JP4270710B2 - 樹脂塗工紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、包装箱として使用される板紙箱、段ボ−ル箱などに使用する樹脂塗工紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
農産物、水産物をはじめとする種々の食品、あるいは各種工業製品などは、段ボール箱等で包装されて輸送されている。
【0003】
近年、各種包装ラインの自動化、輸送ラインのパレット化などによる物流の効率化が進んでいるが、その際、段ボール箱などが滑ると荷崩れが発生し、非常に危険であると共に、運送の効率低下などの生じる原因となっている。
これを防止するために、段ボール、及び段ボール箱の表面に各種の防滑性組成物を塗布する方法が知られている。
【0004】
段ボール及びカートンの表面に紫外線もしくは電子線硬化防滑性樹脂層を設け、トラック、自動物流ライン等での荷崩れを防止する技術については、特開平5−162740号公報に提案されている。
紫外線硬化又は電子線硬化による塗工方法は、塗工後に乾燥工程を必要とせず、瞬時に硬化するので、場合によっては、段ボールライナーや板紙などの表面塗工にも十分に使用され得るものである。
【0005】
しかしながら、前記特開平5−162740号公報の場合は、使用する紫外線もしくは電子線硬化防滑性樹脂が水溶性ではなく、溶剤希釈型であるため、樹脂の希釈粘度低下と洗浄に水又は水とアルコールの混合液を使用することができず、トルエン、酢酸エチル等の溶剤を使用しなければならない問題があった。
そして、この溶剤希釈型の樹脂及びその溶剤が、水溶性フレキソインク使用のフレキソ塗工装置において、そのホースやパッキン等を膨潤、更に一部溶解するため、水溶性フレキソインキ用のフレキソ塗工装置には使用できない問題があった。
【0006】
また、段ボール箱の美粧性を高める要求も出ており、印刷の上に樹脂塗工したライナーにおいて、樹脂層の光沢性、耐摩耗性などが要求されている。
更に、プレプリント方式と呼ばれる段ボール製造方法では、あらかじめ印刷が施されたライナーを使用してコルゲーターで段ボールシートを製造するため、印刷表面に傷がつき易く、その保護が必要とされている。印刷面上にオーバープリントニスを塗って保護する方法が知られているが、熱可塑性樹脂を塗工するとコルゲーター上で熱板に付着する問題があり、熱硬化性樹脂を使用すると、表面が滑り過ぎるなどの問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、前記した紫外線硬化又は電子線硬化型樹脂塗工の利点を活かしながら、溶剤による諸問題を解決し、更に、防滑性、光沢性、耐摩耗性などの諸特性をバランス良く満足する新規な塗工樹脂を提案することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の(1)〜(6)の各発明によって構成される。
(1)下記A成分及びB成分を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、活性エネルギー線を照射して得られた硬化樹脂層を表面に有する樹脂塗工紙である。
A成分:ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの主鎖にコハク酸を付加してカルボキシル基を導入したアクリレートからなる水溶性を有する3官能以上の活性エネルギー線硬化化合物。
B成分:ポリエチレングリコールジアクリレート及び/又はポリエステルアクリレートからなる水溶性を有する1〜2官能の活性エネルギー線硬化化合物。
(2)A成分とB成分の比率として、A成分が40〜90重量%、B成分が60〜10重量%である(1)項に記載の樹脂塗工紙である。
(3)紙と硬化樹脂層の間に合成樹脂の中間層を有する、(1)〜(2)項のいずれかに記載の樹脂塗工紙である。
(4)硬化樹脂層の硬化樹脂のガラス転移温度が50〜250℃である(1)〜(3)項のいずれかに記載の樹脂塗工紙である。
(5)(1)〜(3)項のいずれかに記載の樹脂塗工紙であって、紙と硬化樹脂層との間に印刷層を有するプレプリント方式の段ボール用のライナー紙である。
(6)水溶性フレキソインキ用フレキソ塗工装置により塗工することを特徴とする(1)項に記載の樹脂塗工紙の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂塗工紙は、活性エネルギー線硬化性組成物を紙に塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させた硬化樹脂層を形成することを要件とする。活性エネルギー線とは、不飽和結合を有する有機化合物に作用して重合反応又は架橋反応を起こす放射線であるが、安全性、使用し易さなどから、一般的には、電子線又は紫外線が使用されることが多く、本発明でも、主として電子線、紫外線を対象とする。
