JP4270200B2 - 遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法および装置 - Google Patents

遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を、処理炉に順次供給して加熱無害化処理する遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法および装置に関するものである。
従来、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を加熱無害化処理する加熱無害化処理装置として、特許文献1で提案されている処理装置や、図7に示すような処理装置などが知られている。
図7の処理装置91により加熱無害化処理を行う場合、まず、砒素含有化学兵器(砒素含有化学剤、汚染金属類(例えば、砲弾など))90を台車92に載せて蒸発炉93に送り、その蒸発炉93でバーナ加熱により一次処理(蒸発処理)する。この一次処理では、砒素含有化学剤の急激な蒸発・燃焼を防止するため、蒸発炉93内の処理温度を300℃に設定して行う。
次に、その一次処理後の砒素含有化学兵器90を、他の台車94に載せかえてバーンアウト(加熱処理)炉95に送り、そのバーンアウト炉95でバーナ加熱により二次処理(燃焼処理)する。この二次処理では、金属類などに付着した砒素化合物等の残留有害物質を環境基準値以下にするため、バーンアウト炉95内の処理温度を1000℃に設定して行う。
以上の処理により、砲弾などの金属類から砒素含有化学剤が除去される。他方、除去された砒素含有化学剤は、排ガスとなり、蒸発炉93およびバーンアウト炉95から二次燃焼炉96に送られ、その二次燃焼炉96でバーナ加熱により最終処理される。この最終処理は、排ガス中に残存する砒素含有化学剤及びその分解生成物を完全に酸化させるため、炉内の処理温度を1200℃に設定して行う。
この図7の処理装置91では、蒸発炉93およびバーンアウト炉95で比較的大量の砒素含有化学兵器を一度にまとめてバッチ処理することで、効率の向上を図っている。
特開2003−310792号公報
しかしながら、上述した処理装置91には、以下(1)、(2)のような問題があった。
(1)加熱無害化処理にかかる時間が長い。
バッチ処理であるため、砒素含有化学兵器90の搬入・搬出ごとに、蒸発炉93およびバーンアウト炉95を昇温・降温させる時間が必要となってしまう。また、一度に大量の砒素含有化学剤を蒸発炉93内に供給するので、この大量の砒素含有化学剤が急激に蒸発・燃焼して、過剰な熱負荷による炉93の損傷や有害物質の多量な発生を引き起こす不安定な運転とならないように、加熱温度を300℃程度にして緩慢に砒素含有化学剤を蒸発・燃焼させる必要がある。このため、供給された砒素含有化学剤の蒸発・燃焼が終了するまで長時間(12時間程度)かかってしまう。
(2)プロセス全体のエネルギー消費量が多い。
上述したように、炉93、95の昇温と降温を繰り返すので、炉93、95の耐火材の蓄熱損失が生じてしまう。また、砒素含有化学剤の急激な蒸発・燃焼を防ぐために、加熱時間を長くしているので、単位処理量に対するエネルギー消費量が多くなってしまう。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を加熱無害化処理するのに費やされるエネルギー消費量の低減と処理時間の短縮とを図ることができる遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を処理炉に順次供給して、加熱無害化処理する遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法において、供給側に上記処理炉を構成する金属材料が腐食性ガス雰囲気下であっても腐食に耐え得る温度域で運転される腐食性物質除去チャンバーを、排出側に砒素除去に必要な高温度で運転される砒素除去チャンバーを形成すると共に、それらチャンバー間を中間エアロックチャンバーで連結して上記処理炉を形成し、上記砒素含有化学兵器を、上記腐食性物質除去チャンバーから上記砒素除去チャンバーに順次移送しつつ、上記腐食性物質除去チャンバーでは、上記腐食性物質が除去されるように、上記砒素含有化学兵器を所定温度で加熱し、かつ上記砒素除去チャンバーでは、上記腐食性物質が除去された砒素含有化学兵器に残留する砒素が除去されるように、上記砒素含有化学兵器を上記所定温度以上の処理温度で加熱し、かつ上記中間エアロックチャンバーでは、上記砒素除去チャンバー側を遮断すると共に上記腐食性物質除去チャンバーから上記砒素含有化学兵器を導入し、その後、導入時に内部に流入した腐食性ガスをエアパージするものである。
