JP4266117B2 - 超音波流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、都市ガス、水などの流体の流量を計測する流量計測装置として、超音波を利用して流速を測定する超音波流量計が知られている。その際の測定原理として、一般には「伝搬時間差法」が用いられる。これは、流路の流体流れ方向上手側及び下手側に一対の超音波送受信部を設け、超音波信号の送受信を交互に切り替えて、流れ方向上手側の超音波送信部(送信側振動子)から流れ方向下手側の超音波受信部(受信側振動子)に到達するまでの時間(以下、順方向到達時間という)と、流れ方向下手側の超音波送信部(送信側振動子)から流れ方向上手側の超音波受信部(受信側振動子)に到達するまでの時間(以下、逆方向到達時間という)との時間差から流路を流れる流体の平均流速及び流量を求める方法である。
【0003】
この順方向到達時間と逆方向到達時間との時間差を求めるには、
▲1▼超音波受信波形において、所定の閾値を超える(又は下回る)に至る波形部分をトリガー波とし、このトリガー波の振幅がゼロとなるゼロクロス点を受信波形上で検出する「ゼロクロス法」により、順方向到達時間と逆方向到達時間とをそれぞれ計測し、その時間差を算出する方法(特許文献1参照);
▲2▼順方向の超音波受信波形と逆方向の超音波受信波形とはほぼ等しい(合同である)との前提のもとに、DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等の高速A/D変換素子によって両波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、両波形の対応するサンプリング値を減算して相関係数を求める「相関法」により、順方向到達時間と逆方向到達時間との時間差を直接求める方法(特許文献2参照);
等が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−13958号公報
【特許文献2】
特開平11−241934号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法はいずれも、超音波信号の送受信を交互に切り替えて得られる一対の超音波受信波形から到達時間差を毎回検出し、平均流速及び流量を毎回計測する。しかしながら、例えばガスメータにおいて、現実にはガス管を流れるガスの流量にさほど変化が見られない場合が意外に多い。つまり、工場設備においては一定流量を流す使用形態が通常であり、一般家庭ではガスを使用しない時間帯が相当長い。したがって、毎回必ず到達時間差を検出することは、到達時間差の検出に割かれる時間が相対的に長くなり、測定用電源としての電池の消耗量が増加する。また、電池の無駄な消耗はエネルギー消費の面からみても好ましくない。特に、相関法では、到達時間差の検出精度は高いが、データ処理量が多いため電池の消耗度が激しくなる。
【0006】
そこで本発明の課題は、到達時間差の検出に割く時間を相対的に短くし、電池の消耗量を増加させることなく、省エネルギーを図ることのできる超音波流量計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するために前提となる超音波流量計として
流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
その後に得られた同方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段と、
を備えることができる
【0008】
この超音波流量計によれば、流量変化判定手段において流量が一定(流量変化なし)と判断されたときには到達時間差(ひいては流体流量)を計測せず、流量変化ありと判断されたときにのみ計測するようにできるので、到達時間差の検出に割かれる時間が相対的に短くなり、電池の消耗量の抑制と省エネルギー化を図れる。
【0009】
したがって、上記課題を解決するために本発明に係る超音波流量計は、第一の具体的態様として、
流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
その後に得られた他方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求める相関係数演算手段と、
その相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出する流量算出手段と、
さらにその後に得られた一方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するために本発明に係る超音波流量計は、第二の具体的態様として、
流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
その後に得られた同方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段と、
その流量変化判定手段において、前記差分が前記閾値より大となって前記流量が変化したと判定されたときに、後から得られた一方向の超音波受信波形に係る各サンプリング値を前記記憶手段に書き換え入力するとともに、他方向に向け超音波の送信が行われ、その超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求める相関係数演算手段と、
その相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出する流量算出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
