JP4264321B2 - プラズマ化学蒸着装置、プラズマ発生方法、プラズマ化学蒸着方法 - Google Patents

プラズマ化学蒸着装置、プラズマ発生方法、プラズマ化学蒸着方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマ化学蒸着装置、プラズマ発生方法、プラズマ化学蒸着方法に関し、特に大面積のプラズマを発生するプラズマ化学蒸着装置、プラズマ発生方法、プラズマ化学蒸着方法に関する。
大面積(例示:1m×1m以上)な基板にシリコンのような物質を成膜するプラズマ化学蒸着(PCVD)法が知られている。この技術を用いたプラズマ化学蒸着装置は、例えば、太陽電池や液晶ディスプレイ用の非晶質シリコン、微結晶シリコン、窒化シリコンのような膜の成膜や、チャンバや電極に付着した膜のエッチングによるクリーニングなどに使用されている。
プラズマ化学蒸着装置に用られる電極として、ラダー電極が知られている。その技術は、例えば、特開平4−236781号公報や、特開平11−111622号公報、特開2002−322563号公報などに開示されている。それらは、高高周波(30〜800MHz)の電源を用いて、大面積の基板上に成膜を行う場合、特に有用である。
ラダー型電極を用いたプラズマ化学蒸着装置について説明する。
図5は、従来のプラズマ化学蒸着装置の構成を示す正面図である。プラズマ化学蒸着装置は、RF電源111、112、マッチングボックス104、107、分配器105、108、給電線106、109、真空チャンバ110、ラダー電極101、及び、防着板102を具備する。
ラダー電極101は、平行に並んだ一対の横方向電極棒117と118との間に、はしご状に平行に複数の縦方向電極棒119が設けられた構造を有する。横方向電極棒117及び118のそれぞれには、複数の給電点115及び116が設けられている。横方向電極の一辺は、例えば、1.6mであり、縦方向電極の一辺は、例えば、1.2mである。
RF電源111の高周波の電力は、マッチングボックス104でインピーダンスの整合が行われた後、分配器105で分配される。そして、各給電線106を介してラダー電極101の図中の上部の各給電点115へ供給される。一方、RF電源112の電力は、マッチングボックス107でインピーダンスの整合が行われた後、分配器108で分配される。そして、各給電線109を介してラダー電極101の図中の下部の各給電点116へ供給される。ラダー電極101は、真空チャンバ110内の防着板102内に設置されている。真空チャンバ110は、図示しない真空排気装置により高真空(例示:10−6Torr)に排気された後、所定の真空度(例示:10mTorr)となるように成膜用のガス(例示:シランガス)を導入される。
図6は、従来のプラズマ化学蒸着装置の構成を示す断面図である。対向電極113は、ラダー電極101と対向するように設けられ、ヒータを内蔵し、アースされている。そして、成膜を行う基板114を保持する機構を有する。基板114とラダー電極101との距離は、例えば、20mmである。
給電線106から供給された電力及び給電線109から供給された電力は、それぞれラダー電極101へ投入される。そして、真空チャンバ110内に導入された成膜用ガスの雰囲気において、ラダー電極101と対向電極113及び基板114とが放電を発生する。その放電により分解されたガスの成分が基板114上に堆積して膜が形成される。
従来のプラズマ化学蒸着装置では、一方の電源111の電力の位相に対して、他方の電源112の電力の位相を相対的に変調することにより、ラダー電極101上の電圧の定在波を揺動させて、プラズマを均一化させている(特開2002−322563号公報)。そして、構成機器が少なく、操作パラ−メタが簡素である。
その一方で、この回路では、高周波の電源111、112と給電点115、116との間にマッチングボックス104、107、分配器105、108、及びそれらを接続する給電路が存在する。そして、分配器105、108の出口側(ラダー電極101側)の出力インピーダンス50Ωに対して、給電点115、116のインピーダンスはプラズマや位相の状況等により必ずしも50Ωにならない。そのため、分配器105、108及び給電路を含めた回路の整合を、マッチングボックス104、107を用いて取っている。その整合は必ずしも十分ではないため、反射電力が少なくない。その場合、特に大電力を投入した際、電力のロスが大きくなる。
すなわち、各給電点115、116ごとにインピーダンスの整合、位相の調整、電力の調整を行うことが出来ないため、反射電力が増加して電力伝送効率が低くなることがある。加えて、より精密なプラズマの調整が困難となる場合がある。その場合、成膜される膜の均一性をより精密に制御することが困難となる。大きな高周波の電力を投入した場合でも、反射電力が抑制され電力伝送効率が低下しないプラズマ化学蒸着装置が望まれる。発生するプラズマをより精密に調整することが可能なプラズマ化学蒸着装置が望まれる。成膜される膜の均一性をより精密に制御することが可能なプラズマ化学蒸着装置が望まれる。
特開平4−236781号公報 特開平11−111622号公報 特開2002−322563号公報