【0010】
本発明に使用する紙としては、従来から段ボールに使用されているクラフトライナー、ジュートライナー、白板紙などが使用できる。紙の米坪としては、特に限定があるものではないが、50〜300g/m2程度が好ましい。パルプとしては、未晒しクラフトパルプ、段ボール古紙パルプなどが使用できる。
本発明の紙には、前記した従来の段ボールに使用されている、いわゆる段ボール原紙及び板紙以外に、米坪30〜130g/m2の上質紙、中質紙、印刷用塗工紙なども使用できる。
これらの紙に使用されるパルプとしては、晒しクラフトパルプ、脱墨古紙パルプなどが使用できる。
【0011】
前記した各種の紙には、填料、サイズ剤、紙力増強剤、耐水化剤、撥水剤、耐油剤など、通常、各種用途に合わせて添加される添加剤を含有しても良い。
耐水化剤としては、例えばロジン系サイズ剤、合成系サイズ剤、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミドポリ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、グリオキザール、ジアルデヒド澱粉、環状尿素−グリオキザール反応物、アクリルアミド−グリオキザール反応物共重合体、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリアミド−エポキシ樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。これらは、対パルプ乾燥重量で0.01〜5重量%程度の範囲で使用される。
【0012】
撥水剤としては、ワックス、石油樹脂、高級脂肪酸塩、シリコーン樹脂、フッ素系撥水剤、エチレン尿素系撥水剤、ピリジン系撥水剤、オレフィン系樹脂等を任意に使用することができる。
耐油剤としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、フッ素系耐油剤などが使用できる。フッ素系耐油剤としては、パーフロロ炭化水素のカルボン酸エステル又は塩、パーフロロ炭化水素のリン酸エステル又は塩などが使用できる。
【0013】
また、合成繊維を配合し、軽量化、耐水性の向上をしても良い。合成繊維を配合すると、加熱成形後の寸法安定性も向上する。合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステルなど、各種のものが使用できる。使用する場合には、使用量は対パルプ3〜40重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0014】
本発明でいう活性エネルギー線硬化性組成物とは、活性エネルギー線硬化性化合物の混合物であり、必要に応じて、重合開始剤、紫外線増感剤、顔料、活性エネルギー線で硬化しない水溶性樹脂、水分散性樹脂などを含有しても良い。
活性エネルギー線硬化性組成物中における活性エネルギー線硬化性化合物の合計量は、30重量%以上、好ましくは50重量%以上であり、最も好ましくは80重量%以上である。
【0015】
本発明では活性エネルギー線硬化性化合物のA成分として、3官能以上の活性エネルギー線硬化性化合物、即ち、1分子の中に不飽和結合を3個以上有する化合物を使用する。また、B成分として、2官能又は1官能の活性エネルギー線硬化性化合物を使用する。2官能とは、1分子の中に不飽和結合を2個有する化合物であり、1官能とは不飽和結合を1分子中に1個有する化合物である。
なお、以後、本発明では、3官能以上を「多官能」と称することとし、3価以上を「多価」と称して説明する。
【0016】
本発明は、フレキソ印刷機での塗工を容易にし、また、塗工後に水又は水とアルコールで容易に清掃できるようにするため、活性エネルギー線硬化性化合物を水溶性とする。
【0017】
従って、A成分としては、水溶性を有する3官能以上の活性エネルギー線硬化性化合物が必要であり、多官能アクリレートに親水基を導入することにより得られる。多官能アクリレートは、多価アルコールの1分子中において、3箇所以上のOH基をアクリル酸でエステル化することによって得られる。
上記において、アクリレートはメタクリレートでも良く、アクリル酸はメタクリル酸でも良いが、本発明では、以下、アクリレートのみを例示して説明する。