好ましくは、上記腐食性物質除去チャンバー内に、上記砒素含有化学兵器の移送経路に沿って、供給側から排出側に至るにつれ温度が高くなるように、複数の温度ゾーンが設定されるものである。
好ましくは、上記腐食性物質除去チャンバー内の複数の温度ゾーンは、導入された上記砒素含有化学兵器を予熱する予熱ゾーンと、その予熱ゾーンを通過した砒素含有化学兵器を加熱して上記腐食性物質を除去する蒸発・燃焼ゾーンと、その蒸発・燃焼ゾーンよりも高温に設定され、上記蒸発・燃焼ゾーン通過後の砒素含有化学兵器から腐食性物質の残留分を除去する燃焼完結ゾーンとからなるものである。
好ましくは、上記中間エアロックチャンバーは、上記腐食性物質除去チャンバーおよび上記砒素除去チャンバーよりも陽圧に設定されるものである。
上記目的を達成するために本発明は、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を処理炉に順次供給して、加熱無害化処理する遺棄化学兵器の加熱無害化処理装置において、上記処理炉を、供給側に配置され上記処理炉を構成する金属材料が腐食性ガス雰囲気下であっても腐食に耐え得る温度域で運転される腐食性物質除去チャンバーと、排出側に配置され砒素除去に必要な高温度で運転される砒素除去チャンバーと、それらチャンバー間を連結する中間エアロックチャンバーとで構成し、その処理炉に、上記砒素含有化学兵器を上記腐食性物質除去チャンバーから上記砒素除去チャンバーに順次移送する移送手段を設け、上記腐食性物質除去チャンバーに、上記砒素含有化学兵器を所定温度で加熱して上記腐食性物質を除去するための腐食性物質除去加熱手段を設け、上記砒素除去チャンバーに、上記腐食性物質が除去された砒素含有化学兵器を上記所定温度以上の処理温度で加熱して、上記砒素含有化学兵器に残留する砒素を除去するための砒素除去加熱手段を設け、上記中間エアロックチャンバーに、上記腐食性物質除去チャンバーとの間を遮断するための開閉自在な供給側ゲートと、上記砒素除去チャンバーとの間を遮断するための開閉自在な排出側ゲートと、内部をエアパージするためのエアパージ手段とを設けたものである。
好ましくは、砒素除去加熱手段は、上記砒素含有化学兵器を加熱するための電気抵抗ヒータを有するものである。
本発明によれば、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を加熱無害化処理するのに費やされるエネルギー消費量の低減と処理時間の短縮とを図ることができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態の遺棄化学兵器の加熱無害化処理装置は、例えば、ジフェニルクロロアルシン、ジフェニルシアノアルシン、ルイサイトなどの砒素含有化学剤が充填された砲弾などの砒素含有化学兵器を、加熱して無害化処理するものである。
まず、図1および図2に基づき、その加熱無害化処理装置の概略構造を説明する。
図1に示すように、加熱無害化処理装置1は、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器2を、処理炉3に順次供給して加熱無害化処理するものであり、砲弾などの金属類(例えば、鉄など)を無害化する処理炉3と、その処理炉3から排出される排ガスを無害化する二次燃焼炉4とを備える。
本実施形態の処理炉3は、供給側に配置され上記処理炉3を構成する金属材料が腐食性ガス雰囲気下であっても腐食に耐え得る温度域で運転される腐食性物質除去チャンバー32と、排出側に配置され砒素除去に必要な高温度で運転される砒素除去チャンバー34と、それらチャンバー32、34間を連結する中間エアロックチャンバー33とから構成される。
より具体的には、図2に示すように、処理炉3は、供給側から順に、供給エアロックチャンバー31、上記腐食性物質除去チャンバー32、上記中間エアロックチャンバー33、上記砒素除去チャンバー34および排出エアロックチャンバー35を、直列に接続して構成される。