従って、本発明の目的は、大きな高周波電力を投入した場合でも、電力を効率良く利用して効率的にプラズマを発生させることが可能なプラズマ化学蒸着装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、大きな高周波電力を投入した場合でも、反射電力が抑制され電力伝送効率が低下しないプラズマ化学蒸着装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、発生するプラズマをより精密に調整することが可能なプラズマ化学蒸着装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、成膜する膜の膜厚や膜質をより均一に制御することが可能なプラズマ化学蒸着装置を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記課題を解決するために本発明のプラズマ化学蒸着装置は、複数の第1整合器(4−i)と、放電電極(1)と、複数の第2整合器(7−i)と、対向電極(13)とを具備する。複数の第1整合器(4−i)は、第1電力を第1出力側へ出力する。ここで、複数の第1整合器(4−i)の各々は、その第1出力側のインピーダンスの整合をとる。放電電極(1)は、その第1出力側にあり、複数の第1整合器(4−i)の各々に対応した複数の第1給電点(15−i)のうちの一つにその第1電力を供給される。複数の第2整合器(7−i)は、第2電力を第2出力側へ出力する。ここで、複数の第2整合器(7−i)の各々は、その第2出力側のインピーダンスの整合をとる。対向電極(13)は、放電電極(1)に対向する。放電電極(1)は、更に、その第2出力側にあり、複数の第2整合器(7−i)の各々に対応した複数の第2給電点(16−i)のうちの一つにその第2電力を供給される。対向電極(13)との間に供給されたガスの放電を形成し、対向電極(13)上の基板(14)に成膜する。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、複数の第1整合器(4−i)の各々は、複数の第1整合器(4−i)の各々から対応する複数の第1給電点(15−i)のうちの一つに供給されるその第1電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、その第1出力側のインピーダンスの整合をとる。複数の第2整合器(7−i)の各々は、複数の第2整合器(7−i)の各々から対応する複数の第2給電点(16−i)のうちの一つに供給されるその第2電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、その第2出力側のインピーダンスの整合をとる。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、複数の第1整合器(4−i)の各々に対応してその第1電力を供給する複数の第1電源(11−i)、及び、複数の第2整合器(7−i)の各々に対応してその第2電力を供給する複数の第2電源(12−i)、の少なくとも一方を更に具備する。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、複数の第1整合器(4−i)の各々と、対応する複数の第1電源(11−i)のうちの一つとは、対応する複数の第1給電点(15−i)のうちの一つに供給されるその第1電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、それぞれ、その第1出力側のインピーダンスの整合をとり、対応するその第1電力の位相及び電力を調整する。
複数の第2整合器(7−i)の各々と、対応する複数の第2電源(12−i)のうちの一つとは、対応する複数の第2給電点(16−i)のうちの一つに供給されるその第2電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、それぞれ、その第2出力側のインピーダンスの整合をとり、対応するその第2電力の位相及び電力を調整する。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、複数の第1電源(11−i)の各々は、更に、基板(14)上の膜が均一になるように、対応するその第1電力の電力を調整する。複数の第2電源(12−i)の各々は、更に、基板(14)上の膜が均一になるように、対応するその第2電力の電力を調整する。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、放電電極(1)は、複数の分割電極(1−i)を備える。複数の分割電極(1−i)の各々は、複数の第1給電点(15−i)のうちの少なくとも一つと、それと同数の複数の第2給電点(16−i)のうちの少なくとも一つとを有する。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、複数の第1整合器(4−i)の各々から対応する複数の第1給電点(15−i)のうちの一つへその第1電力を供給する複数の第1給電線(6−i)、及び、複数の第2整合器(7−i)の各々から対応する複数の第2給電点(16−i)のうちの一つへその第2電力を供給する複数の第2給電線(9−i)のいずれか一方を備える。複数の第1給電線(6−i)の各々は、基板(14)上の膜が均一になるように、対応する複数の第1給電線(6−i)のうちの一つの特性により、対応する複数の第1給電点(5−i)のうちの一つにおけるその第1電力の位相を調整する。複数の第2給電線(9−i)の各々は、基板(14)上の膜が均一になるように、対応する複数の第2給電線(9−i)のうちの一つの特性により、対応する複数の第2給電点(16−i)のうちの一つにおけるその第2電力の位相を調整する。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、その高周波は、その高周波の波長の4分の1の長さが、放電電極(1)における複数の第1給電点(15−i)のうちの一つとそれに最も近い複数の第2給電点(16−i)のうちの一つとを結ぶ方向における基板(14)の長さ以下である。
上記のプラズマ化学蒸着装置において、放電電極(1)は、ラダー型電極である。
上記課題を解決するために本発明のプラズマ発生方法は、(a)複数の第1整合器(4−i)の各々を介して、第1出力側のインピーダンスの整合をとり、その第1出力側の複数の第1給電点(15−i)のうちの対応するものに第1電力を出力するステップと、(b)複数の第2整合器(7−i)の各々を介して、第2出力側のインピーダンスの整合をとり、その第2出力側の複数の第2給電点(16−i)のうちの対応するものに第2電力を出力するステップと、(c)複数の第1給電点(15−i)と複数の第2給電点(16−i)とを備える放電電極(1)と、対向する対向電極(13)との間に、供給されたガスの放電を形成するステップとを具備する。
