JP4270802B2 - 超低温冷凍装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超低温レベルの寒冷を発生させる超低温冷凍装置に関し、特に、過渡期において冷却能力を迅速に向上させる対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、特開平2−176372号公報に開示されているように、沸点温度の異なる数種類の冷媒からなる混合冷媒を、沸点温度の高い冷媒から沸点温度の低い冷媒へと順次凝縮させていき、最も低い蒸発温度の冷媒を最終的に蒸発させて所望の超低温を得るようにしたいわゆる混合冷媒方式の超低温冷凍装置が知られている。この種の超低温冷凍装置は、例えば生体や微生物等を細胞が破壊しないように長期間冷凍保存する冷凍装置として使用されている。
【0003】
上記超低温冷凍装置では、圧縮機と、凝縮器と、複数段の気液分離器及びカスケード熱交換器と、主冷却器とを備えた冷媒回路を混合冷媒が流通するようになっている。そして、凝縮器で主として高沸点の冷媒を凝縮した後、第1段目の気液分離器で液冷媒と残留ガス冷媒とに分離し、第1段目のカスケード熱交換器において、残留ガス冷媒と上記分離された後に減圧された液冷媒とを熱交換させる。そして、第2段目以降も同様にして、中沸点の冷媒から低沸点の冷媒へと順次凝縮させ、最終段のカスケード熱交換器から流出した液冷媒を減圧させて主冷却器において低沸点冷媒を蒸発させて超低温レベルの寒冷を供給する。そして、この主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段のカスケード熱交換器に戻し、各段のカスケード熱交換器を経由させながら圧縮機に帰還させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のものでは、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段のカスケード熱交換器に戻すようにしているために、起動時や負荷変動時等の主冷却器温度が安定するまでの過渡期には、主冷却器において高温となった冷媒が最終段のカスケード熱交換器に流入することとなる。この結果、最終段のカスケード熱交換器でのガス冷媒の冷却能力を低下させることとなり、主冷却器に流入する冷媒を効率よく低下させることができず、主冷却器温度が安定するまでの過渡期において、主冷却器を迅速に超低温レベルまで冷却するのが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、主冷却器温度が安定するまでの過渡期において主冷却器を迅速に超低温レベルまで冷却できるようにしてクールダウン時間を短縮することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を圧縮機へ帰還させる際に、該冷媒を最終段のカスケード熱交換器ではなく、それよりも高温側のカスケード熱交換器に戻すようにしたものである。
【0007】
具体的に、請求項1の発明は、沸点が互いに異なる冷媒を混合した混合冷媒が流通する冷媒回路を備え、上記冷媒回路は、上記混合冷媒を圧縮する圧縮機と、上記圧縮機から吐出された混合冷媒を冷却する凝縮器と、上記凝縮器で冷却された混合冷媒のうち高沸点冷媒から低沸点冷媒へと順次液冷媒と残留ガス冷媒とに分離する複数段の気液分離器と、上記複数段のうちの各気液分離器で分離された残留ガス冷媒を、同様に分離された後に減圧された液冷媒との間で熱交換させる複数段のカスケード熱交換器と、上記複数段のうちの最終段のカスケード熱交換器から流出し且つ減圧された冷媒を蒸発させて冷却対象を超低温レベルに冷却する主冷却器とを備え、上記主冷却器で冷却作用を行った冷媒を上記圧縮機へ帰還させる際に、該冷媒を上記最終段のカスケード熱交換器よりも高温側のカスケード熱交換器に戻すように構成されている。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段のカスケード熱交換器よりも1段高温側のカスケード熱交換器に戻して圧縮機へ帰還させるように構成されている。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段のカスケード熱交換器よりも2段高温側のカスケード熱交換器に戻して圧縮機へ帰還させるように構成されている。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1から3の何れか1項の発明において、冷媒回路の気液分離器及びカスケード熱交換器はそれぞれ4段である。