その処理炉3には、処理炉3の各チャンバー31〜35に上記砒素含有化学兵器2を搬送するための移送手段が設けられる。本実施形態の移送手段は、処理炉3の長手方向(処理方向)全体に亘り設けられたローラコンベア5から構成される。そのローラコンベア5により、上記砒素含有化学兵器2は、上記腐食性物質除去チャンバー32から上記砒素除去チャンバー34に順次移送される。その移送時に、詳しくは後述するが、腐食性物質除去チャンバー32では、砒素含有化学兵器2から腐食性物質が除去され、中間エアロックチャンバー33では、腐食性物質から発生する腐食性ガスと、腐食性物質除去後の砒素含有化学兵器2とが分離され、砒素除去チャンバー34では、腐食性物質除去後の砒素含有化学兵器2に残留する砒素(および砒素化合物)が除去される。
このように、本実施形態の処理炉3は、連続処理炉(より具体的には、ローラーハース炉)として形成されている。
次に処理炉3の各チャンバーについて説明する。
腐食性物質除去チャンバー32には、砒素含有化学兵器2を所定温度で加熱して、上記腐食性物質を除去するための腐食性物質除去加熱手段が設けられる。その腐食性物質除去加熱手段は、燃料を燃焼して腐食性物質除去チャンバー32内を加熱するバーナ321を有する(図2参照)。バーナ321は、上記砒素含有化学兵器2の移送経路(ローラコンベア5)に沿って複数配置される。各バーナ321には、ライン61により燃焼用空気が供給され、ライン62により燃料が各々供給される。
本実施形態では、砒素含有化学兵器2の移送方向の同じ位置に、バーナ321が二つずつ配置される。図3に示すように、それら二つのバーナ321は、ローラコンベア5上の砒素含有化学兵器2を、上下かつ左右から挟んで配置される。なお、バーナ321の数や配置などは、これに限定されず、様々なものが考えられる。
図1および図2に戻り、腐食性物質除去チャンバー32の内面(炉壁)は、腐食性物質の蒸発・燃焼により発生する腐食性ガスに耐え得るように、耐腐食材(例えば、アルミナシリカ系耐火断熱材など)から形成される。また、腐食性物質除去チャンバー32内に配置された後述する搬送ローラ51はHTalloy(SCH15相当)から形成される。腐食性物質除去チャンバー32の上方には、腐食性ガスやバーナ321の排ガスなどを排出するための排出口322が形成され、その排出口322は、ライン63およびライン64を介して二次燃焼炉4に接続される。
また、腐食性物質除去チャンバー32には、腐食性物質除去チャンバー32内に空気を供給して酸素濃度を調整する酸素濃度調整手段(図示せず)と、腐食性物質除去チャンバー32内の温度が砒素含有化学剤の急激な燃焼により上昇した場合に、それを低下させるべく噴霧水を供給する噴霧水供給手段(図示せず)とが各々設けられる。図1に示すように、酸素濃度調整手段には、ライン65により空気(例えば、燃焼用空気)が供給され、噴霧水供給手段には、ライン66により水が供給される。
以上のバーナ321と噴霧水供給手段とにより、腐食性物質除去チャンバー32内の温度が調整される。本実施形態では、それらバーナ321と噴霧水供給手段とにより、腐食性物質除去チャンバー32内に、上記砒素含有化学兵器2の移送経路に沿って供給側から排出側に至るにつれ温度が高くなるように、複数(図例では3つ)の温度ゾーン323〜325が設定される。より具体的には、腐食性物質除去チャンバー32内の複数の温度ゾーン323〜325は、腐食性物質除去チャンバー32内に導入された砒素含有化学兵器2を予熱する予熱ゾーン323と、その予熱ゾーン323を通過した砒素含有化学兵器2を加熱して上記腐食性物質を除去する蒸発・燃焼ゾーン324と、その蒸発・燃焼ゾーン324よりも高温に設定され、上記蒸発・燃焼ゾーン324通過後の砒素含有化学兵器2から腐食性物質の残留分を除去する燃焼完結ゾーン325とからなる。
予熱ゾーン323及び蒸発・燃焼ゾーン324の温度は、砒素含有化学兵器2中の化学剤の急激な蒸発・燃焼が起こらないように設定され、燃焼完結ゾーン325の温度は、化学剤残留物から腐食性ガスの発生原因となる塩素、硫黄などの腐食性物質が完全に除去されるように設定される。予熱ゾーン323は、150℃から250℃の間、より好ましくは200℃程度に設定される。蒸発・燃焼ゾーン324は、予熱ゾーン323よりも高く、350℃から450℃の間、より好ましくは、400℃程度に設定される。燃焼完結ゾーン325は、蒸発・燃焼ゾーン324よりも高く、750℃から850℃の間より好ましくは、800℃程度に設定される。
中間エアロックチャンバー33には、上記腐食性物質除去チャンバー32との間を遮断するための開閉自在な供給側ゲート331と、上記砒素除去チャンバー34との間を遮断するための開閉自在な排出側ゲート332と、中間エアロックチャンバー33内のガスをエアパージするためのエアパージ手段とが設けられる。
