JP4269539B2 - 板取りにおける生産計画立案方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板取りにおいて、生産性(歩留りなど)と納期の両方を考慮して、工程日程計画を自動算出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、サイズが異なる板状製品を製造するにあたって、一定サイズの板状材料を分割しているが、一枚の板状材料から注文された板状製品を得るにあたって、無駄な切れ端が生じやすく、しかも、切れ端のサイズは、板状材料の分割方法とか、注文された板状製品のサイズやその組み合せ方法によって異なってくるため、生産の歩留りが悪くなるという問題があった。すなわち、板取り問題においては、基本的に歩留りを第一に考慮して、例えば、1枚のサイズより、どれだけたくさんの板状製品が取れるかが重要になる。
【0003】
そこで、歩留りが良くなるように、従来、予め計算によって最適な分割方法を求め、その計算結果に基づいた設備への割付けを行うことが試みられているが、この場合、計算が非常に複雑となり、仮に最適な分割方法を計算により求めた場合でも、納期の問題があり、計算通りの生産体制がとれなくなる場合も考えられる。つまり、実際に生産を行う設備への割付けを行う場合、その板状製品の納期を守りながら、歩留りを考慮することが求められる。従来では、板取りにおける歩留りと、その板状製品を生産する段階における納期などを、同時に考慮に入れた生産システムはなく、実用には適さないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、板取りにおいて、生産性(歩留り、稼動率など)と納期の両方を考慮して、工程日程計画を自動算出するための板取りにおける生産計画立案方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明にあっては、受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは一方をサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算することを特徴としており、このように構成することで、生産性(歩留り、稼動率など)と納期の両方をそれぞれ考慮しながら、板取りのための工程日程計画を自動的に算出できるようになる。
【0006】
そのうえ、全体の生産枚数を少なくして生産性向上を図ることができる。
【0007】
また請求項2記載の発明は、サイズ換算では、全体の歩留りが最大となる設備で生産されるサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算するので、全体の生産枚数が多くなっても、全体の生産歩留りを良くすることで、材料の無駄をなくすことができる。
【0008】
また請求項3記載の発明は、サイズ換算では、全体の歩留りが最大となる設備で生産され且つこの設備で生産される一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは一方をサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算するので、全体の生産枚数が少なくなり且つ材料の無駄等をなくすことができる。
【0009】
また請求項4記載の発明は、サイズ換算では、全体の生産枚数が最小になるように出荷時の基準出荷サイズを選択し、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準出荷サイズに統一して最終出荷品番の生産枚数を計算するので、無駄な作りすぎ(在庫)を防ぐための全体生産枚数を算出することができる。
【0010】
そのうえ、無駄な作りすぎ(在庫)を防ぎながら、全体の生産枚数を少なくすることができる。
【0011】
また請求項5記載の発明は、上記サイズ換算では、全体の歩留りが最大となるように出荷時の基準出荷サイズを選択し、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準出荷サイズに統一して最終出荷品番の生産枚数を計算するので、無駄な作りすぎ(在庫)を防ぎながら、全体の歩留り向上を図ることができる。
【0012】
また請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、受注情報の優先順位を決定するにあたって、設備ごとに、生産できるサイズの組み合せ情報が格納されたデータベース10を利用することを特徴とするのが好ましく、この場合、データベース10を利用して設備における生産品番のサイズの組み合せの設定や、サイズと取数のセットの項目を設定して複数サイズの組み合せの設定ができる。
【0013】
また請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、受注情報の優先順位を決定するにあたって、生産品番、出荷品番に関する重点ユーザー、サイズなどの情報が格納されたデータベース11を利用することを特徴とするのが好ましく、この場合、データベース11を利用して、品番に関するサイズなどの付帯情報の設定や、生産品番、出荷品番などを含み、品番の出荷先であるユーザーとそのユーザーの区分、またはサイズ情報(縦サイズ、横サイズ)などの情報の設定ができる。
【0014】
また請求項8記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するにあたって、注文品番を生産するための生産能力の情報が格納されたデータベース12を利用することを特徴とするのが好ましく、この場合、データベース12を利用して注文品番に対してどの設備で生産可能であり、どのような能力かを設定したり、同一品番で、複数設備への生産も可能である場合における設定ができる。
