JP4197922B2 - 塩水軟氷の製造方法及び装置 - Google Patents

塩水軟氷の製造方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4197922B2
JP4197922B2 JP2002296837A JP2002296837A JP4197922B2 JP 4197922 B2 JP4197922 B2 JP 4197922B2 JP 2002296837 A JP2002296837 A JP 2002296837A JP 2002296837 A JP2002296837 A JP 2002296837A JP 4197922 B2 JP4197922 B2 JP 4197922B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ice
salt water
soft ice
tank
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002296837A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004132596A (ja
Inventor
雅彰 清水
栄樹 志村
素久 宇田
秀男 田中
耕藏 種田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2002296837A priority Critical patent/JP4197922B2/ja
Publication of JP2004132596A publication Critical patent/JP2004132596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4197922B2 publication Critical patent/JP4197922B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は塩水軟氷の製造方法及び装置に関し、とくに氷粒・塩水混合物の塩水軟氷を生成し且つ生成した軟氷を所要の含有塩水量で供給する塩水軟氷の製造方法及び装置に関する。ここで塩水軟氷(以下、単に軟氷ということがある。)とは、塩水の氷粒(氷結晶、氷粒)の集合又はその氷粒と塩水との混合物であり、塩水シャーベットと呼ばれることもある。
【0002】
【従来の技術】
魚介類等の生鮮食品類の輸送に際し、鮮度維持の目的で殺菌塩水を氷結した氷が使用される。一般的には塊状(ブロック状)に凍結した氷が知られているが、塊状の氷は連続的な製造が困難であり、輸送時に大きなエネルギーが必要であり、被冷却物との接触面積が小さく効率な冷却が難しい等の問題がある。このため、殺菌塩水を粒状(シャーベット状)に凍結した軟氷が鮮度維持等の目的で広く使用されている。
【0003】
軟氷の製造装置の一例として特許文献1は、流入口から取り入れた水溶液を熱交換面で冷却し、氷結晶が混入した水溶液として流出する製氷機を開示する。また特許文献2は、海水中に細かい氷の小片を作る製氷機と製氷機の出口に接続した移送手段とを有する船上の魚冷却装置を開示する。特許文献2は、移送手段に氷と液体とのセパレータを設け、セパレータにより液体から分離した氷粒を魚の冷却に利用する。セパレータで氷粒から分離された液体は予備冷却容器へ戻し、再び製氷機で製氷に利用する。
【0004】
実際の生鮮食品の低温化・冷凍化等の現場では、製造した軟氷を貯留し、必要に応じ適当な含有塩水量(=軟氷中の塩水の重量/軟氷の全重量)で使用する。軟氷の含有塩水量が不適当であると、生鮮食品の冷却不足や変色等が生じるおそれがある。例えば急速冷却の為には塩水量を多くして含有塩水量を60〜80%程度とし、陸路出荷の為には含有塩水量を50〜30%程度とする。また、生鮮食品の種類(例えば鱗のある魚か又はイカ・タコ類、アワビ等の貝類であるか等)に応じて軟氷の含有塩水量の調整が必要となる。
【0005】
軟氷を貯留し必要に応じて取り出せる装置の一例として、図12に示すように、塩水中に氷粒を作る軟氷製造装置100と塩水から氷粒を分離する分離容器110と分離した氷粒を貯蔵する貯蔵容器112とを有する氷の貯蔵・分配装置111が提案されている(特許文献3参照)。同図の軟氷製造装置100は、前記製氷機と同様に、装置入口から供給される塩水1を熱交換器へ連続的に流し込み、熱交換器で生成される氷粒と塩水との混合液を装置出口から連続的に送り出す。分離容器110及び貯蔵容器112は軟氷製造装置100の出口に接続する。
【0006】
図12の分離容器110は、水平配管120と一対の立上がり管122とからなる混合液の入路118を有する。氷粒と塩水との混合液は、立上がり管122の上端部126の開口124を通って容器110内に入り、容器110内で氷床(氷層)と液浴(液層)とに分離される。立上がり管122の上方には氷層の表面を掻き取る羽根組立体130が配置され、分離容器110の頂壁133上のモーター134が掻き取り羽根131の回転軸132を駆動する。これらの羽根に隣接して第1の氷出路136があり、この出路136は貯蔵容器112の頂部138に連結されている。レベル制御装置128は容器110内の氷床と液浴の設定レベル高さを保持するように軟氷製造装置100の吐出量を制御し、タイマー制御装置119はこのレベルの設定の調整に使われる。また氷床の設定レベル高さは、予冷却器117から管115及び仕上げ液入口116を介して分離容器110ヘ供給される仕上げ液と底壁113に設けた排出路114とによっても調整される。
【0007】
図12の貯蔵容器112は、底部140にモータ144で駆動される攪拌器142が配置されている。トルク測定装置149により攪拌器142のトルクを測定し、そのトルクが所定値以上の時に予冷却器117から管152を介して仕上げ液を貯蔵容器112へ供給し、貯蔵容器112内の氷床レベルを持ち上げる。
【0008】
図12の貯蔵・分配装置111は、作動時に入路118を介して軟氷製造装置100から分離容器110へ氷粒・塩水混合液を絶えず供給し、分離容器110内に仕上げ液によって羽根131のレベル位置に密で均一な氷層を形成する。羽根131は、氷層の表面を掻き取るために常に動作し、掻き取られた氷とこれに付着した塩水とを第1の氷出路136経由で貯蔵容器112に供給する。貯蔵容器112では、氷粒が相互に融合してより大きな氷粒が形成される(特許文献3の第4頁右欄36-43行)。貯蔵容器112において、氷から排出された塩水は排水路148に排出され、氷粒は貯えられる。氷粒を必要とする時は、排出した塩水を還流路150経由で貯蔵容器112の頂部へ戻し、又は予冷却器117経由で付加的な塩水を貯蔵容器112に供給し、氷粒と塩水とを攪拌器142で混合する。攪拌器142で攪拌された氷粒と塩水との混合液を、第2の氷出路143を通して、らせん錐(auger)145により所要位置へ送る。
【0009】
【特許文献1】
特許第2811443号公報
【特許文献2】
特許第2617126号公報
【特許文献3】