中間エアロックチャンバー33の内面(炉壁)は、腐食性物質除去チャンバー32と同様に、例えばアルミナシリカ系耐火断熱材などの耐腐食材から形成される。また、中間エアロックチャンバー33内に配置された後述する搬送ローラ51はHTalloy(SCH15相当)から形成される。中間エアロックチャンバー33の下面には、パージ空気供給口333が形成され、そのパージ空気供給口333は、ライン67を介してパージ空気供給源(図示せず)に接続される。中間エアロックチャンバー33の上面には、パージ空気排気口334が形成され、そのパージ空気排気口334は、ライン68およびライン64を介して、二次燃焼炉4に接続される。これらパージ空気供給口333、パージ空気排気口334、およびパージ空気供給源によりエアパージ手段が構成される。
供給側ゲート331および排出側ゲート332は、基本的には、一方のゲートが開かれる場合には他方のゲートを閉じておくように、また中間エアロックチャンバー33内に砒素含有化学兵器2がない場合には両ゲート331、332が閉じられるように、開閉制御される。さらに、本実施形態の中間エアロックチャンバー33は、内部に砒素含有化学兵器2がない場合に、腐食性物質除去チャンバー32および砒素除去チャンバー34よりも陽圧(高い気圧)に設定される。
以上のように構成された中間エアロックチャンバー33を、上記砒素含有化学兵器2が通過する場合、まず、予め排出側ゲート332を閉じておいて、砒素除去チャンバー34側を遮断すると共に、供給側ゲート331を開いて砒素含有化学兵器2を導入する。次に、供給側ゲート331を閉じた後、エアパージ手段により、中間エアロックチャンバー33内のガス(例えば、導入時に内部に流入した腐食性ガスなど)をパージ空気と置換して、エアパージする。次に、排出側ゲート332を開いて砒素含有化学兵器2を、砒素除去チャンバー34に送り出す。
これにより、腐食性物質除去チャンバー32で発生した腐食性ガスが流入することなく、砒素除去チャンバー34に砒素含有化学兵器2が供給される。
砒素除去チャンバー34には、腐食性物質が除去された砒素含有化学兵器2を、上記所定温度(腐食性物質除去チャンバー32の燃焼完結ゾーン325の温度、図例では800℃程度)以上の処理温度で加熱して、上記砒素含有化学兵器2に残留する砒素を除去するための砒素除去加熱手段が設けられる。その砒素除去加熱手段は、上記砒素含有化学兵器2を加熱するための電気抵抗ヒータ341を有する。電気抵抗ヒータ341は、砒素含有化学兵器2の移送経路(ローラコンベア5)に沿って複数配置される。
図4に示すように、各電気抵抗ヒータ341は、ローラコンベア5上の砒素含有化学兵器2の上方に配置される。なお、電気抵抗ヒータ341の数や配置などは、これに限定されず、様々なものが考えられる。
図1にもどり、以上の電気抵抗ヒータ341を調整して、砒素除去チャンバー34内の処理温度が設定される。本実施形態では、砒素除去チャンバー34内に、供給側から排出側に並べて複数(図例では4つ)の最終処理ゾーン346〜349が設定される。最も供給側(中間エアロックチャンバー33側)の最終処理ゾーン346では、主に予熱を行い、他の最終処理ゾーン347〜349では、所定の処理温度で砒素の除去を行う。その処理温度は、950℃から1100℃の間、より好ましくは1000℃程度に設定される。
砒素除去チャンバー34の内面(炉壁)は、上記処理温度に耐えうるように耐熱材(例えば、アルミナシリカ系耐火断熱材など)で形成される。また、砒素除去チャンバー34内に配置された後述する搬送ローラ51はSuper22Halloyから形成される。砒素除去チャンバー34の上面には、パージ空気供給口343が形成され、そのパージ空気供給口343はライン69を介して上記パージ空気供給源(図示せず)に接続される。砒素除去チャンバー34の上面には、パージ空気排気口344が形成され、そのパージ空気排気口344は、ライン70およびライン64を介して、二次燃焼炉4に接続される。
移送手段をなすローラコンベア5は、上記砒素含有化学兵器2を搬送するための複数の搬送ローラ51を有する。搬送ローラ51は、各チャンバーごとに異なる材質で形成される。例えば、腐食性物質除去チャンバー32および中間エアロックチャンバー33内に配置される搬送ローラ51は、HTalloy(SCH15相当)で形成され、砒素除去チャンバー34内に配置される搬送ローラ51は、Super22Halloyで形成される。それら搬送ローラ51は、複数のローラ群に分割され、各ローラ群ごとに各々独立して駆動制御される。例えば、各チャンバー31〜35ごと、腐食性物質除去チャンバー32の各ゾーン323〜325ごと、砒素除去チャンバー34の各最終処理ゾーン346〜349ごとに、搬送ローラ51がローラ群に分割して制御される。