【0018】
多官能アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸及びアクリル酸のエステル(アクリル酸が3個以上)などが例示される。
また、多官能アクリレートは、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートなどのオリゴマーでも良い。
前記各種の多官能アクリレートは2種以上を併用することも可能である。
【0019】
多官能アクリレートに導入される親水基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボン酸塩基、スルホン酸塩基、水酸基、エーテル基、酸アミド基、第1〜第3アミノ基、第4級アンモニウム基、アルキレンオキサイド基などが使用できる。
しかし、第4級アンモニウム基導入の場合はカチオン系となり、アクリレートの安定性が悪くフレキソ印刷機で塗工ができない問題、スルホン酸基の場合は、アニオン系になり工業生産性に問題、エチレンオキサイド基の場合は、耐水性が弱くなる問題など、問題がある場合もあり、カルボキシル基を樹脂構造中に導入する方法が最も好ましい。
【0020】
前記において、カルボキシル基導入するために使用する酸としては、ジメチルプロピオン酸、マレイン酸、フタル酸、シュウ酸、コハク酸等が例示される。
これらの酸を前記した多官能アクリレートの主鎖に結合する形でカルボキシル基を導入することができる。
カルボキシル基の導入量は、多官能アクリレートの親水性にもより、一概には言えないが、0.2〜5モル%程度が好ましく、特に0.5〜2モル%が好ましい。
この方法により水溶性とした活性エネルギー線硬化性化合物を使用することにより、硬化後の耐水性を向上させることができる。
【0021】
本発明で推奨される最も好ましい組み合わせとしては、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートにコハク酸を0.5〜2.0モル付加させたものである。
これにより、後述するように、塗工の際にはフレキソ印刷機に適した粘度とすることが出来、耐水性も高く、光沢性、耐摩耗性にも優れた硬化樹脂層が得られる。
コハク酸のモル付加が0.5未満のものは水溶性がやや低く、2.0を超えるたものは粘度が高くなるという問題を有する。
【0022】
次に、B成分である、1〜2官能の水溶性活性エネルギー線硬化性化合物について説明する。
1〜2官能の水溶性活性エネルギー線硬化性化合物としては、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルアミノエチルアクリレート、ジアクリロイルエチルオキシホスフェート、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリロイルモルホリン、グリコシルエチルメタアクリレート等の内1種、又は2種以上を組み合わせて使用できる。必要な場合、上記化合物のうちから選択して、フレキソ印刷に適した粘度とすることが可能である。
この他、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどのオリゴマーのうち、1〜2官能性のものも使用できる。
【0023】
水溶性を有する1〜2官能の活性エネルギー線硬化性化合物としては、ポリエチレングリコールジアクリレートが水溶性も良く、粘度もフレキソ印刷機に適した粘度であり、耐水性の低下も少ないことから好ましい。
【0024】
A成分とB成分の比率としては、A成分が10〜90重量%、B成分が90〜10重量%がフレキソ印刷機塗工適性、硬化樹脂層の光沢、耐摩耗性などの点から好ましい。A成分が10重量%未満では、硬化樹脂層の耐水性が不足する。90重量%以上では、硬化が進み過ぎ、防滑性が得られない。
また、特に防滑性、フレキソ印刷機塗工適性、耐熱性、耐ブロッキング性、防滑性のバランスを考慮すると、A成分が40〜90重量%、B成分が60〜10重量%の範囲が好ましい。配合をこの範囲にした場合、硬化樹脂層のガラス転移温度を50〜250℃にすることが可能であり、耐熱性があり、耐ブロッキング性があると同時に、モノマーの親水性と架橋構造による弾性により防滑性も得られると考えられる。
【0025】
A成分としてジペンタエリスリトールペンタアクリレートにコハク酸を0.5〜2.0モル付加させたもの、B成分として、ポリエチレングリコールジアクリレートを選択した場合、A成分が50〜85重量%、B成分50〜15重量%の範囲が好ましい。