さらに、上記課題を解決するために本発明に係る超音波流量計は、第三の具体的態様として、
流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
その後に得られた他方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求める相関係数演算手段と、
その相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出する流量算出手段と、
さらにその後に得られた一方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段とを備え、
前記流量変化判定手段において、前記差分が前記閾値より大となって前記流量が変化したと判定されたときに、後から得られた一方向の超音波受信波形に係る各サンプリング値を前記記憶手段に書き換え入力するとともに、再び他方向に向け超音波の送信が行われ、前記相関係数演算手段により、その超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求め、
前記流量算出手段により、前記相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出することを特徴とする。
【0012】
したがって、これらの超音波流量計によれば、相関係数演算又は流量変化判定で用いたサンプリング値を記憶手段に記憶しておいて、次回の流量変化判定又は相関係数演算で用いることができるので、サンプリングデータを無駄なく活用でき電池の消耗を少なくすることができる。特に、これらの超音波流量計のように相関法によって到達時間差を計測するために、データ処理量が多くなっても電池の消耗を抑制できる。
【0013】
相関係数演算手段において、超音波送信時を基準とし、超音波の伝搬距離に対応して定められた遅延時間の経過後に超音波受信波形に対するサンプリングを開始するようにすれば、到達時間差の計測のために実際に必要とされるサンプリングデータに絞って取得することができ、電池の消耗を抑制できる他、記憶手段の記憶容量も小さくてすむ。
【0014】
一方、流量変化判定手段において、超音波送信時を基準とし、超音波の伝搬距離に対応して定められた遅延時間の経過後に超音波受信波形に対するサンプリングを開始する場合にも、流量変化の判定のために実際に必要とされるサンプリングデータに絞って取得することができ、電池の消耗を抑制できる他、記憶手段の記憶容量も小さくてすむ。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、一般住宅用ガスメータ等として用いられる超音波流量計の一実施例の基本構成を示す。この超音波流量計100の流量測定用の流路1には、流量測定用ガス(流体)が流れ方向軸線Oに沿って図示の流れ方向に流通(平均流速v)している。また、流路1の壁10には、一対の超音波送受信部2,3が取り付けられている。図1では、流体の流れ方向上手側の超音波送受信部2(送受信振動子21(第一振動子))と流体の流れ方向下手側の超音波送受信部3(送受信振動子31(第二振動子))とが流路1を挟んで対向配置された透過型Z配列に構成されている。
【0016】
測定用の流路1は、少なくとも一対の超音波送受信部2,3間において流れ方向軸線Oが直線状であり、軸断面の形状及び断面積が流れ方向において同一に形成されている。測定対象がガスの場合、測定用流路1の軸断面形状は壁10により閉鎖された空間を形成するものであればよく、例えば、円形状、楕円形状、正方形状、矩形状等のいずれを採用してもよい。なお、測定対象が水等の液体であれば、測定用流路1の軸断面形状として壁10の天頂部が大気中に開放されたオープン形状(例えば半円形状等)を採用できる場合がある。
【0017】
超音波送受信部2は、流路1の壁10に固定され、圧電素子、振動板、電極板等から構成される送受信振動子21(第一振動子)を備えている。一方、超音波送受信部3は、超音波送受信部2(第一振動子21)よりも流れ方向下手側の壁10に固定され、圧電素子、振動板、電極板等から構成される送受信振動子31(第二振動子)を備えている。さらに、これら一対の超音波送受信部2,3には、第一振動子21又は第二振動子31を発振させるための駆動電圧回路等から構成される送信手段22と、第一振動子21又は第二振動子31の発生電圧を検出するための電圧検出回路等から構成される受信手段32とを備えている。これによって、第一振動子21は、流体の流れ方向下手側(超音波送受信部3側)に向けて超音波を送信するとともに、第二振動子31で送信された超音波を受信する。一方、第二振動子31は、流体の流れ方向上手側(超音波送受信部2側)に向けて超音波を送信するとともに、第一振動子21で送信された超音波を受信する。
【0018】
図1において、ガスの平均流速をv、ガス中を伝搬する音速をc、超音波の進行方向(測線M)とガスの流れ方向(流れ方向軸線O)とのなす角をθ(以下、測線角という)、超音波の伝搬距離をLとすると、順方向到達時間Td及び逆方向到達時間Tuはそれぞれ次のように表わされる。
Td=L/(c+v・cosθ) (1)
Tu=L/(c−v・cosθ) (2)
(1)、(2)式より次式が得られる。
v=K(L/2cosθ)(Tu−Td)/(Tu・Td) (3)
Q=v・A (4)
ただし、Kは補正係数、Aは流路1の断面積、Qはガスの流量である。