そのローラコンベア5上を、複数の砒素含有化学兵器2がまとめて搬送される。図5に示すように、加熱無害化処理される複数の砒素含有化学兵器2が、化学兵器処理用バケット8内に収容される。その化学兵器処理用バケット8は、図6に示すように、焼却用トレイ9に載せられ、その焼却用トレイ9がローラコンベア5上を搬送される。
図1に戻り、二次燃焼炉4は、各チャンバー31〜35からライン64を介して流入する排ガスを加熱・燃焼処理するものであり、ライン71から供給される燃料およびライン72から供給される空気により排ガスを燃焼(酸化)する燃焼バーナ(図示せず)が設けられる。その燃焼バーナにより燃焼処理された排ガスは、ライン73を通じて排ガス処理設備(図示せず)に排出される。また、二次燃焼炉4内の酸素濃度がライン73から供給される空気により調整される。
図2に示すように、供給エアロックチャンバー31と上記腐食性物質除去チャンバー32との間には、開閉自在な供給エアロックゲート311が設けられる。上記砒素除去チャンバー34と排出エアロックチャンバー35との間には、開閉自在な排出エアロックゲート351が設けられる。
次に、本実施形態の加熱無害化処理装置1を用いた、砒素含有化学兵器2の加熱無害化処理方法を説明する。
本実施形態では、塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器2を処理炉3に順次供給して、加熱無害化処理する。
上述したように、供給側に上記処理炉3を構成する金属材料が腐食性ガス雰囲気下であっても腐食に耐え得る温度域で運転される腐食性物質除去チャンバー32を、排出側に砒素除去に必要な高温度で運転される砒素除去チャンバー34を形成すると共に、それらチャンバー32、34間を中間エアロックチャンバー33で連結して上記処理炉3を形成する。
本実施形態では、その処理炉3に、上記砒素含有化学兵器2を、上記腐食性物質除去チャンバー32から上記砒素除去チャンバー34に順次移送しつつ、上記腐食性物質除去チャンバー32では、上記腐食性物質が除去されるように、上記砒素含有化学兵器2を所定温度で加熱する。上記砒素除去チャンバー34では、上記腐食性物質が除去された砒素含有化学兵器2に残留する砒素が除去されるように、上記砒素含有化学兵器2を上記所定温度以上の処理温度で加熱する。上記中間エアロックチャンバー33では、上記砒素除去チャンバー34側を遮断すると共に上記腐食性物質除去チャンバー32から上記砒素含有化学兵器2を導入し、その後、導入時に内部に流入した腐食性ガスをエアパージする。
次に、図1に基づき、本実施形態の加熱無害化処理方法のプロセスフローを説明する。なお、図1では、ローラコンベア5を、腐食性物質除去チャンバー32への供給ライン52、腐食性物質除去チャンバー32から砒素除去チャンバー34への移送ライン53、および砒素除去チャンバー34からの排出ライン54により模式的に示す。また、以下に説明する砒素含有化学兵器2の処理は、例えば、腐食性物質除去チャンバーの各ゾーン323〜325、中間エアロックチャンバー33、および砒素除去チャンバー34の各最終処理ゾーン346〜349で並行に行われる。
腐食性物質除去チャンバー32には、供給ライン52を通り、砒素含有化学兵器2が、一定間隔(1時間程度の間隔)で順次供給される。腐食性物質除去チャンバー32に供給された砒素含有化学兵器2は、予熱ゾーン323、蒸発・燃焼ゾーン324、燃焼完結ゾーン325を通って中間エアロックチャンバー33へ排出される。それら予熱ゾーン323、蒸発・燃焼ゾーン324および燃焼完結ゾーン325に設置されたバーナ321(ライン61から燃焼用空気が供給され、ライン62から燃料が供給される)および噴霧水供給手段(ライン66から水が供給される)により、それぞれ各ゾーン323〜325の温度を調整する。上述したように、予熱ゾーン323の温度(約200℃)及び蒸発・燃焼ゾーン324の温度(約400℃)は、砒素含有化学兵器2中の化学剤の急激な蒸発・燃焼が起こらないように設定し、燃焼完結ゾーン325の温度(約800℃)は、化学剤残留物から腐食性ガスの発生原因となる塩素、硫黄などの腐食性物質が完全に除去されるように設定する。また、腐食性物質除去チャンバー32内は、ライン65を通じて酸素濃度調整手段により空気を供給して、酸素濃度を調整する。