上記のプラズマ発生方法において、(a)ステップは、(a1)複数の第1整合器(4−i)の各々に対応して、複数の第1電源(11−i)のうちの対応するものからその第1電力を供給するステップを備える。(b)ステップは、(b1)複数の第2整合器(7−i)の各々に対応して、複数の第2電源(12−i)のうちの対応するものからその第2電力を供給するステップを備える。
上記のプラズマ発生方法において、放電電極(1)は、複数の分割電極(1−i)を備える。複数の分割電極(1−i)の各々は、複数の第1給電点(15−i)のうちの少なくとも一つと、それと同数の複数の第2給電点(16−i)のうちの少なくとも1つとを有する。
上記課題を解決するために本発明のプラズマ化学蒸着方法は、(d)請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプラズマ発生方法を実行するステップと、(e)その放電により、対向電極(13)上に保持された基板(14)に膜を形成するステップとを具備する。
上記課題を解決するために本発明のプラズマエッチング方法は、(f)請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプラズマ発生方法を実行するステップと、(g)その放電により、放電電極(1)、対向電極(13)及びその周辺部の付着物をエッチングするステップとを具備する。
プラズマ化学蒸着装置において、大きな高周波電力を投入した場合でも、電力を効率良く利用して効率的にプラズマを発生させることができ、発生するプラズマをより精密に調整することが可能となる。
以下、本発明のプラズマ化学蒸着装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本実施の形態において、成膜に関わるプラズマ化学蒸着装置について説明する。しかし、本発明のプラズマ化学蒸着装置は、エッチングによるセルフクリーニングにも適用可能である。
(第1の実施の形態)
まず、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態について説明する。
図1Aは、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。プラズマ化学蒸着装置の正面方向から見た図である。プラズマ化学蒸着装置は、RF電源11、12、分配器5、8、マッチングボックス4(−i、i=1〜n:nは自然数、以下同じ)、7(−i、i=1〜n)、給電線6(−i、i=1〜n)、9(−i、i=1〜n)、真空チャンバ10、ラダー電極1、防着板2、及び、制御部20を具備する。本実施の形態では、n=8である。
ラダー電極1は、平行に並んだ一対の横方向電極棒17と18との間に、はしご状に平行に複数の縦方向電極棒19(例示:60本)が設けられた構造を有する。横方向電極棒17及び18には、それぞれ複数の給電点15−i(i=1〜n)及び16−i(i=1〜n)が設けられている。各給電点15−i及び16−iには、それぞれ給電線6−i及び7−iの一端が電気的に接続されている。横方向電極の一辺は、例えば、1.6mであり、縦方向電極の一辺は、例えば、1.2mである。
RF電源11は、高周波の電力を発生し、分配器5へ出力する。同様に、RF電源12は、高周波の電力を発生し、分配器8へ出力する。各RF電源は、例えば、高周波発信器と増幅器とを含んでいても良い。高周波は、10〜800MHzであり、より好ましくは30〜800MHzである。高周波にすると、プラズマの電子温度が下がり、膜質が向上する。加えて、プラズマの密度が増加するので、成膜速度を向上させることができる。
RF電源11の電力の位相に対して、RF電源12の電力の位相を相対的に変調することにより、ラダー電極1上の電圧の定在波を揺動させて、プラズマを均一化させても良い。それにより、形成される膜の膜質がより均一になる。その際、特開2002−322563号や、特願2002−288996号の技術を用いることが出来る(その構成(RF電源11及び位相変調器のそれぞれに接続される発信器、RF電源12に接続されるその位相変調器、その位相変調器に接続される発信器等は、図示されず)。
分配器5は、RF電源11から供給された高周波電力を、マッチングボックス4−iへ分配する。同様に、分配器8は、RF電源12から供給された高周波電力を、マッチングボックス7−iへ分配する。分配された電力は、それぞれ互いに位相及び電力の大きさが概ね等しい。
マッチングボックス4−i(i=1〜n)は、それぞれ出力側(ラダー電極1側)のインピーダンスの整合をとる。ここで、各給電点15−iでの電力の位相がばらつかないように各マッチングボックス4−iの回路定数を揃える。そして、分配器5から分配された電力について、各給電線6−iへ出力する。同様に、マッチングボックス7−i(i=1〜n)は、それぞれ出力側(ラダー電極1側)のインピーダンスの整合をとる。ここで、各給電点16−iでの電力の位相がばらつかないように各マッチングボックス7−iの回路定数を揃える。そして、分配器8から分配された電力について、各給電線9−iへ出力する。ただし、各マッチングボックス4−iは、それぞれ個別に整合を取ることも可能である。同様に、各マッチングボックス7−iは、それぞれ個別に整合を取ることも可能である。マッチングボックス4−iの回路定数と、マッチングボックス7−iの回路定数とは独立に制御される。
給電線6−i(i=1〜n)は、それぞれ分配された電力をラダー電極1上の給電点15−iへ出力する。同様に、給電線9−i(i=1〜n)は、それぞれ分配された電力をラダー電極1上の給電点16−iへ出力する。ただし、各給電線6−i(i=1〜n)及び9−iは、その長さや材質等を変更することにより、電力の位相を対応する分配された電力ごとに微調整することができる。
