JP4271798B2 - 緩衝梱包材および該緩衝梱包材を用いた梱包体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、梱包材に関し、更に詳しくは、ガラス製品やセラミック製品等の脆性材料を輸送する際の破損から、円盤型等の板状体製品を保護するための緩衝梱包材および該緩衝梱包材を使用した梱包体に関する。
【0002】
【従来の技術】
壊れやすい製品の梱包材料として、発泡ポリエチレン等のポリマー梱包材は、その緩衝性能が優れているため、外部からの衝撃から脆性材料などを守る有用な材料としてよく使用されている。
【0003】
従来は、図1に示すように円筒形状やリング形状などの板状製品1を略正方形平板および板状製品の外形に適合するようにくりぬかれた略正方形平板を2組積層することにより製品を保護していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような形状の梱包材は、廃棄・回収の際、その体積がかさばり、保管・運送等に多大なコストが生じている。
【0005】
本発明はガラス製品や陶器などのセラミックス製品が輸送の際に破損することなく、かつ体積が嵩張らず保管場所のスペースや廃棄量を低減、資材コストを低減できる緩衝梱包材および該緩衝梱包材を用いた梱包体の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、円筒形状やリング形状などの板状体の製品を最小限の梱包材料で覆うことについて鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、1枚の略正方形の平板から8角形の平板を切り抜いてなる、8角形の平板と切り抜かれた後の略正方形の平板との1組からなる板状体の緩衝梱包材であって、8角形を構成する辺のうち、4辺は該板状体の外形と内接し、他の4辺は元の略正方形の各辺と重なりあうように切り抜いてなる板状体の緩衝梱包材とすることにより、および該緩衝梱包材を複数用いた梱包体とすることにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0008】
以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
【0009】
図2は、本発明の緩衝梱包材を1枚の平板から作成する場合の一例を示すものである。直径d、高さhの円筒形状製品用の緩衝梱包材は、例えば、緩衝梱包材を2組使用した梱包体とした場合は以下のような工程により製造することができる。まず緩衝梱包材として下記の(1)〜(4)の要領で2組用意する。
【0010】
(1) 直径dに、緩衝梱包材の縁となる部分の幅aの2倍を加えた長さを一辺としてもつ略正方形の平板〔厚さ:h/2〕を準備する。
【0011】
(2) 略正方形の平板の各辺からaだけ離れた内面に、一辺がdの正方形ABCDを描く。
【0012】
(3) 正方形ABCDの対角線を描き、その交点を中心として二分されるように対角線上に長さ〔d+2a〕相当の線分EGおよび線分FHをとり、各端点E、F、GおよびHを含んで対角線に垂直な線PI、JK、LM、NO〔長さ:b〕を引く。
【0013】
(4) (3)で作図した垂直な線が、正方形ABCDの各辺と交わる部分によって囲まれる8角形部IJKLMNOPを略正方形の平板より切り出す。この8角形は、長辺IJ、KL、MNおよびOPと、短辺JK,LM,NOおよびPIから形成される。
【0014】
続いて、緩衝梱包材、梱包体としての使用方法を、図3を用いて説明する。
【0015】
まず、第1に上記(4)で切り出した、1枚の8角形の平板2の上に、直径dの円筒形の板状製品1を配置する。このとき、円筒形状製品は8角形の辺のうち、長辺IJ、KL、MNおよびOPと内接することになる。
【0016】
ついで、(4)で8角形部を切り出した後の2枚の略正方形平板3を、切り出した際の位置から45度回転させて、板状製品1にかぶせる。このとき、製品は、略正方形の平板の、8角形の各辺IJ,KL,MNおよびOPに相当する辺と接することにより、保持される。また、8角形の短辺JK,LM,NOおよびPIは、略正方形の各辺と接することになる。
【0017】
そして、最後に残った1枚の8角形の平板2を、上述のように切り出したときより45度回転させて、板状製品1の上にかぶせ、製品と緩衝梱包材との梱包体をさらに梱包体と略同等大きさの段ボールなどよりなる収納箱にセットすればよい。
【0018】
8角形の平板と略正方形の平板とをこのような位置関係とすることにより、8角形の平板の各辺JK、LM,NOおよびPIが略正方形の各辺と重なり合い、収納箱となる段ボール中で隙間を生じることがないため、製品を確実に保護することができる。
【0019】
なお、上述の各辺JK、LM,NOおよびPIと略正方形の各辺との重なり合いは、製造上の誤差等もあり厳密に重ね合わす必要はなく、製品への緩衝効果に影響を与えない範囲で若干ずれてもかまわない。
【0020】
一例として緩衝梱包材を2組使用して被梱包物である円筒形状物を1枚収納する梱包体について説明したが、厚さを被梱包物の厚さと同じとした緩衝梱包材を使用して、1組の緩衝梱包材で1枚の被梱包物に対応させてこれを多段に複数重ねてもいいし、また、これを5段重ねた後、別の被梱包物1枚を2組の緩衝梱包材で梱包したものを重ねる等、緩衝梱包材の外形寸法さえ同じであれば被梱包物の大きさ、厚さ等に合わせて、緩衝梱包材の内径寸法や厚さを変化させたり、組合せ方を変えることにより自在に最適な梱包体を選択することができる。
【0021】
緩衝梱包材の材質としては、特に限定することなく、種々の材料を用いることができる。例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン、発泡スチロール等の発泡体が好ましいが、段ボール、木質系パルプ、繊維質等々、被梱包物の材質に合わせて種々選択して用いることが出来る。
【0022】
