図1において、参照符号1は、消費に適したミネラル水を提供する給水装置の第1の可能な実施形態を表している。以下、給水装置は単に装置と示すこともある。この装置には、水道水入口2が設けられており、この水道水入口2は、使用の際には開口水栓と接続されることができる。本明細書では、この水道水入口は時として給水入口2と呼ぶこともある。装置には、第1の貯蔵容器4が更に設けられており、この第1の貯蔵容器4は、使用の際にはミネラル水で満たされる。更に、装置には、入口2と第1の貯蔵容器4との間に第1の流体接続体6が設けられている。第1の流体接続体6は、入口2から第1の貯蔵容器4まで延びている導管7を備えている。流体接続体6は、任意に、圧力調整ユニット8とフィルタ10とを備える。水道水の予圧が十分に高ければ、圧力調整ユニットは必要ない。圧力調整ユニット8の入口は、水道水入口2と接続されている。更に、圧力調整ユニット8の出口は、フィルタ10の入口と接続されている。圧力調整ユニット8には、例えば、圧力スイッチ8a、ポンプ8b、及び膨張容器8cが設けられている。圧力スイッチ8aがオンであると、ポンプ8bは25Psi(≒172kPa=172・103kg/(m・s2))の圧力を発生し、圧力スイッチ8aがオフであると、このポンプは35Psi(≒241kPa=241・103kg/(m・s2))の圧力を発生する。
更に、フィルタ10は、膨張容器12及び圧力スイッチ14と接続され得る。
フィルタ10は、水道水入口2から流体接続体6を介して第1の貯蔵容器4へ流れる水道水を濾過するように配置されている。流体接続体6は、当該流体接続体6を開放し且つ解放するバルブ15を更に備えている。
装置には、第2の貯蔵容器16が更に設けられており、この第2の貯蔵容器16は、使用の際にはミネラルで満たされる。貯蔵容器16は、例えば、粘稠性のミネラル濃縮物又は粉末(乾燥)形態のミネラルで満たされ得る。装置は、投与ユニット18を更に備えており、この投与ユニット18は、ミネラルを第2の貯蔵容器16から第1の貯蔵容器4へ投与様式で分配する。投与ユニット18は、例えば、オランダ国特許出願第1012395号に記載されているように設計され得る。
装置には、冷却ユニット20が更に設けられており、この冷却ユニット20は、第1の貯蔵容器4を冷却する。よって、本明細書では、第1の貯蔵容器4は冷水容器と示すこともある。第1の貯蔵容器4には、温度センサ22が含まれており、この温度センサ22は、貯蔵容器4内に収容されているミネラル水の温度を測定する。測定された温度は、チェックユニット24へ送信される。本明細書では、チェックユニット24は制御ユニット24とも呼ばれる。制御ユニット24は、測定された温度に基づいて冷却ユニットを制御して、それにより、第1の貯蔵容器4内に収容されているミネラル水を所定の冷却温度へ調整する。概して、この温度は、室温よりも低く、例えば4〜16度であろう。このため、冷却ユニット20は、冷却液が導管26を介して熱交換器28へ流れるのを可能にし、この熱交換器28は、第1の貯蔵容器4と接続されている。冷却液は、第1の貯蔵容器4内に収容されているミネラル水を冷却するように熱交換器28を通って流れる。次いで、冷却液は、導管30を介して冷却ユニット20へ戻る。装置には、導管30内の冷却液を冷却し且つ冷却ユニット20を冷却する通風装置32、又は例えばペルチェ素子のような静的な冷却装置が更に設けられている。特に、第2の貯蔵容器16もまた、冷却ユニット20により又は別の冷却ユニット(図示せず)により、冷却されてもよい。
装置には、第3の貯蔵容器34が更に設けられており、この第3の貯蔵容器34は、使用の際には同様にミネラル水で満たされる。装置には、手動操作可能な第1の出口36が設けられており、この第1の出口36は、導管38を介して第1の貯蔵容器4と接続されている。導管38は、ポンプ40と、フィルタ42、特に、ウイルス又はバクテリアを除去する膜フィルタとを備えている。装置には、第1の再循環システム44が更に設けられており、この第1の再循環システム44は、ミネラル水を第3の貯蔵容器から排出し、次いで、排出されたミネラル水を第3の貯蔵容器へ再び供給する。このため、再循環システム44は、導管システム46を備えており、この導管システム46の入口48は、第3の貯蔵容器34の底部に位置しているとともに、その再循環出口50は、第3の貯蔵容器34の上端部近傍に位置している。導管38は、膜フィルタ42の下流で、バルブ56を介して導管52及び導管54により導管システム46と接続されている。出口36が閉じられ、且つバルブ56が開けられると、導管38、52、54と導管システム46の一部とが、第1の貯蔵容器と第3の貯蔵容器との間に、ミネラル水を第1の貯蔵容器から第3の貯蔵容器へ搬送する第2の流体接続体を形成する。したがって、第2の流体接続体は少なくとも一部が第1の再循環システムの少なくとも一部を通って延びているものとする。次いで、このミネラル水は、ポンプ40によって第1の貯蔵容器4から再循環システム44へ圧送される。再循環システムの導管システム46は、ポンプ58を備えており、このポンプ58は、ミネラル水を更に圧送し、それにより、ミネラル水が再循環出口50を介して第3の貯蔵容器34内へ更に圧送される。第3の貯蔵容器34には、フロート60も更に設けられており、このフロート60は、第3の貯蔵容器34内のミネラル水のレベル(水位)が所定値を超えると、スイッチ62を付勢する。好ましくは、フロートは、高い水レベルにおける高位置へ、水の所望レベルにおける中間位置へ、且つ、水の低レベルにおける低位置へ、スイッチを移動させることができる。
貯蔵容器の壁部64は、少なくとも部分的に透明なデザインのものである。バルブ56が閉じられ且つポンプ58が作動状態になると、水は、再循環システム44によって再循環させられ、この水は、第3の貯蔵容器の壁部64の内側部66とぶつかるようにして再循環出口50から噴出する。この例においては、ミネラル水が、第3の貯蔵容器34の壁部64の透明な部分とぶつかるようにして再循環出口50から噴出する。図2に示されているように、この例においては、装置には、ハウジング65が更に設けられており、このハウジング65内に、第3の貯蔵容器34と出口36とを除いた、上述の全ての部品が含まれている。したがって、第1の貯蔵容器4、第2の貯蔵容器16、圧力調整ユニット8、及びフィルタ10、フィルタ42、ポンプ58等が、ハウジング65内に含まれていて、視覚から遮蔽されている。この例においては、更に、第3の貯蔵容器34(図3を参照)は、その上側部が球形のデザインのものであり、壁部64の透明な部分が、球形の部分の少なくとも一部を構成しているものとする。この例においては、貯蔵容器34全体が、透明なデザインのものであり、ハウジングの外側に完全に位置するものとする。この例においては、導管36が、第1の貯蔵容器と第1の出口36との間の第3の流体接続体を形成しており、その第1の出口36は、冷えたミネラル水を第1の貯蔵容器から分配する。装置には、第2の出口68が更に設けられており、この第2の出口68は、ミネラル水を第4の流体接続体を形成している導管69を介して第3の貯蔵容器34から分配する。この例においては、第1の出口36と第2の出口68とが、互いに近接して配置されており、したがって、ミネラル水は、両方の出口から、ビーカ又はカップのようなホルダへ、ホルダの変位を必要とすることなく供給され得る。
