JP4639045B2 - 磁気共鳴断層画像法による自己参照型・体動追従型の非侵襲体内温度分布計測方法及びその装置 - Google Patents

磁気共鳴断層画像法による自己参照型・体動追従型の非侵襲体内温度分布計測方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging、以下、MRIという)を用いた体内臓器・組織温度の非侵襲的計測法、及び光学式位置取決装置を用いて加温又は冷却治療時に最適なMRI画像を撮像する方法に関するものである。
ガン治療法の一つとして高温切除術、ハイパーサーミア等の加温療法があり、局在化した腫瘍の加温を簡便に行う必要からマイクロ波、ラジオ周波数(RF)波、レーザー又は収束超音波加温装置が使用されている。この加温療法では、治療の対象である腫瘍部位を一定温度以上に加温し、かつ、正常部位は一定温度以下に保たねばならないため、生体内部の腫瘍部位及び正常部位の温度を正確に測定し、加温制御を行うことが重要となる。
加温療法における温度の監視は、これまで一般に熱電対や光ファイバー等のプローブを腫瘍部に挿入して行われてきた。しかし、こうした侵襲的温度測定法は、加温療法本来の低侵襲性を損なうのみならず、測温点以外の位置に生じる異常高温点の検出ができない、プローブの抜刺が腫瘍細胞の転移を招くおそれがある、加温に用いる電磁波や超音波とプローブとの相互作用がある等の多くの重大な問題を有していた。
これら問題点を解決するため、体内温度分布の非侵襲的画像化技術が望まれてきた。MRIによる温度計測法は3次元の任意領域の選択が可能なこと、多様な温度依存パラメーターを有すること、被爆がなく安全なこと、造影物質の外部からの導入が不要であるなどの特長を有する。さらに、MRIは、腫瘍を含む軟部組織の識別能力において他の断層画像法を凌駕し、術中の組織変化(タンパク質の変性、浮腫の形成、壊死等)の観察及び治療効果の判定にも有利である。
MRIにおける温度依存パラメーターとしては、熱平衡磁化(M)、縦緩和時間(T)、横緩和時間(T)、拡散定数(D)及び化学シフト(δ)が知られているが、これら温度分布画像化のためのパラメーターを比較すると、プロトン密度の温度依存性が組織の種類又は状態で変わると同時に巨視的磁化が磁性成分により変化するため、プロトン密度の影響を含むMの温度特性も組織の種類又は状態によって異なる。Tの温度依存性も同様に組織の種類又は状態によって著しく異なり、温度係数が逆符号になることもある。これはTが粘度の関数であり、生体組織水に含まれる多様なタンパク質が結合水、自由水又はこれらの間のプロトンの交換を通じてTの特性を複雑に支配するためである。Tは、一般にTに比べて測定におけるS/Nが劣るため、温度パラメーターとしてはほとんど検討されていない。Dは、Tが主に分子の回転拡散の影響を受けるのに対し、温度に対して敏感に変化する並進拡散の支配を受け、また、2つの磁気共鳴エコー信号の比から求められるために励起磁場パルスの空間的不均一性の影響を受けにくく、Tより温度計測に適するとされている。しかし、Dの測定は長いエコー時間を使うのでS/Nが悪い上、静磁場強度の時間的不安定性及び体動の影響を受けやすい。
プロトン化学シフトは、温度依存性がブラウン運動に由来する点ではT、T及びDと類似するが、その変化が水素結合及び電子雲の遮蔽効果という電磁気的な要因を介する点が異なる。温度依存するδを持つのは水プロトンだけではないが、臨床応用の点からは信号強度が最も強い水プロトンを利用するのが有利である。ここで化学シフトとは、適当な基準周波数と特定成分又は特定基由来のプロトンの磁気共鳴周波数との差の基準周波数に対する比をいう。これまでに細胞懸濁液、マウス摘出組織、ブタ脳等における水プロトン化学シフトδが−0.007〜−0.01ppm/℃の負の係数で温度に比例し、純水のδの温度係数は−0.01ppm/℃であることからプロトン化学シフトδの温度依存性の組織差が他のパラメーターに比べて小さいと報告されている。ここでppmとはparts per millionの略であり、百万分率(×10−6)を意味する。すなわち−0.01ppm/℃とは、1℃の温度変化が起きると位相が−1 ×10−8の割合で変化することを意味する。
さらに、他のパラメーターは全て振幅に基づいて測定されるので、有限の測定時間では相互に干渉が生じ分離測定が困難であるのに対し、プロトン化学シフトδは唯一周波数に基づくもので振幅に基づく他のパラメーターから分離測定が可能である。このようなことから、プロトン化学シフトδは最も温度計測に適したパラメーターであると現在考えられている。