【0015】
また請求項9記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、1つの設備を決定するにあたって、シミュレーション評価における評価項目の重み付け情報が格納されたデータベース13を利用することを特徴とするのが好ましく、この場合、シミュレーション評価において最終的に複数候補から1つを設定する段階において、評価の重み付け(納期、生産性…)を利用できる。
【0016】
また請求項10記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文のユーザーのなかから優先度の高いものを最優先することを特徴とするのが好ましく、この場合、大切なユーザーを優先した生産システム体制をとることができる。
【0017】
また請求項11記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期の早い順に、注文を選択することを特徴とするのが好ましく、この場合、納期を重視した生産システム体制をとることができる。
【0018】
また請求項12記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期が同じであれば、注文品番を生産するための設備のうち、候補設備の少ない注文を選択することを特徴とするのが好ましく、この場合、納期が同じ場合には候補設備の少ない方の品番を優先して生産することで、納期遅れ防止に有効となる。
【0019】
また請求項13記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、設備に仮割付するにあたって、ユーザー納期から逆算して割付けることを特徴とするのが好ましく、この場合、納期ぎりぎりに出荷できるようにすることで、板状製品の形状が非常に大きい場合でも、置き場所に困るようなことがない。
【0020】
また請求項14記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、設備に仮割付するにあたって、稼動していない設備から順に割付けることを特徴とするのが好ましく、この場合、加工設備の稼動を優先し、加工可能であればできるだけ前倒して、設備の空きをなくすような手順で割付けをすることができる。
【0021】
また請求項15記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、設備に仮割付するにあたって、ユーザー納期から着手可能時刻を算出し、その情報をもとに優先順位をつけて割付けることを特徴とするのが好ましく、この場合、納期遅れを防止しながら、全体として負荷のバランスがとれるような割付け方を行うことができる。
【0022】
また請求項16記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、設備に仮割付するにあたって、基準情報を格納したデータベースで設定されている内作/外作比率を考慮して計算することを特徴とするのが好ましく、この場合、内部と外部の負荷のバランスをとることができる。
【0023】
また請求項17記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、製品の生産に必要な調達部品の購入先が複数ある場合において、状況に応じて購入先を自動的に選択することを特徴とするのが好ましく、この場合、調達部品の納期を考慮して設備の負荷の割付けを行うことができる。
【0024】
また請求項18記載の発明は、請求項17において、調達部品の情報を外部の電子情報とリンクさせることを特徴とするのが好ましく、この場合、最新の情報(コスト、リードタイムなど)を常に把握でき、現時点でベストな選択を行うことができる。
【0025】
また請求項19記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、最終的に1つの設備を決定するにあたって、データベースに格納されている納期、生産性に対する重み付け情報を選択することを特徴とするのが好ましく、この場合、生産性(歩留りなど)と納期の両方を考慮して設備の選択を行うことができる。
【0026】
また請求項20記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、最終的に1つの設備を決定するにあたって、データベースに格納されている納期、設備の稼動率を評価値として、上記重み付け情報を加味して、複数候補設備から1つを決定することを特徴とするのが好ましく、この場合、設備の稼動率を高めるように設備の選択を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0028】
本実施形態の板取りにおける生産計画立案方法は、生産性(歩留り、稼動率など)と納期の両方を考慮して、板取りの工程日程計画を自動算出するものであって、具体的には、受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報を優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えている。なお、設備とは、板取りのためのプレス機械等をいう。
【0029】
図1に示す例では、コンピュータ1の制御部3は、入力手段2から入力されたすべての受注情報の優先順位を決定する優先度設定手段4と、入力された複数の受注情報を優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション手段5とを備えている。本例では、シミュレーション手段5は、入力されたすべての受注情報のサイズをまとめて分割処理をするサイズ換算手段6と、入力された複数の受注情報を優先順に複数候補の設備に対して仮割付する仮割付手段7と、納期・生産性(歩留りなど)の評価を行い、重み付け情報を選択して最終的に1つの設備を決定する評価分析選択手段8と、内作/外作比率や材料調達などの制約条件設定手段9とで構成されている。