図2に示されているように、第1の出口36及び第2の出口68は、第3の貯蔵容器34の下に配置されており、したがって、ユーザは、第1の出口36から流れ出る水が第3の貯蔵容器34から来るという印象を受ける。
第3の貯蔵容器34は、支持体70と直立壁部71とにより、ハウジング67のプラットフォーム72の上方で懸吊させられている。第1の貯蔵容器4を第1の出口36と接続している第3の流体接続体は、支持体70を通って延びている。このため、それは、ユーザには視認不可能である。このことは、同様に、導管48及び52、すなわち第1の再循環システム及び第2の流体接続体にもあてはまる。更に、第3の流体接続体及び導管46、52が、直立壁部71の後を又はこの直立壁部71を通って、ハウジング67まで更に延びている。
装置には、第3の貯蔵容器34と第1の貯蔵容器4との間に第5の流体接続体が更に設けられており、この第5の流体接続体は、ミネラル水を、第3の貯蔵容器から第1の貯蔵容器へ運び戻す。この第5の流体接続体は、この例においては、導管74を備えており、その導管74の入口76は、再循環システム44と接続されているとともに、その導管74の出口78は、第1の貯蔵容器、及び導管システム46の一部の中へ排出する。導管74は、バルブ79を更に備えている。実際、導管74は、第6の流体接続体を形成しており、この第6の流体接続体は、第1の再循環システム44から第1の貯蔵容器4まで延びている。バルブ79を開くことにより、ミネラル水は、第3の貯蔵容器34から第1の貯蔵容器4へ戻ることができる。このため、第5の流体接続体も、第3の流体接続体について記載したように、視覚から遮蔽されている。装置には、少なくとも第2の再循環システム80が更に設けられており、この第2の再循環システム80は、ミネラル水を第1の貯蔵容器から排出し、そして、排出されたミネラル水を再び第1の貯蔵容器へ戻す。この第2の再循環システムは、この例においては、導管38、導管52、及び導管82によって形成されており、その導管82は、導管52と導管74とを互いに接続している。したがって、第2の流体接続体は、第2の再循環システムの少なくとも一部を通って延びている、ということになる。導管82は、バルブ84を含んでいる。バルブ84が開いていると、水は、上述の導管を介して再循環させられ、すなわち、導管38により、水は第1の貯蔵容器4から流れ出て、導管52、82、及び74を介して、再び第1の貯蔵容器へ供給される。再循環システム80は、ミネラル水供給材料内での微生物及び/又は藻類(下等植物)の成長を防止すべく、フィルタ42を備えている。ここで、微生物は、原生動物、バクテリア、又はウイルスである。
ここでは、フィルタ42は、再循環システム80内にあるが、再循環システム44内にあっても又は導管46に並列であってもよく、この場合、一部が連続的に濾過される。これは、水を清浄する種々の方法を結果的にもたらす。再循環システム80での周期的又は再循環システム44での連続的のどちらかである。
第1の貯蔵容器4には、オーバーフロー部86が更に設けられており、このオーバーフロー部86は、第1の貯蔵容器内のミネラル水のレベルが第1の所定値を超えたときに、ミネラル水を第1の貯蔵容器から排出する。更に、第3の貯蔵容器には、オーバーフロー部88が設けられており、このオーバーフロー部88は、第3の貯蔵容器内のミネラル水のレベルが第2の所定値を超えたときに、ミネラル水を第3の貯蔵容器から排出する。第2のオーバーフロー部は、プラットフォーム72内へ排出する。プラットフォーム72は、排出チャンネル90と接続されており、この排出チャンネル90は、(例えばこぼれた)ミネラル水をプラットフォームから排出する。また、ミネラル水のレベルが第2の所定値を超えたが故に第3の貯蔵容器34から流れ出るミネラル水も、このようにして、プラットフォーム72を介し、導管90を介して排出される。
制御装置24は、上述したバルブ及びポンプの各々と冷却ユニット20とを制御する。
この例においては、ハウジング67から第3の貯蔵容器34又は第1の出口36まで延びている各流体接続体は、視覚から遮蔽されており、また、第1の貯蔵容器、第2の貯蔵容器、冷却ユニット及び投与ユニットも、視覚から遮蔽されている、ということになる。
上述の装置は、以下の通りに動作する。水道水が、任意の圧力ユニット8を介してフィルタへ供給される。フィルタ10は、例えば、沈殿物、汚物、錆、芳香物質及び香料、ミネラル及び/又は塩、及び/又は微生物を水道水から濾過すべく、配設されている。フィルタはまた、逆浸透膜、イオン交換装置及び/又は蒸留装置から成っていてもよい。このフィルタは同様に、炭素フィルタから成っていてもよい。この結果、有機成分又は無機成分が除去される。
このようにして濾過された水は、バルブ15が開いていると、第1の流体接続体6を介して第1の貯蔵容器4へ供給される。この結果、第1の貯蔵容器内の水のレベルが上昇する。貯蔵容器は、スイッチを備えているフロート94を備えており、そのスイッチは、第1の貯蔵容器4における所望されているレベルが到達された時点を指示する。スイッチは、制御ユニット24と通信し、この制御ユニット24は、適切な比率で逐次に又は同時に、バルブ15を閉じ且つポンプ8bをオフにする。次いで、制御装置24は、濾過された水にミネラルを添加するべく、投与装置18を制御する。この結果、ミネラル水が容器4内で形成される。ミネラルをミネラル水と適切に混合すべく、制御装置24は、第2の再循環システム80を介してミネラル水が第1の貯蔵容器4内へ再循環させられるということを保証する。このため、バルブ56及び79が閉じられ、バルブ84が開けられる。更に、ポンプ40は、作動状態にあることになる。当然のことながら、水とミネラルとの混合は、第1の貯蔵容器4に備えられている攪拌機によっても行われ得る。静的なミキサも使用され得る。