JP4270446B2 - 耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体とその製造方法 - Google Patents

耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子機器の筐体等に用いられるアルミニウム合金と高強度樹脂の複合体とその製造方法に関する。更に詳しくは、アルミニウム合金形状物と熱可塑性樹脂を一体化した複合体とその製造方法に関し、特にモバイル用の各種電子機器、家電製品、医療機器、車両用構造部品、車両搭載用品、建築資材の部品、その他の構造用部品や外装用部品等に用いられる耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体とその製造方法に関する。
金属と樹脂を一体化する技術は、自動車、家庭電化製品、産業機器等の部品製造等の広い分野から求められており、このために多くの接着剤が開発されている。この中には非常に優れた接着剤がある。常温、又は加熱により機能を発揮する接着剤は、金属と金属や、金属と合成樹脂を一体化する接合に使われ、現在では一般的な技術である。
しかしながら、接着剤を使用しないで接着させる方法も従来から種々研究されてきた。マグネシウム、アルミニウムやその合金である軽金属類あるいはステンレスなど鉄合金類に対しては、接着剤の介在なしで高強度のエンジニアリング樹脂を一体化する方法、例えば、金属側に樹脂成分を射出する等の成形と同時に接着する方法も種々開示されているが、まだ本格的に実用化されている段階ではない。
これに関連し、実用化のため、本発明者らは鋭意研究開発を進めてきた。その結果、水溶性アミン系化合物の水溶液にアルミニウム合金形状物を浸漬してからポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、「PBT」ともいう。)やポリフェニレンスルフイド樹脂(以下、「PPS」ともいう。)を主成分とする熱可塑性樹脂組成物と高温高圧下で接触させると特異的に強い接着力が生じることを見出し、この技術を確立した。これに関わる技術について同一出願人は、射出によりアルミニウム合金と樹脂を一体化させる構造物とその技術を提案している(特許文献1,2,3参照)。
又、金属表面をケミカルエッチングしてから金型にインサートし、射出成形する方法も知られている(特許文献4参照)。アルミニウムは合金化で、本来の物性である優れた展伸性、電導性、熱伝導性に加え、高強度化、高耐食性化、快削性化などが可能であり広い分野で用いられている。特に今後、個人の情報化が更に進展しモバイル電子機器が汎用的に使われるようになれば、機器の軽量化への要望は一層強いものとなり、アルミニウム合金と硬質樹脂との一体化した複合体とその技術は大きな注目となる。
又、環境問題や石油資源の問題から、将来は省資源に結びつく分野の技術が主役になるとみられるが、この場合も車両等の軽量化にアルミニウム合金の適用が期待されている。更に、社会の流れは健康志向であり、健康な高齢者が急増しており、又、市街地の活性化が望まれているという等の現実は無視できない。これらに適用した分野への新規な技術が望まれる。
例えば、アルミニウム合金を存分に使用した軽量の自転車、電気アシスト自転車等は有望な技術向上分野の対象である。これらの対象にアルミニウム合金とPBTやPPSとの射出接着成形品は重要な役目を果たすことができる。又、これらの成形品の機械的な強度を強化したり、追加処理を施すことで多様な機能向上の伴った製品化が可能である。現状でこのようにアルミニウム合金と樹脂を強固に一体化した製品は市場にはない。
特開2003−103563号公報 特開2003−170531号公報 特開2003−070630号公報 特開2001−225352号公報
本発明者らは、前述の発明を使用してアルミニウム合金にPBT等の樹脂を射出接着しその効果を確かめるべく種々の詳細な試験を行った。加えて、モバイル電子機器等のケースにこの技術が使えるようアルミニウム合金の耐食性、耐候性を確保する技術の研究開発を行った。一方、アルマイトはアルミニウムを陽極酸化して耐食性酸化被膜をつける方法として知られている。例えば、アルミニウム合金板を射出成形金型にインサートしてこれに樹脂を射出し、樹脂とアルミニウム合金を一体化したモバイルコンピュータの筐体を作り、これをそのまま通常の着色アルマイト化工程にかけ、アルミニウム面を着色アルマイト化する開発が要請されている。
アルマイト化等が要請される理由は、アルミニウムは元々酸塩基に弱くて腐食され易いので、少なくとも外装部に使用する場合は、何らかの表面処理を為さねばならないからである。特に、着色アルマイトは美麗な装飾で耐候性も申し分ない。実際、モバイル電子機器用の外装に使用する場合は、外装面を着色アルマイトとすることが多い。
しかしながら、アルミニウム合金と樹脂の一体化構造物を、何の処理もなくそのままの状態でアルマイト化工程にかけると、樹脂部分とアルミニウム合金との境界部分の接着力が低下する問題点が生じている。この接着力の低下現象の原因は、樹脂とアルミニウム合金が為す境界部に薬液が浸透し、このため接着面が外周部から内部中央に向かい徐々に侵されていくためと推定される。
本出願人の提案した前述の技術は、予め特殊処理したアルミニウム合金に対してPBTやPPS系樹脂組成物を射出接着させるものであるが、接着力はかなり強固なものである。射出成形する前にアルミニウム合金形状物に水溶液浸漬処理を行うが、この処理は大きく前処理と本処理に分けることができるが、樹脂とアルミニウム合金の接着が強固になるのはこの本処理による。この原理は本処理によってアルミニウム合金形状物の表面に生じる超微細な凹部に溶融樹脂が入り込むためである。溶融樹脂が冷却固化することなく超微細凹部に入り込む理由は、本処理によってアルミニウム合金の表面に化学吸着した含窒素化合物と溶融樹脂が反応し発熱するために固化が遅れることによる。
境界部分の外周部は樹脂が最も冷え易い部分であるので、接着力が他より低い部分であり、又、成形後の樹脂収縮によって境界部の樹脂はアルミニウム合金の面から離れミクロンレベルで浮いていることが多い。アルミニウム合金は、そのままの状態であると傷がつきやすく環境の変化にも弱いので、表面を酸化させ皮膜を生成する処理、即ちアルマイト処理を行うが、このアルマイト化の中で、樹脂とアルミニウム合金の為す境界線部に薬液浸透が生じ易い。