これにより、砒素含有化学兵器2の化学剤中の塩素、硫黄などの腐食性物質が蒸発・燃焼して除去される。それら腐食性物質は、塩化水素(HCl)や硫黄酸化物(SOx)などの腐食性ガスとなり、その腐食性ガスは、排出口322およびライン63を通じて、二次燃焼炉4へ送られる。
一方、砒素含有化学兵器2には、砒素や、その砒素が金属(鉄など)と化合してできた砒素化合物(例えば、砒酸鉄など)が残留する。その砒素、砒素化合物などの残留物を含む砒素含有化学兵器2は、腐食性物質除去チャンバー32から排出された後、移送ライン53を通り、中間エアロックチャンバー33に送られる。
中間エアロックチャンバー33では、砒素含有化学兵器2と、腐食性ガスとを分離する。つまり、腐食性物質除去チャンバー32の排出物(砒素含有化学兵器2)を、中間エアロックチャンバー33内に一時貯留し、その中間エアロックチャンバー33内に、ライン67からパージ空気を供給して腐食性ガスをパージ空気に置換(エアパージ)した後、砒素含有化学兵器2を砒素除去チャンバー34へ供給する。
中間エアロックチャンバー33の排気は、パージ空気排気口334およびライン68を通じて、二次燃焼炉4へ送られる。中間エアロックチャンバー33は、貯留物がない間は、中間エアロックチャンバー33内の圧力が腐食性物質除去チャンバー32と砒素除去チャンバー34よりも高くなるように調整し、二つのチャンバー32、34の雰囲気を分離する。その中間エアロックチャンバー33内の圧力の調整は、例えば、パージ手段を制御して行う。
砒素除去チャンバー34では、中間エアロックチャンバー33から供給された砒素含有化学兵器2が、複数(図例では4つ)の最終処理ゾーン346〜349を通って、砒素が除去される。具体的には、砒素含有化学兵器2を各最終処理ゾーン346〜349ごとに、所定時間(例えば、1時間)ずつ保持して、砒素含有化学兵器2を加熱する。それら最終処理ゾーン346〜349の温度調整を、砒素除去チャンバー34の電気抵抗ヒータ341により行う。最終処理ゾーン346〜349の温度は、腐食性物質除去チャンバー32の温度(約800℃)では除去できなかった化学剤残留物中の砒素が除去されるように設定する。
これにより、砒素含有化学兵器2は、砲弾などの金属類から砒素、砒素化合物が除去されて、無害化される。無害化された砒素含有化学兵器2は、排出ライン54により処理炉3から排出される。このように、本実施形態では、上記無害化処理を、連続的な処理でありながら、腐食の原因となる塩素や硫黄が除去される温度域(腐食性物質除去チャンバー32)と砒素化合物などの残留有害物質除去に必要なより高温の温度域(砒素除去チャンバー34)とで、雰囲気を分けて実行する。また、雰囲気の分離のために、無害化処理を二つのチャンバー32、34で行い、それらチャンバー32、34の中間部に二つのチャンバー32、34よりも正圧に保った中間エアロックチャンバー33を配置した。
本実施形態では、無害化された砒素含有化学兵器2を砒素除去チャンバー34から排出する場合に、ライン69により砒素除去チャンバー34内にパージ空気を供給して、炉内(砒素除去チャンバー34内)のガスをパージ空気に置換(エアパージ)する。その置換された排ガスは、パージ空気排気口334およびライン70を通じて二次燃焼炉4へ送られる。
二次燃焼炉4には、ライン64を通じて、腐食性物質除去チャンバー32、中間エアロックチャンバー33および砒素除去チャンバー34からの排ガスが流入する。二次燃焼炉4では、その流入した排ガスを加熱して、排ガス中の未燃分を酸化する。二次燃焼炉4で処理された排ガスは、ライン73を通じて、排ガス処理設備へ送られる。
二次燃焼炉4内の温度を、図示しない燃焼バーナ(ライン72から燃焼用空気が供給され、ライン71から燃料が供給される)により調整する。具体的には、二次燃焼炉4の温度を、排ガス中の砒素含有化学剤の分解率が環境基準を満たすように設定する。例えば、炉内温度を1200℃に、排ガスの滞留時間を2秒に設定する。また、ライン72により空気を供給して二次燃焼炉4内の酸素濃度を調整する。
以上により、各チャンバー32〜34で化学剤から除去された排ガスが無害化され、上述した砲弾など金属類の無害化とあわせて、砒素含有化学兵器2全体が無害化される。
このように、本実施形態では、腐食性物質除去チャンバー32で砒素含有化学兵器2から腐食性物質を除去するので、高温処理が必要となる砒素除去チャンバー34では腐食性ガスが発生しない。また、それら腐食性物質除去チャンバー32と砒素除去チャンバー34との間を中間エアロックチャンバー33で連結したので、腐食性物質除去チャンバー32の腐食性ガスが砒素除去チャンバー34に流入することがない。以上により処理炉3全体で使用可能な材料の選択肢を広げることができる。
