以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図25は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠3の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
7は発射用の遊技球を貯留する上皿で、前面板5の前側に装着され、上皿カバー8により覆われている。上皿カバー8には、スピーカー等の音声出力手段9からのサウンドを前側に出力する例えばスリット状の音声出力部8aが形成されている。
また、10は余剰球等を貯留する下皿で、前面板5の下側で前枠3の前側に配置され、下皿カバー11により覆われている。12は遊技盤で、前枠3の窓孔6に対応するように、前枠3の裏側に着脱自在に装着されている。
13は発射手段で、下皿10の一側で前枠3の前側に設けられた発射ハンドル14と、前面板5の後方に配置された発射レール15と、前枠3の裏側に配置された発射モータ16及び打撃槌17等を備え、発射ハンドル14を操作したときに、発射モータ16により打撃槌17が作動して、前面板5の裏側に装着された図外の球送り手段により上皿7から発射レール15上に1個ずつ供給される遊技球を遊技盤12側に発射させるようになっている。
発射レール15の近傍には、発射レール15上の遊技球の有無等を検知することにより打撃槌17の打撃による遊技球の発射を検出する発射検出スイッチ(発射検出手段)18が設けられている。
遊技盤12の前面側には、図2に示すように、発射手段13から発射された遊技球を案内するガイドレール22が環状に配設されると共に、そのガイドレール22の内側の遊技領域23に、可変表示手段24、普通図柄始動手段25、特別図柄始動手段(図柄始動手段)26、大入賞手段27、普通入賞手段28等の各種遊技部品が配置されている。
可変表示手段24は、遊技盤12に前面側から装着された表示ケース29と、この表示ケース29の略中央に配置された例えば液晶式の可変表示部30とを備えている。表示ケース29には、普通図柄表示手段31、普通保留個数表示手段32、特別保留個数表示手段33、ランプ手段34等が設けられている。可変表示部30は、各種動画、静止画等を表示可能であり、特別図柄表示手段(図柄表示手段)35を構成している。
普通図柄表示手段31は、1個又は複数個、例えば2個の普通図柄を変動表示可能な例えば7セグメント式の表示手段により構成されており、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段25が遊技球を検出することを条件にその普通図柄が所定時間変動して、普通図柄始動手段25による遊技球検出時に取得された当たり判定用乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には所定の当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。
普通図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を適宜使用可能である。本実施形態では、2つの普通図柄に夫々「1」「2」の2種類の数字図柄が用いられており、2つの普通図柄が同一となる「1・1」「2・2」の2種類が当たり態様、2つの普通図柄が異なる「1・2」「2・1」の2種類が外れ態様となっている。なお、普通図柄表示手段31は、1又は3以上の図柄を変動表示可能に構成してもよいし、例えば複数個の発光体を設け、所定の発光体が発光した状態を当たり態様とするなど、その発光体の発光状態に応じて当たり/外れを表示するようにしてもよい。
また、普通図柄表示手段31の変動表示中、又は後述する第1利益状態中に普通図柄始動手段25が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定用乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光手段よりなる普通保留個数表示手段32がその発光個数により当たり判定用乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数という)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄始動手段26は、開閉自在な左右一対の開閉爪26aを備えた可変作動式の電動式チューリップ等により構成されており、普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当たり態様となって第1利益状態が発生したときに、開閉爪26aが所定時間開状態に作動するようになっている。
特別図柄表示手段35は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の特別図柄(遊技図柄)を夫々変動表示可能に構成されており、特別図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、特別図柄を所定の変動パターンに従って変動表示し、左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。特別図柄表示手段35による特別図柄の変動後の停止図柄は、特別図柄始動手段26による遊技球検出時に取得された大当たり判定用乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致した場合には例えば全ての特別図柄が同一となる大当たり態様となり、それ以外の場合には特別図柄の少なくとも1つが異なる図柄となる外れ態様となる。
また、特別図柄の変動表示中、又は後述する第2利益状態中に特別図柄始動手段26が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された大当たり判定用乱数値等が所定の上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光手段よりなる特別保留個数表示手段33がその発光個数により大当たり判定用乱数値の記憶個数(以下、特別保留個数という)を表示して、その時点での特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を適宜使用可能であり、この実施形態では、「0」〜「9」の10種類の数字図柄を左・中・右の特別図柄に夫々用いている。また、全ての特別図柄が同一となる大当たり態様には、特別大当たり態様と通常大当たり態様とがあり、「3・3・3」「7・7・7」等、奇数図柄よりなる大当たり態様を特別大当たり態様、「2・2・2」「6・6・6」等、偶数図柄よりなる大当たり態様を通常大当たり態様とする。
大入賞手段27は、遊技者に有利な開状態と遊技者に不利な閉状態とに変化可能な開閉板27aを備えた可変作動式であって、特別図柄表示手段35の変動後の特別図柄が大当たり態様となることに基づいて第2利益状態が発生したときに、開閉板27aが前側に所定時間開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。また大入賞手段27は、その内部側が3個等の複数個の通路に分割され、その一部の通路が特定領域38となっており、遊技球がその特定領域38を通過することを条件に第2利益状態を継続させるようになっている。
なお、大入賞手段27は、その開放から所定時間(例えば30秒間)が経過するか、所定時間内に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞することを条件に開閉板27aを閉じ、遊技球が特定領域38を通過することを条件に、最大所定ラウンド(例えば16ラウンド)までこの開閉動作を繰り返すようになっている。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、41は主制御基板、42は演出制御基板で、これら各制御基板41,42は、遊技盤12に装着された可変表示手段24、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤12を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板41は、主に遊技盤12側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU、ROM、RAM等により構成される発射停止判定手段50、普通乱数発生手段51、普通乱数取得手段52、普通乱数記憶手段53、普通図柄処理手段54、第1利益状態発生手段55、特別乱数発生手段56、特別乱数取得手段57、特別乱数記憶手段58、特別図柄処理手段59、第2利益状態発生手段60、特別遊技状態発生手段61、制御コマンド送信手段62等を備えている。また、主制御手段41には、普通図柄始動手段25、特別図柄始動手段26、大入賞手段27等の各入賞手段の他、発射検出スイッチ18等が電気的に接続されている。
