JP4272570B2 - 高周波用伝送線路 - Google Patents

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本発明は、高周波用電子部品を搭載する基板の高周波信号を伝送させるための高周波用伝送線路の構造に関する。
従来、マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波用途に用いられる半導体素子等の電子部品に接続される、高周波信号を伝送させるための高周波用伝送線路を外部電気回路基板等の他の高周波用伝送線路に接続する際、リード端子やボンディングワイヤ等の電気的接続手段を介して互いに接続していた。このようなリード端子やボンディングワイヤ等の電気的接続手段を介して外部に接続される高周波用伝送線路を有する回路基板の平面図を図5に示す。
図5において、回路基板は、セラミックス等の絶縁体から成る絶縁基体11の上面に半導体素子等の電子部品14を載置するための載置部11aと、載置部11aの周辺から絶縁基体11の上面の端にかけて電子部品14と外部電気回路基板の外部伝送線路とを電気的に導通接続するための線路導体12および線路導体12の両側に所定間隔をもって形成され、線路導体12との間で高周波信号を伝送させるための同一面接地導体16から成る高周波用伝送線路17とから主に構成されている。
そして、線路導体12は、絶縁基体11の上面の端にある一端にリード端子やボンディングワイヤ等の第一の電気的接続手段13が接続され、他端にボンディングワイヤ等の第二の電気的接続手段15を介して電子部品14が接続される。さらに、線路導体12は、一端側の第一の電気的接続手段13が接続される部位に幅広部12aが形成されており、リード端子やボンディングワイヤ等の第一の電気的接続手段13を接合するために十分な面積を確保するための幅広部12aで外部電気回路基板等(図示せず)との電気的接続を良好にし、電子部品14と外部電気回路基板等との間で高周波信号を効率よく入出力できる高周波用伝送線路17として機能する。
絶縁基体11は、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス、またはエポキシ樹脂等の樹脂から成る。絶縁基体11がセラミックスから成る場合、その上面に線路導体12と同一面接地導体16とがタングステン(W),モリブデン(Mo)−マンガン(Mn)等から成る金属ペーストを高温で焼成したメタライズ層として形成される。
線路導体12は、伝送する高周波信号の特性インピーダンス値になるように適宜線路幅が調整され、線路導体12と同一面接地導体16との距離も線路導体12を伝送する高周波信号が所定の特性インピーダンス値になるように調整されている。このようにして、高周波信号を効率よく伝送させることが可能となる。
第一の電気的接続手段13は、高周波用伝送線路同士を電気的に接続する機能を有する。従って、第一の電気的接続手段13には、電気的な抵抗が少ない金(Au)等の金属から成るボンディングワイヤや鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金,Fe−Ni合金等の金属から成るリード端子が用いられ、リード端子が用いられる場合、銀(Ag)ロウ等の導電性接着材を介して線路導体12の一端の幅広部12aに接続固定される。
そして、載置部11aの上面に高周波用半導体素子等の電子部品14が載置固定され、線路導体12の他端(載置部11a側の端)にボンディングワイヤ等の第二の電気的接続手段15を介して接続され、さらに線路導体12の一端が第一の電気的接続手段13を介して外部電気回路基板に形成された外部伝送線路に接続されることによって、線路導体12は電子部品14と外部電気回路基板との間で高周波信号を入出力させるための線路導体12として機能する。また、線路導体12に幅広部12aが形成されていることによって、第一の電気的接続手段13を接合するのに十分な面積を確保できるので線路導体12に第一の電気的接続手段13を強固に接合することができる。