再循環又は攪拌が行われないということも考えられる。制御ユニット24は、更に、第3の貯蔵容器34が第1の貯蔵容器からのミネラル水で満たされるということを保証する。このため、バルブ79及び84が閉じられ、バルブ56が開けられる。この結果、第1の貯蔵容器4からのミネラル水は、再循環システム44へ供給される。このミネラル水は、その後、ポンプ58によって第3の貯蔵容器34内へ噴出される。貯蔵容器が所望されている所定値まで満たされているということをフロート60が指示すると、フロート60は、スイッチ62を作動させ、このスイッチ62は、制御ユニット24と通信する。すると、制御ユニット24は、第1の貯蔵容器から第3の貯蔵容器へのミネラル水の供給を停止する。第3の貯蔵容器が第1の貯蔵容器よりもずっと大きい場合には、第1の貯蔵容器は、この第1の貯蔵容器が空になると、上述のようにして水道水と第2の貯蔵容器に貯蔵されているミネラルとに基づいて調製されるミネラル水で満たされ得る。これにより、第3の貯蔵容器34は、第1の貯蔵容器4から更に満たされ得る。この工程は、所望であれば、第3の貯蔵容器34が満たされるまで、多数回繰り返されてもよい。
第3の貯蔵容器34が満たされると、制御ユニット24は、再循環装置44が活性(active)になることを保証する。この結果、導管46を介して、ミネラル水が、第3の貯蔵容器から送り出され、そして、再循環出口50を介して送り戻される。ここで水は、第3の貯蔵容器の内側部66とぶつかるようにして噴出する。この例においては、ミネラル水は、再循環出口50から、第3の貯蔵容器34の球形の上側部93(図3を参照)とぶつかるようにして、垂直方向上方へ噴出する。図3は、第3の貯蔵容器34の全体が透明なデザインのものを示している。再循環出口50からの垂直なミネラル水の噴流が、参照符号95で指示されている。周期的に、第2の再循環装置80が作動させられる。導管38、ポンプ40及びフィルタ42内に収容されている冷たい水は、徐々に温まるであろう。導管38内に収容されている水を冷たく保つべく、バルブ84が、周期的に開けられる一方、バルブ56及び87は、閉じられたままであり、したがって、導管38内に収容されている温まった水は、容器4へ戻り且つ容器4からの冷たい水によって置き換えられる。同時に、水は、フィルタ42によって濾過され、したがって、藻類、微生物又は香料若しくは着色剤のような、水の中の望ましくない成分が除去される。このため、フィルタは、毛管膜又はセラミックフィルタ若しくは炭素フィルタのような、マイクロフィルタを設けられ得る。マイクロフィルタ及び炭素フィルタの組み合わせも可能である。例えば、細菌の成長、エネルギー損失、及び/又は濃縮物の形成を防止するために、第1の貯蔵容器が冷却されるため、このようなフィルタ又はそれらフィルタの組み合わせも第1の貯蔵容器内に収容されることができる。
ユーザが第1の出口36を開くと、プラットフォーム72上に置かれているカップが、第1の貯蔵容器から来る、冷却されたミネラル水で満たされる。この結果、第1の貯蔵容器内の水のレベルは、徐々に下降し、このことは、フロート94によって検出され、この後、第1の貯蔵容器は、上述したように、水道水とミネラルとで再充填される。ユーザは、それについて、第3の貯蔵容器34から来る水を取っているという印象を受ける。
しかしながら、ユーザが冷えていないミネラル水を消費するのを欲するならば、ユーザは、第2の出口68を開き、この第2の出口68は、冷却されていないミネラル水を、第3の貯蔵容器からプラットフォーム72上に位置させられているホルダへ供給する。スイッチ62により、貯蔵容器が所定の第1のレベルまで完全に満たされていない、ということが検出される。すると制御ユニット24は、第3の貯蔵容器が第1の貯蔵容器から再充填される、ということを保証する。しかしながら、第1のレベルよりも低い所定の第2のレベルより下方へミネラル水のレベルが下降したときにのみ、第3の貯蔵容器は再充填されるということも可能である。このため、第3の貯蔵容器は、第2のフロート/スイッチ結合体を設けられ得る。これにより、水のレベルは常に第1の所定レベルと第2の所定レベルとの間に位置させられる。これに対応して、第1の貯蔵容器もまた、第2のフロート/スイッチ結合体を設けられ得、したがって、第3の所定レベルよりも低い第4の所定レベルまで第1の貯蔵容器内の水のレベルが下降すると、第3の所定レベルまで再充填される。周期的に、容器34の内容物の一部をバルブ79を介して容器4へ再循環することにより、容器34の内容物は冷却され且つ清浄され得る。再循環システム80、導管54及び導管46を介して、容器4からの冷たい水はフィルタ42を介して容器34へ戻される。このことは、容器34内の水が、存在しているかも知れない微生物汚染又は藻類から周期的に綺麗にされる、という利点を有している。
第3の貯蔵容器34を空にすることが所望される場合には、バルブ79が開けられ得る。ミネラル水は、第3の貯蔵容器から第1の貯蔵容器へ流れる。任意に、過剰なミネラル水が、オーバーフロー部86を介して第1の貯蔵容器から排出され得る。
この例においては、装置には、廃水タンク100が更に設けられており、この廃水タンク100内には、オーバーフロー部86を介して第1の貯蔵容器から流れ出るミネラル水が集められる。
更に、導管90を介してプラットフォーム72から離れる方向に流れる水は、この貯蔵タンク100内に集められる。貯蔵タンクには、ごみフィルタ102とオーバーフロー部104とが更に設けられており、このオーバーフロー部104は、貯蔵タンク100内の廃水のレベルが所定値を超えると、廃水を排出する。更に、廃水タンク100は、スイッチ107を作動させるフロート106を備えている。フロートが所定値よりも上方へ上昇すると、スイッチ107は、タンク100からの廃水を排出するポンプ108を付勢する。この廃水は、例えば下水管内へ排出される導管110へ加圧下で供給される。導管110は、同様に、導管片112を介してフィルタ10と連通しており、したがって、フィルタ10からの屑材料が、下水管へ排出される。
図4は、本発明による第2の可能な装置の実施形態を概略的に示している。図1及び図4において、互いに対応している部分は、同じ参照符号を与えられている。
第2の実施形態においては、第1の流体接続体6は、入口2から第1の再循環システム44まで延びている導管140と、第1の再循環システム44から第1の貯蔵容器4まで延びている導管74とを設けられているものとする。したがって、第1の流体接続体はまた、第1の再循環システム44の一部(導管140と第1の再循環システム44との接続点と、導管74と第1の再循環システム44との接続点との間に位置している)を構成している。