アルマイト化は通常、ブラスト、アルカリエッチング、化学研磨、陽極酸化、染色、封孔の諸工程を踏む。アルカリエッチング工程は高濃度高温の苛性ソーダ水溶液への浸漬であり、化学研磨工程は高温の燐酸硫酸硝酸等の混合した高濃度酸に浸漬する工程である。これら2工程において、境界部から強塩基性や強酸性の薬液が内部に向かってアルミニウム合金形状物の奥に浸入し接着面を壊し接着力を弱めるのである。
本発明は、上述のような技術背景のもとに開発したものであり、強塩基性や強酸性の薬液が浸入するのを防ぐ実験を繰り返し行った結果のものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、塗装処理によりアルミニウム合金と熱可塑性樹脂組成物の接着を強固にし、耐食性と耐候性のあるアルミニウム合金と樹脂の複合体とその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、軽量化し、量産可能にし、低コストにした耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体とその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法は、
アルミニウム合金からアルミニウム合金形状物を形成する工程と、
前記アルミニウム合金形状物を酸性水溶液及び/又は塩基性水溶液に浸漬する工程と 前記浸漬された前記アルミニウム合金形状物をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物のいずれかの1以上の水溶液に浸漬する工程と、
前記2つの浸漬する工程で浸漬された前記アルミニウム合金形状物を射出成形金型にインサートする工程と、
前記射出成形金型にポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフイドを主成分とする熱可塑性樹脂組成物を射出する工程と、
射出成形され一体化された前記アルミニウム合金形状物と前記熱可塑性樹脂組成物の複合体の境界部に塗装を行う工程と、
前記塗装後に前記複合体に耐食性酸化被膜を形成するアルマイト化工程とからなることを特徴とする
本発明2の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法は、本発明1において、
前記塗装する工程は、塩化ビニール主鎖のポリマーを使用した塗料を使用するマスキング塗装工程であることを特徴とする。
本発明3の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法は、
アルミニウム合金からアルミニウム合金形状物を形成する工程と、
前記アルミニウム合金形状物に耐食性酸化被膜を形成するアルマイト化工程と、
前記アルミニウム合金形状物の一部を塗装する工程と、
塗装された前記アルミニウム合金形状物を強塩基性水溶液に浸漬する工程と、
浸漬された前記アルミニウム合金形状物をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する工程と、
前記2つの浸漬する工程で浸漬された前記アルミニウム合金形状物を射出成形金型にインサートする工程と、
前記射出成形金型にポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフイドを主成分とする熱可塑性樹脂組成物を射出する工程と
からなり、かつ、前記アルミニウム合金形状物の一部を塗装する工程では、前記熱可塑性樹脂組成物が接着する部分以外の部分に塗装を行うことを特徴とする。
本発明4の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法は、本発明3において、
前記塗装する工程は、塗装にUV硬化塗料、エポキシ系塗料、ウレタン硬化型塗料、主鎖が塩化ビニール又はポリエステルである塗料から選択される1種以上の塗料を使用する
ことを特徴とする。
本発明5のアルミニウム合金と樹脂の複合体は、
所定の形状に加工され、酸性水溶液及び/又は塩基性水溶液に浸漬され、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬されたアルミニウム合金形状物と、
射出成形金型に射出されこの射出成形金型にインサートされた前記アルミニウム合金形状物と一体化されるポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフイドを主成分とする熱可塑性樹脂組成物と、
射出成形された前記アルミニウム合金形状物と前記熱可塑性樹脂組成物の複合体の境界部を塗装し、前記塗装以外の表面部分でベーマイト化した前記アルミニウム合金形状物の部分を塗装する塗料とからなることを特徴とする
本発明6のアルミニウム合金と樹脂の複合体は、本発明5において、前記塗料は、UV硬化塗料、エポキシ系塗料、ウレタン硬化型塗料、及び主鎖が塩化ビニ−ル又はポリエステルの一液性塗料から選択される1種以上のマスキング塗料であることを特徴とする。
以下、前述した本発明の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法について、その手段を詳述する。射出成形金型にインサートされたアルミニウム合金に、ポリブチレンテレフタート系(PBT系)又はポリフェレンスルフィド系(PPS系)の熱可塑性樹脂組成物を射出成形して両者を一体化する技術(以下、「射出接着」という。)は、前述の特許文献に記載されているので、これに関する技術の詳細説明は省略する。本発明は前述のように主に2種類の製造方法がある。簡潔に記載すると、次のようになる。
一つの製造方法は、(1)アルミニウム合金形状物の形成、(2)前処理I、(3)本処理、(4)射出接着、(5)境界部のマスキング塗装、(6)アルマイト化、である。他の製造方法は、塗装アルマイト面を与えるものであるが、その工程は、(11)アルミ合金形状物の形成、(12)アルマイト化、(13)外表面の塗装、(14)部分的アルマイトの破壊、(15)前処理II、(16)本処理、(17)射出接着、である。
又、純水の沸騰水中にアルミニウム合金を1〜3時間放置することにより塗装ベーマイト化されたアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法は、(21)アルミ合金形状物の形成、(22)前処理I、(23)本処理、(24)射出接着、(25)境界部のマスキング塗装、(26)ベーマイト化、(27)塗装、である。
以下、これら(1)から(27)の各工程について詳細を説明する。
〔アルミニウム合金形状物の形成((1)、(11)及び(21))〕
