JP4267689B2 - 鳥類由来の細胞の培養方法および該培養方法によって得られた細胞系 - Google Patents

鳥類由来の細胞の培養方法および該培養方法によって得られた細胞系 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、鳥類由来の細胞を培養する方法および該培養方法によって得られた鳥類由来の細胞系に関する。
背景技術
1982年、マウス受精卵に、ラット成長ホルモン遺伝子を導入したスーパーマウスが作出(R. D. Palmiter et al.:Nature, 300, 611-615, 1982)されて以来、哺乳動物への外来遺伝子の導入が可能となり、これまでに、さまざまな外来遺伝子を導入したトランスジェニック動物の作出が試みられてきた。このような試みの中で、家畜に対しては、品種改良の促進、臓器移植ドナー、あるいは有用物質を生産する動物工場(バイオリアクター)などへの利用を目的としたトランスジェニック家畜の作出が盛んに行われている。
特に、トランスジェニック家畜による、医薬品などの有用タンパク質の生産は、バクテリアや酵母による大量培養と比較して、医薬品としての活性発現に必要な高度の糖鎖修飾が可能であり、さらにまた、動物細胞の大量培養施設による生産に比べて極めて低コストで生産できることなどから、今後有用タンパク質の生産方法として、新しい産業分野を形成していくものと考えられる。これらの有用タンパクは、本来生産する動物にとっては異物であり、有害となる場合が多いと考えられるので、これを避けるために、生産物質を体外に分泌させようとする試みがなされており、それには実現可能な2つの生産システムが提唱されている。
一つは、哺乳動物の乳汁中に有用タンパク質を分泌生産させるシステムであり、すでに実現している例として、α-1-アンチトリプシンを乳汁中に高濃度で分泌生産するトランスジェニックヒツジ(G. Wright et al.:Bio/Technology, 9, 830-834, 1991)や、ヒト組織プラスミノーゲンアクティベーター(Human tissue-type plasminogen activator)を乳汁中に分泌生産するトランスジェニックヤギ(K. M. Ebert et al.:Bio/Technology, 9, 835-838, 1991)などの報告がある。
今一つは、鳥類の卵白中に有用物質を生産させるシステムで、これがニワトリなどで実現されれば、閉鎖環境下で、完全な管理のもとに多数飼育が可能なこと、世代間隔が性成熟まで半年と短いこと、定常的に卵が得られること、飼育コストが家畜に比べてきわめて低いことなどから、トランスジェニック家畜よりも、産業上の有用性が高いと考えられる。
トランスジェニック鳥類を作出するために、鳥類受精卵(胚)に遺伝子を導入する方法として、現在3つの方法が用いられている。
(1)放卵後のニワトリ受精卵の胚盤葉細胞(すでに6万個の細胞にまで達している)に、導入したい遺伝子をつないだレトロウイルスベクターを感染させて、遺伝子を導入する方法。現在盛んに行われており、例えばトランスジェニックチキンの最初の例として、Bosselmanらは、増殖能欠損型のトリレトロウイルスベクターを胚盤葉細胞に感染させ、孵化させて得た雄の精子を、雌に人工授精させてその後世代のF1にベクターDNAが伝達されることを検出している(Bosselman, R. A. et al.:Science, 243, 533-535, 1989)。
(2)放卵後の卵の胚盤葉細胞をトリプシンで解離してバラバラにした細胞に遺伝子を導入した後、それらを別の卵の胚盤葉の割腔に注入してキメラ鳥を作製し、交配してトランスジェニック鳥類を得る方法。胚盤葉キメラ鳥類の作出技術はすでに確立されているので(Petitte, J. N. et al.:Development, 108, 185-189, 1990)、この方法でトランスジェニック鳥類が作出される可能性があると考えられる。