この配合であれば、耐熱性、耐摩擦性、防滑性、耐汚染性、耐水性、光沢度を同時に満足することができる。
また、この配合であれば、全固形分80%の水/イソプロピルアルコール液としたときに、ザーンカップ4番測定で10〜40秒程度とすることが容易である。
【0026】
また、本発明で使用する硬化樹脂層の硬化樹脂は、ガラス転移温度が50〜250℃(DSC法による)であることが望ましい。ガラス転移温度が50℃未満の場合は、硬化樹脂層の耐熱性、耐ブロッキング性が充分でない場合があり、また、250℃を越える場合は、防滑性が充分でない場合がある。
【0027】
防滑性段ボール箱用の防滑性ライナー又は、一般的な防滑性塗工紙を目的とする場合、JIS P−8147に規定する傾斜法滑り開始角度が温度5℃における測定で30°以上であり、かつ、温度20℃における測定で40°以上であるようにすることが好ましい。そのためには、前記したようにA成分が40〜90重量%、B成分が60〜10重量%の範囲とすることが好ましく、更に必要に応じて、以下のように滑り開始角度を調整することが可能である。
なお、硬化樹脂層の滑り開始角度をより高く調整するためには、つまり防滑性をより向上させるためには、B成分としてポリエステルアクリレートを使用することが望ましい。
また、硬化樹脂層の滑り開始角度をより低く調整するためには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、カルナバ、ラノリン等の合成系又は天然系ワックス、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル等の微粒子などを塗料組成物に配合することが可能である。
さらに本発明においては、滑り開始角度を調整する等の目的で、塗料組成物に公知の顔料を適宜配合することも可能である。
【0028】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、水溶性高分子の水溶液又は合成樹脂の水分散液を添加しても良い。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。合成樹脂の水分散液としては、アクリル系エマルジョン、ポリ酢酸ビニル系エマルジョンなど、通常の紙塗工用の樹脂エマルジョンが使用できる。
【0029】
硬化に電子線照射を用いる場合は、透過力、硬化力の面から加速電圧が100〜1000KVであり、より好ましくは100〜300KVの電子線加速器を用い、ワンパスの吸収線量が0.5〜20Mradになるようにすることが好ましい。加速電圧、あるいは電子線照射量がこの範囲より低いと電子線の透過力が低すぎて支持体の内部まで十分な硬化が行なわれず、またこの範囲より大きすぎるとエネルギー効率が悪化するばかりでなく、支持体の強度低下や樹脂、添加剤の分解など品質上好ましくない影響が現れる。電子線加速器としては、例えば、エレクトロカーテンシステム、スキャンニングタイプ、ダブルスキャンニングタイプ等のいずれでも良いが、比較的安価で大出力が得られるカーテンビーム方式の電子線加速器を用いることが好ましい。このカーテンビーム方式においては、加速電圧が100〜300KVであり、吸収線量は、0.5〜10Mradであることが好ましい。
【0030】
なお、電子線照射に際しては酸素濃度が高いと電子線硬化性樹脂の硬化が妨げられるため、窒素、ヘリウム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行い、酸素濃度を600ppm以下、好ましくは500ppm以下に抑制した雰囲気中で照射することが好ましい。
【0031】
硬化に紫外線照射を用いる場合には、80W/cm以上のランプを用いることが好ましい。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等があり、オゾン発生の少ないオゾンレスタイプもある。また、樹脂中に光反応開始剤を混合して用いることができる。
更に、硬化に紫外線を用いる場合には、樹脂中に光反応開始剤が必要である。使用できるものとしては、例えば、ジ及びトリクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、アゾ化合物等がある。
【0032】
