JP4265739B2 - ビニル系重合体の精製方法 - Google Patents

ビニル系重合体の精製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
精密重合の一つであるリビング重合は分子量・分子量分布の制御等が可能であり、末端官能性ポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等の様々な機能性材料を製造するために利用される。リビング重合の一つである原子移動ラジカル重合はビニル系モノマーの選択性が広くかつ温和な条件で重合可能であることから特に利用価値が高い。例えば原子移動ラジカル重合の一例として、有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、周期律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体を触媒とする重合系が挙げられる(例えば、Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.Soc.1995,117,5614,Macromolecules 1995,28,7901,Science 1996,272,866、あるいはSawamotoら、Macromolecules 1995,28,1721を参照)。これらの重合法により製造されるビニル系重合体は重合体末端にハロゲン基を有することを特徴とする。
【0003】
ハロゲン基含有ビニル系重合体は様々な機能性材料の製造中間体等としての利用が可能である。例えば、ハロゲン基をアルケニル基含有基に変換することでアルケニル基を有するビニル系重合体が製造される。アルケニル基含有ビニル系重合体は分子内に複数個のヒドロシリル基を有する化合物と反応させることにより架橋し、硬化物を与える。また、アルケニル基を反応性シリル基含有ヒドロシラン化合物と反応させることによりビニル系重合体中に反応性シリル基を導入することができる。これらの反応には、通常、白金等の金属錯体を触媒とするヒドロシリル化反応が利用される。
【0004】
一方、ビニル系重合体中に残存する重合触媒等はヒドロシリル化反応の触媒毒として作用するため、重合体の精製が必要となる。また、重合触媒等はビニル系重合体を著しく着色させる。我々は重合触媒等の除去及びシリル化活性を高める方法として吸着処理法を開発した(特開平11−193307)。しかしながら、ビニル系重合体の重合後直ぐにこの技術を適用する場合には大量の吸着剤が必要であり、高価な吸着剤の大量使用、大量の吸着剤の分離処理に伴うビニル系重合体の収率の低下が問題となる。従って、ビニル系重合体の重合後に一旦、重合触媒等の除去を行なった後に吸着処理によるビニル系重合体の精製を行なうことが必要である。ビニル系重合体は重合体と重合触媒等が共存した状態であり、不溶化した触媒等と重合体に溶解した触媒等が存在する。吸着処理法を実施するまでに少なくとも不溶化した触媒等を除去し、望ましくは溶解した触媒等も除去することが吸着処理法を実施するまでの前処理として効果を発揮する。従来の技術としては、ビニル系重合体からの触媒等を、溶媒希釈の後に遠心分離で固液分離する方法などがあげられる(特開平2001−323014)。ただし、これらの方法ではビニル系重合体中に不溶化した触媒等は除去可能であるが、溶解した触媒等は除去できず、この処理の後に重合体の精製処理として吸着処理法を実施しても大量の吸着剤の使用が必要になることがあるなどの問題を抱えていた。また、酸化剤や還元剤で処理した後、触媒等を固液分離する方法もあげられる(特開平2002−69119、特開平2002−69121)。ただし、これらの方法でもビニル系重合体からの触媒等の除去が十分でないことがあるため、この処理の後に重合体の精製処理として吸着処理法を実施しても大量の吸着剤の使用が必要になることがあるなどの問題を抱えていた。従って、吸着処理法の前処理として重合体中に溶解した触媒等も除去し、できるかぎりビニル系重合体中に残存する触媒等を除去することが必要となる。一方、ビニル系重合体中に残存する触媒等は微分散化しているため、ビニル系重合体をそのまま、あるいは溶媒希釈の後に固液分離しても分離性が悪いことがあるという問題を抱えていた。固液分離操作としてろ過を行なう場合には、分離対象である触媒等を肥大化させることがろ過による分離性向上に必須であり、分離対象である触媒等の肥大化を行なわない場合は、極めてろ過分離性が悪い、あるいは微細な孔を持つろ材を必要とすることからろ過速度が極めて小さいことがあるという問題を抱えていた。また、固液分離操作として遠心分離を行う場合には、微分散化している触媒等を高い遠心力を印加して分離することが必要となる。高遠心力を印加できる遠心分離機は高速回転機器となるため高価格であり、メンテナンス等も頻繁に行なわなければならないという欠点を抱えていた。従って、ビニル系重合体を吸着処理法によって精製処理する前に、重合体に共存した重合触媒等を出来うるかぎり固液分離して除去することが好ましく、さらに固液分離する前に何らかの前処理を行ない、溶解した触媒を不溶化させ、さらに肥大化させて固液分離性を向上させることが好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術ではビニル系重合体からの触媒等の除去が十分でないために、後処理として吸着処理法によって精製処理する場合に、大量の吸着剤を必要とするという問題を抱えていた。また、ビニル系重合体中に残存する触媒等が微分散化しているために除去のための固液分離が難しいという問題を抱えていた。
そこで本発明はこれらの課題を解決し、ビニル系重合体の経済的かつ効率的な精製方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
我々は種々検討の結果、ビニル系重合体中に残存する重合触媒等を除去する手段として以下の処理が有効であることを見出した。
(1)本発明は、原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体の精製方法であって、以下の工程1及び工程2を経ることを特徴とする精製方法である。
工程1(養生工程):原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体を固体添加物の存在下で50℃以上250℃以下にする工程
工程2(固液分離工程):工程1を経たビニル系重合体に対する処理工程であって、ビニル系重合体中に存在する不溶成分をビニル系重合体中から分離除去する工程
(2)工程1の加熱温度は、80℃以上250℃以下であることがより好ましく、100℃以上で250℃以下あることが更に好ましい。
(3)本発明は、本発明の精製方法により得られるビニル系重合体でもある。
本発明においては、工程1を養生工程、工程2を固液分離工程という。
【0007】
本発明においては、工程1の固体添加物が活性アルミナ系吸着剤、酸化マグネシウム系吸着剤、酸化アルミ系吸着剤、酸化アルミ−酸化マグネシウム系吸着剤、ハイドロタルサイト系吸着剤、活性白土、活性炭、ゼオライト、珪藻土系ろ過助剤、真珠岩系ろ過助剤、砂、アンスラサイト、アスベスト、セルロース、炭素質ろ過助剤、酸性白土、ベントナイトのうちの一つあるいはこれらの組み合わせであることが好ましい。
本発明においては、工程1の加熱の際に酸化剤を添加することが好ましい。
本発明においては、工程2の固液分離工程が濾過法、又は沈降法による固液分離法であることが好ましい。
本発明においては、ビニル系重合体が(メタ)アクリル系重合体であることが好ましく、またビニル系重合体がハロゲン基を有するビニル系重合体であることが好ましい。
本発明においては、ビニル系重合体がアルケニル基及び/又は水酸基を有するビニル系重合体であることが好ましく、さらにこの重合体が以下の(A)及び(B)の工程により製造されるものであることが好ましい。
(A)ビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合を行い、末端にハロゲン基を有するビニル系重合体を製造する工程
(B)アルケニル基を分子内に複数個有する化合物又は分子内にアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を末端ハロゲン基に反応させる工程
本発明においては、上記アルケニル基を分子内に複数個有する化合物が非共役ジエン化合物であり、さらにはアルケニル基含有炭化水素系化合物あり、さらにはアルケニル基含有脂肪族炭化水素系化合物あり、さらには1,7−オクタジエンであることが好ましい。本発明においては、上記アルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物がアルケニル基含有脂肪族アルコールであり、さらにはCH2=CH−(CH)n−OH(nは0以上10以下の整数)であることが好ましい。
本発明においては、ビニル系重合体の数平均分子量が1000以上100000以下であること、及びビニル系重合体の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.05以上1.50以下であることが好ましい。
ビニル系重合体の精製を2回以上おこなう場合は、重合後1回目の精製として本発明の精製方法を実施することが好ましい。
また本発明は、請求項1から17いずれか記載の精製方法により得られるビニル系重合体に関する。また本発明は、本発明の精製方法により得られたビニル系重合体を含有するヒドロシリル化反応性組成物に関する。また本発明は、上記いずれか記載の精製方法をおこなうことを特徴とするビニル系重合体の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体の精製方法である。まず始めに原子移動ラジカル重合について詳述する。
【0009】
本発明における原子移動ラジカル重合とは、リビングラジカル重合の一つであり、有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属を中心金属とする金属錯体を触媒としてビニル系モノマーをラジカル重合する方法である。原子移動ラジカル重合法は分子量・分子量分布の制御が可能であり、重合末端にハロゲン基を導入することも可能であることから、ハロゲン基含有ビニル系重合体の製造方法に最も適している。原子移動ラジカル重合について具体的に説明する。
【0010】
原子移動ラジカル重合は例えば、Matyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、7901頁,サイエンス(Science)1996年、272巻、866頁、WO96/30421号公報,WO97/18247号公報、WO98/01480号公報,WO98/40415号公報、あるいはSawamotoら、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、1721頁、特開平9−208616号公報、特開平8−41117号公報などが挙げられる。
【0011】
この原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられる。具体的に例示するならば、
65−CH2X、C65−C(H)(X)CH3
65−C(X)(CH32
(ただし、上の化学式中、C65はフェニル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
