JP4273027B2 - トラクタの姿勢制御装置 - Google Patents

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本発明は、走行するトラクタなどの車両にかかるヨー方向モーメントの影響を低減して、車両の姿勢の保持・修正を行う車両の姿勢制御装置に関する。
一般的に、ロータリーなどの作業機をトラクタに装着して、耕うん作業や代かき作業などを行う場合、耕うん抵抗の水平分力により発生するヨー方向のモーメントや、左右輪のコーナリングフォースやドライビングフォースの差によるヨー方向モーメントといった要因により、トラクタの姿勢を一定に保つことが困難であった。従って、作業者は、トラクタの姿勢を保持するために、前輪の操舵角をコーナリングフォースやドライビングフォースの変化に応じて変化させ、かつ頻繁に行う必要があり、多大な労力を要するものであり、姿勢を保持するための操舵を適切に行うためには熟練を要していた。
このような、作業中のトラクタの姿勢を保持するためには、大きな労力を必要とし、熟練を要するものであるが、作業中のトラクタの姿勢変化量を、前輪の操舵角に応じた量となるように、自動的に制御することができれば、作業者の操舵負担が軽減し、熟練者でなくても効率の良い作業を行うことが可能となる。
ここで、作業中のトラクタの姿勢を制御するために、前輪の操舵を自動制御することが考えられるが、代かき作業を行う湛水水田において、前輪を頻繁に操舵すると、作土を前輪で排除しながら走行することとなるため、耕うん、整地した圃場を荒らし、さらには耕盤を痛めてしまう可能性がある。従って、作業中のトラクタの姿勢を制御するためには、前輪の操舵を自動制御するよりも、作土を排除することがない後輪を用いて制御する方が適切であると考えられる。
後輪の制御としては、例えば、後輪のデフ装置にデフロック作動機構を設けて、車両の直進性を向上させたものがある。このデフロック作動機構の作動・解除を切り換え可能とするものがある。デフロック作動機構の作動・解除は自動での切り換えは可能となっており、前輪の切れ角が一定角度以上になったときにオン・オフが切り換えられる車輪切れ角スイッチや、左右後輪ブレーキの何れか一方が作動されたことを検知する片ブレーキスイッチなどのオン・オフ状態に応じてデフロック作動機構の作動・解除が切り換えられるように構成されている(特許文献1参照)。
特許2922739号公報
しかし、前述のように、直進性を向上させるためのデフロック作動機構を設けた場合でも、圃場の凹凸や耕うん抵抗などにより、トラクタなどの車両にヨー方向のモーメントが生じたときには、必ずしも直進状態を保持できるものではない。そこで、本発明においては、左右後輪の制動力差により、車両にかかるヨー方向のモーメントを軽減して、車両の姿勢を保持・修正する車両の姿勢制御装置を提供するものである。
上記課題を解決する車両の姿勢制御装置は、以下の特徴を有する。
請求項1の如く、トラクタ(1)の本体(5)に、トラクタのヨー角速度を検出するための角速度センサ(11)を付設し、前輪(3・3)の操舵角を検出するための操舵角センサ(13)を付設したトラクタの姿勢制御装置において、前記角速度センサ(11)と操舵角センサ(13)と制御ブレーキ(12a・12b)は、それぞれメインコントローラ(14)に接続し、該メインコントローラ(14)は、入力された角速度センサ(11)によるトラクタのヨー方向の角速度の検出値、及び操舵角センサ(13)による前輪(3・3)の操舵角の検出値に基づいて、トラクタ(1)に付与するヨー方向のモーメント値を算出し、算出したモーメント値を制御ブレーキ(12a・12b)の踏力指令値に変換し、該制御ブレーキ(12a・12b)へ出力する構成とし、該トラクタ(1)の本体(5)に作業機(7)を装着し、該本体(5)に圃場からだけでなく、該作業機(7)からもヨー方向のモーメントを受ける場合に、該本体(5)に作業機(7)を装着するリンク機構のロアリンク(8)に、該作業機(7)から本体(5)が受ける力を検出するセンサを設け、該作業機(7)から受ける力をも加味して制御ブレーキ(12a・12b)の踏力指令値を決定するものである。
これにより、圃場の凹凸や耕うん抵抗などにより、トラクタなどの車両にヨー方向のモーメントが生じたときでも、車両にかかったヨー方向のモーメントの影響を自動的に軽減して、車両の姿勢を保持・修正することができる。
また、これにより、トラクタの姿勢を保持するための前輪操舵の度合いを減少させることができ、作業者の労力を低減するとともに、熟練者でなくても車両の運転操作などの作業を効率的に行うことが可能となる。