アルミニウム合金は、日本工業規格の1000〜7000番系のもの、又ダイカスト用アルミニウム合金のADC12等である。射出成形を行う場合、アルミニウム合金は、素材から、切断、穴あけ、切削、圧縮、曲げ、絞り、研磨等の、鋸加工、フライス加工、放電加工、ドリル加工、鍛造、プレス加工、研削加工、研磨加工、等の加工により、射出成形金型へのインサート用として必要な形状に仕上げられる。最後はサンドブラスト等によって求められる面状態に加工されることもある。必要形状に加工されたアルミニウム合金形状物は、その表面に汚れがなく、厚く酸化や水酸化された被膜がないことが必要である。
仕上げされたアルミニウム合金形状物であっても、長期間の放置等で表面に錆の存在があると思われるものは研磨して取り除くことが必要である。又、ADC12等の鋳造用合金を使用し鋳造で形状化したものは表面層の組成が内部組成と異なっている上、表面層の組成が均一でない。従って、研磨等で表層を除去しておく必要がある。何れにせよ、最終的には付着汚れ等を取り除き、後工程に支障のないように処理をしておく。
〔脱脂洗浄工程〕
この工程は、前述した前処理I((2)及び(22))を行う前に実施するものであり、(12)のアルマイト化工程の前、又(13)のアルマイトをマスキング塗装する前に実施する。但し、この脱脂洗浄工程は必要条件ではなく、機械油や指油、その他の汚れが付着していない状態であれば不要である。アルミニウム合金形状物は、形成後すぐ射出接着されるわけでない。保管、運搬等、悪環境下で長期間放置されることもある。油剤の付着量が大きい場合は脱脂工程を2段階で処理するのが好ましい。
市販のアルミニウム合金用脱脂剤を使用した水溶液に水洗を挟んで2回脱脂する方法でもよい。市販のアルミニウム合金用脱脂剤を使う場合、これを水に溶解し指定の温度と時間、即ち多くは60〜80℃、5分前後で、アルミニウム合金形状物をこのアルミニウム合金用脱脂剤水溶液に浸漬するのが好ましい。市販のアルミニウム合金用脱脂剤は、アルミニウム合金をエッチングするタイプとエッチングしないタイプがあるが、本発明で使用するのはエッチングしないタイプの方が好ましい。理由は、脱脂・洗浄工程の後の工程に各種エッチング工程が設定してあるからである。脱脂槽から引き上げたら水洗する。
〔前処理I((2)及び(22))〕
アルミニウム合金形状物を液処理して射出接着に適した処理をする場合、これを2段に分け、前処理、本処理と称することにする。アルマイトに関して本発明では大きく分けて2つの方法があるため、この工程で使う前処理は前処理Iと称することにする。前処理Iで使用する浸漬用の液は、酸性、塩基性、又はその双方の水溶液である。塩基性液としては、0.5〜3.0%濃度の水酸化アルカリ金属水溶液、特に苛性ソーダ水溶液を35〜40℃に温度制御して使うことが好ましい。
酸性液としては、0.5〜5.0%濃度のハロゲン水素酸、弗化水素酸誘導体、硝酸が使用でき、特に塩酸、硝酸、又は1水素2弗化アンモニュームの水溶液を35〜40℃に温度制御して使うことが好ましい。これらの使い分けは各種合金が含む少量金属の組成によるので、個々には実際に試験をして最適の条件の水溶液を選ぶ。浸漬時に超音波を使用すればより再現性が向上することがある。何れにせよ、酸性液、塩基性液に数分浸漬しておおまかにエッチングして表層被膜を化学的に除去し、以降の本処理に適するようにするのが前処理Iの目的である。水洗してアルミニウム合金形状物を次工程に廻す。
〔本処理((3)、(16)及び(23))〕
前処理を終了したアルミニウム合金形状物をアンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン化合物の水溶液に浸漬する。これが本発明でいう本処理である。前工程で得たアルミニウム合金形状物の表面を微細エッチングし同時にこれらアミン系化合物を吸着させるのがこの工程の目的である。使用するのは広い意味のアミン化合物であり、アンモニア、ヒドラジン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、アリルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アニリン、その他のアミン類が含まれる。
これらの内、特にヒドラジンが好ましい。理由は臭気が小さいこと、低濃度で有効なこと、安価なこと、等による。浸漬は、40〜80℃、特に好ましくは50〜70℃で行い、濃度は使用する化合物によって異なるが、ヒドラジンの場合は1水和ヒドラジン(N・HO)として2〜10%濃度、特に3〜5%の水溶液が好ましく、浸漬時間は30〜90秒が好ましい。この浸漬後、水洗し、40〜90℃で熱風乾燥する。
〔熱可塑性樹脂組成物、及び射出接着((4)及び(24))〕
次に、本発明で使用する熱可塑性樹脂組成物、及び射出接着について説明する。
本発明で使用する樹脂は、PBT、又はPPSを主成分として含む熱可塑性樹脂組成物を使用する。PBT、PPS単独のポリマーだけでなくこれらとポリカーボネート(以下PC)とのポリマーコンパウンド、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(以下ABS)とのポリマーコンパウンド、ポリエチレンテレフタレート(以下PET)とのポリマーコンパウンド、ポリスチレン(以下PS)とのポリマーコンパウンド、PBTとPPSのポリマーコンパウンドも使用できる。
又、フィラーの含有は、アルミニウム合金形状物と熱可塑性樹脂組成物との線膨張率を一致させるという点から非常に重要である。フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、その他これらに類する高強度繊維が良い。又、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、ガラス、タルク、粘土、炭素繊維やアラミド繊維の粉砕物、その他類する樹脂充填用無機フィラーを含有した熱可塑性樹脂組成物であることがより好ましい。アルミニウム合金の線膨張率(2.5×10−5−1程度)に樹脂のそれを合わせるために、フィラーの含量をコンパウンド全体の25〜50%、好ましくは30〜40%とする。
又、インサート成形後の金属の冷却縮みと熱可塑性樹脂組成物の成形収縮の関係で言えば、線膨張率が金属中で最大グループに属するアルミニウム合金であっても冷却による縮みは樹脂の成形収縮より小さい。フィラーを大量に含めても結晶性樹脂であるPBTでは成形収縮率は0.6%程度あり大きいので、非晶性の樹脂を加えることは更に成形収縮率を下げることになり有用である。この意味で、熱可塑性樹脂組成物を前記したようなポリマーコンパウンドにするのは効果がある。
