JP4263406B2 - 生物の組織を加熱処理する装置とその使用法 - Google Patents

生物の組織を加熱処理する装置とその使用法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、局所加熱療法を目的とする装置の分野に関する。本発明はまた、この種の装置を使用する方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
局所加熱療法は、生物の組織のターゲットゾーンを局所的に加熱することからなる。このタイプの療法を、遺伝子治療のために使用する時、熱を、たとえば感熱性のプロモータに作用させるために使用されることがある。また、熱を、生物の組織を壊死させ、腫瘍を除去するために使用されることもある。
【0003】
局所加熱療法には、多くの利点がある。これらの利点には、質的な利点もあれば、経済的な利点もある。質的な視点から見れば、局所加熱療法は、たとえば遺伝子治療、局所的な薬の適用、腫瘍の除去などの処置を制御する上で、大きな可能性を有する。経済的な視点から見れば、局所加熱療法は、患者の外来による治療と両立させることができ、病院で過ごす時間を短くさせることができる。
【0004】
加熱療法では、熱は、たとえばレーザ、マイクロ波または無線周波数波、焦点を絞った超音波などによって提供される。一般には、局所加熱療法を採用すると、侵襲性が最小限に低減された手術が可能になる。しかし、前述のタイプのエネルギの中では、焦点を絞った超音波は、焦点となるゾーンの近隣にある組織をあまり熱することなく、非侵襲的な方法で焦点となるゾーンを、生体の深くまで加熱することが可能であるので、焦点を絞った超音波が特に有利である。
【0005】
どの場合におきても、処理の間、ターゲットゾーンの温度とターゲットゾーンの周囲の温度を、正確に継続的に制御しなければならないが、エネルギの供給は局所化されており、高速である(数秒のオーダである)。
【0006】
この目的のために、ターゲットゾーンとその周囲に、温度プローブを入れることがある。しかしまた、磁気共鳴映像法(MRI)を使用することも可能である。これは、MRIによると、温度の分布と、詳細な解剖学上の情報の正確なマップが得られるためである。さらに、MRIでは、温度を非侵襲的に制御できる。
【0007】
焦点を絞った超音波による処理の間温度を制御するデバイスはすでに公知であり、磁気共鳴温度測定に基づいている。この種類のデバイスは、特に、1999年のProceedings of the annual meeting of the International Society of Magnetic Resonance in Medicineの672ページにある、スミス(Smith)らによる「Control system for an MRI compatible intracavitary ultrasons array for thermal treatment of prostate disease」、および、1999年のInvest. Radiol. 34の190〜193ページにあるビモー・エフ・シー(Vimeaux FC)らによる、「Real time control of focused ultrasound heating based on rapid MR thermometry」という文書の中に記述されている。
【0008】
これらの文書に記述されているデバイスでは、MRIで得られたマップを使用する、焦点を絞った超音波が提供する熱のレトロ制御は、PID(比例積分および導関数)タイプである。さらに、これらのデバイスでは、組織に供給される熱の制御は、超音波装置の焦点となるゾーンで測定された温度を考慮することに基づか、またはマップに示されたゾーンの空間的な温度分布から得られた中間値に対応している。
【0009】
図1は、上記の第1の文書に記述されたデバイスを使用して処理された、焦点となるゾーンの中間の温度の時間的な変化を示す。この図1では、温度は、焦点となるゾーンで達することが望ましい温度に対応する安定水準まで上昇する。焦点となるゾーンで望ましい温度には、約30分後でなければ達しないことに注意されたい。
【0010】
図2は、上記の第2の文書に記述されたデバイスを使用して処理された、焦点となるゾーンの中間の温度の時間的な変化を示す。焦点となるゾーンで望ましい温度には、2分未満で達していることが示されている。しかし、望ましい温度において、プラスまたはマイナス4℃の変動も見られる。
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の1つの目的は、関連技術と比較して、ターゲットゾーンで望ましい温度を迅速に得ることを可能にし、同時に、このターゲットゾーンにおける温度をより正確に維持し制御することを可能にする、生物の組織のターゲットゾーンを加熱処理する装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、この目的は、生物の組織のターゲットゾーンを加熱処理する装置によって達成される。この装置は、