装置を始動すると、バルブ120が開いているときには、水道水が、導管140と第1の再循環システム44の一部と導管74とを介して、水道水入口2から第1の貯蔵容器4へ、また、任意に第3の貯蔵容器34へ流れる。これは、第1の流体接続体が入口2から第1の貯蔵容器4まで延びている、ということを意味する。したがって、水道水入口2と第1の貯蔵容器4との間に含まれる第1の流体接続体は、この場合、導管140と、第1の再循環システム44の導管141の一部と、導管74と、出口78とによって形成されている。導管140内には、フィルタ10が、水道水入口2の下流位置に配設されている。このフィルタは、好ましくは、、逆浸透(RO)フィルタから成っている。更に、逆止弁129が、水道水入口2とROフィルタ10との間に備えられている。水栓2aが、水道水入口2と逆止弁129との間に配設されている。好ましくは、汚水フィルタ10aが、ROフィルタ10と逆止弁129との間に備えられている。導管141は、導管74に接続しており、この導管74は、出口78によって第1の貯蔵容器内へ排出する。導管140は、更に、流量計又は体積計121を備えている。導管74は、水栓又はバルブ120を備えている。第1の貯蔵容器4は、スイッチ126を備えているフロートを収容している。スイッチを備えているフロート126は、3つの位置、すなわち、第1の貯蔵容器4内の水の低レベルにおける下側位置と、第1の貯蔵容器4内の水の高レベルにおける上側位置と、水が最高レベルと最低レベルとの間のレベルを取る際にあてはまる中間位置とを設けられている。
スイッチ126は、制御ユニット24と通信する。スイッチ126が下側位置を占めると、制御ユニット24は、バルブ120が開いていることを保証する。これは、装置が水道水で満たされる場合において、装置を始動する際に起こる。この場合、水道水は、少なくとも下側位置と上側位置との間の位置をスイッチ126が取るまで、第1の貯蔵容器4への第1の流体接続体を介して供給される。
この実施形態においては、流量計又は体積計121が制御ユニット24と通信する。計器21によって測定される所定量の水に基づいて、制御ユニットは、投与ユニット18がミネラルを第2の貯蔵容器16から第1の貯蔵容器4へ分配するのを保証する。この実施形態も、第1の貯蔵容器4を冷却する冷却ユニット20を設けられている。更に、この実施形態も、使用の際にはミネラル水で満たされる第3の貯蔵容器を設けられている。装置には、第2の再循環システム80が更に設けられており、この第2の再循環システム80は、ミネラル水を第1の貯蔵容器4から排出し、排出されたミネラル水を第1の貯蔵容器4へ再び供給する。
この装置には、第1の貯蔵容器4と第3の貯蔵容器34との間に第2の流体接続体が更に設けられており、この第2の流体接続体は、ミネラル水を第1の貯蔵容器4から第3の貯蔵容器34へ搬送する。第2の流体接続体は、導管38と、導管54の一部と、導管141の一部とから成っている。したがって、第2の流体接続体は、この実施形態においては、第2の再循環システム80の一部と、第1の再循環システム44の一部と、再循環出口50とによって形成されている。この結果、第2の流体接続体は、第1の再循環システムの少なくとも一部を通って、少なくとも部分的に延びている。第2の再循環システム80は、第1の貯蔵容器4と接続されている導管38を備えている。導管38は、更に、ポンプ40とフィルタ42とを備えている。水は、導管38からバルブ122を介して第1の再循環システム44内へ到達し得、この第1の再循環システム44から、ミネラル水は、再循環出口50へ流れ得、これにより、第3の貯蔵容器34内に到達する。換言すると、第2の再循環システムは、導管38と、導管141の一部と、導管54と、導管74とから成っている。したがって、第2の再循環システム80は、第1の再循環システム44の一部を構成している。したがって、第2の流体接続体も、第2の再循環システムの少なくとも一部を通って延びていることになる。装置はまた、ミネラル水を第3の貯蔵容器34及び/又は第1の貯蔵容器4から分配する出口を備えている。
図4に示されている実施形態においては、出口36が、ミネラル水を第1の貯蔵容器から分配する出口を形成しており、出口68は、ミネラル水を第3の貯蔵容器34から分配する出口を形成している。第1の再循環システム44はまた、ミネラル水を第3の貯蔵容器34から分配するのに適しているとともに、バルブ120が開いているときに、導管74を介して、排出されたミネラル水を第3の貯蔵容器34へ再び添加するのに適している。したがって、導管54と、導管141と、導管74と、出口78とによって形成される第5の流体接続体があり、この第5の流体接続体は、第3の貯蔵容器から第1の貯蔵容器まで延びている。実際は、導管74は、第1の再循環システム44から第1の貯蔵容器4まで延びている第6の流体接続体を形成している。
装置は、この実施形態においても、第1の貯蔵容器4と、冷却されたミネラル水を第1の貯蔵容器4から分配する少なくとも1つの出口の第1の出口36との間に、第3の流体接続体が設けられている。第3の流体接続体は、導管38によって形成されており、この導管内には、この場合、ポンプ40とフィルタ42とが備えられている。ミネラル水を第3の貯蔵容器34から分配する出口68は、第4の流体接続体を介して第3の貯蔵容器34と接続されている。第4の流体接続体は、導管69によって形成されている。装置は、上述したように、第3の貯蔵容器34と第1の貯蔵容器4との間に、第3の貯蔵容器34からのミネラル水を第1の貯蔵容器4へ運び戻すための第5の流体接続体をも設けられている。第5の流体接続体は、この場合、導管54と、導管141と、導管74と、出口78とによって形成されている。この場合も、第2の再循環システム80は、ミネラル水を第1の貯蔵容器4から排出し、次いで排出されたミネラル水を第1の貯蔵容器4へ再び供給すべく、使用され得る。実際、水は、第2の再循環システム80からバルブ122を介して第1の再循環システム内へ流れ得る。換言すると、前述したように、第1の再循環システムは、第2の再循環システムと接続されている。導管74及び出口78を介して、水は、第1の貯蔵容器4内に再び到達し得る。図4に示されている装置の実施形態は、導管150と、その中に備えられているバルブ152とを設けられ得、その導管150は、第3の貯蔵容器34と第1の貯蔵容器4との間を延びており、すなわち、図示されている例においては、第3の貯蔵容器34から、バルブ120と第1の貯蔵容器4との間の導管74まで延びている。