JP4265524B2 - コイル挿入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板を積層したステータコアのスロットに対してブレードに巻かれたコイルをストリッパにより挿入するコイル挿入方法に関する。より詳細には、ステータコアの積厚が変更された場合にも、コイルエンドのコイル量を一定に保つことができるコイル挿入方法に関するものである。
ステータコアのスロットに対してコイルを挿入する技術の1つとして、ブレードに巻かれたコイルをストリッパにて押し上げて挿入するものがある。そして近年、同一断面形状で積厚が異なるステータコアに対するコイル挿入を1ライン上で行うようになってきている。このような場合には、積厚が変わればコイル挿入条件も変わるので、常に同一の挿入条件でコイルをステータコアに挿入することはできない。
このため、このようにステータコアの積厚が変更された場合に容易に対応することができる技術が、例えば、特開2000−116077号公報に開示されている。ここに開示された技術は、ブレード間に保持されたコイルをストリッパにてステータコアのスロットに挿入する際に、ステータコアの積厚が変更された場合には、その積厚変更に応じてストリッパ等の挿入装置の移動量を駆動軸の回動量により可変としたものである。これにより、このコイル挿入技術では、ステータコアの積厚の増減量と同じだけ挿入条件(ウェッジの長さ)を変更(増減)させるようになっている。
特開2000−116077号公報(第2,4頁、図1)
しかしながら、上記したコイル挿入技術では、ステータコアの積厚の増減量と同じだけ挿入条件(ウェッジの長さ)を変更(増減)させているため、コイルエンドのコイルボリュームバランスが一定にならないという問題があった。このように、コイルエンドのコイルボリュームバランスが一定にならないのは、ステータコアの積厚が変更されることによってコイルの挿入抵抗が変化するためである。すなわち、ステータコアの積厚が大きくなればコイル挿入抵抗が増加し、ステータコアの積厚が小さくなればコイル挿入抵抗が減少するからである。このために、単にステータコアの積厚の増減量と同じだけ挿入条件(ウェッジの長さ)を変更(増減)させるだけでは、コイルエンドのコイルボリュームバランスが崩れてしまうのである。
そして、コイルエンドのコイルボリュームバランスが崩れると、コイルエンドのコイルボリュームバランスが一定(均等)にならずに一方のコイルエンドのコイルボリュームが増大して過大となってしまう。そうすると、図13に破線で示すように、コイルが相間絶縁紙を乗り越えて図中A部において相間絶縁不良が発生するという問題がある。また、コイル挿入後には、図14に示すように、コイルエンドの成形工程が実施される。このような成形行程を実施するのは、ステータコアのスロットに挿入される次のコイルの挿入性を向上させるためと、コイルエンドの占積率を高めるためである。そして、一方のコイルエンドのコイルボリュームが増大して過大となった状態でコイルエンド成形を行うと、成形圧力が増大するためにコイルの被膜が破傷してしまい、絶縁不良が発生するおそれがある。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、ステータコアの積厚が変更された場合に、最適な挿入条件を簡単に決定することができてコイルエンドのコイル量を一定に保つことができるコイル挿入方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るコイル挿入方法は、鋼板を積層したステータコアのスロットに対し、ブレードに巻かれたコイルをストリッパにより挿入するコイル挿入方法において、前記ステータコアの積厚が変更された場合には、前記ブレードのブレード高さと前記ストリッパのストリッパストロークとを、前記ステータコアの両端面から突出するコイル量が一定保たれるように、修正後のブレード高さHおよび修正後のストリッパストロークSを、前記ステータコアの積厚をLc、前記ステータコアの積厚の基準値をLo、前記ブレード高さの基準値をHb、前記ストリッパのストロークの基準値をSs、実験に基づく回帰式で決定した補正係数をαとして、
H=Hb+(Lc−Lo)+α(Lc−Lo)
S=Ss+(Lc−Lo)+α(Lc−Lo)
となる上記の式から算出し、その算出された修正後のブレード高さと修正後のストリッパストロークによって、前記ステータコアのスロットにコイルを挿入することを特徴とする。
なお、ブレード高さとは、基準位置(例えば、ステータコアのコイル挿入側端面)からブレードの先端までの長さを意味する(図9のHb1参照)。また、ストリッパストロークとは、上記の基準位置(例えば、ステータコアのコイル挿入側端面)からのストリッパの移動量を意味する(図9のSs1参照)。