特許第2736796号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図12に示す氷の貯蔵・分配装置111は、軟氷と塩水とを氷床と液浴とに分離し、軟氷中の液体成分を低下させて小さなエネルギーで輸送できる氷粒を得ることを目的とする(特許文献3の第2頁右欄17-46行)。しかし、同図の装置は、塩水と分離して氷粒だけで貯蔵するため、貯蔵容器112内において氷粒が相互に融合(氷結)して大粒となり、輸送管等の内部で大粒の氷が詰まるおそれがある。これを防止するためには軟氷を小さな氷粒のままで輸送することが重要であり、氷粒を融合させずに貯蔵できる技術の開発が望まれている。
【0011】
また、軟氷の氷粒が相互に融合すると含有塩水量の調節が難しくなる問題点もある。図12では還流路150又は予冷却器117経由で供給した塩水と氷粒とを混合して含有塩水量を調節しているが、軟氷の氷粒が大きくなると含有塩水量を均一にすることが難しくなる。軟氷の含有塩水量の調整を容易且つ迅速に行うためにも、氷粒を融合させずに貯留することが重要である。
【0012】
更に図12の貯蔵・分配装置111は、分離容器110に氷粒と塩水とを分離するための掻き取り羽根131が必要であり、貯蔵容器112に氷送出し用らせん錐145と専用攪拌器142との二つの回転部材が必要であり、軟氷の貯蔵・供給のために大きな動力(ランニングコスト)を要する問題点がある。また、分離容器110も氷粒を塩水から浮上させて分離する容量が必要であり、装置全体が複雑で大型となり、大きな床面積や設備費を要する問題点もある。
【0013】
そこで本発明の目的は、氷粒を融合させずに軟氷を貯留し且つ必要に応じて取り出せる塩水軟氷の製造方法及び装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、軟氷貯留技術の研究開発の結果、例えば軟氷を冷塩水の流れの中に保持すれば氷粒相互の融合を防止し得るとの知見を得た。図2を参照するに、氷粒30aを通さない水切り板18(図3参照)を有する軟氷貯留槽14に軟氷30を投入すると、冷塩水1のみが水切り板18を落下し、含有塩水量が低い軟氷30が水切り板18上に残る。氷点に近い低温の冷塩水1を含む軟氷30を軟氷貯留槽14に連続的に流し込むと、冷塩水1が水切り板18上の軟氷30中を上から下へ貫流し氷粒30aと衝突し、氷粒30aを運動させて氷粒相互間の氷結を防止できる。また、軟氷30中を貫流する冷塩水1は氷点に近い低温であるため、氷粒30aを融解させることなく軟氷30を融合しない含有塩水量に維持できる。本発明はこの知見に基づく研究開発の結果、完成に至ったものである。
【0015】
図1を参照するに、本発明の塩水軟氷の製造方法は、冷塩水1が流入する氷水貯留槽12と冷塩水1を氷粒30aに凝結する製氷機13とを循環路17で結合し、冷塩水1を氷水貯留槽12と製氷機13との間に循環させつつ氷水貯留槽12へ圧縮空気50の気泡流52(図9参照)を加え、製氷機13で作られた氷粒30aを氷水貯留槽12へ導入し且つ気泡流52で冷塩水1中に攪拌して氷粒30aと冷塩水1との混合物である塩水軟氷30を生成し、生成した塩水軟氷30を、底壁が下端樋部19付き傾斜水切り板18である軟氷貯留槽14へ移送し、樋部19内の軟氷送出手段25により軟氷30を外部へ供給し、水切り板18から落下した塩水1を氷水貯留槽12へ戻してなるものである。
【0016】
また図1を参照するに、本発明の塩水軟氷の製造装置は、冷塩水1が流入する氷水貯留槽12、当該貯留槽12に循環路17経由で結合され冷塩水1を氷粒30aに凝結する製氷機13、氷水貯留槽12に圧縮空気50を気泡流52として加え製氷機13からの氷粒30aを冷塩水1中に攪拌して氷粒30aと冷塩水1との混合物である塩水軟氷30を作る気泡ノズル31a、底壁が下端樋部19付き傾斜水切り板18であり且つ氷水貯留槽12から塩水軟氷30を受け入れる軟氷貯留槽14、樋部19内に設けた軟氷送出手段25、及び水切り板18から落下した冷塩水1を氷水貯留槽12に戻す塩水戻り流路22を備えてなるものである。
【0017】
好ましくは、図10に示すように、気泡ノズル31aを圧縮空気50の加圧力に応じて出力気泡52の大きさが調整可能なものとし、気泡ノズル31aから軟氷30に混入する大きさの微細気泡52a(図示せず)と軟氷を攪拌する大きさの攪拌気泡52b(図示せず)とを出力する。また、循環路17の氷水貯留槽12側端に気泡52の流入を阻むフィルター36を設ける。
【0018】
更に好ましくは、軟氷貯留槽14への軟氷30の移送量と軟氷送出手段25による軟氷30の送出量とのバランスにより、外部へ供給する軟氷30中の含有塩水量を調整する。望ましくは、図2に示すように、軟氷送出手段25の出口を伸縮可能な軟氷絞り袋体47(図4〜図6参照)経由で外部に連通し、袋体47の側壁に当該袋体47の伸縮に応じ開口面積が増減する可変開口47gの群を設け、袋体47の伸縮により外部へ供給する軟氷30中の含有塩水量を開口群47gから絞り出して調整する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、所要塩分含量の冷塩水1を取り入れて所要含有塩水量の塩水軟氷30を供給する塩水軟氷の製造装置の実施例を示す。本発明の製造装置は、氷水貯留槽12と製氷機13と軟氷貯留槽14とを有する。氷水貯留槽12と製氷機13とは循環ポンプP9付き循環路17により結合する。氷水貯留槽12の冷塩水1を循環路17により連続的に製氷機13へ送り込み、少なくとも部分的に凝結して氷粒30aを生成する。生成した氷粒30aと塩水1との混合液を循環路17経由で氷水貯留槽12へ戻して循環させる。製氷機13は、従来の軟氷製造装置100(図12参照)と同様のものとすることができる。
【0020】
図9に氷水貯留槽12の詳細を示す。図示例の氷水貯留槽12は、気泡ノズル31aと気泡フィルター36とを有する。氷水貯留槽12の気泡ノズル31aは、圧縮空気管43経由で空気圧縮機31に接続され、空気フィルター6で清浄された圧縮空気50を気泡流52として氷水貯留槽12へ加える(図1参照)。気泡流52を加えて冷塩水1と氷粒30aとを攪拌することにより、氷粒30aと冷塩水1とが混合された塩水軟氷30を作る。塩水軟氷30を、軟氷ポンプP5付き連絡管路38により軟氷貯留槽14へ移送する。
【0021】
好ましくは、氷水貯留槽12の気泡ノズル31aを圧縮空気50の加圧力に応じて出力気泡52の大きさが調整可能なものとし、軟氷30に混入する大きさの微細気泡52a(図示せず)と軟氷を攪拌する大きさの攪拌気泡52b(図示せず)とを出力する。軟氷30の氷粒30a内に微細気泡52aを混入すれば、ソフトクリーム状の柔らかいな氷粒30aが得られ、氷粒30aを微細気泡によって断熱保護して融解の防止が期待できる。気泡ノズル31aから微細気泡52a及び攪拌気泡52bを出力することにより、氷粒30a中に微細気泡52aを混入しながら、その氷粒30aを冷塩水1中に攪拌できる。
【0022】
図10は、微細気泡52a及び攪拌気泡52bを選択的に出力する気泡ノズル31aの一例を示す。同図の気泡ノズル31aは、ノズルキャップ44と、ノズルキャップ44内に封入された空気受け面46a付き圧力調整スプリング46と、圧力調整スプリング46に固定された微細気泡ノズル素子45とを有する。ノズル素子45は、例えば圧縮空気を入力して泡径0.1mm程度の微細気泡52aとして出力する多孔質素子である。圧縮空気管43経由で取り入れた圧縮空気50の圧力が例えば0.5kg/cm2〜10kg/cm2程度の低圧時は、ノズル素子45がキャップ44のノズル開口44aに当接し、空気50はノズル素子45を介して泡径0.1mm程度の微細気泡52aとなり開口44aから放出される。空気50の圧力が100kg/cm2程度の高圧になると、空気受け面46aが押圧されてスプリング46が変形し、ノズル素子45がノズル開口44aから離れてノズル素子45とノズル開口44aとの間隙から大泡径の攪拌気泡52bが併せて放出される。