水プロトン化学シフトによる温度分布画像化法として、分光画像化法と位相画像化法の二つが知られている。簡単に述べれば、分光画像化法は、測定時間がかかるが内部基準を用いることにより組織磁化率変化や体動の影響を避けることが可能であり、緩慢で広範な温度変化の計測に適する。一方、位相画像化法は、磁化率や体動の影響を避けることができないが、短時間で簡便な温度計測が可能である。レーザーや収束超音波などによる局所的で急激な温度変化を対象として位相画像化法が注目を集め、盛んに研究が進められている。
共鳴周波数は、巨視的磁化ベクトルの回転運動の周波数であり、一定時間における巨視的磁化ベクトルの位相の回転量に転写することが可能である。磁気共鳴信号は、複素信号として検波されるため、磁化ベクトルの位相回転量は、複素平面における信号の位相(実部と虚部の比の逆正接tan−1)として測定することが可能である。温度が上昇(下降)すると共鳴周波数の変化に応じてこの位相角が減少(増加)する。そこで勾配磁場エコーと呼ばれる撮像技術を用いて、基準温度と温度変化後における各ボクセルにおける位相の差Δφwから化学シフト差Δδwを求め、次式を使って温度差を測定する。
ここでTE(秒)は、励起磁場パルスの中心からエコー信号中心までの時間(エコー時間)、α(ppm/℃)は、化学シフトの温度係数、ωRFは、装置受信系の参照周波数(rad/秒)である。勾配磁気エコーは臨床用MRIに標準装備されているので、位相画像化法は、現有のハードウェアを用いて簡便に実施可能という利点を有する。
MRIを用いて水プロトンの複素信号を観測し、温度変化による位相の変化を検出することによって、体内の臓器又は組織の温度分布を画像化する方法として、特許文献1には測定箇所の位置を別個に特定し、特定した位置に基づいて磁気共鳴像を修正することにより、検査すべき対象物の並進運動によっていかなる外乱もほとんど発生しない磁気共鳴像法が開示されている。
また、非特許文献1には、MRIを用いた脳内温度分布の非侵襲画像計測が開示されている。非特許文献2には、ある温度点において1回目に基準物質のプロトン磁気共鳴信号の位相を撮像し、2回目に水プロトン磁気共鳴信号の位相を撮像することにより両者の位相差を求める温度計測法が開示され、非特許文献3及び4には、各温度点における基準物質と水の周波数差を画素毎に求めて、周波数差の変化として温度変化を測定する方法が開示されている。
さらに、特許文献2には、MRIにより得られた磁気共鳴信号、その周波数又はそのスペクトルのうち、少なくとも一つを推定することにより水プロトン化学シフトを推定する手段が開示されている。
一方、光学式位置取決装置を用いて肝臓の腫瘍部にマイクロ波加温針を誘導し、加温療法を行った治療例に関する先行文献として非特許文献5がある。これはマイクロ波加温針に光学的位置取決装置を取り付け、加温針先端部の位置を確認しながらMRIにより特定した肝臓の腫瘍部にまで誘導したもので、医師はモニターを見ながら加温針の挿入方向や挿入する長さをコントロールすることができる。一度加温針を挿入するだけで臓器の内部にある腫瘍部に確実に加温針を誘導することができるため、加温針を何度も臓器に挿入したり、深く挿入しすぎる等臓器に必要以上の損傷を与えることがなく、加温療法の臨床的有用性を向上させる技術である。
特表2003−511122号公報 特許第3346800号公報 黒田輝著「先端医療シリーズ2・脳神経外科、脳神経外科の最先端」、先端医療技術研究所、226-233頁(2000年5月発行) K. Kuroda, K. Oshio et al., A chemical shift selective phase mapping method, Magn. Reson. Med., pp.845-851 (1997). K. Kuroda, K. Oshio et al.: Temperature Mapping Using Watwer Proton Thermal Shift: Self-Referenced Method with Echo Planar Spectroscopic Imaging, Magn. Reson. Med., 43, pp.220-225 (2000). K. Kuroda, N. Takei et al., Feasibility of Internally-Referenced Temperature Imaging Using Metabolite Signals, Magn. Reson. Med. Sci.,2,1,pp.17-22 (2003). S. Morikawa, T. Inubushi et al., MR-guided microwave thermocoagulation therapy of liver tumors: initial clinical experiences using a 0.5 T open MR system, J. Magn. Reson. Imaging 16, pp.576-583 (2002).
