JP4267331B2 - 基板の処理方法及びエッチング液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、半導体基板等の製造における、露出した銅膜とバリアメタル膜とのエッチングに関するものであり、さらに具体的には、半導体基板上で配線を形成する銅膜とバリアメタル膜とのエッチング速度比を調整することにより、バリアメタル膜を選択的にエッチングすることができ、平坦化された仕上げ面を得ることができる半導体基板の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シリコン等の基板上に、回路配線を形成するための手法として、配線形状の微細な溝や孔を基板上に形成させた後、この溝の中に銅または銅合金を堆積させて配線を形成するダマシンと呼ばれる方法が行われている。このダマシンにおいては、微細な溝や孔に堆積した銅等により配線を形成するために、化学的機械研磨(CMP)が行なわれている。
【0003】
ダマシンにおいては、一般に基板上に層間絶縁膜を形成させた後、バリアメタルと呼ばれる銅の拡散を防ぐ被膜を形成させ、その上に銅の堆積が行われ、CMPにより通常は1段目の研磨で主に銅等の配線材料が研磨され、2段目の研磨で主にバリアメタルが研磨される。そして、最近ではTa等の硬度の高いバリアメタル膜が採用されているが、このようなバリアメタル層の場合は、2段目の研磨は化学的作用よりも機械的作用により行われ、数百g/cm2 の圧力荷重が必要とされる。
【0004】
しかし、基板上の層間絶縁膜の強度は膜材料によって異なり、1段目の銅研磨時の圧力荷重には耐えても、2段目のバリアメタル膜の研磨時の圧力荷重には耐えられないものもある。特に、銅ダマシン配線の低容量化によるさらなる性能向上のために、低誘電率(low−k)の層間絶縁膜を導入するための開発が進められているが、この膜は現在使われている層間絶縁膜よりも、とりわけ機械的強度が弱く、例えばlow−k膜直上に保護膜としてキャップ膜が形成されている構造であってもCMPでキャップ膜から上の層の剥離が発生するなどCMPの適用は困難であるという問題がある。
【0005】
さらにはウルトラlow−kの世代においては十数g/cm2 しか圧力荷重がかけられない膜となり、このような膜に対しては1段目、2段目ともCMPは全く実施できない。
【0006】
このようなことから、基板上の銅膜とバリアメタル膜とのエッチング方法として電解研磨やエッチング等の方法が考えられる。しかし、電解研磨法では、銅は電解研磨できてもTa、TaNは電解研磨すると表面に不動態の酸化膜が形成され電解研磨が殆ど進行しなくなってしまうという問題がある。また、バリアメタル膜を実用的な速度で化学エッチングするには、室温よりも高い温度で高濃度の酸や高濃度の酸化剤が必要であるが、そのような化学エッチング液では銅に対するダメージが大きく、防食剤も効果がなく必要部分の銅までエッチングされてしまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題を解決するものであり、室温程度の温度で、機械的荷重をかけずに必要部分の銅を過度にエッチングすることなく、バリアメタル膜をエッチングするプロセスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、銅のエッチング速度を抑えつつ、バリアメタル膜のエッチング速度を実用的な速度にできる化学エッチング液について鋭意検討を重ねた。そしてその結果、▲1▼銅は酸と酸化剤によって容易にエッチングされるが、酸と酸化剤の混合比を極端にどちらかに偏らせると高濃度の酸、あるいは酸化剤でも銅のエッチング速度が低下すること、▲2▼塩酸以外の酸と酸化剤による銅のエッチングでは、微量の塩化物イオンの混入や防食剤の添加のいずれかにより銅のエッチング速度が低下することが知られているが、過剰な塩化物イオンはエッチング速度の上昇を招くこと、▲3▼塩化物イオンと防食剤の両方の添加により銅のエッチング速度をより低下できるが、この塩化物イオンと防食剤が共存している系で防食剤が過剰になるとエッチング速度の低下作用が鈍ること、▲4▼バリアメタル膜のエッチング可能な液に銅イオン源となる化合物を入れるとバリアメタルのエッチング速度が上昇すること等を見出した。
【0009】
