JP4270059B2 - 半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子(半導体チップ)を封止するために用いられる半導体封止用樹脂組成物及びこの樹脂組成物で半導体素子を封止して得られる半導体装置に関するものである。
近年、パワーモジュールやインテリジェントパワーモジュール等の半導体装置の高耐圧・大電流化が進んでいる。これらのパッケージには、多数の半導体素子が搭載されており、その性能を最大限に発揮させるためには、上記半導体素子を封止する樹脂について高い絶縁性能が要求される。しかし、実際のパッケージでは、封止材が偏肉したり薄型になったりしているものが多く、空間距離や沿面距離を確保することが困難であるという問題があった。
一方、半導体装置の封止においては、従来の液状注入法に変わり、エポキシ樹脂による低圧トランスファー成形法が主流となっている。このようなエポキシ樹脂による封止方法では、主に、樹脂成分としてo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を配合し、硬化剤成分としてフェノールノボラックを配合した樹脂組成物が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。また、耐クラック性や耐湿性を向上させた半導体封止用樹脂組成物として、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂とフェノール系硬化剤を配合したものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平5−25367号公報 特開2002−249546号公報
一般に、エポキシ樹脂は絶縁性に優れた材料として知られているが、高い動作電圧下では、硬化物表面が放電により熱劣化するなどして、絶縁破壊が生じるトラッキング現象が見られる場合がある。そのため、パワーモジュールやインテリジェントパワーモジュールの封止には、より高い耐トラッキング性を有する半導体封止用樹脂組成物が求められている。しかし、上記のような従来の半導体封止用樹脂組成物では、望まれているような高い耐トラッキング性を実現することは難しかったのが実情である。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、耐トラッキング性に優れた半導体封止用樹脂組成物及び半導体装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬化促進剤を含有する半導体封止用樹脂組成物において、エポキシ樹脂として下記(A)で表されるもの及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いると共に、硬化剤としてジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂を用いて成ることを特徴とするものである。
Figure 0004270059
さらに請求項の発明は、エポキシ樹脂全量に対して上記(A)で表されるエポキシ樹脂の含有量が10〜50質量%であることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1において、硬化剤全量に対してジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂の含有量が10〜50質量%であることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1又は2において、エポキシ樹脂として下記(C)で表されるものを用いて成ることを特徴とするものである。
Figure 0004270059
請求項の発明は、請求項において、エポキシ樹脂全量に対して上記(A)で表されるエポキシ樹脂の含有量が10質量%以上であり、かつ、エポキシ樹脂全量に対して上記(A)及び(C)で表されるエポキシ樹脂の合計含有量が10〜50質量%であることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、半導体封止用樹脂組成物全量に対して無機充填材の含有量が65〜92質量%であることを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る半導体装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物で半導体素子を封止して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る半導体封止用樹脂組成物によれば、上記(A)で表されるエポキシ樹脂及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂とを組み合わせて用いることによって、高い耐トラッキング性を得ることができるものである。
さらに請求項の発明によれば、高い成形性を維持しつつ、耐トラッキング性を向上させることができるものである。
請求項の発明によれば、高い成形性を維持しつつ、耐トラッキング性を向上させることができるものである。
請求項の発明によれば、上記(A)及び(C)で表されるエポキシ樹脂の相乗作用によって、耐トラッキング性をさらに向上させることができるものである。
請求項の発明によれば、高い成形性を維持しつつ、耐トラッキング性をさらに向上させることができるものである。
請求項の発明によれば、半導体封止用樹脂組成物の成形性や耐湿信頼性を高めることができるものである。
本発明の請求項に係る半導体装置によれば、優れた耐トラッキング性を得ることができるものである。したがって、パワーモジュールやインテリジェントパワーモジュールのように複数の半導体素子が搭載された高耐圧・大電流装置においても、高い絶縁性能を発揮させることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る半導体封止用樹脂組成物は、必須成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬化促進剤を含有するものである。