MRIを用いた従来の位相画像化法による温度計測法では、温度変化後の画像から温度変化前の参照画像の位相を減算することに基づいて温度を計測するため、温度変化の前後で被験者の身体が動いた場合、呼吸によって動く肝臓の様な腹腔臓器を対象とした場合、又は呼吸動がなくとも臓器が移動若しくは変形した場合には、温度推定値の信頼性が著しく損なわれるために温度計測することができなかった。このため、上記場合には高温切除術等の対象となる臓器において、治療中の臓器における温度変化の様子を画像化することができず、定量的な温度制御を行うことが困難であった。また、測定箇所の位置を特定するためには特許文献1のようにマイクロコイルを患者の体内に挿入する必要がある等の欠点があった。
非特許文献1に記載されているように、堅い頭蓋内に収められ力学的運動を行わない脳を測定対象とした場合、頭部の保全によりほぼ完全に位置が固定できるために正確な演算処理が可能であるが、反面、豊富な血流量と賦活による血流量及び血液酸素化率の変化により組織磁化率が変化しうる。賦活による組織磁化率の変化は0.05ppm程度に達し、これは約5℃の温度変化に相当する。こうした組織磁化率の変化の影響を受けやすいことも位相画像化法の欠点であった。
こうした欠点の克服を試みたのが特許文献2の温度非依存性パラメーターを用いて水プロトン化学シフトを推定する方法であるが、磁気共鳴信号、その周波数又はそのスペクトルを、時系列を追って測定する必要があった。また、非特許文献3〜5の方法は、基準物質の濃度が低く、基準となる信号を測定するためには信号の積算を行う必要があった。このため、これらの方法では1回の撮像に時間がかかり、一つの温度点に撮像中の動き(intra-scan motion)が異なる温度における撮像の合間の動き(inter-scan motion)の影響を上回ってしまう等、人間及び動物に対する加温療法時の加温部位の温度計測方法として実用性に欠けるものであった。
一方、光学的位置取決装置は、従来、非特許文献5に記載されているように加温針等の腫瘍部への導入する目的にのみ使用されていた。加温療法等においては、MRI装置により複数の解剖学的画像を撮像し、その画像に基づいて腫瘍部と加温針等の位置を確認することもできるが、光学的位置取決装置を加温針等に取り付けることによって、加温針等を腫瘍部へと正確に導くことが可能である。
本発明は、従来のMRIを用いた位相画像化法による温度計測法における上記問題点を解消し、さらに光学的位置取決装置を併用することにより体動による影響を受けない体内臓器又は組織の温度変化計測方法及びその装置の提供を解決すべき課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、参照画像を使わずに、ある温度における水プロトン複素磁気共鳴信号のみから測定対象の温度分布を画像化する。すなわち、本発明では温度変化後の位相分布を撮像し、そのうち温度変化が生じる部分の位置に関する先験情報をオペレーターがコンピューターに入力し、該情報に基づいてコンピューターが該温度変化が生じる部分を関心領域として設定し、関心領域内の水プロトン複素磁気共鳴信号の温度未変化時の位相分布が形成する曲面を推定し、実測位相分布画像から推定位相分布画像を画素毎に減算する。このように、ある位相分布画像のもつ温度情報を、その画像自身から先験情報(温度変化領域の位置及び大きさ)を用いて自己参照して求めるため、異なる温度における2つの画像の位相分布の減算過程がなく、温度変化前後の測定部位の動きによる影響を受けない。なお、本発明における自己参照とは、先見情報に基づく再帰的参照を意味する。
本発明の別の一面として、複素磁気共鳴信号の実部画像及び虚部画像において、関心領域内の複素信号分布が形成する複素曲面を推定し、実測複素信号分布と推定複素信号分布との位相差を画素毎に演算することにより、位相分布において生じる−πから+πへの位相推移による推定誤差を低減することも可能である。
また、本発明のさらに別の一面として、従来医師が患者の体内へ加温針等を挿入する際に、挿入の方向や程度を制御するために使用してきた光学的位置取決装置を、目的位置に加温針等を誘導させた後に、臓器又は組織の位置を捉える目的で上記温度計測法と併用することによって、例えば高温切除術における加温点を常に追尾しながら、臓器又は組織温度を計測することができる。これにより、従来法では不可能であった呼吸動をはじめとする体動下にある臓器又は組織における温度変化を、身体に温度計測用あるいは位置特定用の器具類を挿入することなく測定し、画像化することが可能となった。