−ターゲットゾーンにエネルギを局所的に提供するエネルギ生成手段と、
−ターゲットゾーン内の温度を測定し記録する手段と、
−ターゲットゾーンで測定された温度から、ターゲットゾーンに供給しなければならないエネルギの量を決定する手段と、この値のパワーを伝えるようにエネルギ生成手段を制御する手段とを備える制御ユニットとを備え、かつ前記制御ユニットは、ターゲットゾーンとその周囲の空間的な温度の分布をポイントごとに数字で処理し、温度勾配を計算する手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0013】
本発明による加熱処理装置は、ターゲットゾーンにおける実際の空間的な温度分布だけではなく、このゾーンの周囲における温度分布をも考慮する。すなわち、本発明による加熱処理装置は、この空間的な分布を、ポイントごとに考慮し処理する。
【0014】
関連技術の加熱処理装置とは異なり、空間的な温度分布を使用して、ここから平均だけでなく、温度勾配をも演繹する。これによって、適用しなければならないエネルギの量を、より正確に推定し、かつ所望の温度に、より早く達し、生物の組織の温度をより安定して維持することが可能になる。
【0015】
本発明による加熱処理装置の制御ユニットは、さらに、ターゲットゾーンとその周囲における熱伝導と空間的な温度分布の推定から、局所的な熱エネルギの損失を推定する手段を備えていると有利である。
【0016】
これは、温度勾配の値によって提供される情報と、局所的な熱の損失の推定を考慮することによって、処理されている生物の組織が、すでに加えられた熱に対してどのように反応したかを理解することが可能になるだけでなく、生物の組織が、熱に対してどのように反応するかに関する予想が可能になるためである。これによって、また、加熱処理される組織が、望ましい温度により早く変化し、生物の組織の温度を、より安定して維持することが可能となる。
【0017】
本発明による加熱処理装置のエネルギ生成手段は、焦点を絞った超音波を発すると有利である。これは、焦点を絞った超音波は、非常に局所的なゾーンが人体または動物の深いところにあっても、非侵襲的な方法で、そのゾーンに熱を提供することができるためである。さらに、焦点を絞ることによって、生物の組織の処理を受けているゾーンに近い組織を、あまり加熱しないようになる。
【0018】
本発明による加熱処理装置の空間的な温度分布を測定し記録する手段は、磁気共鳴映像装置を含んでいると有利である。これは、MRIは、非侵襲的で、マップに示されたゾーンの多くのポイントで、正確で解像度がよい温度の測定を可能にするためである。さらに、MRIによって収集されたデータは、容易に数字で処理しうる。
【0019】
本発明による加熱処理装置は、ターゲットゾーンとその周囲において、ターゲットゾーンに提供されたエネルギの空間的な分布の数値を求める手段を備えると有利である。
【0020】
本発明の別の態様によれば、本発明は、生物の組織のターゲットゾーンを加熱処理する装置を調節する方法に関し、この方法は、エネルギをターゲットゾーンに局所的に加えるステップを含み、さらに、次のようなステップを含むことを特徴とする。
【0021】
このステップとは、
−ターゲットゾーンとその周囲の温度勾配の数値を求めるステップと、
−これによって、望ましい温度に達するために、ターゲットゾーンに加えられるべきエネルギを演繹するステップとである。
【0022】
この方法は、さらに、ターゲットゾーンとその周囲において局所的なエネルギの損失を推定することからなるステップを含んでいると有利である。
【0023】
この方法は、さらに、ターゲットゾーンとその周囲において、ターゲットゾーンに提供されたエネルギの空間的な分布の数値を求めることからなるステップを含んでいると有利である。
【0024】
本発明の他の態様、目的および利点は、次の詳細な説明を読むことによってより明確になると思う。
【0025】
以下、本発明を図面を参照して、より詳しく説明する。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態を、次に詳細に説明する。本発明のこの実施形態は、MRIで制御される、焦点を絞った超音波による局所的な加熱処理に関する装置に対応している。
【0027】
図3に示すように、この装置は、
−エネルギ生成手段100、
−マッピング手段200、
−制御ユニット300、
−処理する生物の組織410用のサンプルホルダ400とを備えている。
【0028】
ここに説明する本発明の実施形態では、エネルギ生成手段100は、トランスデューサ110、正弦信号ジェネレータ120、増幅器130、および正弦信号ジェネレータ120を制御ユニット300に接続するコンバータ140を備えている。
【0029】
