JP4269039B2 - 回転体のロック装置と応用物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転をロックする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロックピンにより回転体をロックする技術は公知である。
【0003】
【特許文献1】
特開2001-279702号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
はじめに背景について説明する。
本発明人は、長年に渡って油圧ショベルなどの建設機械に取り付けるバケットタイプのアタッチメント(以下バケットと呼ぶ)の開発に従事してきた。
バケットには、バケット自体を回転させるために、油圧モーターやベアリング等で構成される回転装置が取り付けられた型式もある。
そのバケットにおいては、回転装置が維持できる力より過大な外力を受けた場合、設計者の意図に反して、バケットが回転してしまうという問題がある。
具体的には、地山等の固い土を掘削する時、掘削抵抗が油圧モーターのブレーキ弁に抗して、勝手にバケットを回転させてしまい事実上掘削が出来ないという不具合が発生していた。
そのために、単に油圧モーターだけを取付けたバケットにおいては、負荷の高い掘削作業を断念したり、または油圧モーター等が破損してしまう可能性が高くなることを承知の上で、ブレーキ弁のリリーフ圧力を高く設定して掘削していた。
またこのバケットは掴む機能も有しており、長尺物等の部材の重心を外して掴んだ場合、重力による回転モーメントが油圧モーターのブレーキ弁を抗して、バケットを回転させてしまうことも有り、大変危険であった。
【0005】
このような現状を鑑み、本発明人は特開2001-279702に見られるようなピンによる機械的な係止方法を開発した。この機械的な係止方法は、確実に係止できるという優れた長所がある反面、円周方向で係止される位置が穴位置等で決められ、細かい角度ピッチで係止できないという短所があった。
また他の例では、特開S58-24627らに見られるような従来の油圧シリンダによる摩擦圧接による方法が考案されている。この係止方法は、円周方向360度任意の位置に係止できるという長所があるが、単体ではブレーキトルクが弱いので、多数個設置しなければならず、設置場所、コストの面で実用性に乏しかった。
【0006】
発明が解決しようとする課題は、上述のような不具合を解消させることである。
つまりバケットのような回転体を、機械的にかつ細かな角度ピッチで停止、すなわちロックすることである。
更に好ましくはそのようなロック機能を持つ装置を安価に提供することは言うまでも無い。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、 基本的に環体である3つの部品?固定側及び回転側の部材とロック媒体?から構成されるロック装置を製作し、対象となる装置に取り付ける。
ロック及びアンロック動作を遠隔操作できるように、可撓性部材をロック媒体に取付けても良い。
またロック装置の一部または全てを既存のベアリングと兼用しても良い。
そのベアリングも遠隔操作できるように、ロック媒体の移動を張力や流体力や弾性力によって行なうように構成しても良い。
さらに詳細は次欄で述べる。
【0008】
【実施例】
上記課題を解決する、回転体のロック装置の実施例について説明していく。
その前に回転体とは、回転する物体と回転しない固定された物体とを含む装置と定義する。
具体的には、回転機能を有する破砕機やフォークなどのアタッチメントや油圧ショベルやクレーン等の旋回体、一般機械装置の回転装置などである。
ロック装置は係合部を有する3つの部品から構成される。
1つは固定側に設けられる部材で、もう1つは回転側に設けられる部材で、最後の1つはロック媒体という固定側と回転側をロックしたりアンロックしたりする部材である。
【0009】
固定側と回転側に設けられる部材は、共に回転軸に垂直な切断面が一定であって、その縁が円である物体である。
すなわち縁が1つであるものは、図1に示すような円盤や円柱であり、縁が2つであるものは図2に示すような環や円筒である。今後、円盤や円柱を円体、環や円筒を環体と呼ぶ。
固定側と回転側の部材は、共に環体であるかまたはどちらかが環体で他方が円体である。
【0010】
両者に設ける係合部について説明する前に、係合部を設ける面について説明する。
固定側かまたは回転側の部材として円体を選んだ場合、係合部を設けることの可能な面は、端面1と外曲面2の2箇所であり、そして環体を選択した場合は、更に内曲面3を加えて3箇所存在する。
よって固定側と回転側の部材として共に環体を選んだ場合、係合部を設けることが可能な面の組合せは、両者の面数の積により9通り存在する。図3〜5ではその内の3通りの例を示している。(残りの6通りは図示せず)
あるいは固定側と回転側の部材を環体と円体の組合せにした場合は、係合部を設けることが可能な面の組合せは、同様の計算で6通りとなる。
このように係合部を設けることが可能な面の組合せは、いろいろあるので、設計上の制約や、コストなどを考慮して適切な組合せを選択することになる。
【0011】
それでは係合部自体について詳しく説明する。
まず図3や図6に示すように外内曲面に係合部4aを設ける場合について説明する。
この時係合部4aは回転軸に対して平行に設ける。係合部4aの回転軸に垂直な断面は、角形であるが、のこ形、三角形、インボリュート等を選択してもよい。
また逆に係合部4aは上記の凸形状と嵌合する凹形状にしてもよい。