本発明の体内臓器又は組織温度の非侵襲画像計測法は、これを用いることにより別個の参照画像を撮像すること、及びその参照画像における位相分布を基準位相として用いることなく体内臓器又は組織の温度を計測することを可能とし、さらに、体動による影響を排除して体内臓器又は組織の温度測定を可能とした。これにより、例えば、体動により移動する臓器又は組織に対する加温治療時に、加温部分の正確な温度計測が可能となり、術中の温度変化を可視化して、加温を制御するなどの臨床的効果が得られる。また、臓器又は組織が移動しても加温すべき部位を含む単数又は複数の直交面、平行面の断層を撮像することができるため、加温治療における加温部周辺の正確な立体的温度分布を術中に知ることができ、最適な加温制御による加温療法の治療効果の増大を図るという臨床的効果も得られる。なお、冷却療法においても同様の臨床的効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
はじめに、本発明で使用した医療用MRI装置等の構成を図1に示す。このMRI装置には光学的位置取決装置が付属しており、光学的位置取決装置2から照射される赤外線3をMRI装置本体上部に設置されているビデオカメラ6で撮影する。ビデオカメラ6が捉えた赤外線は、光学的位置取決装置2に取り付けられている加温針等のプローブの位置を計算するシーケンシャルロジックボックス7で位置制御信号10に変換され、ワークステーション8に送られる。ワークステーション8として、パーソナルコンピューターを用いることができる。位置制御信号10は、ワークステーション8を介して撮像面調整用電気信号11としてMR撮像制御装置9に送信され、撮像面を制御する。MRI装置本体1とMR撮像制御装置9は、位相分布画像を撮像するためにRF信号14及び勾配パルス15をやりとりする。測定対象物が固定されているために光学的位置取決装置を用いない場合には、MRI画像により確認したプローブの位置を撮像するようにワークステーション8で撮像面を制御する。MRI装置本体1から送信されるRF信号はMR撮像制御装置9で画像データ12に変換されてワークステーション8に送り返され、さらにモニター5へと送られ、加温療法等において医師がモニター画像を見ながら加温制御等を行うことができる。
図2は、図1に示したワークステーション8の構成を示すブロック図である。ワークステーション8は、CPU16、ROM17、RAM18、出入力インターフェース19、読出装置20、画像出力インターフェース21及びハードディスク22から主として構成される。
CPU16は、ROM17に記憶されているプログラム及び/又はRAM18にロードされたプログラムを実行することが可能である。そして、後述するような本発明の方法を実施するためのコンピュータプログラムをCPU16が実行することにより、図1に示したMRI装置等が本発明に係る温度計測装置として機能する。
ROM17は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等から構成されており、CPU16で実行されるプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
RAM18は、SRAM又はDRAM等により構成されている。RAM18は、ROM17及びハードディスク22に記録されているプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのプログラムを実行するときに、CPU16の作業領域として利用される。
ハードディスク22には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU16に実行させるための種々のプログラム及び該コンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。また、ハードディスク22には、本発明の方法を実施するためのコンピュータプログラムもインストールされている。
読出装置20は、FD(フレキシブルディスク)ドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ等から構成され、FD等の可搬式記録媒体23に記録された本発明を実施するためのコンピュータプログラムを読み出すことができる。また、可搬式記録媒体23に、本発明の方法を実施するためのコンピュータプログラムを格納し、ワークステーション8が該可搬式記録媒体23から本発明の方法を実施するためのコンピュータプログラムを読み出し、該コンピュータプログラムをハードディスク22にインストールすることも可能である。