また、前記車両は、左右後輪のブレーキを独立して制御可能であって、左右の後輪ブレーキをそれぞれ制御する制御手段を備えており、前記制御手段は、検出したヨー角速度に基づいて、車両の回転方向とは逆の方向にヨーモーメントが生じるように、左右後輪のブレーキを駆動して、車両の姿勢を制御する。
これにより、作土を排除することがなく、耕盤を痛めずに車両の姿勢制御を行うことが可能となる。
また、前記制御手段は、前記ヨー角速度に加えて、前輪の操舵角にも基づいて左右後輪のブレーキを制御し、車両の姿勢変化量が、前輪の操舵角に応じた量となるように制御を行う。
これにより、路面状態の変化にかかわらず、前輪の操舵角に応じた正確な姿勢変化が実現できるため、車両を操舵する作業者の意図した方向へ車両を進行させることができ、作業者の労力を軽減することができる。
また、前記車両に作業機を装着するためのリンク機構に、車両が作業機から受ける力の大きさを検出する手段を設けた。
このように構成し、作業機から受ける力をも加味して左右後輪のブレーキの踏力指令値を決定することで、さらに高精度な姿勢制御を行うことが可能となる。
また、請求項2記載の如く、請求項1記載のトラクタの姿勢制御装置において、前記トラクタ(1)には表示手段が設けられ、姿勢制御装置による姿勢制御前後での、トラクタ(1)の横位置ずれ量を算出し、該表示手段に表示するものである。
これにより、作業者にとって、本来走行すべき走行経路へ車両の左右位置を戻すことが容易となり、作業者の負担を軽減するとともに、作業の質を向上することができる。
また、請求項3記載の如く、請求項2記載のトラクタの姿勢制御装置において、姿勢制御装置による姿勢制御を行い、前記横位置ずれ量に基づいて、トラクタ(1)の位置を元の走行経路へ戻すように、左右後輪のブレーキ(12a・12b)を制御するものである。
これにより、姿勢制御後の作業者の操舵の負担をさらに軽減することが可能となる。
本発明によれば、圃場の凹凸、耕うん抵抗、コーナリングフォースやドライビングフォースの変化により、操舵角に応じた車両の旋回半径が異なる場合やトラクタなどの車両にヨー方向のモーメントが生じたときでも、車両に生じたヨー方向のモーメントの影響を自動的に軽減して、車両の姿勢を保持・修正することができる。
これにより、トラクタの姿勢を保持するための前輪操舵の度合いを減少させることができ、作業者の労力を低減するとともに、熟練者でなくても車両の運転操作などの作業を効率的に行うことが可能となる。
また、作土を排除することがなく、耕盤を痛めずに車両の姿勢制御を行うことが可能となる。
さらに、車両を操舵する作業者の意図した方向へ車両を進行させることができ、作業者の労力を軽減することができる。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。まず、図1、図2に示すように、本発明にかかる車両の姿勢制御装置を備えたトラクタ1は、車両本体5に車両のヨー角速度を検出するための角速度センサ11を取り付けるとともに、前輪3・3の操舵角を検出するための操舵角センサ13を設けている。
角速度センサ11としては、例えば、振動型ジャイロセンサが用いられ、操舵角センサ13としては、例えば、ポテンショメータが用いられている。また、トラクタ1の左右後輪2・2には、それぞれ電子制御化された制御ブレーキ12a・12bが備えられている。
前記角速度センサ11、操舵角センサ13は、および制御ブレーキ12a・12bは、それぞれメインコントローラ14に接続されている。そして、これらのメインコントローラ14、角速度センサ11、操舵角センサ13、制御ブレーキ12a・12bなどにより、車両の姿勢制御装置が構成されている。
メインコントローラ14は、入力された角速度センサ11による車両のヨー方向の角速度の検出値、および操舵角センサ13による前輪3・3の操舵角の検出値に基づいて、車両に付与するヨー方向のモーメント値を算出し、算出したモーメント値を制御ブレーキ12a・12bの踏力指令値に変換した後に、制御ブレーキ12a・12bへ出力する。
図3に示すように、制御ブレーキ12a・12bは、図示せぬブレーキ装置と、ブレーキ装置を作動させる電動モータ21と、ブレーキ装置と電動モータ21とを接続する中間リンク22およびブレーキリンク23と、ブレーキ装置の動作を制御するモータドライバ15と、などにより構成されている。