上記一般的な光反応開始剤を、更に具体的に述べるならば、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン(イルガキュア651、チバガイギー製)、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(イルガキュア184、チバガイギー製)、A:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトンとB:ベンゾフェノンの共融混合物(イルガキュア500、チバガイギー製)、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モンフォリノプロパノン-1(イルガキュア907、チバガイギー製)、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(イルガキュア369、チバガイギー製)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(ダロキュア1173、チバガイギー製)、 A:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オンとB:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニル-フォスフィンオキサイドの共融混合物(ダロキュア4265、チバガイギー製)、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシジ-2-メチル-1-プロパン-1-オン(イルガキュア2959、チバガイギー製)、ビス(シクロペンタジエニル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(ピル-1-イル)チタニウム(CGI-784、チバガイギー製)、 A:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オンとB:ビスアシルフォスフィンオキサイド(イルガキュア1700、チバガイギー製)等を挙げることができるが、これらに限られるものではない。
【0033】
次に、紙と硬化樹脂層の中間に設けても良い合成樹脂の中間層について説明する。
活性エネルギー線硬化性組成物の塗工を少量で均一とするために、合成樹脂中間層を設けることも好ましい実施態様である。中間層は水溶性高分子の水溶液又は合成樹脂水性エマルジョンを紙に塗工し乾燥して得ることが好ましい。
水溶性高分子としては、澱粉類、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール類、カゼイン、ゼラチンなどが挙げられる。澱粉類としては、澱粉、変性澱粉、セルロース誘導体としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。ポリビニルアルコール類としては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボン酸変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
合成樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル、アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。
これらは、いずれも、紙の塗工材料として公知のものが使用できる。塗工量としては乾燥固形分で1〜10g/m2程度が好ましい。
【0034】
また、本発明における樹脂塗工層に、優れた表面光沢度を要求される場合がある。例えば、紙の上に印刷層を有し、その上に本件硬化樹脂層を保護層として設ける場合においては、特に優れた光沢度が必要とされるものである。従って、本発明において、硬化樹脂層表面のJIS Z−8741に規定する60度鏡面反射光沢度が75%以上の光沢を有することが更に望ましい。
【0035】
本発明を一般用の樹脂塗工紙、又はプレプリント方式段ボール用ライナーに適用する場合には、巻取状の紙に一般のコーターを使用して塗工できる。即ち、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーターなど、ごく一般的なコーターを使用できる。
なお、本発明の硬化樹脂は、紙の全面に塗工してもよく、また、必要に応じて部分的に塗工してもよい。
また、プレプリント方式の段ボールとは、あらかじめ印刷された巻取状のライナーを使用して、通常のコルゲーターにより段ボール成形を行う方法であり、多くの場合、ダブルフェーサー側のライナーにプレプリントライナーを使用する。
プレプリントライナーは、貼合時の熱や摩擦等から印刷層の保護を必要とする場合があるため、前記印刷層上にさらに本発明の硬化樹脂層を設けることで、印刷層の保護層とすることができる。
【0036】