出入力インターフェース19は、例えばUSB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインターフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインターフェース、D/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインターフェース等により構成される。出入力インターフェース19にはワークステーション8付属のキーボード24及びマウス25以外に、必要に応じてコントローラ26が接続され、これら入力装置を操作することにより、撮像面の調整や関心領域の設定に関する情報等をワークステーション8に入力することが可能である。また、出入力インターフェース19にはシーケンシャルロジックボックス7及びMR撮像制御装置9が接続され、シーケンシャルロジックボックス7からは位置制御信号10を受信し、MR撮像制御装置9とは撮像面調整信号11及び画像データ12の送信及び受信を行う。
画像出力インターフェース21は、LCD又はCRT等で構成された画像表示装置27に接続されており、CPU16から与えられた画像データを画像表示装置27に出力するようになっている。画像表示装置27は、入力した画像データに従って、画像を表示する。また、画像出力インターフェース21は、MRI装置本体1に付属するモニター5にも接続され、医師等が手術中にMR画像を見ることも可能である。
次に、本発明の実施の形態に係る温度計測装置の動作について説明する。ワークステーション8は、以下に説明するような本発明の方法を実施するためのコンピュータプログラムを、ハードディスク22からRAM18にロードし、CPU16が実行することにより、ワークステーション8を含む図1に示すMRI装置等を本発明に係る温度計測装置として機能させる。
従来法及び本発明における、MRI装置を用いた体内臓器又は組織温度計測方法を実施するためのコンピュータプログラム手順を示すフローチャートを図3に示す。
従来法(図3A)では、まず温度変化前、すなわち臓器又は組織に加温療法等を行う前に位相分布を撮像し、これを参照位相分布画像とする(ステップST11)。その後、加温療法等を行い、臓器又は組織内部の腫瘍部に温度変化が生じた後に再度位相分布を撮像し、これを対象位相分布画像とする(ステップST12)。そして、対象位相分布画像から参照位相分布画像を画素毎に減算することにより両者の位相差を算出し(ステップST13)、該位相差に基づいて温度分布を計測する(ステップST14)。なお、ステップST13における減算は、本発明のステップST3におけるものと同一の計算法で実行される。
この従来法では加温療法等の前後で位相分布の撮像を行うため、参照位相分布画像と対象位相分布画像の撮像には時間差が不可避的に生じ、その間に臓器又は組織が動いたり、磁場の変動が生じやすく、温度計測が不正確になるという欠点があった。また、画素毎の減算を正確に実行するために、撮像面を固定する必要があり、測定対象の臓器又は組織は同一の位置、形状にて存在しなければならなかった。
これに対して本発明(図3B)では、まず臓器又は組織に加温療法等を行い、温度変化が生じた後のある温度点における臓器又は組織の位相分布画像を撮像する。加温療法等の際、加温又は冷却装置の体内挿入部は、MRI画像に基づいて正確に腫瘍部位へと導入する。そして腫瘍部位の温度変化の撮像を行い、その温度点における基本位相画像を得る(ステップST1)。この基本位相画像は、温度変化が生じた部分を含んだ位相画像であるが、温度変化が生じるのは最初に確認した加温装置等の体内挿入部の先端付近であることが事前にわかっているので、オペレーターがコンピューターに該体内挿入部の先端付近の位置に関する事前情報を入力し、該情報に基づいてコンピューターが該先端部付近を関心領域として設定し、関心領域内の位相分布を関心領域周辺部分の位相分布から推定する(ステップST2)。この推定は、例えば肝臓のように内部が均質に近く、温度変化が生じない部分が、温度変化が生じる部分と比較して十分に大きい臓器又は組織について適用可能である。すなわち、このような臓器又は組織では温度変化の生じる関心領域周辺の位相の変化がなめらかであり、加温療法等によって臓器又は組織の全体に渡る温度変化が生じないため、関心領域内の位相分布を、関心領域周辺部分の位相分布に線形最小二乗法による高次有理多項式フィット、非線形最小二乗法による関数フィット又は有限要素法等を適用することにより数学的に推定することができる。