しかしながら、このような線路導体12は幅広部12aが設けられていることから、幅広部12aの部分における線路導体12と同一面接地導体16との間の距離が短くなり、短くなった分の線路導体12と同一面接地導体16との間に生じる容量成分(キャパシタンス)が線路導体12に付加され、幅広部12aにおいて高周波用伝送線路17の特性インピーダンス値が残部12cにおける特性インピーダンス値よりも小さくなり、インピーダンス値の不整合が生じてしまう。その結果、近時の信号の高周波化により、幅広部12aと残部との境界部で発生する反射損失等の伝送損失が大きくなるという問題が発生するようになってきた。
そこで、図5に示すように、幅広部12aと残部12cとの間に幅狭部12bを形成するとともに、幅広部12aと幅狭部12bとを除く残部12cの幅を幅広部12aよりも狭くかつ幅狭部12bよりも広くなるようにする構成が提案されている(特許文献1参照)。
この構成により、幅広部12aにおいて容量成分が大きくなり、高周波用伝送線路17の幅広部12aにおける特性インピーダンス値が残部12cにおける特性インピーダンス値よりも低い値となるが、幅狭部12bにおいて容量成分を小さくしてインピーダンス値を残部12cにおける特性インピーダンス値よりも高くすることができるので、幅広部12aと幅狭部12bとで所定の特性インピーダンス値からのずれを互いに相殺させ、幅広部12aと幅狭部12bとを有する高周波用伝送線路17を伝送する高周波信号のインピーダンス値を所定の特性インピーダンス値に近い値とすることができた。
特開2001-102820号公報
しかしながら、線路導体12を伝送する高周波信号がより高周波になると、線路導体12を所定の特性インピーダンス値に合わせるためには、その幅を狭くしなければならず、それに伴い上記従来の構成においては、幅狭部12bを非常に狭いものとしなければならなかった。その結果、幅狭部12bの幅が狭くなりすぎて、幅狭部12bを形成するのが困難となってきた。即ち、幅狭部12bにおけるメタライズ層のかすれ(非形成部)が生じて断線してしまったり、線路導体12の加工最小限界の幅を下回ってしまい幅狭部12bを全く形成できなくなったりするという問題が顕著に発生するようになってきた。
従って、本発明は上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、高周波信号を確実に伝送させるとともに、高周波信号の伝送損失の発生を抑制することのできる高周波用伝送線路を提供することである。
本発明の高周波用伝送線路は、絶縁基体の上面に形成され、一端が前記絶縁基体の上面の端にある線路導体と、この線路導体の両側に所定間隔をもって形成された同一面接地導体とから成る高周波用伝送線路において、前記線路導体は、前記一端に幅広部が形成されており、前記同一面接地導体は、前記線路導体に対向する辺部で前記幅広部とその残部との境界部に位置する部位に切欠き部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の高周波用伝送線路において、好ましくは、前記線路導体は、前記幅広部とその残部との間に幅狭部が形成されており、前記切欠き部は、前記幅狭部と前記残部との境界部に位置する部位に形成されていることを特徴とする。
本発明の高周波用伝送線路によれば、絶縁基体の上面に形成され、一端が前記絶縁基体の上面の端にある線路導体と、この線路導体の両側に所定間隔をもって形成された同一面接地導体とから成り、線路導体は、一端に幅広部が形成されており、同一面接地導体は、線路導体に対向する辺部で幅広部とその残部との境界部に位置する部位に切欠き部が形成されていることから、線路導体の幅広部とこれに対向する同一面接地導体との間において容量成分が大きくなり、高周波用伝送線路の幅広部が形成されている部位の特性インピーダンス値が高周波用伝送線路の残部の部位の特性インピーダンス値よりも低い値となるが、幅広部とその残部との境界部に位置する同一面接地導体の部位に形成されている切欠き部により誘導成分(インダクタンス)が発生し、この誘導成分により幅広部とその残部との境界部のインピーダンス値は特性インピーダンス値よりも高い値となるので、高周波用伝送線路の幅広部が形成されている部位の特性インピーダンス値の低下分を相殺させて、高周波用伝送線路の特性インピーダンスをある一定範囲内の値とすることができる。これによって、線路導体の一端に幅広部が形成されても、高周波用伝送線路の幅広部と残部との境界部で発生する高周波信号の反射を抑制することができ、高周波信号の伝送損失の発生を抑制することのできる高周波用伝送線路を提供することができる。