そして、これら知見を総合的に駆使することにより、銅膜とバリアメタル膜のエッチング速度を近づけることができ、半導体基板の処理に適した処理方法が得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0010】
すなわち本発明は、銅膜とバリアメタル膜が露出している基板において、これらの膜を平滑化するに当たり、銅とバリアメタルに対するエッチング速度比が調整可能なエッチング液を使用することを特徴とする基板の処理方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、銅膜とバリアメタル膜が露出している基板に対し、銅とバリアメタルに対するエッチング速度比が調整可能なエッチング液を使用し、所望のエッチング速度でそれぞれの金属をエッチングするものである。
【0012】
本発明において使用されるエッチング液は、少なくとも酸化剤を含有するものであるが、他の成分等は使用されるバリアメタルの種類により相違する。
【0013】
例えば、バリアメタル膜が、タンタルや窒化タンタル等のタンタル化合物、あるいはチタンや窒化チタン等のチタン化合物の場合には、これらを溶解させるために、酸として弗化水素酸を用いる。特に、窒化タンタルは弗化水素酸単独では難溶解であり、酸化剤の混合液で溶解するが、その溶解速度は弗化水素酸の濃度に依存する。
【0014】
一方、銅は弗化水素酸と酸化剤の混合比によってエッチング速度が大きく変化するが、窒化タンタル等をエッチングしつつ銅のエッチング速度を低下せしめるには酸に対する酸化剤の重量比を小さくすることが必要である。また、銅膜のエッチング速度(RCU)に対するバリアメタル膜のエッチング速度(RBM)の比(RBM/RCU)が1〜100になるようにするためには、さらに銅のエッチング速度を低下させる必要があり、このためには塩化物イオン源を添加する。
【0015】
バリアメタルがタンタルないしタンタル化合物や、チタンないしチタン化合物である場合に使用されるエッチング液において、弗化水素酸の含有量は1〜10wt%とすることができる。1%未満ではバリアメタル膜のエッチング速度が不充分であり、20wt%以上ではコスト高になるとともに、シリコン系の絶縁膜が過度にエッチングされることがあり好ましくない。また添加される酸化剤としては過酸化水素等が挙げられ、弗化水素酸に対する酸化剤の重量比は、弗化水素酸を1とした場合に酸化剤は0.1以下、とくに0.05以下にすることが好ましい。更に、塩化物イオン源としては塩酸や金属の塩化物等を添加することができる。塩化物イオン源となる化合物は、塩化物イオンとして1〜500mg/L、特に10〜200mg/Lが好ましい。1mg/L以下では銅膜のエッチング速度の低下が不充分であり、500mg/L以上では銅のエッチング速度が上昇してきたり、金属の塩化物を用いた場合、金属汚染が懸念される。
【0016】
また、上記エッチング液に銅の防食剤を含有させ、銅のエッチング速度を低下させることもできる。使用される防食剤の例としては、ベンゾアゾール化合物、イミダゾール、アルキルイミダゾール、トリアゾール等が挙げられるが、その中でも良好な防錆作用を示すベンゾアゾール化合物が好ましい。ベンゾアゾール化合物にはベンゾイミダゾール、メルカプトベンゾイミダゾール、トリアゾールベンゾトリアゾール(BTA)、トリルトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾールあるいはこれらの誘導体が含まれる。特にBTAまたは/およびその誘導体が良好である。BTAは通常0.0001〜0.1mol/Lで用いられるが、塩化物イオンが共存した系ではBTA濃度を上げていくと銅のエッチング速度が低下してくるがさらに濃度が高くなるとエッチング速度が増加する傾向がある。エッチング速度が極小となるBTA濃度は塩化物イオン濃度や酸、酸化剤濃度により異なるが本発明の条件では0.001〜0.01mol/L(約0.01〜0.1wt%)程度である。
【0017】
更に、銅イオンを添加するとバリアメタル膜のエッチング速度が上昇する。銅イオン源は無機酸銅、有機酸銅があげられる。銅イオン源は銅として1〜500mg/L、好ましくは10〜100mg/Lとすることができる。銅イオン源が1mg/L以下ではバリアメタル膜のエッチング速度が上昇させるのに不充分であり、500mg/L以上ではそれ以上エッチング速度は殆ど上昇しない。また、銅イオン源に塩化銅を用いれば、塩化物イオン源ともなる。