係合部4aの円周方向のピッチは適切に選択すればよく、離散的に設けても、スプラインとか歯車のように連続的に設けても良い。離散的に設けると、周方向のロックする角度ピッチが広がるので注意が必要である。
係合部4aの軸方向の位置や長さについても、適切に決定すれば良いが、これらは全て後述するロック媒体の形状を左右する因子であるから、その点注意を要する。
【0012】
次に図4や図7に示すように回転軸に垂直な面である端面に設ける係合部4bについて説明する。
係合部4bは、図7に示すように径方向に設けられ、円周上を適切に設定されたあるピッチで並んでいる。ある円筒面で切断した時に見える係合部4bの断面形状は、角形であるが、上述したように、のこ形、三角形などであってもよい。
また係合部4bは円柱を配列して構成してもよいし、前述したように逆に凹状であってもよい。
係合部4bの径方向の位置や長さについても、同様に適切に設定すればよい。
【0013】
最後に固定側の部材と回転側の部材の相対位置は、同軸上であるのはもちろんであるが、軸方向の位置について言えば、固定側と回転側の部材の最も近い2つの端面の法線ベクトルが同じ向きであるか、逆向きであるかまたはその両方であるかの3通りのいずれかである。
図3〜5の例では、固定側と回転側の部材は軸方向の長さが同じで、かつ対称な位置にもあるので、両者の最も近い端面の組は2組あり、そのどちらの組においても2つの面の法線ベクトルは同じ向きである。換言すると、どちらの組の端面も同じ方向に向いている。
図8に示す例では固定側と回転側の部材の最も近い2つの端面は1組で、2つの面の法線ベクトルは逆向きである場合であって、言うなれば、端面同志は対向している。
【0014】
今まで固定側の部材と回転側の部材について、その形状、係合部、相対位置について述べて来たが、最後にロック媒体について述べる。
ロック媒体の形状は環体が基本であるが、その一部である場合がある。
そしてロック媒体には、固定側と回転側の2つの部材に設けられた係合部とそれぞれ嵌合するように設けられた2つの係合部を有する。
例えばロック媒体に設けられる係合部は相手の係合部が凸状であれば、それと嵌合する形状の凹状であり、相手の係合部が凹状であれば、それと嵌合する形状の凸状である。それゆえロック媒体の係合部の凸凹形状の組合せは4通りあることになる。
具体的な例として図3の部材と嵌合するロック媒体5を図9、10に示す。
ロック媒体5は環体であって、共に凹状な2つの係合部6を有しており、内側の部材とは内側の係合部6で嵌合し、外側の部材とは外側の係合部6と嵌合し、回転側と固定側は接続されることになる。
次に図4の部材と嵌合するロック媒体5の例を図11、12に示す。
このロック媒体5も内側の部材とは内側の係合部6で係合し、外側の部材とは外側の係合部6と係合し、回転側と固定側は接続されることになる。
最後の例として、図5の部材と係合するロック媒体5を図13、14に示す。
これらの3つのロック装置の実施例を見ればわかるように、部材の係合部の位置によって、ロック媒体5の大きさや形状が変わる。
また図3、5のように係合部4aが曲面に設けられている場合は、図において上下方向両方から、ロック媒体を軸方向に移動させロックできるのに対して、図4のように端面に係合部4bが設けられている場合は、図において上方からしかロックできない。
またこれらのロック媒体の実施例は環体であったが、円体でも構わない場合もある。
これら3つの実施例は環体同志の部材において、係合部を配置することができる9通りの面の組合せの内の3通りを図で説明したものであるが、他の6通りや円体と環体の6通りの場合も同じように考えることができることを最後に述べておく。
【0015】
これまでロック装置の基本的な説明をしてきたが、その技術思想の中核は、環体であるロック媒体を軸方向に移動させて、ロックまたはアンロックすると言うことである。その変化形として、ロック媒体は環体の一部であっても構わないし、環体が円体になり得る場合もあるということである。ロック媒体は環体の一部でなければならない実施例は後で出てくる。
【0016】
さてこれから、ロック装置を具体的な装置であるバケットに取付けたいくつかの実施例について説明していくが、その前にバケットについて説明する。
バケットの平面図、側面図をそれぞれ図15、16に示す。またベアリングを含む断面図を図17に示す。
このバケットは、本発明人が開発した分離した開口部を有するバケット100であって、油圧ショベルのアーム先端に取付けられる。バケット100は上部体120とベアリング200と下部旋回体160の3つの部分で構成される。
【0017】
上部体120の主要な構成は、ブラケット121、下部旋回体160を回転させる油圧モーター122、前述した油圧シリンダーに圧油を供給するスイベルジョイント123及びそれらを取り付ける基板124などである。
また上部体120は固定側であって、建機アーム部と結合するためのボス125が、ブラケット121に設けられている。
【0018】
下部旋回体160は容器部161及び開口部162からなるバケット容器163と開口部162を枢軸164回りに容器部161に対して枢動させる油圧シリンダーを含む枢動装置とベアリング200を接続するためのブラケット165と下部旋回板166などで構成される。
【0019】
ベアリング200はいわゆる旋回座とか旋回輪と言われるものであって、固定側と回転側を接続している。
【0020】
バケット100の使用状況を説明する。
通常は図16に示すように、開口部162は容器部161に接して従来のバケットと同じ形状を形成し、この状態で掘削作業に使用される。
コンクリートブロックやアスファルト片等を掴みたい時は、油圧シリンダーで枢軸164回りに開口部162を枢動させる。
