JP4271498B2 - 多孔質材料およびその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性有機モノマーの重合物と水膨潤性粘土鉱物とからなる三次元網目を形成してなり、発泡手段を用いずに得られる多孔質材料およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂の軽量化、成形性、断熱性の向上などの点から、例えばポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノール樹脂などの有機高分子を発泡させ、多孔質体として用いることが以前から広く行われてきた(例えば、非特許文献1参照)。
現在まで、かかる多孔質体の機械強度や断熱性能を高めるために、発泡方法の改良や気孔構造を変化させることが検討されてきている。特に、近年、金属酸化物や粘土鉱物を用いたナノコンポジット研究の進展に伴い、幾つかの高分子系において無機材料と複合させた発泡体の製造研究がなされている。例えば、ポリプロピレンにおいて、発泡倍率と機械物性を改良する目的で、粘土鉱物、または発泡剤及びシランカップリング剤を予め吸着させた粘土鉱物やケイ藻土をポリプロピレンと溶融混練することで発泡倍率、気泡径、力学物性が向上させられること(例えば、特許文献1および特許文献2参照)、またポリプロピレン中に有機化処理された粘土鉱物(有機化粘土)を微分散させたポリプロピレン/クレイナノコンポジットを調製後、発泡させることで力学物性の向上したポリプロピレン多孔質体が得られること(例えば、非特許文献2および特許文献3参照)等が報告されている。
しかし、これらの方法はポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂に限定されること、気孔の制御範囲が十分でないこと、また粘土鉱物濃度が低く限定されることなどの問題点を有していた。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−143697号公報
【特許文献2】
特開2001−123000号公報
【特許文献3】
国際公開(WO)2002066553公報
【非特許文献1】
「発泡プラスチック技術総覧」、(株)情報開発、1989年
【非特許文献2】
M.Okamoto, et al.「Nano Letters」1(9), 503-505(2001);
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、樹脂と水膨潤性粘土鉱物とが三次元網目を形成してなり、気孔径及びその分布を広い範囲で制御され、且つ該粘土鉱物の含有量を高くすることができる多孔質材料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究に取り組んだ結果、水溶性有機モノマーの重合物と層状に剥離した水膨潤性粘土鉱物との三次元網目を形成し、且つ製造時に含有した溶媒を凍結乾燥などの手段で除去することにより、低密度で、気孔径及びその分布が広い範囲で制御され、且つ、マクロな亀裂を含まない優れた多孔質材料となることを見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、発泡化せずに製造される多孔質材料であって、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)を含み、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)が三次元網目を形成し、(B)/(A)の質量比が0.01〜3で、且つ密度が1g/cm未満である多孔質材料に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明における多孔質材料は、水溶性有機モノマーの重合物(A)と、(A)に対して0.01〜3質量比の水膨潤性粘土鉱物(B)とを含むものであって、且つ多孔質化されることで密度が1g/cm未満のもので、(B)が層状に剥離し、且つ(A)と三次元網目を形成し、実質的に発泡化されていないものであり、好ましくは気孔径またはその分布が制御されたものである。