【0023】
気泡ノズル31aには、空気圧縮機31の停止時にノズル開口44aを閉鎖するパッキン(図示せず)を装着することが望ましい。空気圧縮機31の停止時に、氷水貯留槽12内の水圧によりパッキンがノズル開口44aに押し付けられて漏水を防止する。なお、図10の圧力調整スプリング46は圧縮型の方が引張型よりも微細気泡ノズル素子45の微振動が防げる。また、スプリング46の取り付け向きを逆向きとすることにより、圧縮空気50の高圧時に微細気泡52aを出力させ、低圧時に攪拌気泡52bを併せて放出させることも可能である。
【0024】
氷水貯留槽12の気泡フィルター36は、氷水貯留槽12内の循環路17への流入部位に設けられ、製氷機13へ気泡52が流入するのを阻止する。前述した気泡ノズル31aからの気泡52が製氷機13に進入すると、製氷機13の冷凍機能の低下を招くからである。気泡フィルター36は、前述した泡径0.1mm程度の微細気泡52aの透過を防止できるものとする。本発明者の試算によればこの場合、製氷機13の循環ポンプP9の吸い込み圧力を10kg/cm2程度とする必要がある。
【0025】
軟氷貯留槽14の詳細を図2に示す。図示例の軟氷貯留槽14は、下端に樋部19を設けた傾斜水切り板18を底壁とし、樋部19内に設けた軟氷送出手段25と、水切り板18から落下した冷塩水1が流れ込む分離塩水槽27と、分離塩水槽27から氷水貯留槽12に至る塩水戻り流路22とを有する。氷水貯留槽12から軟氷貯留槽14へ移送された塩水軟氷30中の冷塩水1は水切り板18を通過して分離塩水槽27に流れ込み、含有塩水量の低い軟氷30が水切り板18上に残る。分離塩水槽27に流れ込んだ冷塩水1は、塩水戻り流路22経由で氷水貯留槽12へ戻して循環させる。この循環により、水切り板18上の軟氷30中に冷塩水1を連続的に貫通させ、氷粒30a相互の氷結を防止できる。同時に、水切り板18上の軟氷30を保温すると共に融合しない含有塩水量に保持できる。
【0026】
図3は傾斜水切り板18と樋部19と軟氷送出手段25との一例を示す。同図(A)は、樋部19と交差する面で切断した水切り板18及び軟氷送出手段25の断面図である。同図の水切り板18はV字状に傾斜した有孔板部と、有孔板部の中央凹所に設けた不透水性の樋部19とを有する。また軟氷送出手段25として、樋部19内にスクリューを設けている。スクリューは、樋部19内に長さ方向に沿って軟氷貯留槽14の外部まで延在し、先端に出口弁V15を有する(図2参照)。同図(B)はスクリューの横断面図を示す。同図に示すようにスクリューは、例えば空気圧縮機31からの圧縮空気50の吹付けにより駆動する空気式回転手段37(図2参照)と、回転軸34と、回転軸34に固定した複数枚の送り羽根25a〜25dとを有する。但し、水切り板18及び軟氷送出手段25は図示例に限定されない。
【0027】
図3において水切り板18上に投入された軟氷30は、冷塩水1の落下により含有塩水量の減少した軟氷30となって有孔板部上に残り、V字状の傾斜により樋部19へ向け滑り落ちる。また樋部19には有孔板部から落下しない残留塩水26が残る。樋部19上の軟氷30は、出口弁V15を開放した上でスクリューを軸34の周りに回転させることにより、残留塩水26と攪拌・混合しながら取り出せる。好ましくは、樋部19を出口弁V15へ向けて下降傾斜させて軟氷30及び残留塩水26を出口弁V15へ向け流下させる。
【0028】
軟氷貯留槽14内の軟氷30の量を管理するため、軟氷貯留槽14の頂部に例えば重量計又は光学的その他のレベル計48を設けることができる(図1、図2参照)。図1に示すように、軟氷30の量に対応するレベル計48の出力を制御装置51に加え、制御装置51により製氷を自動的に稼動又は停止させる。例えば、氷水貯留槽12と製氷機13との間の循環ポンプP9に調節計49(図9も参照)を設け、制御装置51が発生する制御信号を調節計49に加えて循環流量を制御する。
【0029】
製氷機13が停止している間も、分離塩水槽27へ落下する冷塩水1を戻り流路22経由で氷水貯留槽12と軟氷貯留槽14との間に循環させる。この循環により、製氷機13の停止中においても、軟氷貯留槽14内に貯留された軟氷30中の氷粒30a相互の融合を防止すると共に、軟氷30の含有塩水量を維持できる。製氷機13の停止時に軟氷送出手段25から軟氷30を取り出すことも可能である。
【0030】
取り出す軟氷30中の含有塩水量は、氷水貯留槽12から軟氷貯留槽14への軟氷30の移送量と軟氷送出手段25による軟氷30の送出量とのバランスにより調整可能である。軟氷貯留槽14内に貯えられた軟氷30は一定含有塩水量である。この一定含有塩水量とは異なる値の所要含有塩水量とするには、簡単な冷塩水1の付加又は削減を行なえばよい。冷塩水1を付加する場合は、氷水貯留槽12から軟氷貯留槽14への冷塩水1の移送量(循環量)を、軟氷送出手段25から外部へ送出する冷塩水量(固相氷粒に含まれる塩水量と送出される軟氷中の液相塩水量との和)より多くすればよい。逆に、軟氷送出手段25から送出する冷塩水量を多くすれば、軟氷30中の含有塩水量を削減できる。但し、軟氷貯留槽14内の軟氷30は削減した状態であっても30%程度の含有塩水量を有するので、更に含有塩水量を下げるためには後述する軟氷絞り装置32が必要である。
【0031】
本発明によれば、軟氷貯留槽14内で軟氷30を氷粒30aが相互に融合しない含有塩水量の状態で保持できる。また、氷粒30aを融合しない小粒径のまま貯留できるので、冷塩水1との攪拌・混合により含有塩水量が均一な軟氷30が得られる。しかも、冷塩水1の循環量等の調節により塩水含有量を比較的容易且つ迅速に調整できる。更に、氷粒30aと冷塩水1とを水切り板18で重力により分離するので、従来の掻き取り羽根のような回転部材は不要であり、システムの省エネルギー化が図れる。また、冷塩水1は氷水貯留槽12へ戻すので軟氷貯留槽14は氷粒30aを貯める大きさであれば足り、従来の氷粒30aと冷塩水1とを共に貯める貯蔵容器112(図12参照)に比し軟氷貯留槽14の小型化が図れる。
【0032】
こうして本発明の目的である「氷粒を融合させずに軟氷を貯留し且つ必要に応じて取り出せる塩水軟氷の製造方法及び装置」の提供を達成できる。
【0033】
好ましくは、図2に示すように、軟氷送出手段25の出口に伸縮可能な軟氷絞り装置32を取り付け、軟氷絞り装置32の伸縮により外部へ供給する軟氷30中の含有塩水量を調整可能とする。図4は軟氷絞り装置32の一例を示す。図示例の軟氷絞り装置32は、伸縮可能な軟氷絞り袋体47と、袋体47の側壁に穿たれ伸縮に応じ開口面積が増減する可変開口群47gと、袋体収納用のハウジング33と、出口弁V15経由で軟氷送出手段25に連通する導入部47aと、外部に連通する送出口47cとを有する。送出口47cは袋体47に比し縮径されており、縮径された送出口47cで軟氷30が滞留し、連続的に送り込まれる軟氷30の押圧により滞留した軟氷30が絞られる。また、絞り出された塩水の方は開口群47gから送り出される。