3−C(H)(X)−CO24
3−C(CH3)(X)−CO24
3−C(H)(X)−C(O)R4、R3−C(CH3)(X)−C(O)R4
(式中、R3、R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
3−C64−SO2
(上記の各式において、R3は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
等が挙げられる。
【0012】
有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤としてビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合を行うことにより、一般式(1)を末端に有するビニル系重合体が得られる。
−C(R1)(R2)(X) (1)
(式中、R1及びR2はビニル系モノマーのエチレン性不飽和基に結合した基を示す。Xは塩素、臭素又はヨウ素を示す。)
原子移動ラジカル重合の開始剤として、重合を開始する官能基とともに重合を開始しない特定の反応性官能基を併せ持つ有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を用いることもできる。このような場合、一方の主鎖末端に特定の反応性官能基を、他方の主鎖末端にハロゲン基含有構造(1)を有するビニル系重合体が得られる。このような特定の反応性官能基としては、アルケニル基、架橋性シリル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等が挙げられる。これらの反応性官能基の反応性を利用して一段階又は数段階の反応を経ることによりビニル系重合体に他の適当な官能基を導入することができる。
【0013】
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としては限定されず、例えば、一般式(2)に示す構造を有するものが例示される。
67C(X)−R8−R9−C(R5)=CH2 (2)
(式中、R5は水素、またはメチル基、R6、R7は水素、または、炭素数1〜20の1価のアルキル基、アリール基、またはアラルキル、または他端において相互に連結したもの、R8は、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、またはo−,m−,p−フェニレン基、R9は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいても良い、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
置換基R6、R7の具体例としては、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。R6とR7は他端において連結して環状骨格を形成していてもよい。
【0014】
一般式(2)で示される、アルケニル基を有する有機ハロゲン化物の具体例としては、
XCH2C(O)O(CH2nCH=CH2
3CC(H)(X)C(O)O(CH2nCH=CH2
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2nCH=CH2
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2nCH=CH2
【0015】
【化1】
Figure 0004265739
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
XCH2C(O)O(CH2nO(CH2mCH=CH2
3CC(H)(X)C(O)O(CH2nO(CH2mCH=CH2
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2nO(CH2mCH=CH2
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2nO(CH2mCH=CH2
【0016】
【化2】
Figure 0004265739
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C64−(CH2n−CH=CH2
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH2n−CH=CH2
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH2n−CH=CH2
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C64−(CH2n−O−(CH2m−CH=CH2
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH2n−O−(CH2m−CH=CH2
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH2n−O−(CH2mCH=CH2
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C64−O−(CH2n−CH=CH2
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH2n−CH=CH2
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH2n−CH=CH2
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C64−O−(CH2n−O−(CH2m−CH=CH2
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH2n−O−(CH2m−CH=CH2
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH2n−O−(CH2m−CH=CH2
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに一般式(3)で示される化合物が挙げられる。
2C=C(R5)−R9−C(R6)(X)−R10−R7 (3)
(式中、R5、R6、R7、R9、Xは上記に同じ、R10は、直接結合、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、または、o−,m−,p−フェニレン基を表す)
9は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基(1個以上のエーテル結合を含んでいても良い)であるが、直接結合である場合は、ハロゲンの結合している炭素にビニル基が結合しており、ハロゲン化アリル化物である。この場合は、隣接ビニル基によって炭素−ハロゲン結合が活性化されているので、R10としてC(O)O基やフェニレン基等を有する必要は必ずしもなく、直接結合であってもよい。R9が直接結合でない場合は、炭素−ハロゲン結合を活性化するために、R10としてはC(O)O基、C(O)基、フェニレン基が好ましい。
【0017】
一般式(3)の化合物を具体的に例示するならば、
CH2=CHCH2X、
CH2=C(CH3)CH2X、
CH2=CHC(H)(X)CH3、CH2=C(CH3)C(H)(X)CH3
CH2=CHC(X)(CH32、CH2=CHC(H)(X)C25
CH2=CHC(H)(X)CH(CH32
CH2=CHC(H)(X)C65、CH2=CHC(H)(X)CH265
CH2=CHCH2C(H)(X)−CO2R、
CH2=CH(CH22C(H)(X)−CO2R、
CH2=CH(CH23C(H)(X)−CO2R、
CH2=CH(CH28C(H)(X)−CO2R、
CH2=CHCH2C(H)(X)−C65
CH2=CH(CH22C(H)(X)−C65
CH2=CH(CH23C(H)(X)−C65
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)
等を挙げることができる。
【0018】
アルケニル基を有するハロゲン化スルホニル化合物の具体例を挙げるならば、
o−,m−,p−CH2=CH−(CH2n−C64−SO2X、
o−,m−,p−CH2=CH−(CH2n−O−C64−SO2X、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
等である。
【0019】
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としては特に限定されず、例えば一般式(4)に示す構造を有するものが例示される。
67C(X)−R8−R9−C(H)(R5)CH2−[Si(R112-b(Y)bO]m−Si(R123-a(Y)a (4)
(式中、R5、R6、R7、R8、R9、Xは上記に同じ、R11、R12は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R11またはR12が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする)
一般式(4)の化合物を具体的に例示するならば、
XCH2C(O)O(CH2nSi(OCH33
CH3C(H)(X)C(O)O(CH2nSi(OCH33
(CH32C(X)C(O)O(CH2nSi(OCH33
XCH2C(O)O(CH2nSi(CH3)(OCH32
CH3C(H)(X)C(O)O(CH2nSi(CH3)(OCH32
(CH32C(X)C(O)O(CH2nSi(CH3)(OCH32
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは0〜20の整数、)
XCH2C(O)O(CH2nO(CH2mSi(OCH33
3CC(H)(X)C(O)O(CH2nO(CH2mSi(OCH33
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2nO(CH2mSi(OCH33
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2nO(CH2mSi(OCH33
XCH2C(O)O(CH2nO(CH2mSi(CH3)(OCH32
3CC(H)(X)C(O)O(CH2nO(CH2m−Si(CH3)(OCH32
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2nO(CH2m−Si(CH3)(OCH32
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2nO(CH2m−Si(CH3)(OCH32
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C64−(CH22Si(OCH33
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH22Si(OCH33
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH22Si(OCH33