【0030】
また上記制御部3には、複数のマスター情報が格納された各種のデータベースから所定のマスター情報が取り込まれる。生産サイズを格納したデータベース10には、設備ごとに、生産できるサイズの組み合せ情報が格納されており、図9に示すように、複数候補P,Q…の設備における生産品番のサイズM、N…の組み合せを設定したり、サイズと取数のセットの項目を設定して複数サイズの組み合せを設定するときに利用される。また、品番別の優先度・歩留りなどを格納したデータベース11には、生産品番、出荷品番に関する重点ユーザー、サイズなどの情報が格納されており、図10に示すように、品番に関するサイズなどの付帯情報を設定するときに利用され、さらに、生産品番、出荷品番などを含み、品番の出荷先であるユーザー(AAA、CCC…)とそのユーザーの区分(重点、一般など)、またはサイズ情報(縦サイズ、横サイズ)などの情報を設定するときにも利用される。また、注文品番を生産するための生産能力の情報を格納したデータベース12は、図11に示すように、生産品番(A、B…)に対してどの設備(P、Q…)で生産可能であり、どのような能力かを設定するときに利用され、さらに、同一品番で、複数設備への生産も可能であり、そのときは複数の設定を行うときや、設備以外に補助設備が必要な場合の設定を行うときにも利用される。また、シミュレーション評価における評価項目の重み付け情報などを格納したデータベース13は、図12に示すように、シミュレーション評価において最終的に複数候補から1つを設定する段階において、評価の重み付け情報(納期、生産性…)が利用される。ここで、図26は前記各データベース10〜13に格納されている複数のマスター情報が優先順位を決定する段階、シミュレーション段階、評価分析段階においてそれぞれ活用される場合を示している。
【0031】
次に、本発明に係る板取りにおける生産計画立案方法における制御手順の一例を具体的に説明する。
【0032】
先ず、受注した板状製品に関する情報を入力する段階では、受注した板状製品に関する情報(生産時の基準カットサイズ・数量・納期などの情報)を入力する。図24に示すように、商品名(サイズ、出荷品番)、数量(×枚)、納期(×月×日)を入力する。以下の例では、品番A(Mサイズ、50枚、納期:7月4日、ユーザー:H社)と、品番B(Nサイズ(M×2)、40枚、納期:7月10日、ユーザー:K社)とが入力された場合を例に挙げて説明する。
【0033】
情報が入力されると、入力されたすべての受注情報(品番A、B)の優先順位を優先度設定手段4によって決定する。ここでは、図13、図25に示すように、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文のユーザーのなかから優先度の高いものを最優先する。例えば、ユーザー区分から、ユーザー(H社)が重点(AAA)で、ユーザー(K社)が一般(CCC)のときは、大切なユーザー(H社)を最初のオーダーとして選択する。
【0034】
その後、シミュレーション段階に移行して、入力されたすべての受注情報のサイズ換算と、設備に対する仮割付と、シミュレーションによる評価分析とをこの順に行う。先ず、サイズ換算では、図3に示すように、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズ(品番A:Mサイズ、50枚、品番B:Nサイズ(M×2)、40枚)を、生産時の基準カットサイズに戻して、全体の生産枚数が最小になるように換算する。具体的には、品番Bから品番Aが2枚取れるため、品番Bを基準カットサイズとし、品番A:50枚を品番B:25枚に換算して、品番Bを65枚(=40枚+25枚)に統一して全体の生産枚数とする。これにより品番Aと品番Bとを統一しないで各々生産する場合(50枚+40枚)と比較して全体の生産枚数を少なくすることができる。なおサイズ換算を行う段階は、シミュレーション段階よりも前の段階、例えば優先順位を設定する段階よりも前であってもよいものである。
【0035】
次に、上記のようにサイズ換算された品番Bを設備に仮割付する段階において、ユーザー納期から逆算して割付ける。この場合、納期ぎりぎりに出荷できるようにするのが望ましい(バックワード方式)。図16に示す現状の稼動設備に仮割付する場合において、納期(例えば7月4日)の当日の設備負荷が一杯のときは、生産可能な日時まで遡る。図16の例では7月3日を生産日とする。しかして、実際に板状製品を加工する段階において、注文の納期に間に合うように生産する必要があるが、板状製品の形状が非常に大きく、置き場所に困るような場合、加工手順としては、納期から逆算して前倒して、いつ開始すれば納期に間に合うかを、実際のほかの注文との兼ね合いを考慮して、図16のように設備負荷積みをして算出する。このように納期ぎりぎりに出荷できるように生産日を算出することで、生産から出荷までの日数を最小限に抑えることができ、置き場所に困るようなこともなくなる。
【0036】
また上記仮割付の段階において、基準情報を格納したデータベースで設定されている内作/外作比率を考慮して計算する。図19に示すように、品番Aでは内作、外作(社外発注)の両方可能であるため、基準計算情報を格納したデータベースで設定している比率で、自動的に内作と外作とを振り分ける。こうすることで、内部と外部の負荷のバランスをとることができる。また、製品の生産に必要な材料(調達部品)を調達する場合、複数の購入先を持っているときには状況に応じて自動的に選択する。なお、納期が短い場合は、調達期間の早い購入先を選択する。このように調達部品が必要なときは、調達部品の納期を考慮して、設備の負荷の割付けを行う。例えば図20に示すように、調達部品に関して、X社:500円(納期3日)、Y社:600円(納期1日)のときは、納期が厳しいときは多少高くても納期の早い方のY社を選択する。一方、納期に余裕があるときはX社を選択する。