発射停止判定手段50は、発射手段13による遊技球の発射動作が停止されたか否かを判定するもので、例えば発射検出スイッチ18からの検出信号に基づいて遊技球の発射動作が停止されたか否かを判定すべく、図6に示す発射停止判定処理を、所定時間間隔(ここでは4msec毎)で行われる定期割り込み毎に実行するように構成されている。
発射停止判定手段50による発射停止判定処理は、例えば次のような手順で行われる。即ち、まず発射停止確認タイマの値が0000Hか否かが判定され(S01)、発射停止確認タイマの値が0000Hであれば、発射停止確認フラグに5AHがセットされる(S02)。ここで、発射停止確認フラグには、図14(a)に示すように、発射停止未確認の状態では00Hが、発射停止が確認(判定)された状態では5AHが、夫々セットされるようになっている。
そして、発射検出スイッチ18からの検出信号の有無に基づいて発射検出スイッチ18のON/OFFが判定され(S03)、発射検出スイッチ18がONであれば、発射停止確認フラグに00Hがセットされると共に(S04)、発射停止確認タイマに所定の初期値、例えば09C4Hがセットされる(S05)。
ここで、発射停止確認タイマの値は、所定のタイマ値減算手段(図示省略)により、例えば定期割り込み毎に0001Hずつ減算されるようになっている。これは、後述する特別図柄短縮タイマ、特別図柄動作タイマ、特別図柄変動短縮監視タイマ1,2等についても同様である。本実施形態では、4msec毎に定期割り込みが行われるため、発射停止確認タイマの値(初期値09C4H)は、セットされてから10秒後に0000Hとなる。
このように、上記発射停止判定処理においては、最後の遊技球の発射が確認された後、次の発射が確認されることなく10秒間経過したときに発射動作が停止されたと判定され、発射停止確認フラグに5AHがセットされる。即ち、本実施形態の発射停止判定手段50は、発射検出スイッチ18からの検出信号の受信後、次の検出信号を受信することなく所定時間が経過したときに発射停止と判定するように構成されている。
普通乱数発生手段51は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定用乱数の他、変動後の普通図柄が当たり態様となる場合の停止図柄の選択に用いる当たり図柄用乱数、変動後の普通図柄が外れ態様となる場合の停止図柄の選択に用いる外れ普通図柄選択用乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生するように構成されている。
普通乱数取得手段52は、普通図柄始動手段25が遊技球を検出することを条件に普通乱数発生手段51から当たり判定用乱数値と当たり図柄用乱数値とを夫々1個取得し、それら当たり判定用乱数値及び当たり図柄用乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として普通乱数記憶手段53に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段54は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1個以上の当たり判定用乱数値が記憶されている場合(普通保留個数が1以上の場合)に、普通乱数記憶手段53に最も早く記憶された当たり判定用乱数値を取り出し、その当たり判定用乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに基づいて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり判定機能による当たり/外れの判定結果と、普通乱数記憶手段53に当たり判定用乱数値と共に記憶されている当たり図柄用乱数値又は普通乱数発生手段51から取得された外れ普通図柄選択用乱数値とに基づいて、変動後の普通図柄の停止図柄を選択する停止図柄選択機能、当たり判定機能による当たり/外れの判定結果と、停止図柄選択機能による停止図柄の選択結果との少なくとも一方に基づいて、複数種類の普通図柄変動パターンの中から1つを選択する変動パターン選択機能、当たり判定機能、停止図柄選択機能、及び変動パターン選択機能による判定/選択結果に基づいて、制御コマンド送信手段62を介して演出制御基板42側に左普通停止図柄指定コマンド、右普通停止図柄指定コマンド、普通図柄変動パターン指定コマンド、普通図柄停止コマンド等の普通図柄の変動制御コマンドを送信させる機能等を備えている。
第1利益状態発生手段55は、普通図柄処理手段54の当たり判定機能による判定結果が当たり判定となり、普通図柄表示手段31の変動後の普通図柄が当たり態様となることに基づいて、特別図柄始動手段26の開閉爪26aを所定時間開放させる第1利益状態を発生させるものである。
特別乱数発生手段56は、変動後の特別図柄を大当たり態様とするか否かの判定に用いる大当たり判定用乱数の他、変動後の特別図柄が大当たり態様となる場合の停止図柄の選択に用いる大当たり図柄用乱数、変動後の特別図柄が外れ態様となる場合の停止図柄の選択に用いる外れ特別図柄選択用乱数1〜3、特別図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン選択用乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生するように構成されている。本実施形態では、大当たり判定用乱数は0000H(0)〜0167H(359)の範囲で、大当たり図柄用乱数、外れ特別図柄選択用乱数1,3は00H(0)から09H(9)の範囲で、外れ特別図柄選択用乱数2は00H(0)から13H(19)の範囲で、変動パターン選択用乱数は00H(0)〜08H(8)の範囲で、それぞれ繰り返し発生されるものとする。
特別乱数取得手段57は、特別図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に特別乱数発生手段56から大当たり判定用乱数値と大当たり図柄用乱数値とを夫々1個取得し、それら大当たり判定用乱数値及び大当たり図柄用乱数値を、特別図柄短縮タイマの初期値と共に予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段58に記憶させると共に、特別保留個数に01Hを加算するように構成されている。特別図柄短縮タイマの初期値は、予め所定の値、例えば02EEHに設定されている。従って、この特別図柄短縮タイマの値(初期値02EEH)は、記憶されてから3.0秒後に0000Hとなる。
特別乱数記憶手段58は、図4に示すように、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶エリア、大当たり図柄用乱数値を記憶するための大当たり図柄用乱数記憶エリア、特別図柄短縮タイマの値を記憶するための特別図柄短縮タイマ記憶エリアが、夫々上限保留個数(4個)よりも1つ多い5つずつ設けられており、大当たり判定用乱数値と大当たり図柄用乱数値と特別図柄短縮タイマの初期値とは、夫々対応する各5つの記憶エリア0〜4のうち、記憶エリア0を除く4つの記憶エリア1〜4に順次前詰めで記憶されるようになっている。
特別図柄処理手段59は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、図5に示すように、特別図柄変動開始処理手段71、特別図柄確定処理手段72、特別図柄終了処理手段73等を備え、例えば図7に示す特別図柄処理を、所定時間間隔(ここでは4msec毎)で行われる定期割り込み毎に実行するように構成されている。
特別図柄処理手段59により実行される特別図柄処理(図7)においては、まず大当たり中フラグの値が00Hと5AHとの何れであるかが判定される(S1)。ここで、大当たり中フラグには、図14(b)に示すように、特別図柄の大当たり中、即ち3つの特別図柄が揃った停止状態で第2利益状態の発生中には5AHが、大当たり中以外、即ち特別図柄が変動中、又は第2利益状態の発生中以外で特別図柄の停止中のときには00Hが、夫々セットされるようになっている。そして、S1において大当たり中フラグの値が5AH(大当たり中)であると判定された場合には、ここで特別図柄処理は終了する。
S1において大当たり中フラグの値が00H(大当たり中以外)であると判定された場合には、続いて特別図柄動作ステータスの値が00H,01H,02Hの何れであるかが判定される(S2)。ここで、特別図柄動作ステータスには、図14(c)に示すように、特別図柄変動開始処理待ち中には00Hが、特別図柄確定処理待ち中には01Hが、特別図柄終了処理待ち中には02Hが、夫々セットされるようになっている。S2において特別図柄動作ステータスの値が00H(特別図柄変動開始処理待ち中)であれば、特別図柄変動開始処理手段71による特別図柄変動開始処理(S3)が行われる。