(3)排卵直後の1細胞期受精卵の細胞質に、遺伝子をマイクロインジェクションし、体外培養でヒヨコにまで孵化させる方法。上記の2つの方法は、放卵後の胚盤葉細胞への遺伝子導入であるのに対して、この方法は、1988年Perryらにより、排卵直後のニワトリ受精卵を体外に取り出して培養し、発生を進行させて、ヒヨコにまで育てる方法が開発(Perry, M. M.:Nature, 331, 70-72, 1988)されたことによって初めて可能となったものである。しかしながら現段階では、受精卵の核を識別することができないこと、多精子受精であることなどから、核あるいは前核への遺伝子注入が困難であり、細胞質への遺伝子導入となるため、モザイク的なトランスジェニックとなることが多く、この方法でトランスジェニックニワトリを作出するには改良すべき点が多い。
これらの方法とは別に、今後トランスジェニック鳥類を作出するための有力な手段となると考えられているものに、次のような細胞に遺伝子を導入して、キメラ作出を経て、トランスジェニック鳥類を得る方法がある。
胚盤葉細胞(Blastoderm cell)、始原生殖細胞(primordial germ cell; PGC)、生殖原細胞[gonium;卵原細胞(oogonium)と精原細胞(spermatogonium)の総称]等の、初期の胚内に存在する細胞群と、in vitroで樹立された細胞株である胚盤葉細胞由来のES細胞(embryonic stem cell)や始原生殖細胞由来のEG細胞(embryonic germ cell)がこれに相当する。
ES細胞やEG細胞は、培養皿の中で未分化状態を保持したまま長期間増殖し続ける性質を持つので、培養下で遺伝子を導入し、特定の細胞クローンを選別した後、胚盤葉キメラ作出技術により生殖系列キメラを作製し、交配することによって、ES細胞あるいはEG細胞由来の個体を得ることが可能である。ES細胞は、マウスについては、すでに生殖系列キメラ形成能を持つものが樹立(A. Bradley et al.:Nature, 309, 255, 1984)されているが、鳥類については、形態的にES細胞らしい細胞系が樹立されたとの報告(WO93/23528)はあるものの、キメラ形成能は確認されていない。
始原生殖細胞や生殖原細胞は、将来精子や卵子のもととなる細胞で活発に増殖するため、これらの細胞の培養条件が確立されればES細胞と同様培養下での遺伝子操作が可能であり、すでにニワトリでは、始原生殖細胞の胚間移植により移植始原生殖細胞由来のニワトリを得る方法が記載されている[桑名貴、実験医学、Vol. 12、No. 2(増刊)、260-265、1994]ことを考慮すると、始原生殖細胞由来のトランスジェニック鳥類を作出することが期待できる。
EG細胞は、松居らによって、マウスにおいて初めて樹立されたもので、松居らは、マウスの始原生殖細胞を、SCF(stem cell factor)と、さらにこれに加えてLIF(leukemia inhibitory factor)およびbFGF(basic fibroblast growth factor)の存在下、STO細胞[川瀬ら、実験医学、Vol.10、No.13(増刊)、1575-1580、1992]をフィーダー細胞として培養し、形態的にES細胞様のコロニーを形成して増殖し、キメラ形成能を持つ、始原生殖細胞由来のEG細胞株を樹立した(Matsui, Y., Zsebo, K. & Hogan, B. L. M.:Cell, 70: 841-847, 1992)。この方法を鳥類の始原生殖細胞に応用することにより、鳥類のEG細胞株を樹立できる可能性がある。
これらの細胞は、鳥類胚内に存在する細胞あるいはそこから樹立される細胞であり、これらの細胞の単離、樹立、遺伝子導入等の細胞操作および遺伝子操作を可能とするためには、これらの細胞を包含する鳥類由来の細胞を長期間安定的に増殖維持できる培養方法の確立が必要である。
また、鳥類由来の細胞の長期継代培養が可能となれば、例えば、ニワトリマレック病など、ウイルスに起因する疾病に対して、予防ワクチンを製造することが期待できる。細胞培養によってワクチンを製造することは、鶏卵などによる製造に比べて、異種抗原の混入が回避でき好ましいと考えられる。