また、線路導体に幅狭部を形成する必要がないことから、線路導体にかすれが生じて断線してしまったり、線路導体の加工最小限界の幅を下回ってしまい線路導体を形成できなくなったりするということがなくなる。従って、高周波信号を確実に伝送できる高周波用伝送線路とできる。
また、本発明の高周波用伝送線路によれば、上記構成において好ましくは、線路導体は、幅広部とその残部との間に幅狭部が形成されており、切欠き部は、幅狭部と残部との境界部に位置する部位に形成されていることから、線路導体の幅広部とこれに対向する同一面接地導体との間において容量成分が大きくなり、高周波用伝送線路の幅広部が形成されている部位の特性インピーダンス値が高周波用伝送線路の残部の特性インピーダンス値よりも低い値となるが、線路導体の幅広部とその残部との間に形成されている幅狭部で容量成分が小さくなり、幅狭部と残部との境界部に位置する切欠き部において誘導成分が発生することから、幅狭部および幅狭部と残部との境界部における高周波用伝送線路の特性インピーダンス値が高周波用伝送線路の残部の特性インピーダンス値よりも高い値となり、幅狭部および幅狭部と残部との境界部の2箇所において、幅広部で低下した特性インピーダンス値を段階的に高くして相殺することができる。これによって、線路導体の一端に幅広部が形成されても、幅広部の特性インピーダンス値の低下分を段階的に滑らかに相殺させ、高周波用伝送線路の幅広部と残部との境界部で発生する高周波信号の反射を抑制することができ、高周波信号の伝送損失の発生を抑制することのできる高周波用伝送線路を提供することができる。
また、このように幅広部で低下した特性インピーダンス値を段階的に高くさせるため、幅狭部は線路導体の最小加工限界の幅まで幅狭にする必要がなくなり、幅狭部にかすれが生じて断線してしまったり、線路導体の加工最小限界の幅を下回ってしまい線路導体を形成できなくなったりするということがなくなる。従って、高周波信号を確実に伝送できる高周波用伝送線路とできる。
本発明の高周波用伝送線路について以下に詳細に説明する。図1は本発明の高周波用伝送線路の実施の形態の一例を示す平面図であり、1は絶縁基体、2は線路導体、2aは線路導体2の一端に形成された幅広部、2cは線路導体2の残部、6は同一面接地導体、6aは同一面接地導体6の線路導体2に対向する辺部で幅広部2aとその残部2cとの境界部に位置する部位に形成された切欠き部、7Aは線路導体2と同一面接地導体6とから成る高周波用伝送線路を示す。回路基板は主としてこれらで構成される。なお、同図において、3は第一の電気的接続手段、5は第二の電気的接続手段、4は電子部品を示す。
本発明の高周波用伝送線路7Aは、セラミックス等の絶縁体から成る絶縁基体1の上面に形成され、一端が絶縁基体1の上面の端にある線路導体2と、線路導体2の両側に所定間隔をもって形成された同一面接地導体6とから成り、線路導体2は、一端に幅広部2aが形成されており、同一面接地導体6は、線路導体2に対向する辺部で幅広部2aとその残部2cとの境界部に位置する部位に切欠き部6aが形成されている。
なお、図1においては、第一の電気的接続手段3にリード端子(板状の導体)を用い、第二の電気的接続手段5にボンディングワイヤを用いた形態を例示しているが、第一の電気的接続手段3をボンディングワイヤとし、第二の電気的接続手段5をリード端子としたり、両方をボンディングワイヤまたはリード端子としてもよい。
本発明における絶縁基体1は、アルミナセラミックスや窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス、または、エポキシ樹脂等の樹脂から成る。また、絶縁基体1は、その上側主面に、電子部品4を載置する載置部1aを有している。
載置部1aには、電子部品4が機械的に接着固定されるための導体層(図示せず)が形成されている。電子部品4は、この導体層にAgロウ、Au−錫(Sn)半田やAgエポキシ等の導電性接着材を介して接着される。
絶縁基体1がセラミックスから成る場合、その上面に線路導体2と同一面接地導体6とから成る高周波用伝送線路7AがW,Mo−Mn等から成る金属ペーストを高温で焼成したメタライズ層として形成される。また、高周波用伝送線路7Aは金属薄膜形成法によって形成されていてもよく、その場合、線路導体2および同一面接地導体6は窒化タンタル(TaN),ニクロム(Ni−Cr)合金,チタン(Ti),パラジウム(Pd),白金(Pt)等から成る金属薄膜層によって形成され、セラミックグリーンシートを焼成した後にスパッタリング等の周知の金属薄膜形成法により形成される。