適切なPBT、PPS系の熱可塑性樹脂組成物を使うことで、アルミニウム合金と一体化した後での温度衝撃サイクル試験(例えば−40℃と+85℃間を数百サイクル繰り返す試験)でも接着力は低下しない。
本発明でいう射出接着は、射出成形金型にアルミニウム合金形状物をインサートした後、この射出成形金型に熱可塑性樹脂組成物を射出してこの熱可塑性樹脂組成物とアルミニウム合金形状物を固着することをいう。具体的な射出接着の手順は、最初に前記した熱可塑性樹脂組成物を乾燥機にまず投入して乾燥し射出成形に備える。射出成形金型を準備し、金型を開いてその一方の金型にアルミニウム合金形状物をインサートする。インサート後金型を閉め、前記の熱可塑性樹脂組成物を射出する。射出成形された構造物が固まったら、金型を開き離型する。大量生産では、インサート用にロボットを使用すると能率的である。これは、作業を早くすると同時に作業の安定化に寄与し、製品を均一化させるのに効果がある。
金型温度、射出温度は高い方が良い結果が得られるが、諸条件を無視してまで無理に上げることはなく、前記の熱可塑性樹脂組成物を使う従来からの通常の射出成形時とほぼ同様の条件で十分な接着効果が得られる。接着力を上げるためには、ガスを十分逃がして障害をなくした上で、高温高圧の溶融樹脂がアルミニウム合金形状物の表面にしっかり接触することである。そのためにガス抜きが十分に行われるように金型製作上で対策が施されていなければならない。
〔境界線付近のマスキング塗装(5)〕
この塗装は、アルミニウム合金形状物と熱可塑性樹脂組成物との境界部をアルマイト化処理するときに使用する薬品類から境界部の接着部分を保護するために行うのであり、塗装が施されると塗装面はアルマイト化されない。塗装作業は塗装用の受け治具に一体化品を載せて上部又は斜め上部からスプレー噴霧塗装して行うことが多いが、一体化品がアルミニウム合金の製品であればアルミニウム外観面を下向きに治具に収まるようにセットすれば、上部からスプレー噴霧塗装してもアルミニウム外観面は塗装が為されない。
即ち、内装側に樹脂が接着しているとして、内装側が塗装されるように受け治具を作成し塗装を行う。複雑な形状の一体化品であると、治具形状や塗装ガンの向きでは塗装すべき箇所と塗装すべきでない箇所が明確に区切れない場合があるので、マスキングテープ等を貼り付け塗膜形成を避ける措置を取る。なお、塗装でなく印刷で行う場合、溶剤含有量を減らして粘度を上げたもの、即ちインキ、を使用し印刷や筆塗りによって目的を達成することも可能である。焼き付けを行った後、非塗装面側を点検する。
この非塗装面が最終的にアルマイト化されることになるので、成形工程等でアルミニウム合金にキズ等が生じている場合、即ち、金型とアルミニウム合金形状物との擦り傷等が外観に影響するようであれば、非塗装面を上向きにして治具に収め、ブラスト加工をしてキズ等を除去する。同時に、塗装時に非塗装面とすべき個所にまで塗装されてしまった塗膜も除去するようにブラスト加工処理するのが好ましい。
次に使用する塗料について述べる。塗料は、塩化ビニール主鎖のポリマーを含む塗料を使用する。次工程のアルマイト化工程の中では強力な酸に浸漬する化学研磨が最も塗膜を痛める工程であって、塩化ビニールポリマーが酸に強いことが判明している。塗料としては、1液性、2液性の双方が使用できる。塗料がアルミニウム合金と樹脂が為す境界線の僅かな隙間に詰まってくれればその機能を果たすことになる。
その性能としては、2液性硬化型塗料が安定した結果を与えているが、反応硬化型でない1液性塗料でも実用上問題ないレベルのマスキング効果を示すことができる。2液硬化型塗料の場合、ポリマー末端は水酸基の様に活性水素を含む基とし硬化剤はポリイソシアネートであるのが好ましい。この塗料系では焼付け温度が80〜110℃とエポキシ系塗料(焼付けは通常150℃以上)より低く、塗装/焼付け時の受け治具にリサイクルPC等を使用でき、工業的に使用した場合にメリットがある。
〔アルマイト化(6)〕
通常、工業的量産法として為されているアルマイト化、着色アルマイト化法で行う。即ち、このアルマイト化は、アルカリエッチング、化学研磨、陽極酸化、染色、封孔の諸工程を踏む通常のアルマイト化である。アルカリエッチング工程は90〜100℃の15〜20%濃度苛性ソーダ水溶液へ数十秒浸漬することで行われるのが普通である。本発明の実施においては、マスキング塗膜の損傷を少なくするために最終的にアルマイト化されたアルミニウム合金形状物の外観に影響がない限りで低温化し、浸漬時間が多少伸びてでも液温を50〜70℃まで下げることが望ましい。
次の化学研磨工程は100℃前後の高濃度混酸物(濃燐酸、濃硝酸、濃硫酸等の混合物)に浸漬する工程である。この工程は塗膜に対して特に強い破壊力を持つ。化学研磨工程でも、マスキング塗膜の損傷を少なくするため最終的にアルマイト化されたアルミニウム合金形状物の外観に影響がない限りで低温化し、浸漬時間が多少伸びてでも液温を60〜70℃付近まで下げることが望ましい。又、100℃程度の高温液に数秒浸漬するタイプのときはそのまま使っても塗膜損傷は少ない。
要するに、前記した2工程がマスキング塗膜を損傷するおそれのある工程であり、綺麗な塗膜を残すために工夫する方が好ましい。次の陽極酸化はアルミニウム合金に陽電極を繋ぎ、陰電極は槽内に挿入した電極として、アルミニウム合金形状物を電解液中に数十分通電浸漬する工程である。アルミニウム合金を電解酸化してアルマイトという酸化アルミニウム層にする工程であり、液温は通常20℃前後とする。この酸化アルミニウム層は穴が中央に開いた細い棒状の密集した結晶となって液側へ突き出す形で成長し表面を覆う。
次の染色工程は文字通り染色で、染料や顔料を溶解や分散させた水溶液に前記アルミニウム合金を浸漬する。陽極酸化で得たアルミニウム酸化物層は微細穴が無数にあいているので、そこへ染料顔料が浸入し着色される。染色工程の液温は70〜100℃であるが、陽極酸化や染色工程ではマスキング塗膜の分解は少ない。封孔はアルミニウム酸化物の穴先端を変形させ顔料などが逃げぬよう蓋をする工程である。100℃前後の薄い酸液に数分浸漬するのが通常である。水洗して乾燥し着色アルマイト化は終了する。
〔アルマイト化(12)〕
アルマイトは、アルミニウムを陽極酸化して耐食性酸化被膜をつける方法として知られている。本発明の他方の方法に関するこのアルマイト化は、現在工業化されている工程そのものである。前記と同じではあるがマスキング塗装がないので、前述のような状態を気にすることなく最善の着色アルマイト化をすることができる。次工程であるアルマイト破壊工程での浸漬時間調整が円滑に行えるよう、アルマイト層の厚さを記録しこれを参考にして後工程の調整を行うのがよい。アルマイト化後、一体化品を水洗して乾燥する。