【0007】
本発明における水溶性有機モノマーの重合物(A)としては、水膨潤性粘土鉱物(B)と相互作用により三次元網目を形成可能なものが用いられ、好ましくはアミド基、アミノ基、エステル基、水酸基、シラノール基、カチオン基の一つまたは複数を側鎖または主鎖に含有し、親水性または両親媒性を示すものであり、特に好ましくは水または水と有機溶剤との混合溶媒に膨潤したり溶解する性質を有するものである。好ましい(A)の具体例としては、水溶性アクリルアミド誘導体の重合物やそれを少なくとも一部含む共重合物があげられる。水溶性アクリルアミド誘導体としては、例えば炭素数1以上のアルキル基を有する水溶性のN−アルキルアクリルアミドまたはN,N−ジアルキルアクリルアミドが例示される。
【0008】
上記(A)に用いられる水溶性有機モノマーとしては、前記アクリルアミド誘導体の他、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、炭素数1以上のアルキル基を有するアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレートの中から選択される一つ又は複数が用いられる。ここでN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、アルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレートの具体例としては、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリディン、N−アクリロイルピペリディン、N−アクリロイルメチルホモピペラディン、N−アクリロイルメチルピペラディン、2−メトキシエチルアクリレートなどが例示される。またこれらモノマーにその他の有機モノマーを併用することも、本発明にいう水膨潤性粘土鉱物との複合化による多孔質体が形成される限りにおいて可能である。
【0009】
本発明における水膨潤性粘土鉱物(B)としては、水または水溶液中で膨潤可能なものであることが必要で、好ましくは水溶性有機モノマーを含む溶液中で層状剥離し、微細且つ均一に分散可能なものである。本発明の多孔質材料において、水膨潤性粘土鉱物(B)は層状に剥離し分散していることが好ましく、より好ましくは10層以下、更に好ましくは5層以下、特に好ましくは1または2層のナノメーターレベル(の厚み)に剥離して分散しているものである。かかる水膨潤性粘土鉱物の分散は多孔質材料の超薄切片を透過型電子顕微鏡により観察することによって確認されるほか、小角X線回折測定によっても確認され、回折角(2θ)が好ましくは3度〜8度で、より好ましくは2度〜8度で、特に好ましくは1度〜8度で粘土鉱物の積層に基づく明確な回折ピークが観測されないことによって確認される。
【0010】
また、本発明における水膨潤性粘土鉱物(B)は、実質的に水溶性有機モノマーの重合物(A)と三次元網目を形成できるものであり、好ましくはメチレンビスアクリルアミド等の有機架橋剤を用いないで(A)と(B)からなる三次元網目を形成できるものである。かかる水膨潤性粘土鉱物(B)としては、例えば、水膨潤性スメクタイトや水膨潤性雲母などの水中で膨潤し、層状剥離した状態で微分散することが可能な膨潤性の無機粘土鉱物が用いられ、具体的には、ナトリウムを層間イオンとして含む水膨潤性ヘクトライト、水膨潤性モンモリロナイト、水膨潤性サポナイト、水膨潤性合成雲母などが挙げられる。また、水溶性有機モノマーと共に溶媒中で層状剥離可能であれば、界面活性剤などにより部分的に有機化した粘土鉱物を用いることもできる。なおこの場合は、部分的に有機化した粘土鉱物の内の無機成分量(例えば、空気中、800℃までの熱重量分析測定により求まる)を本発明における粘土鉱物量として用いる。
【0011】