導管150を介して且つ導管74を介して、入口2から第1の貯蔵容器4へ水道水が流れるのを許容することが可能である。これは例えば、装置を始動する際に行われる。バルブ120が開いているときに導管74を使用する場合、水道水は、入口2から、導管140を介し、第2の再循環システム80へ流れ、次いで、ポンプ58と導管141とを介し、開いているバルブ120を通って導管74内に到達する。導管150を使用する場合、水道水は、入口2から導管140を介し、第1の再循環システム80へ流れ、次いでポンプ58と導管141と再循環出口50とを介し、第3の貯蔵容器34内に到達する。第3の貯蔵容器34から、水道水は、バルブ152が開いた状態にある導管150を介して導管74内へ流れ、次いで第1の貯蔵容器内に到達する。そのような状態においては、導管150及び74は、機能的に、第1の流体接続体の一部をも形成しており、実際、その第1の流体接続体は、入口2から第1の貯蔵容器4まで延びている。この状態は、使用の際に、例えば装置の過剰使用、修理、洗浄等の結果として、第1の貯蔵容器4内の水のレベルが非常に低くなる場合に起こり得る。通常の使用においても、水道水が導管74及び/又は150を介して第1の貯蔵容器内に到達することは可能である。但しその場合には、水道水は、例えば第1の再循環システム44内を流れているミネラル水と混合するであろう。
例えば、水道水が入口2を介して装置へ供給されず、水が第1の貯蔵容器へ添加されなければならないということを第1の貯蔵容器内のフロート126の位置が指示している状況では、導管74及び115は、ミネラル水を第1の貯蔵容器へ供給するのにも有用である。この場合、導管150のバルブ152も、フロート125の位置に基づき、制御ユニット24によって制御されるであろう。
前述したように、導管140は、導管74内へ排出するのではなく、第1の貯蔵容器4内へ直接的に排出するということも当然のことながら可能である。導管150は、機能的に、第2の再循環システムの一部をも形成し得、このため、この第2の再循環システムは、第1の再循環システムと接続されている。図1、図2及び図3に示されている実施形態の他の特徴も、図4に示されている実施形態に適用される。
図4に示されている実施形態は、始動後、以下の通り動作する。例えば、或る量のミネラル水が出口68から流れるのを許容されることにより、ミネラル水が装置から取り出されると、スイッチを設けられているフロート125が、その取り出しを検出する。スイッチ125は、また、制御ユニット24と通信し、この制御ユニット24は、その検出に基づいて水栓2aを開く。水道水が逆止弁129を介し、汚水フィルタ10aを通ってROフィルタ10へ流れる。ROフィルタからの廃水は、導管112及び導管110を介して排出される。濾過された水は、導管140を介して第1の再循環システム44内へ到達する。導管140を介して、水道水は第1の再循環システムへ供給され、この時、この第1の再循環システムはミネラル水で満たされているということになる。これは、第1の流体接続体が、この実施形態においては、出口2から少なくとも第1の再循環システムまで延びている、ということを意味する。第3の貯蔵容器34からミネラル水が取り出されたということが検出されると、濾過された水は、第1の例においては、再循環出口58を介して第3の貯蔵容器34内へ到達する。ポンプ58が、要求されている圧力を供給する。第3の貯蔵容器34内のスイッチ125が所望されているレベルに到達すると、水栓2aは、再び閉じられる。
所定量の水が任意に流量計又は体積計121によって連続的に測定された後、制御ユニット24は、バルブ又は水栓122が開くことを保証する。次いで、第1の貯蔵容器4から来るミネラル水が、第1の再循環システムを通って流れる水へ混合される。第1の再循環システムを通って流れる水の一部は、バルブ120を開くことにより、第1の貯蔵容器へ流れ得る。また、バルブ152を開くことにより、水は、第3の貯蔵容器から第1の貯蔵容器へ流れ得る。これにより、第1の循環回路と第2の循環回路とを介して、水は、適切に混合され得、したがって、水の中のミネラルの濃度(the concentration of the mineral signal water)は、どこにおいても等しくなる。この濃度が低すぎるならば、ミネラルが、投与ユニット18により、第2の貯蔵容器16からそれぞれの水へ供給され得る。混合後、全ての水の濃度は、所望されているレベルまで上昇する。
第1の貯蔵容器へのミネラルの供給は、また、装置における他の位置であって、これらの位置から、水が第1の貯蔵容器4へ流れることができる他の位置へのミネラルの供給を意味すると理解され得る、ということは明らかであろう。ここでは例えば、第1の流体接続体、第1の再循環システム44、第2の再循環システム80、又は第3の貯蔵容器34へのミネラルの添加が含まれ得る。
好ましくは、第3の貯蔵容器との全ての流体接続体は、ハウジング65から、支持体70を通って延びている。このため、全ての流体接続体は、ユーザには視認不可能である。
第1の貯蔵容器4内のミネラル水の冷却は、例えば、フロート126の位置及び/又はその水の温度測定に基づいて調整され得る。そのような調整は、簡単な方法で、当業者によって調節可能である。
第1の再循環システム44内の水の循環は、第3の貯蔵容器34内のフロート125の位置に基づいて行われ得る。したがって、例えばフロート125が下側位置に到達すると、ポンプ58が作動させられ得る。これらの調整も、簡単な方法で、当業者によって調節可能である。
計器121によって前以て定められている量の水が、例えば1日という、長い時間単位について測定されない場合には、本発明は、水が水タンク100から放出させられ且つ新鮮な水道水が水道水入口2から水処理手段へ供給されるように構成されてもよい。図4に示されている実施形態においても、ハウジングから第3の貯蔵容器又は第1の出口まで延びている各流体接続体が、視覚から遮蔽されているとともに、第1の貯蔵容器、第2の貯蔵容器、冷却ユニット、及び投与ユニットも視覚から遮蔽されているということになる。このため、ユーザは、たとえ水が第1の貯蔵容器から取られているとしても、水は第3の貯蔵容器から取られているという印象を常に持つ。