線路導体2は、第一の電気的接続手段3が接続される部位に幅広部2aが形成されるとともに、同一面接地導体6には、線路導体2に対向する辺部で幅広部2aとその残部2cとの境界部に位置する部位に切欠き部6aが形成されている。
線路導体2の一端に幅広部2aが形成されていることにより、幅広部2aにおいて線路導体2の絶縁基体1に対する密着力が補強され、一端にリード端子による第一の電気的接続手段3が接続されても線路導体2が絶縁基体1から剥離しにくくなる。また、幅広部2aは第一の電気的接続手段3を線路導体2に機械的に強固に接続させるために十分な幅が確保される。
ここで残部2cは、伝送する高周波信号の所定の特性インピーダンス値になるように適宜線路幅が調整される。そして、幅広部2aと残部2cとの境界部における切欠き部6aの切欠き寸法は、高周波用伝送線路7Aの幅広部2aが形成されている部位の特性インピーダンス値の低下分を相殺させ、高周波用伝送線路7Aの残部2cの部位の特性インピーダンス値に近い値とすることができるように決められる。これにより、線路導体2に高周波信号を効率よく伝送させることが可能となる。
また、切欠き部6aにおける線路導体2と切欠き部6の奥側の同一面接地導体6との距離は、幅広部2aにおける特性インピーダンス値の低下分を相殺させることができるように、線路導体2を伝送する高周波信号の周波数,波長等に応じて適宜決定される。
同一面接地導体6に切欠き部6aが形成されることにより、切欠き部6aにおいて、部分的に同一面接地導体6から線路導体2までの距離が大きくなり、線路導体2と同一面接地導体6との間の容量成分が少なくなり、切欠き部6が形成された部位の高周波用伝送線路7Aの特性インピーダンスの誘導成分の実効性が大きくなる。具体的に、高周波信号の周波数が3〜30GHz程度の範囲であれば、切欠き部6aの幅は、0.05〜0.5mm程度、奥行きは幅広部2aの幅の0.3〜2倍程度であればよく、幅広部2aにおけるインピーダンス値の低下分を切欠き部6による容量成分の低下によって有効に相殺させることができる。
特に、同一面接地導体6の辺部に形成される切欠き部6aは、幅広部2aと残部2cとの境界部に設けるのが重要であり、この構成により、幅広部2aと切欠き部6aが連続的に設けられ、これにより幅広部2aにおける線路導体2のインピーダンス値の低下分を補うことができることから、確実に幅広部2aにおける特性インピーダンス値の低下分を相殺させることができるものとなる。これにより、高周波用伝送線路7Aを伝送する高周波信号が幅広部2aと残部2cとの境界部において反射されて発生する反射損失を有効に低減させることが可能となる。
切欠き部6aの平面視形状は、図1に示すような四角形状である他に、図2(a)に示すような三角形状や図2(b)に示すような円弧状等種々の形状とし得る。特に、図2(a)に示すような三角形状または図2(b)に示すような円弧状であるのが切欠き部6aにおける線路導体2から同一面接地導体6までの距離を滑らかに変化させ、それに伴い、線路導体2のインピーダンス値を滑らかに変化させることができることから好ましい。ただし、幅広部2aと残部2cとの境界部において切欠き部6aの奥行き、すなわち線路導体2と接地導体6との距離が最も大きくなるようにし、境界部から離れるにつれ漸次奥行きが浅くなるようにするとよい。
この構成とすることによって、切欠き部6aにおける線路導体2から同一面接地導体6までの距離を滑らかに変化させることができることから、高周波用伝送線路7Aの特性インピーダンス値の変化を滑らかなものとし、高周波用伝送線路7Aを伝送する高周波信号に反射損失が発生するのを確実に防止することができる。線路導体2のインピーダンス値が急激に変化すると、インピーダンス値が急激に変化する部位において反射損失が発生し易くなる。
なお、図2(b)の形態においても、切欠き部6aの奥側の端には直線部を設けるのがよく、円弧状の切欠き部6aの端が滲んで正確に形成できなくなるのを防止できる。これにより、切欠き部6aを所望の形状に形成し、高周波用伝送線路7Aに高周波信号を効率よく伝送させることができる。
またこの構成によって、従来のように線路導体2に幅狭部を形成する必要がなくなることから、線路導体2にかすれが生じて断線してしまったり、線路導体2の加工最小限界の幅を下回ってしまい線路導体2を形成できなくなったりするということがなくなる。従って、高周波信号を確実に伝送できる高周波用伝送線路7Aとできる。