o,m,p−XCH2−C64−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH23Si(OCH33
o,m,p−XCH2−C64−(CH22−O−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH22−O−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH22−O−(CH23Si(OCH33
o,m,p−XCH2−C64−O−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH23−Si(OCH33
o,m,p−XCH2−C64−O−(CH22−O−(CH23−Si(OCH33
o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH22−O−(CH23Si(OCH33
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH22−O−(CH23Si(OCH33
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
等が挙げられる。
【0020】
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに、一般式(5)で示される構造を有するものが例示される。
(R123-a(Y)aSi−[OSi(R112-b(Y)bm−CH2−C(H)(R5)−R9−C(R6)(X)−R10−R7 (5)
(式中、R5、R7、R8、R9、R10、R11、R12、a、b、m、X、Yは上記に同じ)
このような化合物を具体的に例示するならば、
(CH3O)3SiCH2CH2C(H)(X)C65
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2C(H)(X)C65
(CH3O)3Si(CH22C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH22C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH23C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH23C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH24C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH24C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH29C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH29C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH23C(H)(X)−C65
(CH3O)2(CH3)Si(CH23C(H)(X)−C65
(CH3O)3Si(CH24C(H)(X)−C65
(CH3O)2(CH3)Si(CH24C(H)(X)−C65
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)
等が挙げられる。
【0021】
上記ヒドロキシル基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
HO−(CH2n−OC(O)C(H)(R)(X)
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)上記アミノ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
2N−(CH2n−OC(O)C(H)(R)(X)
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)
上記エポキシ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
【0022】
【化3】
Figure 0004265739
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、nは1〜20の整数)ハロゲン基を1分子内に2つ以上有する重合体を得るためには、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物が開始剤として用いるのが好ましい。具体的に例示するならば、
【0023】
【化4】
Figure 0004265739
【0024】
【化5】
Figure 0004265739
等があげられる。
【0025】
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体である。更に好ましいものとして、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル若しくはその誘導体、1,10−フェナントロリン若しくはその誘導体、又はテトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン若しくはヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等が配位子として添加される。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh33)も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl2(PPh32)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh32)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu32)も、触媒として好適である。
【0026】
原子移動ラジカル重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーであり、特に好ましくはアクリル酸エステルモノマーであり、更に好ましくは、アクリル酸ブチルである。本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%含まれていることが好ましい。なお上記表現形式で例えば(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/あるいはメタクリル酸を表す。
【0027】
原子移動ラジカル重合は、無溶媒でも可能であるが、各種の溶媒中で行うこともできる。溶媒の種類としては特に限定されず、例えば、ベンジエン、トルエン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、アニソール、ジメトキシベンジエン等のエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンジエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒等が挙げられる。これらは、単独でもよく、2種以上を併用してもよい。また、エマルジョン系もしくは超臨界流体CO2を媒体とする系においても重合を行うことができる。
【0028】
限定はされないが、重合は、0〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、室温〜150℃、より好ましくは50〜120℃の範囲である。
【0029】
原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体とは、原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体若しくはその変性体である。ビニル系重合体としては既に例示したビニル系モノマーの重合体であるが、生成物の物性等から、スチレン系(共)重合体及び(メタ)アクリル酸系(共)重合体が好ましく、より好ましくは、アクリル酸エステル系(共)重合体及びメタクリル酸エステル系(共)重合体であり、特に好ましくはアクリル酸エステル系(共)重合体であり、更に好ましくは、アクリル酸ブチル系(共)重合体である。
【0030】
ビニル系重合体の分子量は特に限定されないが、数平均分子量として1000以上100000以下が好ましく、5000以上50000以下がより好ましい。ビニル系重合体の分子量分布は特に限定されないが1.05以上1.50以下が好ましく、1.10以上1.40以下がより好ましい。
【0031】
ビニル系重合体は官能基を有するものであってもよい。官能基としては特に限定されないが例えば、アルケニル基、水酸基、シリル基、アミノ基、カルボン酸基、カルボン酸塩基、エポシキ基等が例示されるが、アルケニル基、水酸基が好ましい。官能基の数については特に限定はないが0.5以上5.0以下が好ましく、0.8以上4.0以下がより好ましく、1.2以上3.0以下が更に好ましく、1.5以上2.5以下が特に好ましい。官能基の位置は特に限定されないが官能基を架橋性反応基として利用する場合には分子鎖末端に近い方が好ましく、分子鎖末端に存在することがより好ましい。
【0032】
官能基の導入方法としては特に限定されず、様々な方法が利用される。例えば、
(1)官能基を有するビニル系モノマーを原子移動ラジカル重合条件下で所定のビニル系モノマーと共重合させる方法、
(2)官能基を有するラジカル重合性の低いオレフィン化合物をビニル系重合体の末端ハロゲン基に原子移動ラジカル重合条件下で反応させる方法、
(3)官能基を有する特定の化合物によりビニル系重合体の末端ハロゲン基を置換する方法、
等が例示される。ビニル系重合体の分子量、分子量分布、官能基数等の制御が可能で目的に応じたビニル系重合体の分子設計が可能であるという点で特に(2)の方法が好ましい。
【0033】
次に官能基導入方法(2)について詳述する。
【0034】
原子移動ラジカル重合の最中又は終点において、官能基を有する重合性の低いオレフィン化合物を添加すると、末端にほぼ1つづつ付加し、その結果として、このオレフィン化合物の有する官能基が重合体の末端に導入される。重合の終点とは、単量体の好ましくは80%以上が反応した時点、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、特別に好ましくは99%以上が反応した時点である。
官能基を有する重合性の低いオレフィン化合物としては一般式6に示される化合物から選ばれる。
【0035】
【化6】
Figure 0004265739
{上の式中、R15 は、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボン酸基、エステル基、エーテル基、アミド基、シリル基、一般式7:
【0036】
【化7】
Figure 0004265739
(R16 は水素原子あるいはメチル基を表す)
で表される基、あるいは重合性のオレフィンを含まない炭素数1〜20の有機基であり、R13は炭素数1〜20の2価の炭化水素基あるいは一般式8:
【0037】
【化8】
Figure 0004265739
(上の式中、R17 は酸素原子、窒素原子あるいは炭素数1〜20の有機基であり、R18 は水素原子あるいはメチル基であり同じでも異なっていてもよい)