本発明によるアセンブリの給水装置は、上記に概説した実施形態に決して限定されない。したがって、第1の流体接続体、第2の流体接続体、第3の流体接続体、第4の流体接続体、第5の流体接続体、及び第6の流体接続体も、導管の他のシステムによって形成されてもよい。また、出口36又は68の一方は省略されてもよく、したがって、冷却された水のみが又は冷却されていない水のみが取られ得る。更に、両方の出口は、1つの出口に一体化されてもよい。冷却については、それ自体既知の各冷却装置が使用され得る。図1の実施形態においては、第1の再循環システムと第2の再循環システムとが、バルブ79を開くことにより、互いに接続され得る。第1の再循環システムと第2の再循環システムとが使用されるならば、これにより、装置内の全ての水が、適切に混合され得、したがって、均質な濃度が得られ得る。この場合、第3の貯蔵容器内の水も、第1の貯蔵容器から来る水によって冷却され得る。これは、図4の実施形態にも、バルブ120及び/又はバルブ152が開いている場合にはあてはまる。このため、装置は更に1つ又は2つのバルブであって、第1の貯蔵容器4からの又は第2の貯蔵容器34からのミネラル水をそれぞれの1つの出口へ任意に供給するバルブを設けられるであろう。この選択は、例えば電子スイッチにより消費者によってなされ得、その後、出口を開くことにより、ミネラル水が、第1の貯蔵容器又は第3の貯蔵容器から分配される。装置は、更に、例えば、光結合器110を設けられていてもよく、この光結合器110で、装置は、投与ユニット18と連結されている第2の貯蔵容器16が存在しているかどうかを検出することができる。第2の貯蔵容器16は例えば、交換可能な設計のものであってよい。しかしながら、第2の貯蔵容器16は交換される必要がない場合が多い。なぜならばそれは数百リットルのミネラル水を調製するに十分なミネラルを供給され得るからである。装置には、冷水システムの質を制御する導電率計を例えば容器4の中に更に設けられてもよく、又は、濾過装置の動作を制御する導電率計をフィルタ10の後に設けてもよい。このため、フィルタ42はまた、導管46内に、すなわち第1の再循環システム内に備えられていてもよい。また、導管38内のフィルタ42に加えて、フィルタが、第1の再循環システム内に備えられてもよい。この場合、第1の再循環システムと第2の再循環システムは各々、フィルタを備えている。これらのフィルタは、本出願において言及されているタイプのものであってよいが、それら自体は既知の他のフィルタであって、水を濾過するのに適しているフィルタも有用である。これらのフィルタは、各々、例えば、毛管膜、セラミックフィルタ、炭素フィルタ等のようなマイクロフィルタであって、例えば、藻類、微生物、芳香物質、香料等のような望ましくない成分を水から除去するフィルタを設けられ得る。また、マイクロフィルタ及び炭素フィルタの組み合わせも可能であり、細菌の成長、エネルギー損失、及び/又は濃縮物の形成を防止するために、この組み合わせを例えば第1の貯蔵容器4内に配置してもよい。実際には、この貯蔵容器4は冷却される。装置は、また、ミネラル水とフルーツジュースの濃縮物とを混合することによって実現され得るフルーツジュースを調製するのにも使用され得る。ミネラル水が添加される前に、濃縮物がコップ内へ別個に入れられることが可能である。また、第1の出口及び第2の出口の近くに、フルーツジュース濃縮物をミネラル水中に溶かすための手段、又はフルーツジュース濃縮物を別個に分配するための手段が設けられる、ということも考えられ得る。装置は、使用の際に、ポンプの活性化によってしばしば好適に洗浄されるので、微生物の成長は、実際上完全に避けられる。
また、所望であれば、第2の再循環システムは省略されてもよい。この場合、急速に且つ容易に水に溶けるミネラルが使用されるときには、第1の貯蔵容器内において攪拌機を使用する必要がない、ということも起こり得る。
上述した装置の場合では、多くの部品が水処理部品であると理解され得る。給水装置において、消費に適しているか又は消費に適するようにされる水と直接接触する部品は、水処理手段であると理解され得る。例えば粘稠性のミネラル濃縮物又は(乾燥)粉末形態のミネラルで満たされる第2の貯蔵容器16、及び投与ユニット18は、上述の例における水処理手段とはみなされ得ない。制御ユニット24は、特に、バルブ及びポンプ、したがって給水装置内の水の流れを制御する。そのため、制御ユニット24には、例えば上述した装置の作動を行うための水処理プログラムが設けられている。
図5は、清浄システムRSの一例を線図的に示しており、この清浄システムRSは、水道水入口と、ミネラル投与ユニットを用いて水道水からミネラル水を生成することができるミネラル投与ユニットとが設けられた給水装置を清浄するのに適している。かかる給水装置には、水処理手段及び制御ユニットも設けられている。この制御ユニットは、ミネラル水を提供するために、所定の給水プログラムに従って水処理手段の少なくとも一部を制御するように構成されている。かかる給水装置の例は上述している。図5では、参照符号1を用いて、かかる給水装置の他の部分が示されている。図5では、清浄システムは符号RSで示されている。清浄システムには、清浄剤容器Hが設けられており、使用の際には、この清浄剤容器Hから、清浄剤を給水装置へ供給することができる。清浄システムには、水処理手段の少なくとも一部を清浄するために、所定の清浄プログラムに従って水処理手段の少なくとも一部を制御するように配置された清浄システム制御ユニットBEが設けられている。図5に示す清浄システム制御ユニットBEは、給水装置の制御ユニット24と接続されることができる。この例では、制御ユニットBEには、給水装置1の制御ユニット24の接続ポート(図示せず)と接続されることができる通信プラグGを含む電気接続部が設けられている。清浄システム制御ユニットBEが、かかる給水装置の制御ユニット24と一体接続されることも可能である。このことは、特に、清浄システム及び給水装置が互いに一体接続される、すなわち、清浄システムが給水装置内に一体化することができる状況にあてはまるであろう。
清浄システムRSには、水を取り込む水入口WIも設けられている。
好ましくは、示すように、水入口WIは、使用の際に水を給水装置から水入口WIへ流すことができるように給水装置1と接続されることができるか又は給水装置と接続されている。このことは、水入口が水道水の供給源と別個に且つ直接接続される必要がないという利点を提供する。清浄システムRSの図示の実施形態では、水入口WIは、水道水入口すなわち主要な水道水入口2の下流で給水装置1と接続される。この例では、清浄システムの水入口WIは連結部Aと接続される。連結部Aは、逆止弁129と導管内の位置Dとの間の導管内に含まれる。給水装置の通常使用の場合では、いわゆる逆浸透(reserve osmosis)(RO)フィルタが位置Dにある。連結部Aは、給水装置の通常使用の場合では、汚水フィルタ10aが含まれる位置に配置される。後で更に説明するように、給水装置の清浄の際、擬似ROフィルタを位置Dに配置することができる。実ROフィルタもまた、給水装置の清浄の際に清浄システム内で清浄されることができる。