そして油圧モーター122で下部旋回体160つまりバケット容器163を上部体120に対して回転させて、掴んだ物体を回転させたり、バケット自体の方向換えを可能にしている。
このように、このバケット100は掘削や掴みや回転等の複合機能を有して、土木建設作業等の効率化を促進するものである。
しかし前述した、バケットが回転するという不具合が発生している。
そこで本発明のロック装置をバケットに取り付ける。
【0021】
以下に発明の実施例について説明して行く。
最初の実施例として図18に示すようにベアリング200の外側にロック装置7を取付けた実施例を説明する。
ベアリング200の外側に設置するので、固定側の部材8と回転側の部材9は共に環体としている。
固定側の部材8の1つの端面は、基板124の下面と接続されている。
回転側の部材9は、ロック媒体5を上方から容易に移動できるように、固定側の部材8より大きく、外側に配置され、その1つの端面は下部旋回板166の上面と接続され、固定側の部材8と回転側の部材9の自由端面は逆向きである。またこの2つの自由端面は最も近い端面同志でもある。
固定側の部材8の外曲面に係合部4afが、回転側の部材9の内曲面に係合部4arが設けられている。
そして両者の間に、図13に示すようなロック媒体5が、まず固定側の係合部4afに案内されて降下し、回転側の係合部4arと嵌合し始め、最終的に回転側の部材9の上端面と係止し、その状態を維持する。またロック媒体が抜け落ちないように、ボルト等で固定しても良い。
この実施例は、係合部を設ける面の9通りの組合せの内の1つの例であるが、もちろん他の8通りも可能である。
固定側の部材8は下向きに、回転側の部材9は上向きに取付けているが、共に上向き、すなわち両者の部材の自由端面が基板124より上方に出るように取付け、その状態で係合部をそれぞれ設けても構わないし、または共に下向き、すなわち両者の部材の自由端面が下部旋回板166より下方に出るように取付け、その状態で係合部をそれぞれ設けても構わない。
このロック装置をバケットに新設することによって、下部旋回体を細かな角度ピッチでロック可能となったが、次のような問題があった。
ロック装置7を構成する3つの部材全てが大きく、つまり薄肉大径となることで、剛性が不足して製作するのが困難であった。またロック媒体5も重たく、手動で取り外しを行うのことも困難であった。
【0022】
そこでロック装置を小型化し、ベアリングの内側に取り付けた実施例を説明する。
図19、20に示すように、ロック装置7はベアリング200の内側にあり、一部分が見える。ロック媒体5は、基板124があるのでその外には取りだせない。それゆえ開口部126を設け、そこから手を入れて、ロック媒体5を軸方向に移動させ、ロック、アンロック状態を切り替えることになる。
図20の断面図に示すように、ベアリング200の内側に取り付ける場合でも、スイベルジョイント123が存在するので、前述の実施例と同様に固定側の部材8と回転側の部材9は共に環体としている。
ベアリング200の内側に取り付ける場合は、上下に板が存在するので、固定側の部材8の1つの端面は基板124の下面と必ず接続され、その自由端面は下方に向き、同様に回転側の部材9の1つの端面は下部旋回板166の上面と必ず接続され、その自由端面は上方に向くことになる。この場合、固定側の部材8と回転側の部材9の最も近い2つの端面の法線ベクトルは逆向きであり、それらは対向している。
また前の実施例と同様に、固定側の部材8が回転側の部材9より内側に取付けられている。これはロック媒体5を固定側の部材8の内側より外側に配置するほうが、ロック媒体5の移動が容易であるためである。
固定側の部材8の係合部は外曲面に、回転側の部材9の係合部は内曲面に設けられている。これ以外の組合せももちろん可能である。
図20はロック媒体5が回転側の部材9と固定側の部材8をロックしていない状態を示しているが、そのままでは重力により落下するので、通し穴10にボルトを通してネジ穴11で固定する。
なおこの実施例ではロック媒体5は、固定側の部材8の係合部4afと常時嵌合しており、また上下方向にいくら動いても抜け落ちず、さらに取り出す事も出来ない。
ロックするには、ロック媒体5を固定側の部材8の係合部にそって、下方に移動させ、回転側の部材9の係合部と嵌合させる。
このように内部にロック装置を設置すると、ロック装置自体は小型化されて製造は容易になりコストも下がる。
しかし設置が煩わしくなり、さらには手を基板の下に入れてロック媒体を持ち上げ、その後ボルトで固定しなければならず、ロック動作が面倒であるという問題がある。
【0023】
そこでロック媒体を容易に移動できるようにそれを環体の一部分とした実施例を説明する。
図21の平面図に示すように、ロック媒体5を開口部126から取りだせるように環体の一部分とした。手動で容易にロック媒体5を移動させて、バケットの回転をロックまたはアンロックできるようになった。
もちろん、ベアリングの外側に設置するロック装置においても、ロック媒体を環体の一部分としても構わない。
しかし手動で行なうので、建機オペレーターか近くの作業者がバケットまで行ってロック媒体を移動させなければならないという手間があった。
【0024】
そこでロープ、ワイヤー等の可撓性部材を用いて、ロック媒体の移動を遠隔操作できるように構成した実施例を以下に説明する。
図22に示すガイドブロック127をロック媒体5の上方に設置する。ガイドブロック127は環128を有しており、その中をワイヤー129が通り、その一端はロック媒体5と接続されている。ガイドブロック127の下部には、突起130が形成されている。