【0037】
その後、選択された品番(例えば図3において選択された品番B)を生産する複数候補の設備を算出し、このうちのどれか1つの設備を決定する。この場合、図22に示すように、基準計算情報を格納したデータベースに格納されている納期、生産性(歩留りなど)に対する重み付け情報を利用する。つまり、評価値を算出する場合の重み付け値を基準計算情報データベースに格納しておき、例えば評価関数を用いて、評価値{=(係数1×納期に対する早遅)+(係数2×生産性)}を算出し、この評価値に基づいて、複数候補の設備から1つを決定する。
【0038】
しかして、上記一連のアルゴリズムに則ることで、生産性(歩留り、稼動率など)と納期の両方を考慮して板取りのための工程日程計画を自動算出してシミュレーションを行い、最終的な評価分析の結果に基づいて、実際に板状製品を生産することにより、納期を守りつつ、材料の無駄使いや製品の作りすぎ(在庫)を未然に防止できるものである。
【0039】
次に、上記入力された受注情報をまとめてサイズ換算する場合の他の方法を図4〜図8に示す。図4の例では、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、生産時の基準カットサイズに戻して、全体の歩留りが最大になるように換算する。図4において、品番A(Mサイズ)が50枚、品番Aの設備の歩留りが100%であり、品番B(Nサイズ(=Mサイズ×2))が40枚、品番Bの設備の歩留りが50%である場合には、品番BのNサイズに統一すると全体の生産枚数は65枚(25枚+40枚)となり、品番AのMサイズに統一すると全体の生産枚数は130枚(=50枚+80枚)となる。このとき、生産枚数を少なくしたい場合は、Nサイズに統一したほうが良いが、歩留りは悪い。そこで、本例では歩留りの良いMサイズを基準カットサイズとし、Mサイズに統一して計算する。これにより、全体の生産枚数は多くなるが全体の生産歩留りが良くなり、従って、材料の無駄をなくすことができ、生産性向上を図ることができる。
【0040】
また図5の例では、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、生産時の基準カットサイズに戻して、全体の歩留りが最大で且つ生産枚数が最小になるように換算する。図5において、品番A(Mサイズ)が60枚、品番Aの設備の歩留りが100%であり、品番B(Nサイズ(=Mサイズ×2))が30枚、品番Bの設備の歩留りが50%であり、品番C(Lサイズ(=Mサイズ×3))が10枚、品番Cの設備の歩留りが100%である場合には、歩留りの良い品番Aか品番Cに統一する。ここでは、生産枚数が少なく、且つ歩留りを良くするために、品番Cに統一する。この場合において、品番Cを50枚(品番A:60枚+品番B:20枚+品番C:10枚)生産すればよいため、生産枚数が最小で済み、しかも、歩留りが100%と最大となる。このように、板状製品を生産する複数の設備の各歩留りが異なる場合にあっては、歩留りが良い設備を選択し、さらに、歩留りが良い設備のうち、全体の生産枚数が少なくなる設備を選択することによって、生産歩留りが最大で且つ生産枚数を最小にすることができる。
【0041】
また図6の例では、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、出荷時の基準出荷サイズに戻して生産枚数を換算する。図6において、基準出荷サイズが品番Aのサイズの1/10の場合は、品番Aを1枚生産すると、1枚の品番Aにつき最終出荷品番が10枚とれるようになる。この場合において、品番Aを仮りに50枚生産すると、最終的には出荷品番が50×10=500枚、生産できることになる。このような換算処理により、最終出荷品番の生産枚数を計算することによって、無駄な作りすぎ(在庫)を防ぐための全体生産枚数を算出することができる。
【0042】
また図7の例では、上記のように出荷時の基準出荷サイズに戻して生産枚数を換算するにあたって、全体のプレス生産枚数が最小になるように、組み合せパターンを考慮してサイズの換算をする。例えば出荷品番Xが240枚必要な場合、仮に品番B(Nサイズ(M×2))を40枚生産すると、出荷品番Xが40×8=320枚生産できてしまい、100枚が生産過剰となってしまう。この場合、出荷品番Xのサイズから換算して、出荷品番Xの枚数(240)/8=30枚を算出する。このような計算を他のすべての注文に対して行うことにより、無駄な生産を防止するための最小の生産枚数を算出することができる。
【0043】
また図8の例では、上記出荷時の基準出荷サイズ換算において、カット歩留り及び生産歩留りが最大となるようにサイズの換算をする。例えば、品番B(Nサイズ(=Mサイズ×2))の設備の歩留りが100%、品番A(Mサイズ)の設備の歩留りが80%、品番C(Lサイズ)の設備の歩留りが100%である場合には、出荷品番でのカット歩留りが一番よいNサイズかLサイズを選択し、そのなかから更に生産歩留りの良いNサイズを選択する。このように、出荷時の基準出荷サイズ換算で、カット歩留りが一番良くしかも生産歩留りが一番良いサイズ(図8の例ではNサイズ)を選択することで、全体の歩留り向上を図ることができる。
【0044】