【0018】
更にまた、より平坦化された仕上げ面を得るためには、有機酸を含有させることが好ましい。この有機酸としては酢酸、くえん酸、りんご酸、しゅう酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸等が挙げられる。有機酸の含有量は2%以下、特に1%以下が好ましい。
【0019】
一方、バリアメタル膜がタングステンや窒化タングステン等のタングステン化合物の場合は、過酸化水素等の酸化剤のみで溶解し、その溶解速度は酸化剤の濃度に依存する。銅も酸化剤のみでは激しく侵されるが、微量の有機酸を添加するとエッチング速度が大きく低下し、窒化タングステンをエッチングしつつ銅のエッチング速度を低下するには酸化剤に対する有機酸の重量比を小さくすることが必要である。
【0020】
また、銅膜のエッチング速度(RCU)に対するバリアメタル膜のエッチング速度(RBM)の比(RBM/RCU)が0.5〜100になるようにするためには、さらに銅のエッチング速度を低下させる必要があり、塩化物イオン源を添加することが好ましい。
【0021】
バリアメタル膜がタングステンやタングステン化合物である場合に使用されるエッチング液における過酸化水素等の酸化剤の含有量は、1〜30wt%程度である。酸化剤が1%未満ではバリアメタル膜のエッチング速度が不充分である。また、有機酸はエッチング液のpHを3以上、特にpH4〜6になるように含有させることが好ましい。pH3以下では銅膜のエッチング速度が上昇するため好ましくない。
【0022】
このエッチング液に使用される有機酸としては、酢酸、くえん酸、りんご酸、しゅう酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸等が挙げられる。また、塩化物イオン源としては塩化アンモニウム、金属の塩化物等があげられる。塩化物イオン源は塩化物イオンとして1〜500mg/L、特に10〜200mg/Lが好ましい。1mg/L以下では銅膜のエッチング速度の低下が不充分であり、500mg/L以上では銅のエッチング速度が上昇してきたり、金属の塩化物を用いた場合、金属汚染が懸念される。
【0023】
また、銅の防食剤を含有させることによってより銅のエッチング速度を低下させることもできる。防食剤についてはバリアメタル膜が窒化タンタルやタンタルの場合と同様である。
【0024】
さらには、銅イオンを添加するとバリアメタル膜のエッチング速度が上昇する。銅イオン源は無機酸銅、有機酸銅があげられる。銅イオン源は銅として1〜500mg/L、好ましくは10〜100mg/Lとすることができる。1mg/L以下ではバリアメタル膜のエッチング速度が上昇させるのに不充分であり、500mg/L以上ではそれ以上エッチング速度は殆ど上昇しない。また、銅イオン源に塩化銅を用いれば、塩化物イオン源ともなる。
【0025】
本発明において使用されるエッチング液の調製方法については、特に限定されるものではない。上記した組成のエッチング液を調製し、利用しても良いが、エッチングに使用した液には銅がごく微量溶解しているため、バリアメタル膜のエッチング速度をあげるのに全量または一部を再利用して調製してもよい。
【0026】
また、エッチング液の組成はエッチング中一定でもよいし、前工程での銅膜の残存状況等によって、エッチング液の各成分濃度を上記記載の範囲内でエッチング進行時と終了間際で変化させてもよい。成分濃度や成分種類を増やすように変化させる場合は全液を置換してもよいし、先に供給した液に目的成分を添加する方法でおこなってもよい。
【0027】
次に本発明方法の実施形態を挙げ、更に詳細に説明を行う。
本発明の実施形態の一つは、銅のダマシンめっきされた基板から不要な銅膜を除去した後の平滑化処理である。
【0028】
すなわち、銅によりダマシンめっきされた基板表面は、まず不要な銅膜を除去するために、CMPで研磨する。研磨方法はCMPでは銅膜研磨用の研磨液を使用し、銅膜のみ除去する。研磨後、研磨液は洗い流す。この処理を行なった後、銅膜とバリアメタル膜のエッチング速度比が調整可能な液を用い、所望のエッチング速度でエッチング処理する。エッチング方法はエッチング液を満たした槽に浸漬しても良いし、回転させた基板にエッチング液を供給しても良い。
【0029】