【0034】
図4に示すように、軟氷絞り装置32の袋体47はハウジング33内で伸縮可能な絞り素子である主要部47mを有し、主要部47mの側壁には伸縮に応じ開口面積が増減する可変開口群47gが設けられている。図5はコイルスばね型の可変透水絞り素子47sを示し、この場合はコイル隙間が可変開口群47gとなる。また図6はベローズ型金属網の可変透水絞り素子47bを示し、この場合は金網の網目が可変開口群47gとなる
【0035】
例えば、含有塩水量を増やす場合は、軟氷貯留槽14への冷塩水1の移送量(循環量)を増やすと共に袋体47を縮めることで可変開口群47gを閉じ、開口群47gから塩水を絞り出さずに送出口47cから軟氷30を送出する。この操作により、軟氷30の含有塩水量を80%(氷量20%)程度まで高めることができる。運転途中で含有塩水量を70%(氷量30%)に下げたい場合は、袋体47を伸ばすことで可変開口群47gの開口面積を拡げ、縮径された送出口47cに滞留する軟氷30から塩水を開口群47gへ絞り出す。その結果、目的に応じた含有塩水量の軟氷30が製品として取り出せる。
【0036】
また、軟氷絞り装置32により軟氷30の含有塩水量を50〜30%以下に絞り、実質上氷粒30aのみとして取り出すことも可能である。上述したように、軟氷貯留槽14内の軟氷30は塩水が削減された状態でも30%程度の含有塩水量を有するが、軟氷絞り装置32で絞ることにより、送出口47cにおける軟氷30の含有塩水量を30%以下とすることができる。なお図2に示すように、軟氷絞り器32の開口群47gから絞り出された冷塩水1も、分離塩水槽27及び戻り流路22を介して氷水貯留槽12へ戻し、氷水貯留槽12と軟氷貯留槽14との間の循環に加えることができる。
【0037】
図示例の軟氷絞り装置32は、製氷操作員が経験に基づいて軟氷30の含有塩水量を手動で簡単に調整することが可能であり、例えば水揚げ時の魚種に応じて最適な含有塩水量を迅速に選択できる利点がある。また、軟氷30の含有塩水量の調整が設定できるような場合は、軟氷絞り装置32の袋体47の伸縮量を例えば図1に示す制御装置51で自動制御することも可能である。更に、連絡管路38の軟氷ポンプP5や軟氷送出手段25の空気式回転手段37に対する圧縮空気50の供給量を併せて自動制御することにより、軟氷30の含有塩水量の自動制御化が期待できる。
【0038】
【実施例】
図1の実施例では、出発塩水1s及び淡水29を流量制御下で取り入れ且つ冷却する調整予冷槽5を設け、調整予冷槽5で調製した所要塩分含量の冷塩水1nを氷水貯留槽12へ流入させている。ただし、本発明で用いる冷塩水1の調製手段は調整予冷槽5に限定されず、所要塩分濃度で冷却された冷塩水1を調製できるものであれば足りる。
【0039】
調整予冷槽5の詳細を図7に示す。図示例の調整予冷槽5は、塩水ろ過槽2に接続された塩水ノズル2aと、淡水ろ過槽4に接続された淡水ノズル4aと、予冷冷凍機13aに接続された冷却用コイル42とを有する。塩水ろ過槽2は、例えば海水等の外部塩水源(図示せず)から出発塩水1sを取り入れ、水フィルター20により浄化して塩水ノズル2aへ送給する。塩水ポンプP1は、塩水ろ過槽2からの塩水送給を駆動する。淡水ろ過槽4は、例えば飲料用等の淡水29を取り入れ、出発塩水1sの場合と同様に水フィルター20により浄化して淡水ノズル4aへ送給する。淡水ポンプP2は、淡水ろ過槽4からの淡水送給を駆動する。塩水ろ過槽2及び淡水ろ過槽4のフィルター20は、除去する対象、例えば微粒子の大きさや種類等に応じて適宜選択できる。
【0040】
なお、図7の淡水ろ過槽4において、塩水1sを淡水29に変換するフィルター20を用いれば、適当な淡水29がない場所(例えば海上)においても、適当な出発塩水1s(例えば海水)を淡水29に変換して淡水ノズル4aへ送給することが可能となる。このようなフィルター20の一例は、逆浸透膜(RO膜)又は電気浸透膜(ED膜)である。
【0041】
図7の塩水ノズル2a及び淡水ノズル4aの流量制御により、調整予冷槽5で所要塩分濃度の塩水1nを調製できる。例えば軟氷貯留槽14内の軟氷30の塩分濃度及び量を管理するため、塩水ノズル2a及び淡水ノズル4aに調節計49を接続し、上述した制御装置51からの信号に応じて調節計49を操作して塩水1nの塩分濃度及び流量を制御してもよい。冷却用コイル42は、調整予冷槽5の濃度調製塩水1nを冷却する。好ましくは、氷水貯留槽12において氷粒30aを融解させないように、融解潜熱吸収直前の温度(例えば約0℃)にまで冷却する。図示しない温度制御装置により、冷却用コイル42を介して冷却温度を制御することができる。
【0042】
図8は、調整予冷槽5の他の実施例を示す。この例では塩水ノズル2aからの塩水1sと、淡水ノズル4aからの淡水29と、以下に説明する軟氷貯留槽14に接続された塩水戻り流路23の戻り塩水ノズル23aからの冷塩水1とを、直接にではなく流入槽40付きスタティックミキサー41によって攪拌・混合する実施例を示す。スタティックミキサー41を使えば、静止機器のみで塩水1s、淡水29及び戻り冷塩水1の効果的混合を達成でき、調整予冷槽5内での攪拌・混合を省略できるので、攪拌・混合機器及び稼動エネルギーを節減できる。とくに戻り塩水ノズル23aからの冷塩水1は、後述するように冷温回収のため塩水1s及び淡水29と十分に攪拌・混合する必要があるので、省エネルギー型のスタティックミキサー41による混合操作は有用である。
【0043】
図1に示すように、軟氷貯留槽14の分離塩水槽27と調整予冷槽5との間に塩水戻り流路23を設け、分離塩水槽27の冷塩水1の一部を調整予冷槽5へ戻すことが望ましい。上述したように本発明では分離塩水槽27の冷塩水1を塩水戻り流路22経由で氷水貯留槽12へ戻して循環させるが、塩水の製氷では水分が凍結し塩分が分離される傾向があるため、循環する冷塩水1は徐々に濃縮され塩分濃度が1〜2%上昇する場合がある。冷塩水1の塩分濃度の上昇は凝固点低下及びそれに伴う過剰な製氷量を招くので好ましくない。図1では、氷水貯留槽12の内部に塩分濃度計28を設け、氷水貯留槽12内の塩分濃度を許容範囲内に制御している。即ち、塩分濃度が許容範囲を超えて上昇した時は、塩水戻り流路22の塩水戻り弁V22を絞ると共に塩水戻り流路23の塩水戻り弁V23を開放し、分離塩水槽27の冷塩水1を氷水貯留槽12に代えて調整予冷槽5へ戻す。逆に塩分濃度が許容範囲を越えて低下したときは、分離塩水槽27の冷塩水1を氷水貯留槽12へ戻すと共に、必要に応じて調整予冷槽5で塩水1nの塩分濃度を調製する。
【0044】
ここで注意すべきことは、分離塩水槽27の冷塩水1を調整予冷槽5の予冷に供することができる。分離塩水槽27における冷塩水1は例えば−2〜−3℃程度でるのに対し、塩水ノズル2a及び淡水ノズル4aからの塩水1s及び淡水29は常温(例えば20℃前後)である。分離塩水槽27の冷塩水1を調整予冷槽5へ戻すことにより、調整予冷槽5内の濃度調製塩水1nの水温を冷却用コイル42による冷却前に降下させることができ、冷却用コイル42による冷却エネルギーを低減する省エネルギー効果が得られる。
【0045】