トランスデューサ110は、1.45MHzで動作する。このタイプのトランスデューサ110は、たとえばSpeciality Engineering Associates(登録商標)(米国、カリフォルニア、ソケール(Soquel))によって市販されている。このトランスデューサの直径は、38mm、焦点距離は25mmである。
【0030】
正弦信号ジェネレータ120は、たとえば、横河(登録商標)(日本国、東京)によって市販されているFG110というタイプである。
【0031】
増幅器130は、たとえば、カルマス(Kalmus)(登録商標)(米国、ワシントン州、ボーテル(Bothell))によって市販されているKMP170Fというタイプである。この増幅器130は、58dBの電力利得を有する。
【0032】
コンバータ140は、たとえば、アイオーテック(I. O. Tech)(登録商標)(米国、オハイオ州、クリーブランド)によって市販されているIEEE488コンバータシリーズである。
【0033】
マッピング手段200は、空間的な温度の分布を測定し記録することを可能にする。これは、たとえば、ブルッカー(Bruker)(登録商標)(ドイツ国、ゲッチンゲン)によって市販されているブルッカー・ビオスペック(Bruker Biospec)タイプのMRI装置である。この装置は、120mmの直径の挿入部を備え、磁場勾配を生成する4.7T磁石を使用する(勾配の最大値は、0.193 T/mである)。
【0034】
制御ユニット300は具体的には、ディジタル(Digital)(登録商標)によって市販されているアルファ(Alpha) PW 500a MHzタイプのワークステーション310が好ましい。
【0035】
制御ユニット300は、また、空間的な温度分布の数値を求め数字で処理する手段320と、ターゲットゾーンに供給しなければならないパワーの値を決定する手段330と、熱エネルギの局所的な損失を推定する手段340と、エネルギ生成手段100を制御する手段350とを備えている。制御手段350は、エネルギ生成手段100に、手段330によって提供されるパワーの値を送り、パワーの値を決定するように命令する。
【0036】
サンプルホルダ400は、プレクシガラス(登録商標)でできたラットサポート420を備えている。このサポート420は、トランスデューサ110と表面コイル(図3には示されていない)とを有する。このタイプのサンプルホルダ400は、1999年のMagn. Res. Med. 42、53〜59ページにあるズワート・ジェイ・エイ(Zwart JA)らによる、「Fast lipid suppressed MR temperature mapping with echo-shifted gradient echo imaging and spectral-spatial excitation」、および、1998年のJ. Mgn. Res. Imaging. I. 8、101〜104ページにあるマディオ・ディー・ピー(Madio DP)らによる「On the feasibility of MRI-guided focused ultrasound for local induction of gene expression」という文書にすでに記述されている。
【0037】
このサポート420は、一部が水で満たされているプレクシガラスチューブの中に入っている。トランスデューサ110は、超音波の焦点460が生物の組織410の中で約10mmの深さになるような位置である。インビトロ測定の間、温度プローブ430は、温度基準を得るように、一片の生肉からなる生物の組織410の中に挿入される。このプローブ430はたとえば、ユール・パーマー インストルメンツ(Cole-Parmer Instrument)(登録商標)社(米国、イリノイ州、バーノンヒル(Vernon Hill))によって市販されている、ディジィ・セース・デュアルログ(Digi-Sence DualLog)タイプの熱電対である。
【0038】
インビトロ実験とインビボ実験用のサンプルの準備は、次のように行われる。325gから500gのウィスター(Wistar)種の雄のラットを使用する。これに、承認されたプロトコルにしたがって、7ボリュームの一酸化二窒素(N2O)と3ボリュームの酸素からなる混合物と、ボリュームで1%のハロセインを組み合わせて、麻酔をかける。
【0039】
超音波ビームを、生物の組織410によりよく浸透させるために、ラットの腿(トランスデューサと焦点の間にある)を、この目的のために、当業者に知られている製品を使用して除毛する。インビボ測定の間、ラットの直腸内の温度を記録する。ラットの体温は、ラットの身体を、温度が調節されている浴槽の中に入れることによって、35℃に維持される。加熱処理の後、ラットは殺される。
【0040】
マッピング手段200は、次のパラメータで、エコー勾配シーケンスを実施することによって使用される。このパラメータは、TR=50ms、TE=15ms、マトリックスサイズ=64×63、TRにつき3つのkライン、FOV=64mm×63mmであって、TRは反復時間、TEはエコー時間、FOVは視野である。
【0041】