特別図柄変動開始処理手段71は、図5に示すように、大当たり判定処理手段74、特別停止図柄選択処理手段75、特別図柄変動パターン選択処理手段76等を備え、例えば図8に示すような手順で特別図柄変動開始処理(S3)を実行するように構成されている。即ち、まず特別保留個数の値が00H(0個)であるか否かが判定される(S301)。特別保留個数の値が00H(0個)であれば、ここで特別図柄変動開始処理は終了する。
特別保留個数の値が00H(0個)以外であれば、特別保留個数の値が01H(1個)減算されると共に(S302)、特別乱数記憶手段58の大当たり判定用乱数記憶エリア1〜4、大当たり図柄用乱数記憶エリア1〜4、特別図柄短縮タイマ記憶エリア1〜4に記憶されている値が夫々対応する記憶エリア0〜3にシフトされ(S303〜S305)、大当たり判定処理手段74による大当たり判定処理(S306)、特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理(S307)、特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理(S308)が順次行われる。
大当たり判定処理手段74による大当たり判定処理(S306)は、例えば図9に示すような手順で行われる。即ち、まず状態フラグの値が判定される(S30601)。ここで、状態フラグには、図14(d)に示すように、後述する確変遊技状態中には5AHが、後述する時短遊技状態中にはA5Hが、それら以外の通常遊技状態中には00Hが、夫々セットされるようになっている。状態フラグの値が5AHでなければ(即ち確変遊技状態中以外であれば)、テーブルアドレスに大当たり判定テーブル1の先頭アドレスがセットされ(S30602)、状態フラグの値が5AH(確変遊技状態中)であれば、テーブルアドレスに大当たり判定テーブル2の先頭アドレスがセットされる(S30603)。
ここで、大当たり判定テーブル1,2には、図15に示すように、判定回数(大当たり判定値の個数)と、その判定回数分の大当たり判定値とが設定されている。なお、判定回数には1バイト、大当たり判定値には夫々2バイトの領域が割り当てられている。
そして、テーブルアドレスの示す領域から判定回数(大当たり判定値の個数)がロードされた後(S30604)、大当たり判定値をロードしてその大当たり判定値と大当たり判定用乱数記憶エリア0の値とを比較する処理が、大当たり判定値と大当たり判定用乱数記憶エリア0の値とが一致するか、又は繰り返し回数が判定回数に達するまで繰り返し行われる(S30605〜S30610)。大当たり判定値と大当たり判定用乱数記憶エリア0に記憶されている大当たり判定用乱数値とが一致した場合には(S30607:Yes)、大当たりフラグに5AHがセットされる(S30611)。ここで、大当たりフラグには、図14(e)に示すように、内部判定(大当たり判定処理S306)により大当たりとなったときには5AHが、内部判定により大当たり以外となったときには00Hが、夫々セットされるようになっている。
特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理(S307)は、例えば図10,図11に示すような手順で行われる。なお、特別停止図柄選択処理手段75は、図柄変動変更手段77を備えている。まず大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であるか00H(内部判定大当たり以外)であるかが判定される(S30701)。
大当たりフラグの値が5AH(内部判定大当たり)であれば、テーブルアドレスに大当たり図柄テーブル(図16)の先頭アドレスがセットされ(S30702)、そのテーブルアドレスに大当たり図柄用乱数記憶エリア0の大当たり図柄用乱数値が加算され(S30703)、そのテーブルアドレスの示す領域の値が、左、右、中の各特別図柄番号としてロードされる(S30704〜S30706)。即ち、本実施形態の大当たり図柄テーブルでは、図16に示すように、連続する複数の領域にその相対アドレスと同じ値の設定値が格納されているため、大当たり図柄用乱数値がそのまま3つの特別図柄番号に夫々セットされる。例えば、大当たり図柄用乱数値が07Hであれば、停止図柄は「7・7・7」となる。
そして、特別図柄停止オフセットに00Hがセットされ(S30707)、左、右、中の各特別図柄コマンドバッファに、夫々左、右、中の各特別図柄番号に01Hを加算した値がセットされる(S30708〜S30710)。ここで、左、右、中の各特別図柄コマンドバッファは、制御コマンド送信手段62に対して特別停止図柄指定コマンドの送信を指示するためのもので、この左、右、中の各特別図柄コマンドバッファに01H以上の値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する特別停止図柄指定コマンドが制御コマンド送信手段62から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
なお、特別図柄番号が00Hの場合、その値をそのまま特別図柄コマンドバッファにセットしてもそれに対応する特別停止図柄指定コマンドは送信されないため、本実施形態では、S30708〜S30710に示すように特別図柄番号に所定のオフセット値(ここでは01H)を加算した値を特別図柄コマンドバッファにセットするようにしている。勿論、特別図柄番号が01H以上の値しかとらない場合にはオフセット値を加算する必要はない。特別停止図柄指定コマンドを受信する側の演出制御基板42側では、例えば特別停止図柄指定コマンドで指定された値からこのオフセット値を差し引いた値を特別図柄番号として認識するようにすればよい。
S30701において大当たりフラグの値が00H(内部判定大当たり以外)であれば、特別乱数発生手段56から取得した外れ特別図柄選択用乱数1の値が左特別図柄番号にセットされる(S30711)。即ち、外れ特別図柄選択用乱数1の値がそのまま左特別図柄の停止図柄となる。例えば、外れ特別図柄選択用乱数1の値が07Hであれば、左特別図柄の停止図柄は「7」となる。
続いて、図柄変動変更手段77により、発射停止確認フラグの値が5AHであるか否か、即ち発射停止判定手段50により発射動作の停止が確認(判定)されたか否かが判定され(S30711a)、発射停止確認フラグの値が5AHでなければテーブルアドレスに外れ右特別図柄選択テーブル1の先頭アドレスが(S30712)、発射停止確認フラグの値が5AHであればテーブルアドレスに外れ右特別図柄選択テーブル2の先頭アドレスが(S30711b)セットされる。
ここで、外れ右特別図柄選択テーブル1,2は、図17,図18に示すように、外れ特別図柄選択用乱数2と、図柄値(左特別図柄番号と右特別図柄番号との差分値、以下、「左−右差分値」という)及び複数の外れ中特別図柄選択テーブル1,2との対応関係を規定するもので、夫々その対応関係が1又は複数組設定されている。
続いて、特別乱数発生手段56から取得した外れ特別図柄選択用乱数2の値が乱数値にセットされ(S30713)、テーブルアドレスの示す領域から減算値がロードされ(S30714)、乱数値から減算値が減算される(S30715)。減算後の乱数値が00H以上であれば、テーブルアドレスに04Hを加算しつつ(S30717)、乱数値が00Hよりも小になるまでS30714〜S30716の処理が繰り返される。
乱数値が0よりも小になれば、テーブルアドレスに01Hが加算され(S30718)、そのテーブルアドレスの示す領域から図柄値(左−右差分値)がロードされ(S30719)、その図柄値に左特別図柄番号の値が加算される(S30720)。そして、その図柄値が右特別図柄番号にセットされる(S30723)が、その際に図柄値が0AH以上の場合には、事前に図柄値から0AHが減算される(S30721,S30722)。更に、テーブルアドレスに01Hが加算され(S30724)、そのテーブルアドレスの示す領域の値(外れ中特別図柄選択テーブルの先頭アドレス)がテーブルアドレスにロードされる(S30725)。
これにより、外れ右特別図柄選択テーブル1(図17)が選択された場合、即ち発射動作の停止が確認されていない場合(発射停止確認フラグの値が00H)には、外れ特別図柄作成用乱数2の値が00H又は01Hであれば図柄値は00H、外れ特別図柄作成用乱数2の値が02H又は03Hであれば図柄値は01H、…、外れ特別図柄作成用乱数2の値が12H又は13Hであれば図柄値は09Hとなり、図柄値(左−右差分値)00H〜09Hが同じ確率で選択される。
一方、外れ右特別図柄選択テーブル2(図18)が選択された場合、即ち発射動作の停止が確認された場合(発射停止確認フラグの値が5AH)には、外れ特別図柄作成用乱数2の値が00H〜09Hであれば図柄値は00H、外れ特別図柄作成用乱数2の値が0AHであれば図柄値は01H、外れ特別図柄作成用乱数2の値が0BHであれば図柄値は02H、…、外れ特別図柄作成用乱数2の値が13Hであれば図柄値は09Hとなり、図柄値(左−右差分値)00Hが1/2、残りの図柄値01H〜09Hが1/2の確率で選択される。