【0011】
すなわち、請求項1及び4の発明では、冷媒回路の圧縮機で圧縮されたガス状の混合冷媒は凝縮器で冷却され、主として高沸点の冷媒が液化する。この液冷媒と残留ガス冷媒との混在状態の混合冷媒は、第1段目の気液分離器に流入し、液冷媒と残留ガス冷媒とに分離する。この残留ガス冷媒は、第1段目のカスケード熱交換器において、上記分離された液冷媒で且つ減圧されたものと熱交換されて冷却され、次段の気液分離器に供給される。以下、同様にして気液分離器で主として中沸点から低沸点へと順次冷媒が気液分離され、カスケード熱交換器でそれぞれ熱交換されて冷却される。そして、最終段のカスケード熱交換器を流出したガス冷媒は減圧された後に主冷却器に流入し、そこで蒸発して超低温レベルの寒冷を発生する。この主冷却器で冷却作用を行った冷媒は、最終段のカスケード熱交換器よりも高温側のカスケード熱交換器に戻され、上記圧縮機へ帰還する。
【0012】
このとき、主冷却器で冷却作用を行った冷媒が最終段のカスケード熱交換器よりも高温側のカスケード熱交換器に戻るので、起動時や負荷変動時等のように主冷却器からの戻り冷媒の温度が上昇する場合において、最終段のカスケード熱交換器に高温の冷媒が流入することがなくなり、該最終段のカスケード熱交換器から主冷却器に流入する冷媒の温度上昇を防止することができるようになる。この結果、主冷却器の温度が安定するまでの過渡期において負荷変動に影響されることなく、安定した冷却能力を迅速に発揮させることができ、クールダウン時間を短縮することができる。
【0013】
また、請求項2の発明では、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段よりも1段高温側のカスケード熱交換器へ直接戻すようにしたために、熱負荷安定時の冷却効率を維持しながら、過渡期において最終段のカスケード熱交換器から主冷却器に流入する冷媒の温度上昇を防止することができる。
【0014】
また、請求項3の発明では、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段よりも2段高温側のカスケード熱交換器へ直接戻すようにしたために、最終段よりも1段高温側のカスケード熱交換器に戻す構成に比べ、過渡期においてより迅速に安定した冷却能力を発揮させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る超低温冷凍装置10は、沸点が互いに異なる6種類の成分が混合されてなる非共沸混合冷媒が封入された冷媒回路11を備えている。この冷媒回路11は、圧縮機20と、二重管からなる水冷コンデンサ21と、二重管からなる補助コンデンサ22と、第1〜第4の気液分離器24,30,36,42と、それぞれ二重管からなる第1〜第4のカスケード熱交換器25,31,37,43と、二重管からなる副冷却器47と、主冷却器52とが配管接続されて構成されている。この冷凍装置10では、上記水冷コンデンサ21と補助コンデンサ22とにより凝縮器56が構成されている。
【0017】
上記圧縮機20の吐出側は、水冷コンデンサ21の外管入口と配管接続されている。この水冷コンデンサ21の外管出口は補助コンデンサ22の外管入口と配管接続され、この補助コンデンサ22の外管出口は第1気液分離器24に配管接続されている。水冷コンデンサ21の内管には、図外の冷却水供給源から供給された冷却水が流通するようになっている。第1気液分離器24の気相部は第1カスケード熱交換器25における外管入口に、また液相部は減圧手段としての第1キャピラリチューブ26を介して第1カスケード熱交換器25の内管入口にそれぞれ配管接続されている。第1カスケード熱交換器25における外管出口は第2気液分離器30に配管接続されている。こうして気液分離と熱交換との第1段が形成されている。尚、第1カスケード熱交換器25は、内管を流れる冷媒と外管を流れる冷媒とが対向して流れるようになっている。