データは、厚さが2mmで、超音波トランスデューサに垂直であり、焦点を絞った超音波の焦点を含む切片からMRIによって得られる。MRIによって得られるマップの時間解像度は、1.05sである。MRIによって得られるマップの空間解像度は、1×1×2mm3である。磁気共鳴によって測定される温度のマップは、水陽子周波数のシフトの測定から得られる。
【0042】
これらの測定を実行するための水陽子の共鳴の選択は、水陽子共鳴周波数と温度の間の関係は、第1次近似では、生物の組織410の組成からは独立しているという事実に基づいている。温度の関数としての、水陽子周波数におけるシフトは線型である。この線型性は、熱によって誘発された生物の組織410の変化による影響を受けない(1995年のMagn. Res. Med. 34、814〜823ページのイシハラ Yら、1998年のMagn. Res. Med. 40、454〜459ページのピーター・ジェイ・エイ(Peters RDら)。
【0043】
陽子共鳴周波数の温度依存性は、0.0094ppm−K-1である(1996年のJ. Mag. Res. B. 112、86〜90ページの、ズワート ジェイ・エイ(Zwart JA)らによる「Fast magnetic-resonance temperature imaging」、1999年のMagn. Res. Med. 42、53〜59ページの、ズワート ジェイ・エイらによる「Fast lipid suppressed MR temperature mapping with echo-shifted gradient echo imaging and spectral spatial excitation」)。
【0044】
脂質の陽子の共鳴周波数は、温度に依存しないので、脂質から来る磁気共鳴信号は、計算される温度マップの大きなエラー源となる。したがって、脂質から来る磁気共鳴信号は、水の選択的な励起を使用し、1999年のMagn. Res. Med. 42、53〜59ページにあるズワート ジェイ・エイらによる「Fast lipid suppressed MR temperature mapping with echo-shifted gradient echo imaging and spectral spatial excitation」に説明された方法で除去される。
【0045】
空間的な温度分布の数値を求め数字で処理する手段320を使用することも、1999年のMagn. Res. Med. 42の53〜59ページにある、ズワート ジェイ・エイらによる「Fast lipid suppressed MR temperature mapping with echo-shifted gradient echo imaging and spectral-spatial excitation」という文書にすでに記述されている。
【0046】
本発明による加熱処理装置を調節する方法の実装例を、次に詳細に説明する。
【0047】
図4は、本発明による方法を実装する特定のモードのフロー図を概念的に示す。
【0048】
この実装例によれば、本発明による方法は、
−生物の組織410の中で焦点を絞った超音波の熱拡散係数(α1)と、吸収係数(α2)を推定するステップ1、
−ユーザが所望の温度の時間的な変化のプロファイルを定義するステップ2、
−MRI画像を取得するステップ3、
−焦点460とその周囲における相の空間的な分布を計算するステップ4、
−焦点460とその周囲における空間的な温度の分布を確立するステップ5、
−焦点460とその周囲における温度勾配の数値を求めるステップ6、
−ジェネレータ120が送らなければならない新しいパワーを決定するステップ7、および
−ジェネレータ120によって適用されるエネルギレベルを変えるステップ8を有する。
【0049】
ステップ3から8は、ステップ2で定義された所望の温度の時間的な変化のプロファイルに達し、このプロファイルに従うように、ループ状で実行される。
【0050】
トランスデューサ110の所与の要素に対して、サンプルに伝えられる電力P(t)は、パワー値を決定する手段320によって決定される。したがって、この値は、制御ユニット300によって直接変えることができる。これは、次の等式に基づいて得られる。
【0051】
【数1】
Figure 0004263406
【0052】
この等式は、次を考慮することによって成立される。
【0053】
焦点は、→r=(0、0、0)によって定義される。焦点の時間的な変化と最高温度は、Tmax(t)=T(0、0、0、t)に対応する。最高温度Tmax(t)における望ましい時間的な変化の既定のプロファイルを、Θ(t)で示すことにする。
【0054】
上に示したように、このプロファイルは、それぞれの実験を開始する前に定義される。たとえば、このプロファイルΘ(t)は、100sで10℃の上昇を含む。この上昇ステップは、余弦関数の半周期の変化に続く。これに続いて、温度が一定である期間が250s続く(開始時の値から10℃上)。