次に、基本位相画像及び推定位相画像それぞれの位相の複素共役を掛け合わせ、その積の逆正接(tan−1)を計算することにより、基本位相画像から推定位相画像を画素毎に減算し、関心領域内の位相差を計測する(ステップST3)。
最後に、その位相差の分布から温度変化の分布を求める(ステップST4)。冷却療法においては関心領域内で温度が降下するが、同様にして関心領域の温度分布が得られる。このようにして求められた関心領域内の温度変化は、さらにMRIにより撮像した臓器又は組織の解剖学的画像と重畳してモニター等に出力することも可能である。
本発明の温度変化計測装置は、ステップST1に対応する温度変化が生じた後のある温度点における臓器又は組織の実測位相分布画像を得る手段と、ステップST2に対応する取得された実測位相分布画像内の所定箇所を含む関心領域を設定する手段、該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の位相分布に基づいて関心領域内の温度変化が生じる前の複素磁気共鳴信号の位相分布を推定する手段、及び該推定位相分布に基づいて推定位相分布画像を形成する手段と、ステップST3に対応する実測位相分布画像と推定位相分布画像とを各画素毎に減算することにより位相の変化量を算出する手段、関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相の変化量を表す位相分布画像を形成する手段と、ステップST4に対応する位相の変化量を表す位相分布画像から温度変化を算出する手段とを備えるものであるが、上記手段は全て図1に示されるワークステーション8において、入力された信号を演算することにより実行されるもので、上記手段は、演算装置に読み込まれることにより演算される。
ここで、本発明のステップST2における位相分布の推定方法について具体的に説明する。本発明における位相分布の推定とは、位相分布を表現する数学モデルを仮定し、そのモデルを実測データに基づいて最適化することをいう。例えば、線形最小二乗法による有理関数フィットにおいて位相分布を表現する数学モデルに3次関数を用いた場合(簡単のため、ここでは空間の1次元の方向のみを考える)、次式に示すモデル関数
の各係数を、実測データに基づいて最適化することであり、上記モデル関数上の値と実測値の残差二乗和が最小となるように係数a〜dを決定する。実際にはこのような有理関数を空間の2次元の方向について考え、曲線ではなく曲面としてフィットさせることにより位相分布を推定する。この場合、X軸方向とY軸方向で同じ次数の関数で各係数をフィットさせてもよいが、異なる次数の関数で各係数をフィットさせてもよい。
次に、本発明のステップST3及び従来法のステップST13における位相分布の減算について具体的に説明するために図4を示す。図4において横軸は実部(Re)、縦軸は虚部(Im)を表す。図3Aにおいて、φは位相、Sは複素磁気共鳴信号、Aは振幅を表し、添字1は温度変化前、添字2は温度変化後の数値であることを表す。
温度変化前は、S=α+jβという関係が成立する。
ここで、α=Acosφ、β=Asinφであるから、
オイラーの公式exp(jφ)=cosφ+jsinφにより、
=Aexp(jφ)となり、同様に温度変化後についてはS=Aexp(jφ)となる。位相差は、φ−φ=tan−1(S)−tan−1(S)で求めることができるが、例えば、φが-0.6π、φが0.8πであるような場合、単純な減算を行うと
φ−φ = 0.8π−(−0.6π)=1.4 πとなる。しかし、元の位相が戻り値[−π,π]を持つ逆正接関数(tan−1)によって求められていることを考慮すると、この減算は、正しくはφ−φ=0.8π−(−0.6π+2π ) = −0.6πである。このように複素平面の第II象限から第III象限の境界(実軸負の部分)にまたがる2つの位相値の場合を含めて位相の減算を行うために、本発明においては従来法と同様、次のような複素共役を使う位相減算を導入する。すなわち、Sに対してSの複素共役を掛け合わせると
・S=Aexp(−jφ)・Aexp(jφ)
=(α−jβ)(α+jβ)
=αα+ββ+j(αβ−αβ)であるから
φ−φ=arg(S ・S)
=tan−1{(αβ−αβ)/(αα+ββ)}
と表すことができる。ここでargは位相角を、は複素共役を表す。上式では位相差がtan−1の関数値として求められるため2πの補正を行わなくても正しい位相差が計算される。位相差は無次元量で単位はラジアン(rad)である。数1に上記計算方法により算出した位相差φ−φ(=Δφw)を代入すると、温度差ΔTを求めることができる。