【0018】
以下、同様にして第2気液分離器30と第2カスケード熱交換器31、第3気液分離器36と第3カスケード熱交換器37、第4気液分離器42と第4カスケード熱交換器43とがそれぞれ配管接続され、第2カスケード熱交換器31の外管出口は第3気液分離器36に、また第3カスケード熱交換器37の外管出口は第4気液分離器42にそれぞれ配管接続されて、気液分離と熱交換の第2段目〜第4段目が形成されている。これら各段においても上記第1段目同様に減圧手段としての第2〜第4のキャピラリチューブ32,38,44がそれそれ設けられている。
【0019】
つまり、本実施形態では、気液分離器24,30,36,42及びカスケード熱交換器25,31,37,43がそれぞれ4段とされていて、第4カスケード熱交換器43が最終段のカスケード熱交換器を、また第3カスケード熱交換器37が最終段よりも1段高温側のカスケード熱交換器を、さらには第2カスケード熱交換器31が最終段よりも2段高温側のカスケード熱交換器をそれぞれ構成している。
【0020】
上記第4カスケード熱交換器43の外管出口は、副冷却器47の外管入口に配管接続されている。副冷却器47の外管出口に接続された配管は2つに分岐されており、その一方は、減圧手段としての第5キャピラリチューブ48を介して副冷却器47の内管入口に配管接続されている。また、分岐された他の一方は、減圧手段としての第6キャピラリチューブ53を介して主冷却器52の入口に配管接続されている。
【0021】
上記主冷却器52は、例えば細胞を保存するためのフリーザや、室内中の水分を凝縮させることにより真空度を上げるように構成された真空室等により構成されており、冷媒を蒸発させて冷却対象を超低温レベルに冷却するものである。
【0022】
上記副冷却器47の内管出口は上記第4カスケード熱交換器43の内管入口へ、第4カスケード熱交換器43の内管出口は第3カスケード熱交換器37の内管入口へ、第3カスケード熱交換器37の内管出口は第2カスケード熱交換器31の内管入口へ、第2カスケード熱交換器31の内管出口は第1カスケード熱交換器25の内管入口へそれぞれ配管接続されている。また、第2〜第4の気液分離器30,36,42の各液相部は、それぞれキャピラリチューブ32,38,44を介して第2〜第4のカスケード熱交換器31,37,43の内管入口にそれぞれ配管接続されている。また、第1カスケード熱交換器25の内管出口は補助コンデンサ22の内管入口へ、補助コンデンサ22の内管出口は、圧縮機20の吸入側へそれぞれ配管接続されている。
【0023】
そして、本発明の特徴として、上記主冷却器52の出口は、第4カスケード熱交換器43の内管出口と第3カスケード熱交換器37の内管入口とを接続する配管に配管接続されている。つまり、主冷却器52で冷却作用を行った冷媒を最終段よりも1段高温側のカスケード熱交換器37に戻すようになっている。
【0024】
上記冷媒回路11に封入された混合冷媒は、互いに沸点が異なる例えば以下の第1成分〜第6成分の冷媒が互いに混合された状態で含有されている。即ち、第1成分の冷媒は、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC245fa、CF3−CH2−CHF2、沸点15℃)又は1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC365mfc、CF3−CH2−CF2−CH3、沸点40℃)の何れか一方からなる。第2成分の冷媒は、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC134a、CH2F−CF3、沸点-26.2℃)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC143a、CH3−CF3、沸点-47.4℃)又は1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン(HFC125、CHF2−CF3、沸点-48.5℃)の何れか1つからなる。第3成分の冷媒は、トリフルオロメタン(HFC23、CHF3、沸点-82.1℃)からなる。第4成分の冷媒は、パーフルオロメタン(FC14、CF4、沸点-127.9℃)からなる。第5成分の冷媒は、クリプトン(Kr、沸点-153.4℃)の何れか一方からなる。第6成分の冷媒は、アルゴン(R740、Ar、沸点-185.65℃)からなる。