このコイル挿入方法では、ブレードに予め巻かれたコイルをストリッパにより押し上げてステータコアのスロットに挿入する。すなわち、ストリッパで押し上げられたコイルがブレードの先端を乗り越えることでスロット内に挿入される。ここで、ブレードの先端位置(ブレード高さ)およびストリッパストロークは、コイルを挿入するステータコアの積厚によって最適な値に設定されている。したがって、コイルを挿入するステータコアの積厚が変更されない限りは、コイルエンドのコイル量を一定に保つことができる。
ところが、コイルを挿入するステータコアの積厚が変更されると、ブレード高さおよびストリッパストロークの設定値を変更する必要がある。そこで、このコイル挿入方法では、ブレード高さおよびストリッパストロークを、ステータコアの両端面から突出するコイル量が一定に保たれるように修正して、その修正された修正後のブレード高さおよび修正後のストリッパストロークによって、ステータコアのスロットに対するコイル挿入を行う。
具体的には、上記の式から算出した修正後のブレード高さHおよび修正後のストリッパストロークSを用いてコイル挿入を行うことにより、ステータコアの積厚が変更された場合であっても、両コイルエンドのコイル量を常に一定に保つことができる。
本発明に係るコイル挿入方法によれば、ステータコアの積厚が変更された場合に、最適な挿入条件を簡単に決定することができてコイルエンドのコイル量を一定に保つことができる。
以下、本発明のコイル挿入方法を具体化した最も好適な実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。本実施の形態は、ハイブリッド車、電気自動車などに搭載される車両駆動用3相モータの製造工程におけるコイル挿入工程に本発明を適用したものである。
まず、コイルが挿入されるステータコアについて図1を参照しながら簡単に説明する。図1(a)は、ステータコアを示す平面図である。図1(b)は、ステータコアを示す断面図である。ステータコア30は、図1(a)、(b)に示すように、平面視において環状をなしており、径方向内側に向かって延びる48ヶのティース31、およびこれらのティース31同士の間に位置する同じく48ヶのスロット32を有している。このステータコア30は、例えば方向性珪素鋼板をプレス打ち抜きして形成した鋼板39を積み重ね互いに固着して構成されている。したがって、積層する鋼板39の枚数を変更することにより、同一断面形状で積厚Lcが異なるステータコアを構成することができる。そして、このようなステータコア30に対して、U相、V相、W相コイルを装着することによりモータのステータが形成される。
続いて、上記のステータコア30に各相コイルを挿入する方法について、図2〜図9を参照しながら説明する。図2は、巻線装置を用いてU相巻線を巻回し、U相コイルを成形する様子を示す説明図である。図3は、成形したU相コイルをインサータにセットする様子を示す説明図である。図4は、インサータにさらにステータコアをセットした状態を示す説明図である。図5は、図4に示す状態におけるY−Y断面矢視図である。図6は、インサータにセットしたU相コイルをストリッパでさらに押し上げ、U相コイルの一部をステータコアのU相スロット内に挿入した状態を示す説明図である。図7は、インサータにセットしたU相コイルをストリッパで押し上げ、U相コイルの一部について固定ブレードの先端を乗り越えさせた状態を示す説明図である。図8は、インサータにセットしたU相コイルをストリッパでさらに押し上げ、U相コイルをなす素線のいずれについても固定ブレードの先端を乗り越えさせ、ウェッジ紙を挿入する様子を示す説明図である。図9は、図8に示す状態から、さらにストリッパを上昇させた状態を示す説明図である。なお、コイルの挿入は、各相コイル同じであるから、ここではU相コイル51をステータコア30に挿入する場合について説明する。
まず、図2に示すように、巻線装置110を用い、図示しないフライヤによって、U相巻線50を巻枠111に巻き付けて略長円形状に成形して、U相コイル51を成形する。この巻枠111は、位置が固定された固定側巻枠111Fと、図中二点鎖線で示すように、平行移動可能な移動側巻枠111Mとを有している。さらに、移動側巻枠111Mは、図中下方ほど幅太となる六段の段差形状を有している。そこで、U相巻線50を図示するように、固定側巻枠111Fと移動側巻枠111Mとの間で、この移動側巻枠111Mの各段に1ターンずつ巻き付けられるようにして巻回する。その後、移動側巻枠111Mを固定側巻枠111Fに近づけるよう(図中右側)に移動させ、巻回されたU相巻線50を矢印に示すように下方に落とすことで、U相巻線50を成形したU相コイル51が得られる。なお、U相巻線50は、12本の素線からなっている。