すなわち、腐食性物質を含む砒素含有化学兵器の処理には、砒素を除去する必要があるので1000℃程度の高温が要求される。また、腐食性物質の加熱無害化処理により腐食性ガスが発生する。このことから、一般に、腐食性物質を含む砒素含有化学兵器の処理炉には、耐熱性および耐食性の両方が必要とされ、炉形式や使用材料が限られ、効率的な処理が難しかった。しかしながら、本実施形態では、腐食性ガスの発生を完了させる腐食性物質除去チャンバー32(800℃程度で処理を行う)と、残留有害物質(砒素と鉄の化合物など)を除去する砒素除去チャンバー34(1000℃程度で処理を行う)とを、中間エアロックチャンバー33を介して分離するので、各チャンバーや各チャンバー内に配置される部材は、耐熱性および耐食性のいずれかを一方を有していればよいことになる。
その結果、処理炉3の移送手段としてローラコンベア5などを用いることが可能となり、処理炉3を連続処理炉として構成することができる。その連続処理の採用により加熱無害化処理の燃焼制御を容易にすることができ、処理時間を短縮することができる。
また、砒素含有化学兵器2の腐食性物質除去処理と砒素除去処理とを一台の処理炉3で連続的に行うことで、バッチ処理のように砒素含有化学兵器の搬入・搬出に伴い、炉を昇温・降温をさせる必要がなくなり、処理時間の短縮と、エネルギー消費量の低減とを図ることができる。
また、本実施形態では、加熱無害化処理の安全性を向上させることができる。つまり、数回に分けて砒素含有化学兵器2を処理炉3内に供給するので、少量の砒素含有化学剤を順次燃焼させることができ、処理炉3内に大量の化学剤が存在することがない。したがって、化学剤の燃焼制御が容易で多量の化学剤が急激に燃焼することがなく、かつバーナ失火、停電などのトラブル時に発生する未燃化学剤の量が少ない。その結果、砒素含有化学兵器2の加熱無害化プロセスの安全性が向上する。
また、腐食性物質除去チャンバー32では、一度に供給される砒素含有化学兵器2を少量にし、それぞれ最適な温度に設定可能な複数のゾーン323〜325を通過させ、連続的に処理することで、急激な反応を防ぎながら化学剤の蒸発・燃焼を短時間で完了させることができる。これによっても、処理時間の短縮と、処理炉3の蓄熱損失の低減が可能となる。
また、上述したように、砒素除去チャンバー34では、腐食性ガスが発生しないので使用可能な材料の選択肢が広がり、砒素除去加熱手段に電気抵抗ヒータ341を用いることができる。このように電気抵抗ヒータ341を用いることで、バーナを用いる場合よりも、砒素除去チャンバー34から排出する排ガス量を低減することができる。
ところで、通常、各チャンバーからの排ガスは全て二次燃焼炉などで1200℃まで加熱する必要がある。そのため、二次燃焼炉に流入する排ガス量が多いほど、二次燃焼炉での処理に費やされるエネルギー量が多くなる。本実施形態では、電気抵抗ヒータ341により砒素除去チャンバー34の排ガス量を低減することができるので、二次燃焼炉4から排出される顕熱を低減でき、その結果、プロセス全体でのエネルギー消費量を低減することができる。つまり、電気抵抗ヒータ加熱方式を用いることで、プロセス全体の排ガス量を低減することができ、さらにはエネルギー消費量を削減することができる。
また、排ガス量を低減できるので、排ガス処理設備の小規模化を図ることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
例えば、砒素除去加熱手段としては、電気抵抗ヒータを用いることが好ましいが、これに限定されず、例えば、バーナなどを用いることも考えられる。
また、中間エアロックチャンバーに、加熱されたパージ空気を供給するようにしてもよい。この場合、砒素含有化学兵器からパージ空気への放熱量を抑制することができる。
本発明に係る一実施形態による遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法および装置を説明するためのプロセスフロー図である。 本実施形態の遺棄化学兵器の加熱無害化処理装置の概略側断面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 (a)は、本実施形態の化学兵器処理用バケットの平面図である。(b)は、図5(a)の側面図である。 (a)は、本実施形態の焼却用トレイの平面図である。(b)は、図6(a)の側面図である。 従来の砒素含有化学兵器の無害化処理装置を示す。
符号の説明
1 加熱無害化処理装置