なお、調整予冷槽5を設けた図1の実施例では、+2〜3℃の除菌済み冷塩水1nを調整予冷槽5から常時取り出すことができる。例えば、鮮魚を活魚で出荷する場合、マイナス温度での保冷は不適切であり、+2〜5℃での保冷が必要となる。図1では、上述した軟氷貯留槽14から軟氷30を取り出せるだけでなく、調整予冷槽5から+2〜3℃の冷塩水1nを取り出せるので、用途に応じて幅広い温度の冷塩水の提供が可能である。また、後述する殺菌清浄塩水1を調整予冷槽5の例えば塩水ノズル2aへ入力すれば、殺菌済み冷塩水を調整予冷槽5から取り出すことも可能である。更に、昇温のための加温熱源(図示せず)を併設すれば、塩分濃度調製された除菌済み温塩水も取り出せる。
【0046】
再び図1を参照するに、更に好ましくは、調整予冷槽5と氷水貯留槽12との間に、塩水1nをオゾンとの混合により殺菌塩水1fとする混合槽8と、殺菌塩水1f中の殺菌残留物を分離して殺菌清浄塩水1とする分離槽9とを設ける。軟氷30は生鮮魚介類等の食品に直接触れるものであり、調整予冷槽5で濃度調製した塩水1n中の微生物をオゾンとの混合により殺菌する。また、殺菌後の殺菌塩水1fには、殺菌により無害化した菌体等の殺菌残留物、塩水とオゾンとの反応により生じた有害物質であるオキシダント、生鮮魚介類の変色・タンパク変性の原因となる残存オゾン等の殺菌残留物が含まれている。殺菌塩水1fを分離槽9に加え、残留物分離手段10による殺菌残留物の除去(以下、清浄ということがある。)により殺菌塩水1fを殺菌清浄塩水1とする。但し、混合槽8及び分離槽9は本発明に必須のものではない。
【0047】
図1では、冷塩水ポンプP3付き連絡管路38が、調整予冷槽5の冷塩水1nを空気フィルター6及びオゾン発生器7付きの混合槽8へ送る。オゾン発生器7は、空気フィルター6でろ過された清浄空気を例えば放電器等のオゾン発生器によりオゾン化し、オゾン化空気を混合槽8へ送る。混合槽8では、調整予冷槽5からの冷塩水1nにオゾンを混合して殺菌塩水1fとし、塩水中の微生物を死滅させる。なお、後述するように図1では、殺菌塩水1fを軟氷30の製造に用いるだけでなく、軟氷製造装置全体の定置洗浄(Cleaning In Pace)にも用いる。
【0048】
また図1では、殺菌塩水ポンプP4付き連絡管路38により、混合槽8の殺菌塩水1fを残留物分離手段10付きの分離槽9へ送る。残留物分離手段10の好ましい一例は、殺菌塩水1f中の殺菌残留物を吸着により分離する活性炭の層である。但し、残留物分離手段10は殺菌残留物を除去できるものであれば足り、例えば紫外線・可視光線等の光線を照射してオゾンを無害化し又は光反応触媒を活性化して溶存オキシダント等を除去する紫外線・光線照射装置、殺菌塩水1fに清浄空気による気泡又は微細気泡を曝気して溶存オキシダント等を除去する曝気装置等としてもよい。また、電気触媒や電磁場を用いて殺菌残留物を効率良く分解・吸着させてもよい。
【0049】
但し、従来の残留物分離手段10を活性炭とした分離槽(活性炭濾過槽)9は、タンク表面積の熱によって被処理水の温度上昇が起こり易い問題がある。調整予冷槽5で冷却した冷塩水1nの温度上昇は、氷水貯留槽12の製氷効率低下の原因となるので好ましくない。図1では、分離槽9と氷水貯留槽12とを熱的に結合し、分離槽9における冷塩水1nの温度上昇を抑えている。また、分離槽9と氷水貯留槽12とを一体構造とすることで外周表面積を少なくし、分離槽9そのものの温度上昇も低く抑えている。
【0050】
なお、図示例のように分離槽9と氷水貯留槽12と一体構造とした場合、分離槽9の流入口を上方に設け、氷水貯留槽12への流出口を下方に設けることが望ましい。氷水貯留槽12内の氷粒30aは浮上する傾向があるため流出口が氷粒30aで塞がれる危険がなく、また塩水1の特徴として底部に低温液が蓄積されるので流入口からの塩水1が冷却されやすいからである。また、分離槽9を氷水貯留槽12で冷却することにより、分離槽9の残留物分離手段10の内部でろ過された殺菌残留物の活性化(微生物の増殖等)を防止する効果が得られるので、安全衛生的にも好ましい。
【0051】
更に、図1の実施例では、分離槽9を介して混合槽8と氷水貯留槽12とを連通する殺菌清浄塩水流路38s、分離槽9を介さずに混合槽8と氷水貯留槽12とを連通する殺菌塩水流路38t、殺菌清浄塩水流路38sと殺菌塩水流路38tとを選択的に切り替える切替弁装置(V1+V2)、及び軟氷送出手段25の出口と調整予冷槽5との間を連通する殺菌戻り流路21を設け、軟氷の製造休止時に軟氷製造装置全体の定置洗浄を可能としている。殺菌戻り流路21には、殺菌・清浄水戻り弁V21と殺菌・清浄水戻りポンプP10とが設けられている。以下、図11(A)、(B)及び(C)を参照して、図1の軟氷製造装置の操作方法を、軟氷製造操作、製造休止に伴うオゾン殺菌操作、及び製造再開準備のための洗浄操作に分けて説明する。
【0052】
軟氷製造装置の動作を、軟氷製造、オゾン殺菌、洗浄の何れかに切替えるため、切替弁装置(V1+V2)により混合槽8と氷水貯留槽12との間に分離槽9を選択的に接続する。オゾン発生器7を作動させた時に第一切替弁V1を閉鎖して第二切替弁V2を開放すると、混合槽8の殺菌塩水1fを殺菌塩水流路38t経由で氷水貯留槽12(殺菌用入口12It)へ直接送入することができる(図1参照)。他方、オゾン発生器7の作動時に第一切替弁V1を開放して第二切替弁V2を閉鎖すると、混合槽8の殺菌塩水1fは殺菌清浄塩水流路38s経由で分離槽9(分離用入口12Is)へ送られ、氷水貯留槽12に殺菌清浄塩水1を送入することができる(図1参照)。
【0053】
[軟氷製造時]
図11(A)に示すように、軟氷30の製造時は、第一切替弁V1を開放して第二切替弁V2を閉鎖し、殺菌清浄塩水1を氷水貯留槽12へ送入する。但し、調整予冷槽5の出発塩水1sが十分無菌であれば、調整予冷槽5の冷塩水1nを氷水貯留槽12へ直接送入してもよい。上述したように、氷水貯留槽12で生成した氷粒・冷塩水混合物の塩水軟氷30を軟氷貯留槽14へ移送し、分離塩水槽27に落下した冷塩水1を氷水貯留槽12又は調整予冷槽5へ戻す。また、軟氷送出手段25の出口塞ぎ弁V32を開放し、所望含有塩水量の軟氷30を外部へ供給する。また、このときは殺菌戻り流路21の殺菌・清浄水戻り弁V21は閉鎖する。
【0054】
[殺菌操作時]
塩水軟氷の製造装置の休止に伴う装置及び塩水の温度上昇は有害微生物の増殖の機会となり得るので、食品への悪影響を防ぐには殺菌・消毒が必要になる。消毒時の操作を図11(B)を参照して説明する。装置が休止するので、製氷機13及び予冷用の冷凍機13aを停止し、軟氷絞り装置32の出口塞ぎ弁V32を閉鎖する。また、第一切替弁V1を閉鎖して第二切替弁V2を開放し、混合槽8内の殺菌塩水1fを氷水貯留槽12へ送入する。また、このとき殺菌戻り流路21の殺菌・清浄水戻り弁V21を開放する。
【0055】
混合槽8内の殺菌塩水1fは、混合槽8自体の内壁を殺菌しつつ氷水貯留槽12へ送入され、氷水貯留槽12の内壁を殺菌する。循環ポンプP9付き循環路17を介して製氷機13に殺菌塩水1fに通すことにより、製氷機13の内部を殺菌してもよい。また、軟氷ポンプP5付き連絡管路38により殺菌塩水1fを軟氷貯留槽14へ送り、軟氷貯留槽14、軟氷送出手段25、及び分離塩水槽27の内壁を殺菌する。塩水戻り弁V22を開き、分離塩水槽27に落下した殺菌塩水1fを塩水戻り流路22経由で氷水貯留槽12へ戻すことにより、塩水戻り流路22を殺菌する。同様に、塩水戻り弁V23を開き、殺菌塩水1fを塩水戻り流路23経由で調整予冷槽5へ戻すことにより、塩水戻り流路23を殺菌する。