の構造を持つ基であり、且つ、R14 は水素原子あるいはメチル基である}
一般式6において、R13の具体例としては、
−(CH2n −(nは1〜20の整数)、
−CH(CH3 )−、−CH(CH2 CH3 )−、−C(CH32 −、−C(CH3 )(CH2 CH3 )−、−C(CH2 CH32 −、−CH2 CH(CH3 )−、
−(CH2n −O−CH2 −(nは1〜19の整数)、
−CH(CH3 )−O−CH2 −、−CH(CH2 CH3 )−O−CH2 −、−C(CH32 −O−CH2 −、−C(CH3 )(CH2 CH3 )−O−CH2 −、−C(CH2 CH32 −O−CH2 −、
−(CH2n −O−(CH2m −(m、nは1〜19の整数、ただし2≦m+n≦20)、
−(CH2n −C(O)O−(CH2m −(m、nは1〜19の整数、ただし2≦m+n≦20)、
−(CH2n −OC(O)−(CH2m −C(O)O−(CH2l −(lは0〜18の整数、m、nは1〜17の整数、ただし2≦l+m+n≦18)、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −(CH2m −(mは0〜13の整数、nは1〜14の整数、ただし1≦m+n≦14)、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −O−(CH2m −(mは0〜13の整数、nは1〜14の整数、ただし1≦m+n≦14)、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −O−CH(CH3 )−(nは1〜12の整数)、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −O−CH(CH32 −(nは1〜11の整数)、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −C(O)O−(CH2m −(m、nは1〜12の整数、ただし2≦m+n≦13)、
−(CH2n −OC(O)−o−,m−,p−C64 −C(O)O−(CH2m −(m、nは1〜11の整数、ただし2≦m+n≦12)、
−(CH2n −o−,m−,p−C64 −OC(O)−(CH2m −(m、nは1〜12の整数、ただし2≦m+n≦13)、
−(CH2n −C(O)O−o−,m−,p−C64 −(CH2m −(m、nは1〜11の整数、ただし2≦m+n≦12)、
等が挙げられる。
一般式6において、R14については水素原子あるいはメチル基であるが、水素原子が好ましい。
一般式6において、R15としては、以下のような基が例示される。
【0038】
【化9】
Figure 0004265739
−[Si(R212-b(Y)bO]m−Si(R223-a(Y)a
〔式中、R19、R20は炭素数1〜20の炭化水素基であって、同一又は異なっていてもよい。R21、R22は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3 SiO−(R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR′は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R21またはR22が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。〕
19としては、具体的には以下のような基が例示される。
−(CH2n −CH3
−CH(CH3 )−(CH2n −CH3
−CH(CH2 CH3 )−(CH2n −CH3
−CH(CH2 CH32
−C(CH32 −(CH2n −CH3
−C(CH3 )(CH2 CH3 )−(CH2n −CH3
−C65
−C65 (CH3 )、
−C65 (CH32
−(CH2n −C65
−(CH2n −C65 (CH3 )、
−(CH2n −C65 (CH32
(nは0以上の整数で、各基の合計炭素数は20以下)
また、Yで示される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、具体的には、水素、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられ、加水分解性がマイルドで取り扱いやすいという点から、アルコキシ基が特に好ましい。該加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、a+mb、すなわち、加水分解性基の総和は、1〜5の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基がこのシリル基中に2個以上結合するときは、それらは同一であっても、異なっていてもよい。このシリル基を構成するケイ素原子は、1個でもよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合により連結されたケイ素原子の場合には20個程度まであってもよい。
その内、アルケニル基を導入するために用いられる、重合性の低いアルケニル基を2つ持つ化合物としては一般式9に示される化合物から選ばれる。
【0039】
【化10】
Figure 0004265739
(上の式中、R13は上述と同じ基であり、R14及びR15は水素原子あるいはメチル基であり同じでも異なっていてもよい)
一般式9の化合物に特に制約はないが、なかでも、R13が炭素数1〜20の2価の炭化水素基である場合、好ましいものとして、以下のものが例示される。
【0040】
【化11】
Figure 0004265739
nは1〜20の整数であるが、原料入手の容易さから、nは2、4、6のものが好ましい。すなわち、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンが好ましい。
【0041】
この他に、官能基を有する重合性の低いオレフィン化合物としては、アルケニルアルコール、アルケニルアミン、ヘキセノールなどが挙げられる。
【0042】
重合性の低いオレフィン化合物が有するシリル基としては特に限定されないが、上記式においてm=0のものが好ましい。
【0043】
アミノ基、水酸基あるいはカルボン酸基を持つ重合性の低いオレフィン化合物を重合末端に反応させる場合には、そのまま反応させても構わないが、それらの基が、重合末端あるいは触媒に影響を与える場合があるので、その場合には保護基をつけた化合物を用いても構わない。保護基としては、アセチル基、シリル基、アルコキシ基などが挙げられる。
【0044】
これらの官能基を導入するために用いられる重合性の低いオレフィン化合物を添加する量は、特に限定されない。これらの化合物はアルケニル基の反応性があまり高くないため、反応速度を高めるためには添加量を増やすことが好ましく、一方、コストを低減するためには添加量は成長末端に対して等量に近い方が好ましく、状況により適正化する必要がある。
また、末端にアルケニル基を導入する場合、重合性の低いアルケニル基を2つ以上持つ化合物を添加する量は、重合成長末端に対して過剰量であることが好ましい。等量あるいは末端より少量の場合、2つのアルケニル基の両方ともが反応し、重合末端をカップリングしてしまう可能性がある。2つのアルケニル基の反応性が等しい化合物の場合、カップリングの起こる確率は、過剰に添加する量に応じて統計的に決まってくる。よって、好ましくは1.5倍以上、さらに好ましくは3倍以上、特に好ましくは5倍以上である。
【0045】
本発明は原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体の精製方法である。ここで「精製」とは、原子移動ラジカル重合の後にビニル系重合体又はその混合物中の不純物を系外に除去する処理であって、ビニル系重合体の物理的若しくは化学的変性物又はその混合物に対して行われる処理であってもよい。処理としては例えば、重合等で使用される溶媒の除去、重合触媒等の不溶成分の除去、水抽出・吸着剤処理等による処理、加熱処理等が例示される。また、ハロゲン基等の除去、官能基導入等の化学的変性もその一つである。
【0046】
本発明の精製方法は、以下の工程1及び工程2を経ることを特徴とする精製方法である。
工程1(養生工程):原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体を固体添加物の存在下で50℃以上250℃以下にする工程。
工程2(固液分離工程):工程1を経たビニル系重合体に対する処理工程であって、ビニル系重合体中に存在する不溶成分をビニル系重合体中から分離除去する工程。
【0047】
工程1及び工程2を経ることによりビニル系重合体の透明度の向上、触媒等の除去がなされるため、後の精製工程で使用される吸着剤の減量、精製工程の簡略化等が実現する。工程2は工程1の後に実施されればよく、工程1と工程2の間に別の処理がなされてもよいが、工程1に引き続いて工程2が実施されることが好ましい。
【0048】
工程1はビニル系重合体の養生工程である。処理温度としては高温が好ましいが、処理温度が高すぎるとビニル系重合体の熱的劣化が起こるので、処理温度範囲としては好ましくは50℃以上250℃以下、より好ましくは80℃以上250℃以下、特に好ましくは100℃以上で250℃以下である。処理時間は特に限定されず、数分から数十時間の範囲で加熱処理が可能であるが、高温状態で長時間加熱処理するとビニル系重合体の熱的劣化が起こるため、必要以上の加熱処理は避けることが好ましい。また、処理温度を高くすることによって処理に要する時間を短縮することができる。(メタ)アクリル酸系(共)重合体は耐熱性が高く、分解開始温度が高いので高温での処理が可能である。
工程1で添加する固体添加物としては吸着剤が好ましい。合成無機系吸着剤、合成樹脂性吸着剤等の合成吸着剤が好ましく、合成無機系吸着剤がより好ましい。合成無機系吸着剤としては特に限定されないが、活性アルミナ系吸着剤、酸化マグネシウム系吸着剤、酸化アルミ系吸着剤、酸化アルミ−酸化マグネシウム系吸着剤、ハイドロタルサイト系吸着剤、活性白土、活性炭、多孔質体等が例示される。また、固体添加物としてろ過助剤の添加も好ましい。ろ過助剤としては特に限定されないが珪藻土系ろ過助剤、真珠岩系ろ過助剤などが例示される。固体添加物はこれらを単独で用いてもよく、複数を組み合わせてもよい。工程1で添加する固体添加物を添加する部数は合計で10部以下が望ましく、より望ましくは合計で5部以下、さらに望ましくは合計で2部以下である。
工程1では酸化剤を添加することが望ましい。酸化剤が共存した状態で工程1をおこなってもよいし、酸化剤をビニル系重合体と接触させた後に工程1をおこなってもよい。
【0049】
本精製法で用いる酸化剤を以下に例示するが、本発明はこれらの酸化剤に限定されるものではない。
(a)重金属を含む化合物。具体例としては、二酸化マンガン;過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸塩類;酢酸マンガン、硫酸マンガン、ピロリン酸マンガン等のマンガン塩類;三酸化クロム;重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩類;塩化クロミル;クロム酸t−ブチル;酢酸クロミル;四酢酸鉛;酸化鉛;酢酸水銀;酸化水銀;四酸化オスミウム;四酸化ルテニウム;二酸化セレンなどが挙げられる。