【0025】
次に、上記冷凍装置10の運転動作について説明する。圧縮機20から吐出された高温高圧のガス状混合冷媒は、水冷コンデンサ21の外管に流入し、内管を流れる冷却水によって一部が冷却された後、補助コンデンサ22の外管に流入する。補助コンデンサ22の外管に流入した混合冷媒は、後述するように主冷却器52及び副冷却器47からの帰還冷媒によって例えば27℃程度に冷却される。これにより、混合冷媒の主として第1成分の大部分と第2成分の相当部分とが液化し、これ以外の成分はガス状態にある気液混合状態になる。
【0026】
そして、この混合冷媒は、第1気液分離器24に流入し、ガス冷媒と液冷媒とに分離する。液冷媒は第1キャピラリチューブ26によって減圧されて第1カスケード熱交換器25の内管に流入する。この第1カスケード熱交換器25の内管には、冷却器47,52からの帰還冷媒も合流して流入する。一方、第1気液分離器24のガス冷媒は、第1カスケード熱交換器25の外管に流入し、上記内管に流入した冷媒と熱交換し、主として第2成分の大部分と第3成分の相当部分が凝縮する。この外管の混合冷媒は、例えば約−34℃となる。
【0027】
そして、この気液混合状態の混合冷媒は、第2気液分離器30に流入し、ガス冷媒と液冷媒とに分離する。液冷媒は第2キャピラリチューブ32によって減圧されて第2カスケード熱交換器31の内管に流入する。この第2カスケード熱交換器31の内管には、冷却器47,52からの帰還冷媒も合流して流入する。一方、第2気液分離器30のガス冷媒は、第2カスケード熱交換器31の外管に流入し、上記内管に流入した冷媒と熱交換し、主として第3成分の大部分と第4成分の相当部分が凝縮する。この外管の混合冷媒は、例えば約−64℃となる。
【0028】
そして、この気液混合状態の混合冷媒は、第3気液分離器36に流入し、ガス冷媒と液冷媒とに分離する。液冷媒は第3キャピラリチューブ38によって減圧されて第3カスケード熱交換器37の内管に流入する。この第3カスケード熱交換器37の内管には、冷却器47,52からの帰還冷媒も合流して流入する。一方、第3気液分離器36のガス冷媒は、第3カスケード熱交換器37の外管に流入し、上記内管に流入した冷媒と熱交換し、主として第4成分の大部分と第5成分の相当部分が凝縮する。この外管の混合冷媒は、例えば約−89℃となる。
【0029】
そして、この気液混合状態の混合冷媒は、第4気液分離器42に流入し、ガス冷媒と液冷媒とに分離する。液冷媒は第4キャピラリチューブ44によって減圧されて第4カスケード熱交換器43の内管に流入する。この第4カスケード熱交換器43の内管には、幅冷却器47からの帰還冷媒も合流して流入する。一方、第4気液分離器42のガス冷媒は、第4カスケード熱交換器43の外管に流入し、上記内管に流入した冷媒と熱交換し、主として第5成分の相当部分と第6成分の一部分が凝縮する。この外管の混合冷媒は、例えば約−109℃となる。
【0030】
こうして第5成分と第6成分とを含む気液混合冷媒は、副冷却器47の外管に流入し、その外管出口から出た冷媒のうちの一部で且つ第5キャピラリチューブ48によって減圧されて内管に流入した冷媒との間で熱交換することによって約−123℃の完全液化状態となる。この液冷媒は、副冷却器47の外管を流出した後、分流してその一部は上記の如く減圧された後に副冷却器47の内管に流入し、残りは第6キャピラリチューブ53によって減圧され、主冷却器52に流入する。この冷媒は例えば約−155℃となっていて、主冷却器52で蒸発して冷却対象を例えば150℃の超低温レベルに冷却し、第4カスケード熱交換器43の内管を流出した冷媒及び第3キャピラリチューブ38で減圧された冷媒と合流して第3カスケード熱交換器37の内管に流入する。
【0031】