次に、前記注文情報の優先順位を設定する段階において、前記実施形態では、注文のユーザーのなかから優先度の高いものを最優先のオーダーとしたが、優先順位を決める他の方法として、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期の早い順に、注文を選択するようにしてもよい。ただし図14に示すように同じ納期(図14の例では両方とも5月10日)であれば、ユーザーの優先度の高い注文を選択する。これは図13の例で示した場合と同様である。また、上記のように同じ納期の場合は、注文品番を生産するための候補設備の少ない注文を選択するようにしてもよい。図15に示す例では、品番Aの設備は2つの候補P、Qがあり、品番Bの設備は1つの候補Rしかない場合は、後者の品番Bを優先させる。つまり、品番Aでは一方の設備が負荷オーバーになっても他方の設備を使用して生産できるが、品番Bにあっては設備が1つの候補Rに限られているため、この設備が負荷オーバーとなったときに品番Bの生産ができなくなり、このような納期遅れをなくすために図15に示すように、同時の納期の場合には、注文品番を生産するための候補設備の少ない注文を選択するのが望ましい。
【0045】
次に、前記複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階において、前記実施形態では、ユーザー納期から逆算して設備への仮割付する方法を採用したが、これに代えて、設備に仮割付する場合、設備があいていれば前から順に割付ける方法を採用してもよい。つまり、設備稼動率を高めるため、稼動していない設備から順に割付ける(フォワード方式)。具体的には図17に示すように、例えば現時点が7月4日、納期が7月6日以降の場合において、現状の稼動設備に仮割付するにあたっては、加工設備の稼動を優先し、加工手順としては、加工可能であればできるだけ前倒して、設備の空きをなくすような割付けをする。ここでは、7月4日が負荷オーバー、7月5日に空きがあるため、7月5日に生産を行う。このように、実際のほかの注文との兼ね合いを考慮して、前から順番に、設備負荷積みして算出することにより、納期に余裕ができ、実際に製品を加工する段階において、注文の納期に確実に間に合うように割付けをすることができる。
【0046】
また、上記設備に仮割付する場合の更に他の方法として、ユーザー納期から着手可能時刻を算出し、その情報をもとに優先順位をつけて割付けるようにしてもよい。具体的には図18に示すように、納期(例えば7月5日)から前倒して、いつ開始すれば納期に間に合うかを、実際のほかの注文との兼ね合いを考慮して、設備負荷積みして着手可能日を算出する(バックワード方式)。その後、算出した着手可能日を優先順に、加工可能であればできるだけ前倒して、設備の空きをなくすような割付けを行う(フォワード方式)。図18の例では、7月2日を着手可能日とする。このように、加工方法・加工時間の異なる場合において、最終納期だけを見て、設備負荷を行うと、納期が遅いが加工手順が複雑で時間のかかるような板状製品の場合は、納期が遅いからといって、後で設備に割付けてしまうと、納期遅れを起こしてしまう。そこで、上記のように、全体として負荷のバランスがとれるような割付け方を行うことによって、注文の納期に間に合うように割付けをすることができる。
【0047】
また、上記調達部品を調達する場合において、調達部品情報を外部の電子情報とリンクさせる方式を採用するようにしてもよい。この場合、最新の情報(コスト、リードタイムなど)を常に把握できるようになり、また調達部品の納期を考慮して、設備の負荷の割付けを行うことができる。またこのとき、社外とのネットワークを活用することにより、現時点でベストな選択を行うことができる。例えば図21に示すように、必要な調達部品がaだが、a’でも代用可能であるとき、或いは、それまではなかった調達相手先の新たな情報が追加されているときなど、加工における柔軟性が高まる。
【0048】
また、複数候補の設備から1つの設備を選択する方法の他例として、注文の納期、設備の稼動率を評価値とし、これに重み付け情報(納期、歩留りなど)を加味して、複数候補設備から1つを決定するようにしてもよい。この場合、設備の稼動率を高めるように設備の選択を行うことができ、稼動率向上を図ることができる。
【0049】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明には、受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは一方をサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算するので、生産性(歩留りなど)と納期の両方をそれぞれ考慮しながら、板取りのための工程日程計画を自動的に算出してシミュレーションを行い、最終的な評価分析の結果に基づいて実際に板状製品を生産することによって、納期を守りつつ、同時に材料の無駄使いや製品の作りすぎ(在庫)を未然に防止できるものである。
【0050】
また、例えば、複数サイズの品番のうち、一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは、一方のサイズを基準カットサイズとし、他方のサイズを一方のサイズに統一して全体の生産枚数を計算する。これにより全体の生産枚数を少なくすることができる。
【0051】
また請求項2記載の発明は、サイズ換算では、全体の歩留りが最大となる設備で生産されるサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算するので、例えば、注文品番を生産する複数の設備の歩留りが異なるときは、歩留りが良い方の設備にて生産される一方のサイズを基準カットサイズとし、歩留りが悪い方の設備にて生産される他方のサイズを一方のサイズに統一して全体の生産枚数を計算する。このように歩留りが良い方のサイズに統一することで、たとえ全体の生産枚数が多くなっても、全体の生産歩留りを良くすることで、材料の無駄をなくすことができ、生産性向上を図ることができる。
【0052】