〔外観面の塗装(13)〕
最終的にアルマイト面を残したいアルミニウム合金形状物の箇所を塗装するのがこの工程である。モバイル電子機械、電子端末などのケースであれば、外観面を塗装することになる。別の言い方をすれば、射出接着に必要な箇所は塗装しないということである。塗装用の受け治具に塗装すべきでない箇所を隠すように構成するようにすれば、合理的である。又、回り込み等で塗装したくない部分に塗装されるおそれがあるときは、マスキングテープを使用することもできる。
塗装後、乾燥し焼付けやUV照射して硬化する。マスキングテープを使用したときは、焼付けでテープが変形したりテープの粘着剤がアルマイト上に残ったりするので風乾後にテープを剥がすとか耐熱性マスキングテープを使うなどの手段をとるのが好ましい。塗装には、UV硬化塗料、エポキシ系塗料、又はウレタン硬化型塗料を使用する。
印刷ができる場合は、溶剤添加量を減らして粘度を上げ、インキ化したものが使用できる。UV硬化塗料としては通常のアルマイト塗装用塗料が使用できるが、好ましくは光硬化開始剤を増やし、少量のシランカップリング材を混入させ、硬質樹脂膜を生成し易い光モノマーや光オリゴマーを使用した組成物がよく、後のインサート成形時の温度と圧力に耐えられるようにすることが望ましい。
大量にUV硬化塗装する場合に必要な多数の受け治具もリサイクルABS樹脂(これらは現状廃棄物扱いになっている)を原料にして射出成形で得ることもできる。UV硬化塗装では、塗料塗布後80℃で5分程度の簡易乾燥をして溶剤の大部分を揮発させその後にUV照射して塗膜を硬化させるが、塗装から硬化までの間の最高温度は80℃程度に留まる。ABS樹脂は80℃程度であれば大きく変形することはないので治具の材料に使用できる。
エポキシ系塗料としては市販されている1液性のものが使用できる。硬化温度として150℃以上の高温が必要であるので、樹脂製の塗装用の受け治具を使用するのは難しい。ウレタン硬化型塗料も使用できるが、主鎖成分に塩化ビニールやポリエステルを含むものが好ましい。双方とも塩基性に強い。硬化温度として80〜110℃のものが殆どなので、大量に塗装する場合に必要とする多数の受け治具もリサイクルPC樹脂を原料にした射出成形品でよい。硬化温度が80℃程度で十分な場合は、受け治具材料にリサイクルABS樹脂が使用できる。
〔アルマイトの破壊(14)〕
アルマイト面を強塩基で溶かして元のアルミニウム面に戻すことにより、本処理が効果的になるようにするのがこの工程の目的である。このアルマイト破壊工程は別の目的で工業的にはよく為されているので、本発明者らはこれを参考にし、温度40℃付近、濃度5〜25%の苛性ソーダ水溶液に浸漬する方法とした。アルマイト層の厚さは使用目的によって大きく異なり、5μm程度の物から20μm以上の厚いものまで作られる。アルマイト層の厚さの違いに対する対処は、浸漬時間の長さで変えて行うのが最も容易である。この工程によっても、前工程(外観面の塗装)で塗布硬化された塗膜は影響を受けない。
〔前処理II(15)〕
アルマイト面を強塩基性水溶液への浸漬で破壊した場合、その破壊が適切であれば、得られたアルミニウム合金面は非常に美麗である。この結果、本処理前の前処理はやや簡単化できる。ここでの前処理は前処理Iとやや異なるので前処理IIと称することにする。前処理IIで使用する浸漬用の液は、酸性水溶液か、又は塩基性水溶液と酸性水溶液双方である。酸性水溶液としては0.5〜5.0%濃度のハロゲン水素酸、弗化水素誘導体、又は硝酸の水溶液を35〜40℃に温度制御して使うことが好ましい。
塩基性液としては0.5〜3.0%濃度の水酸化アルカリ金属水溶液、特に苛性ソーダ水溶液を35〜40℃に温度制御して使うことが好ましい。これらの使い分けは各種合金が含む少量金属の組成によるので、個々には実際に試験をして最適の条件の水溶液を選ぶ。浸漬時に超音波を使用すれば再現性が向上することがある。何れにせよ、酸性液に数分浸漬するか、酸性液に浸漬してから塩基性液に浸漬し再度酸性液に浸漬することで、エッチングしつつ最後は酸で中和することが好ましい。水洗し、次工程に廻す。この工程によっても、前工程(外観面の塗装)で塗布硬化された塗膜は影響を受けない。
〔射出接着(17)〕
この射出接着(17)の工程は、前述した射出接着((4)又は(17))で説明した射出接着と内容はほぼ同じである。違いは、この工程ではインサートされるアルミニウム合金形状物は射出接着すべき面以外の面の一部又は全部が塗膜で覆われていることである。塗膜に覆われ既に加飾された金属面が金型にインサートされるので、これらの面は硬い金型面と接触することになる。よって、アルミニウム合金形状物の面はインサート時に金型との擦れでキズが生じ易い。
ただ、下地は硬いアルマイト面であるが、金属よりは柔らかい塗膜で保護されているので意外とキズは小さく実害の少ないものになる。しかしながら、大型製品ではアルミニウム合金形状物の寸法誤差も射出成形金型の精度に比較すればかなり大きくなり、金型とアルミニウム合金形状物が強く擦れる個所が生じることは避けられない。両者がきつく当たる可能性の高い箇所は、樹脂接着を避けて金型を逃がすなどの設計上の措置が必要である。それが出来ない場合は、外観上の僅かな不都合は許容される機能性部品用の加飾・耐候性化方法として使用する。
〔境界部付近のマスキング塗装(25)〕
塗装は境界部をベーマイト化での沸騰水や水蒸気から保護するために行うのであり、塗装面はベーマイト化されない。塗装作業は塗装用の受け治具に一体化品を載せて上部又は斜め上部からスプレー噴霧塗装して行うことが多いが、一体化品がアルミニウム外観品であればアルミニウム外観面を下向きに治具に収まるようにセットすれば、上部からスプレー噴霧塗装してもアルミニウム外観面は塗装が為されない。
即ち、内装側に樹脂が接着しているとして、内装側が塗装されるように受け治具を作成し塗装を行う。複雑な形状の一体化品であると、治具形状や塗装ガンの向きでは塗装すべき箇所と塗装すべきでない箇所が明確に区切れない場合があるので、マスキングテープ等を貼り付け塗膜形成を避ける措置を取る。塗装には、UV硬化塗料、エポキシ系塗料、ウレタン硬化型塗料、主鎖が塩化ビニ−ル又はポリエステルの一液性塗料から選択される1種以上のマスキング塗料が使用できる。
印刷ができる場合は、溶剤添加量を減らして粘度を上げ、インキ化したものが使用できる。UV硬化塗料として通常のものが使用できるが、好ましくは少量のシリコーンカップリング材を混入させてアルマイトとの接着力を上げるようにして使用する。塗膜は光開始剤によるラジカル重合物で3次元化しているので、次工程のベーマイト化工程には耐えられる。エポキシ系塗料としては、通常に市販されている1液性のものが使用できる。これも次工程には耐えられる。ウレタン硬化型塗料としては、市販されているものはほぼ使用可能である。主鎖成分に塩化ビニールやポリエステルを含むものは、硬化させずに使用することもできる。