なお、線路導体2と同一面接地導体6の露出する表面には、ニッケル(Ni)や金(Au)等の耐食性に優れる金属を1〜20μm程度の厚さで被着させておくのが良く、線路導体2と同一面接地導体6の酸化腐食を有効に防止し得るともに、第一の電気的接続手段3と線路導体2との接続、および線路導体2と第二の電気的接続手段5との接続を強固にし得る。従って、線路導体2の露出表面には、例えば、厚さ1〜10μm程度のNiメッキ層と厚さ0.1〜3μm程度のAuメッキ層とが電解メッキ法や無電解メッキ法により順次被着されているのがより好ましい。
第一の電気的接続手段3は、高周波用伝送線路7Aと外部電気回路基板(図示せず)の外部伝送線路とを電気的に接続するとともに、絶縁基体1を機械的に支持固定する機能を有する。従って、第一の電気的接続手段3には、電気的な抵抗が少なく、機械的強度の強いFe−Ni−Co合金,Fe−Ni合金等の金属から成る図1に示すようなリード端子が用いられ、Agロウ等の導電性接着材を介して線路導体2の一端に接続固定されるのがよい。もちろん、電気的な接続を行なう目的を達成するだけなら、第一の電気的接続手段3はAu線から成るボンディングワイヤ等であってもよい。
そして、載置部1aの上面に高周波用半導体素子等の電子部品4が載置固定され、ボンディングワイヤ等の第二の電気的接続手段5を介して線路導体2の他端(載置部1a側の端)に接続され、さらに、第一の電気的接続手段3が外部電気回路基板に形成された外部伝送線路に接続されることによって、電子部品4と外部電気回路基板との間で高周波信号を入出力させるための高周波用伝送線路7Aとなる。なお、外部伝送線路も高周波用伝送線路7Aと同様な幅広部および切欠き部を有する構成とするのがよい。
また、本発明の高周波用伝送線路の実施の形態の他の例として、好ましくは、図3に平面図を示すような高周波用伝送線路7Bであってもよい。なお、図3において、図1に示す部位と同等の部位には図1と同じ符号を付した。また、2bは線路導体2の幅広部2aと残部2cとの間に形成された幅狭部である。
この高周波用伝送線路7Bは、高周波用伝送線路7Aにおいて、線路導体2は幅広部2aとその残部2cとの間に幅狭部2bが形成されており、切欠き部6aは、幅狭部2bと残部2cとの境界部に位置する部位に形成されている。
高周波用伝送線路7Bは、第一の電気的接続手段3が接続される一端に幅広部2aが形成されるとともに、幅広部2aとその残部2cとの間に幅狭部2bが形成されており、切欠き部6aは、幅狭部2bと残部2cとの境界部に位置する部位に形成されていることから、線路導体2の幅広部2aとこれに対向する同一面接地導体6との間において容量成分が大きくなり、高周波用伝送線路7Bの幅広部2aが形成されている部位の特性インピーダンス値が高周波用伝送線路7Bの残部の特性インピーダンス値よりも低い値となるが、線路導体2の幅広部2aとその残部2cとの間に形成されている幅狭部2bで容量成分が小さくなり、幅狭部2bと残部2cとの境界部に位置する切欠き部6aにおいて誘導成分が発生することから、幅狭部2bおよび幅狭部2bと残部2cとの境界部における高周波用伝送線路7Bの特性インピーダンス値が高周波用伝送線路7Bの残部の特性インピーダンス値よりも高い値となり、幅狭部2bおよび幅狭部2bと残部2cとの境界部の2箇所において、幅広部2aで低下した特性インピーダンス値を段階的に高くして相殺することができる。これによって、線路導体2の一端に幅広部2aが形成されても、幅広部2aの特性インピーダンス値の低下分を段階的に滑らかに相殺させ、高周波用伝送線路の幅広部と残部との境界部で発生する高周波信号の反射を抑制することができ、高周波信号の伝送損失の発生を抑制することのできる高周波用伝送線路を提供することができる。
また、このように幅広部2aで低下した特性インピーダンス値を段階的に高くさせるため、幅狭部2bは線路導体2の最小加工限界の幅まで幅狭にする必要がなくなり、幅狭部2bにかすれが生じて断線してしまったり、線路導体2の加工最小限界の幅を下回ってしまい線路導体2を形成できなくなったりするということがなくなる。従って、高周波信号を確実に伝送できる高周波用伝送線路7Bとできる。