また請求項3記載の発明は、サイズ換算では、全体の歩留りが最大となる設備で生産され且つこの設備で生産される一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは一方をサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算するので、例えば、板状製品を生産する複数の設備の歩留りが異なる場合には、歩留りが最も良い方の設備を選択し、さらに、歩留りが最も良い設備で生産される一方のサイズから、他方のサイズが複数枚取れるときは、他方のサイズの生産枚数を一方のサイズの生産枚数に換算して、一方のサイズの生産枚数に統一して計算することで、全体の生産枚数が少なくなり且つ材料の無駄がなくなり、生産性向上を図ることができる。
【0053】
また請求項4記載の発明は、サイズ換算では、全体の生産枚数が最小になるように出荷時の基準出荷サイズを選択し、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準出荷サイズに統一して最終出荷品番の生産枚数を計算するので、無駄な作りすぎ(在庫)を防ぐための全体生産枚数を算出することができる。
【0054】
また請求項5記載の発明は、サイズ換算では、全体の歩留りが最大となるように出荷時の基準出荷サイズを選択し、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準出荷サイズに統一して最終出荷品番の生産枚数を計算するので、無駄な作りすぎ(在庫)を防ぎながら、全体の歩留り向上を図ることができる。
【0055】
また請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、受注情報の優先順位を決定するにあたって、設備ごとに、生産できるサイズの組み合せ情報が格納されたデータベースを利用するので、設備における生産品番のサイズの組み合せを設定するときや、サイズと取数のセットの項目を設定して複数サイズの組み合せを設定するときなどに利用できる。
【0056】
また請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、受注情報の優先順位を決定するにあたって、生産品番、出荷品番に関する重点ユーザー、サイズなどの情報が格納されたデータベースを利用するので、品番に関するサイズなどの付帯情報を設定するときや、生産品番、出荷品番などを含み、品番の出荷先であるユーザーとそのユーザーの区分、またはサイズ情報(縦サイズ、横サイズ)などの情報を設定するときなどに利用できる。
【0057】
また請求項8記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するにあたって、注文品番を生産するための生産能力の情報が格納されたデータベースを利用するので、注文品番に対してどの設備で生産可能であり、どのような能力かを設定したり、さらに、同一品番で、複数設備への生産も可能である場合における複数の設定を行うときや、設備以外に、補助設備などが必要な場合に設定することに利用できる。
【0058】
また請求項9記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、1つの設備を決定するにあたって、シミュレーション評価における評価項目の重み付け情報が格納されたデータベースを利用するので、シミュレーション評価において最終的に複数候補から1つを設定する段階において、評価の重み付け(納期、生産性…)を利用できる。
【0059】
また請求項10記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文のユーザーのなかから優先度の高いものを最優先するので大切なユーザーを優先した生産システム体制をとることができる。
【0060】
また請求項11記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期の早い順に、注文を選択するので、納期を重視した生産システム体制をとることができる。
【0061】
また請求項12記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期が同じであれば、注文品番を生産するための設備のうち、候補設備の少ない注文を選択するので、候補設備の少ない場合は、候補設備の多い品番のように一方の設備が負荷オーバーになっても他方の設備を使用して生産するという体制をとることができないため、納期が同じ場合には候補設備の少ない方の品番を優先して生産することで、納期遅れを防止できる。
【0062】
また請求項13記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、設備に仮割付するにあたって、ユーザー納期から逆算して割付けるので、つまり納期から逆算して前倒して、いつ開始すれば納期に間に合うかを、実際のほかの注文との兼ね合いを考慮して算出し、納期ぎりぎりに出荷できるようにすることで、板状製品の形状が非常に大きい場合でも、置き場所に困るようなことがなく、製品保管の手間を省略できる。
【0063】
また請求項14記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、設備に仮割付するにあたって、稼動していない設備から順に割付けるので、つまり、現状の稼動設備に仮割付するにあたっては、加工設備の稼動を優先し、加工可能であればできるだけ前倒して、設備の空きをなくすような手順で割付けをすることにより、実際のほかの注文との兼ね合いを考慮して割付けをすることができ、設備の稼動率を向上させることができる。
【0064】