本発明においてエポキシ樹脂としては、1,3,5−トリス(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、つまり、上記(A)で表されるもの(以下適宜「エポキシ樹脂(A)」という。)及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を必須成分として用いる。このエポキシ樹脂(A)と、後述するジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂とを組み合わせて用いることによって、耐トラッキング性に優れた半導体封止用樹脂組成物を得ることができるものである。
また、エポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂(A)及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とこれ以外のエポキシ樹脂とを混合したものを用いることができる。エポキシ樹脂(A)及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂としては、一般的に半導体封止用として用いられているものであれば、特に限定されるものではない。具体例を挙げると、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂等である。2種以上のエポキシ樹脂を併用する場合には、エポキシ樹脂全量に対してエポキシ樹脂(A)の含有量が10〜50質量%である。これにより、高い成形性を維持しつつ、耐トラッキング性を向上させることができるものである。しかし、エポキシ樹脂(A)の含有量が10質量%より少ないと、耐トラッキング性の向上効果を十分に得ることができないおそれがあり、逆に、エポキシ樹脂(A)の含有量が50質量%より多いと、成形性について不具合が生じるおそれがある。
また、エポキシ樹脂(A)と併用するエポキシ樹脂としては、上記(C)で表されるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(以下適宜「エポキシ樹脂(C)」という。)を用いるのが好ましい。エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(C)との相乗作用によって、耐トラッキング性をさらに向上させることができるものである。なお、エポキシ樹脂(C)において、フェニル環とジシクロペンタジエン環とは、どのような位置で結合していてもよい。すなわち、フェニル環のオルト位、メタ位、パラ位のいずれの炭素原子とジシクロペンタジエン環のいずれの炭素原子とが結合を形成していてもよい。
上記のように、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(C)とを併用する場合には、エポキシ樹脂全量に対してエポキシ樹脂(A)の含有量が10質量%以上であり、かつ、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(C)の合計含有量が10〜50質量%であることが好ましい。これにより、高い成形性を維持しつつ、耐トラッキング性をさらに向上させることができるものである。しかし、エポキシ樹脂(A)の含有量が10質量%より少ないと、耐トラッキング性の向上効果を十分に得ることができないおそれがある。また、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(C)の合計含有量が10質量%より少ないと、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(C)による相乗効果を得ることができないおそれがあり、逆に、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(C)の合計含有量が50質量%より多いと、成形性について不具合が生じるおそれがある。
本発明において硬化剤としては、ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂を必須成分として用いる。ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂の具体例としては、下記(B)で表される硬化剤(以下適宜「硬化剤(B)」という。)や三井化学(株)製「DPR−5000」等を用いることができる。
Figure 0004270059
ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂と、上述したエポキシ樹脂(A)及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とを組み合わせて用いることによって、耐トラッキング性に優れた半導体封止用樹脂組成物を得ることができるものである。なお、硬化剤(B)において、重合度を表すmが10より大きい整数であると、半導体封止用樹脂組成物の溶融粘度が上昇することによって、成形性が低下するものである。また、硬化剤(B)において、フェニル環とジシクロペンタジエン環とは、どのような位置で結合していてもよい。すなわち、フェニル環のオルト位、メタ位、パラ位のいずれの炭素原子とジシクロペンタジエン環のいずれの炭素原子とが結合を形成していてもよい。
また、硬化剤としては、ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂とこれ以外の硬化剤とを混合したものを用いることができる。ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂以外の硬化剤としては、一般的に半導体封止用として用いられているものであれば、特に限定されるものではない。具体例を挙げると、ナフタレン骨格含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等である。2種以上の硬化剤を併用する場合には、硬化剤全量に対してジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂の含有量が10〜50質量%であることが好ましい。これにより、高い成形性を維持しつつ、耐トラッキング性を向上させることができるものである。しかし、ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂の含有量が10質量%より少ないと、耐トラッキング性の向上効果を十分に得ることができないおそれがあり、逆に、ジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂の含有量が50質量%より多いと、成形性について不具合が生じるおそれがある。
本発明において無機充填材としては、一般的に半導体封止用として用いられているものであれば、特に限定されるものではない。具体例を挙げると、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等である。このような無機充填材は1種のみを用いたり2種以上を混合して用いたりすることができるが、半導体封止用樹脂組成物全量に対して無機充填材の含有量が65〜92質量%であることが好ましく、75〜90質量%であることがより好ましい。これにより、半導体封止用樹脂組成物の成形性や耐湿信頼性を高めることができるものである。しかし、無機充填材の含有量が65質量%より少ないと、得られる硬化物の吸湿率が増加することによってクラックが生じやすくなるおそれがあり、逆に、無機充填材の含有量が92質量%より多いと、溶融粘度が増加することによって充填不良が生じやすくなり、成形性について不具合が生じるおそれがある。
本発明において硬化促進剤としては、一般的に半導体封止用に用いられているものであれば、特に限定されるものではない。具体例を挙げると、トリフェニルホスフィン(TPP)、トリメチルホスフィン等の有機リン化合物類、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン類等である。
また、本発明に係る半導体封止用樹脂組成物は、任意成分として、一般的に半導体封止用に用いられている各種の添加剤等を適当量含有することができる。具体例を挙げると、カルナバワックス等の離型剤、リン系難燃剤、ブロム化合物、三酸化アンチモン等の難燃剤、カーボンブラック、有機染料等の着色剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤、表面がシリコーンレジンによって被覆されたシリコーンゴムパウダー等の改質剤等である。
そして、上述したエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬化促進剤、必要に応じて各種の添加剤等を配合し、これをミキサーやブレンダー等で均一に混合した後、さらにこの混合物を加熱ロールやニーダー等で混練することによって、本発明に係る半導体封止用樹脂組成物を調製することができるものである。ここで、上記成分の配合順序は特に限定されるものではなく、また、上記混練物を冷却固化した後、この固化物を粉砕してペレットやパウダーにしたりタブレット化したりすることができる。なお、エポキシ樹脂と硬化剤のモル比は0.8〜1.4であることが好ましい。上記モル比が0.8より小さいと、硬化剤が過多となり、硬化が速くなることによって取扱い性が悪くなるおそれがあり、逆に、上記モル比が1.4より大きいと、エポキシ樹脂が過多となり、硬化が不十分となることによって耐湿信頼性の低下につながるおそれがある。また、硬化促進剤はエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部配合するのが好ましく、0.5〜2質量部配合するのがより好ましい。
次に、上記のようにして得た半導体封止用樹脂組成物を用いて、この樹脂組成物で半導体素子を封止成形することによって、本発明に係る半導体装置(パッケージ)を製造することができる。例えば、IC等の半導体素子を多数搭載したリードフレームをトランスファー成形用金型にセットし、トランスファー成形を行うことによって、半導体素子を半導体封止用樹脂組成物で封止したパワーモジュールやインテリジェントモジュール等の半導体装置を製造することができるものである。
上記のようにして得た半導体装置にあっては、半導体素子を封止する樹脂組成物の硬化物がエポキシ樹脂(A)及びジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂を含有しているので、優れた耐トラッキング性を得ることができるものである。したがって、パワーモジュールやインテリジェントパワーモジュールのように複数の半導体素子が搭載された高耐圧・大電流装置においても、高い絶縁性能を発揮させることができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
<実施例1〜6>
(1)半導体封止用樹脂組成物の調製
エポキシ樹脂として、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製「ESCN195XL」)、エポキシ樹脂(A)(日産化学工業(株)製「TEPIC」)を用いた。
硬化剤として、フェノールノボラック樹脂(群栄化学工業(株)製「PSM6200」)、硬化剤(B)(日本石油化学(株)製「DPP−M」)を用いた。
無機充填材として、結晶シリカ((株)龍森製「3K」)を用いた。この結晶シリカの表面にはあらかじめシランカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを噴霧しておいた。
硬化促進剤として、トリフェニルホスフィン(TPP)(北興化学工業(株)製)を用いた。
さらに、カルナバワックス、ブロム化エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製「ESB400」)、三酸化アンチモン、カーボンブラックを用いた。
そして、上記成分を下記[表1]に示す配合量で配合し、これをブレンダーで30分間混合して均一化した。次に、この混合物を80℃に加熱したニーダーで溶融混練して押し出し、この混練物を冷却した後、粉砕機で所定の粒度に粉砕することによって、半導体封止用樹脂組成物を粒状材料として調製した。
(2)耐トラッキング性の評価
耐トラッキング性は、IEC112第2版の評価方法に基づいて比較トラッキング指数(comparative tracking index:CTI)により評価した。
まず、トランスファー成形によってφ50mm×3mmtの成形品を作製し、次にこの成形品を175℃×6時間でポストキュアーした。その後、この成形品を23℃、50%RHで40時間処理することによって、試料片を得た。
そして、上記試料片の表面に電極を接触させて電圧を印加し、電極間の中央部に30±5秒/1滴の割合で0.1%塩化アンモニウムを滴下した。50滴滴下してもトラッキングが生じない場合には、さらに25Vずつ電圧を上げていき、トラッキングが生じるまで同様の試験を繰り返した。
上記電極間距離は4mm、試験範囲は150〜600Vとし、600Vでもトラッキングが生じない場合には、再度575Vにて100滴で試験を行った。それでもトラッキングが生じない場合を最高レベル(performance level category:PLC=0)とした。結果をCTIとして下記[表1]に示す。
(3)スパイラルフローとゲルタイムの測定
170℃でのスパイラルフローとゲルタイムを測定した。具体的には、スパイラルフローについては、EMMI型評価用金型を用い、170℃のトランスファー成型時の試料の流れ長さを測定した。また、ゲルタイムについては、(株)オリエンテック製キュラストメーターV型を用い、170℃で測定した。それぞれの測定結果を下記[表1]に示す。
(4)溶融粘度の測定
175℃での溶融粘度を測定した。具体的には、(株)島津製作所製フローテスターCFT500A型を用い、温度175℃、荷重98.1N(10kgf)、ノズルサイズ1mm(直径)×10mmで、最低溶融粘度を求めた。測定結果を下記[表1]に示す。
上記(2)〜(3)の結果を下記[表1]に示す。
<実施例7、8>
エポキシ樹脂として、エポキシ樹脂(C)(大日本インキ化学工業(株)製「EPICLON HP−7200」)を追加した以外は、実施例1〜6の場合と同様にして、半導体封止用樹脂組成物を調製した後、耐トラッキング性を評価すると共に、スパイラルフロー、ゲルタイム、溶融粘度を測定した(上記(1)〜(4)参照)。結果を下記[表1]に示す。
<比較例1>
エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)を用いないようにした以外は、実施例1〜6の場合と同様にして、半導体封止用樹脂組成物を調製した後、耐トラッキング性を評価すると共に、スパイラルフロー、ゲルタイム、溶融粘度を測定した(上記(1)〜(4)参照)。結果を下記[表1]に示す。
Figure 0004270059
上記[表1]にみられるように、エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)を含有しない半導体封止用樹脂組成物(比較例1)よりも、エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)を含有する半導体封止用樹脂組成物(実施例1〜8)の方が耐トラッキング性に優れていることが確認される。
また、エポキシ樹脂(A)の含有量が10〜50質量%である場合(特に、実施例3、5、8)や、硬化剤(B)の含有量が10〜50質量%である場合(実施例5、8)においては、溶融粘度が低く、CTIが高いことから、成形性及び耐トラッキング性の両方に優れていることが確認される。
また、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(C)を併用する場合(実施例7、8)においては、成形性が低下することなく、高い耐トラッキング性が得られることが確認される。
また、エポキシ樹脂(A)の含有量が10質量%以上であり、かつ、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(C)の合計含有量が10〜50質量%である場合(実施例8)においては、PLC=0のレベル(600V)に達する最も優れた耐トラッキング性が得られることが確認される。
本発明は、高い耐トラッキング性が要求されるパワーモジュールやインテリジェントモジュール等の半導体装置を製造する技術分野において特に有効に利用される。

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬化促進剤を含有する半導体封止用樹脂組成物において、エポキシ樹脂として下記(A)で表されるもの及びo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としてジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂及びフェノールノボラック樹脂を用いると共に、エポキシ樹脂全量に対して上記(A)で表されるエポキシ樹脂の含有量が10〜50質量%であることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
    Figure 0004270059
  2. 硬化剤全量に対してジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型フェノール樹脂の含有量が10〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用樹脂組成物。
  3. エポキシ樹脂として下記(C)で表されるものを用いて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体封止用樹脂組成物。
    Figure 0004270059
  4. エポキシ樹脂全量に対して上記(A)で表されるエポキシ樹脂の含有量が10質量%以上であり、かつ、エポキシ樹脂全量に対して上記(A)及び(C)で表されるエポキシ樹脂の合計含有量が10〜50質量%であることを特徴とする請求項に記載の半導体封止用樹脂組成物。
  5. 半導体封止用樹脂組成物全量に対して無機充填材の含有量が65〜92質量%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物で半導体素子を封止して成ることを特徴とする半導体装置
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