(b)ハロゲン類。具体例としては、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン;フッ化塩素、三フッ化塩素、三フッ化臭素、五フッ化臭素、塩化臭素、塩化ヨウ素等のハロゲン間化合物類などが挙げられる。
(c)窒素酸化物を含む化合物。具体例としては、硝酸;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩類;亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩類;酸化二窒素、三酸化二窒素、二酸化窒素等の窒素酸化物などが挙げられる。
(d)ハロゲンと酸素原子を有する化合物。具体例としては、二酸化塩素;過塩素酸、過ヨウ素酸等の過ハロゲン酸;塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、塩素酸アンモニウム等の塩素酸塩類;過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等の過塩素酸塩類;亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム等の亜塩素酸塩類;次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等の次亜塩素酸塩類;臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩類;ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム等のヨウ素酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸塩類;
(e)金属過酸化物。具体例としては、過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどのアルカリ金属過酸化物;過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム等のアルカリ土類金属過酸化物などが挙げられる。
(f)有機過酸化物。具体例としては、t−ブチルヒドロペルオキシド、クミルヒドロペルオキシド等のアルキルヒドロペルオキシド類;過酸化ジベンゾイル、過酸化ジーp−ニトロベンゾイル、過酸化ジーp−クロロベンゾイル等の過酸化ジアシル類;過酢酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸、メタクロロ過安息香酸、モノペルオキシフタル酸、過ギ酸等の有機過酸類;過酢酸t−ブチル、過安息香酸t−ブチル等の過酸エステル類;過酸化ジーt−ブチル等の過酸化ジアルキル類などが挙げられる。
(g)過酸化水素およびその誘導体。具体例としては、過酸化水素;過炭酸ナトリウム;過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム等の過ホウ酸塩類;過酸化尿素などが挙げられる。これらの化合物は水溶液にした際や熱等で分解する際に過酸化水素を放出することを特徴とする。
(h)酸素、オゾン。
その他、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;ニトロソジスルホン酸カリウム;三塩素化イソシアヌル酸などが挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもかまわない。これらの中でも取り扱いの容易さや重合体処理後の残査の除去の容易さから、(c)の窒素酸化物を含む化合物から(h)の酸素・オゾン類までに例示した酸化剤が好ましく、過酸化水素およびその誘導体、酸素、オゾンがより好ましく、酸素が特に好ましい。酸化剤として酸素を使用する場合について以下に詳述する。
【0050】
ビニル系重合体と接触させる酸素は、純酸素又は酸素含有混合気体でも良い。希釈する気体は、窒素やヘリウム、アルゴン等の不活性ガスのように一般的なものが使用されて良い。ビニル系重合体と酸素を接触させる際、ビニル系重合体は無溶剤でも溶剤で希釈しても構わない。希釈溶剤としては一般的なものが使用されてよい。また溶剤を使用する場合は、爆発の危険性があるため使用する溶剤の爆発限界酸素濃度以外の酸素濃度で行うべきである。酸化剤処理の温度については特に制限はない。ただし高温且つ純酸素又は高酸素濃度混合気体と接触させる場合は、ビニル系重合体の品質例えば分子量分布等に悪影響をおよぼす可能性があるため好ましくない。酸素と重合体又は重合体溶液の気液接触には様々な実施態様が可能であるが、撹拌混合又はオリフィスから気体をバブリングさせる回分操作で行う回分式のほか、気体を容器にバブリングし重合体溶液を通液する気泡塔方式等も利用できる。さらに必要に応じて撹拌による混合分散に加えて、容器の振とう、超音波の利用など、分散効率を向上させる諸操作を取り入れることができる。
【0051】
工程1の処理は溶剤の有無は特に限定されないが、溶媒下であればビニル系重合体よりも極性の低い溶媒下での処理が好ましい。
【0052】
工程1の養生処理によりビニル系重合体に溶解している触媒等が不溶化し、また残存する触媒等が肥大化されるため工程2の固液分離工程で効率的に触媒等の除去が実施できる。
【0053】
工程2はビニル系重合体中に存在する不溶成分の除去工程(固液分離工程)である。分離方法としては特に限定されず、濾過法、沈降法等の一般的な分離方法が利用される。濾過法としては例えばヌッチェ等による減圧濾過方法、フィルタープレス方式等の加圧濾過方法等が例示される。不溶成分の量が少なく、濾過性がよい場合にはカートリッジフィルター、ストレーナー等による簡易濾過、砂濾過等が簡便である。沈降法としては静置分離法、デカンター、遠心沈降機等が例示される。濾過と沈降を組み合わせた方法としては例えば、バスケット型遠心濾過機等による遠心濾過法等が例示される。工程1で添加した固体添加物をろ過助剤としても有効に機能させ、ケークろ過とするためにろ過による固液分離が好ましい。
【0054】
工程2において不溶成分の粒子系、量に応じた濾過助剤を使用してもよい。濾過助剤としては特に限定されないが、珪藻土等の一般的なものが使用されてよい。ビニル系重合体の粘度が高く、固液分離の操作性が悪くなる場合には溶剤で希釈してもよい。希釈溶剤としては特に限定されず一般的な溶剤が使用されてよいが、ビニル系重合体よりも極性の高い溶剤を使用すると重合触媒等の溶解性を高めるのでビニル系重合体よりも極性の低い溶剤を使用することが好ましい。極性が低すぎるとビニル系重合体の溶解が困難となるのでビニル系重合体に応じて適切な溶剤を選択することが好ましい。溶剤の極性を調整するために2種以上の溶剤を混合して使用してもよい。ビニル系重合体が(メタ)アクリル酸エステル系重合体である場合にはトルエン、キシレン、ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系化合物が好ましい。ビニル系重合体若しくはその混合物を加温して固液分離処理を行ってもよい。
【0055】
ビニル系重合体の品質として、より高い精製度、触媒等除去率若しくはより高いシリル化活性が要求される場合には必要に応じて吸着剤処理工程を組み合わせてもよい。吸着剤としては特に限定されないが、合成無機系吸着剤、合成樹脂性吸着剤等の合成吸着剤が好ましく、合成無機系吸着剤がより好ましい。合成無機系吸着剤としては特に限定されないが、活性アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アルミ−酸化マグネシウム系吸着剤、ハイドロタルサイト系吸着剤等が例示される。
【0056】
無機系吸着剤とビニル系重合体又は重合体溶液の固液接触には様々な実施態様が可能であるが、撹拌混合と固液分離を回分操作で行う回分式のほか、吸着剤を容器に充填し重合体溶液を通液する固定層方式、吸着剤の移動層に液を通じる移動層式、吸着剤を流動化して吸着を行う流動層式等も利用できる。さらに必要に応じて撹拌による混合分散に加えて、容器の振とう、超音波の利用など、分散効率を向上させる諸操作を取り入れることができる。重合体又は重合体溶液を吸着剤に接触させた後、濾過、遠心分離、沈降分離等の方法で吸着剤を除去し、必要に応じて希釈、水洗を加え、目的とする清澄な重合体溶液を得る。
【0057】
吸着処理工程はビニル系重合体の後処理工程においていずれの段階で行ってもよい。例えば、
(1)工程1よりも以前の段階で吸着処理を行う方法
(2)工程1の加熱処理の後に吸着処理を行い、吸着剤の分離回収操作を兼ねて工程2の固液分離操作を行う方法
(3)工程2の固液分離工程よりも以後の段階で吸着処理を行う方法
等が例示される。吸着処理は必要に応じて溶剤希釈及び/又は加熱をして行ってもよい。
本発明の精製方法は、重合後1回目の精製として実施することが好ましい。原子移動ラジカル重合により得られた重合体は比較的多量の不純物を含有するため、通常は精製を2回以上おこなう必要がある。精製を2回以上おこなう場合、本発明の精製方法を第1回目の精製方法として実施する方が、2回目以降の精製法として実施するよりも不純物の除去効率が良いので好ましい。
【0058】
原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体は、本発明である後処理方法により処理することによってヒドロシリル化活性が高くなるので、ヒドロシリル化反応性組成物の構成成分のうちの1成分として利用することができる。特に分子内にアルケニル基を有するビニル系重合体はヒドロシリル化反応性組成物の反応性成分として利用できる。
【0059】
次にヒドロシリル化反応性組成物について詳述する。
【0060】
ヒドロシリル化反応性組成物としては例えば、(A)分子内にアルケニル基を有するビニル系重合体、(B)ヒドロシリル基含有化合物を含有するヒドロシリル化反応性組成物が挙げられる。
【0061】
A成分のビニル系重合体は上述の方法により得られる分子内にアルケニル基を有するビニル系重合体である。ハロゲン基を有するビニル系重合体である場合には脱ハロゲン化され、ハロゲン基量が低減されたものが好ましい。B成分のヒドロシリル基含有化合物としては特に制限はなく、各種のものを用いることができる。例えば、分子内に少なくとも1.1個のヒドロシリル基を有する化合物、架橋性シリル基を併せ持つヒドロシラン化合物等が挙げられる。以下に具体的なヒドロシリル化反応性組成物を示す。
<ヒドロシリル化反応性組成物(1)>
B成分が分子内に少なくとも1.1個のヒドロシリル基を有する化合物である場合には、組成物はヒドロシリル化反応により硬化物を与える。すなわち、ヒドロシリル化反応性組成物は硬化性組成物(硬化性組成物(1))である。
【0062】
このような分子内に少なくとも1.1個のヒドロシリル基を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、一般式(22)または(23)で表される鎖状ポリシロキサン;
23 3SiO−[Si(R232O]a−[Si(H)(R24)O]b−[Si(R24)(R25)O]c−SiR23 3 (22)
HR23 2SiO−[Si(R232O]a−[Si(H)(R24)O]b−[Si(R24)(R25)O]c−SiR23 2H (23)