したがって、順方向到達時間Tdと逆方向到達時間Tu(到達時間差ΔT)の測定から、ガスの平均流速vと流量Qが求められる。このように、ガスの温度・含有成分等に依存する音速cを(3)式から消去することで、測定値(到達時間Td,Tu;到達時間差ΔT)と一定値(伝搬距離L,測線角θ)とから流速vが得られる利点を有している。
【0019】
そこで、図1に示すように、超音波流量計100には、計測部として、計測制御部4と切換手段7とが備えられている。切換手段7は、受信手段32で処理すべき信号を切り換える受信信号切換手段71と、送信する振動子21,31を切り換える送信切換手段72とを有する。
【0020】
計測制御部4は、CPU41、RAM42、ROM43、入出力インターフェース44等を有し、これらがバス45により送受信可能に接続されたマイクロコンピュータにより構成されている。ROM43は、流量計測プログラム格納エリア43aを有している。このエリア43aには流量を計測するための制御プログラム等が格納されている。RAM42には後述するサンプリング値がワークエリアとしてのサンプリング値記憶エリア42aに記憶され、サンプリング値記憶手段(記憶手段)の機能を有している。なお、CPU31は、後述する相関係数演算手段、流量算出手段及び流量変化判定手段としての各機能を有している。
【0021】
次に、図2のタイミングチャートを参照しつつ、図3のフローチャートにより超音波流量計100の計測部の作動を説明する。
まず、切換手段7により第一振動子21を送信側、第二振動子31を受信側に切り換え(S1)、第一振動子21から流れ方向下手側の第二振動子31へ向けて超音波を送信する(S2)。このとき第二振動子31で受信された超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値▲1▼をRAM42のサンプリング値記憶エリア42aに記憶する(S3)。
【0022】
続いて、切換手段7により第一振動子21を受信側、第二振動子31を送信側に切り換え(S4)、第二振動子31から流れ方向上手側の第一振動子21へ向けて超音波を送信する(S5)。このとき第一振動子21で受信された超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値▲2▼を取得する(S6)。S6で得られた各サンプリング値▲2▼とS3でサンプリング値記憶エリア42aに記憶された対応するサンプリング値▲1▼とに基づいて、▲1▼と▲2▼との相関係数を求める(S7)。なお、S6のサンプリング値▲2▼取得の際には、図2に示すように、超音波送信時(S5)を基準とし、超音波の伝搬距離L(図1参照)に対応して定められた遅延時間の経過後に超音波受信波形に対するサンプリングを開始する。したがって、電池消耗を抑制しながら必要なサンプリング値のみデータ取得でき、このことは、サンプリング値記憶エリア42aの記憶容量抑制にもなる。
【0023】
図4(a)は、S3でサンプリング値記憶エリア42aに記憶されたサンプリング値▲1▼を示し、図4(b)は、S6で取得されたサンプリング値▲2▼を示している。図4(a)と図4(b)とを用いて、相関法(S7)により図4(c)の相関係数を演算する。そして、図4(c)において、相関係数が最大値を示す時間軸の値を直接読み取って到達時間差ΔTを求め、既述の式(3),(4)より流量Qを算出する(S8)。ここで、本実施例では相関係数を演算する際にサンプリング値を直接用いているが、例えば、得られたサンプリングデータを近似式化して相関係数を求めるなど、他の演算方法を用いることもできる。
【0024】
再び、切換手段7により第一振動子21を送信側、第二振動子31を受信側に切り換え(S9)、第一振動子21から流れ方向下手側の第二振動子31へ向けて超音波を送信する(S10)。このとき第二振動子31で受信された超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値▲3▼を取得する(S11)。そして、S11で得られた各サンプリング値▲3▼とS3でサンプリング値記憶エリア42aに記憶された対応するサンプリング値▲1▼との差分を求め、この差分が所定の閾値より小さいときに(S12でNO)流量Qが一定であると判定しS10に戻り、第一振動子21からの超音波送信(S10)と、サンプリング値▲3▼の取得(S11)を反復する。差分が閾値より大の場合に(S12でYES)流量Qが変化したと判定し、S11で得られた各サンプリング値▲3▼をサンプリング値記憶エリア42aに書き換え入力して(S13)、S4にリターンする。なお、S11のサンプリング値▲3▼取得の際には、図2に示すように、超音波送信時(S10)を基準とし、超音波の伝搬距離L(図1参照)に対応して定められた遅延時間の経過後に超音波受信波形に対するサンプリングを開始する。したがって、電池消耗を抑制しながら必要なサンプリング値のみデータ取得でき、このことは、サンプリング値記憶エリア42aの記憶容量抑制にもなる。
【0025】
図5(a)は、S11で取得されたサンプリング値▲3▼を示し、図5(b)は、そのサンプリング値▲3▼とS3で記憶エリア42aに記憶されたサンプリング値▲1▼との差分が閾値と比較(S12)される様子を示している。
【0026】
なお、S4に戻ると、再び切換手段7により第一振動子21を受信側、第二振動子31を送信側に切り換え(S4)、第二振動子31から流れ方向上手側の第一振動子21へ向けて超音波を送信する(S5)。このとき第一振動子21で受信された超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値▲2▼を取得する(S6)。S6で得られた各サンプリング値▲2▼とS3でサンプリング値記憶エリア42aに記憶された対応するサンプリング値▲3▼(S13で書き換えられている)とに基づいて、▲3▼と▲2▼との相関係数を求める(S7)。そして、上記と同様に相関係数が最大値を示す時間軸の値を直接読み取って到達時間差ΔTを求め、流量Qを算出する(S8)。