清浄システムRSには、少なくとも1つの清浄剤出口RMUが更に設けられており、この清浄剤出口RMUは、水処理手段の少なくとも一部を清浄するために、給水装置と接続されることができるか又は接続されて、使用の際には、給水装置へ水を供給し、その水を清浄する。清浄剤出口はまた、連結部Aと接続されることができるホースも含み得る。連結部Aは、水入口WI及び清浄水出口RWUが連結部Aに接続されると、逆止弁129から来る水道水が給水装置の位置Dに流れ進むのではなく水入口に流入するように設計されている。清浄剤出口RMUを介して連結部Aに流入する清浄剤は、給水装置の位置Dの方向に流れることになる。この例では、水処理手段の上流で、清浄システムRSの清浄剤出口RMUが給水装置1と接続される。この例では、水道水入口2及び水栓2a及び逆止弁129は水処理手段とはみなされない。
給水装置1には、流出口が設けられており、この流出口から給水装置を空にすることができる。清浄システムRSには、液体を取り込む流出入口UIが設けられており、この流出入口UIは、使用の際には、流出口から流れる液体を取り込む。好ましくは、流出口は、水を給水装置内に収容することができる全ての場所のうち最も下側の場所に位置する。この流出口は、例えば第1の貯蔵容器4の底部にあってもよい。水栓が清浄システム制御ユニットBEによって制御される流出口内に含まれてもよい。給水装置には、水出口導管WULが更に設けられており、この水出口導管WULは、水を排出する排出導管110へ向けて水を流すことを可能にする。清浄システムRSには、分配水出口導管AWUが更に設けられており、この分配水出口導管AWUは、給水装置1の水出口導管WULと接続して、使用の際には、清浄システムによって給水装置から引き出される、給水装置1によって計量分配された水を排出するようにすることができる。この例でもまた、清浄システムから位置Bで給水装置と接続される接続ホースが含まれ得る。任意に、位置Bと水出口導管WULとの間に逆止弁B1を有することができる。
給水装置1には、給水装置の一例の記載において説明したように水を循環させる循環システムを更に設けることができる。
清浄システムには、浄水装置WZI及び浄化水出口GWUが更に設けられており、これら浄水装置WZI及び浄化水出口GWUはそれぞれ、水を浄化するか又は浄水を清浄システムから流すことを可能にする。浄化水出口GWUは、水処理手段の水分配出口36、38と接続されることができるか又は接続されている。清浄システムは、分配水入口AWIが水分配出口36、68と接続されている場合に水分配出口36、68を開いたままにしておく補助部品(図示せず)も備え得ることに留意されたい。
図示の例3では、浄水装置はROフィルタを備える。かかるROフィルタ内には、浄化すべき水が流れる。かかるROフィルタからは、2つの水流、すなわち浄水と廃水が流出する。更に、浄水装置は、分配水出口AWUと接続されて、浄水装置から廃水を排出するようにする。更に、浄水装置は、水入口WIと接続されて、浄水装置へ水を供給するようにする。これに関して、浄水装置WZIは、選択的に清浄剤容器Hを介して清浄剤出口と接続され、任意に清浄工程の初期段階にて、清浄剤と一緒に浄水を排出するようにすることもできる。
清浄システム制御ユニットはまた、清浄システムを制御するように構成されている。好ましくは、清浄システム制御ユニットには、表示装置、及びキーボードのような指示手段が設けられ、これら表示装置及び指示手段はそれぞれ、例えば開始コマンドのような指示を表示する又はそのような指示を与える。更に、表示装置により、清浄システム制御ユニットBEによって検出され得るエラーメッセージをユーザに伝えることができる。
給水装置1には、電気エネルギー源との接続用の第1の端子(図示せず)、及び同様に電気エネルギー源と接続されるように清浄システムを接続することができる第2の端子(図示せず)が更に設けられている。
清浄システムには、少なくとも1つのフィルタホルダFHが設けられており、このフィルタホルダFH内には、給水装置用に意図された少なくとも1つのフィルタが例えば清浄されるために収容されることができる。逆浸透カートリッジ(この例では、かかるカートリッジのうち3つもある)を浄水装置WZI内に収容することもできる。これらカートリッジは、給水装置の位置Dから取られてもよい。給水装置を清浄するために、位置Dには、この場所での圧力低下が給水装置の通常使用の際にあたる状況と等しくなるように、いわゆる擬似ROフィルタを有することができる。給水装置を清浄するために清浄システムが給水装置と接続することになる状況に対してその時点で後続する、清浄システムの可能な作業とともに、清浄システムの他の部品及び任意に給水装置の他の部品を説明する。
以下では、給水装置の部品及び清浄システムの部品を説明する。この例では、清浄システムRSは、図4に示した例に対応する給水装置1と接続される。
清浄システム制御ユニット24のユーザは、清浄システムの通信ピース(プラグ)Gを給水装置1の制御ユニット24と接続する。
汚水フィルタ10aが給水装置1から取り外され、清浄システムの位置Fに配置される。連結部Aは、以前に汚水フィルタが給水装置内に位置していた位置に配置される。ROフィルタ10が給水装置1から取り外され、清浄システムのフィルタホルダFH内又は浄水装置WZI内に配置される。清浄システムRSの分配水出口AWUは、位置Bにて給水装置1の水出口導管WULと接続される。清浄システムの水入口WIは、給水装置1の連結部Aと接続される。清浄システムRSの清浄水出口RMUは、給水装置1の連結部Aと接続される。上述したように、逆止弁129に対して下流に位置する導管部分と位置Dに対して上流に位置する導管部分との間にはもはや水が直接流れる可能性はない。実際には、接続部Aにて、水が水入口WIへ流れ込むとともに、水及び/又は清浄剤が、清浄の際には擬似フィルタ(dummy filter)が配置されている位置Dに達するように、清浄システムRSの清浄水出口から接続部Aに任意に流れ込む。清浄システムRSは、給水装置の流出口(図示せず)の流出入口UIと接続される。清浄システムRSの浄化水出口GWUは、給水装置の水分配出口36、68と接続される。補助部品(図示せず)は、水分配出口36及び68が開いている状態となるように配置される。給水装置1からROフィルタが取り外されるのではなく、給水装置内に配置されることになる新たなROフィルタをフィルタホルダ内に収容することができる。新たな汚水フィルタを清浄システム内の位置Fに有してもよい。清浄剤容器Hには、所定量の清浄剤が注がれる。清浄剤は過酸化水素を含むことができる。