しかしながら、鳥類由来の細胞は、初代培養では細胞は盛んに分裂を行い増殖するが、やがて培養細胞の細胞質内に多くの液滴が観察された後、細胞は2〜3週間後増殖を停止し死滅するので、継代培養することは不可能である。Carrelは、ニワトリ胚の結締組織を34年間にわたって増殖させることに成功しているが(黒田行昭著、動物組織培養法、p2、共立出版株式会社、1974)、現在まで誰も追試に成功した者はなく、学会では否定されている。現在、正常細胞としては唯一、ニワトリ胚の線維芽細胞のみが、34代前後の継代培養が可能である。
本発明は、鳥類由来の細胞、とりわけニワトリやウズラなど家禽類の細胞を、長期間安定に継代可能な培養方法を提供することを目的とする。またこのような培養方法によって得られた鳥類由来の細胞系を提供することを目的とする。
発明の開示
動物細胞培養における培養液のpHを最適な範囲に設定することは培養を成功させるための一つの重要な要件であり、そのためには、生体内の細胞を取り巻く環境のpHにできるだけ近い値に設定する必要があると考えられる。通常、動物細胞は、pH6.8〜7.6の間で十分生育できるが、至適pHは7.2〜7.4の範囲内にあり、pHが6.6以下または7.8以上では24時間以内に死滅するとされている。
本発明者らは、今まで誰も成功した者がいなかった鳥類由来の胚細胞の長期継代培養を試みるに当たり、発生進行中の、胚細胞を取り巻く環境pHのうち、特に血液のpH値に着目し、培養液のpHを当該pHに設定するという着想を得た。しかしながら、初期胚の血液のpHの測定は、採血の困難さと採血量の少なさから、測定に必要とされる血液量の確保ができず、今までなされていなかった。
そこで、本発明者らは、実際に胚当たり約2μlの採血可能な発生段階以降の血液のpHを経時的に測定した。その結果、驚くべきことに、発生段階以降の血液のpHは、動物細胞が24時間以内に死滅するとされているpH7.8以上の値で推移していた。また、血液循環前の初期胚の細胞にとっては、胚内の位置により卵黄と卵白に影響されている可能性も考えられたことから、参考的に胚直下の卵黄と卵白を取り巻く卵白のpHについても経時的に測定した。
これらの結果から、本発明者らは、胚細胞の置かれている総合的なpH環境は、その血液の示すpHが最も重要なものであり、このpH値が胚細胞の生育にとって適正なpH値である可能性が高いとの考えのもとに、培養液のpHをpH7.8以上に設定し鳥類由来の胚細胞の培養を試みたところ、長期間継代可能であることを見出した。さらに当該pHを、鳥類の後期胚、ヒナ、成体の細胞にも適用してみたところ、同様に長期間継代培養が可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、鳥類由来の細胞培養において、培養液のpHをpH7.8以上に設定することを特徴とする鳥類由来の細胞培養方法および該培養方法によって得られた鳥類由来細胞の細胞系を提供するものである。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鳥類胚細胞を取り巻くpH環境を調べるために、世界中で飼育され、最もポピュラーな家禽類である、ニワトリとウズラの胚を鳥類の代表例として選び、正常に発生が進行中の胚を取りまく卵白および卵黄、そして胚の血液が示すpHを経時的に測定した。
その結果、図1に示すように、ニワトリ胚の場合、血液循環は孵卵47時間頃から観察され、そのときの血液のpHは約8.5を示し、孵卵108時間頃までは常に8.0よりも大きく、その後孵化するまではpH7.8以上を示した。一方、胚の血液循環が観察される以前の発生段階の卵白のpHは、血液のそれよりもさらに塩基性側(pHはほぼ9.2〜9.9)を示し、卵黄のそれは若干酸性側(pHはほぼ6.0〜7.8)であった。受精卵の中での胚細胞の存在状況から推定して、当該発生段階の胚細胞は、卵黄より卵白からの影響の方が大きいと考えられる。試しにこの段階の卵白と卵黄を混合したもののpHは7.8〜8.0を示した。従って、胚の血液循環が観察される以前の段階でも、鳥類胚は高塩基性の、恐らくpH7.8以上の環境に置かれている可能性が高い。