【0056】
更に、殺菌塩水1fを軟氷貯留槽14の出口から殺菌戻り流路21を介して調整予冷槽5へ戻し、殺菌塩水1fを氷水貯留槽12から軟氷貯留槽14、軟氷送出手段25、殺菌戻り流路21及び調整予冷槽5を介して混合槽8ヘ戻る閉流路に循環させる。この循環流路経由での殺菌塩水1fの循環と前記塩水戻り流路22、23経由での殺菌塩水1fの循環とにより、装置全体を殺菌状態に保ち、休止期間中における微生物の増殖を防止し、休止期間後の操作時に食品がその微生物により汚染されるのを防止できる。
【0057】
[洗浄操作時]
殺菌塩水1fによる殺菌の場合には、食品処理上好ましくない前述の殺菌残留物が殺菌塩水1f内に生じ、殺菌操作終了時に前記循環流路の内壁に残ったり、又は軟氷貯留槽14等の殺菌液面上方の空間部分に殺菌塩水1fの飛沫等により付着することがある。殺菌消毒を完全にするためには、流路の内壁に残ったり、空間の壁面に付着したこれらの殺菌残留物を清浄な水で濯ぎ落として洗浄することが望ましい。図11(C)に示すように、洗浄操作時は調整予冷槽5に結合した予冷用の冷凍機13aを停止し、オゾン発生器7を停止する。また、第一切替弁V1を開放して第二切替弁V2を閉鎖し、氷水貯留槽12へ殺菌清浄塩水1を送入する。またこのとき、軟氷貯留槽14の軟氷絞り装置32の出口塞ぎ弁V32を閉鎖し、殺菌戻り流路21の殺菌・清浄水戻り弁V21を開放する。
【0058】
氷水貯留槽12へ送入された殺菌清浄塩水1は、図11(B)を参照して殺菌塩水1fの循環について説明したのと同様な態様で、分離槽9から氷水貯留槽12、軟氷貯留槽14、軟氷送出手段25、殺菌戻り流路21、調整予冷槽5及び混合槽8を介して分離槽9へ戻る閉流路で循環し、循環流路の内壁の殺菌残留物を洗い流して清浄な状態にする。また、塩水戻り弁V22及びV23を開き、分離塩水槽27に落下した殺菌清浄塩水1を塩水戻り流路22及び23経由で氷水貯留槽12及び調整予冷槽5へ戻すことにより、塩水戻り流路22及び23についても、それらの内壁の殺菌残留物を洗い流して清浄な状態にすることができる。
【0059】
殺菌操作時に混合槽8、氷水貯留槽12、軟氷貯留槽14、及び調整予冷槽5等の殺菌液面上方の空間部分に付着した殺菌残留物については、図11(C)の殺菌清浄塩水1の循環のみによって浄化するのは困難である。これらの空間部分を浄化する為の濯ぎ流路24を図1に示す。図11(C)の洗浄操作時に、例えば混合槽8に貯えられた殺菌清浄塩水1を、濯ぎ水ポンプP6により濯ぎ流路24へ汲み上げる。濯ぎ流路24は、殺菌清浄塩水1を混合槽8、氷水貯留槽12、軟氷貯留槽14、及び調整予冷槽5の上部空間へ散水して上部空間壁面に付着することのある殺菌残留物を洗い落とす。好ましくは、各上部空間にスプレーボール等の散水器16を設け、殺菌清浄塩水1の濯ぎによる浄化効果の向上を図る。必要な場合は、濯ぎ流路24を濯ぎ流路分岐弁V24a及び濯ぎ水分岐ポンプP7を介して分岐し、塩水ろ過槽2及び淡水ろ過槽4の上部空間へ散水する濯ぎ分岐流路24aを形成してもよい。
【0060】
殺菌清浄塩水1による図11(C)の洗浄操作及び濯ぎ洗浄操作が終われば、塩水軟氷の製造装置は食品処理に適する清浄な軟氷30の製造を再開できる。以上の説明において、濯ぎ流路24及び濯ぎ分岐流路24aは殺菌清浄塩水1による洗浄操作に使われるものとしたが、必要な場合には殺菌塩水1fによる殺菌時にも使用することができる。殺菌に使用した場合にも、殺菌操作後の洗浄操作により濯ぎ流路24及び濯ぎ分岐流路24aを洗浄できることはいうまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による塩水軟氷の製造方法及び装置は、氷水貯留槽で生成した氷粒・冷塩水混合物である塩水軟氷を底壁が下端樋部付き傾斜水切り板である軟氷貯留槽へ移送し、樋部内の軟氷送出手段により軟氷を外部へ供給し、水切り板から落下した冷塩水を氷水貯留槽へ戻して循環するので、次の顕著な効果を奏する。
【0062】
(イ)軟氷貯留槽内で軟氷を氷粒が相互に融合しない状態で保持することができ、融合しない氷粒を供給できる。
(ロ)氷粒を融合させずに貯留できるので、冷塩水との攪拌・混合により含有塩水量が均一な軟氷を供給できる。
(ハ)冷塩水の循環量等の調節により、軟氷貯留槽内の含有塩水量を比較的容易に調整できる。
(ニ)運送環境や処理環境に応じて異なる含有塩水量の軟氷を、軟氷貯留槽内の含有塩水量一定の軟氷から迅速に提供できる。
【0063】
(ホ)軟氷絞り装置を設けることにより、所望含有塩水量の軟氷を一層容易に且つ迅速に供給できる。
(ヘ)氷粒と冷塩水とを水切り板で重力により分離するので、従来の掻き取り羽根のような回転部材は不要であり、システムの省エネルギー化が図れる。
(ト)また、従来技術のように氷粒を塩水から掻き取る必要がないので、構造が著しく簡単になり、軟氷製造装置の単純化及び低コスト化が可能である。
【0064】
(チ)軟氷貯留槽は氷粒を貯める大きさであれば足り、従来の氷粒と冷塩水とを貯める貯蔵容器に比し、軟氷製造装置の小型化が図れる。
(リ)軟氷貯留槽の冷塩水の一部を、氷水貯留槽へ送入する塩水の予冷に用いることにより、予冷エネルギーを削減し省エネルギー化を図ることができる。
(ヌ)簡単な切替弁操作で殺菌処理とその後の殺菌残留物の洗浄とを行なうことができ、定置洗浄(Cleaning In Place)可能な軟氷製造装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す図式的ブロック図である。
【図2】図1の軟氷貯留槽の説明図である。
【図3】軟氷貯留槽に設けた傾斜水切り板と樋部と軟氷送出手段との説明図である。
【図4】図2の軟氷絞り装置の説明図である。
【図5】軟氷絞り装置の一実施例の説明図である。
【図6】軟氷絞り装置の他の実施例の説明図である。
【図7】図1の調整予冷槽の説明図である。
【図8】調整予冷槽の他の実施例を示す説明図である。
【図9】図1の氷水貯留槽及び製氷機の説明図である。
【図10】氷水貯留槽に設けた気泡ノズルの説明図である。
【図11】本発明装置の軟氷製造操作時、殺菌消毒操作時、及び洗浄操作時の説明図である。
【図12】従来の塩水軟氷製造システムの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…冷塩水(殺菌清浄塩水)
1s…出発塩水 1n…濃度調製塩水
1f…殺菌塩水 2…塩水ろ過槽
2a…塩水ノズル
4…淡水ろ過槽 4a…淡水ノズル
5…調整予冷槽 6…空気フィルター
7…オゾン発生器 8…混合槽
9…分離槽 10…残留物分離手段
12…氷水貯留槽 13…製氷機
13a…予冷冷凍機 14…軟氷貯留槽
16…散水器(スプレーボール)
17…循環路 18…傾斜水切り板
19…下端樋部 20…水フィルター
21…殺菌戻り流路 22…塩水戻り流路
23…塩水戻り流路 23a…戻り塩水ノズル
24…濯ぎ流路 24a…濯ぎ分岐流路
25…軟氷送出手段
25a、25b、25c、25d…送り羽根
26…残留塩水 27…分離塩水槽