ここで、切欠き部6aの平面視形状は、図3に示すような四角形状である他に、上記高周波用伝送線路7Aと同様に、図2(a)に示すような三角形状や図2(b)に示すような円弧状等種々の形状とし得る。ここでも、図2(a)または図2(b)に示す形状であるのが好ましく、幅広部2aと残部2cとの境界部において切欠き部6aの奥行き、すなわち線路導体2と接地導体6との距離が最も大きくなるようにし、境界部から離れるにつれ漸次奥行きが浅くなるようにするとよい。
また、図4(a)に平面図を、図4(b)に断面図を示すように高周波用伝送線路7Bが半導体素子収納用パッケージ(以下、単にパッケージともいう)に形成されていてもよい。同図において、パッケージには高周波用伝送線路7Bが形成された例を示すが、高周波用伝送線路7Aが形成されてもよいことは言うまでもない。これらの図において、1は絶縁基体、2は高周波用伝送線路、3はリード端子を用いた第一の電気的接続手段、4は電子部品であり、主としてこれらで高周波用伝送線路7Bを有するパッケージが構成される。
このパッケージは、載置部1aを取り囲むようにして立設された枠部1bを有するセラミックス等の絶縁体から成る絶縁基体1の上面に、電子部品4への高周波信号入出力用の線路導体2と、線路導体2の両側に所定間隔をもって形成された同一面接地導体6とから成る高周波用伝送線路7Bが形成されたものである。この線路導体2は、図1と同様、第一の電気的接続手段3が接続される部位に幅広部2aが形成されるとともに、幅広部2aとその残部との間に幅狭部2bが形成されており、さらに幅狭部2bと残部2cとの境界部に位置する同一面接地導体6の辺部に切欠き部6aが形成されている。なお、このようなパッケージにおいて、高周波用伝送線路7Bの一部は、枠部1bと絶縁基体1とに挟まれて挿通する構成となる。
ここで、絶縁基体1は、図1の場合と同様にアルミナセラミックスや窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス、または、エポキシ樹脂等の樹脂から成る。
線路導体2において、残部2cは伝送する高周波信号の所定の特性インピーダンス値になるように適宜線路幅が調整されているが、残部2cの絶縁基体1と枠部1bとに挟まれて導通する内部導通部2c−bでは、絶縁基体1の表面に形成されている残部2cに比べ幅の狭いものとして、高周波用伝送線路7Bの内部導通部2c−bを伝送する高周波信号の特性インピーダンス値に整合させるのがよい。
なお、図4(b)に示すように、幅狭部2bは枠部1bの直下に配置されるとよく、枠部1bとなるセラミックグリーンシートを積層する際に、絶縁基体1と枠部1bとなるセラミックグリーンシート同士の接着面を広くすることができるので、絶縁基体1と枠部1bとの密着強度を高め、内部の気密信頼性を向上できるという作用効果も有する。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更を行なうことは何等支障ない。
本発明の高周波用伝送線路の実施の形態の一例を示す平面図である。 (a)および(b)は本発明の高周波用伝送線路の実施の形態の他の例を示す平面図である。 本発明の高周波用伝送線路の実施の形態の他の例を示す平面図である。 (a)は本発明の高周波用伝送線路をパッケージに適用したときの実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 従来の高周波用伝送線路の例を示す平面図である。
符号の説明
1:絶縁基体
2:線路導体
2a:幅広部
2b:幅狭部
2c:残部
3:第一の電気的接続手段
4:電子部品
6:同一面接地導体
6a:切欠き部
7A,7B:高周波用伝送線路

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  1. 絶縁基体の上面に形成され、一端が前記絶縁基体の上面の端にある線路導体と、該線路導体の両側に所定間隔をもって形成された同一面接地導体とから成る高周波用伝送線路において、
    前記線路導体は、前記一端に幅広部が形成されており、かつ前記幅広部とその残部との間に幅狭部が形成されており、
    前記同一面接地導体は、前記線路導体に対向する辺部で、前記幅狭部と前記残部との境界部に位置する部位に切欠き部が形成されてることを特徴とする高周波用伝送線路。
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