【0055】
最高温度Tmax(t)=T(0、0、0、t)は、焦点だけで制御される。これは、トランスデューサ110の幾何学的形状と、生物の組織410の屈折率の空間的な分布が、音響場を決定するためである。この結果、焦点となるゾーン以外の温度の変化は、空間座標→rと温度Tに依存する関数を有する。
【0056】
生物の組織410の中の音響パワーの場ρ(→r)、熱拡散テンソル^α1(→r、T)、および焦点を絞った超音波の吸収係数α2(→r、T)は、次の等式によって関係づけられる。
【0057】
【数2】
Figure 0004263406
【0058】
拡散率が等方的で空間内をゆっくりと変化する時、等式1aを簡単にすると等式1bが導かれ、^α1(→r、T)=1/3Tr[^α1(→r、T)]はスカラ場であり、∇2は、
【数3】
Figure 0004263406
によって定義されるラプラシアン演算子である。
【0059】
【数4】
Figure 0004263406
【0060】
関数α1(→r、T)とα2(→r、T)は、加熱の開始時には、正確には知られていないことに注意されたい。
【0061】
焦点を絞った超音波トランスデューサの球状の要素の音響パワーの場は、焦点460の周囲のガウス分布とほぼ対応しており、6dBにおける減衰半径は、R0と示される。特定の拡散時間τは、τ=R0 2 /2α1
によって定義される。1mmの超音波の波長に関しては、τのマグニチュードのオーダは約10sである。
【0062】
次の目的を定める。
1)焦点460の温度は、所望の値を振動させたり超過したりすることがなく、できるだけ早く、所望の温度に達しなければならない(すなわち、τと同じマグニチュードのオーダの時間内)。
2) この所望の値に達したら、温度は、ユーザがあらかじめ定めた期間に渡って一定でなければならない。
【0063】
プロファイルΘ(t)の積分、実験的に観察されたTmax(t)の最高温度の時間的な変化の積分、およびこれらの積分の間の差は、それぞれ、次式のようになる。
【0064】
【数5】
Figure 0004263406
【0065】
これらの式を使用することによって、焦点における温度の変化を与える等式1bは、Δ(t)の関数として表わすことができる。
【0066】
【数6】
Figure 0004263406
【0067】
上式で→r=(0、0、0)は省略され、ρ(0、0、0)=1である。
【0068】
等式3では、直接制御することが望ましいパラメータは、焦点を絞った超音波のパワーP(t)である。
【0069】
Δ(t)で線型である第2のオーダの微分方程式は、PID制御システムと同様な方法で、制御ユニット300によって有利に使用できることに注意されたい。その理由は、このような等式のΔ(t)に対する解は、0に漸近するということ、および、このことは、その第1の導関数に関しても同じであるということである。
【0070】
Δ(t)の第1の導関数が、ゼロに等しい場合、Tmax(t)は、温度Θ(t)の時間的な変化の既定のプロファイルと重なる。これは、制御ユニット300によって実装される制御方法の基本的な考え方となる。したがって、等式3を、次のタイプのΔ(t)の第2のオーダの線型微分方程式の形に書き換えることができる。
【0071】
【数7】
Figure 0004263406
【0072】
等式3から等式4について望ましい式を得るために、P(t)を、次の式で書き換えることができる。
【0073】
【数8】
Figure 0004263406
【0074】
等式5は、焦点を絞った超音波の電力レベルを直接計算するために使用される中心の等式に対応する。等式4に対応する第2のオーダの微分方程式の解から、パラメータaは、等式a=2/trによって、調節ループの特徴的な応答時間trに接続されることが分かる。
【0075】
等式4と5においては、パワーP(t)を計算するために使用されるすべての関数は、正確に知られていると仮定されている。
【0076】
また、次の等式6からわかるように、実験的に観察される温度T(t)は、プロファイルΘ(t)に漸近することが確認できる。
【0077】
【数9】
Figure 0004263406
【0078】
すでに上に示したように、実際の実験では、超音波吸収係数α2と熱拡散パラメータα1、およびこれらの温度依存性は知られていない。これらのパラメータα1とα2は、生物の組織410の組成、潅流などの生理学的なプロセス、および、たとえば切断処理などにおける加熱処理の間に発生する不可逆的な変化に依存する。したがって、調節システムは、パラメータα1とα2のエラーを許容できなければならない。
【0079】
プロファイルΘ(t)とその導関数だけが、正確に知られている。
【0080】
したがって、超音波パワーを等式5から直接計算する時、2つの問題が明らかになる。
1)Tmax(t)と∇2max(t)は、MRIから生じる温度マッピングから得られるので、ノイズによる影響を受ける。