真空チャンバ10は、ラダー電極1、防着板2、対向電極13、基板14、給電線6−i及び9−iの一部が設置されている。真空チャンバ10は、図示しない真空排気装置により高真空(例示:10−6Torr)に排気される。成膜時には、所定の真空度(例示:10mTorr)となるように成膜用のガス(例示:シランガス)を導入される。
防着板2は、発生するプラズマが広がって壁面を汚さないようにする保護用の板である。
制御部20は、マッチングボックス4−iの出力特性を検知して、出力の反射波ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス4−iを制御する。ただし、各給電点15−iでの電力の位相が実質的に等しくなるようにマッチングボックス4−iのそれぞれの回路定数を概ね同じに揃える。同様に、制御部20は、マッチングボックス7−iの出力特性を検知して、出力の反射波ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス7−iを制御する。ただし、各給電点16−iでの電力の位相が実質的に等しくなるようにマッチングボックス7−iのそれぞれの回路定数を概ね同じに揃える。
図1Bは、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。プラズマ化学蒸着装置の側面方向から見た図である。プラズマ化学蒸着装置は、更に、対向電極13を具備する。対向電極13は、ラダー電極1と平行に対向して設けられ、ヒータを内蔵し、アースされている。対向電極2には、ガラスやプラスティックフィルムのような基板14を保持する機構(図示されず)が設けられている。基板14とラダー電極1との距離(放電領域の幅)は、例えば、20mmである。ラダー電極1の覆う面積と対向電極13の面積は、基板14の面積よりも大きい。成膜される膜の均一性を向上させるためである。
成膜用のガスは、真空チャンバ10の外部に設けられたガス供給装置から真空チャンバ10内へ導入される。その際、ラダー電極1の電極棒を適切な間隔で孔を空けた管で形成し、成膜用のガスをラダー電極1自身からその孔を通して基板14上へ供給しても良い。
次に、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の動作(プラズマ発生方法、プラズマ化学蒸着方法)について説明する。ここでは、ガラス基板上にシリコン基板を形成する例で説明する。
真空チャンバ10内の対向電極13上に、基板14としてのガラス基板を設置する。そして、真空チャンバ10を高真空(例示:10−6Torr)に排気後、真空チャンバ10内に成膜用のガスとしてのシランガスを導入し、排気速度を落として所定の真空度(例示:10mTorr)を保つようにする。その際、対向電極13の温度を、所定の基板温度としての200℃にしておく。
RF電源11をONにし、周波数60MHzの高周波の電力を発生させ、分配器5へ出力する。分配器5は、RF電源11から供給された高周波電力を、各マッチングボックス4−iへ分配する。分配する際、位相及び電力の大きさは概ね等しく揃っている。各マッチングボックス4−iは、出力側のインピーダンスの整合をとる。そして、分配器5から分配された電力について、給電線6−iを介してラダー電極1上の各給電点15−iへ供給する。
同様に、RF電源12をONにし、周波数60MHzの高周波の電力を発生させ、分配器8へ出力する。分配器8は、RF電源12から供給された高周波電力を、各マッチングボックス7−iへ分配する。分配する際、位相及び電力の大きさは概ね等しく揃っている。各マッチングボックス7−iは、出力側のインピーダンスの整合をとる。そして、分配器8から分配された電力について、給電線9−iを介してラダー電極1上の各給電点16−iへ供給する。
供給された電力により、ラダー電極1と対向電極13との間でシランガスのプラズマが形成される。それにより、シランガスが分解され、ガラス基板上にシリコン膜(例示:μc−Si膜)が形成される。その際、RF電源12の電力の位相をRF電源11の電力の位相に対して相対的に変調することにより、ラダー電極1上の電圧の定在波を揺動させて、プラズマを均一化させる。
放電の際、制御部20は、各マッチングボックス4−iの出力特性を検知する。そして、出力の反射波(マッチングボックスの出口で計測:計測器は図示されず)ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス4−iを制御する。ただし、各給電点15−iでの電力の位相がばらつかないようにマッチングボックス4−iのそれぞれの回路定数(マッチングボックス内のL,Cの値)を概ね同じに揃える。同様に、制御部20は、マッチングボックス7−iの出力特性を検知して、出力の反射波ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス7−iを制御する。ただし、各給電点16−iでの電力の位相がばらつかないようにマッチングボックス7−iのそれぞれの回路定数を概ね同じに揃える。
放電の際、更に、形成される膜の膜厚分布の改善や、プラズマの均一性を改善するために、各給電線6−iのそれぞれの長さや材質等を変更することもできる。その場合、インピーダンスや各給電点15−iにおける電力の位相を個別に微調整することができる。同様に、各給電線9−iのそれぞれの長さや材質等を変更でき、各給電点16−iにおける電力の位相を個別に微調整することができる。その調整は、マッチングボックスによる調整に比較して、電気回路的な影響は小さい。しかし、プラズマ生成及び基板上の成膜分布の調整には効果的である。
上記の動作により、大面積で均一なプラズマが形成され、均一な製膜が可能となる。
本発明により、給電点のインピーダンスが所定の値(例示:50Ω)に固定されることが無く、任意の値のインピーダンスに対してマッチングボックスで整合を取ることが出来る。それにより、反射電力による損失を低減でき、電力伝達効率が向上することができる。