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、水溶性でしかも低粘度であって、フレキソ印刷機を使用して塗工できることが特徴であるから、フレキソ印刷機において印刷層を設けると同時に本発明の硬化樹脂層を設けることが更に好ましい。
本発明の塗工をフレキソ印刷機で行う場合、フレキソ印刷機は、スタックプレスタイプ、ベルトタイプ、センタードラムタイプ(又はドラムプレスタイプ)のいずれのタイプでも使用できる。いずれのタイプにおいても、必要な模様や文字等を通常のフレキソインキを使用して印刷を行った後、残りの印刷ユニットでインキの代わりに活性エネルギー線硬化性組成物を使用して印刷することによって本発明の硬化樹脂層を設けることができる。ただし、この場合、通常のフレキソインキによる印刷後、一旦、ドライヤーゾーンを通し、その後に本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、更に乾燥した後に、活性エネルギー線を照射することが更に好ましい。
【0037】
【実施例】
<実施例1>
多色フレキソ輪転印刷機にて、FXコート紙(王子製紙製、坪量220g/m2)に青色インクで1色印刷を行い、ヒーターロールで乾燥した。その上に、中間層としてPW−62K(日本化工塗料製、スチレン・アクリル酸エステル共重合物、TG=25℃)を4g/m2(固形分)塗工し、乾燥した。その上に、下記活性エネルギー線硬化性組成物1を乾燥固形分で5g/m2(固形分)塗工し、エアードライヤーゾーンで乾燥し、次いで紫外線照射により硬化させ、FXコート紙に硬化樹脂層を設けた。
この原紙をコルゲーターにて表ライナー(ダブルフェーサー側ライナー)に使用し、中芯に坪量120g/m2(高崎三興製)の中芯と裏ライナー(シングルフェーサー側ライナー)に坪量220g/m2のNRK220(王子製紙製)使用して貼合し、段ボールシートを得た。
【0038】
[活性エネルギー線硬化性組成物1]
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸1モル付加させたもの(A成分)=60部、ポリエチレングリコールジアクリレート(B成分)=35部、重合開始剤イルガキュア2959(チバスペシャルティーケミカルズ製)=5部の重量組成物100部に対して、水/イソプロピルアルコール=50/50の希釈液25部を混合し、その粘度をザーンカップ4番測定=20秒にした。
また、この組成物をフィルム上に塗布し、前記と同様の紫外線エネルギーで硬化させた被膜のガラス転移点は102℃であった。
【0039】
<実施例2>
表ライナー(樹脂塗工紙)をPFKライナー(王子製紙製、坪量160g/m2)に変更した他は実施例1と同様に、段ボールシートを得た。
【0040】
<実施例3>
活性エネルギー線硬化性組成物1を下記活性エネルギー線硬化性組成物2に変更した他は実施例2と同様にして段ボールシートを得た。
[活性エネルギー線硬化性組成物2]
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸1モル付加させたもの(A成分)=40部、水溶性ポリエステルアクリレート(B成分)=20部、ポリエチレングリコールジアクリレート(B成分)=35部、重合開始剤イルガキュア2959(チバスペシャルティーケミカルズ製)=5部の重量組成物100部に対して、水/イソプロピルアルコール=50/50の希釈液25部を混合し、
その粘度をザーンカップ4番測定=20秒にした。
また、この組成物をフィルム上に塗布し、前記と同様の紫外線エネルギーで硬化させた被膜のガラス転移点は66℃であった。
【0041】
<実施例4>
活性エネルギー線硬化性組成物1において、コハク酸の付加モル数を1モルから0.3モルに変更した他は,実施例1と同様にして段ボールシートを得た。
【0042】
<比較例1>
活性エネルギー線硬化性組成物1を下記の活性エネルギー線硬化性組成物3に変更した他は、実施例1と同様にして段ボールシートを得た。
[活性エネルギー線硬化性組成物3](多官能アクリレートを使用しない例)
ビスフェノールAジアクリレートのエチレンオキサイド20モル付加させもの=60部、ポリエチレングリコールジアクリレート=35部、重合開始剤イルガキュア2959(チバスペシャルティーケミカルズ製)=5部の重量組成物100部に対して、水/イソプロピルアルコール=50/50の希釈液25部を混合し、その粘度をザーンカップ4番測定=20秒にした。
また、この組成物をフィルム上に塗布し、前記と同様の紫外線エネルギーで硬化させた被膜のガラス転移点は12℃であった。