ここで、図柄値が00Hの場合には、右特別図柄番号が左特別図柄番号と同一となり、停止図柄はリーチ態様となる。なお、リーチ態様とは、複数の特別図柄のうち、最後に停止する特別図柄によって大当たり態様が成立する可能性がある停止図柄の態様であり、本実施形態の場合には、左、右、中の3つの特別図柄のうち、左右の特別図柄が同一図柄となっているものをいう。停止図柄がリーチ態様となる場合には、後述する特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理(図12)においてリーチ変動パターン、即ちスーパーリーチ1〜3外れ変動パターン、ノーマルリーチ外れ変動パターンの何れかが選択され、その特別図柄の変動はリーチ変動(停止図柄がリーチ態様となる変動)となる。
このように、本実施形態の図柄変動変更手段77は、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、特別停止図柄選択手段75によるリーチ態様の選択率をそれまで(1/10)よりも高く(1/2)変更することにより、特別図柄の変動がリーチ変動となる可能性を高くするように構成されている。
なお、本実施形態では、停止図柄がリーチ態様となるリーチ外れ変動パターン(スーパーリーチ1〜3外れ変動パターン、ノーマルリーチ外れ変動パターン)の変動時間が、リーチ態様とならないリーチなし外れ変動パターン(通常変動外れ変動パターン、短縮変動外れ変動パターン)の変動時間と比較して長く設定されている。即ち、本実施形態の特別停止図柄選択処理では、発射停止判定手段50により遊技球の発射動作の停止と判定された場合には、図柄変動変更手段77により、特別停止図柄選択手段75によるリーチ態様の選択率がそれまで(1/10)よりも高く(1/2)変更されることにより、特別図柄表示手段35による特別図柄の変動時間を長くさせるようになっている。
また、図柄値が00Hの場合、即ち停止図柄がリーチ態様となる場合には外れ中特別図柄選択テーブル1の先頭アドレスがロードされ、その他は外れ中特別図柄選択テーブル2の先頭アドレスがロードされる。
ここで、外れ中特別図柄選択テーブル1,2は、図19,図20に示すように、外れ特別図柄作成用乱数3と、図柄値(左特別図柄番号と中特別図柄番号との差分値、以下、「左−中差分値」という)及び特別図柄停止オフセットとの対応関係を規定するもので、夫々その対応関係が1又は複数組設定されている。
S30725においてテーブルアドレスに外れ中特別図柄選択テーブル1,2の何れかの先頭アドレスがロードされると、特別乱数発生手段56から取得した外れ特別図柄選択用乱数3の値が乱数値にセットされ(S30726)、テーブルアドレスの示す領域から減算値がロードされ(S30727)、乱数値から減算値が減算される(S30728)。減算後の乱数値が00H以上であれば、テーブルアドレスに03Hを加算しつつ(S30730)、乱数値が00Hよりも小になるまでS30727〜S30729の処理が繰り返される。
乱数値が0よりも小になれば、テーブルアドレスに01Hが加算され(S30731)、そのテーブルアドレスの示す領域から図柄値(左−中差分値)がロードされ(S30732)、その図柄値に左特別図柄番号の値が加算される(S30733)。そして、その図柄値が中特別図柄番号にセットされる(S30736)が、その際に図柄値が0AH以上の場合には、事前に図柄値から0AHが減算される(S30734,S30735)。更に、テーブルアドレスに01Hが加算され(S30737)、そのテーブルアドレスの示す領域の値が特別図柄停止オフセットとしてロードされる(S30738)。
停止図柄がリーチ図柄となる場合に選択される外れ中特別図柄選択テーブル1では、図19に示すように、図柄値(左−中差分値)として00Hが選択されない(即ち左、右の特別図柄番号と中特別図柄番号とが一致しない)ように設定されており、また特別図柄停止オフセットの値として01Hと02Hとの何れかが選択され、02Hの方が高い確率で選択されるように設定されている。また、停止図柄がリーチ図柄とならない場合に選択される外れ中特別図柄選択テーブル2では、図20に示すように、特別図柄停止オフセットの値として03Hのみが選択されるように設定されている。
最後に、左、右、中の各特別図柄コマンドバッファに、夫々左、右、中の各特別図柄番号に01Hを加算した値がセットされ(S30708〜S30710)、特別停止図柄選択処理は終了する。
特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理(S308)は、例えば図12に示すような手順で行われる。即ち、まずテーブルアドレスに変動パターンアドレステーブル(図21)の先頭アドレスがセットされ(S30801)、そのテーブルアドレスに特別図柄停止オフセットの値の2倍が加算される(S30802)。そして、特別図柄停止オフセットの値が03Hであるか否か、即ち停止図柄がリーチ外れであるか否かが判定され(S30803)、特別図柄停止オフセットの値が03Hであることを条件に、続くS30804〜S30809の処理が行われる。
即ち、特別図柄短縮タイマ0の値が0000Hであるか否か、即ちその特別図柄変動に係る特別図柄始動手段26への遊技球の入賞から所定時間(3秒)経過したか否か、即ち図25におけるt0が3秒以上となったか否かが判定される(S30804)。ここで、特別図柄短縮タイマ0の値が0000Hであれば状態フラグの値が判定され(S30805)、状態フラグの値が5AH(確変遊技状態中)又はA5H(時短遊技状態中)の場合には短縮判定値に上限保留個数以下の所定値、例えば01Hがセットされ(S30807)、状態フラグの値が00H(通常遊技状態中)の場合には短縮判定値に上限保留個数以下の所定値、例えば03Hがセットされる(S30806)。そして、特別保留個数の値が判定され(S30808)、特別保留個数の値が短縮判定値よりも大であれば、テーブルアドレスに02Hが加算される(S30809)。
続いて、テーブルアドレスの示す領域の値(変動パターン選択テーブル1〜5の何れかの先頭アドレス)がテーブルアドレスにロードされる(S30810)。これにより、特別図柄停止オフセットの値が00Hの場合(停止図柄が大当たり態様となる場合)には変動パターン選択テーブル1(図22(a))の先頭アドレスが、01H,02Hの場合(停止図柄がリーチ外れ態様となる場合)には夫々変動パターン選択テーブル2,3(図22(b)(c))の先頭アドレスが、テーブルアドレスにロードされる。また、特別図柄停止オフセットの値が03Hの場合(停止図柄がリーチなし外れ態様となる場合)には、その特別図柄変動に係る特別図柄始動手段26への遊技球の入賞から所定時間(3秒)経過しており、且つ特別保留個数が所定個数よりも大であれば変動パターン選択テーブル5(図22(e))の先頭アドレスが、そうでない場合には変動パターン選択テーブル4(図22(d))の先頭アドレスがテーブルアドレスにロードされる。
そして、特別乱数発生手段56から取得した変動パターン選択用乱数の値が乱数値にセットされ(S30811)、テーブルアドレスの示す領域から減算値がロードされ(S30812)、乱数値から減算値が減算される(S30813)。減算後の乱数値が00H以上であれば、テーブルアドレスに02Hを加算しつつ(S30815)、乱数値が00Hよりも小になるまでS30812〜S30814の処理が繰り返される。
乱数値が0よりも小になれば、テーブルアドレスに01Hが加算され(S30816)、そのテーブルアドレスの示す領域から特別図柄変動オフセットがロードされる(S30817)。特別図柄変動オフセットの値は、図23に示すように各変動パターンに対応している。
ここで、変動パターン選択テーブル1(図22(a))が選択された場合(停止図柄が大当たり態様となる場合)には、5種類の大当たり変動パターンの何れかが選択され、変動パターン選択テーブル2又は3(図22(b)(c))が選択された場合(停止図柄がリーチ外れ態様となる場合)には、4種類のリーチ外れ変動パターンの何れかが選択される。なお、停止図柄が大当たり態様となる場合には、ノーマルリーチ変動パターンよりもスーパーリーチ変動パターンの方が選択率が高く、逆に停止図柄が外れ態様となる場合には、スーパーリーチ変動パターンよりもノーマルリーチ変動パターンの方が選択率が高くなるように設定されている。即ち、本実施形態では、ノーマルリーチ変動パターンよりもスーパーリーチ変動パターンの方が大当たり態様となる信頼度が高くなるように設定されている。
また、変動パターン選択テーブル4(図22(d))が選択された場合には通常外れ変動パターンが選択され、変動パターン選択テーブル5(図22(e))が選択された場合には短縮外れ変動パターンが選択される。この短縮外れ変動パターンは、通常外れ変動パターンをはじめ、他の全ての変動パターンと比較して変動時間が相対的に短く設定されている。本実施形態では、通常外れ変動パターンの変動時間が13.5秒、短縮外れ変動パターンの変動時間が2.1秒となっている。