2 砒素含有化学兵器
3 処理炉
5 移送手段
32 腐食性物質除去チャンバー
33 中間エアロックチャンバー
34 砒素除去チャンバー
321 バーナ(腐食性物質除去加熱手段)
331 供給側ゲート
332 排出側ゲート
341 電気抵抗ヒータ(砒素除去加熱手段)

Claims (6)

  1. 塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を処理炉に順次供給して、加熱無害化処理する遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法において、
    供給側に上記処理炉を構成する金属材料が腐食性ガス雰囲気下であっても腐食に耐え得る温度域で運転される腐食性物質除去チャンバーを、排出側に砒素除去に必要な高温度で運転される砒素除去チャンバーを形成すると共に、それらチャンバー間を中間エアロックチャンバーで連結して上記処理炉を形成し、
    上記砒素含有化学兵器を、上記腐食性物質除去チャンバーから上記砒素除去チャンバーに順次移送しつつ、
    上記腐食性物質除去チャンバーでは、上記腐食性物質が除去されるように、上記砒素含有化学兵器を所定温度で加熱し、
    かつ上記砒素除去チャンバーでは、上記腐食性物質が除去された砒素含有化学兵器に残留する砒素が除去されるように、上記砒素含有化学兵器を上記所定温度以上の処理温度で加熱し、
    かつ上記中間エアロックチャンバーでは、上記砒素除去チャンバー側を遮断すると共に上記腐食性物質除去チャンバーから上記砒素含有化学兵器を導入し、その後、導入時に内部に流入した腐食性ガスをエアパージすることを特徴とする遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法。
  2. 上記腐食性物質除去チャンバー内に、上記砒素含有化学兵器の移送経路に沿って、供給側から排出側に至るにつれ温度が高くなるように、複数の温度ゾーンが設定される請求項1記載の遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法。
  3. 上記腐食性物質除去チャンバー内の複数の温度ゾーンは、導入された上記砒素含有化学兵器を予熱する予熱ゾーンと、その予熱ゾーンを通過した砒素含有化学兵器を加熱して上記腐食性物質を除去する蒸発・燃焼ゾーンと、その蒸発・燃焼ゾーンよりも高温に設定され、上記蒸発・燃焼ゾーン通過後の砒素含有化学兵器から腐食性物質の残留分を除去する燃焼完結ゾーンとからなる請求項2記載の遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法。
  4. 上記中間エアロックチャンバーは、上記腐食性物質除去チャンバーおよび上記砒素除去チャンバーよりも陽圧に設定される請求項1から3いずれかに記載の遺棄化学兵器の加熱無害化処理方法。
  5. 塩素、硫黄などの腐食性物質を含む砒素含有化学兵器を処理炉に順次供給して、加熱無害化処理する遺棄化学兵器の加熱無害化処理装置において、
    上記処理炉を、供給側に配置され上記処理炉を構成する金属材料が腐食性ガス雰囲気下であっても腐食に耐え得る温度域で運転される腐食性物質除去チャンバーと、排出側に配置され砒素除去に必要な高温度で運転される砒素除去チャンバーと、それらチャンバー間を連結する中間エアロックチャンバーとで構成し、
    その処理炉に、上記砒素含有化学兵器を上記腐食性物質除去チャンバーから上記砒素除去チャンバーに順次移送する移送手段を設け、
    上記腐食性物質除去チャンバーに、上記砒素含有化学兵器を所定温度で加熱して上記腐食性物質を除去するための腐食性物質除去加熱手段を設け、
    上記砒素除去チャンバーに、上記腐食性物質が除去された砒素含有化学兵器を上記所定温度以上の処理温度で加熱して、上記砒素含有化学兵器に残留する砒素を除去するための砒素除去加熱手段を設け、
    上記中間エアロックチャンバーに、上記腐食性物質除去チャンバーとの間を遮断するための開閉自在な供給側ゲートと、上記砒素除去チャンバーとの間を遮断するための開閉自在な排出側ゲートと、内部をエアパージするためのエアパージ手段とを設けたことを特徴とする遺棄化学兵器の加熱無害化処理装置。
  6. 上記砒素除去加熱手段は、上記砒素含有化学兵器を加熱するための電気抵抗ヒータを有する請求項5記載の遺棄化学兵器の加熱無害化処理装置。
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