JP4269900B2 - スライド式携帯電子機器 - Google Patents

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本発明は、カメラ部を有するスライド式携帯電子機器に関する。
キー入力操作を行う操作部を有する本体部を連結部の一端側にヒンジ結合して、表示部を有する蓋部を連結部の他端側にヒンジ結合した折り畳み式携帯電話機において、連結部にカメラ部を設けたものがある(例えば特許文献1参照)。
また、本体部と蓋部を結合するヒンジ部に回転自在にカメラ部を組み込んだものもある(例えば特許文献2参照)。
そして、操作部を有する本体部に対し、表示部を有する蓋部をスライド可能に組み付けたスライド式携帯電話機において、スライド可能な蓋部の表裏面のそれぞれにカメラ部を設けたものもある(例えば特許文献3参照)。
特開2002−198849号公報 特開2002−295445号公報 特開2003−110680号公報
従来のカメラ付き携帯電話機は、風景撮影及び他人撮影に加え自分撮影を可能とするにはヒンジ部等に、向きを可変としたカメラ部を回転自在に組み込んでおいたり、蓋部等の表裏面にそれぞれ向く複数のカメラ部を組み込んでおく必要があり、構造複雑・部品点数増大の要因となっていた。
また、蓋体の表示部をファインダー(モニター)として見ながらカメラとして使用する面からは、風景撮影及び他人撮影から自分撮影への切り替えまたはその逆に切り替える場合、カメラ部を手で回転させて向きを反対側に変えたり、携帯電話機を裏返しに持ち替えたりなど面倒な操作を伴うものとなっていた。
本発明の課題は、カメラ付きの携帯電子機器において、カメラ部を回転自在に組み込んだり複数設けることなく、簡単な操作により風景撮影及び他人撮影に加え自分撮影を可能とすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1及び図2に示すように、操作部11を有する本体部1と、本体部1の操作部11を有する面側に重ねられる蓋部2と、前記蓋部2を、当該蓋部2が前記本体部1に対して平行状態を維持したままで前記本体部1の操作部11を有する面上をスライドするように、前記本体部11に結合するスライド機構5と、本体部1の蓋部2がスライドする方向の端部に回転自在に設けられ、スライド動作する蓋部2に係合して回転可能な回転部3と、前記回転部3の周面に設けられるカメラ部31とを備えるスライド式携帯電子機器を特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、本体部と蓋部とを、スライド機構により、蓋部2が前記本体部1に対して平行状態を維持したままで前記本体部1の操作部11を有する面上をスライドするように結合するとともに、本体部の蓋部がスライドする方向の端部に設けられてスライド動作する蓋部に係合して回転する回転部の周面にカメラ部を設けたので、本体部に対し蓋部をスライド操作すると、本体部の端部に設けた回転部がスライド動作する蓋部に係合して回転し、カメラ部の向きが変化する。つまり、回転部におけるカメラ部の位置が、本体部に重なった状態の蓋部と並んだ位置から本体部の延長上で蓋部の裏側の位置して反対側に向いた位置へと変化する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスライド式携帯電子機器であって、例えば図1に示すように、前記蓋部2の表面に、前記カメラ部31で撮影された画像を表示することができる表示部21が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の構成に加え、蓋部蓋部の表面に、前記カメラ部で撮影された画像を表示することができる表示部を設けているので、表示部をファインダー(モニター)として見ながら撮影することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のスライド式携帯電子機器であって、例えば図1及び図2に示すように、前記回転部3の周面に前記蓋部2との係合面33が形成され、前記回転部3の前記係合面33と交差する面に前記カメラ部31が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、本体部に対し蓋部をスライド操作すると、本体部端部の回転部に設けたカメラ部が、本体部に重なった状態の蓋部に設けた表示部と並んで向いた位置と、本体部の延長上で蓋部の裏側に位置して表示部と反対側に向いた位置とに変化することで、風景撮影及び他人撮影に加え自分撮影が行える。
しかも、回転部に1個のカメラ部を設けた構成で、本体部に対する蓋部の簡単なスライド操作によって、以上を達成できる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本発明を適用したスライド式携帯電子機器の一実施形態として携帯電話機を示した図1及び図2において、1は本体部、2は蓋部、3は回転部、4はヒンジ部、5はスライド機構である。