ここで、このU相コイル51は、上述の巻線装置を用いてU相巻線50を巻回成形したので、このU相コイル51をなすU相巻線50のうち、図中下側に位置する巻線部分ほど、その周長が長くされている。なお、後述するようにして、このU相コイル51をステータコア30のU相スロット34uに挿入、装着するので、U相コイル51をなすU相巻線50の各ターンの周長は、後に挿入されるターンの巻線部分ほど長く巻回された形態をなしていることになる。
成形されたU相コイル51は、図3に示すように、固定ブレード121の上方から、この固定ブレード121に掛けるようにして、インサータ120にセットされる。このイ
ンサータ120は、公知の構成を有している。具体的には、移動ブレード122と固定ブレード121との間に素線一本ずつ並んだ状態で保持されたU相コイル51を、ストリッパ125のストリッパ本体部125Hからその径方向に突設され、移動ブレード122と固定ブレード121との間に挿入される押上げブレード部125Pで、図中上方に押し上げることができるように構成されている(図5参照)。
インサータ120に、U相コイル51をセットした後、さらに、図4に示すように、ステータコア30をその所定位置にセットする。このステータコア30の各スロット34内には、カフス80A,80Bがステータコアの両端面30A,30Bよりも突出した状態で、スロット絶縁紙80が既に挿入されている。具体的には、固定ブレード121及び移動ブレード122の外側面121S,122Sに、このステータコア30の内周面30Cが沿うように、かつ、U相スロット34uの内側開口34uiと移動ブレード122−固定ブレード121間の間隙とが対向する位置となるように、ステータコア30を配置する(図5参照)。
次いで、図6に示すように、ストリッパ125を図中矢印方向に移動(上昇)させると、ストリッパ125の押上げブレード部125Pによって、U相コイル51の各素線が一列に並んだ状態で押し上げられ、U相スロット34u内にU相コイル51をなす素線が順に挿入される。この際、U相コイル51のうち、上側に位置する素線ほど、U相スロット34u内に、先に挿入される。
そして、図7に示すように、さらにストリッパ125を上昇させると、U相コイル51をなすU相巻線50が順に固定ブレード121の先端121Tを乗り越えて順に径方向外側(図中左側)に移動する。すべての素線が固定ブレード121の先端121Tを乗り越えた時点(図8参照)で、U相コイル51の挿入は完了する。
この時点では、固定ブレード121の先端121Tの位置が押上げの期間中変化していないため、各素線のうち、ステータコア30の表面上に位置する部分の高さは、どの素線についてもほぼ同じとなっている。従って、このような手法でU相コイル51をU相スロット34uに挿入した場合には、折角、図2に示すような巻線装置110を用いて、U相コイル51をなすU相巻線50の各ターンの周長を、後に挿入されるターンの巻線部分ほど長く巻回された形態としたにも拘わらず、挿入後のU相コイル51の形態は、ステータコア30の反挿入側端面30A上と、挿入側端面30B上とで大きく異なって非対称の形状となる。
このため、図9に示すように、引き続きストリッパ125をさらに上昇させる。ところで、固定ブレード121の先端121Tを乗り越えた各素線は、ステータコア30の表面30Aより図中上側において、やや内側に傾くクセが付けられている(図8参照)。このため、すべての素線が固定ブレード121の先端121Tを乗り越えた後に、引き続いてストリッパ125をさらに上昇させると、ストリッパ125の押上げブレード部125Pの上昇に伴って、これに接する素線も摩擦によって、これに引きずられるようにして上昇させられる。
すると、この素線に隣接する素線も上昇させられる。このようにして、各素線が順に引き上げられて、図9に示すように、U相コイル51をなす巻線50のうち、内側に位置するものほど、ステータコア30の反挿入側端面30A上において、高く引き出された配置となる形態で、U相コイル51がU相スロット34uに挿入される。
また、U相コイル51の挿入にあたり、ステータコア30の挿入側端面30Bから固定ブレード121の先端121Tまでの長さ(基準ブレード高さHb1)、およびステータコア30の挿入側端面30Bからのストリッパ125の移動量(基準ストリッパストロークSs1)を適切に設定することで、図9に示すように、U相コイル51をなす巻線50のうち、ステータコア30の反挿入側端面30A上(図中上側)に位置する部分(反挿入側コイルエンド)と、挿入側端面30B上(図中下側)に位置する部分(挿入側コイルエンド)とにおけるコイルボリュームが一定(均等)になる。