[ベーマイト化(26)]
前工程の塗装工程からの移送等で汚れ、異物が付着している場合は、脱脂し水洗する。これを純水の沸騰水中に1〜3時間放置し取り出して風乾する。ここで言う純水は蒸留水でもよいが、工業的に入手できるイオン交換水でも十分使用できる。このベーマイト化により、表面にAlO(OH) が形成される。
[塗装(27)]
アルミニウム合金の耐候性付与にはベーマイト化で十分であるが、実際の使用において他物質と衝突したり擦れたりすると、ベーマイト層の厚さはアルマイトに比較して薄いため、その表面にキズが出来易い。キズから腐食が始まり拡がるおそれがある。よって多くはベーマイトの上を丈夫な熱硬化性の塗装で覆うことになる。アルミニウム製品の塗装は広く行われて公知であるので、特別に本発明に限った方法を行うことはない。通常は、UV硬化塗料、2液性ウレタン硬化型塗料、エポキシ系塗料が単層や複層で使われている。
以上詳記したように、本発明の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法は、熱可塑性樹脂組成物とアルミニウム合金形状物とを容易に剥がれることのない一体化できる構造物とし、又その製造技術を確立したものである。又、射出接着に加え、アルミニウム合金形状物の表面を表面処理することにより、耐候性に優れたアルマイト面、塗装アルマイト面、又は塗装ベーマイト面を形成することができた。
問題となる境界部は塗装により解決できた。従って、各種機器の筐体や部品、構造物等を加飾し耐候性の優れた複合体とすることができた。本発明によって製造した筐体、部品、構造物は、着色されてデザイン的に優れたものとなり、しかも製造技術は、軽量化や機器製造工程の簡素化を達成するもので、量産化が可能で低コストのものとなった。
アルミニウム合金の形状物による実物で種々の試験を行った。その効果を実施例において確認したので、本発明の実施の形態を実施例に代えて説明する。又、本発明は、実施例に限定されないことはいうまでもない。実施例は単純化された電子機器の筐体一部を模式的に説明しているが、本発明の技術は、実施例に限らず、前述のようにあらゆる分野に適用可能である。
以下、本発明の請求範囲1、2に関する実験例を実施例1、2、3、4に詳記し、請求範囲3、4に関する実施例を実施例5、6、7に詳記し、請求範囲5、6に関する実施例を実施例8、9、10に詳記した。又、各実施例においての説明図は、各実施例に共通の図として使用した。
市販の3mm厚のA5052アルミ合金板を購入した。25mm×100mmの長方形片50個に切断しアルミニウム合金形状物1とした。市販のアルミ脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を15%濃度で水に溶かし75℃とした。この水溶液が入った脱脂槽に5分間浸漬し水洗した。続いて、40℃の1%塩酸水溶液が入った槽に1分浸漬し水洗した。続いて40℃の1%苛性ソーダ水溶液が入った槽に2分浸漬し水洗した。
次いで40℃の1%塩酸水溶液が入った槽に1分浸漬し水洗した。続いて60℃の3.5%濃度の1水和ヒドラジン水溶液(N・HO)を入れた第1処理槽に1分浸漬し、40℃の0.5%濃度の1水和ヒドラジン水溶液(N・HO)を入れた第2処理槽に0.5分浸漬し水洗した。これを40℃で15分、60℃で5分間、温風乾燥し乾燥空気下に保存した。
熱可塑性樹脂組成物2(以下「樹脂2」と略称する)として、20%のガラス繊維、20%のガラス粉、48%のPBT、12%のPETからなるコンパウンドを用意した。120℃に加熱した金型にアルミニウム合金形状物1をインサートして金型を閉め、前記樹脂2をノズル温度270℃で射出し、図1に示す複合体3を50個を得た。この複合体3を引張試験機で両端を引き破断した処、25個においてせん断破断力は全て3.24kN(1.77kN/cm)(330Kgf(180Kgf/cm))以上であった。
続いて、残った25個の複合体3について接着境界部周辺を残して耐熱マスキングテープを貼り付け、インキ「SG740(セイコーアドバンス社製)」とその硬化剤を混合し、更にインキと同量の溶剤「スペリオール(日本ペイント社製)」を混合して得た塗料でこれを塗装した。塗装域4は図2に示す域である。塗装後、110℃で2時間焼付け硬化した。「SG740」には、赤外吸収分析により塩化ビニールポリマーが主に含まれていることが分かった。
硬化後にマスキングテープを剥がし、通常の着色アルマイト工程にかけ塗装されていない塗装域4以外のアルミニウム合金形状物の面を平均厚さ18μmに青色アルマイト化した。この着色アルマイト化されたアルミニウム合金形状物と樹脂の一体化品である複合体3を引張試験機にかけたところ、25個の複合体3全てが3.24kN(330Kgf)以上のせん断破断力を示し、アルマイト化によって接着強度は低下していなかった。
実施例1と全く同様にしてA5052アルミ合金板を切断したアルミニウム合金形状物1に樹脂2であるPBT系樹脂を射出接着した複合体3の一体化品を50個作成した。この複合対を引張試験機で両端を引き破断した処、25個の複合体においてせん断破断力は全て3.24kN(1.77kN/cm)(330Kgf(180Kgf/cm))以上であった。
続いて、残った25個の複合体3について接着境界部周辺を残してマスキングテープを貼り付け、インキ「VIC(セイコーアドバンス社製)」とその硬化剤を混合し、更にインキと同量の溶剤「スペリオール(日本ペイント社製)」を混合して得た塗料でこれを塗装した。塗装後、110℃で2時間焼付け硬化した。「VIC」には、赤外吸収分析により塩化ビニールポリマーが主に含まれていることが分かった。
硬化後にマスキングテープを剥がし、その後は実施例1と全く同様に塗装されていないアルミニウム合金形状物1の面を平均厚さ18μmに金色アルマイト化した。このアルマイト化されたアルミニウム合金形状物1と樹脂2の複合体3を引張試験機にかけたところ、25個の全てが3.24kN(330Kgf)以上のせん断破断力を示し、アルマイト化によって接着強度は低下していなかった。
実施例1と全く同様にしてA5052アルミ合金板を切断したアルミニウム合金形状物1に樹脂2であるPBT系樹脂が射出接着した複合体3を50個作成した。この複合体3を引張試験機で両端を引き破断した処、25個の複合体3においてせん断破断力は全て3.24kN(1.77kN/cm)(330Kgf(180Kgf/cm))以上であった。