以上の結果から、胚細胞を取り巻くpH環境は常に7.8以上の塩基性側にあることが明らかとなった。
本発明者らは、培養液のpHを7.8〜8.2の値に設定して鳥類由来の細胞の細胞培養を試みた。鳥類胚の採取源として、放卵後のニワトリあるいはウズラの受精卵を選び、該受精卵を孵卵器で保温して発生を進行させ、さまざまな発生段階の胚を殻外に取り出し体外培養を試みたところ、全ての発生段階の胚細胞の継代培養に成功した。また、孵化直後のウズラのヒナの心臓や生殖巣等の細胞についても、上記と同じ培養方法で培養を試みたところ、同様に継代培養が可能であった。現在もこれらの細胞については、全て安定的に継代培養を継続中である(18ヶ月以上継代している)。このように培養液のpHを7.8以上に設定することは、胚細胞の環境が類似しているニワトリ、ウズラ以外の鳥類由来の細胞にも適用できる。このような、鳥類由来の細胞の長期間にわたる継代培養方法は、本発明者らによって初めて見いだされたものである。
さらに、生殖巣原基に到達していない発生段階の鳥類始原生殖細胞を、胚血液中から単離して、上記培養方法で培養することにより、従来より格段にin vitroでの生存率を向上させることができた。したがって、鳥類始原生殖細胞に対して、これまで不可能であったin vitroでの遺伝子操作を可能にし、個体にまで発生させられる可能性が高まった。
さらにまた、鳥類以外の細胞で、すでに樹立されている細胞株として、例えば、マウス胎仔線維芽細胞由来の細胞系STOや、ヒト線維芽細胞株、初代培養細胞として、例えばウシの大動脈内皮細胞等を、上記と同じ培養方法で培養を試みたところ、意外にもこれらの細胞も継代可能であった。
このように、鳥類のみならず哺乳類由来の細胞についても、本発明の培養方法で継代培養ができることが判明した。また、殻に包まれた状態で放卵される鳥類以外の卵生の動物、例えば爬虫類においても、発生中の胚内環境におけるpHの推移は鳥類と同様に塩基性側にあると推定され、本発明の培養方法で継代培養が可能であると考えられる。
以上に記載したことから明らかなように、本発明は、鳥類胚の細胞を培養するにあたって、培養液のpHを通常動物細胞が24時間以内に死滅するとされる7.8以上に設定することを特徴としている。
pH以外の、培養に必要な、温度、浸透圧、栄養源、培養基等の条件は、従来の鳥類胚細胞、あるいは哺乳類の細胞培養に用いられている条件に準ずればよく、これらについての多少の修正は、本明細書の記載をもとに、当業者が一定の順序を踏んで実験を繰り返せば通常実施しうる範囲内にあり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
本発明でいう鳥類とは、家禽類およびその他の鳥類全般を含み、家禽類としては例えば、ニワトリ、ウズラ、アヒル、カモ、ガチョウ、ダチョウ、シチメンチョウ、ホロホロチョウ、キジなどが包含される。
また、本発明でいう細胞系とは、単にセルラインの意味だけではなく、樹立細胞系(established cell line)、細胞系統(cell strain)およびクローン(clone)を包含する。
上記したように、本発明の特徴は、培養液のpH値をpH7.8以上に設定したことにあり、その他の条件に限定されないが、以下本発明の具体例を詳細に説明する。