本発明においては、多孔質材料を構成する水膨潤性粘土鉱物の比率を広い範囲で設定でき、特に高い粘土鉱物含有率を有する多孔質材料が得られることが特徴である。本発明の多孔質材料に含まれる水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)の量比は、(A)と(B)が三次元網目を形成する範囲が好ましく用いられ、(B)/(A)の質量比として0.01〜3、好ましくは0.1〜3、特に好ましくは0.3〜2.5である。なお、(B)/(A)の質量比が0.01未満では、有効な(A)と(B)の三次元網目を形成することが困難となり、一方、3を越えると(B)の均一な分散が困難となる場合が多い。ここで、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)の三次元網目形成には、(B)の表面と(A)の末端の相互作用や、(B)の表面と(A)の主鎖または側鎖の官能基との相互作用などが単独または組み合わせて用いられる。相互作用の種類としては(A)と(B)との種類、組み合わせにより種々のものが選択可能であり、例えば、イオン相互作用、配位結合、水素結合、共有結合、疎水相互作用などの単独または複数が組み合わせて用いられる。
【0012】
本発明における多孔質材料は、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)からなる複合体の中に気孔を含むことで密度が1g/cm未満としたものであり、好ましくは気孔のサイズ及びその分布が制御されたものである。多孔質材料の密度は、好ましくは0.9〜0.005g/cm、より好ましくは0.7〜0.01g/cm、特に好ましくは0.5〜0.05g/cmである。
【0013】
本発明において多孔質材料の気孔の大きさや形は、組成及び製造方法により大きく変化させることができ、また異なる分布を持つように制御することが出来る。かかる気孔径としては、ミクロンレベル以下からミリメーターレベル以上までの広い範囲で実現でき、目的に応じて例えば1000μm以上、1000μm以下、500μm以下、100μm以下、50μm以下、10μm以下、5μm以下、1μm以下などから選ばれる一つまたは複数の範囲のものが用いられる。より好ましくは、平均気孔径が50〜1000μmであるもの、平均気孔径が1〜50μmであるもの、平均気孔径が0.05〜1μmであるものの中から選ばれる一つまたは複数の範囲のものが用いられる。
【0014】
本発明においては以上のような多孔質部分と共に、気孔を含まない緻密な非多孔質部分を併せて用いることができる。本発明における気孔の形は、組成や製造条件により各種変化させることができ、具体的には、気孔形状として球状、楕円、円柱、扇型、多角形などがあげられる。また、本発明における気孔の形態として、閉じた壁を有する独立気孔からなる場合と、壁の少なくとも一部がなく隣り合った気孔と貫通している連続気孔からなる場合、及び両者が混在した場合がある。もっとも典型的な連続気孔の場合、多孔質材料は重合物と粘土鉱物からなる固形分がサブミクロンからミクロンレベルの網目を形成したものとなる。更に、本発明における多孔質材料では、外部に対して気孔が開いている場合と、表面に薄い緻密層が形成されており、気孔の多くが外部に対して閉じている場合が含まれる。
【0015】
本発明における多孔質材料には、全体がほぼ均一な多孔質を示すものの他、気孔径が連続的にまたは急激に変化したものが含まれる。ここで気孔径が急激に変化する場合は、多孔質性の異なる部分を2つ以上含むものが有効に用いられる。好ましくは、厚み方向において異なる多孔質性を有する複数の層からなるものであり、より好ましくは2〜10層の異なる多孔質性を有する部分からなるものである。かかる気孔径の異なる層分布としては、具体的には、表面から内部にかけて、細孔部−非多孔質部−大孔部、非多孔質部−細孔部−非多孔質部−大孔部、非多孔質部−大孔部、細孔部−大孔部、非多孔質部−細孔部などがあげられ、またこれらを組み合わせたものも含まれる。特に表面近傍部において細孔部を有し、内部または下部において大孔部を有するような、表面近傍部の気孔径が内部の気孔径より小さい場合は、力を内部で担い、機能性や柔らかさを表面で担うことができることから有効である。また逆の構成の場合も、表面硬度が高く、全体としてクッション性を有する材料として有効である。
【0016】