2)α1とα2の値、およびこれらの温度依存性は正確には知られておらず、同様に、これらの熱による壊死に対する感受性(たとえば切断処理の場合)、および、潅流などの生理学的なパラメータも、正確には知られていない。
【0081】
α1とα2に影響を与える可能性のある任意のエラーは、線型モデルにしたがって、制御ループの中のパラメータエラーとして処理することができる。したがって、α1とα2の初期値の推定を選択し、加熱処理の間に使用して、等式5にしたがって超音波パワーを計算する。
【0082】
等式5におけるパラメータα1とα2にエラーが与える効果を理論的に分析することにより、次の効果が明らかになる。
1)パラメータα2の不正確な推定は、調節ループの効率を低減する。実際には、所望の温度を越える可能性、または決定された温度の値が小さすぎることが生じる場合がある。これによって、収斂時間が増大するという結果が生じる。このような条件を含め、どのような場合でも、実験の温度は、常に、温度の時間的な変化の既定のプロファイルに向かって漸近する。
2)パラメータα1の推定が不正確であると、プロファイルΘ(t)が平らであるゾーンにおいて実験的に測定された温度の値と、プロファイルΘ(t)の間で、温度の値を常にオフセットすることになる。このオフセットは、時間に対しては、α1における絶対エラーをa-2回乗算したラプラシアンの第1の導関数に比例する。
【0083】
この効果を推定するために、ラプラシアンの導関数は、150sと250sの間で図5に示されたカーブの線型回帰を使用することによって決定されている。この値は、約0.01K.mm-2.s-1であり、約0.1℃の温度オフセットを導く。したがって、磁気共鳴では、ノイズがあるため温度測定の精度には限度があり、実際の温度のエラーは直接観察できない。
【0084】
値α1と値α2のエラーが、本発明による加熱処理装置による温度制御の効率に与える影響は、1片の生肉に関する実験により、次のように判断される。
【0085】
ステップ1にしたがって、パラメータα1とα2を推定する。これにはまず、一定に焦点を絞った超音波パワーでの予備的な実験を行う。パラメータα1は、時間に関して、焦点における温度をラプラシアンの中間値で除算した(5つのMRI画像に対して)導関数から計算される。これは、焦点を絞った超音波の発射が消失した直後に計算され、mm2/sで表現される。
【0086】
パラメータα2(焦点を絞った超音波の空間的なパワー分布を考慮して、エネルギが焦点に適用されるレート)は、焦点を絞った超音波のパワーに関して、初期時間における焦点の温度の導関数から計算される(焦点を絞った超音波が発せられ、拡散が無視できるほど小さい時。等式1を参照のこと)。これは、K.s-1.(mv)-2で示される。α1とα2に関して推定された精度は、反復された実験から演繹できるように、10%よりもよい。
【0087】
この方法で得られた値は、新しい温度マップが使用可能になるごとに、ジェネレータ120が供給しなければならないパワーの実際の値を計算するために、等式5の中で直接使用することができる。
【0088】
ステップ2にしたがって、焦点における温度の望ましい時間的な変化のプロファイルは、各実験が始まる前に定義される。このプロファイルは、余弦関数の半周期に対応する上昇する初期部分を含み、温度が一定になった部分が続く。このプロファイルに対応するカーブの第1の導関数は連続的であり、コンピュータによって数字で計算することができる。
【0089】
ステップ3は、マッピング手段200を使用して実装される。
【0090】
ステップ4からステップ6は、空間的な温度分布を数字で処理する数値決定手段320を使用して実装される。相は、マッピング手段200を使用して得られるMRI信号から計算される。水共鳴周波数における変化は、これらの相から計算される。温度変化は、これらの周波数変化から計算される。
【0091】
最高温度Tmax(t)と積分Δ(t)は、それぞれ、ステップ5とステップ6で、MRIから得られたマッピングから直接演繹される。積分Δ(t)(等式2c)は、ワークステーション310を使用して計算される。
【0092】
ステップ6の間、局所的な熱エネルギの損失は、局所的な熱エネルギ損失の推定手段340を使用して、再び求められる。
【0093】
本発明による方法のステップ7によれば、ラプラシアン演算子(1)は、MRIによって得られる温度マップの処理に適用される。焦点におけるこのラプラシアンの値は、有限要素法と、時間ノイズ低減フィルタとを組み合わせて使用して計算される。このフィルタは1:4:6:4:1という2項式の重みづけ比を、5つの画像に渡って使用する。このステップ7は、パワー値を決定する手段330で実装される。
【0094】
最後に、パワーは等式5を使用して計算される。計算された値は、コンバータ140に送られる(ステップ8)。ステップ8は、エネルギ生成手段100を制御する手段350で実装される。
【0095】
各空間的な温度分布のマップを処理する合計の計算の長さ、すなわち、上記のステップ3からステップ8のセットの各サイクルは、250ms未満である。
【0096】