本発明の温度計測方法では、ある温度点における1枚の位相分布画像を自己参照することにより加温点の温度を計測するため、従来法では測定対象を固定することでも避けることができなかった、体動及び磁場変動の影響を完全に排除することが可能となった。また、水プロトン化学シフトの位相分布図のみを撮像するために撮像時間が2秒程度という短時間で終了し、1枚の撮像に1分程度要していた水以外の物質のプロトン共鳴周波数から位相分布を推定する方法と比較して撮像時間を大幅に短縮することが可能となった。これにより温度計測の精度が飛躍的に向上した。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る温度計測装置の構成は、実施の形態1と同じである。
人間の肝臓を含むある一面で撮像した複素画像から得られた振幅画像、位相画像、実部画像及び虚部画像を、それぞれ図5A〜5Dに示す。
実施の形態1では、温度変化後の基準位相画像から温度変化前の位相画像を推定したが、位相分布においては−πからπへの位相推移が生じる部分がある。このため、温度変化が生じる部分の近辺、すなわち関心領域周辺部分に位相推移が生じる場合には、関心領域周辺部分の位相分布がなめらかではなくなる。すると、ステップST2における関心領域周辺部分の位相分布から関心領域内の位相分布を推定する際に、推定誤差が大きくなってしまう。例えば、通常診断に用いる図5Aの振幅画像を見ると、画面左側に肝臓が確認できるが、図5Bの位相画像では肝臓内、特にX軸方向に位相推移が生じている。
ここで、位相差Δφw =φ−φ=arg(S ・S)
=tan−1(S ・S) であるから、複素磁気共鳴信号SとSを用いて直接、位相差Δφwを計算することもできる。つまり、温度変化後の複素磁気共鳴信号Sから温度変化前の複素磁気共鳴信号Sが直接推定できれば、位相を推定しなくても位相差が計算できることになる。
=α+jβ
α=Acosφ、β=Asinφであるから、
=Acosφ+jAsinφとなり、Sは実部がcos型、虚部がsin型の関数で空間的分布が連続的に表されることになる。このため、温度変化後の位相分布に直接、線形最小二乗法による高次有理多項式フィット等を適用して温度変化前の位相分布を推定するのではなく、温度変化後の複素磁気共鳴信号Sの実部画像及び虚部画像の同じ所定箇所にそれぞれ関心領域を設定し、関心領域周辺部分の実測実部共鳴信号及び実測虚部共鳴信号の分布から、関心領域内の実部共鳴信号及び虚部共鳴信号分布を推定することにより、温度変化前の複素磁気共鳴信号Sを推定すれば、位相分布において生じる−πから+πへの位相推移による影響を排除して、より正確に温度変化前後の位相差から関心領域内の温度変化を測定することが可能となる。
本実施の形態においては、温度変化が生じる部分を含むように、実部画像及び虚部画像の同じ箇所を関心領域として設定し、関心領域周辺部の実部及び虚部の信号分布に基づいて、温度変化が生じる前の実部画像及び虚部画像を推定する。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る温度計測装置の構成は、実施の形態1及び2と同じである。
実測実部画像及び実測虚部画像は、プロトン密度が高く縦緩和時間が短い脂肪組織等が明るく、逆にプロトン密度の低い骨等が暗くなるため、信号分布のなめらかさが輝度によって損なわれる場合がある。ここで、上記実施の形態2において、実測実部画像及び実測虚部画像を画素毎に振幅Aで除することにより規格化すると、
/A=cosφ+jsinφとなり、右辺がcos及びsin関数でのみ表される。すなわち、輝度の分布によらない実部画像及び虚部画像が得られる。こうして規格化した実部画像及び虚部画像を用いることにより、関心領域内の実部共鳴信号及び虚部共鳴信号のさらにより正確な推定が可能となり、さらにより正確に温度変化後の位相差から関心領域内の温度変化を測定することが可能となる。規格化は、具体的には図5Cの実部画像及び図5Dの虚部画像を、画素毎に図5Aの振幅画像で除することにより実行される。
図5C及び図5Dを規格化した画像を、それぞれ図5E及び図5Fに示した。規格化した実部・虚部画像においては(cos及びsin関数の振幅として)最も明るいところが1、最も暗いところが−1になっている。図5E及び図5Fにおいては、これらの値を画像の最高輝度と最低輝度に割り当ててグレースケールを決めている。図5E及び図5Fを図5Bの位相画像と比較すると、縞模様のエッジがなめらかであり、有理関数によるフィットが容易である。