(式中、R23およびR24は炭素数1〜6のアルキル基、または、フェニル基、R25は炭素数1〜10のアルキル基またはアラルキル基を示す。aは0≦a≦100、bは2≦b≦100、cは0≦c≦100を満たす整数を示す。)
一般式(24)で表される環状シロキサン;
【0063】
【化12】
Figure 0004265739
(式中、R26およびR27は炭素数1〜6のアルキル基、または、フェニル基、R28は炭素数1〜10のアルキル基またはアラルキル基を示す。dは0≦d≦8、eは2≦e≦10、fは0≦f≦8の整数を表し、かつ3≦d+e+f≦10を満たす。)
等の化合物を用いることができる。
【0064】
これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもかまわない。これらのシロキサンの中でも(メタ)アクリル系重合体との相溶性の観点から、フェニル基を有する下記一般式(25)、(26)で表される鎖状シロキサンや、一般式(27)、(28)で表される環状シロキサンが好ましい。
(CH33SiO−[Si(H)(CH3)O]g−[Si(C652O]h−Si(CH33 (25)
(CH33SiO−[Si(H)(CH3)O]g−[Si(CH3){CH2C(H)(R24)C65}O]h−Si(CH33 (26)
(式中、R24は水素またはメチル基を示す。gは2≦g≦100、hは0≦h≦100の整数を示す。C65はフェニル基を示す。)
【0065】
【化13】
Figure 0004265739
(式中、R29は水素、またはメチル基を示す。iは2≦i≦10、jは0≦j≦8、かつ3≦i+j≦10を満たす整数を示す。C65はフェニル基を示す。)
B成分の少なくとも1.1個のヒドロシリル基を有する化合物としてはさらに、分子中に2個以上のアルケニル基を有する低分子化合物に対し、一般式(22)から(28)に表されるヒドロシリル基含有化合物を、反応後にも一部のヒドロシリル基が残るようにして付加反応させて得られる化合物を用いることもできる。分子中に2個以上のアルケニル基を有する化合物としては、各種のものを用いることができる。例示するならば、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン等の炭化水素系化合物、O,O’−ジアリルビスフェノールA、3,3’−ジアリルビスフェノールA等のエーテル系化合物、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリルピロメリテート等のエステル系化合物、ジエチレングリコールジアリルカーボネート等のカーボネート系化合物が挙げられる。
【0066】
上記一般式(22)から(28)に示した過剰量のヒドロシリル基含有化合物に対し、ヒドロシリル化触媒の存在下、上に挙げたアルケニル基含有化合物をゆっくり滴下することにより該化合物を得ることができる。このような化合物のうち、原料の入手容易性、過剰に用いたシロキサンの除去のしやすさ、さらにはビニル系重合体への相溶性を考慮して、下記のものが好ましい。
【0067】
【化14】
Figure 0004265739
A成分のビニル系重合体とB成分のヒドロシリル基含有化合物は任意の割合で混合することができるが、硬化性の面から、アルケニル基とヒドロシリル基のモル比が5〜0.2の範囲にあることが好ましく、さらに、2.5〜0.4であることが特に好ましい。モル比が5以上になると硬化が不十分でべとつきのある強度の小さい硬化物しか得られず、また、0.2より小さいと、硬化後も硬化物中に活性なヒドロシリル基が大量に残るので、クラック、ボイドが発生し、均一で強度のある硬化物が得られない。
【0068】
A成分のビニル系重合体とB成分のヒドロシリル基含有化合物との硬化反応は、2成分を混合して加熱することにより進行するが、反応をより迅速に進めるために、ヒドロシリル化触媒を添加することができる。このようなヒドロシリル化触媒としては特に限定されず、例えば、有機過酸化物やアゾ化合物等のラジカル開始剤、および遷移金属触媒が挙げられる。
【0069】
ラジカル開始剤としては特に限定されず、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)イソプロピルベンゼンのようなジアルキルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、m−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドのようなジアシルペルオキシド、過安息香酸−t−ブチルのような過酸エステル、過ジ炭酸ジイソプロピル、過ジ炭酸ジ−2−エチルヘキシルのようなペルオキシジカーボネート、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのようなペルオキシケタール等を挙げることができる。
【0070】
また、遷移金属触媒としても特に限定されず、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh33,RhCl3,RuCl3,IrCl3,FeCl3,AlCl3,PdCl2・H2O,NiCl2,TiCl4等が挙げられる。これらの触媒は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもかまわない。触媒量としては特に制限はないが、(A)成分のアルケニル基1molに対し、10-1〜10-8molの範囲で用いるのが良く、好ましくは10-3〜10-6molの範囲で用いるのがよい。10-8molより少ないと硬化が十分に進行しない。またヒドロシリル化触媒は一般に高価で腐食性であり、また、水素ガスを大量に発生して硬化物が発泡してしまう場合があるので10-1mol以上用いないのが好ましい。
【0071】
硬化温度については特に制限はないが、一般に0℃〜200℃、好ましくは30℃〜150℃、さらに好ましくは80℃〜150℃で硬化させるのがよい。これにより短時間で硬化性組成物を得ることができる。
<ヒドロシリル化反応性組成物(2)>
B成分のヒドロシリル基含有化合物として架橋性シリル基を併せ持つヒドロシラン化合物を用いてもよい。
架橋性シリル基を併せ持つヒドロシラン化合物としては特に制限はないが、代表的なものを示すと、一般式29で示される化合物が例示される。
H−[Si(R212-b(Y)bO]m−Si(R223-a(Y)a (29)
{式中、R21、R22は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R21またはR22が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。
【0072】
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性シリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。架橋性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。
【0073】
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式30
H−Si(R223-a(Y)a (30)
(式中、R22、Y、aは前記に同じ)
で示される架橋性基を有する化合物が入手容易な点から好ましい。
【0074】
B成分として上述のヒドロシラン化合物を用いたヒドロシリル化反応性組成物をヒドロシリル化することにより分子内に架橋性シリル基を有するビニル系重合体が得られる。
【0075】
上述の方法により製造される分子内に少なくとも1.1個架橋性シリル基を有するビニル系重合体は架橋し、硬化物を与える。次に、分子内に少なくとも1.1個架橋性シリル基を有するビニル系重合体を含有する硬化性組成物(硬化性組成物(2))について詳述する。
【0076】
本発明の架橋性シリル基としては、一般式31;
−[Si(R212-b(Y)bO]m−Si(R223-a(Y)a (31)
{式中、R21、R22は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R21またはR22が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
で表される基があげられる。
【0077】
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。
【0078】
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性シリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。架橋性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式32
−Si(R223-a(Y)a (32)
(式中、R22、Y、aは前記と同じ。)で表される架橋性シリル基が、入手が容易であるので好ましい。
【0079】
本発明の架橋性シリル基を有するビニル系重合体を硬化させて成る硬化物にゴム的な性質が特に要求される場合には、ゴム弾性に大きな影響を与える架橋点間分子量が大きくとれるため、架橋性シリル基の少なくとも1個は分子鎖の末端にあることが好ましい。より好ましくは、全ての官能基を分子鎖末端に有するものである。
【0080】
A成分のビニル系重合体とB成分の架橋性シリル基を併せ持つヒドロシラン化合物の割合は特に限定されないが、ヒドロシリル基がアルケニル基に対して当量以上であることが好ましい。
【0081】
ヒドロシリル化反応をより迅速に進めるために、ヒドロシリル化触媒を添加することができる。このようなヒドロシリル化触媒としては既に例示したものが使用されてよい。
【0082】
反応温度については特に制限はないが、一般に0℃〜200℃、好ましくは30℃〜150℃、さらに好ましくは80℃〜150℃である。
【0083】
硬化性組成物(2)を硬化させるにあたっては縮合触媒を使用してもしなくてもよい。縮合触媒としてはテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジメトキシド、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の有機錫化合物;オクチル酸鉛、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、1,3−ジアザビシクロ(5,4,6)ウンデセン−7等のアミン系化合物あるいはそれらのカルボン酸塩;ラウリルアミンとオクチル酸錫の反応物あるいは混合物のようなアミン系化合物と有機錫化合物との反応物および混合物;過剰のポリアミンと多塩基酸から得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成物;アミノ基を有するシランカップリング剤、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等の公知のシラノール触媒1種または2種以上を必要に応じて用いればよい。使用量は末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体に対し、0〜10重量%で使用するのが好ましい。加水分解性基Yとしてアルコキシ基が使用される場合は、この重合体のみでは硬化速度が遅いので、硬化触媒を使用することが好ましい。