また、本発明の他の形態は、例えば機械的強度が極端に弱いlow−k材料を使用した配線に対するCMPに替わる平滑化処理である。この態様では、まず電解研磨あるいは化学エッチングにより不要な銅膜を除去する。
【0030】
この電解研磨は汚染を制御するため電解液として超純水を使用したものが挙げられる。たとえば基板を陽極し基板と陰極の間にアニオン交換能を付与した触媒を配置し、超純水流水中で基板と陰極の間に電圧を印加して行ない、銅膜がエッチングされる。
【0031】
また、化学エッチングは酸と酸化剤あるいはアンモニア水と酸化剤を主成分としたエッチング液で銅膜をエッチングする。エッチング方法はエッチング液を満たした槽に浸漬しても良いし、回転させた基板にエッチング液を供給しても良い。
【0032】
上記の電解研磨あるいは銅の化学エッチング処理を行なった後、銅膜とバリアメタル膜のエッチング速度比が調整可能な液でエッチング処理することにより、半導体基板上の銅膜およびバリアメタル膜が平滑化される。このエッチング処理は、エッチング液を満たした槽に半導体基板を浸漬しても良いし、回転させた基板にエッチング液を供給しても良い。なお先の銅膜のエッチングも回転させた基板に液を供給する方法で行なえば、引き続き同じ装置でバリアメタル膜もエッチングすることができる。
【0033】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げるが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0034】
実 施 例 1
8インチシリコンウエハ上にSiO2 からなる層間絶縁膜およびSiNからなるストッパ膜を形成し、更にその上に低誘電率(low−k)膜を形成した後、キャップ層を形成した。このシリコンウエハのlow−k膜とキャップ層に配線溝を形成した後、全面に窒化タンタル(TaN)膜からなるバリアメタル膜およびめっき処理のシード層となるシード銅膜をスパッタリング法により堆積した。さらに銅膜を慣用のめっき法によって全面に形成し、試料とした。
【0035】
このシリコンウエハ試料について、はじめに銅膜のCMPをおこなった。余分な銅膜をCMPで除去した後、表面に付着した研磨砥粒、研磨屑等の粒子を除去するため、スクラブ洗浄工程を行った。
【0036】
次いでエッチング工程を行った。この工程では、基板を回転式基板処理装置にて基板を装着し、これを回転させながら、その表面に表1の実施例1として示される組成のエッチング液を、裏面には純水を供給してバリアメタルのある表面のみエッチング処理した。エッチング後引き続き両面を純水でリンスし、スピン乾燥した。その結果、配線溝内の銅をエッチングすることなくキャップ層上のバリアメタル膜が除去され、銅のダマシン配線を形成できた。
【0037】
なお、本実施例のエッチング液のTaNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度は、表1に示す通りである。
【0038】
実 施 例 2
試料としては実施例1と同様にして調製したシリコンウエハを使用した。このウエハについて、はじめに銅膜の電解加工をおこなった。基板の銅を陽極と接続し、強力チオン交換能を付与した不織布を取り付けた電極を陰極に接続し、銅膜面と強力カチオン交換能を付与した不織布を近接させ超純水流中で基板と陰極の間に電圧を印加して銅膜をエッチングした。
【0039】
次いでエッチング工程を行った。この工程では、基板を回転式基板処理装置にて基板を回転させながら表面に表1の実施例2として示される組成のエッチング液を、裏面には純水を供給してバリアメタルのある表面のみエッチング処理した。エッチング後引き続き両面を純水でリンスし、スピン乾燥した。その結果配線溝内の銅をエッチングすることなくキャップ層上のバリアメタル膜が除去され、銅のダマシン配線を形成できた。
【0040】
なお、本実施例のエッチング液のTaNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度を、表1に示す。
【0041】
実 施 例 3
8インチシリコンウエハ上にSiO2 からなる層間絶縁膜およびSiNからなるストッパ膜を形成し、更にその上にスピンコート法により低誘電率(low−k)膜を形成した後、キャップ層を形成した。このシリコンウエハのlow−k膜とキャップ層に配線溝を形成した後、全面に窒化チタン(TiN)膜からなるバリアメタル膜およびめっき処理のシード層となるシード銅膜をスパッタリング法により堆積した。さらに銅膜を慣用のめっき法によって全面に形成し、試料とした。