電動モータ21は、モータドライバ15により伸縮動作されるピストン21aを備えており、該ピストン21aには、支点22aを中心に回動可能な中間リンク22の一端が接続されている。中間リンク22の他端はブレーキリンク23の一端に係止している。そして、電動モータ21のピストン21aが伸張すると、中間リンク22によりブレーキリンク23が引っ張られ、ブレーキリンク23の他端に接続されるブレーキ装置(図示せず)が作動して、後輪2が制動されるように構成されている。
モータドライバ15は、サブコントローラ15aおよびPWMアンプ27を備えており、前記電動モータ21は、PWMアンプ27を介してサブコントローラ15aと接続されている。そして、モータドライバ15のサブコントローラ15aには、メインコントローラ14からの踏力指令値が入力され、サブコントローラ15aは、入力された踏力指令値に基づいて電動モータ21を動作させる。踏力指令値とは、ブレーキ装置の制動度合いを作業者がブレーキペダルを踏む力の大きさで表したものであり、本制御装置では、ブレーキペダルに繋がっているブレーキリンク23を引っ張る力として表している。
また、中間リンク22には、ストレインゲージ24が貼着されており、中間リンク22の歪量を検出するようにしている。すなわち、ストレインゲージ24は、電動モータ21のピストン21aが伸張して中間リンク22が押動されることにより生じる、中間リンク22の曲げ歪を検出するものである。ストレインゲージ24により検出された歪量は、ストレインアンプ26を通じてサブコントローラ15aにフィードバックされる。
サブコントローラ15aにおいては、メインコントローラ14からの踏力指令値と、ストレインゲージ24により検出された中間リンク22の歪量とを比較して、電動モータ21の作動量を決定する。
このように構成される車両の姿勢制御装置では、検出した車両のヨー方向の角速度、および操舵角センサ13により検出された前輪3・3の操舵角に基づいて左右の制御ブレーキ12a・12bの踏力指令値を決定し、その踏力指令値を用いて電動モータ21をフィードバック制御して、検出したヨーモーメント方向とは逆方向のヨーモーメントを生じさせることで、車両の姿勢を制御するようにしている。また、メインコントローラ14内には、トラクタ1の車両重量や慣性モーメントなどの値が予め記憶されており、これらの値はメインコントローラ14が制御ブレーキ12a・12bの踏力指令値を決定する際に考慮される。
例えば、左回り方向のヨーモーメントが車両にかかった場合には、右制御ブレーキ12bの制動力が左制動ブレーキ12aの制動力よりも大きくなるように左右の制御ブレーキ12a・12bを制御して、車両に逆方向のヨーモーメントを生じさせ、車両の姿勢を元に戻すようにしている。車両の姿勢は、前輪3・3の操舵角が0°(即ち直進状態)であったときには、進行方向へ向くように制御され、前輪3・3が左右に操舵されているときには、その操舵角方向へ向くように制御される(つまり、前輪3・3の操舵角が左10°であれば、その操舵角に応じた姿勢変化量を実現するように制御される)。
図4には、フィードバック制御される左右の制御ブレーキ12a・12bにおける、メインコントローラ14からの踏力指令値に対する、制御ブレーキ12a・12bの作動により実際に生じる踏力の応答性を示している。図4における踏力の実際の観測値は、ストレインゲージ24により検出された歪量の値を、ブレーキペダルの踏力に換算した値である。図4によれば、踏力指令値が増加していくとき、および減少していくときの両方において、踏力の観測値は、メインコントローラ14からの踏力指令値に追従しており、制御ブレーキ12a・12bの応答性は良好であるといえる。
次に、姿勢制御装置により、実際に車両の姿勢制御を行った実施例について説明する。前記メインコントローラ14およびサブコントローラ15aには、それぞれマイクロコントローラPIC16F877を用い、角速度センサ11には振動型ジャイロセンサを、操舵角センサ13にはポテンショメータを用い、PWMアンプ27にはMOSFETによるHブリッジで構成された電圧型PWMアンプを用い、電動モータ21には直動DCモータを用いた。
また、本姿勢制御装置は、圃場などを走行しているトラクタ1の姿勢を制御するものであるが、本実施例では舗装路面を走行するトラクタ1に対して姿勢制御を行った。また、メインコントローラ14に入力される操舵角は0°に固定して設定した(つまり、操舵角センサ13の検出値をメインコントローラ14に入力しない設定とした)。