【0043】
<比較例2>
多色フレキソ輪転印刷機にて、PFK160ライナー(王子製紙製、坪量220g/m2)に青色インクで1色印刷を行い、ヒーターロールで乾燥した。その上に、コロイダルシリカ/アクリル酸エステル共重合エマルジョン樹脂(ヘキスト合成製)3g/m2塗工して樹脂塗工層を設けたライナーを得た。
この原紙をコルゲーターにて表ライナーに使用し、中芯に坪量120g/m2(高崎三興製)の中芯と裏ライナーに坪量160g/m2のNRK160(王子製紙製)使用して貼合し、樹脂塗工段ボールシートを得た。
以上の実施例、比較例に対して下記の評価を行い、結果を表1に示した。
【0044】
<試験方法及び評価基準>
(1)滑り開始角度
JIS P−8147規定の傾斜方法で滑り開始角度を測定(20℃と5℃で測定)した。尚、測定は塗工面同士について、紙の縦方向について行った。
【0045】
(2)耐熱性
ヒートシール試験機を使用し、200℃、0.3MPa、3秒の条件で、アルミホイル光沢面と硬化樹脂層を有する段ボールを圧着した後に、両者を剥離して状態を観察する。
(評価基準)
◎:防滑性樹脂層とアルミホイルが自然剥離する。
○:防滑性樹脂層とアルミホイルがわずかな抵抗で剥離する。
△:両者を剥離するのにかなり抵抗がある。
×:両者を剥離した面に汚損がある。
【0046】
(3)耐摩耗性
学振型試験機を使用し、500gの荷重で300回摩擦した時の防滑性樹脂層の損傷の状態を観察する。
(評価基準)
◎:防滑性樹脂層の損傷がない。
○:防滑性樹脂層に筋状の損傷がある。
△:防滑性樹脂層全面に損傷がある。
×:基材に及ぶ損傷がある。
【0047】
(4)耐水性
学振型試験機を使用し、500gの荷重で綿布に水を含ませて20回摩擦した時の防滑性樹脂層の損傷の状態を観察する。
(評価基準)
◎:防滑性樹脂層の損傷がない。
○:防滑性樹脂層に筋状の損傷がある。
△:防滑性樹脂層全面に損傷がある。
×:基材に及ぶ損傷がある。
【0048】
(5)光沢度
グロスメーターVGS−ID(日本電色工業社製)を使用し、JIS Z−8741に規定される方法で、60°/60°における光沢度を測定した。
【0049】
(6)希釈性・洗浄性
水溶性フレキソインキを使用するフレキソ印刷機での塗工適性を評価するため、希釈粘度低下(粘度調整性)と印刷機の洗浄性を観察する。
(評価基準)
◎:水又は水とアルコールの混合液で容易に希釈、洗浄ができる。
○:水又は水とアルコールの混合液で洗浄はできるが、希釈すると白濁する。
×:水又は水とアルコールの混合液で希釈すると不溶物が生じ、洗浄では付着物が残る。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明により、紫外線硬化又は電子線硬化型樹脂塗工の利点を活かしながら、溶剤による諸問題を解決し、更に、防滑性、光沢性、耐摩耗性などの諸特性をバランス良く満足する新規な塗工樹脂により、上記性能を有した樹脂塗工紙を得る事が可能となった。
Claims (6)
- 下記A成分及びB成分を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、活性エネルギー線を照射して得られた硬化樹脂層を表面に有する樹脂塗工紙。
A成分:ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの主鎖にコハク酸を付加してカルボキシル基を導入したアクリレートからなる水溶性を有する3官能以上の活性エネルギー線硬化化合物。
B成分:ポリエチレングリコールジアクリレート及び/又はポリエステルアクリレートからなる水溶性を有する1〜2官能の活性エネルギー線硬化化合物。 - A成分とB成分の比率として、A成分が40〜90重量%、B成分が60〜10重量%である請求項1に記載の樹脂塗工紙。
- 紙と硬化樹脂層の間に合成樹脂の中間層を有する、請求項1〜2のいずれかに記載の樹脂塗工紙。
- 硬化樹脂層の硬化樹脂のガラス転移温度が50〜250℃である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂塗工紙。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂塗工紙であって、紙と硬化樹脂層との間に印刷層を有するプレプリント方式の段ボール用のライナー紙。
- 水溶性フレキソインキ用フレキソ塗工装置により塗工することを特徴とする請求項1に記載の樹脂塗工紙の製造方法。
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