28…塩分濃度計 29…淡水
30…塩水軟氷 30a…氷粒
30a…氷粒 31…空気圧縮機
31a…気泡ノズル 32…軟氷絞り装置
33…ハウジング 34…回転軸
35…氷流入防止網 36…気泡フィルター
37…空気式回転手段 38…連絡管路
40…流入槽
41…スタティックミキサー
42…冷却用コイル 43…圧縮空気管
44…ノズルキャップ 44a…ノズル開口
44b…ノズルの接続口 45…微細気泡ノズル素子
46…圧力調整スプリング 46a…空気受け面
47…軟氷絞り袋体 47a…導入部
47b…ベローズ型金属網絞り素子
47c…送出口 47g…可変開口群
47m…主要部 47s…コイルばね型絞り素子
48…レベル計 49…調節計
50…圧縮空気 51…制御装置
52…気泡(気泡流) 52a…微細気泡
52b…攪拌気泡
P1…塩水ポンプ P2…淡水ポンプ
P3…冷塩水ポンプ P4…殺菌塩水ポンプ
P5…軟氷ポンプ P6…濯ぎ水ポンプ
P7…濯ぎ水分岐ポンプ P8…戻り塩水ポンプ
P9…循環ポンプ P10…殺菌・清浄水戻りポンプ
V1…第一切替弁 V2…第二切替弁
V15…出口弁 V21…殺菌・清浄水戻り弁
V22…塩水戻り弁 V23…塩水戻り弁
V24a…濯ぎ流路分岐弁 V32…出口塞ぎ弁

Claims (29)

  1. 冷塩水が流入する氷水貯留槽と冷塩水を氷粒に凝結する製氷機とを循環路で結合し、冷塩水を氷水貯留槽と製氷機との間に循環させつつ氷水貯留槽へ圧縮空気の気泡流を加え、製氷機で作られた氷粒を氷水貯留槽へ導入し且つ気泡流で冷塩水中に攪拌して氷粒・冷塩水混合物の塩水軟氷を生成し、生成した塩水軟氷を、底壁が下端樋部付き傾斜水切り板である軟氷貯留槽へ移送し、樋部内の軟氷送出手段により軟氷を外部へ供給し、水切り板から落下した塩水を氷水貯留槽へ戻してなる塩水軟氷の製造方法。
  2. 請求項1の方法において、前記氷水貯留槽に圧縮空気の加圧力に応じて出力気泡の大きさが調整可能である気泡ノズルを設け、当該ノズルから軟氷に混入する大きさの微細気泡と軟氷を攪拌する大きさの攪拌気泡とを出力してなる塩水軟氷の製造方法。
  3. 請求項1又は2の方法において、前記循環路の氷水貯留槽側端に気泡の流入を阻むフィルターを設けてなる塩水軟氷の製造方法。
  4. 請求項1から3の何れかの方法において、前記水切り板を断面V字状に形成し、前記樋部をV字状断面の中央凹所に沿って設け、前記樋部内の軟氷送出手段を圧縮空気の吹付けにより駆動するスクリューとしてなる塩水軟氷の製造方法。
  5. 請求項1から4の何れかの方法において、前記軟氷貯留槽への軟氷の移送量と前記送出手段による軟氷の送出量とのバランスにより外部へ供給する軟氷中の含有塩水量を調整してなる塩水軟氷の製造方法。
  6. 請求項1から5の何れかの方法において、前記軟氷送出手段の出口を伸縮可能な軟氷絞り袋体経由で外部に連通し、前記袋体の側壁に当該袋体の伸縮に応じ開口面積が増減する可変開口群を設け、前記袋体の伸縮により外部へ供給する軟氷中の含有塩水量を開口群から絞り出して調整してなる塩水軟氷の製造方法。
  7. 請求項6の方法において、前記袋体の可変開口群を伸縮可能なコイルばね型に形成してなる塩水軟氷の製造方法。
  8. 請求項6の方法において、前記袋体の可変開口群を伸縮可能なベローズ型金属網により形成してなる塩水軟氷の製造方法。
  9. 請求項1から8の何れかの方法において、塩水及び淡水を流量制御下で取り入れ且つ冷却する調整予冷槽を設け、調整予冷槽で調製した所要塩分含量の冷塩水を氷水貯留槽へ流入させてなる塩水軟氷の製造方法。
  10. 請求項9の方法において、前記調整予冷槽に塩水を淡水に変換する手段を接続し、前記塩水と前記変換後の淡水とから所要塩分含量の冷塩水を調製してなる塩水軟氷の製造方法。
  11. 請求項9又は10の方法において、前記水切り板及び/又は軟氷絞り袋体から落下する冷塩水の一部を調整予冷槽へ戻して予冷に供してなる塩水軟氷の製造方法。
  12. 請求項9から11の何れかの方法において、前記調整予冷槽と氷水貯留槽との間に、塩水をオゾンとの混合により殺菌塩水とする混合槽、及び当該殺菌塩水中の殺菌残留物を分離して殺菌清浄塩水とする分離槽を設け、調整予冷槽の塩水を殺菌清浄塩水として氷水貯留槽へ流入させてなる塩水軟氷の製造方法。
  13. 請求項12の方法において、前記分離槽と氷水貯留槽とを熱的に結合して設けてなる塩水軟氷の製造方法。
  14. 請求項12又は13の方法において、前記軟氷送出手段の出口と調整予冷槽との間に開閉弁付き殺菌戻り流路を設け、軟氷の供給停止時に前記軟氷送出手段の出口を閉じて殺菌戻り流路の開閉弁を開放し且つ前記混合槽を分離槽非経由で氷水貯留槽と接続し、前記混合槽の殺菌塩水を氷水貯留槽から軟氷貯留槽、軟氷送出手段、殺菌戻り流路及び調整予冷槽を介して混合槽ヘ戻る閉流路に循環させることにより当該閉流路を殺菌してなる塩水軟氷の製造方法。
  15. 請求項14の方法において、軟氷の供給再開前に前記混合槽を分離槽経由で氷水貯留槽と接続し、前記混合槽の殺菌塩水を分離槽で殺菌清浄塩水とし且つ分離槽から氷水貯留槽、軟氷貯留槽、軟氷送出手段、殺菌戻り流路、調整予冷槽及び混合槽を介して分離槽へ戻る閉流路に循環させることにより当該閉流路の殺菌残留物を除去してなる塩水軟氷の製造方法。
  16. 冷塩水が流入する氷水貯留槽、当該貯留槽に循環路経由で結合され冷塩水を氷粒に凝結する製氷機、氷水貯留槽に圧縮空気を気泡流として加え製氷機からの氷粒を冷塩水中に攪拌して氷粒・冷塩水混合物の塩水軟氷を作る気泡ノズル、底壁が下端樋部付き傾斜水切り板であり且つ氷水貯留槽から塩水軟氷を受け入れる軟氷貯留槽、樋部内に設けた軟氷送出手段、及び水切り板から落下した冷塩水を氷水貯留槽に戻す塩水戻り流路を備えなる塩水軟氷の製造装置。
  17. 請求項16の装置において、前記気泡ノズルを圧縮空気の加圧力に応じて出力気泡の大きさが調整可能なものとしてなる塩水軟氷の製造装置。
  18. 請求項16又は17の装置において、前記循環路の氷水貯留槽側端に気泡の流入を阻むフィルターを設けてなる塩水軟氷の製造装置。
  19. 請求項16から18の何れかの装置において、前記水切り板にV字状に傾斜した有孔板部と当該有孔板部の中央凹所に設けた樋部とを含め、前記軟氷送出手段を樋部内に長さ方向に沿って氷水貯留槽の外部まで延在し且つ先端に開閉弁を有する軟氷送出スクリューとしてなる塩水軟氷の製造装置。
  20. 請求項19の装置において、前記軟氷送出スクリューに圧縮空気による駆動手段を含めてなる塩水軟氷の製造装置。
  21. 請求項16から20の何れかの装置において、前記軟氷送出手段の出口に、伸縮可能な軟氷絞り袋体と当該袋体の側壁に穿たれ伸縮に応じ開口面積が増減する可変開口群と外部に連通する送出口とを有する軟氷絞り装置を設けてなる塩水軟氷の製造装置。
  22. 請求項21の装置において、前記袋体側壁を伸縮可能なコイルばね構造とし、前記可変開口群をコイル隙間としてなる塩水軟氷の製造装置。
  23. 請求項21の装置において、前記袋体側壁をベローズ型構造の金属網とし、前記可変開口群を網目としてなる塩水軟氷の製造装置。