本体部1は、図1(b)に示すように、一面(図示では上面)側にカメラキーやシャッターキー等を含む各種入力キー及びテンキー等による操作部(入力部)11を備えている。図1(a)及び図2(a)に示すように、本体部1の操作部11を有する面上の長手方向に沿って蓋部2が重ねられる。
蓋部2は、本体部1を覆う大きさであり、図1(a)及び(b)に示すように、本体部1上に位置する状態で表面(図示では上面)に表示部21を備えている。
回転部3は、側面視ほぼ三角形をなしていて、図1(c)に単品状態で示すように、表面にカメラ部31及びフラッシュランプ(発光部材)32が並べて備えている。この回転部3は、カメラ部31と反対側の端部において、図2に示すように、本体部1の長手方向一端部に対しヒンジ部4により回動自在に結合されている。
以上において、本体部1及び蓋部2には、本体部1に対し操作部11を有する面に重なる蓋部2を長手方向に沿ってスライド自在に組み付けるスライド機構5が設けられている。スライド機構5は、例えば本体部1の操作部11の両側部に沿って形成されたガイド溝51と、蓋部2の裏面に設けられ、ガイド溝51に係合する図略のスライドピンとからなる。
また、蓋部2には、スライド機構5に設けた図示しないロック機構を解除操作するスライドロック解除レバー22が備えられている。
そして、蓋部2と回転部3には、図1(a)及び図2(a)に示すように、本体部1上に重なった蓋部2上の表示部21と回転部3のカメラ部31及びフラッシュランプ32が並んだ状態において、互いに当接状態となる係合面23・33が形成されている。図示例では、蓋部2の係合面23上に回転部3の係合面33が重なる傾斜面となっている。
図3は実施形態の携帯電話機の通信・画像・制御処理を示したブロック図である。
無線部121は、アンテナ(図1及び図2の外観には表れない内蔵アンテナ)101に接続されて当該アンテナ101を駆動制御する回路部であり、外部の通信サービス事業者が採用する無線通信方式(例えばCDMA、PDC、GSM等)に基づく無線信号の変調処理、及び、端末認証処理を含む通信処理を行う。
制御部122は、当該携帯電話機の回路全体を制御するとともに、通信サービス事業者を経由したWWW接続の制御を行うもので、通信データ処理部1221、システムROM1222及びオーディオインターフェース1223を有している。通信データ処理部1221は、音声復号符号化処理回路、パケットデータ生成回路、及び、パケットデータ復元回路を含み、通信サービス事業者が採用する通信プロトコルに沿ったデータ処理を行う。システムROM1222には、当該携帯電話機の基幹部分を制御する基本システムが格納される。オーディオインターフェース1223は、通信データ処理部1221で処理される音声信号の入出力を行うものであって、図1及び図2の外観には示されないが、当該携帯電話機に備えられたスピーカ101、マイク103及び録音用マイク104が接続されている。
アドレス・データバス処理部123は、制御部122と周辺回路(図示破線枠内の回路)とのデータの入出力タイミング等を制御・管理するものである。RAM124は、電話番号を含むアドレス帳データ、ネットワーク接続に用いられるメールデータ及びインターネットアドレス、及び、撮像デバイス(カメラ部)31にて撮像された画像データ等の各種データを記憶する。プログラムROM125は、画像処理プログラムを含む各種アプリケーションプログラム等を格納する。音源IC126は、報知音の波形を記憶するとともに、報知音としてメロディ等を出力するものである。アンプ127は音源IC126からの出力を増幅する。図1及び図2の外観には示されないが、携帯電話機に備えられた報知用スピーカ105は報知音を再生する。
表示モジュール系ドライバ128は、表示部21、フラッシュランプ32、図1及び図2の外観には示されないが、携帯電話機に備えられた報知用LED106を駆動するものである。撮像デバイス(カメラ部)31は、その撮像レンズ311により被写体像が結像されるCCD等からなり、DSP129は、この撮像デバイス(カメラ部)31からの画像信号を処理するものである。
なお、入力部(操作部)11には、回転部3(カメラ部31)の前向き位置と後ろ向き位置を検出するマイクロスイッチSW1・SW2が設けられている。これらマイクロスイッチSW1・SW2のいずれかがONの時に撮影可能モードになり、このマイクロスイッチSW1・SW2の状態によって撮影データ及びモニター表示の天地が切換制御される。
