6…開閉弁
AV7…空気取り入れ弁
P1〜P10…水ポンプ
P11…流量調整ポンプ
V1〜V3、V5〜V7…開閉弁
V4…出口弁
ZAV…入口切替弁装置(V1+V2)
ZBV…出口切替弁装置(V4+V5)
ZCV…オゾン空気切替弁装置(AV2+AV3)
ZDV…無害化切替弁装置(AV5+AV6)

Claims (29)

  1. 被処理水を混合槽でオゾン含有空気との混合によりオゾン水として殺菌し、オゾン水を分離槽で殺菌残留物分離手段により殺菌清浄水とし、殺菌清浄水を処理プラントで製品にする方法において、分離槽に残留物分離手段経由で分離槽出口に通じる分離用入口と該分離手段を経由せずに分離槽出口に通じる殺菌用入口とを設け、混合槽を入口切替弁装置経由で分離槽の分離用入口と殺菌用入口とに選択的に接続し、プラント出口と混合槽との間に開閉弁付き戻り流路を設け、プラント処理休止時に混合槽のオゾン水を入口切替弁装置により分離槽の殺菌用入口へ送入して分離槽及びプラント全体を殺菌し、プラント処理再開前に混合槽のオゾン水を入口切替弁装置により分離槽の分離用入口へ送入して殺菌清浄水とし且つ分離槽からプラントと戻り流路と混合槽とを経て分離槽に戻る殺菌清浄水の環流により分離槽及びプラント全体の殺菌残留物を除去してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  2. 被処理水を混合槽でオゾン含有空気との混合によりオゾン水として殺菌し、オゾン水を分離槽で殺菌残留物分離手段により殺菌清浄水とし、殺菌清浄水を処理プラントで製品にする方法において、分離槽及びプラントに連通するオゾン空気流路を設け、オゾン含有空気を混合槽とオゾン空気流路とへ選択的に導くオゾン空気切替弁装置を設け、プラント出口と混合槽との間に開閉弁付き戻り流路を設け、プラント処理休止時にオゾン空気切替弁装置によりオゾン空気流路へオゾン含有空気を送入して分離槽及びプラント全体を殺菌し、プラント処理再開前にオゾン空気切替弁装置により混合槽へオゾン含有空気を送入して分離槽で殺菌清浄水とし且つ分離槽からプラントと戻り流路と混合槽とを経て分離槽に戻る殺菌清浄水の環流により分離槽及びプラント全体の殺菌残留物を除去してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  3. 請求項の処理方法において、前記オゾン空気切替弁装置とオゾン空気流路との間にオゾン無害化装置とバイパス流路とを選択的に接続する無害化切替弁装置を設け、プラント処理休止時に無害化切替弁装置でバイパス流路を選択し且つオゾン空気切替弁装置によりバイパス流路経由でオゾン空気流路へオゾン含有空気を送入し、プラント処理再開前に、先ず無害化切替弁装置でオゾン無害化装置を選択し且つオゾン空気切替弁装置によりオゾン無害化装置経由でオゾン含有空気を無害化清浄空気としてオゾン空気流路へ送入し、次いでオゾン空気切替弁装置で混合槽を選択し且つオゾン空気切替弁装置により混合槽へオゾン含有空気を送入して前記殺菌清浄水の環流を形成し、前記無害化清浄空気の送入と前記殺菌清浄水の環流とにより分離槽及びプラント全体の殺菌残留物を除去してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  4. 請求項の処理方法において、前記オゾン空気切替弁装置と無害化切替弁装置との間に空気取り入れ弁付き空気混合器を設け、プラント処理再開前に、空気混合器に取り入れた空気を前記オゾン空気切替弁装置からのオゾン含有空気との混合により殺菌し且つ殺菌した空気をオゾン無害化装置により無害化清浄空気としてオゾン空気流路へ送入してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  5. 請求項1から4の何れかの処理方法において、プラント出口に出口弁を設け、前記戻り流路の開閉弁の開放時に出口弁を閉鎖してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  6. 請求項1から5の何れかの処理方法において、前記殺菌清浄水の環流から抽出した殺菌清浄水を分離槽及びプラント内の空間壁面へ供給する濯ぎ流路を設け、プラント処理再開前に前記空間壁面の殺菌残留物を濯ぎ流路からの殺菌清浄水により濯ぎ除去してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  7. 請求項1から6の何れかの処理方法において、前記分離槽の残留物分離手段にオゾン水中の殺菌残留物を吸着する活性炭を含めてなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  8. 請求項1から7の何れかの処理方法において、前記処理プラントに殺菌清浄水を氷塊とする製氷機、分離槽からの殺菌清浄水と製氷機からの氷塊とを攪拌する氷水攪拌槽、及び製氷機と氷水攪拌槽との間の氷水循環路を含め、殺菌清浄水と氷塊との攪拌によりシャーベットを製造してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  9. 請求項の処理方法において、前記攪拌槽内の空間から吸い込んだ空気を前記攪拌槽の下部へ気泡流として吹き出し、前記攪拌槽内の殺菌清浄水と氷塊とを気泡流により攪拌してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  10. 請求項8又は9の処理方法において、前記攪拌槽内の空間から吸い込んだ空気を前記氷水循環路内に微細気泡流として吹き付け、前記氷塊内に微細気泡を混入氷結させてなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  11. 請求項8から10の何れかの処理方法において、前記処理プラントに前記分離槽からの殺菌清浄水を貯える水槽を含め、水槽から抽出した殺菌清浄水を分離槽及びプラント内の空間壁面へ供給する濯ぎ流路を設け、プラント処理再開前又はプラント作動時に濯ぎ流路からの殺菌清浄水により前記空間壁面を濯ぎ洗いしてなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  12. 