培養液としては、Eagleらにより、マウスL細胞やヒトHeLa細胞の増殖を指標として開発された最少必須培地(Eagle’s minimum essential medium、MEM)や、ニワトリ胚心臓由来線維芽細胞の長期生存を指標として開発された199培地に、5〜10%のウシ胎仔血清あるいはニワトリ血清、浸透圧調節剤あるいはエネルギー源として1〜4g/lのグルコース、pH安定化のため10〜30mMのHEPES(N-2-hydroxyethylpiperazine-N’-2-ethanesulfonic acid)あるいはEPPS(N-2-hydroxyethylpiperazine-N’-3-propanesulfonic acid)、-SH供与剤として0.05〜0.1mMの2-mercaptoethanolなどを添加したものを用いる。培養を通常気相中で行う場合は、NaHCO3を培養液に2〜4g/lとなるように加え、Na2CO3でpHを調整する。添加する血清の品質は、細胞増殖能に大きく影響するので、使用する細胞でロットチェックを行う。Ca++は、細胞増殖あるいは付着の調節に関与しているとされており、1mM程度のCa++を添加した方がよい。本発明を実施する際に、培地組成については、上記した組成の培養液以外にも、選択の余地があるものが存在すると思われる。しかしながら、そのような選択は、当業者であれば適宜試みることができる通常技術であり、いかなる選択をしようと培養液のpHを7.8以上に設定すれば、それらは全て本発明に包含される。
培養温度は種により異なり、それぞれに適した温度を選べばよく、鳥類の胚細胞の場合通常37〜38.5℃の範囲内である。
継代培養は、通常以下の通り行う。最初に植えた細胞が分裂増殖し、培養容器の底面のほぼ1/3〜2/3位を占めた頃に、培地を除き、0.05〜0.1%トリプシン、0.02%EDTAを含むPBS(-)(Ca++、Mg++を除いた平衡塩類溶液)で37℃、3〜5分間室温で処理して細胞分散を行う。遠心して細胞を集め、新しい培養液中に分散させ、細胞数を算定し、一定濃度の細胞浮遊液を、新しい培養皿に移して培養を行う。その後の継代は、細胞が培養面積のほぼ90%を占めるようになった時点で継代すればよい。培養液は2日毎に交換する。
培養細胞の凍結保存は、10% DMSOを含む増殖培地に、細胞を105〜106/ml浮遊させ、1mlの硬質アンプルに入れた後、1℃/分位の割合で-80℃まで緩徐凍結した後、液体窒素中に保存する。使用に際しては、37℃で急速融解後、増殖培地に混和し、遠心して上清を捨て、沈渣の細胞を上記と同一培養条件で培養する。
このようにして、本発明の長期継代培養方法によって得られた細胞系のうち、ウズラ胚ステージ17の胚下半身の血管野部域を29代継代培養したものを、工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM P-14454で寄託した。
【図面の簡単な説明】
図1は、孵卵中のニワトリの胚を取り巻く卵白、卵黄および胚血液のpHを経時的に測定した結果である。
図2−1および図2−2は、ニワトリのステージ3〜4胚の生殖半月部域由来の細胞の継代8代目の培養細胞の低倍率および高倍率をそれぞれ示す位相差顕微鏡写真である。
図3−1および図3−2は、ニワトリのステージ3〜5の生殖半月部域由来の細胞の継代7代目の培養細胞の低倍率および高倍率をそれぞれ示す位相差顕微鏡写真である。
図4−1および図4−2は、ニワトリの4日胚の生殖巣由来細胞の継代24代目の培養細胞の低倍率および高倍率をそれぞれ示す位相差顕微鏡写真である。
図5−1および図5−2は、ウズラのステージ3〜5胚の生殖半月部域由来細胞の継代5代目培養細胞の低倍率および高倍率をそれぞれ示す位相差顕微鏡写真である。
図6−1および図6−2は、ウズラのステージ17胚の生殖巣原基由来細胞の継代7代目の培養細胞の低倍率および高倍率をそれぞれ示す位相差顕微鏡写真を示す。
図7−1および図7−2は、ウズラの7日胚の心臓由来の細胞の継代24代目の培養細胞の低倍率および高倍率をそれぞれ示す位相差顕微鏡写真である。
図8は、ヒト線維芽細胞を、本発明の培養方法で継代培養し始めて2代目の培養細胞を示す位相差顕微鏡写真である。
図9は、ヒト線維芽細胞を従来の培養方法で継代培養し始めて2代目の培養細胞を示す位相差顕微鏡写真である。
図10は、ニワトリのステージ3−5胚の生殖半月部域由来の細胞のpH7.2における細胞増殖を示す。
図11は同上のpH7.8における細胞増殖を示す。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に制限を受けるものではない。