以上の通り、実施形態では、本体部1上に重ねられる蓋部2を平行にスライドさせるスライド機構5により結合し、本体部1の端部に、スライド動作する蓋部2に係合して回転する回転部3を設けたスライド式携帯電話機であって、図1(a)に示すように、蓋部2上に表示部21が位置して、回転部3上にカメラ部31及びフラッシュランプ32が位置するものとなっている。
これにより、携帯電話機を片手で持った使用者の方を表示部21とカメラ部31及びフラッシュランプ32が向いた状態になり、即ち、表示部21をファインダー(モニター)として見ながらカメラ部31による自分撮影の使用に適した状態になる。また、テレビ電話としての使用にも適した状態になる。
そして、スライドロック解除レバー22を手指で操作してから、本体部1に対しガイド溝51に沿って蓋部2をスライド操作すると、蓋部2の係合面23により回転部3の係合面33が押されて、図1(b)及び図2(b)に示したように、蓋部2の裏側で回転部3がヒンジ部4周りに回動する。
従って、図1(b)に示したように、本体部1の操作部11と蓋部2の表示部21が並んだ状態にしてから、回転部3を手指でさらに回動させて、図2(c)に示したように、回転部3のカメラ部31を表示部21と反対側に向けることができる。
これにより、表示部21を見ながらカメラ部31による風景撮影や他人撮影の使用に適した状態になる。
なお、戻す場合には、スライドロック解除レバー22を手指で操作し、蓋部2をスライド操作して本体部1に重ねた状態にしてから、回転部3を回動させて、カメラ部31を手前側に向ける。
ここで、回転部3の図2(b)から(c)への変化については、例えば突起や歯車やばね等による連動機構等を設けて、蓋部2のスライド動作に連動させるようにしても良い。同様に、回転部3の図2(c)から(b)への変化についても、蓋部2のスライド動作に連動させるようにしても良い。
以上のように、カメラ付き携帯電話機として、カメラ部を回転自在に組み込んだり複数設けることなく、本体部1の端部に設けられる回転部3に1個のカメラ部31を設ける構成によって、本体部1に対する蓋部2の簡単なスライド操作により風景撮影や他人撮影に加え自分撮影やテレビ電話が行えるものとなる。
なお、以上の実施形態においては、携帯電話機としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、PDAなど他の携帯通信端末機器を含む携帯電子機器であっても良い。
更にスライドスイッチSW1・SW2は必ずしも必要ではなく、モードスイッチで撮影モードをその都度切替えるようにしても良く、表示の天地制御も図1(a)の状態で撮影者が機器本体を上下逆に持ち替えることで対応可能である。
また、スライド機構について実施形態に限らず任意の構成を採用しても良く、その他、回転部の形状等も任意であり、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明を適用したスライド式携帯電子機器の一実施形態の構成を示す斜視図で、携帯電話機の本体部上に蓋部を重ねた状態を示した図(a)、蓋部をスライドさせた状態を示した図(b)、回転部の単品図(c)である。 図1の携帯電話機の側面図を示したもので、本体部に蓋部を重ねた状態を示した図(a)、蓋部をスライドさせて本体部の延長上に位置させた状態を示した図(b)、回転部を図(b)の向きからさらに反対側へ向けた状態を示した図(c)である。 実施形態の携帯電話機の通信・画像・制御処理を示したブロック図である。
符号の説明
1 本体部
11 操作部
2 蓋部
21 表示部
22 スライドロック解除レバー
23 係合面
3 回転部
31 カメラ部
32 フラッシュランプ(発光部材)
33 係合面
4 ヒンジ部
5 スライド機構
51 ガイド溝

Claims (3)

  1. 操作部を有する本体部と、
    本体部の操作部を有する面側に重ねられる蓋部と、
    前記蓋部を、当該蓋部が前記本体部に対して平行状態を維持したままで前記本体部の操作部を有する面上をスライドするように、前記本体部に結合するスライド機構と、
    前記本体部の前記蓋部がスライドする方向の端部に回転自在に設けられ、スライド動作する蓋部に係合して回転可能な回転部と、
    前記回転部の周面に設けられるカメラ部と
    を備えることを特徴とするスライド式携帯電子機器。
  2. 前記蓋部の表面に、前記カメラ部で撮影された画像を表示することができる表示部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスライド式携帯電子機器。
  3. 前記回転部の周面に前記蓋部との係合面が形成され、
    前記回転部の前記係合面と交差する面に前記カメラ部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド式携帯電子機器。
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