上記の構成では、給電点15−i同士が横方向に電気的に接続している。そのため、周波数が高い場合、高周波干渉を起こすことが考えられる。その場合には、ラダー電極1を分割する。それを示したのが、図3である。
図3は、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の構成の応用例を示す図である。この場合、ラダー電極1が、複数のラダー電極1−i(i=1〜n)になっている点で図1Aの場合と異なる。
ラダー電極1−i(i=1〜n)は、平行に並んだ一対の横方向電極棒17−i(i=1〜n)と18−i(i=1〜n)との間に、はしご状に平行に複数の縦方向電極棒19−i(i=1〜n)(例示:8本)が設けられた構造を有する。横方向電極棒17−i及び18−iには、それぞれ給電点15−i及び16−iが一つずつ設けられている。各給電点15−i(i=1〜n)及び16−i(i=1〜n)には、それぞれ給電線6−i(i=1〜n)及び7−i(i=1〜n)の一端が電気的に接続されている。横方向電極の一辺は、例えば、0.2mであり、縦方向電極の一辺は、例えば、1.2mである。
ラダー電極1−iは、それぞれ一枚の平板で形成しても良い。その場合、製造が容易になる。
その他の構成及び動作は、図1Aの場合と同様であるのでその説明を省略する。
この場合も、図1Aの場合と同様の効果を得ることが出来る。加えて、周波数が高い場合でも、高周波干渉によりプラズマ分布が不均一になる可能性を低減することができる。すなわち、周波数が高い場合でも、より均一な膜を形成することが出来る。
本発明では、放電の際、更に、形成される膜の膜厚分布の改善や、プラズマの均一性を改善するために、各マッチングボックス4−iを個別に微調整することもできる。その場合、各給電点15−iにおける電力の位相を個別に微調整することができる。同様に、各マッチングボックス7−iを個別に微調整することができ、各給電点16−iにおける電力の位相を個別に微調整することができる。
(第2の実施の形態)
まず、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第2の実施の形態について説明する。
図2は、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第2の実施の形態の構成を示す図である。プラズマ化学蒸着装置の正面方向から見た図である。プラズマ化学蒸着装置は、RF電源11(−i、i=1〜n:nは自然数、以下同じ)、12(−i、i=1〜n)、マッチングボックス4(−i、i=1〜n)、7(−i、i=1〜n)、給電線6(−i、i=1〜n)、9(−i、i=1〜n)、真空チャンバ10、ラダー電極1、防着板2、及び、制御部20を具備する。本実施の形態では、n=8である。
本実施の形態では、RF電源を給電点ごとに設けている点、それにより分配器を用いない点で第1の実施の形態と異なる。
RF電源11−i(i=1〜n)は、各給電点15−i(i=1〜n)に対応して設けられている。高周波の電力を発生し、対応するマッチングボックス4−i(i=1〜n)へ出力する。同様に、RF電源12−i(i=1〜n)は、各給電点16−i(i=1〜n)に対応して設けられている。高周波の電力を発生し、対応するマッチングボックス7−i(i=1〜n)へ出力する。各RF電源は、例えば、高周波発信器と増幅器とを含んでいても良い。高周波は、10〜800MHzであり、より好ましくは30〜800MHzである。高周波にすると、プラズマの電子温度が下がり、膜質が向上する。加えて、プラズマの密度が増加するので、成膜速度を向上させることができる。
RF電源11−i(i=1〜n)の電力の位相に対して、RF電源12−i(i=1〜n)の電力の位相を相対的に変調することにより、ラダー電極1上の電圧の定在波を揺動させて、プラズマを均一化させても良い。それにより、形成される膜の膜質がより均一になる。その際、特開2002−322563号や、特願2002−288996号の技術を用いることが出来る(その構成(RF電源11−i(i=1〜n)及び位相変調器のそれぞれに接続される発信器、RF電源12−i(i=1〜n)に接続されるその位相変調器、その位相変調器に接続される発信器等は、図示されず)。
制御部20は、マッチングボックス4−iの出力特性を検知して、出力の反射波ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス4−i及び対応するRF電源11−iを制御する。ただし、各給電点15−iでの電力の大きさ及びその位相が実質的に等しくなるように、個々のマッチングボックス4−iの回路定数及び対応するRF電源11−iの電力の大きさ及びその位相を調整する。同様に、制御部20は、マッチングボックス7−iの出力特性を検知して、出力の反射波ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス7−iを制御する。ただし、各給電点16−iでの電力の位相が実質的に等しくなるように、個々のマッチングボックス7−iの回路定数及び対応するRF電源12−iの電力の大きさ及びその位相を調整する。
その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第2の実施の形態の動作(プラズマ発生方法、プラズマ化学蒸着方法)について説明する。ここでは、ガラス基板上にシリコン基板を形成する例で説明する。
真空チャンバ10内の対向電極13上に、基板14としてのガラス基板を設置する。そして、真空チャンバ10を高真空(例示:10−6Torr)に排気後、真空チャンバ10内に成膜用のガスとしてのシランガスを導入し、排気速度を落として所定の真空度(例示:10mTorr)を保つようにする。その際、対向電極13の温度を、所定の基板温度としての200℃にしておく。