また請求項15記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、設備に仮割付するにあたって、ユーザー納期から着手可能時刻を算出し、その情報をもとに優先順位をつけて割付けるので、算出した着手可能日を優先順に、加工可能であればできるだけ前倒して、設備の空きをなくすような割付けを行うことによって、実際のほかの注文との兼ね合いを考慮し、納期遅れを防止しながら、全体として負荷のバランスがとれるような割付け方を行うことができる。
【0065】
また請求項16記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、設備に仮割付するにあたって、基準情報を格納したデータベースで設定されている内作/外作比率を考慮して計算するので、内部と外部の負荷のバランスをとることができる。
【0066】
また請求項17記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、製品の生産に必要な調達部品の購入先が複数ある場合において、状況に応じて購入先を自動的に選択するので、調達部品が必要なときは、調達部品の納期を考慮して、設備の負荷の割付けを行うことができる。
【0067】
また請求項18記載の発明は、請求項17記載の効果に加えて、調達部品の情報を外部の電子情報とリンクさせるので、最新の情報(コスト、リードタイムなど)を常に把握でき、現時点でベストな選択を行うことができると共に、それまではなかった調達相手先の新たな情報が追加されているときなど、加工における柔軟性が高まる。
【0068】
また請求項19記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、最終的に1つの設備を決定するにあたって、データベースに格納されている納期、生産性に対する重み付け情報を選択するので、生産性(歩留りなど)と納期の両方を考慮して設備の選択を行うことができる。
【0069】
また請求項20記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の効果に加えて、最終的に1つの設備を決定するにあたって、データベースに格納されている納期、設備の稼動率を評価値として、上記重み付け情報を加味して、複数候補設備から1つを決定するので、設備の稼動率を高めるように設備の選択を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の一例を示すブロック図である。
【図2】 同上のフローチャートである。
【図3】 同上の生産枚数が最小となるようにサイズ換算をする方法の一例の説明図である。
【図4】 同上の生産歩留りが最大となるようにサイズ換算をする方法の一例の説明図である。
【図5】 同上の生産枚数が最小で且つ生産歩留りが最大となるようにサイズ換算をする方法の一例の説明図である。
【図6】 同上の出荷時の基準出荷サイズに戻して注文サイズでの生産枚数を換算する方法の一例の説明図である。
【図7】 同上の出荷品番の出荷サイズ換算で全体のプレス生産枚数が最小になるように換算する方法の一例の説明図である。
【図8】 同上の出荷品番の出荷サイズ換算で歩留りが最もよくなるように換算する方法の一例の説明図である。
【図9】 同上の生産サイズを格納したデータベースの説明図である。
【図10】 同上の品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースの説明図である。
【図11】 同上の生産品番を生産するための生産能力の情報を格納したデータベースの説明図である。
【図12】 同上のシミュレーション評価における評価項目の重み付け情報などを格納したデータベースの説明図である。
【図13】 同上の重点ユーザーを選択する場合の説明図である。
【図14】 同上の納期の早い順に選択する場合の説明図である。
【図15】 同上の候補設備の少ない注文を選択する場合の説明図である。
【図16】 同上のユーザー納期から割付ける場合の説明図である。
【図17】 同上の空いている設備から順に割付ける場合の説明図である。
【図18】 同上のユーザー納期から算出した着手可能時刻から割付ける場合の説明図である。
【図19】 同上の内作/外作比率を考慮して計算する場合の説明図である。
【図20】 同上の調達部品の購入先を選択する場合の説明図である。
【図21】 同上の調達部品の情報を外部の電子情報とリンクした場合の説明図である。
【図22】 同上の重み付け情報から1つの設備を選択する場合の説明図である。
【図23】 同上の設備の稼動率を評価値とし、重み付けを加味して、1つの設備を選択する場合の説明図である。
【図24】 同上の入力情報の一例の説明図である。
【図25】 同上の優先度設定段階から、複数候補の設備を算出するまでの手順、及び、各種のマスター情報を説明する説明図である。
【図26】 同上の入力情報から最終的に1つの設備を選択する際において利用される各種マスター情報の説明図である。
【符号の説明】
2 入力手段
3 制御部
4 優先度設定手段
5 シミュレーション手段
6 サイズ換算手段
7 仮割付手段
8 評価分析選択手段
9 制約条件設定手段
10〜13 複数のマスター情報を格納したデータベース

Claims (20)

  1. 受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは一方をサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算することを特徴とする板取りにおける生産計画立案方法。
  2. 受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、全体の歩留りが最大となる設備で生産されるサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算することを特徴とする板取りにおける生産計画立案方法。