また、本発明における多孔質材料は、以上に記した気孔径の違いによって透明性が異なるものであることが可能であり、気孔径が小さいものは白色となり、気孔径が大きいか非多孔質層の場合は透明となる。白色または透明となる気孔径の大きさとしては、気孔の形状や分布にもよるが、例えば50μm以下の気孔径で白色となり、それ以上の気孔径や逆に緻密な非多孔質層の場合に透明または半透明となる。
【0017】
図1〜図3に本発明において得られた多孔質材料における平均気孔径の異なる測定(走査型電子顕微鏡観察)例を示す。図1(実施例2:平均気孔径0.8μm)、図2(実施例3:平均気孔径4.5μm)。また、図3(実施例5)は異なる気孔径を有する層からなる場合で、表面から細孔層−非多孔質層−大孔層の三層からなっている。ここで細孔層及び非多孔質層の厚みはそれぞれ500μm、50μmであり、また細孔層は細長い形状をした平均径が約30μmの気孔から、大孔層は平均径が約200μmの多角形の気孔からなる。一方、非多孔質層には気孔は観測されない。
【0018】
本発明における多孔質材料の製造方法としては、水溶性有機モノマーの重合物(A)と層状に剥離した水膨潤性粘土鉱物(B)が多孔質材料中で三次元網目を形成し、且つ(B)/(A)の質量比が0.01〜3で、多孔質材料の密度が1g/cm未満であって、発泡せずに製造できれば良く、必ずしも限定されないが好ましくは以下の方法が用いられる。
水または水を含む溶媒中に、水溶性有機モノマー100質量部に対して、均一に分散した、好ましくは層状剥離して均一に微分散した水膨潤性粘土鉱物を1〜300質量部の範囲、好ましくは10〜300質量部の範囲、より好ましくは30〜250質量部の範囲、特に好ましくは50〜200質量部の範囲で含む溶液を調製し、同時に溶液中に含ませた開始剤(例:ペルオキソ二硫酸カリウム)と触媒(例:テトラメチルエチレンジアミン)を用いて水溶性有機モノマーをかかる水膨潤性粘土鉱物の共存下で重合させ、水溶性有機モノマーの重合物と水膨潤性粘土鉱物の三次元網目を形成させたゲルを調製する。その後、必要に応じてゲル中に含まれる溶媒の種類及び/または量を調整し、次いで、得られたゲルから溶媒をゲルの収縮を防ぎつつ除去することで、軽量性に優れた水溶性有機モノマー重合物と層状剥離した粘土鉱物からなる多孔質材料が製造される。
【0019】
ゲル体積の収縮を防ぎつつゲルから溶媒を除去する方法の具体例としては、ゲル中に含まれる溶媒を凍結した状態で除去する凍結乾燥法があげられる。一方、溶媒除去前のゲル中に含まれる溶媒の種類及び/または量の調整においては、溶媒種やその含有率(膨潤率)を目的に応じて変化させられる。例えば、重合時に比べてより高い溶媒含有率となるように膨潤させることで、密度の低い多孔質材料が調製できる。溶媒の種類としては、水、水と混和する有機溶媒、それらの混合溶媒が用いられ、有機塩や無機塩などを添加したものも含まれる。また含まれる溶媒量としては、得られる多孔質材料の密度に合わせて広い範囲で設定することが可能であるが、(C)/{(A)+(B)}で表される質量比が0.3〜300が好ましく、より好ましくは1〜100、特に好ましくは2〜50である。かかる質量比の範囲であれば、望ましい密度が得られ、多孔質材料として軽量性と機械的性質に優れたものが得られる。その他、連続気孔や独立気孔を制御するためには、例えば凍結速度や凍結温度を変化させることが有効であり、外部に対して気孔が開いている場合と閉じている場合の制御には、凍結時の表面の水分量を調整することが有効であり、例えば、表面の水分量を多く(少なく)することで、気孔を外部に対して開ける(閉じる)ことができる。
【0020】
本発明における多孔質材料は、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)との三次元網目が形成されていることにより、従来の有機架橋型ゲルを用いた場合は困難であった、種々の気孔径を有する軽量材料が得られることが特徴である。また、多孔質材料内部に大きな亀裂等を含むことがないため、材料としての均一性に優れる特徴を有し、気孔径の異なる層からなる新たな材料設計も可能となる。また、かかる多孔質材料はその多孔質性の故に吸収倍率や吸収速度などの溶媒吸収性に優れる特徴を有する。さらに、得られた多孔質材料は気孔径またはその壁の厚みに応じて、ソフトな感触の圧縮性を有するものから、高い圧縮強度を有するものまで、幅広い力学物性が実現できる。