この突起130は、ガイドブロック127を基板124に取付けた後に、ロック媒体5がワイヤー129により上方に移動させられた時、ロック媒体5の上面と係止して、ロック媒体5が固定側の部材の係合部から抜け落ちないストッパーの役目を果たす。もちろんこの突起130の代わりに基板124をロック媒体5の上方にくるまで延長してストッパーを兼用するようにしても良い。
ワイヤー129の他端は更に複数の環を通って建機の運転席まで導かれている。
オペレーターはワイヤー129を引っ張れば、ロック媒体5を運転席に居ながら上方に移動でき、ロックが解除されバケットを回転させることができる。
この実施例においては、運転席からバケットまでの力の伝達手段としてワイヤーやロープ等の可撓性部材を用いるのが主眼であって、バケットにおいてロック媒体に最終的に力を伝達する手段としてリンク機構や滑車などを用いても構わない。
ロック媒体5が環体の一部である実施例を示したが、ロック媒体が環体であっても、同じように周方向に複数の可撓性部材を取付けて、その張力により移動させるように構成しても良い。
このような構成は、ロック装置を有するバケットに適用されるだけでなく、ロック装置を有する回転体に適用できる。
【0025】
次にベアリングの内輪を回転側の部材として利用した実施例を説明する。
図23に示すようにロック媒体5は環体の一部である。
図24の断面図に示すように、ベアリング200の内輪201は回転側の部材9を兼ねており、また内歯202は回転側の部材の係止部4arを兼ねている。
固定側の部材8は、環体であって回転側の部材9の内側に配置され、その係合部4afは内歯と202と対向するように設けられている。
ロック媒体5には取扱いが容易なように取り出し棒12が取付けられている。
ロック媒体5は基板124に設けられた開口部126から挿入され、固定側の部材の係合部4afに案内され回転側の部材の内歯202と嵌合しロックされる。
この場合でもロック媒体5をワイヤー等の可撓性部材で遠隔操作しても良い。
また固定側の部材は環体であるが、ロック媒体が環体の一部であるので、少なくともロック媒体と係合する部分を含むような環体の一部であっても差し支えない。
この実施例は内輪が回転側であったが、外輪が回転側である場合は、外輪を共用しても構わない。
そしてこのような構成は、ロック装置を有するバケットに適用されるだけでなく、ベアリングを有する回転体にロック装置を新設する場合に、適用できる。
【0026】
今までの実施例からもわかるように固定側や回転側の部材とも環体にしないと物理的に設置できないが、しかし既存の装置に影響を与えなければ、円体と環体の組み合わせでも構わない。
【0027】
ロック装置をバケットに取付けたいくつかの実施例?ベアリングの内外にロック装置を設置した例や可撓性部材をロック媒体に接続した例やベアリングの一部を回転側の部材とした例?を説明してきたが、これらのロック装置はバケットに限らず、他の回転体や旋回体に対しても適用できる。
【0028】
次にロック媒体の移動を張力ではなくて、圧油やエア等の流体力やバネ等の弾性力によって行う、請求項3記載のロック装置について説明していく。
ロック媒体を軸方向に圧油やエア等の流体力やバネ等の弾性力によって移動させるアクチュエーター50の下面図と断面図をそれぞれ図25、26に示す。
このアクチュエーター50はロック媒体5が環体であるので、同形状であるのが大きな特徴であり、ピストン51、ボディ52、バネ53、カバー54、 Oリング55等から構成されている。
ピストン51とは作動流体から圧力を受けて直線運動を行う物体である。この実施例ではロック媒体5とピストン51は同一部材で製造されているが、別々の部品であってもよい。ただしピストン51の直線運動をロック媒体5に伝える為に、ピストン51とロック媒体5はネジやキー等の締結要素により締結されるか接着剤や溶接等により接合されなければならない。
ピストン51も環体であって、Oリング55が装着され、円周上で等ピッチで複数の穴が開けられるとともにバネ53が装着されている。
ボディ52とは前述したピストン51が入る物体で、そのために環状の溝が形成されている。ピストン51にバネ53を装着する代わりに、ボディ52にバネ53を装着してもよい。
カバー54はピストン51の内側と外側の2つあり、共にピストンのガイドを兼ねており、作動流体を密封するため、 Oリング55を装着している。これらの密封要素はOリング以外のシール部材でも構わない。
このように構成されたアクチュエーター50において、ピストン51すなわちロック媒体5はバネ53によって常時は下方に押されているが、圧油等の作動流体を継手口56から流入させると上方に移動する。このアクチュエーター50によって流体を用いたロック媒体の遠隔操作が可能になり、次に述べるバケットや、他の回転体に応用できる。
【0029】
それではこのアクチュエーターを有するロック装置をバケットに取付けた、請求項5記載の実施例について説明する。
図27に示すように、アクチュエーター50はボルトで固定側の部材8に取付けられ、ロック媒体5はその固定側の部材8の係合部4afと常時係合している。この状態はロック媒体が圧油によって上方に移動させられ、固定側と回転側がフリーになっている状態である。圧油の供給を停止すると、バネ53がピストン51を下方に押し、ロック媒体は回転側の部材9の係合部4arと係合し、固定側と回転側はロックした状態になる。
共に環体である固定側の部材と回転側の部材の係合部を設ける面の組合せは9通りあることは以前に述べたが、このアクチュエーター50は環体を直線運動させるアクチュエーターなので、そのうちのどの組合せに対するロック媒体であっても適用できる。その際にロック媒体とピストンは分割して製作しても良いことも前に述べた。