【0042】
このシリコンウエハ試料について、はじめに銅膜の化学エッチングをおこなっい、余分な銅膜を除去した。この化学エッチングは基板を回転式基板処理装置に装着し、これを回転させながら、まず表面に銅のエッチング液(過酸化水素および硫酸を含む)を、裏面には純水を供給して余分な銅膜をエッチング除去した。エッチング後、両面を純水でリンスした。
【0043】
次いで同じ回転基板処理装置にて、バリアメタルのエッチング工程を行った。この工程では、基板を回転させながらまず表面に表1の実施例3として示される組成のエッチング液を、裏面には純水を供給してバリアメタルのある表面のみエッチング処理した。エッチング後引き続き両面を純水でリンスし、スピン乾燥した。その結果配線溝内の銅をエッチングすることなくキップ層上のバリアメタルが除去され、銅のダマシン配線を形成できた。
【0044】
なお、本実施例のエッチング液のTiNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度も、表1に示した。
【0045】
比 較 例 1
試料としては実施例1と同様にして調製したシリコンウエハを使用した。この試料について、はじめに銅膜のCMPをおこなった。余分な銅膜をCMPで除去した後、表面に付着した研磨砥粒、研磨屑等の粒子を除去するため、スクラブ洗浄工程を行った。
【0046】
次いでエッチング工程を行った。この工程では、基板を回転式基板処理装置に装着し、基板を回転させながら表面に表1の比較例1として示された組成のエッチング液を、裏面には純水を供給してバリアメタルのある表面のみエッチング処理した。エッチング後引き続き両面を純水でリンスし、スピン乾燥した。その結果配線溝内の銅もエッチングされた。
【0047】
なお、本比較例のエッチング液でのTaNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度も、表1に示す。
【0048】
比 較 例 2
試料としては実施例1と同様にして調製したシリコンウエハを使用した。この試料について、はじめに銅膜のCMPをおこなった。余分な銅膜をCMPで除去した後、表面に付着した研磨砥粒、研磨屑等の粒子を除去するため、スクラブ洗浄工程を行った。
【0049】
次いでエッチング工程を行った。この工程では、基板を回転式基板処理装置に装着し、これを回転させながら表面に表1の比較例2として示された組成のエッチング液を、裏面には純水を供給してバリアメタルのある表面のみエッチング処理した。エッチング後引き続き両面を純水でリンスし、スピン乾燥した。その結果配線溝内の銅もエッチングされた。
【0050】
本比較例のエッチング液でのTaNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度も、表1に示す。
【0051】
比 較 例 3
表1の比較例3として示された組成のエッチング液を使用する以外は、比較例2と同様にして、エッチングを行った。その結果配線溝内の銅もエッチングされていた。
【0052】
本比較例のエッチング液でのTaNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度も、表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0004267331
【0054】
実 施 例 4
8インチシリコンウエハ上にSiO2 からなる層間絶縁膜およびSiNからなるストッパ膜を形成し、更にその上にCVD法で低誘電率(low−k)膜を形成した後、キャップ層を形成した。このシリコンウエハのlow−k膜とキャップ層に配線溝を形成した後、全面に窒化タンタル(TaN)膜からなるバリアメタル膜およびめっき処理のシード層となるシード銅膜をスパッタリング法により堆積した。さらに銅膜を慣用のめっき法によって全面に形成し、試料とした。
【0055】
はじめに銅膜のCMPをおこない、余分な銅膜を除去した。このCMPは銅膜がわずかに残るように研磨された。研磨後、表面に付着した研磨砥粒、研磨屑等の粒子を除去するため、スクラブ洗浄工程を行った。
【0056】