1.pHの測定
ニワトリとウズラについて、胚細胞を取り巻く環境条件として卵白、卵黄および血液のpHを測定した。
ニワトリは白色レグホンを、ウズラは日本ウズラを用い、放卵後の受精卵を38.5℃、相対湿度60%にてforced air孵卵器(P-800、Showa Incubator Lab., Japan)中で培養して、種々の発生ステージ(developmental stage)の胚を採取した。なお、ニワトリ胚における発生ステージは「Hamburger and Hamiltonの発生ステージ表」(Hamburger, V. and Hamilton, H. L., J. Morphol., 88: 49-92, 1951)を用いた。ウズラ胚の発生ステージは「Zaccheiのステージ表」(Zacchei, A. M., Archno Ital. Anat. Embryol. 66: 36-62, 1961)が一般に用いられるが、ステージの区分がやや粗いので、本明細書においては前記「Hamburger and Hamiltonの発生ステージ表」をウズラ胚に適用したものを使用し、同時にそれに相当する発生ステージ表も括弧で併記した。
胚血液は、ステージ12、13、14、15、16、17、18および25、6日胚および11日胚、そして、孵化時にそれぞれ採取した。水様性卵白および胚の真下に存在する卵黄についてはステージ1から孵化時までを採取した。これらの試料の採取には、使用前に蒸留水で3回洗浄したガラス製ミクロキャピラリーを用いた。pHは、採取後直ちに約2μlの試料を用いて、pHBOY-C1(Shindengen社製)にて測定した。
ニワトリ胚を取り巻く卵白、胚直下の卵黄、および血液のpH測定結果を図1に示す。ニワトリの場合、血液は孵卵47時間頃(ステージ12)から観察され、その際のpHは約8.5であり、孵卵108時間頃までは常にpH8.0以上の値を示し、その後孵化するまではほぼ7.8以上で推移した。ウズラについても同様な傾向を示した。
一方、血液が循環する以前の段階(ステージ11以前)の胚細胞のpH環境は、卵白と卵黄に影響されていることが予想されるが、該発生段階における卵白のpHは、血液よりもさらに塩基性側であり、卵黄のpHは酸性側であった。胚細胞の置かれている環境から全体としてのpHは、通常の動物細胞培養の培養液のpHよりもかなり塩基性側にあると推定される。実際この段階の卵白と卵黄を混合して測定したpHは7.8〜8.0を示した。
2.各種細胞の培養
2.1細胞
以下に記す細胞に対して本発明の培養方法による培養を試みた。
▲1▼ニワトリ(白色レグホン)
ステージ3〜4の生殖半月部域
ステージ3〜5の生殖半月部域
ステージ17の生殖巣原基、血管野部域
4日胚(ステージ24)の生殖巣
7日胚(ステージ31)の心臓、生殖巣
▲2▼ニホンウズラ
ステージ3〜5(Zaccheiのステージ1〜3に相当)の生殖半月部域
ステージ17(Zaccheiのステージ14に相当)の生殖巣原基、血管野部域
7日胚(ステージ31、Zaccheiのステージ22に相当)の心臓、生殖巣
孵化直後の雛(雄)(ステージ46、Zaccheiのステージ33に相当)の心臓、精巣
▲3▼マウス由来樹立細胞系
STO(線維芽細胞)
SL-10(STOのサブクローン)
ST-2
▲4▼ウシ由来初代培養細胞
ウシの大動脈内皮細胞
▲5▼ヒト線維芽細胞
健康な日本人男性の前腕部の皮膚組織片より採取し、10%ウシ胎仔血清添加Eagle-MEM培養液で培養して樹立し、25代継代したもの
2.2培養液
培養液の組成は以下の通りである(以下鳥類用培養液という)。
基本培地 α-MEM(米国GIBCO BRL 11900-016)に、以下のものを添加したもの。
D-グルコース 1mM
CaCl2 1mM
2−メルカプトエタノール 5×10-5M
NaHCO3 1.4g/l
EPPS(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N’-3-propanesulfonic acid) 10mM