さらに、トラクタ1が走行する舗装路面からは、車両の姿勢が乱れるようなヨー方向の外力を受けることがないので、走行中に前輪3・3を急激に操舵することにより、トラクタ1にヨーモーメントを意図的に発生させ、車両の姿勢を変化させた。この場合、前述のように、操舵角センサ13の検出値はメインコントローラ14に入力されないので、前輪3・3の操舵によるコーナリングフォースは、姿勢制御装置にとっては、外乱によるヨーモーメントとして取り扱われる。
図5に示すように、本実施例では、y軸方向をトラクタ1の進行方向とし、トラクタ1の車両の姿勢をy軸に対する角度である姿勢角φ(左回り方向が+)で表し、操舵により車両にかかるヨー角速度をγ(左回り方向が+)で表している。
図6(a)〜(d )に示すように、直進走行中のトラクタ1の前輪3・3を左側(+側)に操舵開始すると(時刻t 1)、ヨー角速度γが+側へ増加し、左右後輪2・2の制御ブレーキ12a・12bに対し、メインコントローラ14から踏力指令値が出力され、制御ブレーキ12a・12bが作動を開始する。また、前輪3・3の操舵開始とともに、車両の姿勢角φも+側に増加する。
図5では、車両は左側へ操舵されてヨー角速度γが+となっているので、制御ブレーキ12a・12bは、左後輪よりも右後輪の制動力が大きくなるように制御され、車両には制御ブレーキ12a・12bの作動により−側(右側)のヨーモーメントがかかる。このように、制御ブレーキ12a・12bが作動を開始するとヨー角速度γが減少し始め、時刻t2になると車両の姿勢角φが減少に転じ、時刻t3で姿勢角φは0となって操舵開始前の姿勢に戻る。なお、時刻t3以降も同様の制御が行われている。
このように、姿勢制御装置の角速度センサ11により、トラクタ1の車両にかかるヨー方向回転の角速度γを検出し、検出したヨー角速度γに基づいて車両の水平方向の姿勢を制御することで、圃場の凹凸や耕うん抵抗などにより、トラクタなどの車両にヨー方向のモーメントがかかったときでも、車両にかかったヨー方向のモーメントを自動的に軽減して、車両の姿勢を保持・修正することができる。これにより、トラクタの姿勢を保持するための前輪操舵の度合いを減少させることができ、作業者の労力を低減するとともに、熟練者でなくても車両の運転操作などの作業を効率的に行うことが可能となる。
また、姿勢制御装置は、検出したヨー角速度に基づいて、車両の回転方向とは逆の方向にヨーモーメントが生じるように、左右後輪の制御ブレーキ12a・12bを制動して車両の姿勢を制御するようにしているので、つまり左右後輪の制御ブレーキ12a・12bの制動力差を利用して車両の姿勢制御を行っているので、作土を排除することがなく、耕盤を痛めずに車両の姿勢制御を行うことが可能となっている。なお、姿勢制御装置により制御ブレーキ12a・12bを制御する場合には、後輪2・2がロックしないように制御することで、耕盤への影響をさらに低減するとともに、姿勢制御の効率を高めることが可能である。
また、姿勢制御装置は、前記ヨー角速度に加えて、操舵角センサ13により検出された前輪の操舵角にも基づいて左右後輪のブレーキを制御し、車両の姿勢変化量が、前輪の操舵角に応じた量となるように制御を行っているので、トラクタ1を操舵する作業者の意図した方向へトラクタ1を進行させることができ、作業者の労力を軽減することができる。
また、図7(a)に示すように、車両が進行方向に対して姿勢角φだけ傾いている状態で、制御ブレーキ12a・12bの制御により車両の姿勢を進行方向へ修正すると、図7(b)に示すように、元の車両の走行中心Pから距離dだけ横方向へずれた走行中心Paを中心として車両が進行する場合がある。このような場合は、姿勢制御装置では、姿勢制御途中における、角速度センサ11の検出値や、メインコントローラ14から制御ブレーキ12a・12bへ出力される踏力指令値などに基づいて、車両の横ずれ量である距離dをメインコントローラ14にて算出するように構成している。
算出した横ずれ量dは、トラクタ1の車両本体5に設置される表示器31に表示され、トラクタ1を運転操作する作業者が横ずれ量dを把握できるようにしている。このように、姿勢制御後の車両の横ずれ量dを作業者が把握できるように構成することで、作業者にとって、本来走行すべき走行経路へ(走行中心Paから走行中心Pへ)車両の左右位置を戻すことが容易となり、作業者の負担を軽減するとともに、作業の質を向上することができる。