次いでエッチング工程を行った。この工程は、基板を回転式基板処理装置に装着し、これを回転させながらまず表面に表2の実施例4▲1▼として示されたエッチング液を、裏面には純水を供給して銅とバリアメタルを同時にエッチングした。ひきつづき表面に表2の実施例4▲2▼として示されたエッチング液を、裏面には純水を供給してバリアメタルのある表面のみエッチング処理した。
【0057】
エッチング後、引き続き両面を純水でリンスし、スピン乾燥した。その結果配線溝内の銅をエッチングすることなくキャップ層のバリアメタル膜が除去され、銅のダマシン配線を形成できた。
【0058】
なお、本実施例のエッチング液のWNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度を、表2に示す。
【0059】
実 施 例 5
表2の実施例4▲1▼および実施例4▲2▼として示された組成のエッチング液に替え、それぞれ表2の実施例5▲1▼および実施例5▲2▼として示された組成のエッチング液を使用する以外は実施例4としてエッチングを行った。
【0060】
その結果配線溝内の銅をエッチングすることなくキャップ層のバリアメタル膜が除去され、銅のダマシン配線を形成できた。
【0061】
なお、本実施例のエッチング液のWNおよび銅のベタ面に対するエッチング速度も、表2に示す。
【0062】
【表2】
Figure 0004267331
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、銅膜とバリアメタル膜のエッチング速度の比を調整することができ、機械的荷重をかけず室温で必要部分の銅を過度にエッチングすることなく、バリアメタル膜をエッチングするプロセスを提供することができる。
【0064】
すなわち、銅に比べ速い速度でバリアメタルをエッチングすることも可能であるので、適当な組成のエッチング液を利用することにより、現在広く使用されているCMP等を使用することなく半導体基板上の銅膜およびバリアメタル膜を平滑化することが可能となる。
【0065】
従って、次世代の半導体基板で使用が検討されている低誘電率(low−k)や超low−kの層間絶縁膜を導入するに当たって極めて有利に利用することができるものである。
以 上

Claims (8)

  1. 銅膜と、タンタル、窒化タンタルまたは窒化チタンから選ばれるバリアメタル膜とが露出している基板において、これらの膜を平滑化するに当たり、銅とバリアメタルに対するエッチング速度比を、銅膜のエッチング速度(RCU)に対するバリアメタル膜のエッチング速度(RBM)の比(RBM/RCU)で1〜100に調整可能なエッチング液を使用する基板の処理方法であって、当該エッチング液が少なくとも1〜10質量%の弗化水素酸、0.15〜0.6質量%の過酸化水素および塩化物イオンとして1〜500mg/Lの塩素化合物を含むものであることを特徴とする基板の処理方法。
  2. 前記エッチング液が、更に有機酸を含む請求項第1項記載の基板の処理方法。
  3. 前記エッチング液が、更に銅化合物および/または銅の腐食防止剤を含む請求項第1項または第2項記載の基板の処理方法。
  4. 前記エッチング液の、有機酸の配合量が少なくとも2質量%以下であり、銅の防食剤の配合量が0.001〜0.01mol/Lであり、銅化合物の銅成分として1〜500mg/Lである請求項第3項記載の基板の処理方法。
  5. 半導体基板上の絶縁膜上にタンタル、窒化タンタルまたは窒化チタンから選ばれるバリアメタル膜および銅膜を堆積した基板において、基板上に形成された溝内にのみ実質的に銅が残るように基板表面の銅膜の除去処理を行なった基板に対して行うものである請求項第1項ないし第4項記載の基板の処理方法。
  6. 銅膜の除去処理を、CMP、電解加工もしくは化学エッチングまたはそれらの任意の組み合わせにより行なう請求項第5項記載の基板の処理方法。
  7. 1〜10質量%の弗化水素酸、0.15〜0.6質量%の過酸化水素および塩化物イオン成分として1〜500mg/Lを含む、銅とタンタル、窒化タンタルおよび窒化チタンから選ばれるバリアメタルとの共通エッチング液。
  8. 1〜10質量%の弗化水素酸、0.15〜0.6質量%の過酸化水素、塩化物イオン成分として1〜500mg/Lおよび2質量%以下の有機酸を含む、銅とタンタル、窒化タンタルおよび窒化チタンから選ばれるバリアメタルとの共通エッチング液。
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