続いて、残った25個の複合体3について、インキ[VIC(セイコーアドバンス社製)]とその硬化剤を混合し、更にインキと同量の溶剤「スペリオール(日本ペイント社製)」を混合して得た塗料でこれを塗装した。塗装後、60℃で10分乾燥して溶剤を飛ばした。そのままサンドブラスト機に表裏両面2回かけ、アルミニウム合金部分が全面的に研磨された形とした。
その後に110℃に保った温風乾燥機に入れて2時間加熱し塗料を硬化させた。その後は実施例1と全く同様にアルミニウム合金形状物1の面を平均厚さ18μmに金色アルマイト化した。得られた複合体3は樹脂部分とアルマイト部分の間に塗装部がないタイプとなった。この複合体3を引張試験機にかけたところ、25個の複合体3の全てが330Kgf以上のせん断破断力を示し、アルマイト化によって接着強度は低下していなかった。
このことからアルマイト化での接着力低下を防ぐ上で重要なのは境界線にある樹脂とアルミニウム合金の隙間(0.5〜数μm)に酸塩基に不活性なポリマーを詰め込むことであることが分かった。なお、塗料に硬化剤を所定量混ぜた方が接着力保持には好ましいが、塗膜が丈夫すぎて酸化鉄粉を使用したブラストで取れにくいという問題があった。
実施例1と全く同様にしてA5052アルミニウム合金板にPBT系樹脂を射出接着した図1に示す複合体3を50個得た。複合体3を引張試験機で両端を引き破断したところ、25個においてせん断破断力は全て3.24kN(1.77kN/cm)(330Kgf(180Kgf/cm))以上であった。
続いて、残った25個の複合体3について、インキ「VIC」に硬化剤を入れることなく、インキと同量の溶剤「スペリオール」だけを混合して得た塗料でこれを全面塗装した。塗装後、65℃で7分乾燥し更に1日風乾した。この複合体3に酸化鉄粉を使用したブラスト機に表裏両面2回かけ、樹脂アルミニウム合金の全面を研磨し、塗装を全面的に落とした。その後は実施例1と全く同様にアルミニウム合金面を平均厚さ18μmに金色アルマイト化した。
得られた複合体3は、実施例3と同様に樹脂部分とアルマイト部分の間に塗装部がないタイプとなった。この複合体3を引張試験機にかけたところ、25個のうち20個が3.24kN(330Kgf)以上、5個が2.75kN(280Kgf)のせん断破断力を示し、アルマイト化によって接着強度は、大きくは低下していなかった。このことから、境界線にある樹脂とアルミニウム合金の隙間に酸塩基に詰め込むポリマーは、硬化しない1液性塗料でもかなりの効果のあることが分かった。塗料に硬化剤を入れない場合、ブラストで塗膜を剥がしにくいということはなかった。
市販の3mm厚のA5052アルミ合金板を購入した。25mm×100mmの長方形片25個に切断しアルミニウム合金形状物1とした。これをアルマイト化し平均厚さ20μmの青色アルマイトとした。このアルマイト品の先端部12mmほどを残し残部にマスキングテープを貼り付けた。続いてUV硬化塗料「UV−1192X(東邦化研工業社製)」に1%のシリコーンカップリング剤を添加して混合したもので塗装し、80℃で10分熱風乾燥した後で紫外線照射し硬化させ、マスキングテープを剥がした。
続いて、この塗膜付きアルマイト品を、市販のアルミ脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を15%濃度で水に溶かし75℃としたものに5分間浸漬し水洗した。続いて、40℃の1%塩酸水溶液の入った槽に1分浸漬し水洗した。続いて40℃の10%苛性ソーダ水溶液が入った槽に2分浸漬した。この浸漬で塗膜のない箇所では青色が完全に消え失せアルマイトが破壊された。
続いて40℃の1%塩酸水溶液槽に1分浸漬し水洗した。次いで60℃の3.5%濃度の1水和ヒドラジン水溶液(N・HO)を入れた処理槽に1分浸漬し、40℃の0.5%濃度の1水和ヒドラジン水溶液(N・HO)を入れた第2T槽に0.5分浸漬し水洗した。 これを40℃で15分、60℃で5分温風乾燥し乾燥空気下に保存した。
樹脂2として、20%のガラス繊維、20%のガラス粉、48%のPBT、12%のPETからなるコンパウンドを用意した。120℃に加熱した金型にアルミニウム合金形状物1をインサートして金型を閉め、アルマイト層がない箇所に向かって前記樹脂を温度270℃で射出し、図2に示す複合体3を得た。この複合体3を引張試験機で両端を引き破断した処、25個の複合体3においてせん断破断力は全て3.24kN(1.77kN/cm)(330Kgf(180Kgf/cm))以上で安定していた。
塗料としてエポキシ系塗料「マグナム5585B(武蔵塗料社製)」を使用し焼き付けを160℃1時間で行って硬化した他は実施例3と全く同様に実験を行った。最終的な25個の複合体3でのせん断破断力は全て3.24kN(330Kgf)以上であった。
塗料として実施例1で使用した「SG740」から作成した2液性ウレタン硬化型塗料を使用し焼き付けを110℃、2時間で硬化させた他は実施例5と全く同様に実験を行った。最終的な25個の複合体3でのせん断破断力は全て330Kgf以上であった。
市販の3mm厚のA5052アルミ合金板を購入した。25mm×100mmの長方形片50個に切断し、アルミニウム合金形状物1とした。市販のアルミ脱脂剤「NE−6(メルテックス社製)」を15%濃度で水に溶かし75℃とした。この水溶液が入った脱脂槽に5分間浸漬し水洗した。続いて、40℃の1%塩酸水溶液が入った槽に1分浸漬し水洗した。続いて40℃の1%苛性ソーダ水溶液が入った槽に1分浸漬し水洗した。
次いで1%塩酸水溶液が入った槽に40℃で1分浸漬し水洗した。続いて60℃の3.5%濃度の1水和ヒドラジン水溶液(N・HO)を入れた本処理槽に1分浸漬し、40℃の0.5%濃度の1水和ヒドラジン水溶液(N・HO)を入れた第2の本処理槽に0.5分浸漬し水洗した。これを40℃で15分、60℃で5分温風乾燥し乾燥空気下に保存した。
樹脂2として、20%のガラス繊維、20%のガラス粉、48%のPBT、12%のPETからなるコンパウンドを用意した。120℃に加熱した金型にアルミニウム合金形状物1をインサートして金型を閉め、前記樹脂2を温度270℃で射出し、図1に示す複合体3を50個得た。この複合体3を引張試験機で両端を引き破断した処、25個の複合体3において破断力は全て3.24kN(1.77kN/cm)(330Kgf(180Kgf/cm))以上で安定していた。