【0030】
更にロック媒体が環体の一部である場合においても、図28に示すように同形のアクチュエーター50を製造し、ロック媒体を直線運動させることができる。
図28の断面図は図26と同じである。すなわちピストンやボディも環体の一部である。バネ等の弾性体はピストンの周方向の長さを考慮し適切に設ければよい。カバーはこの場合一体形で製作することが可能である。
このようなアクチュエーターは前述した図21や23に示すようなロック媒体が環体の一部である場合に用いるが、従来のシリンダータイプを使用しても良い。
【0031】
さてこれまでいろいろなロック装置とバケットに適用した実施例について説明してきたが、これからは、ロック装置自体をベアリングに組み込んだ実施例について説明していく。
従来のベアリングは図29に示すような形状であって、環体同志の間に球を入れたものとみなすことができる。よってこのようなベアリングにおいても、9通りの係合部を設けることのできる面の組合せがあり、それによってロック媒体の形状や大きさが決定される。
【0032】
ベアリングにロック装置をただ単に組み込むだけでも新たな価値が付与されるが、更に好ましくはベアリングの形状が従来と相似形であれば、従来の装置に利用しやすいというメリットがある。
そこでロック装置を組み込んだベアリングが従来のベアリングと相似形であるように、ベアリングの一部をロック媒体に置換することを考えると、ロック媒体を除くベアリングは基本的には次の3つの種類、図30に示すように外輪の一部を除去されたもの、図31に示すように内輪の一部を除去されたもの、図32に示すように内輪と外輪の間に溝を設けるように除去されたものが考えられる。他にも外輪及び内輪を同時に除去することも考えられるが、これらの基本を組み合わせれば良いので割愛する。
除去された空間にロック媒体が入り、その状態で従来のベアリングに相似となる。
【0033】
上述した3種類のベアリングにおける係合部を設ける面について説明する。
図30に示すベアリングの場合、係合部を設けることの出来る面の組合せは外輪の上端面と内輪の外曲面の組合せ1つだけである。同様に図31に示すベアリングの場合も、係合部を設けることの出来る面の組合せは内輪の上端面と外輪の内曲面の組合せ1つだけである。
しかし、図32に示すベアリングの場合、内輪、外輪ともそれぞれ、面を2つずつ有するので、係合部を設置する面の組合せは4通り存在する。
このように外輪と内輪の間に環状の溝を形成する場合において、溝の底面が内輪と外輪で構成される時は係合部を設置する面の組合せは4通り存在する。そして溝の底面が内輪かまたは外輪単独で構成される時は係合部を設置する面の組合せは、後で出てくるが2通りとなる。
【0034】
次にロック媒体について説明するが、ベアリングに設けた係合部と嵌合するように、ロック媒体に係合部をもうけることになる。
外輪の一部を除去して係合部を設けたベアリングと、それと嵌合するロック媒体を図33に示す。ロック媒体は内輪の係合部に案内され、外輪の係合部と嵌合する。
内輪と外輪の間に溝を作り係合部を設けたベアリングと、それと嵌合するロック媒体を図34に示す。
これは先ほどの4通りの組合せの1つであって、係合部はそれぞれ曲面に設けられ、外輪の係合部に案内され、内輪の係合部と係合する。
これらの実施例はベアリング内部にロック装置を内蔵しながらも、従来のベアリングの形状を保つことができるので、従来の装置に使用されていたベアリングと置換し易い。
【0035】
さて、前述したバケットに用いられているベアリングに、ロック装置を内蔵した実施例について説明していくが、その前に旋回座とも呼ばれる従来のベアリングについて説明する。
従来のベアリングの断面図を図35に示す。内輪201、外輪203、及び転動体、ここではボール204である、が主要な構成要素である。またこのベアリングでは、内輪201に内歯202を有しており、内輪202が回転することがわかる。そして締結要素として内外輪にはネジ穴205が設けられている。
【0036】
ロック装置を内蔵した本発明のベアリング200を図36、37に示す。
従来のベアリングは外輪203にネジ穴205を有しているので、図30に示すような外輪を除去して、その空間をロック媒体に置換することは出来ない。それゆえに本発明のベアリングでは図32、34に示すように内輪201と外輪203の間に溝206を設け、その空間をロック媒体に置換した。
内輪201の係合部4arは溝206の内曲面に、外輪203の係合部4afも同様に溝206の内曲面に設けられているが、この環状の溝206は、内輪201側に形成されているので、内輪201と外輪203に係合部を設ける面の組合せは、溝206の下面を選択するもう1つの場合が存在する。
この実施例では、溝206は内輪側に設けているが、外輪側に設けても、またボールの真上で対称となるように設けても構わない。
2つの係合部4arと4afの軸方向に垂直な断面は凸形状の角形である。もちろんそれぞれの係合部は、今まで述べたように角形以外であっても良いし、凹形状であっても良い。
ロック媒体は図13、14に示すような環体であって、ベアリング本体の溝206に設けられた係合部と嵌合するように凹状の角形の係合部が2つの曲面に設けられている。このロック媒体は固定側の外輪203の係合部4afに案内され、回転側の係合部4arと係合し、完全にベアリング本体の中に入る。
【0037】
またこの実施例のように内輪と外輪の間に溝を設け、その空間をロック媒体に置換する他に、図31に示すような内輪の一部を除去しその空間をロック媒体で置換することも可能である。