この第3カスケード熱交換器37の内管に流入した冷媒は、上述の如く、外管を流れるガス冷媒の一部を凝縮させ、以下、同様にしてキャピラリチューブ32,26で減圧された冷媒が順次合流すると共に、第2カスケード熱交換器31、第1カスケード熱交換器25及び補助コンデンサ22へと順次流入し、それぞれ外管を流れる混合冷媒を冷却する。そして、この冷媒は補助コンデンサ22を流出した後、圧縮機20に帰還する。
【0032】
このとき、主冷却器52で冷却作用を行った冷媒が最終段としての第4カスケード熱交換器43よりも高温側のカスケード熱交換器25,31,37に直接戻るので、起動時や負荷変動時等のように主冷却器52からの戻り冷媒の温度が上昇する場合において、第4カスケード熱交換器43に高温の冷媒が流入することがなくなる。この結果、該第4カスケード熱交換器43の外管から主冷却器52に流入する冷媒の温度上昇を防止することができるために、主冷却器52の温度が安定するまでの過渡期において負荷変動に影響されることなく、安定した冷却能力を迅速に発揮させることができ、クールダウン時間を短縮することができる。
【0033】
さらに、主冷却器52で冷却作用を行った冷媒を最終段よりも1段高温側である第3カスケード熱交換器37に直接戻すようにしたために、熱負荷安定時の冷却効率を維持しながら、過渡期において第4カスケード熱交換器43から主冷却器52に流入する冷媒の温度上昇を防止することができる。
【0034】
【発明の実施の形態2】
本実施形態2に係る超低温冷凍装置10では、図2に示すように、主冷却器52の出口が、第3カスケード熱交換器37の内管出口と第2カスケード熱交換器31の内管入口とを接続する配管に配管接続されている。つまり、主冷却器52で冷却作用を行った冷媒を最終段よりも2段高温側のカスケード熱交換器31に戻すようになっている。尚、ここでは、実施形態1と同じ構成要素には同じの符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
したがって、この実施形態においては、主冷却器52に流入した冷媒は、主冷却器52において蒸発して冷却対象を例えば150℃の超低温に冷却した後、第3カスケード熱交換器37の内管を流出した冷媒及び第2キャピラリチューブ32で減圧された冷媒と合流し、第2カスケード熱交換器31の内管に流入する。
【0036】
そして、この冷媒は、第2カスケード熱交換器31において外管を流れるガス冷媒の一部を凝縮し、その後第1キャピラリチューブ26で減圧された冷媒が合流すると共に、第1カスケード熱交換器25及び補助コンデンサ22に順次流入してそれぞれ外管を流れる混合冷媒を冷却する。そして、この冷媒は補助コンデンサ22を流出した後、圧縮機20に帰還する。
【0037】
このとき、主冷却器52で冷却作用を行った冷媒が最終段よりも2段高温側の第2カスケード熱交換器31に直接戻るので、第3カスケード熱交換器37に戻す構成に比べ、過渡期においてより迅速に安定した冷却能力を発揮させることができる。
【0038】
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同様である。
【0039】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態では、カスケード熱交換器25,31,37,43において主冷却器52に向かう冷媒を外管に、また主冷却器52から圧縮機20に帰還する冷媒を内管に導入する構成としたが、これとは逆に主冷却器52に向かう冷媒を内管に、また主冷却器52から圧縮機20に帰還する冷媒を外管に導入する構成としてもよい。また、これらを個別に組み合わせた構成としてもよい。
【0040】
また、上記各実施形態では、カスケード熱交換器25,31,37,43、水冷コンデンサ21、補助コンデンサ22及び副冷却器47として二重管からなるものを示したが、これらの何れかはプレート式、シェルアンドチューブ式等の熱交換器としてもよい。また、減圧機構26,32,38,44をキャピラリチューブで構成したが、これに代え、膨張弁等の他の減圧機構としてもよい。
【0041】
また、上記各実施形態では気液分離を4回行うシステムを示したが、これに代え、気液分離を3回以下又は5回以上行うシステムに構成してもよい。