α1とα2の最初の推定におけるエラーに関する許容性を分析するために、大きな範囲に渡って変化するパラメータα1とα2で、いくつかの加熱処理を実施した。この範囲は、α1に関しては、既定値の0%から300%、α2に関しては、40%から250%である。この既定値は、上記に概略された予備測定から得られたものである。
【0097】
サンプル内で、空間的に均一であり、各実験について同じである温度のベースラインに達するために、実験と実験との間に、30分の待ち時間が導入されている。9つの代表的な結果が、図6に記録されている。これらの結果は、システムが、α1とα2の初期値を推定する際のエラーに関して、大きな許容性を有することを示している。
【0098】
α1が過剰に見積もられ過ぎている時にのみ、制御ループは不安定になると指摘できる。この不安定さは、α1が過剰に見積もられ過ぎ、α2が低く見積もられ過ぎていると、さらに不安定になる。この効果は、MRIによる温度測定の実験上のノイズが原因である可能性がある。
【0099】
ノイズの影響を受けた計算が、ラプラシアンの値を多く見積もり過ぎるという結果になると(第2の導関数は、ノイズに対して敏感である)、焦点を絞って適用される超音波のパワーはα1.ε/α2に等しい比で増加し、上式で、εはラプラシアンの過剰見積もりである。
【0100】
焦点を絞った超音波のパワーが増大すると、生物の組織410の中のラプラシアンが大きく増大し、その結果、焦点を絞った超音波のパワーが新たに増加する。この正の反応は、制御ループの負の反応によって、約2/aに等しい時間の後に停止する。このことによって、この極端な場合の不安定さの周期性が説明される。
【0101】
調節ループに対する負の反応の強度は、パラメータaに対応する。これは、上記のように、パラメータaは、特有の応答時間tr(a=2/tr)の逆数の2倍に等しいためである。このパラメータの値は、図6の例に示されている。一般に、aが0.1s-1から0.2s-1の値であれば、α1とα2について極端に不正確な値が使用されている時でも、プロファイルΘ(t)の温度上昇時間に似た温度上昇時間を達成するのに十分である。
【0102】
温度の時間的な変化について、既定のプロファイルと重なるように、aを0.40s-1の値まで上昇させなければならないのは、α1が低く見積もられ過ぎ、α2が過剰に見積もられ過ぎた極端な場合だけである(右下の図6を参照のこと)。
【0103】
実験で発見されたaの最適な値は、0.2s-1であり(α1とα2に極端なエラーがあるという場合を除くすべての場合)、これに対応する調節ループの応答時間は10sである。負の反応の強度が増大すると、最初のパラメータがより早く訂正されるが、焦点を絞った超音波のパワーの振幅と、既定の値前後の温度の変動の振幅も大きくなる。
【0104】
上記の本発明による処理装置の実装と性能を、2つの例を使って次に説明する。
【0105】
例1:インビトロ測定のコンテキストにおける、本発明による加熱処理装置の使用。
【0106】
この例によれば、10℃の温度上昇プロトコルが、生肉のサンプルについて実行される。初期温度は15℃に等しい。このプロトコルで、温度のこの時間的な変化のプロファイルからは、生物の組織410に非可逆的な変化が生じないことが期待される。
【0107】
図7は、時間の関数としての最高温度の変化を示す。このカーブの平らな部分では、中間の温度上昇は9.97℃であり、標準偏差は0.19℃である。この標準偏差を、焦点を絞った超音波による加熱をしないで実行された温度測定によって得られた(すなわち、温度測定のノイズのベースラインに対応する)0.18℃と比較しなければならない。
【0108】
図5は、直接計算されたラプラシアンを示す。温度が一定である部分に渡って観察された減衰は、焦点周囲の温度勾配における減少に対応する。直接適用されたパワーの振幅に関しては、図8に示されている。測定ノイズがあるので、ラプラシアンの計算された値と、ジェネレータによって提供されたパワーの振幅は、概算で約10%の変動を有する。変動周波数(すなわち、磁気共鳴によるマップの時間解像度の逆数)は、生物の組織410の加熱に特有な応答時間(τ)の逆数よりもはるかに大きいため、その結果生じる温度には、わずかな影響しかない。
【0109】
図9は、3つの段階(15℃、25℃、30℃)を有するプロファイルで得られる温度の安定性を示す。15℃、25℃、30℃への温度上昇について、標準偏差は、それぞれ0.35℃、0.36℃、0.40℃である。図9に示された結果は、本発明による加熱処理装置を調節するシステムが、大きな範囲の温度上昇に渡って、温度が非常に安定していることを確認させるものである。
【0110】
図2 インビボ測定のコンテキストにおける、本発明による加熱処理装置の使用。
【0111】
例1の場合に実装された手順と同様な手順を適用して、ラットの腿についてインビボ実験を行った。その結果を、図10に示す。時間解像度は0.5sである。実験の開始後90sから120sの間の中間の温度は54.9℃で(達成すべきプロファイルの値は55℃)、標準偏差は0.33℃である。