このように構成されたベアリングは、ロック媒体5の軸方向の移動によって回転を許す状態とロックする状態を選択できる。
ロック装置を内蔵するベアリングは、この実施例以外に、転動体としてローラーを使用してもよく、外歯であってもまた歯は無くても良い、また締結要素としてのネジ穴や通し穴を持たない物であっても構わない。要は少なくとも固定側と回転側の2つの部材を有するベアリングであればロック装置を含有できるのである。
この実施例は、従来のベアリングと相似形でありながらロック装置を内蔵した例であって、それを望まないならば、前から述べているようにいろいろな形状のロック装置を取り付けることができる。
【0038】
さてこのようにロック装置付きのベアリングを製作することができるのであるが、これは前述したバケットに用いることが出来ないのである。
何故なら図15や17に示すバケットでは、ベアリングの上方には基板124が有り、更にその上方ではブラケット121が存在するために、それらを回避してロック媒体を移動させることが出来ないのである。
そこでロック媒体を環体の一部にして、図38に示すようにブラケット121と干渉しない位置に開口部126を設けて、ロック媒体を出し入り出来るようにした。こうすれば容易にベアリングのロックまたはアンロック状態を選択できる。
もちろんこのロック媒体も、取り出しが容易であるように棒を取付けても良いし、更にワイヤー等の可撓性部材で遠隔操作してもよい。
また更にロックするトルクを増加させたい時は、図で右方の位置に同様な開口部を設けて、ロック媒体を挿入してもよい。
【0039】
次にそのロック装置を内蔵するベアリングに、前述したアクチュエーターをロック媒体の移動手段として取付けた請求項1記載の実施例について、図39に示し簡単に説明する。
このアクチュエーターについては、以前に説明しているので、ここでの説明はしない。
ロック媒体5はバネ53によって外輪203の係合部4afに案内されて下降し、内輪201の係合部4arと嵌合し、常時は外輪203と内輪201はロックされ動かない。アンロックにしたい時は、圧油等の流体を継手口56から供給すれば、ピストン51は上昇し、アンロック状態となり、ベアリングはフリーとなる。
このアクチュエーターの付いたロック装置を有するベアリングを前述のバケットに適用する際も、形状がほぼ相似形であり、ネジ穴205を利用できるので、容易に取付けできる。
このアクチュエーターを用いれば、どのような形状のロック媒体でも移動できるので、この実施例にかかわらず、固定側と回転側の係合部を如何様に設けようとも適用できる。
またロック媒体が環体の一部である場合も、図28に示すようなアクチュエーターを用いれば良い。
そしてこのような構成は、ロック装置を有するバケットに適用されるだけでなく、ロック装置を有する他の回転体にも適用できる。
【0040】
次に独立したアクチュエーターを用いない、弾性力と流体力がロック媒体に直接に作用するロック装置を有する、請求項2記載のベアリングに関する2つの実施例について説明する。
最初に図40の実施例について説明する。
溝206はベアリングをコンパクトにするために、ボール204より内側の内輪201に設けられている。それ故に溝206のボール204に近い側壁は下側が内輪201、上側が外輪203で構成されている。
もちろん溝206をボール204から上方に遠ざければ、図37に示すようにボールに近い溝の側壁は全て外輪となるが、ベアリングの高さが高くなり、重くなる。
その溝206において回転側である内輪201の係合部4arは、ボール204から遠い側壁に、固定側である外輪203の係合部4afはボール204に近い側壁に設けられている。
それら2つの係合部の回転軸に垂直な断面形状は、共に凸型で角形である。もちろんそれらの係合部は角形以外でも良いし、凹型でも構わない。
ロック媒体5は溝206に入り、上述の係合部と係合する凹型の係合部を有している。
内輪201には穴が複数個空けられ、そこにバネ53が挿入されている。
ロック媒体5は常に回転側の係合部4arと係合し、その係合部4arに案内されつつ、バネ53の弾性力により上方に押し上げられて、常時は固定側の係合部4afと係合し、内輪と外輪をロックしている。ロックを解除したい時は、上方にある外輪203の継手口56から圧油等の作動流体を供給すれば、ロック媒体5は下降し、ロックは解除される。
密封要素であるOリング55が溝206の外側に2箇所設けられ、圧油を密封している。この場合1つのOリング55は、ボール204を越えた位置に設けられているので、ボール204の潤滑も兼ねている。密封要素はOリング以外に、他のシール部材を用いても良い。
【0041】
次に2つめの図41の実施例について説明する。
溝206は外輪203に設けられており、同様にベアリングをコンパクトにするために、ボール204より内側に形成されている。
ゆえにボール204に遠い溝206の側壁は下側が内輪201、上側が外輪203で構成されている。
その溝206において回転側である内輪201の係合部4arは、ボール204から遠い側壁に、固定側である外輪203の係合部4afはボール204に近い側壁に設けられている。
それら2つの係合部の回転軸に垂直な断面形状は、共に凸型で角形である。もちろんそれらの係合部は角形以外でも良いし、凹型でも構わない。
ロック媒体5は溝206に入り、上述の係合部と係合する凹型の係合部を有している。
外輪203には穴が複数個空けられ、そこにバネ53が挿入されている。
ロック媒体5は常に固定側の係合部4afと係合し、その係合部4afに案内されつつ、バネ53の弾性力により下方に押し下げられて、常時は回転側の係合部4arと係合し、内輪と外輪をロックしている。ロックを解除したい時は、下方にある内輪201の継手56から圧油等の作動流体を供給すれば、ロック媒体5は上昇し、ロックは解除される。