【0042】
また、上記各実施形態では水冷コンデンサ21を用いた水冷システムを示したが、これに代え、空冷コンデンサを用いたシステムに構成してもよい。
【0043】
また、上記各実施形態では、第1成分〜第6成分の冷媒を混合した混合冷媒を使用したが、第6成分を省略した混合冷媒を使用してもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1及び4の発明によれば、主冷却器で冷却作用を行った冷媒が最終段のカスケード熱交換器よりも高温側のカスケード熱交換器に戻るので、起動時や負荷変動時等において最終段のカスケード熱交換器から主冷却器に流入する冷媒の温度上昇を防止することができる。この結果、主冷却器の温度が安定するまでの過渡期において負荷変動に影響されることなく安定した冷却能力を迅速に発揮させることができ、クールダウン時間を短縮することができる。
【0045】
また、請求項2の発明によれば、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段の1段高温側のカスケード熱交換器に戻すようにしたために、熱負荷安定時の冷却効率を維持しながら、過渡期において最終段のカスケード熱交換器から主冷却器に流入する冷媒の温度上昇を防止することができる。
【0046】
また、請求項3の発明によれば、主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段よりも2段高温側のカスケード熱交換器に戻すようにしたために、最終段よりも1段高温側のカスケード熱交換器に戻す構成に比べ、過渡期においてより迅速に安定した冷却能力を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る超低温冷凍装置の全体構成を示す冷媒系統図である。
【図2】実施形態2に係る超低温冷凍装置の全体構成を示す冷媒系統図である。
【符号の説明】
11 冷媒回路
20 圧縮機
21 水冷コンデンサ(凝縮器)
22 補助コンデンサ(凝縮器)
24 第1気液分離器
25 第1カスケード熱交換器
30 第2気液分離器
31 第2カスケード熱交換器
36 第3気液分離器
37 第3カスケード熱交換器
42 第4気液分離器
43 第4カスケード熱交換器
52 主冷却器

Claims (4)

  1. 沸点が互いに異なる冷媒を混合した混合冷媒が流通する冷媒回路を備え、
    上記冷媒回路は、
    上記混合冷媒を圧縮する圧縮機と、
    上記圧縮機から吐出された混合冷媒を冷却する凝縮器と、
    上記凝縮器で冷却された混合冷媒のうち高沸点冷媒から低沸点冷媒へと順次液冷媒と残留ガス冷媒とに分離する複数段の気液分離器と、
    上記複数段のうちの各気液分離器で分離された残留ガス冷媒を、同様に分離された後に減圧された液冷媒との間で熱交換させる複数段のカスケード熱交換器と、
    上記複数段のうちの最終段のカスケード熱交換器から流出し且つ減圧された冷媒を蒸発させて冷却対象を超低温レベルに冷却する主冷却器とを備え、
    上記主冷却器で冷却作用を行った冷媒を上記圧縮機へ帰還させる際に、該冷媒を上記最終段のカスケード熱交換器よりも高温側のカスケード熱交換器に戻すように構成されている
    ことを特徴とする超低温冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段のカスケード熱交換器よりも1段高温側のカスケード熱交換器に戻して圧縮機へ帰還させるように構成されていることを特徴とする超低温冷凍装置。
  3. 請求項1において、
    主冷却器で冷却作用を行った冷媒を最終段のカスケード熱交換器よりも2段高温側のカスケード熱交換器に戻して圧縮機へ帰還させるように構成されていることを特徴とする超低温冷凍装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、
    冷媒回路の気液分離器及びカスケード熱交換器はそれぞれ4段である
    ことを特徴とする超低温冷凍装置。
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