また、姿勢制御装置は、車両の横ずれ量dを算出した後、左右後輪2・2の制御ブレーキ12a・12bを制御して、自動的に車両を元の走行経路へ戻すように構成することも可能である。このように、自動的に元の走行経路に戻るように構成することで、姿勢制御後の作業者の操舵の負担をさらに軽減することが可能となる。さらに、本姿勢制御装置による車両の姿勢制御を、GPSを用いた自動走行制御と組み合わせることで、トラクタ1などの車両の高精度な自動走行制御を実現することも可能である。
また、図5に示すトラクタ1のように、車両本体5に作業機7を装着しているときには、車両本体5は、圃場からだけでなく、作業機7からもヨー方向のモーメントを受ける。従って、車両本体5に作業機7を装着するためのリンク機構を構成するロアリンク8・8(図5に図示)に、作業機7から車両本体5が受ける力を検出するセンサを設けて、この作業機7から受ける力をも加味して制御ブレーキ12a・12bの踏力指令値を決定することで、さらに高精度な姿勢制御を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、角速度センサ11として、xy平面でのヨー角速度が検出可能な振動型ジャイロセンサを用いているが、x軸、y軸、z軸の3軸の角速度を検出可能な角速度センサを用いることも可能であり、このような角速度センサを用いた場合は、車両重量や慣性モーメントなどの値を考慮することなく角速度センサからの検出値のみで、高精度な姿勢制御を行うことが可能である。
また、本姿勢制御装置は、トラクタ1の旋回時などに、前輪3・3の操舵角が一定以上になると、旋回内側の後輪3の制御ブレーキ12a・12bを自動的に作動させるオートブレーキ機構に適用することも可能である。つまり、旋回時のオートブレーキ機構作動時に、制御ブレーキ12a・12bの制動度合いを、車両が受ける耕うん抵抗やコーナリングフォースの大きさ(車両にかかるヨーモーメントの大きさ)に応じて変化させるように制御し、安定した姿勢でスムーズに旋回できるようにすることが可能である。
車両の姿勢制御装置を搭載したトラクタを示す側面図である。 姿勢制御装置の概略構成を示すブロック図である。 姿勢制御装置を構成する制御ブレーキを示すブロック図である。 踏力指令値と制御ブレーキの作動による踏力の実際の観測値との関係を示す図である。 姿勢制御されるトラクタの座標系を示す図である。 姿勢制御時における、前輪操舵角、ヨー角速度、姿勢角、および左右の制御ブレーキ動作の変化を示す図である。 姿勢制御による車両位置の横ずれを示す図である。
符号の説明
1 トラクタ
2 後輪
3 前輪
5 車両本体
11 角速度センサ
12a・12b (左右の)制御ブレーキ
13 操舵角センサ
14 メインコントローラ
15a サブコントローラ
21 電動モータ
24 ストレインゲージ

Claims (3)

  1. トラクタ(1)の本体(5)に、トラクタのヨー角速度を検出するための角速度センサ(11)を付設し、前輪(3・3)の操舵角を検出するための操舵角センサ(13)を付設したトラクタの姿勢制御装置において、前記角速度センサ(11)と操舵角センサ(13)と制御ブレーキ(12a・12b)は、それぞれメインコントローラ(14)に接続し、該メインコントローラ(14)は、入力された角速度センサ(11)によるトラクタのヨー方向の角速度の検出値、及び操舵角センサ(13)による前輪(3・3)の操舵角の検出値に基づいて、トラクタ(1)に付与するヨー方向のモーメント値を算出し、算出したモーメント値を制御ブレーキ(12a・12b)の踏力指令値に変換し、該制御ブレーキ(12a・12b)へ出力する構成とし、該トラクタ(1)の本体(5)に作業機(7)を装着し、該本体(5)に圃場からだけでなく、該作業機(7)からもヨー方向のモーメントを受ける場合に、該本体(5)に作業機(7)を装着するリンク機構のロアリンク(8)に、該作業機(7)から本体(5)が受ける力を検出するセンサを設け、該作業機(7)から受ける力をも加味して制御ブレーキ(12a・12b)の踏力指令値を決定することを特徴とするトラクタの姿勢制御装置。
  2. 請求項1記載のトラクタの姿勢制御装置において、前記トラクタ(1)には表示手段が設けられ、姿勢制御装置による姿勢制御前後での、トラクタ(1)の横位置ずれ量を算出し、該表示手段に表示することを特徴とするトラクタの姿勢制御装置。
  3. 請求項2記載のトラクタの姿勢制御装置において、姿勢制御装置による姿勢制御を行い、前記横位置ずれ量に基づいて、トラクタ(1)の位置を元の走行経路へ戻すように、左右後輪のブレーキ(12a・12b)を制御することを特徴とするトラクタの姿勢制御装置。
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