ユーザが清浄システムRSの上述ステップを行うと、清浄システムは清浄システム制御ユニットにより独立的にその役目を果たすことができる。次いで、水処理手段が給水装置内の水又は清浄剤を循環させる。ポンプMは、貯蔵容器4内の水のレベルが比較的低い位置に達するまで圧送することによってその工程の役に立つ。ポンプNは、スイッチを入れると、圧送すべき清浄剤がある限り作動状態のままとなる。清浄剤は、給水装置1へ流れ込み、ポンプ40及び58によって循環され、それにより、給水装置内の清浄システムが、通常は水が流動する経路を移動するようにする。好ましくは、清浄プログラムは、少なくとも実質的に水と接触するそれぞれの場所が同様に清浄剤と接触するように設定される。したがって、清浄プログラムに従って、例えば、水栓134を開いて導管部分を清浄剤に解放することができる。清浄プログラムのうち、清浄剤が給水装置内を循環する上述の部分の後には、清浄プログラムの一部である所定の流水(洗水)プログラムが続くものとする。流水プログラムへの移行は、例えば、既に圧送され、水量計によって測定された水の量、及び/又は時間に基づいて、続けて行うことができる。
そのため、清浄プログラムはまた、清浄システムRSに充填の際に水道水を提供する。このために、ポンプLにスイッチが入れられる。水栓Pは、この水が加速的に清浄システムRSを流れることで、清浄システム内に含まれるフィルタを流れるように開き得る。好ましくは、清浄システムRSは既に水道水で満たされており、その一方で清浄剤が給水装置1内を循環する。この例では、所定の時間後、清浄システム制御ユニットBEはポンプ58及び40の作動を終了させる。次いで、ポンプMが、ポンプモータが抵抗を受ける限り、したがって圧送すべき液体がある限り圧送を行う。これにより、清浄剤が給水装置1から圧送される。ポンプMと水栓O及びQとは、水量計Sが所定数のパルスを測定するまで作動される。パルス数は、清浄プログラムのこの段階では浄化水で満たされている清浄剤容器Hの容積に合わせられる。
給水装置1を浄水で満たすには、ポンプ40及び58を作動させる。ポンプLと水栓O及びRとは、水量計Sが所定のパルス数を測定するまで作動される。こうして、給水装置は清浄水出口RMU及び浄化水出口GWUを介して満たされる。給水装置は、純水で満たされており、一方、水処理手段は、給水装置ができるだけ迅速に浄化水で満たされるように設定されている。清浄プログラムのこの部分は、清浄剤が流れた各位置が浄化水で洗い流されるように設定される。ポンプLは圧送し続け、第3の貯蔵容器内の水のレベルがより高いレベルに達するまで水栓O及びRは開いた状態のままとなる。この状況は、任意に給水装置の制御ユニット24を介して、信号を用いてフロート125によって清浄システム制御ユニットBEへ送信される。次いで、清浄システム制御ユニットBEは、ポンプ40へ、また任意にポンプ58へ、圧送を停止するように信号を送る。ポンプMは作動すると、電力を受け取る限り、流出入口UI及び分配水出口AWIを介して給水装置から水を圧送する。もはや圧送すべき水がポンプMになくなると、水量計Sが所定数のパルスを測定するまでの或る期間、水栓O及びRが再び開かれる。ポンプ40、また任意にポンプ58が再び作動する。モータがもはや電力を受け取らなくなると、すなわち、圧送すべき水がなくなると、ポンプNは停止する。ポンプLと水栓O及びRとが再び作動され、それぞれ、第3の貯蔵容器34内のフロート125が再びより高い所定の水のレベルに達するまで開かれる。清浄システムの上述の流水プログラムは、所定の回数繰り返される。この所定の回数は、給水装置内の清浄剤が、給水装置のユーザの健康に害を及ぼさないことが確認されているとともに水の味に顕著な影響を及ぼさないことが確認されている濃度に希釈されていることを示す実験に基づくことになる。最後に、給水装置が最終の回で満たされてから、冷却ユニット20及び投与ユニット18が再び作動される。よって、給水装置の使用準備が整う。
特にポンプ及び特に水栓が開いている間の期間に関する各種プログラム部分の調整は、容量単位、例えば清浄剤の濃度によって決まることは明らかであろう。
過酸化水素の清浄剤を使用することが可能である。このような清浄剤は、予め希釈されていてもよく、又は水を混合することによって清浄システム内で希釈されてもよい。ここでは、清浄剤が、短期間に効果的に作用するとともに、流水プログラムに基づいて行われる複数の流水作業により、給水装置の使用準備が再び整うように比較的迅速に希釈されることができる、最適な濃度を得ることを目的とし得る。
清浄システム制御ユニットBEの表示装置は、清浄作業中の清浄プログラムの段階を示す。清浄プログラムが終了し、給水装置の使用準備が再び整うと、任意に、接続部GWU、UI、WI、RMU、及びAWUが取り外されることができること、及び水分配出口36、68が再び閉じられることができることが示される。また、連結部Aは任意に清浄された汚水フィルタ10aと交換することができる。
任意に、表示装置は、清浄プログラムがエラーメッセージを報告している理由を示唆してエラーメッセージを示すこともできる。その後、通信プラグGを制御ユニット24から切断することができる。
清浄システム及び/又は清浄プログラムの多くの変形が可能である。既に述べたように、清浄システム及び給水装置は互いに一体化され、例えば、1つのハウジング内に配置されることが可能である。この場合では、給水装置を清浄するために、清浄システム及び給水装置を制御するように構成される、給水装置及び清浄システム制御ユニットの双方の制御ユニットとして機能することができる1つの制御ユニットを含むことも可能である。同様に、制御ユニットは機械的制御ユニットを含み得る。また、流出口を給水装置内の異なる低い位置に配置することもできる。説明した実施形態は、非常に高速度で給水装置を清浄することに関する。例えば、夜間には、もっと低い速度で清浄を行うことも可能である。その場合は、清浄プログラムを、給水装置と清浄システムとの接続を異なるように、且つその接続数をより少なくするように構成することができればそれで十分である。清浄システム及び/又は給水装置に、例えば水中に依然として存在する清浄剤の濃度、例えば依然として存在する細菌の濃度を測定する測定手段を設けることも可能である。これらのデータに基づいて、清浄システム制御ユニットは清浄プログラムを調整してもよい。かかる実施形態はそれぞれ、本発明の範囲内にあることが理解される。