【0027】
実施例において、超音波送受信部2,3(送受信振動子21,31)を透過型Z配列に配置する場合についてのみ説明したが、本発明は反射型V字配列等のその他の配置方式にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波流量計の一実施例の基本構成を示す説明図。
【図2】計測部の作動を示すタイミングチャート。
【図3】図2のフローチャート。
【図4】相関係数演算の処理手法を示す説明図。
【図5】流量変化判定の処理手法を示す説明図。
【符号の説明】
1 流路
2,3 超音波送受信部
21 第一振動子(送受信振動子)
31 第二振動子(送受信振動子)
4 計測制御部
41 CPU(相関係数演算手段、流量算出手段、流量変化判定手段)
42 RAM(記憶手段)
100 超音波流量計

Claims (5)

  1. 流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
    いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
    その後に得られた他方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求める相関係数演算手段と、
    その相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出する流量算出手段と、
    さらにその後に得られた一方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段と、
    を備えることを特徴とする超音波流量計。
  2. 流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
    いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
    その後に得られた同方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段と、
    その流量変化判定手段において、前記差分が前記閾値より大となって前記流量が変化したと判定されたときに、後から得られた一方向の超音波受信波形に係る各サンプリング値を前記記憶手段に書き換え入力するとともに、他方向に向け超音波の送信が行われ、その超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求める相関係数演算手段と、
    その相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出する流量算出手段と、
    を備えることを特徴とする超音波流量計。
  3. 流体を通過させるための流路に一対の超音波送受信部を設置し、これら一対の超音波送受信部間において流体の流れ方向下手側及び上手側の双方向に向けて超音波を送信させ、到達時間の時間差に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計において、
    いずれか一方向の超音波受信波形を時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、その各サンプリング値を記憶する記憶手段と、
    その後に得られた他方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求める相関係数演算手段と、
    その相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出する流量算出手段と、
    さらにその後に得られた一方向の超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値との差分が所定の閾値より小さいときに前記流量が一定であると判定する流量変化判定手段とを備え、
    前記流量変化判定手段において、前記差分が前記閾値より大となって前記流量が変化したと判定されたときに、後から得られた一方向の超音波受信波形に係る各サンプリング値を前記記憶手段に書き換え入力するとともに、再び他方向に向け超音波の送信が行われ、前記相関係数演算手段により、その超音波受信波形を同様に時間軸方向に所定のサイクルで各々サンプリングしてA/D変換し、それにより得られた各サンプリング値と前記記憶手段に記憶された対応するサンプリング値とに基づいて相関係数を求め、
    前記流量算出手段により、前記相関係数演算手段で得られた相関係数が最大値となる時間を前記到達時間の時間差とし、その時間差に基づいて流体の流量を算出することを特徴とする超音波流量計。
  4. 前記相関係数演算手段において、超音波送信時を基準とし、超音波の伝搬距離に対応して定められた遅延時間の経過後に超音波受信波形に対するサンプリングを開始する請求項ないしのいずれか1項に記載の超音波流量計。
  5. 前記流量変化判定手段において、超音波送信時を基準とし、超音波の伝搬距離に対応して定められた遅延時間の経過後に超音波受信波形に対するサンプリングを開始する請求項1ないしのいずれか1項に記載の超音波流量計。
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