なお、U相スロット34u内にU相コイル51を挿入した後には、公知の手法によりウェッジ紙83をU相スロット34uの内側開口34ui付近に挿入配置して、U相巻線50が、開口から内側にはみ出すのを防止する。かくして、U相コイル51がステータコア30に挿入配置される。
次いで、公知の手法により、U相コイル51のコイルエンド部が径方向外側に向けて押圧される。その後、上記した方法によりV相コイルがステータコア30に挿入され、V相コイルのコイルエンド部が径方向外側に向けて押圧される。また、上記した方法によりW相コイルがステータコア30に挿入される。そして、公知の手法により、コイルエンド部の仕上げ形成が行われる。
ここで、ステータコアの積厚Lcが常に同じであれば、上記したブレード高さHb1およびストリッパストロークSs1を変更する必要はない。ところが近年、同一断面形状で積厚Lcを変更したステータコアに対するコイル挿入が1ラインで行われるようになりつつある。このため、ステータコアの積厚Lcが変更された場合には、ブレード高さHb1およびストリッパストロークSs1を最適な設定値に修正する必要がある。
そのため従来は、ステータコアの積厚Lcが変更された場合には、ブレード高さHb1およびストリッパストロークSs1に、ステータコアの積厚変更量ΔLcを加算してそれぞれを修正していた。ところが、このような修正では挿入側コイルエンドと反挿入側コイルエンドのコイルボリュームが一定(均等)にならなかった。
例えば、直径が260mm、積厚が35mmのステータコア(基準となるステータであり、基準ブレード高さはHb1=46[mm]、基準ストリッパストロークはSs1=60.5[mm]に設定されている)において、積厚が60mmに変更された場合には、図10に破線で示すように、挿入側コイルエンドのコイルボリュームが2mm増大する。また、図11に破線で示すように、反挿入側コイルエンドのコイルボリュームが2mm減少する。これは次の理由からである。ステータコアの積厚Lcが大きくなると、コイルとスロット内面との接触面積が大きくなるためにコイルとスロット内面との摺動抵抗が大きくなる。その結果、挿入(リード)側から反挿入(反リード)側へ送られるコイルの量が減少するためである。
これに対して、本実施の形態に係るコイル挿入方法では、挿入側コイルエンドと反挿入側コイルエンドのコイルボリュームが一定(均等)になるように、ブレード高さHbおよびストリッパストロークSsを最適な設定値に修正している。そこで、この修正方法について、図12を参照しながら説明する。図12は、ステータコアの積厚が変更された場合にブレード高さおよびストリッパストロークを最適値に修正する方法を説明するための説明図である。なお、ここでは、ステータコア30の積厚LcがLc1(基準積厚)からLc2に変更されてΔLcだけ増大した場合について説明する。
上記したように、基準積厚Lc1の場合には、予め基準ブレード高さHb1および基準ストリッパストロークSs1が設定されている。つまり、ステータコア30の積厚がLc1の場合には、基準ブレード高さHb1となるように固定ブレード121をセットして、基準ストリッパストロークSs1だけストリッパ125を移動させれば、反挿入側および挿入側の各コイルエンドにおけるコイルボリュームが一定(均等)になる。
そして、ステータコア30の積厚Lcが変更されてLc2になった場合には、下記(1)式により修正ブレード高さHb2を算出し、下記(2)式より修正ストリッパストロークSs2を算出する。
Hb2=Hb1+ΔLc+α・ΔLc・・・(1)
Ss2=Ss1+ΔLc+α・ΔLc・・・(2)
なお、ΔLcはステータコアの積厚の変化量であるので、ΔLc=Lc2−Lc1である。また、αは積厚変化によるコイル送り量の補正係数である。この補正係数αは、実験に基づいて回帰式などから決定される。
例えば、上記した具体例の場合であれば、ステータコアの積厚が35mmから60mmに変更されているので変化量はΔLc=25[mm]であり、基準ブレード高さはHb1=46[mm]、基準ストリッパストロークはSs1=60.5[mm]となる。そして、図11に破線で示す実験データの回帰分析の結果から、ステータコアの積厚と反挿入側コイルエンドのコイルボリュームとの間の回帰係数は「−0.06」となる。したがって、上記(1)および(2)式における補正係数をα=0.06と決定すればよい。
このようにして補正係数が決定されると、上記(1)および(2)式から修正ブレード高さがHb2=72.5[mm]、修正ストリッパストロークがSs2=87.0[mm]と算出される。そして、この修正ブレード高さHb2および修正ストリッパストロークSs2でU相コイルの挿入を行ったところ、図10に実線で示すように、挿入側コイルエンドのコイルボリュームが増減することなく一定に保たれた。また、図11に実線で示すように、反挿入側コイルエンドのコイルボリュームも増減することなく一定に保たれた。具体的には、挿入側コイルエンドおよび反挿入側コイルエンドの各コイルボリュームを54[mm]にすることができた。つまり、挿入側コイルエンドおよび反挿入側コイルエンドの各コイルボリュームを一定(均等)にすることができた。