密封要素であるOリング55が溝206の外側に2箇所設けられ、圧油を密封している。この場合1つのOリング55は、ボール204を越えた位置に設けられているので、ボール204の潤滑も兼ねている。密封要素はOリング以外に、他のシール部材を用いても良い。
【0042】
2つの実施例で共通する点がいくつかあるので、整理して述べる。
1番目は、ロック媒体5を直接作動流体で動かすという点である。逆にいうと、そうするために溝206を作動流体が漏れないように閉じた空間にしていると言える。
2番目はベアリングをコンパクトにするために、ボールの内側でかつボールに近い位置にロック装置を配置している点である。その必要がなければ、溝206をボールの上やその外側の外輪に形成しても構わない
3番目は、常時はバネ53の弾性力でロック媒体5は外輪203及び内輪201の係合部4af、4arとに係合し、外輪203と内輪201はロックされ動かないという点である。
4番目は、作動流体に圧油を用いてボール204を含んで密封するという点である。
5番目は、上記の特徴ゆえ、部品数も少なくて済み、安価に製造できるという点である。
【0043】
異なる点は、異なるのは内輪201、外輪203のどちらの係合部からロック媒体が案内され、もう1つのの係合部と係合するかという点である。
換言すると、固定側の係合部4afから案内されて回転側の係合部4arと係合するか、回転側の係合部4arから案内されて固定側の係合部4afと係合するかという点である。
【0044】
2つの実施例において、共にバネ等の弾性体をロック媒体に収容するような構造にしてもよい。
また作動流体を密封する空間は、ボールを含まなくても良いし、特に油以外のエア等で動作させる場合は、ボール204には油やグリースが給脂されているので、ボールを含まないようにしないといけない。しかし、作動流体に油を用いる場合は、転動体を含む領域を密封すれば転動体の潤滑も行える。従来はグリースや油を転動体に給脂していたので、漏れ出たグリースや油が装置や環境を汚し、また汚らしい見栄えであったが、そのような事態は解消される。
これらの実施例では、このロック装置の付いたベアリングをバケット等に適用するため、常時内輪と外輪をロックするように構成したが、その反対に常時は内輪と外輪をアンロックにするようにバネの位置や種類を変えて構成してもよい。
【0045】
ロック媒体が作動流体に直接に動かされるロック装置を内蔵するベアリングは、従来のベアリングに相似であることから、容易に従来のベアリングと置換することができ、簡単にバケットや、他の回転体に用いることが可能である。
また、このベアリングは回転体の支持と回転のロックを同時に行ないたい用途に対しては、その役割を果すのはもちろん、省スペースで安価でかつ部品のモジュール化を促進するものである。
【効果】
1)ロック装置を用いれば、回転体をロックできる。
2)それをバケットに設置する際は、既存のバケットを流用できる。ベアリングの外側に設置する際は取付が容易であり、ベアリングの内側に設置する際は、ロック装置を小型に安価に製造できる。
更にロック媒体を環体の一部とすれば、ロック媒体が小さく軽くなるので、安価に製造できると共にロック解除が容易に行える。
3)【0024】に記載のロック装置を用いると、ロック媒体を安価に遠隔操作が可能になる。
4)【0025】に記載のロック装置を用いると、いっそう安価にロック装置を構成できる。
5)請求項3記載のロック装置を用いても、遠隔操作が可能なロック装置を構成できる。特に既存の装置が油圧システムを有すれば、それを流用することでロック装置の自動化も可能なロックシステムを構築できる。
6)それをバケットに適用すると、可撓性部材を用いた遠隔操作システムに比べて、よりオペレーターに負担の少ないシステムが構築できる。
7)【0031】〜【0037】に記載のベアリングは、回転体を支持する機能に回転をロックする機能も加えた新たな回転体を支える要素部品となる。
8)特に【0032】〜【0034】に記載のベアリングは、ロック装置を内蔵しながら従来のベアリングと相似であるので、従来の装置のベアリングを置き換えるだけでロック機能を付与することができる。
8)それをバケットに適用すると、従来のベアリングを置換するだけで、ロック機能を有するバケットが安価に構成できる。
9)請求項2記載のベアリングは、流体力によって移動可能なロック装置を内蔵し、かつ従来のベアリングとほぼ相似形であるので、従来の装置に適用し易い。特に既存の装置が油圧システムを有する場合、更に好ましい。
10)それをバケットに適用すれば、従来のベアリングと置換するだけで遠隔操作可能なロック装置を有するバケットが安価に製造でき、自動化も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 円体である。
【図2】 環体である。
【図3】 共に係合部を設けられた固定側と回転側の部材の例その1である。
【図4】 共に係合部を設けられた固定側と回転側の部材の例その2である。
【図5】 共に係合部を設けられた固定側と回転側の部材の例その3である。
【図6】 図3の部材の平面図である。
【図7】 図4の部材の平面図である。
【図8】 端面が対向している固定側と回転側の部材である。
【図9】 図3の部材と嵌合するロック媒体である。
【図10】 図9のA-A断面である。
【図11】 図4の部材と嵌合するロック媒体である。
【図12】 図11のA-A断面である。
【図13】 図5の部材と嵌合するロック媒体である。
【図14】 図13のA-A断面である。