なお、緩衝梱包材の縁となる部分の幅aとしては、梱包材の材質や製法からなる物性、また内包される被梱包物の外径、重量、耐加重にもよるが、通常起こりうる外部からの衝撃から製品を保護できる程度にあれば充分であり、例えば、発泡ポリエチレンを梱包材として使用した場合には、10〜50mmの範囲とすれば良いが、強度及び材料効率面から20〜40mmが好ましい。
【0023】
また、本発明によればこの緩衝梱包材の縁となる部分の幅aと、くり抜いた部分が元の略正方形板の各辺と接する部分の長さbは、被梱包物外径dとして下記の関係にある。
【0024】
2a=0.414d−b
従ってaとbは比例関係(負の傾き)にあり、被梱包物の外径に合わせ、最適な数値を適宜選択することになる。
【0025】
本発明の緩衝梱包材・梱包体は、円筒形状やリング形状などの形状を有する板状製品、例えば、スパッタリングターゲット、フランジ用リング材、半導体製造装置用石英ガラス部品、セラミックス部品やガラス工芸品などの板状製品等を輸送する際に非常に有用である。
【0026】
以下、本発明を実施例をもって更に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0027】
実施例1
直径330mm、厚さ20mmの円筒状の半導体製造装置用石英ガラス部品を輸送する際の緩衝梱包材を製造した。
【0028】
まず、一辺が380mm、厚さが10mmの発泡ポリエチレンからなる略正方形の平板2枚を用意し、各辺から25mm内側に一辺が330mmの正方形を描いた。次に、この正方形の対角線を引き、その交点より各点に向かって、190mmの位置に印を付け、この印を付けた点を含み対角線に垂直な線を引き、8角形を作図した。8角形の長辺の長さは208mm、短辺の長さは86mmであった。この8角形部分を市販のカミソリを用いて切り抜き、2組の緩衝梱包材を製造した。
【0029】
続いて、一辺(内径)が380mmの箱形をした段ボール収納箱の底部に、1枚の8角形の平板を、8角形の短辺が段ボールの各辺側面と接するように置き、その上に製品を配置した。ついで、切り抜かれた後の略正方形の平板2枚を製品に重ねることによって製品の側面を保持し、残った1枚の8角形の平板を、再び8角形の短辺が段ボールの各辺側面と接するように置き、段ボールの蓋を閉じた。
【0030】
緩衝梱包材は、段ボール収納箱内で製品を確実に保護し、輸送による破損はなかった。
【0031】
実施例2
直径330mm、厚さ20mmの円筒状の半導体製造装置用石英ガラス製品1枚と、直径330mm、内径170mm、厚さ10mmのリング状のガラス製品3枚を輸送する際の緩衝梱包材・梱包体を製造した。
【0032】
まず、一辺が380mm、厚さが10mmの発泡ポリエチレンからなる略正方形の平板5枚を用意し、各辺から25mm内側に一辺が330mmの正方形を描いた。次に、この正方形の対角線を引き、その交点より各点に向かって、190mmの位置に印を付け、この印を付けた点を含み対角線に垂直な線を引き、8角形を作図した。8角形の長辺の長さは208mm、短辺の長さは86mmであった。この8角形部分をニクロム線加熱切断器を用いて切り抜き、5組の緩衝梱包材を製造した。
【0033】
続いて、一辺(内径)が380mmの箱形をした段ボール収納箱の底部に、1組の緩衝梱包材のうちの1枚の8角形の平板を、8角形の短辺が段ボールの各辺側面と接するように置き、その上にリング状ガラス製品を配置した。次いで、切り抜かれた後の略正方形の平板1枚を製品に重ねて製品側面を保持した。同様にしてその上に1組づつ2組の緩衝梱包材を用いて2枚目、3枚目のリング状製品を重ねた。次にまた3枚目のリング状製品の上に、8角形の平板を、8角形の短辺が段ボール側面と接するように置き、その上に厚さ20mmの円筒状製品を配置した。そして切り抜かれた後の略正方形の平板2枚を円筒状製品に重ね製品の側面を保持し、残った1枚の8角形の平板を、同様に8角形の短辺が段ボールの各辺側面と接するように置き、段ボールの蓋を閉じた。
【0034】
緩衝梱包材を組み合わせた梱包体は、段ボール収納箱内で製品を確実に保護し、輸送による破損はなかった。
【0035】
【発明の効果】
上述したように、本発明の緩衝梱包材を用いることにより、最小限の梱包材使用量によって円筒状又はリング状などの板状体製品を破損することなく輸送することが可能となった。又、使用後は、元の平板の状態で保存しておくことができるので、従来の梱包材に比べて保存場所のスペースを2分の1に低減することが可能となり、環境に優しい緩衝梱包材・梱包体を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来使用されている円筒形状の製品の緩衝梱包材を模式的に示す図である。
【図2】 略正方形の平板より8角形の平板を切り抜くための作図法を示す図である。
【図3】 本発明の緩衝梱包材の使用方法を示す図である。
【符号の説明】
1:板状製品
2:8角形の平板
3:略正方形平板
Claims (5)
- 1枚の略正方形の平板から8角形の平板を切り抜いてなる、8角形の平板と切り抜かれた後の略正方形の平板との1組からなる板状体の緩衝梱包材であって、8角形を構成する辺のうち、4辺は該板状体外形と内接し、他の4辺は元の略正方形の各辺と重なり合うように切り抜いてなることを特徴とする板状体の緩衝梱包材。
- 板状体が円筒状もしくはリング状形状物である請求項1に記載の緩衝梱包材。
- 板状体が略正方形状の各辺の一部を形成する4辺を含む多角形状物である請求項1に記載の緩衝梱包材。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の緩衝梱包材を2組使用してなる板状体の梱包体。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の緩衝梱包材及び/又は請求項4に記載の梱包体を複数組重ねて使用してなる板状体の梱包体。
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