このように本実施の形態に係るコイル挿入方法を利用することにより、ステータコアの積厚Lcが変更された場合でも、挿入側コイルエンドおよび反挿入側コイルエンドの各コイルボリュームを一定(均等)にすることができるので、各相コイルが相間絶縁紙を乗り越えて相間絶縁不良が発生することがない。また、コイル挿入後のコイルエンド成形においても、成形圧力が増大すこともないのでコイルの被膜が破傷するおそれもない。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係るコイル挿入方法では、ステータコア30の積厚Lcが変更された場合には、上記(1)および(2)式により最適な修正ブレード高さHb2および修正ストリッパストロークSs2を算出することができる。そして、この修正ブレード高さHb2および修正ストリッパストロークSs2で各相コイルの挿入を行うので、挿入側コイルエンドおよび反挿入側コイルエンドの各コイルボリュームを一定(均等)にすることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では,コイルを3回に分けて挿入するモータ(3相モータ)に本発明を適用しているが,これに限るものではない。すなわち、コイルを同心状に複数回に分けて挿入するモータであれば適用可能である。
また,上記した本実施の形態では,車両駆動用モータ用のコイル挿入に本発明を適用したがこれに限るものではない。例えば、家電製品用モータのコイル挿入に本発明を適用してもよい。
ステータコアを示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 巻線装置を用いてU相巻線を巻回し、U相コイルを成形する様子を示す説明図である。 成形したU相コイルをインサータにセットする様子を示す説明図である。 インサータにさらにステータコアをセットした状態を示す説明図である。 図4に示す状態におけるY−Y断面矢視図である。 インサータにセットしたU相コイルをストリッパでさらに押し上げ、U相コイルの一部をステータコアのU相スロット内に挿入した状態を示す説明図である。 インサータにセットしたU相コイルをストリッパで押し上げ、U相コイルの一部について固定ブレードの先端を乗り越えさせた状態を示す説明図である。 インサータにセットしたU相コイルをストリッパでさらに押し上げ、U相コイルをなす素線のいずれについても固定ブレードの先端を乗り越えさせ、ウェッジ紙を挿入する様子を示す説明図である。 図8に示す状態から、さらにストリッパを上昇させた状態を示す説明図である。 ステータコアと挿入側のコイルエンドボリュームとの関係を示す図である。 ステータコアと反挿入側のコイルエンドボリュームとの関係を示す図である。 ステータコアの積厚が変更された場合にブレード高さおよびストリッパストロークを最適値に修正する方法を説明するための説明図である。 コイルエンドボリューム増大によって相間絶縁不良が発生する原因を説明するための説明図である。 コイルエンド仕上げ成形の様子を示す説明図である。
符号の説明
30 ステータコア
30A 反挿入側端面
30B 挿入側端面
32 スロット
39 珪素鋼板
51 U相コイル
121 固定ブレード
125 ストリッパ
Hb ブレード高さ
Ss ストリッパストローク
Lc ステータコアの積厚
α 補正係数

Claims (1)

  1. 鋼板を積層したステータコアのスロットに対し、ブレードに巻かれたコイルをストリッパにより挿入するコイル挿入方法において、
    前記ステータコアの積厚が変更された場合には、前記ブレードのブレード高さと前記ストリッパのストリッパストロークとを、前記ステータコアの両端面から突出するコイル量が一定保たれるように、修正後のブレード高さHおよび修正後のストリッパストロークSを、
    前記ステータコアの積厚をLc、前記ステータコアの積厚の基準値をLo、前記ブレード高さの基準値をHb、前記ストリッパのストロークの基準値をSs、実験に基づく回帰式で決定した補正係数をαとして、
    H=Hb+(Lc−Lo)+α(Lc−Lo)
    S=Ss+(Lc−Lo)+α(Lc−Lo)
    となる上記の式から算出し、
    その算出された修正後のブレード高さと修正後のストリッパストロークによって、前記ステータコアのスロットにコイルを挿入することを特徴とするコイル挿入方法。
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