  3. 受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、全体の歩留りが最大となる設備で生産され且つこの設備で生産される一方のサイズから他方のサイズが複数枚取れるときは一方をサイズを生産時の基準カットサイズとし、現状の割付対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準カットサイズに統一して全体の生産枚数を計算することを特徴とする板取りにおける生産計画立案方法。
  4. 受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、全体の生産枚数が最小になるように出荷時の基準出荷サイズを選択し、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準出荷サイズに統一して最終出荷品番の生産枚数を計算することを特徴とする板取りにおける生産計画立案方法。
  5. 受注した板状製品に関する情報を入力する段階と、複数のマスター情報を格納したデータベースから、入力された受注情報の優先順位を決定する段階と、入力された複数の受注情報をサイズ換算して、優先順に複数候補の設備に対して仮割付するシミュレーション段階と、納期・生産性などの評価を行い、最終的に1つの設備を決定する段階とを備えており、上記サイズ換算では、全体の歩留りが最大となるように出荷時の基準出荷サイズを選択し、現状の割付け対象となっているすべての受注情報のサイズを、該基準出荷サイズに統一して最終出荷品番の生産枚数を計算することを特徴とする板取りにおける生産計画立案方法。
  6. 受注情報の優先順位を決定するにあたって、設備ごとに、生産できるサイズの組み合せ情報が格納されたデータベースを利用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  7. 受注情報の優先順位を決定するにあたって、生産品番、出荷品番に関する重点ユーザー、サイズなどの情報が格納されたデータベースを利用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  8. 優先順に複数候補の設備に対して仮割付するにあたって、注文品番を生産するための生産能力の情報が格納されたデータベースを利用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  9. 1つの設備を決定するにあたって、シミュレーション評価における評価項目の重み付け情報が格納されたデータベースを利用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  10. 品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文のユーザーのなかから優先度の高いものを最優先することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  11. 品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期の早い順に注文を選択することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  12. 品番別の優先度、歩留りなどを格納したデータベースから、注文の納期が同じであれば、注文品番を生産するための設備のうち、候補設備の少ない注文を選択することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  13. 設備に仮割付するにあたって、ユーザー納期から逆算して割付けることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  14. 設備に仮割付するにあたって、稼動していない設備から順に割付けることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  15. 設備に仮割付するにあたって、ユーザー納期から着手可能時刻を算出し、その情報をもとに優先順位をつけて割付けることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  16. 設備に仮割付するにあたって、基準情報を格納したデータベースで設定されている内作/外作比率を考慮して計算することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  17. 製品の生産に必要な調達部品の購入先が複数ある場合において、状況に応じて購入先を自動的に選択することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  18. 調達部品の情報を外部の電子情報とリンクさせることを特徴とする請求項17記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  19. 最終的に1つの設備を決定するにあたって、データベースに格納されている納期、生産性に対する重み付け情報を選択することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
  20. 最終的に1つの設備を決定するにあたって、データベースに格納されている納期、設備の稼動率を評価値として、上記重み付け情報を加味して、複数候補設備から1つを決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の板取りにおける生産計画立案方法。
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