続いて、残った25個の複合体3について接着境界部付近を残して耐熱マスキングテープを貼り付け、エポキシ系塗料「マグナム8655B」を塗装し80℃で15分乾燥してからマスキングテープを剥がし、更に160℃で1時間焼付けし硬化した。 続いて「NE−6」を15%含む水溶液を75℃とした槽に5分間浸漬し十分に水洗した。SUS304製の容器に蒸留水を満たし下部からの加熱で沸騰させ、この沸騰水中にこの25個の複合体3を投入して2時間放置し、塗装されていない面をベーマイト化した。
得られた複合体3の5個を引張試験機にかけてせん断破断力を測定したところ全て3.24kN(330Kgf)以上であった。残り20個の複合体3については塗料「ビジナール/プライマーサーフェサー(大橋化学社製)」を塗布し130℃30分焼付けし、更に塗料「ウタナール(同社製)」を塗布し120℃で30分焼付けて加飾した。この物を引張試験機にかけてせん断破断力を測定したところすべて3.24kN(330Kgf)以上であった。
実施例2と全く同様にしてA5052のアルミニウム合金形状物1と樹脂2であるPBT組成物の射出接着による一体化品を得、このアルミニウム合金形状物1と樹脂2の境界部付近をインキ「VIC」から作った塗料で塗装し焼き付けた。その後は、実施例8と全く同様にベーマイト化し、2層の焼付け塗装を施した。この塗装加飾した最終的な25個の複合体3でのせん断破断力は全て3.24kN(330Kgf)以上であった。
実施例2と全く同様にしてA5052とPBT組成物の射出接着による一体化品を得、このアルミ樹脂境界付近をインキ「VIC」から作った塗料で塗装し焼き付けた。その後は、実施例8と全く同様にベーマイト化し、2層の焼付け塗装を行った。この塗装加飾した最終的な一体化物25個でのせん断破砕力は全て3.24kN(330Kgf)以上であった。
図1は、アルミニウム合金形状物と熱可塑性樹脂組成物を示し接着する外観構成の説明図である。 図2は、アルミニウム合金形状物と熱可塑性樹脂組成物の接着後の塗装部分を示した説明図である。
符号の説明
1…アルミニウム合金形状物
2…熱可塑性樹脂組成物
3…複合体
4…塗装域

Claims (6)

  1. アルミニウム合金からアルミニウム合金形状物を形成する工程と、
    前記アルミニウム合金形状物を酸性水溶液及び/又は塩基性水溶液に浸漬する工程と、
    前記浸漬された前記アルミニウム合金形状物をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物のいずれかの1以上の水溶液に浸漬する工程と、
    前記2つの浸漬する工程で浸漬された前記アルミニウム合金形状物を射出成形金型にインサートする工程と、
    前記射出成形金型にポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフイドを主成分とする熱可塑性樹脂組成物を射出する工程と、
    射出成形され一体化された前記アルミニウム合金形状物と前記熱可塑性樹脂組成物の複合体の境界部に塗装を行う工程と、
    前記塗装後に前記複合体に耐食性酸化被膜を形成するアルマイト化工程と
    からなる耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法。
  2. 請求項1項に記載の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法において、
    前記塗装する工程は、塩化ビニール主鎖のポリマーを使用した塗料を使用するマスキング塗装工程であることを特徴とする耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法。
  3. アルミニウム合金からアルミニウム合金形状物を形成する工程と、
    前記アルミニウム合金形状物に耐食性酸化被膜を形成するアルマイト化工程と、
    前記アルミニウム合金形状物の一部を塗装する工程と、
    塗装された前記アルミニウム合金形状物を強塩基性水溶液に浸漬する工程と、
    浸漬された前記アルミニウム合金形状物をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する工程と、
    前記2つの浸漬する工程で浸漬された前記アルミニウム合金形状物を射出成形金型にインサートする工程と、
    前記射出成形金型にポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフイドを主成分とする熱可塑性樹脂組成物を射出する工程と
    からなり、かつ、前記アルミニウム合金形状物の一部を塗装する工程では、前記熱可塑性樹脂組成物が接着する部分以外の部分に塗装を行う、耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法。
  4. 請求項3項に記載の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法において、
    前記塗装する工程は、塗装にUV硬化塗料、エポキシ系塗料、ウレタン硬化型塗料、及び主鎖が塩化ビニール又はポリエステルである塗料から選択される1種以上の塗料を使用する
    ことを特徴とする耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体の製造方法。
  5. 所定の形状に加工され、酸性水溶液及び/又は塩基性水溶液に浸漬され、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬されたアルミニウム合金形状物と、
    射出成形金型に射出されこの射出成形金型にインサートされた前記アルミニウム合金形状物と一体化されるポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフイドを主成分とする熱可塑性樹脂組成物と、
    射出成形された前記アルミニウム合金形状物と前記熱可塑性樹脂組成物の複合体の境界部を塗装し、前記塗装以外の表面部分でベーマイト化した前記アルミニウム合金形状物の部分を塗装する塗料と
    からなる耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体。
  6. 請求項5項に記載の耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体において、
    前記塗料は、UV硬化塗料、エポキシ系塗料、ウレタン硬化型塗料、及び主鎖が塩化ビニ−ル又はポリエステルである塗料から選択される1種以上のマスキング塗料である
    ことを特徴とする耐候性あるアルミニウム合金と樹脂の複合体。
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