【0021】
また、本発明の多孔質材料は、前述するように、気孔径及びその分布を広い範囲で制御され得るものである。その制御方法については、上述する製法に於いて、例えば、含水率を全体または部分的に変化させること、ゲルの厚みを変化させること、ゲルの凍結(冷却)速度及び/または凍結乾燥速度を変化させること、ゲルの凍結方向(例えば、周囲からの凍結、内部からの凍結、基材面からの凍結、解放面からの凍結、両面からの凍結など)を変化させること、ゲルの凍結乾燥条件(真空度、周囲温度、基材など)を変化させること、ゲルの一部を予めまたは凍結乾燥プロセスの途中で自然乾燥すること、ゲルの少なくとも一部に溶媒以外の除去可能な分子を含ませておくことなどの手段により行われるが、これらに何等特定されるものではない。
【0022】
本発明では、これまで困難であった高い粘土鉱物含有率を有する粘土鉱物/高分子複合体からなる多孔質材料を提供することが可能であり、且つ、高い無機粘土鉱物含有率においてもナノメーターレベルでの微細な粘土鉱物の分散が達成されていることをも特徴としている。ここで、微細に分散した粘土鉱物は多孔質材料中に形成される壁中において壁に沿って配向することが可能であり、力学物性の向上に寄与する。
これらの結果、本発明における多孔質材料は、広い範囲で軽量性や力学物性が設計制御される他、高い溶媒吸収性、高い熱変形温度、低い線熱膨張係数、高い表面高度、ガスバリヤ性など、また透明性や白色性などの制御された光透過性などの特徴を有する。
【0023】
これに対し、粘土鉱物を含まないで、水溶性有機モノマーの重合物をメチレンビスアクリルアミドなどの有機架橋剤で架橋して得られる従来の有機架橋型ゲルを用いた場合は、かかる多孔質体を得ることが困難である。例えば、水膨潤性粘土鉱物を含まず、代わりにメチレンビスアクリルアミドを水溶性有機モノマーの1モル%添加して調製される有機架橋型ヒドロゲルの場合、凍結乾燥法などによる溶媒除去によっては、マクロな亀裂(マクロクラック)がサンプルの内部に多数発生すること、また均一な、もしくはミクロンサイズの気孔を有する多孔性が得られないことなどの障壁により、本発明において実現される多孔質性や物性を有するものは得られない。
【0024】
而して、本発明の多孔質材料は、種々の厚みのフィルム状、塗膜状、センチメーターからマイクロメーターレベルの直径を有する球、ロッドや板、中空のチューブや繊維状形態を有するものとすることが可能であり、いずれの形態においても多孔質材料として用いることができる。本発明の多孔質材料は、その機械的、熱的、化学的性質などを活かして種々の分野で用いられる。具体的な例としては、軽量性、力学物性、高吸水性、高表面硬度、透明性、ガスバリヤ性、高強度・高弾性率、耐熱性、低熱膨張率、低熱伝導率などを有する軽量のフィルム/成形材/充填材などとして利用される。
【0025】
【実施例】
次いで本発明を実施例により、より具体的に説明するが、もとより本発明は、以下に示す実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
水溶性有機モノマーとしてN−イソプロピルアクリルアミド(興人株式会社製)を2.26g、水膨潤性粘土鉱物として水膨潤性ヘクトライト(商標ラポナイトXLG、英国ロックウッド株式会社製)を1.07g、溶媒として純水を18.94g含む均一透明な溶液を30mlのガラス容器中で撹拌しながら調製した。該溶液を氷浴に入れ、テトラメチレンジアミン16μlを加え、次いで、純水10gとペルオキソ二硫酸カリウム0.2gからなる開始剤水溶液1.0gを撹拌して加え、無色透明溶液を得た。次いで、容器を密閉し20℃の恒温水槽中で15時間保持して、水溶性有機モノマーを重合させ、ゲルを調製した。以上の工程は全て酸素を除いた状態にて行った。重合収率は100%で、得られたゲル中の粘土鉱物/重合物の質量比は0.47であり、これら固形分に対する水の質量比は6.0であった。重合後、ゲルをガラス容器から取り出し、一片が10mmの大きさに切りだした後、すぐ表面をプラスチックフィルムで覆ってから、−18℃の冷凍庫にて5日間保持し、ゆっくりと冷却し、ゲルを凍結させた。次いで、ゲルを液体窒素の中に1時間保持し、次いで凍結乾燥機(東京理化器械株式会社製FDU−810型)を用いて、凍結乾燥を行った。