各RF電源11−iをONにし、それぞれ周波数60MHzの高周波の電力を発生させ、各マッチングボックス4−iへ出力する。各マッチングボックス4−iは、出力側のインピーダンスの整合をとる。そして、各RF電源11−iから出力された電力について、給電線6−iを介してラダー電極1上の各給電点15−iへ供給する。
同様に、RF電源12−iをONにし、周波数60MHzの高周波の電力を発生させ、各マッチングボックス7−iへ出力する。各マッチングボックス7−iは、出力側のインピーダンスの整合をとる。そして、RF電源12−iから分配された電力について、給電線9−iを介してラダー電極1上の各給電点16−iへ供給する。
供給された電力により、ラダー電極1と対向電極13との間でシランガスのプラズマが形成される。それにより、シランガスが分解され、ガラス基板上にシリコン膜(例示:μc−Si膜)が形成される。その際、RF電源12−iの電力の位相をRF電源11−iの電力の位相に対して相対的に変調することにより、ラダー電極1上の電圧の定在波を揺動させて、プラズマを均一化させる。
放電の際、制御部20は、各マッチングボックス4−iの出力特性を検知する。そして、出力の反射波(マッチングボックスの出口で計測:計測器は図示されず)ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス4−i及び対応するRF電源11−iを制御する。その際、各給電点15−iでの電力の大きさ及びその位相が実質的に等しくなれば良い。すなわち、個々のマッチングボックス4−iの回路定数(マッチングボックス内のL,Cの値)及び対応するRF電源11−iの電力の大きさ及びその位相は、他のマッチングボックス4−j(jはiと異なる自然数、以下同じ)の回路定数及び対応するRF電源11−jの電力の大きさ及びその位相と異なっていても良い。
同様に、制御部20は、マッチングボックス7−iの出力特性を検知して、出力の反射波ができるだけ少なくなるようにマッチングボックス7−i及び対応するRF電源12−iを制御する。その際、各給電点16−iでの電力の大きさ及びその位相が実質的に等しくなれば良く、個々のマッチングボックス7−iの回路定数及び対応するRF電源12−iの電力の大きさ及びその位相は、他のマッチングボックス7−jの回路定数及び対応するRF電源12−jの電力の大きさ及びその位相と異なっていても良い。
放電の際、更に、RF電源11−iの電力の位相に対して、RF電源11−k(k=i+1、又は、i−1)の電力の位相を相対的に変調することも可能である。その際、RF電源11−iの電力の位相に対して、RF電源12−iの電力の位相を相対的に変調する。RF電源11−kの電力の位相に対して、RF電源12−kの電力の位相を相対的に変調する。これにより、特開2002−322563号や、特願2002−288996号の場合の一元方向(縦方向電極棒の方向)の位相変調技術を、二次元方向(横方向電極棒の方向と縦方向電極棒の方向)の位相変調技術に拡張することが出来る。そして、ラダー電極1上の電圧の定在波を更に揺動させて、プラズマをより均一化させることが可能となる。
その場合、RF電源11−iを基準に考えると、まず、一次元用に、RF電源12−iに接続される位相変調器A1、RF電源11−iとその位相変調器A1とに接続される発信器A2、その位相変調器A1に接続される発信器A3を備える。次に、二次元用に、RF電源11−kに接続される位相変調器B1、RF電源11−iとその位相変調器B1とに接続される発信器B2、その位相変調器B1に接続される発信器B3を備える。このような構成で、特願2002−288996号の技術を用いることにより、二次元方向にもプラズマの均一化が可能となり、形成される膜の膜質がより均一になる。
放電の際、更に、形成される膜の膜厚分布の改善や、プラズマの均一性を改善するために、各マッチングボックスの回路定数や各RF電源の位相を個別に微調整することも可能である。このような電気回路的な影響(インピーダンスや反射電力の増減)の小さい微調整は、プラズマ生成及び基板上の成膜分布の調整には効果的である。
放電の際、更に、形成される膜の膜厚分布の改善や、プラズマの均一性を改善するために、各RF電源の電力を個別に微調整することも可能である。このような微調整は、プラズマ生成及び基板上の成膜分布の調整に効果的である。
加えて、各給電線の調整により、各給電点における電力の位相を個別に微調整することができる。その調整は、マッチングボックスによる調整に比較して、電気回路的な影響は小さい。しかし、プラズマ生成及び基板上の成膜分布の調整には効果的である。
上記の動作により、大面積で均一なプラズマが形成され、均一な製膜が可能となる。
本発明により、給電点ごとに独立したRF電源で高周波電力を供給するので、分配器が不要となる。それにより、分配器での電力損失が無くなり、電力伝達効率が向上する。
本発明により、給電点のインピーダンスが所定の値(例示:50Ω)に固定されることが無く、任意の値のインピーダンスに対して、個々のマッチングボックスで整合を取ることが出来る。それにより、反射電力による損失を給電点ごとに低減でき、電力伝達効率が向上することができる。
本発明により、給電点ごとの位相を個別に容易に調整することが出来る。すなわち、その給電点に対応するRF電源及びマッチングボックスを、制御部からの制御信号(ソフトウエア)で制御することで、給電点ごとの位相を個別に制御できる。それにより、プラズマの状態を容易に調整でき、膜厚分布を容易に調整することが可能となる。
本発明により、給電点ごとの電力を個別に容易に調整することが出来る。すなわち、その給電点に対応するRF電源を、制御部からの制御信号(ソフトウエア)で制御することで、給電点ごとの電力を個別に制御できる。それにより、プラズマの状態を容易に調整でき、膜厚分布を容易に調整することが可能となる。
上記の構成では、給電点15−i同士が横方向に電気的に接続している。そのため、周波数が高い場合、高周波干渉を起こすことが考えられる。その場合には、ラダー電極1を分割する。それを示したのが、図4である。