請求項11の処理方法において、前記濯ぎ流路の出口に散水手段を設け、前記濯ぎ流路からの殺菌清浄水を散水手段で散乱させつつ空間壁面へ供給してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  13. 請求項8から12の何れかの処理方法において、前記被処理水を塩水とし、前記混合槽への被処理水取り入れ流路に淡水供給路付き濃度流量調整器と塩濃度計とを取り付けてなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  14. 請求項8から12の何れかの処理方法において、前記被処理水を塩水とし、前記分離槽とプラントとの間で殺菌清浄水の塩濃度を淡水の混入により調整してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  15. 請求項14の処理方法において、前記プラント出口で製品中の残存塩水を分別し、分別した塩水中の塩濃度を検出し、分別した塩水を前記検出した塩濃度に応じた量の淡水と混合してプラントの入口へ戻してなる水の殺菌・清浄・処理方法。
  16. 被処理水をオゾン含有空気との混合によりオゾン水として殺菌する混合槽、オゾン水を殺菌残留物の分離により殺菌清浄水とする残留物分離手段と該分離手段経由で出口に通じる分離用入口と該分離手段を経由せずに出口に通じる殺菌用入口とを有する分離槽、混合槽出口を分離槽の分離用入口と殺菌用入口とに選択的に接続する入口切替弁装置、分離槽出口に接続され殺菌清浄水を製品にする処理プラント、及びプラント出口に出口切替弁装置を介して接続され前記混合槽に連通する戻り流路を備えてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  17. 被処理水をオゾン含有空気との混合によりオゾン水として殺菌する混合槽、混合槽出口に接続されオゾン水を殺菌残留物の分離により殺菌清浄水とする残留物分離手段を有する分離槽、分離槽出口に接続され殺菌清浄水を製品にする処理プラント、分離槽及びプラントに連通するオゾン空気流路、オゾン含有空気を混合槽とオゾン空気流路とに選択的に導くオゾン空気切替弁装置、並びにプラント出口に出口切替弁装置を介して接続され前記混合槽に連通する戻り流路を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  18. 請求項17の処理装置において、前記オゾン空気切替弁装置とオゾン空気流路との間にオゾン無害化装置とバイパス流路とを選択的に接続する無害化切替弁装置を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  19. 請求項18の処理装置において、前記オゾン空気切替弁装置と無害化切替弁装置との間に空気取り入れ弁付き空気混合器を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  20. 請求項16から19の何れかの処理装置において、前記分離槽及び/又はプラント内から殺菌清浄水を抽出する抽出手段、並びに前記抽出手段で抽出した殺菌清浄水を前記分離槽及びプラント内の空間壁面へ供給する濯ぎ流路を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  21. 請求項16から20の何れかの処理装置において、前記分離槽の残留物分離手段を活性炭としてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  22. 請求項16から21の何れかの処理装置において、前記処理プラントに殺菌清浄水を氷塊とする製氷機、分離槽からの殺菌清浄水と製氷機からの氷塊とを攪拌する氷水攪拌槽、及び製氷機と氷水攪拌槽との間の氷水循環路を含め、殺菌清浄水と氷塊との攪拌によりシャーベットを製造してなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  23. 請求項22の処理装置において、前記攪拌槽に、槽の空間から空気を吸い込み且つその空気を槽の下部へ気泡流として吹き出す攪拌手段を含めてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  24. 請求項22の処理装置において、前記攪拌槽に、槽の空間から空気を吸い込み且つその空気を前記氷水循環路内に微細気泡流として吹き付ける混入手段を含めてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  25. 請求項22から24の何れかの処理装置において、前記処理プラントに、前記分離槽からの殺菌清浄水を貯える水槽、水槽内の殺菌清浄水を抽出する抽出手段、並びに抽出手段で抽出した殺菌清浄水を前記分離槽及びプラント内の空間壁面へ供給する濯ぎ流路を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  26. 請求項25の処理装置において、前記濯ぎ流路の出口に殺菌清浄水を散乱させる散水手段を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  27. 請求項16から26の何れかの処理装置において、前記被処理水を塩水とし、前記混合槽への被処理水取り入れ流路に淡水供給路付き濃度流量調整器と塩濃度計とを取り付けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  28. 請求項16から26の何れかの処理装置において、前記被処理水を塩水とし、前記分離槽とプラントとの間に殺菌清浄水の塩濃度を淡水の混入により調整する濃度調整装置を設けてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
  29. 請求項28の処理装置において、前記濃度調整装置に、プラント出口で製品中の残存塩水を分別する塩水分別器、前記分別器で分別した塩水をプラントの入口へ戻す塩水戻り流路、塩水戻り流路上に設けた淡水供給路付き濃度流量調整器、及び前記塩水戻り流路上に設けた塩濃度計を含めてなる水の殺菌・清浄・処理装置。
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