得られた乾燥物は白色で、走査型電子顕微鏡(日立製S−800型)を用いて観測した結果、平均90μmの気孔を有する多孔質材料であるのが観測された。この多孔質材料のかさ密度は0.15g/cmであった。また多孔質材料を粉砕し、小角X線回折測定(理学機器株式会社製、X線回折装置RINTULTIMAを使用)を行った結果、2θが1.5度から8度において、膨潤性ヘクトライトの層間距離に由来する反射ピークは観測されず、ヘクトライトが層状に剥離していることが確認された。更に多孔質材料の断面の超薄切片をウルトラミクロトームで作製して高分解能透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−200CX)により加速電圧100KVで測定した結果、層状剥離した粘土鉱物シートが一方向に配向しているのが観測された。
【0026】
(実施例2)
水膨潤性ヘクトライトを0.764g用いる以外は実施例1と同様にして得られたゲル(粘土鉱物/重合物の質量比は0.34)を厚み1mmにカットした後、そのまま、すぐ液体窒素に投入して1時間保持してゲルを凍結した。凍結サンプルを実施例1と同様にして凍結乾燥し、得られた乾燥物は白色で、走査型電子顕微鏡を用いて観測した結果(図1)、平均0.8μmの気孔がほぼ均一にあいている多孔質材料であるのが観測された。この多孔質材料のかさ密度は0.14g/cmであった。
【0027】
(実施例3)
水膨潤性ヘクトライトを0.152g用いること、重合前の無色透明溶液を内部厚み3mmの平板状容器に注入して重合させること以外は、実施例1と同様にしてゲルを調製した。ここで粘土鉱物/重合物の質量比は0.067であり、これら固形分に対する水の質量比は8.3である。得られたゲルを重合容器に入れたまま、液体窒素に投入して5時間保持し、ゲルを凍結した。凍結したサンプルを取りだし、すぐ実施例1と同様にして凍結乾燥を行った。得られた乾燥物は白色で走査型電子顕微鏡を用いて観測した結果(図2)、平均4.5μmの気孔がほぼ均一にあいている多孔質材料であるのが観測された。この多孔質材料のかさ密度は0.11g/cmであった。
【0028】
(実施例4)
実施例2で得られたゲルを厚み1mmにカットした後、水中で24時間保持した。ゲルは膨潤して、ゲル中の固形分に対する水の質量比が20まで増加した。膨潤したゲルを水中から取り出し、すぐ液体窒素に投入して1時間保持してゲルを凍結し、次いで実施例1と同様にして凍結乾燥した。得られた乾燥物は白色で、走査型電子顕微鏡を用いて観測した結果、平均約8μmの径で長さ方向が30〜40μmの大きさを有する円柱状の気孔を含む多孔質材料であるのが観測された。この多孔質材料のかさ密度は0.06g/cmであった。
【0029】
(実施例5)
内径が5.5mmの円柱状のガラス容器内で重合させる以外は実施例2と同様にして調製したゲル(直径が5.5mm、長さが50mm)を容器から取り出し、そのまますぐ液体窒素中に投入し、3時間保持しゲルを凍結した。実施例1と同様にして凍結乾燥して得られた乾燥物は表面部が白色で内部が透明性を有する材料であった。多孔質材料の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観測した結果(図3)、表面から約500μm厚の細孔部−約50μm厚の非多孔質(緻密)部−その内部の大孔部からなる三層構造を有する多孔質材料が得られた。細孔部の平均気孔径は約30μmであり、非多孔質部は気孔が観測されず、大孔部の平均気孔径は約200μmであった。
【0030】
(比較例1、2)