【図15】 バケットの平面図である。
【図16】 バケットの側面図である。
【図17】 図15のA-A断面である。
【図18】 ロック装置をベアリングの外側に設置した実施例である。
【図19】 ロック装置をベアリングの内側に設置した上部体の平面図である。
【図20】 図19のA-A断面である。
【図21】 環体の一部であるロック媒体を有するロック装置を設置した上部体の平面図である。
【図22】 可撓性部材を用いた実施例である。
【図23】 回転側の部材をベアリングの輪で代用したロック装置を設置した上部体の平面図である。
【図24】 図23のA-A断面図である。
【図25】 アクチュエーターの下面図である。
【図26】 図25のA-A断面である。
【図27】 アクチュエーターを取付けたロック装置を搭載するバケットである。
【図28】 環体の一部であるアクチュエーターの平面図である。
【図29】 従来のベアリングである。
【図30】 外輪の一部が除去されたベアリング。
【図31】 内輪の一部が除去されたベアリング。
【図32】 内輪と外輪の間に溝が形成されたベアリング。
【図33】 外輪の一部がロック媒体に置換されたベアリング。
【図34】 内輪と外輪の間に溝が形成され、そこにロック媒体が入るベアリング。
【図35】 バケットに用いられている従来のベアリング。
【図36】 バケットに用いられている従来のベアリングの内輪と外輪の間にロック装置を内蔵したベアリングの平面図。
【図37】 図36のA-A断面である。
【図38】 図37のベアリングをバケットに用いた上部体の平面図である。
【図39】 アクチュエーターを取付けたベアリングの径方向断面図。
【図40】 弾性力と流体力がロック媒体に直接に作用するロック装置を内蔵したベアリングの実施例その1。
【図41】 弾性力と流体力がロック媒体に直接に作用するロック装置を内蔵したベアリングの実施例その2。
【符号の説明】
1 端面
2 外曲面
3 内曲面
4a 係合部(軸と平行)
4af 固定側の部材の係合部(軸と平行)
4ar 回転側の部材の係合部(軸と平行)
4b 係合部(軸と直交)
5 ロック媒体
6 ロック媒体の係合部
7 ロック装置
8 ロック装置の固定側の部材
9 ロック装置の回転側の部材
10 通し穴
11 ネジ穴
12 取り出し棒
50 アクチュエーター
51 ピストン
52 ボディ
53 バネ
54 カバー
55 Oリング
56 継手口
100 バケット
120 上部体
121 ブラケット
122 油圧モーター
123 スイベルジョイント
124 基板
125 ボス
126 開口部
127 ガイドブロック
128 環
129 ワイヤー
130 突起
160 下部旋回体
161 容器部
162 開口部
163 バケット容器
164 枢軸
165 ブラケット
166 下部旋回板
200 ベアリング
201 内輪
202 内歯
203 外輪
204 ボール
205 ネジ穴
206 溝

Claims (5)

  1. それぞれ全周に係合部を設けた内輪と外輪とを同軸上に配置し、その間隙に転動体を挟持してなるベアリングにおいて、前記内輪と外輪に設けた係合部とそれぞれ係合する2つの係合部を備えた環体のロック媒体が結合されるかまたは一体として製作され、かつバネで付勢された環体のピストンが前記同軸上を移動することで前記内外輪とを前記ロック媒体によりロックし、前記ピストンに流体を作用させると前記ピストンが前記バネによって付勢される力に抗しながら前記同軸上を動いてロックを解除せしめるように構成した環体のアクチュエーターを持つことを特徴とするベアリング。
  2. 請求項1記載のベアリングにおいて、前記環体のアクチュエーターのボディとカバーをベアリングの内外輪に置換するとともに、前記ピストンを前記環体のロック媒体と兼用することによって、前記流体と前記バネの付勢力を前記環体のロック媒体に直接作用させることを特徴とするベアリング。
  3. それぞれ係合部を有して同軸上内外に設置される2つの環体と、環体のロック媒体が結合されるかまたは一体として製作され、かつバネで付勢された環体のピストンが前記同軸上を移動することで前記2つの環体とを前記ロック媒体によりロックし、前記ピストンに流体を作用させると前記ピストンが前記バネによって付勢される力に抗しながら前記同軸上を動いてロックを解除せしめるように構成した環体のアクチュエーターを持つことを特徴とするロック装置。
  4. 建機アーム部と結合するためのボスが取付けられたブラケットと下部旋回体を回転させる油圧モーターと前記下部旋回体に圧油を供給するスイベルジョイントとが取り付けられた基板を含む上部体と、容器部とそれに対して枢動するように構成した分離した開口部からなるバケット容器がブラケットにより下部旋回板と接続された前記下部旋回体とが請求項1または請求項2記載のベアリングで結合されたことを特徴とするバケット。
  5. 建機アーム部と結合するためのボスが取付けられたブラケットと下部旋回体を回転させる油圧モーターと前記下部旋回体に圧油を供給するスイベルジョイントとが取り付けられた基板を含む上部体と、容器部とそれに対して枢動するように構成した分離した開口部からなるバケット容器がブラケットにより下部旋回板と接続された前記下部旋回体とがベアリングで結合されたバケットにおいて、前記上部体と前記下部旋回体とがロックするように請求項3記載のロック装置の2つの環体と環体のアクチュエーターをそれぞれ前記上部体、前記下部旋回体、前記上部体もしくは前記下部旋回体に取付けたことを特徴とするバケット。
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