【0112】
図7、図9、図10は、インビトロまたはインビボで実行された温度測定によって与えられた精度に近い精度で、温度を制御できることを示している。
【0113】
MRIによって制御される、焦点を絞った超音波による局所加熱処理装置に対応する本発明の実施形態を上に説明したが、本発明は、はるかに広い範囲の加熱処理装置をカバーするものである。
【0114】
また、本発明は、熱が、たとえばレーザ、マイクロ波、または無線周波数波、焦点を絞った超音波などによって提供される場合にも、一般化できることを理解されたい。また、MRIではない、温度を測定する別の手段も、本発明による加熱処理装置で使用できることも理解されたい。
【0115】
空間的な温度分布の数値決定と数字による処理を、ラプラシアンを使用して実行したものとして、上に説明した。しかし、本発明の範囲から離れることなく、この数値決定を実行する他の手段も採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ターゲットゾーンが関連技術の加熱処理装置を使用して処理されている時の、ターゲットゾーンにおける温度の時間的な変化を示す図である。
【図2】 関連技術の別の加熱処理装置によって処理されているターゲットゾーンにおける温度の時間的な変化を示す図である。
【図3】 本発明による加熱処理装置を概念的に示す図である。
【図4】 本発明による調節方法のフロー図である。
【図5】 本発明による装置による加熱処理の間、ラプラシアンタイプの時間的な変化を示す図であり、次に説明するインビトロ実験に対応している。
【図6】 熱の拡散率および超音波エネルギの吸収係数によって表される、推定エラーがエネルギ損失に与える効果を検討することを目的とした一連の実験の結果を示す図である。
【図7】 本発明による装置によって、生物の組織の加熱処理中に測定された、最高温度の時間的な変化を示す図であり、図5と同じインビトロ実験に対応している。
【図8】 生物の組織の加熱処理の間に、本発明による装置のジェネレータが発した信号の振幅における時間的な変化を示し、図5と図7と同じインビトロ実験に対応している。
【図9】 本発明による装置による、生物の組織の加熱処理の間の最高温度の時間的な変化を示す図であり、次に説明する3つの温度の段階を伴う別のインビトロ実験に対応している。
【図10】 本発明による装置による加熱処理の間に測定された、最高温度の時間的な変化を示す図であり、インビボ実験に対応している。
【符号の説明】
100 エネルギ生成手段
110 トランスデューサ
120 正弦信号ジェネレータ
130 増幅器
140 コンバータ
200 マッピング手段
300 制御ユニット
310 ワークステーション
320 空間的な温度分布の数値を求め数字で処理する手段
330 ターゲットゾーンに供給すべきパワーの値を決定する手段
340 熱エネルギの局所的な損失を推定する手段
350 エネルギ生成手段を制御する手段
400 サンプルホルダ
410 生物の組織
420 ラットサポート
430 温度プローブ
460 焦点

Claims (5)

  1. 生物の組織のターゲットゾーン(410)を加熱処理する装置であって、
    ターゲットゾーンに局所的にエネルギを供給するエネルギ生成手段(100)と、
    前記ターゲットゾーン内の温度を測定し記録する手段(200)と、
    前記ターゲットゾーン内で測定された温度から該ターゲットゾーンに供給しなければならないエネルギの量を決定する手段(330)と、この値のパワーを送るようにエネルギ生成手段(100)を制御する手段(350)とを備える制御ユニット(300)とを備え、かつ
    前記制御ユニット(300)は、前記ターゲットゾーンとその周囲における空間的な温度の分布を、ポイントごとに数値的に処理し、温度勾配を計算する手段(320)を備えていることを特徴とする装置。
  2. 前記制御ユニット(300)は、前記ターゲットゾーンと、その周囲における熱伝導と空間的な温度の分布を推定することにより、局所的な熱エネルギの損失を推定する手段(340)をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記エネルギ生成手段(100)は、焦点を絞った超音波を発するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記空間的な温度の分布を測定し記録する手段(200)は、磁気共鳴映像装置を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記ターゲットゾーンとその周囲において、前記ターゲットゾーンに供給されたエネルギの空間的な分布の数値を決める手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
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