  24. 請求項16から23の何れかの装置において、塩水ノズルと淡水ノズルと冷却用コイルとを有し所要塩分含量の冷塩水を作る調整予冷槽、及び前記水切り板及び/又は軟氷絞り装置の開口群を通った塩水が流れ込む分離塩水槽を設け、前記塩水戻り流路に分離塩水槽から氷水貯留槽に至る弁付き流路と分離塩水槽から調整予冷槽に至る弁付き流路とを含めてなる塩水軟氷の製造装置。
  25. 請求項24の装置において、前記氷水貯留槽に塩分濃度計を設け、当該塩分濃度計の測定値に基づき前記氷水貯留槽に至る流路弁及び調整予冷槽に至る流路弁を選択的に開閉してなる塩水軟氷の製造装置。
  26. 請求項24又は25の装置において、前記調整予冷槽の塩水ノズルに塩水ろ過槽を接続し、前記調整予冷槽の淡水ノズルに淡水ろ過槽を接続してなる塩水軟氷の製造装置。
  27. 請求項24から26の何れかの装置において、前記調整予冷槽と氷水貯留槽との間に、塩水をオゾンとの混合により殺菌塩水とする混合槽、及び当該殺菌塩水中の殺菌残留物を分離して殺菌清浄塩水する分離槽とを設けてなる塩水軟氷の製造装置。
  28. 請求項27の装置において、前記分離槽と氷水貯留槽とを熱的に結合して設けてなる塩水軟氷の製造装置。
  29. 請求項27又は28の装置において、前記分離槽を介して混合槽及び氷水貯留槽を連通する殺菌清浄塩水流路、前記分離槽を介さずに混合槽及び氷水貯留槽を連通する殺菌塩水流路、前記殺菌清浄塩水流路と殺菌塩水流路とを選択的に切り替える切替弁装置、及び前記軟氷送出手段の出口と調整予冷槽との間の開閉弁付き殺菌戻り流路を設けてなる塩水軟氷の製造装置。
JP2002296837A 2002-10-10 2002-10-10 塩水軟氷の製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP4197922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002296837A JP4197922B2 (ja) 2002-10-10 2002-10-10 塩水軟氷の製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002296837A JP4197922B2 (ja) 2002-10-10 2002-10-10 塩水軟氷の製造方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004132596A JP2004132596A (ja) 2004-04-30
JP4197922B2 true JP4197922B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=32286690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002296837A Expired - Fee Related JP4197922B2 (ja) 2002-10-10 2002-10-10 塩水軟氷の製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4197922B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040548A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Kajima Corp 塩水軟氷の製造方法及び装置
JP5564713B2 (ja) * 2010-04-19 2014-08-06 海洋技建システム株式会社 霙状シャーベット氷連続自動製造装置
JP2012057919A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Mayekawa Mfg Co Ltd 塩分含有水氷の製造装置
JP6542814B2 (ja) * 2017-01-26 2019-07-10 高砂熱学工業株式会社 貯氷タンク、及びシャーベット氷の製氷システム
JP6542815B2 (ja) * 2017-01-26 2019-07-10 高砂熱学工業株式会社 貯氷タンク、及びシャーベット氷の製氷システム
KR102128725B1 (ko) * 2020-02-24 2020-07-01 윤민하 유효성분 함유 제빙 시스템 및 이를 이용한 제빙 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004132596A (ja) 2004-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3239217B2 (ja) 水濾過
WO2008001821A1 (fr) Appareil de distribution d'eau
US3025831A (en) Lobster tank with artificial ocean water and a filter therefor
US11856960B2 (en) Separation method of fat and lean using acidic fluid with nanobubbles
JP4197922B2 (ja) 塩水軟氷の製造方法及び装置
JP2007040548A (ja) 塩水軟氷の製造方法及び装置
US6432312B1 (en) Closed system for rearing aquatic life
US11696592B2 (en) Separation of fat and lean using a decanter centrifuge
JP7106089B2 (ja) 微細気泡殺菌システム、ならびに、魚介類、飲料および食品の殺菌方法
JP5664994B2 (ja) 氷の気泡含有率の高いオゾン氷、該オゾン氷の製造方法及び製造装置
JP4273214B2 (ja) 水の殺菌・清浄・処理方法及び装置
JPH0239956B2 (ja)
EP1316258A1 (en) Device for obtaining ozonized saltwater to be used as refrigerating and germicidal means of fishery products
JP2007511345A (ja) 給水装置及び給水装置を清浄する清浄システム
KR20180053183A (ko) 슬러리형 전해수 얼음제조 시스템
CN209109724U (zh) 一种基于微纳米氧化性气核的超声波清洗杀菌装置
JP2006189233A (ja) 流動氷の製造方法及び装置
JPH0929268A (ja) ミネラルウォーター製造装置
KR101949235B1 (ko) 슬러리형 전해수 얼음제조 시스템
JP2006345833A (ja) 冷凍魚介類の散水型の解凍装置
KR102244803B1 (ko) 나노 에너지 물소금 제조시스템 및 이를 이용한 물소금 제조방법
JP3107760U (ja) 活性冷水の製造装置
JP3027404U (ja) 携帯用浄水器
JPS6144637Y2 (ja)
JP2006142167A (ja) 濾過殺菌冷海水製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080930

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees