JP4269988B2 - 貯湯式温水器 - Google Patents
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Description
本発明は、深夜電力や時間帯別料金制度に基づいて供給される電力を用いて湯を沸き上げる貯湯式温水器の風呂配管を利用して、浴槽内の浴水中に酸素等の気体を供給する機能を有する貯湯式温水器に関するものである。
従来、この種の酸素供給装置は、ジェットバス等の浴槽水を循環させる管路に気体を供給する供給部を設け、この供給部に酸素富化空気を供給するための酸素富化装置を設けたものがある（例えば、特許文献１参照）。
特開平４−２３４７号公報
しかしながら従来において、電気温水器等の貯湯式温水器を熱源とした風呂追い焚き装置に酸素富化装置を設けて構成したものはない。そこで、まず前提となる酸素富化装置を内蔵した貯湯式温水器の構成について図２を用いて説明すると、酸素富化膜４及び酸素富化膜４に空気を導く吸気ファン５を備えた酸素富化装置６と、酸素富化装置６で発生する高濃度の酸素を吸引し風呂管路３に混入させる真空ポンプ７を貯湯タンク１を備えた筐体１ａに内蔵してあり、吸気ファン５で吸い込んだ外気を酸素富化膜４を通過する途中で真空ポンプ７により吸引することで酸素を選択的に抽出し、高濃度の酸素として浴槽水が循環する風呂管路３内に混入させ浴槽２に供給するようにしてある。
このような風呂追い焚き装置において、一般的に電気温水器等の貯湯式温水器は屋外に設置される場合が多く外気温度の影響を受け易い、特に、真空ポンプ７は低温時に起動しにくいため、冬季に外気温度が低い場合に酸素供給運転を開始すると、吸気ファン５から吸い込まれた低温の空気により真空ポンプ７が冷やされ、真空ポンプ７が起動できない場合が発生する。真空ポンプ７が起動しないと、風呂管路３に酸素空気を送り込むことができず、酸素供給運転ができなくなる。真空ポンプ７の低温起動特性を上げるように真空ポンプ７の駆動回路定数を調整すると、真空ポンプ７のコイルに流れる電流を増やすことになるので、夏季の外気温度が高い場合に真空ポンプ７の温度が上がりすぎ、真空ポンプ７のコイル巻線温度の温度定格を超えるおそれがある。特に、貯湯式温水器の場合は貯湯タンク１内に６５℃から９０℃の湯が貯湯されているため、夏季の機器筐体内の温度は非常に高くなっている。そのため、年間を通じて真空ポンプ７の動作保証をすることが困難であるという課題を有していた。
本発明は、貯湯式温水器に酸素富化装置を内蔵させたときに発生する特有の課題を解決するもので、外気温度の変化があっても酸素供給運転を確実に行うことができる貯湯式温水器を提供することを目的とするものである。
上記課題を達成するため、本発明の貯湯式温水器は、所定量の加熱水を貯湯するタンクと、前記タンク内の貯湯水を利用して浴槽水を供給する風呂管路と、外装表面に設けた空気給排口と、外気を導入排出する吸気ファンと、導入された外気から酸素を選択的に抽出する酸素富化膜と、前記酸素富化膜で発生した高濃度の酸素を吸引し前記風呂管路に混入させる真空ポンプと、外気温度を検出する外気温度検出手段と、吸気ファン駆動遅延手段とを備え、前記吸気ファンを駆動させて前記空気給排口から前記酸素富化膜に外気を導き、前記酸素富化膜に接続された前記真空ポンプを駆動することで酸素を取り出すとともに、前記外気温度検出手段で検出される温度が所定温度以下の場合は、前記吸気ファン駆動遅延手段は前記真空ポンプの駆動から所定時間経過後に前記吸気ファンを駆動させる構成としたものである。
上記発明によれば、外気温度検出手段にて外気温度が低温であることを検出した場合に、吸気ファン駆動遅延手段が真空ポンプの起動から遅延させて吸気ファンを駆動するので、真空ポンプ起動時に低温の外気を吸い込まない。起動時に真空ポンプが冷やされないので、真空ポンプは支障なく起動し、真空ポンプの起動不能による酸素供給運転不能を防止することが可能となる。
本発明の貯湯式温水器は、吸気ファン駆動遅延手段により真空ポンプの低温起動性を改善しているため、真空ポンプのコイルに流れる電流を高めに設定しておくことが不要となり、夏季に真空ポンプのコイル温度定格を超えることがなく、年間を通じて酸素供給運転を支障なく使用することが可能となる。
第１の発明は、所定量の加熱水を貯湯するタンクと、前記タンク内の貯湯水を利用して浴槽水を供給する風呂管路と、外装表面に設けた空気給排口と、外気を導入排出する吸気ファンと、導入された外気から酸素を選択的に抽出する酸素富化膜と、前記酸素富化膜で発生した高濃度の酸素を吸引し前記風呂管路に混入させる真空ポンプと、外気温度を検出する外気温度検出手段と、吸気ファン駆動遅延手段とを備え、前記吸気ファンを駆動させて前記空気給排口から前記酸素富化膜に外気を導き、前記酸素富化膜に接続された前記真空ポンプを駆動することで酸素を取り出すとともに、前記外気温度検出手段で検出される温度が所定温度以下の場合は、前記吸気ファン駆動遅延手段は前記真空ポンプの駆動から所定時間経過後に前記吸気ファンを駆動させる構成としたことを特徴とするもので、真空ポンプ起動時に低温の外気を吸い込まないので、真空ポンプの起動不能による酸素供給運転不能を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
（実施の形態１）
図１は、本発明の第１の実施の形態における貯湯式温水器の構成図である。
図１は、本発明の第１の実施の形態における貯湯式温水器の構成図である。
図において、貯湯タンク１は加熱された湯を貯湯しており、貯湯タンク１内に加熱手段としてヒーターを設けるものや、貯湯タンク１外部にヒートポンプサイクルを熱源としたヒートポンプ熱源機や電気ヒーター、ガス燃焼、石油燃焼などの熱源機を接続するものなどで構成される。貯湯タンク１に貯湯された湯はカランからの給湯や、風呂への給湯に使用される。
浴槽２に高濃度酸素を供給する場合は、吸気ファン５を駆動させ酸素富化膜４に大量の空気を導き、酸素富化膜４に接続された真空ポンプ７を駆動することにより酸素富化膜４を通過する空気から酸素だけを吸引し風呂管路３に混入させることで、浴槽２に高濃度酸素泡を放出し酸素供給運転を行う。
通常は酸素供給運転開始と同時に真空ポンプ７と吸気ファン５を駆動する。真空ポンプ７は低温になるとコイルの巻線抵抗が大きくなる。すると、駆動電流が低下しポンプが起動しにくくなる。貯湯タンク１内に湯が貯湯されているので、機器筐体内の温度は外気温度よりは高めになっているが、吸気ファン５を駆動すると冷たい外気を吸い込むので真空ポンプ７が冷やされ更に起動しにくくなる。このことを防ぐため、外気温度検出手段８が−７℃以下を検出した場合は、酸素供給運転開始時に真空ポンプ７の起動に対し吸気ファン駆動遅延手段９が吸気ファン５の起動を禁止する。真空ポンプ７が起動してから３分間経過した時点で、吸気ファン駆動遅延手段９は吸気ファン５の駆動を許可する。真空ポンプ７のコイルの発熱により真空ポンプ７の温度は上昇しているので、吸気ファン５が駆動して冷たい外気を吸い込んでも起動に影響が出るほど冷やされることがなく、冬季でも支障なく酸素供給運転を行うことができる。
夏季は貯湯タンク１内の湯の影響で、機器筐体内の温度は４０℃以上になっている。この状態で酸素供給運転を行うと、雰囲気温度が高いため真空ポンプ７のコイル温度は非常に高くなるが、巻線の温度定格より十分低温になるように回路定数を決定している。吸気ファン駆動遅延手段９により低温起動特性が改善されているので、真空ポンプ７の駆動電流を高めに設定する必要がなく、温度定格に対して余裕を持つことで機器の耐久性を向上できる。
以上のように本発明に係る貯湯式温水器は、外気温度検出手段と吸気ファン駆動遅延手段により冬季の真空ポンプ起動特性を向上しているので、夏季の真空ポンプ温度を温度定格に対し余裕を持った状態になるような駆動回路定数に設定することができ、機器の耐久性を損なうことなく年間を通じて支障のない酸素供給運転を提供できるというメリットを有する。深夜電力や時間帯別料金制度に基づいて供給される電力を用いて湯を沸き上げる貯湯式温水器に限らず、ガス、石油、太陽熱等を用いて高温水を貯湯する機器に酸素供給機能をつけた機器にも適用できる。
１ タンク
２ 浴槽
３ 風呂管路
４ 酸素富化膜
５ 吸気ファン
６ 酸素富化装置
７ 真空ポンプ
８ 外気温度検出手段
９ 吸気ファン駆動遅延手段
２ 浴槽
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５ 吸気ファン
６ 酸素富化装置
７ 真空ポンプ
８ 外気温度検出手段
９ 吸気ファン駆動遅延手段
Claims (1)
- 所定量の加熱水を貯湯するタンクと、前記タンク内の貯湯水を利用して浴槽水を供給する風呂管路と、外装表面に設けた空気給排口と、外気を導入排出する吸気ファンと、導入された外気から酸素を選択的に抽出する酸素富化膜と、前記酸素富化膜で発生した高濃度の酸素を吸引し前記風呂管路に混入させる真空ポンプと、外気温度を検出する外気温度検出手段と、吸気ファン駆動遅延手段とを備え、前記吸気ファンを駆動させて前記空気給排口から前記酸素富化膜に外気を導き、前記酸素富化膜に接続された前記真空ポンプを駆動することで酸素を取り出すとともに、前記外気温度検出手段で検出される温度が所定温度以下の場合は、前記吸気ファン駆動遅延手段は前記真空ポンプの駆動から所定時間経過後に前記吸気ファンを駆動させる構成とした貯湯式温水器。
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| JP2004082254A Expired - Lifetime JP4269988B2 (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 貯湯式温水器 |
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2004
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