<硬化性組成物>
上記硬化性組成物(1)、硬化性組成物(2)には、物性を調整するために各種の添加剤、例えば、難燃剤、老化防止材、充填材、可塑剤、物性調整剤、反応希釈剤、接着性付与剤、貯蔵安定性改良剤、溶剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、光硬化性樹脂などを必要に応じて適宜配合してもよい。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0084】
また、ビニル系重合体は本来、耐久性に優れた重合体であるので、老化防止剤は必ずしも必要ではないが、従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を適宜用いることができる。
<充填材>
配合できる充填材としては、特に限定されないが、強度などの物性を付与するために例えば、微粉末シリカ、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレーおよび活性亜鉛華等の補強性充填材などが挙げられる。補強性充填材は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でもシリカ微粉末が好ましく、湿式製造法等から得られる含水シリカ、および乾式製造法等から得られる乾式シリカなどが用いることができる。これらのうちで組成物に水分が多く含まれると硬化反応時に副反応等が起こる可能性があるため、無水シリカが特に好ましい。更に無水シリカの表面を疎水処理したものが成形に適した流動性を発現しやすいため特に好ましい。また他に、増量あるいは物性調整のために補強性のあまり強くない充填材も用いることができる。
<可塑剤>
配合できる可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル、等の炭化水素系油;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールとこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤類;アクリル系可塑剤を始めとするビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体類等を単独、または2種以上混合して使用することができるが、必ずしも必要とするものではない。なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
<貯蔵安定性改良剤>
配合できる貯蔵安定性改良剤は、本組成物の貯蔵時の増粘および貯蔵後の硬化速度の著しい変化を抑えることができるものであれば特に限定されず、例えば、ベンゾチアゾール、ジメチルマレート等が挙げられる。
<溶剤>
配合できる溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤等が挙げられる。それらの溶剤は重合体の製造時に用いてもよい。
<接着性付与剤>
配合できる接着性付与剤としては硬化物に接着性を付与するものであれば特に限定されないが、架橋性シリル基含有化合物が好ましく、更にはシランカップリング剤が好ましい。これらを具体的に例示すると、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン;ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。
【0085】
それらの中でも分子中にエポキシ基、(メタ)アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、カルバメート基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基等の炭素原子および水素原子以外の原子を有する有機基と架橋性シリル基を併せ持つシランカップリング剤が好ましい。これらを具体的に例示すると、イソシアネート基を有するアルコキシシラン類としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類、;イソシアヌレート基を有するアルコキシシラン類としては、トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類;アミノ基を有するアルコキシシラン類としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;メルカプト基を有するアルコキシシラン類としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;カルボキシル基を有するアルコキシシラン類としては、β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ハロゲン基を有するアルコキシシラン類としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類等が挙げられる。
【0086】
また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。
【0087】
更にこれらの中でも、硬化性及び接着性の点から、分子中にエポキシ基あるいは(メタ)アクリル基を有するアルコキシシラン類がより好ましい。これらを更に具体的に例示すると、エポキシ基を有するアルコキシシラン類としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等が、(メタ)アクリル基を有するアルコキシシラン類としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
【0088】
また、接着性を更に向上させるために、架橋性シリル基縮合触媒を上記接着性付与剤とともに併用することができる。架橋性シリル基縮合触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫ジメトキシド、オクチル酸錫等の有機錫化合物、アルミニウムアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の有機チタン化合物などが挙げられる。
【0089】
シランカップリング剤以外の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0090】
上記接着性付与剤は、ビニル系重合体100重量部に対して、0.01〜20重量部配合するのが好ましい。0.01重量部未満では接着性の改善効果が小さく、20重量部を越えると硬化物物性に悪影響を与える。好ましくは0.1〜10重量部であり、更に好ましくは0.5〜5重量部である。
【0091】
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。これら接着性付与剤は添加することにより被着体に対する接着性を改善することができる。
<成形方法>
本発明の硬化性組成物を成形体として用いる場合の成形方法としては、特に限定されず、一般に使用されている各種の成形方法を用いることができる。例えば、注型成形、圧縮成形、トランフファー成形、射出成形、押し出し成形、回転成形、中空成形、熱成形などが挙げられる。特に自動化、連続化が可能で、生産性に優れるという観点から射出成形によるものが好ましい。また、ガスケットとして用いる場合等には、フランジ面等に塗布した硬化性組成物を未硬化状態で両面から挟み付けた後、硬化させるウエットタイプと、硬化させてから挟み付けるドライタイプの両者が可能である。
<用途>
本発明の硬化性組成物は、限定はされないが、建築用弾性シーリング材や複層ガラス用シーリング材等におけるシーリング材、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、電気電子用ポッティング材、フィルム、ガスケット、注型材料、人工大理石、各種成形材料、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材等の様々な用途に利用可能である。
【0092】
更に、本発明の硬化性組成物から得られたゴム弾性を示す成形体は、ガスケット、パッキン類を中心に広く使用することができる。例えば自動車分野ではボディ部品として、気密保持のためのシール材、ガラスの振動防止材、車体部位の防振材、特にウインドシールガスケット、ドアガラス用ガスケットに使用することができる。シャーシ部品として、防振、防音用のエンジンおよびサスペンジョンゴム、特にエンジンマウントラバーに使用することができる。エンジン部品としては、冷却用、燃料供給用、排気制御用などのホース類、エンジンオイル用シール材などに使用することができる。また、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも使用できる。家電分野では、パッキン、Oリング、ベルトなどに使用できる。具体的には、照明器具用の飾り類、防水パッキン類、防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用の防振・吸音と空気シール材、電気温水器用の防滴カバー、防水パッキン、ヒータ部パッキン、電極部パッキン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用のホース類、防水パッキン、電磁弁、スチームオーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パッキン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、水受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温ヒータ部パッキン、蒸気吹き出し口シールなど燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ドレインパッキン、加圧チューブ、送風チューブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフラム弁、送気管など、音響機器用のスピーカーガスケット、スピーカーエッジ、ターンテーブルシート、ベルト、プーリー等が挙げられる。建築分野では、構造用ガスケット(ジッパーガスケット)、空気膜構造屋根材、防水材、定形シーリング材、防振材、防音材、セッティングブロック、摺動材等に使用できる。スポ―ツ分野では、スポーツ床として全天候型舗装材、体育館床等、スポーツシューズとして靴底材、中底材等、球技用ボールとしてゴルフボール等に使用できる。防振ゴム分野では、自動車用防振ゴム、鉄道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防舷材等に使用できる。海洋・土木分野では、構造用材料として、ゴム伸縮継手、支承、止水板、防水シート、ラバーダム、弾性舗装、防振パット、防護体等、工事副材料としてゴム型枠、ゴムパッカー、ゴムスカート、スポンジマット、モルタルホース、モルタルストレーナ等、工事補助材料としてゴムシート類、エアホース等、安全対策商品としてゴムブイ、消波材等、環境保全商品としてオイルフェンス、シルトフェンス、防汚材、マリンホース、ドレッジングホース、オイルスキマー等に使用できる。その他、板ゴム、マット、フォーム板等にも使用できる。