なお、本実施形態では、短縮外れ変動パターンの変動時間(図25のt3)が2.1秒に設定されているため、特別図柄短縮タイマ0の値が0000Hとなっている場合、即ち入賞からの経過時間(図25のt0)が3秒以上となっていることを条件に短縮外れ変動パターンが選択されるように構成することで、特別図柄始動手段26への遊技球の入賞からその入賞に係る特別図柄の変動停止までの時間(図25のt0+t3)を確実に所定時間(5秒)以上確保することができる。
ロードされた特別図柄変動オフセットの値は、01Hが加算されて変動パターンコマンドバッファにセットされる(S30818)。ここで、変動パターンコマンドバッファは、制御コマンド送信手段62に対して特別図柄変動パターン指定コマンドの送信を指示するためのもので、この変動パターンコマンドバッファに01H以上の値がセットされることに基づいて、そのセットされた値に対応する特別図柄変動パターン指定コマンドが制御コマンド送信手段62から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、特別図柄変動オフセットに01Hを加算した値を変動パターンコマンドバッファにセットするように構成した理由は、特別停止図柄コマンドバッファの場合と同様である。
続いて、テーブルアドレスに特別図柄変動時間テーブル1(図24(a))の先頭アドレスがセットされ(S30819)、そのテーブルアドレスに特別図柄変動オフセットの2倍の値が加算され(S30820)、そのテーブルアドレスの示す領域の値が特別図柄動作タイマの初期値としてセットされる(S30821)。
ここで、特別図柄変動時間テーブル1(図24(a))に設定されている値は各変動パターンの変動時間であり、全回転リーチ大当たり変動パターンは343FH(53.5秒)、スーパーリーチ1大当たり変動パターンは4F33H(81.1秒)、スーパーリーチ2大当たり変動パターンは47AEH(73.4秒)、スーパーリーチ3大当たり変動パターンは41EBH(67.5秒)、ノーマルリーチ大当たり変動パターンは35E8H(55.2秒)、スーパーリーチ1外れ変動パターンは3426H(53.4秒)、スーパーリーチ2外れ変動パターンは2EC7H(47.9秒)、スーパーリーチ3外れ変動パターンは2A49H(43.3秒)、ノーマルリーチ外れ変動パターンは1806H(24.6秒)、通常外れ変動パターンは0D2FH(13.5秒)、短縮外れ変動パターンは020DH(2.1秒)となっている。
この特別図柄変動時間テーブル1に設定されている各変動パターンの変動時間は、図25のt3、即ち特別図柄の変動開始から変動停止までの時間(以下、通常変動時間という)であり、特別図柄動作タイマはこの通常変動時間t3を計時するようになっている。なお、各変動パターンは、図25に示すように、所定時間高速変動した後、所定時間の中低速変動を経て停止する。
また、特別図柄変動短縮監視タイマ1,2に、夫々第1判定値、第2判定値が初期値としてセットされ(S30822,S30823)、特別図柄変動パターン選択処理が終了する。本実施形態では、第1判定値を0190H(1.6秒)、第2判定値を08B1H(8.9秒)とする。
特別図柄変動短縮監視タイマ1の初期値としてセットされる第1判定値は、図25におけるt1の値、即ち特別図柄の変動開始から第1短縮判定時までの時間であり、特別図柄変動短縮監視タイマ2の初期値としてセットされる第2判定値は、図25におけるt2の値、即ち特別図柄の変動開始から第2短縮判定時までの時間である。即ち、特別図柄変動短縮監視タイマ1,2は、このt1,t2を計時するためのものである。本実施形態では、後述する特別図柄確定処理において、特別図柄の変動が第1短縮判定時から第2短縮判定時までの短縮判定期間内にあるときに所定条件が成立した場合に、残りの高速変動分をスキップして中低速変動のみを行うように構成されている。なお、t1とt2とはt1<t2の関係にあり、t1は0以上の任意の値、t2は高速変動時間と同じかそれよりも小の任意の値に設定可能である。
以上のように、特別図柄変動開始処理(図8)において大当たり判定処理(S306)、特別停止図柄選択処理(S307)、特別図柄変動パターン選択処理(S308)が終了すると、特別図柄動作ステータス(図14(c))に01Hがセットされ(S309)、特別図柄変動開始処理が終了する。
特別図柄処理(図7)のS2において特別図柄動作ステータスの値が01H(特別図柄確定処理待ち中)であれば、特別図柄確定処理手段72による特別図柄確定処理(S4)が行われる。この特別図柄確定処理手段72による特別図柄確定処理(S4)は、例えば図13に示すような手順で行われる。即ち、まず特別図柄動作タイマの値が0000Hであるか否か、即ち現在の特別図柄変動がその変動開始から所定の通常変動時間t3が経過したか否かが判定される(S401)。
S401において特別図柄動作タイマの値が0000Hでなければ、即ち変動停止時に達していない場合には、短縮判定フラグの値が5AHであるか否かが判定される(S402)。ここで、短縮判定フラグには、図14(f)に示すように、その特別図柄変動が既に短縮変動中である場合には5AHが、短縮変動中でない場合には00Hが、夫々セットされるようになっている(後述するS409)。
S402において、短縮判定フラグの値が5AHであれば、即ち既に短縮変動中であればここで特別図柄確定処理は終了し、短縮判定フラグの値が5AHでない場合には特別図柄短縮判定タイマ1,2の値がそれぞれ0000Hであるか否かが判定される(S403,S404)。特別図柄短縮判定タイマ1の値が0000Hでないか、又は特別図柄短縮判定タイマ2の値が0000Hであれば、即ちその時点が第1短縮判定時と第2短縮判定時との間の短縮判定期間内でなければ、ここで特別図柄確定処理は終了する。
S403,S404において、特別図柄短縮判定タイマ1の値が0000Hで、且つ特別図柄短縮判定タイマ2の値が0000Hでなければ、即ちその時点が第1短縮判定時と第2短縮判定時との間の短縮判定期間内であれば、状態フラグの値が判定され(S405)、状態フラグの値が5AH(確変遊技状態中)又はA5H(時短遊技状態中)の場合には短縮判定値に上限保留個数以下の所定値、例えば01Hがセットされ(S407)、状態フラグの値が00H(通常遊技状態中)の場合には短縮判定値に上限保留個数以下の所定値、例えば03Hがセットされる(S406)。続いて、特別保留個数の値が判定され(S408)、特別保留個数の値が短縮判定値よりも大であれば、短縮判定フラグに5AHがセットされる(S409)と共に、テーブルアドレスに特別図柄変動時間テーブル2(図24(b))のアドレスがセットされ(S410)、そのテーブルアドレスに特別図柄変動オフセットの2倍の値が加算される(S411)。
そして、そのテーブルアドレスの示す領域の値が予め定められた特別値、例えばFFFFHであるか否かが判定され(S412)、FFFFHでなければ、そのテーブルアドレスの示す領域の値が特別図柄動作タイマの新たな初期値としてセットされる(S413)。
ここで、特別図柄変動時間テーブル2(図24(b))に設定されている値は各変動パターンの中低速変動分の変動時間、即ち通常変動時間t3からその前半の高速変動分の変動時間を差し引いた変動時間(以下、短縮変動時間という)であり、高速変動がない(中低速変動のみ)場合や、通常変動時間が十分に短い場合のように、変動時間の短縮を行うことができない又はする必要がない場合には特別値の一例であるFFFFHがセットされている。本実施形態の特別図柄変動時間テーブル2(図24(b))では、全回転リーチ大当たり変動パターンはFFFFH(高速変動なし)、スーパーリーチ1大当たり変動パターンは4669H(72.1秒)、スーパーリーチ2大当たり変動パターンは3EE4H(64.4秒)、スーパーリーチ3大当たり変動パターンは3921H(58.5秒)、ノーマルリーチ大当たり変動パターンは2D1EH(46.2秒)、スーパーリーチ1外れ変動パターンは2B5CH(44.4秒)、スーパーリーチ2外れ変動パターンは25FDH(38.9秒)、スーパーリーチ3外れ変動パターンは217FH(34.3秒)、ノーマルリーチ外れ変動パターンは0F3CH(15.6秒)、通常外れ変動パターンは0465H(4.5秒)、短縮外れ変動パターンはFFFFH(既に十分に短い)となっている。
このように、本実施形態では、全回転リーチ大当たり変動パターンと短縮外れ変動パターンを除く全ての変動パターンの高速変動時間が同じ値(9.0秒)に設定されているため、全ての変動パターンについて第2判定値t2の値を共通とすることができる。
以上のように、特別図柄の変動時間の計時を行う特別図柄動作タイマの値が第1短縮判定時と第2短縮判定時との間の短縮判定期間内にある場合に、その特別図柄動作タイマに新たな初期値として短縮変動時間をセットすることで、その時点での残りの高速変動分をスキップして特別図柄の変動時間を短縮することができる。