5%ウシ胎仔血清(米国JRH Bioscience社製)
5%ニワトリ血清(米国JRH Bioscience社製)
培養液のpHは、通常気相中でNa2CO3によりpH8.2に調整した。
2.3培養方法
Ca++およびMg++不含の燐酸緩衝塩類液[PBS(-);pH8.2]中で、白色レグホンおよびニホンウズラの生体より、ステージ3〜4、3〜5の生殖半月部域、ステージ17の生殖巣原基、血管野部域、4日胚の生殖巣、7日胚の生殖巣および心臓を、それぞれ組織片として切り出した。孵化直後のウズラのヒナからも、心臓および精巣を切り出した。
組織片を切り出した後に、速やかに35mmシャーレ中の鳥類用培養液(0.5ml)中で、眼科用光彩尖刀を用いて各組織を細切した。次いで、培養用プラスチックフラスコ(米国Corning社製、製品番号No. 25102S)中に細切した組織片を入れ、5mlの鳥類用培養液を入れて密栓し、38.5℃で静置培養した。なお、培養液は2日毎に全量交換した。
継代培養は、細胞が、培養用フラスコの培養面の約30%を占めた時点で、0.1%トリプシンと0.02%EDTAとを含むPBS(-)で37℃、3分間処理して細胞分散を行い、新しい培養液を入れた培養フラスコに移すことにより行った。その後は、培養細胞が、培養面積の約90%を占めた時点で継代操作をした。
マウス由来樹立細胞株およびウシ大動脈内皮細胞については、鳥類胚用培養液を使用し、上記と同じ方法で継代培養した。
ヒト線維芽細胞については、10%ウシ胎仔血清添加Eagle-MEM培養液で25代継代培養したものを用いて、26代目から鳥類用培養液に変えて上記と同じ方法で継代培養した。
2.4結果
ニワトリおよびウズラ由来の細胞については、試験した全ての細胞が継代培養可能であった。図2〜図7に継代培養中のニワトリおよびウズラ由来の胚細胞の低倍率および高倍率の位相差顕微鏡写真を示す。ニワトリおよびウズラ由来の胚細胞については、これまで3〜15カ月の継代培養が可能であり、現在も継代培養を続行中である。
図2は、ニワトリのステージ3〜4胚の生殖半月部域由来の細胞の継代8代目の写真を示し、図3は、ニワトリのステージ3〜5の生殖半月部域由来の細胞の継代7代目の写真を示し、図4は、ニワトリの4日胚の生殖巣由来の細胞の継代24代目の写真を示し、図5は、ウズラのステージ3〜5胚の生殖半月部域由来の細胞の継代5代目の写真を示し、図6は、ウズラのステージ17胚の生殖原基由来の細胞の継代7代目の写真を示し、図7は、ウズラの7日胚の心臓由来の細胞の継代24代目の写真を示す。
マウス由来の樹立細胞株については、試験した全ての細胞株が、少なくとも15代以上の継代培養が可能であり、ウシの大動脈内皮細胞については、少なくとも10代以上の継代培養が可能であった。
ヒト線維芽細胞については、少なくとも8代以上の継代培養が可能であった。図8に、本発明の培養方法で継代培養し始めて2代目の細胞の位相差顕微鏡写真を示し、図9には、図8との比較のために、従来の培養方法で継代培養して2代目の細胞の位相差顕微鏡写真を示す。
以上の実施例から明らかなように、本発明の培養方法を用いることにより、従来継代培養不可能であった鳥類由来の細胞を、長期間安定に継代培養することが可能となった。また鳥類以外の哺乳動物由来の細胞(樹立細胞、初代培養細胞など)も、本発明の培養方法で継代培養が可能であることが明らかになった。特に、マウスのES細胞やEG細胞の樹立の際に、フィーダー細胞として用いられるSTO細胞やSL-10などの細胞が、本発明の培養方法で生育可能なことから、これらの細胞は、鳥類胚由来のES細胞系やEG細胞系を樹立する際に、利用することが可能である。さらに、殻に包まれた状態で放卵される鳥類以外の卵生の動物、例えば爬虫類においても、本発明の培養方法で継代培養することが可能である。
3.各種pHによる培養
3.1細胞
細胞は、ステージ3〜5のニワトリ初期胚の生殖新月部域(始原生殖細胞が最初に確認される領域)を用いた。
3.2培養
培養は、培養フラスコ中38.5℃で、pH7.2では主に5%炭酸ガス、95%通常気相、pH7.8では100%通常気相中行った。