実施例2で得られたゲルを、比較例1では25℃の大気中で24時間乾燥した後、また比較例2では50℃水中に3日間保持後、50℃乾燥機中で24時間乾燥した後、共に25℃で真空乾燥して乾燥物を得た。得られた乾燥物は、共にかさ密度が約1.55g/cmである緻密な非多孔質材料であり、走査型電子顕微鏡の観察において、表面及び断面共に気孔は観察されなかった。
【0031】
(比較例3、4)
水膨潤性粘土鉱物ラポナイトXLGの代わりに、有機架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド0.07g(比較例3)または0.35g(比較例4)を用いること以外は、実施例2と同様にしてゲルを調製し、次いで液体窒素中での凍結、引き続き凍結乾燥を行った。しかし、いずれの場合もサンプルの多くが凍結処理及び凍結乾燥時に粉々に破壊した。破壊した凍結サンプルの一部を凍結乾燥し、走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、比較例3,4のいずれの場合も幾筋もの亀裂(マクロクラック)が断面において観察された。一部、1μm以下の細孔を有する領域も亀裂間の試料において観察されたが、大きな亀裂やそれに伴う空隙を有さない均一な多孔質材料は得られなかった。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、広範囲な粘土鉱物含有率を有する水溶性有機モノマー重合物と層状剥離した粘土鉱物からなり、気孔径の制御された多孔質材料を提供する。得られた多孔質材料は、広い範囲で軽量性や力学物性が設計制御される他、高い溶媒吸収性、高い熱変形温度、低い線熱膨張係数、高い表面高度、ガスバリヤ性など、また透明性や白色性などの制御された光透過性などの特徴を有することから、軽量性、力学物性、高吸水性、高表面硬度、透明性、ガスバリヤ性、高強度・高弾性率、耐熱性、低熱膨張率、低熱伝導率などを有する軽量のフィルム/成形材/充填材などとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られた多孔質材料の走査型電子顕微鏡測定写真。バーの長さは5μmを示す。
【図2】実施例3で得られた多孔質材料の走査型電子顕微鏡測定写真。バーの長さは5μmを示す。
【図3】実施例5で得られた多孔質材料の走査型電子顕微鏡測定写真。バーの長さは500μmを示す。

Claims (12)

  1. 発泡化せずに製造される多孔質材料であって、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)を含み、水溶性有機モノマーの重合物(A)と水膨潤性粘土鉱物(B)が三次元網目を形成し、(B)/(A)の質量比が0.01〜3で、且つ密度が1g/cm未満である多孔質材料。
  2. (B)/(A)の質量比が0.1〜3である請求項記載の多孔質材料。
  3. 平均気孔径が50〜1000ミクロンである請求項1又は2記載の多孔質材料。
  4. 平均気孔径が1〜50ミクロンである請求項1又は2記載の多孔質材料。
  5. 平均気孔径が0.05〜1ミクロンである請求項1又は2記載の多孔質材料。
  6. 厚み方向において気孔径の異なる二つ以上の層からなる請求項1乃至のいずれかに記載の多孔質材料。
  7. 表面近傍部の気孔径が内部の気孔径より小さい請求項記載の多孔質材料。
  8. 気孔径の小さい部分が白色で、気孔径の大きい部分または緻密層が透明である請求項6又は7記載の多孔質材料。
  9. 非多孔質層を有する請求項記載の多孔質材料。
  10. 水溶性有機モノマーの重合物(A)が、少なくとも一部に水溶性のアクリルアミド誘導体を含む水溶性有機モノマーから得られる請求項1乃至のいずれかに記載の多孔質材料。
  11. 水溶性有機モノマー100質量部に対して水膨潤性粘土鉱物を1〜300質量部の範囲で含む溶液中で該水溶性有機モノマーを重合させ、三次元網目を形成してなるゲルを調製した後、次いで含まれる溶媒をゲルの収縮を防ぎつつ除去することからなる多孔質材料の製造法。
  12. 溶媒を凍結した状態で乾燥除去する請求項11記載の多孔質材料の製造法。
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