最後に、特別図柄変動短縮コマンドバッファに55Hがセットされて(S414)特別図柄確定処理が終了する。ここで、特別図柄変動短縮コマンドバッファは、制御コマンド送信手段62に対して特別図柄変動短縮指定コマンドの送信を指示するためのもので、この特別図柄変動短縮コマンドバッファに所定の値、例えば55Hがセットされることに基づいて、特別図柄変動短縮指定コマンドが制御コマンド送信手段62から演出制御基板42側に送信されるようになっている。なお、この特別図柄変動短縮指定コマンドが送信されると、これに基づいて特別図柄の変動が中低速変動の先頭までスキップされる。
一方、S401において特別図柄動作タイマの値が0000Hであれば、即ち所定の通常変動時間又は短縮変動時間が経過しておれば、特別図柄停止コマンドバッファに01Hがセットされる(S415)。ここで、特別図柄停止コマンドバッファは、制御コマンド送信手段62に対して特別図柄変動停止指定コマンドの送信を指示するためのもので、この特別図柄停止コマンドバッファに01Hがセットされることに基づいて、特別図柄停止指定コマンドが制御コマンド送信手段62から演出制御基板42側に送信されるようになっている。
また、特別図柄動作タイマに00C7H(0.796秒)が新たな初期値としてセットされる(S416)。ここで新たな初期値がセットされた特別図柄動作タイマは、以降の処理では特別図柄確定時間を計時するタイマとして機能する。即ち、特別図柄動作タイマに新たに初期値としてセットされた00C7H(0.796秒)は、特別図柄の確定時間である。
更に、特別図柄動作ステータスに02Hが、短縮判定フラグに00Hが、特別図柄短縮判定タイマ1に0000Hが、特別図柄短縮判定タイマ2に0000Hが、夫々セットされ(S417〜S420)、特別図柄確定処理(S4)は終了する。
また、特別図柄処理(図7)のS2において特別図柄動作ステータスの値が02H(特別図柄終了処理待ち中)であれば、特別図柄動作タイマの値が判定され(S5)、この特別図柄動作タイマの値が0000Hであれば、即ち特別図柄の変動停止から所定の確定時間(0.796秒)が経過しておれば、特別図柄終了処理手段73による特別図柄終了処理(S6)が行われる。この特別図柄終了処理においては、例えば特別図柄変動中の各種フラグ等のリセットや、変動後の特別図柄が大当たり態様となった場合の続く第2利益状態の発生に向けた各種フラグやタイマのセット等の処理が行われる。
第2利益状態発生手段60は、大当たり判定処理手段74から大当たり態様の判定出力があり、特別図柄表示手段35の変動後の特別図柄が「7・7・7」等の大当たり態様となることに基づいて、遊技者に有利となる第2利益状態を発生させるためのものである。
この第2利益状態発生手段60は、特別図柄表示手段35の変動後の特別図柄が大当たり態様となった後に大入賞手段27の開閉板27aを開放し、また開閉板27aの開放から所定時間(例えば30秒)が経過するか、所定時間(例えば30秒)の経過までに大入賞手段27に所定数(例えば10個)の遊技球が入賞したときに開閉板27aを閉じ、更に入賞した遊技球が特定領域38を通過することを条件に、最大所定ラウンド(例えば16ラウンド)まで開閉動作を継続させるようになっている。
特別遊技状態発生手段61は、第2利益状態の終了後(又は発生後)に、遊技者に有利となる特別遊技状態を発生させるためのもので、確変遊技状態発生手段78と、時短遊技状態発生手段79とを備えている。
確変遊技状態発生手段78は、例えば特別停止図柄選択手段75により大当たり態様のうちの特別大当たり態様が選択され、変動後の特別図柄が特別大当たり態様となることを条件に、第2利益状態の終了後、例えば特別図柄が大当たり態様のうちの通常大当たり態様となって次の第2利益状態が発生するまで確変遊技状態を発生させるように構成されている。
確変遊技状態中は、特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/360の低確率)から高確率(例えば1/60程度)となる他、例えば普通図柄表示手段31及び特別図柄表示手段35の変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間となり、また特別図柄始動手段26の開放時間及び開放回数が通常よりも増加するようになっている。
なお、本実施形態では、大当たり判定処理手段74による大当たり判定処理(図9)において説明したように、大当たり判定値が設定される大当たり判定テーブルとして、確変遊技状態中以外での大当たり判定に用いる大当たり判定テーブル1と、確変遊技状態中での大当たり判定に用いる大当たり判定テーブル2とを別個に設け、大当たり判定テーブル2に設定される大当たり判定値の数を大当たり判定テーブル1に設定される大当たり判定値の数よりも多くすることで、確変遊技状態中の大当たり確率をそれ以外の状態よりも高くしている。
時短遊技状態発生手段79は、例えば特別図柄処理手段59の停止図柄選択機能により大当たり態様のうちの通常大当たり態様が選択され、変動後の特別図柄が通常大当たり態様となることを条件に、第2利益状態の終了後、例えば特別図柄が所定回数(ここでは100回とする)変動するまで時短遊技状態を発生させるように構成されている。なお、時短遊技期間中に、変動後の特別図柄が大当たり態様となって第2利益状態が発生した場合には、その時点で時短遊技状態は終了し、その大当たり態様が通常大当たり態様であった場合には、その第2利益状態の終了後に新たに時短遊技状態が発生する。
時短遊技状態中は、特別図柄表示手段35の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間となる他、例えば普通図柄表示手段31の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間となり、また特別図柄始動手段26の開放時間及び開放回数が通常よりも増加するようになっている。
制御コマンド送信手段62は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板42等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、普通図柄処理手段54の制御に基づいて左普通停止図柄指定コマンド、右普通停止図柄指定コマンド、普通図柄変動パターン指定コマンド、普通図柄停止コマンド等の普通図柄の変動制御コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、特別図柄処理手段59の制御に基づいて特別図柄変動パターン指定コマンド、左特別停止図柄指定コマンド、中特別停止図柄指定コマンド、右特別停止図柄指定コマンド、特別図柄変動短縮指定コマンド、特別図柄停止コマンド等の特別図柄の変動制御コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、各種遊技状態に応じて演出制御基板42側に音声、ランプの制御コマンドを送信する機能等を備えている。
演出制御基板42は、普通図柄表示手段31、特別図柄表示手段35、音声出力手段9、ランプ手段34等の演出手段を制御するためのもので、普通図柄制御手段81、特別図柄制御手段82、音声制御手段83、ランプ制御手段84等を備えている。
普通図柄制御手段81は、主制御基板41側からの普通図柄の変動制御コマンドに基づいて普通図柄表示手段31の表示制御を行うもので、普通図柄変動パターン指定コマンドを受信したときに、指定された普通図柄変動パターンに従って普通図柄表示手段31上で普通図柄の変動表示を開始させると共に、普通図柄停止コマンドを受信したときに、左普通停止図柄指定コマンド、右普通停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄で普通図柄の変動を停止、確定させるように構成されている。
特別図柄制御手段82は、主制御基板41側からの特別図柄の変動制御コマンドに基づいて特別図柄表示手段35の表示制御を行うもので、特別図柄変動パターン指定コマンドを受信したときに、指定された特別図柄変動パターンに従って特別図柄表示手段35上で特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄変動短縮指定コマンドを受信した場合にはその時点(高速変動)から中低速変動の先頭まで変動をスキップさせ、特別図柄停止コマンドを受信したときに、左特別停止図柄指定コマンド、中特別停止図柄指定コマンド、右特別停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄で特別図柄の変動を停止、確定させるように構成されている。
音声制御手段83は、スピーカー等の音声出力手段9の音声出力制御を行うもので、主制御基板41側からの音声制御コマンドに基づいて音声出力手段9から所定の効果音等を出力させるようになっている。
ランプ制御手段84は、ランプ手段34等の表示制御を行うもので、主制御基板41側からのランプ制御コマンドに基づいてランプ手段34等を所定のパターンで発光させるようになっている。