【0093】
【実施例】
以下に、この発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、この発明は、下記実施例に限定されない。
【0094】
下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
【0095】
下記実施例中、「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804;昭和電工(株)製)、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。重合体1分子当たりに導入された反応性官能基(反応性官能基:「アルケニル基の数」または「シリル基の数」)は1H−NMRによる濃度分析を行い、GPCにより求まる数平均分子量により算出した。「Cu濃度」は重合体を高温で酸処理した後、金属分を水抽出し、ICP−AES法にて重合体中のCu濃度を算出した。
【0096】
以下に、実施例、比較例を示す。
製造例1
(アクリル酸n−ブチルの重合)
攪拌機付き反応槽にCuBr(4.2部)、アセトニトリル(27.3部)を加え、窒素雰囲気下で65℃で15分間攪拌した。これにアクリル酸n−ブチル(100部)、2、5−ジブロモアジピン酸ジエチル(8.8部)、アセトニトリル(16.6部)を添加し、よく攪拌混合した。ペンタメチルジエチレントリアミン(0.17部)を添加し、重合を開始させた。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸n−ブチル(400部)を連続的に滴下した。アクリル酸n−ブチルの滴下途中にトリアミン(0.68部)を分割添加した。
(ビニル系重合体へのアルケニル基導入反応)
モノマー反応率が96%に達した時点で残モノマー、アセトニトリルを80℃で脱揮した後、1,7−オクタジエン(53.7部)、アセトニトリル(132部)、トリアミン(1.69部)を添加し、引き続き70℃で加熱攪拌し、アルケニル基を有する重合体を含有する混合物を得た。
(重合溶媒、アルケニルキ導入剤の除去)
混合物中のアセトニトリル、未反応の1,7−オクタジエンを80℃で加熱減圧脱揮した。加熱攪拌しながら減圧度を徐々に上げていった。減圧度が5Torrに到達した時点で2hr放置した。混合物中のアセトニトリル量をガスクロマトグラフィーで分析した結果、混合体中のアセトニトリルは1000ppm以下であった。混合体の1部を採取し、メチルシクロヘキサンで希釈した後、活性アルミナでろ過した。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[1])を得た。重合体[1]の数平均分子量は24700、分子量分布は1.32であった。重合体[1]中に含まれる臭素量は元素分析の結果、重合体1kgに対し3400mgであった。重合体1分子当たりに導入されたアルケニル基の数は1.7個であった。
比較例1
製造例1で得られた混合体の一部をメチルシクロヘキサンで希釈し、50℃で攪拌しながら3時間放置した。放置後、不溶な重合触媒を分離盤型遠心分離機で沈降させ除去した。遠心力は9000G以上を印加し、固体分の排出を5分間隔で実施した。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[2])を得た。重合体[2]のCu濃度をICP−AES法にて測定したところ、Cu濃度は500ppmであった。
比較例2
製造例1で得られた混合体の一部をメチルシクロヘキサンで希釈し、50℃で攪拌しながら12時間放置した。放置後、不溶な重合触媒を加圧ろ過機で除去した。ろ剤はメッシュサイズ100μmのポリエステル製不織布を用いた。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[3])を得た。重合体[3]のCu濃度をICP−AES法にて測定したところ、Cu濃度は1200ppmであった。
実施例1
製造例1で得られた混合体の一部をメチルシクロヘキサンで希釈し、重合体100部に対してろ過助剤(ラヂオライト#900 昭和化学工業株式会社製)を1部添加し、50℃で攪拌しながら7時間放置した。放置後、不溶な重合触媒および添加したろ過助剤を加圧ろ過機で除去した。ろ剤はメッシュサイズ100μmのポリエステル製不織布を用いた。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[4])を得た。重合体[4]のCu濃度をICP−AES法にて測定したところ、Cu濃度は452ppmであった。
実施例2
製造例1で得られた混合体の一部をメチルシクロヘキサンで希釈し、重合体100部に対してろ過助剤(ラヂオライト#900 昭和化学工業株式会社製)を1部添加した。
その後、6%酸素濃度の酸素窒素混合ガスを反応槽の気相部に導入し、100℃で攪拌しながら1時間放置した。放置後、不溶な重合触媒および添加したろ過助剤を加圧ろ過機で除去した。ろ剤はメッシュサイズ100μmのポリエステル製不織布を用いた。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[5])を得た。重合体[5]のCu濃度をICP−AES法にて測定したところ、Cu濃度は341ppmであった。
実施例3
製造例1で得られた混合体の一部をメチルシクロヘキサンで希釈し、重合体100部に対してろ過助剤(ラヂオライト#900 昭和化学工業株式会社製)を1部、吸着剤(キョーワード500SHおよびキョーワード700SL 共に協和化学株式会社製)を0.5部つづ添加した。その後、6%酸素濃度の酸素窒素混合ガスを反応槽の気相部に導入し、100℃で攪拌しながら3時間放置した。放置後、不溶な重合触媒および添加したろ過助剤を加圧ろ過機で除去した。ろ剤はメッシュサイズ100μmのポリエステル製不織布を用いた。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[6])を得た。重合体[6]のCu濃度をICP−AES法にて測定したところ、Cu濃度は300ppmであった。
実施例4
製造例1で得られた混合体の一部をメチルシクロヘキサンで希釈し、重合体100部に対してろ過助剤(トプコ#52S 昭和化学工業株式会社製)を1部、吸着剤(キョーワード500SHおよびキョーワード700SL 共に協和化学株式会社製)を0.5部つづ添加した。その後、6%酸素濃度の酸素窒素混合ガスを反応槽の気相部に導入し、130℃で攪拌しながら3時間放置した。放置後、不溶な重合触媒および添加したろ過助剤を加圧ろ過機で除去した。ろ剤はメッシュサイズ100μmのポリエステル製不織布を用いた。得られた溶液を濃縮することでアルケニル基を有する重合体(重合体[7])を得た。重合体[7]のCu濃度をICP−AES法にて測定したところ、Cu濃度は250ppmであった。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体中に残存する触媒等を効率的に除去し、ビニル系重合体を精製するできる。また、本発明の後に吸着処理を行なう際には少ない吸着剤添加量でヒドロシリル化活性の高い重合体が得られる。

Claims (19)

  1. 原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体の精製方法であって、以下の工程1及び工程2を経ることを特徴とする精製方法。
    工程1:原子移動ラジカル重合を利用して製造されるビニル系重合体をろ過助剤の存在下で酸素と接触させて50℃以上250℃以下に加熱する工程
    工程2:工程1を経たビニル系重合体に対する処理工程であって、ビニル系重合体溶液中に存在する不溶成分をビニル系重合体中から分離除去する工程
  2. さらに、工程1の加熱の際に、活性アルミナ系吸着剤、酸化マグネシウム系吸着剤、酸化アルミ系吸着剤、酸化アルミ−酸化マグネシウム系吸着剤、ハイドロタルサイト系吸着剤、活性白土、活性炭、ゼオライトのうちの一つあるいはこれらの組み合わせを添加する、請求項1記載の精製方法。
  3. 工程2の固液分離工程が濾過法、又は沈降法による固液分離法であることを特徴とする請求項1から2いずれか記載の精製方法。
  4. ビニル系重合体が(メタ)アクリル系重合体であることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の精製方法。
  5. ビニル系重合体がハロゲン基を有するビニル系重合体であることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の精製方法。
  6. ビニル系重合体がアルケニル基及び/又は水酸基を有するビニル系重合体であることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の精製方法。
  7. 請求項6記載のアルケニル基及び/又は水酸基を有するビニル系重合体が以下の(A)及び(B)の工程により製造されるものであることを特徴とする精製方法。
    (A)ビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合を行い、末端にハロゲン基を有するビニル系重合体を製造する工程
    (B)アルケニル基を分子内に複数個有する化合物又は分子内にアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を末端ハロゲン基に反応させる工程
  8. 請求項7記載のアルケニル基を分子内に複数個有する化合物が非共役ジエン化合物であることを特徴とする精製方法。
  9. 請求項8記載の非共役ジエン化合物がアルケニル基含有炭化水素系化合物であることを特徴とする精製方法。
  10. 請求項8記載の非共役ジエン化合物がアルケニル基含有脂肪族炭化水素系化合物であることを特徴とする精製方法。
  11. 請求項8記載の非共役ジエン化合物が1,7−オクタジエンであることを特徴とする精製方法。
  12. 請求項7記載のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物がアルケニル基含有脂肪族アルコールであることを特徴とする精製方法。
  13. 請求項12記載のアルケニル基含有脂肪族アルコールがCH2=CH−(CH)n−OH(nは0以上10以下の整数)であることを特徴とする精製方法。
  14. ビニル系重合体の数平均分子量が1000以上100000以下であることを特徴とする請求項1から13いずれか記載の精製方法。
  15. ビニル系重合体の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.05以上1.50以下であることを特徴とする請求項1から14いずれか記載の精製方法。
  16. 請求項1から15いずれか記載の精製方法を含む、ビニル系重合体の製造方法。
  17. ビニル系重合体の精製を2回以上おこなうものであって、重合後1回目の精製として請求項1から15いずれか記載の精製方法を実施することを特徴とする請求項16に記載のビニル系重合体の製造方法。
  18. 請求項16または17に記載の製造方法により得られるビニル系重合体。
  19. 請求項18のビニル系重合体を含有するヒドロシリル化反応性組成物。
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