図4は、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第2の実施の形態の構成の応用例を示す図である。この場合、ラダー電極1が、複数のラダー電極1−i(i=1〜n)になっている点で図2の場合と異なる。
ラダー電極1−i(i=1〜n)は、平行に並んだ一対の横方向電極棒17−i(i=1〜n)と18−i(i=1〜n)との間に、はしご状に平行に複数の縦方向電極棒19−i(i=1〜n)(例示:8本)が設けられた構造を有する。横方向電極棒17−i及び18−iには、それぞれ給電点15−i及び16−iが一つずつ設けられている。各給電点15−i(i=1〜n)及び16−i(i=1〜n)には、それぞれ給電線6−i(i=1〜n)及び7−i(i=1〜n)の一端が電気的に接続されている。横方向電極の一辺は、例えば、0.2mであり、縦方向電極の一辺は、例えば、1.2mである。
ラダー電極1−iは、それぞれ一枚の平板で形成しても良い。その場合、製造が容易になる。
その他の構成及び動作は、二次元方向に位相変調技術を適用できないほかは、図2の場合と同様であるのでその説明を省略する。
この場合も、図2の場合と同様の効果を得ることが出来る。加えて、周波数が高い場合でも、高周波干渉によりプラズマ分布が不均一になる可能性を低減することができる。すなわち、周波数が高い場合でも、より均一な膜を形成することが出来る。
本発明は、特に、縦方向電極棒19(−i)の長さが、高周波電力の波長の1/4以上の場合に特に有効である。それは、以下の理由による。一般に、縦方向電極棒19の長さが高周波電力の波長の1/4以上の場合、縦方向電極棒19上に電圧の最大点と最小点とが生じる。そうなると、ラダー電極1上に電圧分布が発生したり、反射電力の増加などの問題が発生し易くなる。その結果、プラズマの不均一や膜の不均一が生じる。本発明は、そのような高周波電力を用いた場合でも、反射電力を低減し、プラズマの不均一を抑制することが出来る。それにより、高周波電力を用いた場合の利益(例示:プラズマの電子温度が下がり膜質が向上、プラズマの密度が増加し成膜速度が向上)を享受しながら、大面積で均一な膜を得ることが可能となる。
縦方向電極棒19の長さが高周波電力の波長の1/4以上となる場合は、周波数を高くした場合か、電極(基板)の大きさを大きくした場合に起こる。本発明は、いずれの場合にも対応することが出来る。
本発明は、成膜の場合だけでなく、放電用のガスとしてエッチング性のガス(例示:CFやNFのようなフッ素系のガス)を用いたプラズマエッチングにも適用することができる(プラズマエッチング方法)。すなわち、基板上に成膜された膜の一部をエッチングするような半導体プロセスにおけるドライエッチングや、チャンバー内の付着物エッチング除去するセルフクリーニング(チャンバクリーニング)にも適用することが出来る。その場合、プラズマを均一にすることができるので、プラズマの不均一発生するエッチングムラを防止することが出来る。加えて、反射電力を防止できるので、電力消費を抑えながらエッチングを行うことが出来る。
図1Aは、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 図1Bは、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。 図2は、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第2の実施の形態の構成を示す図である。 図3は、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第1の実施の形態の構成の応用例を示す図である。 図4は、本発明のプラズマ化学蒸着装置の第2の実施の形態の構成の応用例を示す図である。 図5は、従来のプラズマ化学蒸着装置の構成を示す正面図である。 図6は、従来のプラズマ化学蒸着装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
1、101 ラダー電極(−i、i=1〜n)
2、102 防着板
4(−i、i=1〜n)、7(−i、i=1〜n)、104、107 マッチングボックス
5、8、105、108 分配器
6(−i、i=1〜n)、9(−i、i=1〜n)、106、109 給電線
10、110 真空チャンバ
11(−i、i=1〜n)、12(−i、i=1〜n)、111、112 RF電源
13、113 対向電極
14、114 基板
15(−i、i=1〜n)、16(−i、i=1〜n)、115、116 給電点
17(−i、i=1〜n)、18(−i、i=1〜n)、117、118 横方向電極棒
19(−i、i=1〜n)、119 縦方向電極棒
20 制御部

Claims (13)

  1. 第1電力をそれぞれのインピーダンスの整合をとって第1出力側である複数の第1給電点へ出力する複数の第1整合器と、
    第2電力をそれぞれのインピーダンスの整合をとって第2出力側である複数の第2給電点へ出力する複数の第2整合器と、を有する放電電極と、
    前記放電電極に対向して基板を保持する対向電極と、
    を具備し、前記第1給電点に前記第1電力を、前記第2給電点に前記第2電力を供給し、前記放電電極と前記対向電極との間に、供給されたガスの放電を形成し、前記対向電極上の基板に成膜するプラズマ化学蒸着装置であって、
    前記複数の第1整合器の各々は、放電の際、前記複数の第1整合器の各々から対応する前記複数の第1給電点のうちの一つに供給される前記第1電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、前記第1出力側のインピーダンスの整合をとり、
    前記複数の第2整合器の各々は、放電の際、前記複数の第2整合器の各々から対応する前記複数の第2給電点のうちの一つに供給される前記第2電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、前記第2出力側のインピーダンスの整合をとるプラズマ化学蒸着装置。