以上のような構成により、本パチンコ機において遊技者が発射ハンドル14を操作して発射手段13により遊技球が連続的に発射されると、発射検出スイッチ18によりその発射動作が検出され、発射停止判定手段50に対して所定時間間隔で検出信号が出力される。発射停止判定手段50は、発射停止判定処理(図6)において、発射検出スイッチ18からの検出信号がある毎に、発射停止確認フラグに00Hをセットする(S04)と共に発射停止確認タイマに初期値09C4H(10秒)をセットする(S05)。従って、発射動作が連続的に行われている間は、その発射動作が検出される毎に発射停止確認タイマに初期値09C4H(10秒)が新たにセットされるため、発射停止確認タイマの値が0000Hになることはない。
遊技者が発射ハンドル14の操作を停止すると、発射手段13による遊技球の発射動作が停止され、これによって発射検出スイッチ18からの検出信号の出力も停止される。そして、発射検出スイッチ18による最後の発射検出から10秒が経過した時点で、発射停止確認タイマの値が0000Hとなり、発射停止判定手段50により発射動作が停止された旨の判定が行われ、発射停止確認フラグに5AHがセットされる(S01,S02)。
特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理(図10,図11)においては、発射停止確認フラグに00Hがセットされている状態、即ち発射停止判定手段50により発射動作の停止と判定されていない状態では、外れ右特別図柄作成テーブル1(図17)を用いて右特別図柄の停止図柄が選択される(S30711a,S30712)。外れ右特別図柄選択テーブル1(図17)を用いる場合、外れ特別図柄作成用乱数2の値が00H又は01Hであれば図柄値は00H、外れ特別図柄作成用乱数2の値が02H又は03Hであれば図柄値は01H、…、外れ特別図柄作成用乱数2の値が12H又は13Hであれば図柄値は09Hとなり、図柄値(左−右差分値)00H〜09Hが同じ確率で選択されるため、停止図柄がリーチ態様となる確率(図柄値が00Hとなる確率)は1/10である。
一方、発射停止判定手段50により発射動作の停止と判定され、発射停止確認フラグに5AHがセットされると、特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理(図10,図11)において、外れ右特別図柄作成テーブル2(図18)を用いて右特別図柄の停止図柄が選択される(S30711a,S30711b)。外れ右特別図柄選択テーブル2(図18)を用いる場合、外れ特別図柄作成用乱数2の値が00H〜09Hであれば図柄値は00H、外れ特別図柄作成用乱数2の値が0AHであれば図柄値は01H、外れ特別図柄作成用乱数2の値が0BHであれば図柄値は02H、…、外れ特別図柄作成用乱数2の値が13Hであれば図柄値は09Hとなり、図柄値(左−右差分値)00Hが1/2、残りの図柄値01H〜09Hが1/2の確率で選択されるため、停止図柄がリーチ態様となる確率(図柄値が00Hとなる確率)は1/2である。
また、停止図柄がリーチ態様となる場合には、特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理(図12)においてリーチ変動パターン、即ちスーパーリーチ1〜3外れ変動パターン、ノーマルリーチ外れ変動パターンの何れかが選択され、その特別図柄の変動はリーチ変動となる。
このように、本実施形態の図柄変動変更手段77は、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、特別停止図柄選択手段75によるリーチ態様の選択率をそれまで(1/10)よりも高く(1/2)変更することにより、特別図柄の変動がリーチ変動となる可能性を高くするように構成されている。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、発射手段13による遊技球の発射動作が停止されたか否かを判定する発射停止判定手段50と、この発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、特別図柄表示手段35による特別図柄の変動がリーチ変動となる可能性を高くする図柄変動変更手段77とを備えているため、例えば遊技を中止しようと発射操作をやめた場合に、残りの特別図柄変動において遊技者の大当たりに対する期待感を高めるリーチ変動が出現する可能性が高くなり、遊技の中止を思い止まる遊技者が増えることで遊技ホールの売り上げ向上に貢献できる。
発射手段13による遊技球の発射を検出する発射検出スイッチ18を備え、発射停止判定手段50は、発射検出スイッチ18からの検出信号に基づいて遊技球の発射動作が停止されたか否かを判定するように構成されているため、簡単な構成で発射動作の停止を確実に判定することができる。
発射停止判定手段50は、発射検出スイッチ18からの検出信号の受信後、次の検出信号を受信することなく所定時間が経過したときに発射停止と判定するように構成されているため、1つのタイマを用いた簡易な処理により発射停止を確実に判定できると共に、発射動作が実際に停止されてから発射動作の停止と判定するまでの時間(上記所定時間)を任意に設定することができる。
続いて、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、図柄変動変更手段77により、スーパーリーチ変動パターンの選択率をそれまでよりも高くするように構成した3つの変更形態(第2〜第4の実施形態)について説明する。
図26、図27は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、スーパーリーチ外れ変動パターンの選択率がその他のテーブルよりも高くなるように設定された発射動作停止時専用の外れ中特別図柄選択テーブル3を新たに設けた例を示している。
図26は、第1の実施形態における外れ右特別図柄選択テーブル2(図18)を一部変更したもので、相対アドレス02Hに設定されている先頭アドレスのデータ値が(外れ中特別図柄選択テーブル3)に設定されている点のみが第1の実施形態における外れ右特別図柄選択テーブル2(図18)と相違している。
また、本実施形態では、外れ中特別図柄選択テーブルとして、第1の実施形態における外れ右特別図柄選択テーブル1,2(図19,図20)に加えて、図27に示す外れ右特別図柄選択テーブル3を新たに設けている。この外れ右特別図柄選択テーブル3では、図柄値(左−中差分値)として01H、09Hのみが選択可能となっており、また特別図柄停止オフセットとして01Hのみが選択されるように設定されている。
このような構成とすることにより、特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理(図10)においては、発射停止確認フラグの値が5AHであれば、即ち発射停止判定手段50により発射動作の停止が確認(判定)された場合には、外れ右特別図柄選択テーブル2が選択され(S30711b)、この外れ右特別図柄選択テーブル2に基づいて、図柄値(左−右差分値)としてリーチ態様に対応する00Hが高い確率(1/2)で選択される。
また、左−右差分値として00Hが選択された場合には、外れ中特別図柄選択テーブル3が選択され、この外れ中特別図柄選択テーブル3に基づいて図柄値(左−中差分値)として01Hと09Hとの何れかが選択される。ここで、左−中差分値が01H、09Hの場合には、左特別図柄番号(=右特別図柄番号)と中特別図柄番号との差が1となる特別停止図柄、例えば「7・6・7」、「7・8・7」等となるため、他の特別停止図柄の場合と比べて遊技者の大当たりに対する期待感をより喚起できる。
更に、この外れ中特別図柄選択テーブル3が選択された場合には、特別図柄停止オフセットとして01Hのみが選択されるため、特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理(図12)において、変動パターン選択テーブル2が選択され、高い確率でスーパーリーチ外れ変動パターンが選択される。
なお、発射停止判定手段50により発射動作の停止が確認されていない通常時に選択される外れ中特別図柄選択テーブル1を用いる場合であっても、左−中差分値として01H又は09Hが選択された場合には、特別図柄停止オフセットとして01Hが選択され、変動パターン選択テーブル2に基づいて高い確率でスーパーリーチ外れ変動パターンが選択されるが、この場合には左−中差分値として01H,09H以外が選択される可能性があり、この場合にはノーマル外れ変動パターンが選択される。
以上のように、本実施形態では、左−中差分値として01H,09Hの何れかが選択された場合にのみスーパーリーチ外れ変動パターンが選択されるように構成され、更に発射停止判定手段50により発射動作の停止が確認(判定)された場合には、リーチ態様となる場合の左−中差分値として01H,09Hのみが選択可能に構成されているため、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、スーパーリーチ変動パターンの選択率をそれまでよりも高くすることができ、例えば遊技を中止しようとしている遊技者の大当たりに対する期待感を更に高めて遊技を継続する確率を更に高めることができる。