培養液は、基本培地α-MEM(米国GIBCO BRL 11900-016)に、以下のものを添加したものを用いた。
D-グルコース 5.6mM
CaCl2 0.81mM
NaHCO3 16.7mM
Na2CO3 9.1mM
2-メルカプトエタノール 50μM
EPPS(pH7.2の場合はHEPESを用いる) 10mM
5%ウシ胎仔血清(米国JRH Bioscience社製)
5%ニワトリ血清(米国JRH Bioscience社製)
また、培養液のpHはそれぞれ7.2(対照区)、7.8(以上試験区)に設定した。
3.3結果
結果を図10および11に示す。横軸は継代した回数、縦軸は1日に細胞が分裂したおよその回数を示す。縦軸の値は、各継代時での希釈倍率を、その後に細胞がコンフルエントになるのに要した日数で除して算出したものであり、細胞分裂の回数および速さを知るための便宜的な目安となるものである。これらの図から、以下のことが明らかである。
pH 7.2:培養初期では細胞は著しい分裂を示すが、1〜2ヶ月ほどで分裂が停止し、死滅する。(なお、図10における「a」「b」は独立して行った2回の実験をそれぞれ示す。)
pH 7.8:pH 7.2の場合と同様の分裂傾向であるが、死滅することなく継代可能である。
なお、pH8.2の場合、培養初期では細胞の死滅が多く見られたが、生存している細胞は継代培養が可能であった。
4.始原生殖細胞の培養
生殖巣原基に到達していない発生段階の始原生殖細胞を胚血液中から単離し、従来の培養方法と、本発明の培養方法で培養を行い、一定時間後の生存率を比較した。
4.1培養方法
ニワトリ(白色レグホン)の受精卵を、湿度80%、38.5℃で孵卵し、約52時間後にステージ13-15の胚を得た。胚の血管中から、マイクロガラスキャピラリーを用いて、一個体につき約3μlの胚血液を吸い出した。約200μlの培養液を35mmプラスチック培養皿(ファルコン社、No.1008)に盛り上げ、その中に血液を分散した。倒立位相差顕微鏡下で、始原生殖細胞をマイクロガラスキャピラリーを用いて拾い上げ、血球と分離した。24穴細胞培養用マイクロプレート(コーニング社)を用いて、鳥類用培養液のpH8.2のものと、pH7.4のものとで、始原生殖細胞をそれぞれ100個ずつ培養した。培養液の組成は、実施例2の鳥類用培養液のものと同じものを用いた。培養開始後、4時間と24時間日に、倒立位相差顕微鏡下で始原生殖細胞の形態を観察し、正常の形態を保っているものの割合を比較した。形態異常としたものは、▲1▼細胞膜表面が不明瞭に見えるもの、▲2▼細胞がブレッビング(blebing)を起こしているもの、▲3▼明らかに細胞破壊が起こっているもの、とした。
4.2結果
培養4時間で始原生殖細胞の、生存していると考えられる正常形態を保持してるものの割合を調べたところ、pH7.4のものとpH8.2のもので、それぞれ、6%と94%であった。また、培養24時間では、それぞれ、4%と18%であった。このことから、pHを7.4から8.2にすることにより、始原生殖細胞の生存率を明らかに向上させることが判明した。このことは、本発明の培養方法が、始原生殖細胞を用いた発生工学的操作に有効に応用できることを示している。
産業上の利用の可能性
本発明の培養方法を用いることにより、従来継代培養が不可能であった鳥類由来の細胞を、安定に長期間継代培養することが可能となった。このことから、鳥類由来の細胞を、トランスジェニック技術等を活用して有用物質の生産などの産業に利用する道が開けた。

Claims (3)

  1. 培養液のpHを7.8以上かつ8.2以下に設定することを特徴とする、ニワトリ細胞またはウズラ細胞を少なくとも3ヵ月以上継代培養する方法。
  2. 培養する細胞がニワトリ由来の細胞である、請求項1に記載の培養方法。
  3. 培養する細胞がウズラ由来の細胞である、請求項1に記載の培養方法。
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