  2. 複数の第1整合器を介してインピーダンスが整合された第1電力が供給される複数の第1給電点と、複数の第2整合器を介してインピーダンスが整合された第2電力が供給される複数の第2給電点とを有する放電電極と、該放電電極に対向して基板を保持する対向電極と、を備えたプラズマ化学蒸着装置であって、
    前記複数の第1整合器の各々に対応して前記第1電力を供給する複数の第1電源、及び、前記複数の第2整合器の各々に対応して前記第2電力を供給する複数の第2電源、の少なくとも一方を具備するプラズマ化学蒸着装置。
  3. 前記複数の第1整合器の各々と、対応する前記複数の第1電源のうちの一つは、対応する前記複数の第1給電点のうちの一つに供給される前記第1電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、それぞれ、前記第1出力側のインピーダンスの整合をとり、対応する前記第1電力の位相及び電力を調整し、
    前記複数の第2整合器の各々と、対応する前記複数の第2電源のうちの一つとは、対応する前記複数の第2給電点のうちの一つに供給される前記第2電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、それぞれ、前記第2出力側のインピーダンスの整合をとり、対応する前記第2電力の位相及び電力を調整する請求項2に記載のプラズマ化学蒸着装置。
  4. 前記複数の第1電源の各々は、更に、前記基板上の膜が均一になるように、対応する前記第1電力の電力を調整し、
    前記複数の第2電源の各々は、更に、前記基板上の膜が均一になるように、対応する前記第2電力の電力を調整する請求項2又は3に記載のプラズマ化学蒸着装置。
  5. 前記放電電極は、複数の分割電極を備え、
    前記複数の分割電極の各々は、前記複数の第1給電点のうちの少なくとも一つと、それと同数の前記複数の第2給電点のうちの少なくとも一つとを有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラズマ化学蒸着装置。
  6. 前記複数の第1整合器の各々から対応する前記複数の第1給電点のうちの一つへ前記第1電力を供給する複数の第1給電線、及び、前記複数の第2整合器の各々から対応する前記複数の第2給電点のうちの一つへ前記第2電力を供給する複数の第2給電線のいずれか一方を備え、
    前記複数の第1給電線の各々は、前記基板上の膜が均一になるように、対応する前記複数の第1給電線のうちの一つの特性により、対応する前記複数の第1給電点のうちの一つにおける前記第1電力の位相を調整し、
    前記複数の第2給電線の各々は、前記基板上の膜が均一になるように、対応する前記複数の第2給電線のうちの一つの特性により、対応する前記複数の第2給電点のうちの一つにおける前記第2電力の位相を調整する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラズマ化学蒸着装置。
  7. 前記高周波は、前記高周波の波長の4分の1の長さが、前記放電電極における前記複数の第1給電点のうちの1つとそれに最も近い前記複数の第2給電点のうちの1つとを結ぶ方向における前記放電電極の長さ以下である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプラズマ化学蒸着装置。
  8. 前記放電電極は、一対の横電極の間に複数の縦電極が並列に取り付けられている請求項1乃至7のいずれか一項に記載のプラズマ化学蒸着装置。
  9. (a)放電の際、複数の第1整合器の各々を介して、対応する複数の第1給電点のうちの一つに供給される第1電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、第1出力側のインピーダンスの整合をとり、前記第1出力側の複数の第1給電点のうちの対応するものに第1電力を出力するステップと、
    (b)放電の際、複数の第2整合器の各々を介して、対応する複数の第2給電点のうちの一つに供給される第2電力の位相及び電力が概ね等しくなるように、第2出力側のインピーダンスの整合をとり、前記第2出力側の複数の第2給電点のうちの対応するものに第2電力を出力するステップと、
    (c)前記複数の第1給電点と前記複数の第2給電点とを備える放電電極と、対向する対向電極との間に、供給されたガスの放電を形成するステップとを具備するプラズマ発生方法。
  10. 前記(a)ステップは、
    (a1)前記複数の第1整合器の各々に対応して、複数の第1電源のうちの対応するものから前記第1電力を供給するステップを備え、
    前記(b)ステップは、
    (b1)前記複数の第2整合器の各々に対応して、複数の第2電源のうちの対応するものから前記第2電力を供給するステップを備える請求項9に記載のプラズマ発生方法。
  11. 前記放電電極は、複数の分割電極を備え、
    前記複数の分割電極の各々は、前記複数の第1給電点のうちの少なくとも一つと、それと同数の前記複数の第2給電点のうちの少なくとも一つとを有する請求項9又は10に記載のプラズマ発生方法。
  12. (d)請求項乃至11のいずれか一項に記載のプラズマ発生方法を実行するステップと、
    (e)前記放電により、前記対向電極上に保持された基板に膜を形成するステップと
    を具備するプラズマ化学蒸着方法。
  13. (f)請求項乃至11のいずれか一項に記載のプラズマ発生方法を実行するステップと、
    (g)前記放電により、前記放電電極、前記対向電極及びその周辺部の付着物をエッチングするステップとを具備するプラズマエッチング方法。
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