なお、本実施形態では、左−中差分値として01H,09Hのみが選択可能となるように外れ中特別図柄選択テーブル3を設定した例を示したが、これに限られるものではなく、左−中差分値として01H,09Hが選択される確率が通常よりも高ければよい。
図28〜図30は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、スーパーリーチ外れ変動パターンの選択率がその他のテーブルよりも高くなるように設定された発射動作停止時専用の変動パターン選択テーブル6を新たに設けた例を示している。
本実施形態では、変動パターン選択テーブルとして、第1の実施形態における変動パターン選択テーブル1〜5(図22)に加えて、図30に示す変動パターン選択テーブル6を新たに設けている。この変動パターン選択テーブル6では、特別図柄変動オフセットとして、スーパーリーチ1〜3外れ変動パターンに対応する05H,06H,07Hの何れかが例えば同じ確率で選択されるように設定されている。
また、図29は、第1の実施形態における変動パターンアドレステーブル(図21)を一部変更したもので、相対アドレス0AHの位置に変動パターン選択テーブル6(図30)の先頭アドレスがセットされている。
更に、本実施形態では、特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理において、第1の実施形態における特別図柄変動パターン選択処理(図12)に対して、図28に示すS30809a〜S30809cの処理が追加されている。
即ち、特別図柄変動パターン選択処理(図28)において、特別図柄停止オフセットの値が01Hである場合に、発射停止確認フラグの値が5AH(発射停止確認)であれば、図柄変動変更手段77によりテーブルアドレスに08Hが加算されるようになっている(S30809a〜S30809c)。ここで、特別図柄停止オフセットの値が01Hとなるのは、左−中差分値として01H,09Hの何れかが選択された場合である(図19の外れ中特別図柄選択テーブル1参照)。
S30810の時点でのテーブルアドレスの値が0AHであれば、続くS30810において、変動パターンアドレステーブル(図29)に基づいて変動パターン選択テーブル6が選択され、この変動パターン選択テーブル6に基づいてスーパーリーチ1〜3外れ変動パターンの何れかが選択される。
以上のように、本実施形態では、左−中差分値として01H,09Hの何れかが選択された場合に選択される変動パターン選択テーブルとして、変動パターン選択テーブル2の他に、その変動パターン選択テーブル2よりもスーパーリーチ1〜3外れ変動パターンの選択率が高く設定された変動パターン選択テーブル3を設け、発射停止判定手段50により発射動作の停止が確認(判定)された場合には、その変動パターン選択テーブル3を用いて変動パターンを選択するように構成されているため、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、スーパーリーチ変動パターンの選択率をそれまでよりも高くすることができ、例えば遊技を中止しようとしている遊技者の大当たりに対する期待感を更に高めて遊技を継続する確率を更に高めることができる。
なお、本実施形態では、スーパーリーチ変動パターンのみが選択可能となるように変動パターン選択テーブル6を設定した例を示したが、これに限られるものではなく、スーパーリーチ変動パターンの選択率が通常よりも高ければよい。
以上説明した第2、第3の実施形態では、左−中差分値として01H,09Hの何れかが選択された場合にのみスーパーリーチ変動パターンが選択されるように構成した例を示したが、停止図柄の態様に拘わらずスーパーリーチ変動パターンを選択可能とする場合には、例えば次に示す第4の実施形態のように構成してもよい。
即ち、図31に示すように、本実施形態では、第1の実施形態を一部変更して、特別図柄変動パターン選択処理(図12)に対して、図31に示すS30809d〜S30809fの処理が追加されている。
即ち、特別図柄変動パターン選択処理(図31)において、特別図柄停止オフセットの値が02Hである場合に、発射停止確認フラグの値が5AH(発射停止確認)であれば、図柄変動変更手段77によりテーブルアドレスから02Hが減算されるようになっている(S30809d〜S30809f)。
S30810の時点でのテーブルアドレスの値が04H(特別図柄停止オフセット02Hに対応)であれば、続くS30810において変動パターン選択テーブル3が選択され、必ずノーマルリーチ外れ変動パターンが選択される。一方、S30810の時点でのテーブルアドレスの値が02H(特別図柄停止オフセット01Hに対応)であれば、続くS30810において変動パターン選択テーブル2が選択され、ノーマルリーチ外れ変動パターンと3種類のスーパーリーチ外れ変動パターンとの何れかが選択される。またそのときの選択率はノーマルリーチ外れ変動パターンよりもスーパーリーチ外れ変動パターンの方が高くなっている。
本実施形態では、特別図柄変動パターン選択処理においてS30809d〜S30809fの処理を行うことで、発射停止判定手段50により発射動作の停止と判定された場合には、特別図柄停止オフセットの値が02Hであっても、図柄変動変更手段77によりS30810の時点でのテーブルアドレスの値が強制的に02Hに変更され、スーパーリーチ変動パターンの選択率が高くなる。即ち、本実施形態の図柄変動変更手段77は、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、スーパーリーチ変動パターンの選択率をそれまでよりも高くするように構成されている。
このような構成とすることで、第2、第3の実施形態と同様、例えば遊技を中止しようとしている遊技者の大当たりに対する期待感を更に高めて遊技を継続する確率を更に高めることができる。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、本発明はこれら各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態のように、発射検出手段18からの検出信号の受信後、次の検出信号を受信することなく所定時間が経過したときに発射停止と判定する場合、その所定時間は任意に設定可能であるが、発射間隔(例えば0.6秒程度)よりも長く、発射からその遊技球が入賞するまでに要する概略時間よりも短い値に設定することが望ましい。
発射検出手段18は、遊技球の発射を検出できるものであればよく、磁気感応型の近接スイッチ、その他の非接触式の検出スイッチの他、接触式の検出スイッチ等を用いることができる。この発射検出手段18は、アレンジボール機等の組み合わせ式弾球遊技機には標準的に搭載されているため、例えば本発明をパチンコ機に採用する場合には、パチンコ機とアレンジボール機等の間で前枠3等の機枠を完全に共通化できる。
発射停止判定手段50は、発射ハンドル14からの操作信号、例えば発射ハンドル14が把持されているか否かを検出するタッチセンサからの検出信号に基づいて発射動作が停止されたか否かを判定するように構成してもよい。
第2〜第4の実施形態は、夫々第1の実施形態を一部変更することにより構成したが、第1〜第4の実施形態は任意に組み合わせることが可能である。
本実施形態では、特別図柄変動開始処理において、特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理を行い、その選択結果に基づいて特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理を行うように構成したが、特別図柄変動パターン選択処理手段76による特別図柄変動パターン選択処理の選択結果に基づいて特別停止図柄選択処理手段75による特別停止図柄選択処理を行うように構成してもよい。
実施形態では、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、特別図柄表示手段35による特別図柄の変動がリーチ変動となる可能性を高くするように構成したが、リーチ変動となる可能性を高くする以外に、例えば所定のキャラクターや背景を特別図柄表示手段35上に出現させたり、或いは所定のランプ発光、サウンド出力等を行ういわゆる予告の出現率を高くするようにしてもよい。即ち、発射停止判定手段50により発射停止と判定された場合に、図柄表示手段35による遊技図柄の変動において、上述したリーチ変動、所定のキャラクターや背景、所定のランプ発光、サウンド出力、その他の大当たり態様に関する特定演出が出現する可能性を高くするものであればよい。
制御系の基板構成は、実施形態に示したものに限られるものではなく、例えば演出制御基板42を、音声ランプ制御基板、図柄制御基板等の複数の基板により構成してもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。