本発明の実施の形態2及び3における体内臓器又は組織温度計測方法を実施するためのプログラム手順を示すフローチャートを図6に示す。
臓器又は組織に加温療法等を行い、温度変化が生じた後のある温度点における臓器又は組織の複素磁気共鳴信号の実部画像及び虚部画像を撮像し、その温度における腫瘍部位の実測実部画像及び実測虚部画像を得る(ステップST21)。より正確な温度測定を行う場合には、続いて実測実部画像及び実測虚部画像を画素毎に振幅で除して規格化し、輝度の影響を排除する(ステップST22)。この実測実部画像及び実測虚部画像は、温度変化が生じた部分を含んだ画像であるので、オペレーターがコンピューターに加温装置等の先端付近の位置に関する事前情報を入力し、該情報に基づいてコンピューターが該先端部付近を関心領域として設定する(ステップST23)。温度変化後の実測実部画像及び実測虚部画像それぞれの関心領域内の信号分布を、関心領域周辺部分の信号分布からステップST2と同様に推定する(ステップST24)。ステップST24における推定は、上述した通り実部共鳴信号がcos型、虚部共鳴信号がsin型の連続関数で分布するため、位相分布を推定する実施の形態1のステップST2よりも、位相転移の影響を受けにくいために精度が高い。
次に、推定実部画像及び推定虚部画像から温度変化前の複素磁気共鳴信号Sを推定し、SとSとの位相差を画素毎に演算する(ステップST25)。具体的に、ステップST25では、実施の形態1のステップST3と同じく、
φ−φ=arg(S ・S)
=tan−1{(αβ−αβ)/(αα+ββ)}
を画素毎に演算する。すなわち、複素磁気共鳴信号の複素共役を積算し、その積の実部と虚部の比の逆正接を計算することにより、実測複素画像と推定複素画像との位相差を画素毎に演算する。
最後に、その位相差の分布から温度変化の分布を求める(ステップST26)。
本発明の実施の形態2の温度変化計測装置は、ステップST21に対応する温度変化が生じた後のある温度点における臓器又は組織の実測複素磁気共鳴信号の実測実部画像及び実測虚部画像を得る手段と、ステップST23に対応する取得された実測実部画像内及び実測虚部画像内の所定箇所を含む関心領域を設定する手段、ステップST24に対応する該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の実部分布及び虚部分布に基づいて、関心領域内の温度変化が生じる前の複素磁気共鳴信号の実部分布及び虚部分布をそれぞれ推定する手段、ステップST25に対応する実測複素画像と推定複素画像との位相差を画素毎に演算することにより位相の変化量を算出する手段、関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相の変化量を表す位相分布画像を形成する手段と、ステップST26に対応する位相の変化量を表す位相分布画像から温度変化を算出する手段とを備えるものであるが、上記手段は全て図1に示されるワークステーション8において、入力された信号を演算することにより実行されるもので、上記手段は、演算装置に読み込まれることにより演算される。
また、本発明の実施の形態3の温度変化計測装置は、上記に加えてステップST22に対応する実測実部画像及び実測虚部画像を画素毎に振幅で除することによって規格化する手段を、さらに備える。
(実施の形態4)
次に、本発明のもう一つの対象である、加温又は冷却療法時に光学式位置取決装置を用いて加温点又は冷却点の位置を体動に追従して特定し、希望する最適なMRI複素画像を撮像する方法について述べる。加温又は冷却部分の正確な温度計測に基づく加温又は冷却制御は加温療法又は冷却療法の成否の鍵となるが、上述した通り、従来の位相画像化法による温度計測法では、温度変化後の対象位相画像から温度変化前の参照位相画像を減算することに基づいて温度を計測するため、温度変化の前後で測定対象物が移動した場合には、温度推定値の信頼性が著しく損なわれ、温度計測することができなかった。
図7は、ヒトを含む動物の肝臓の腫瘍に対する加温療法時における本発明の方法による光学的位置取決装置の取り付け方法の概略図を示すものである。本発明では加温療法時に光学的位置取決装置28を加温装置の加温針29上部に垂直に取り付ける。加温針は、MRI画像を用いて先端部を加温点である肝臓30内部の腫瘍部31へと導く。その後、加温針先端部すなわち腫瘍部31が体動により移動すると、加温針先端部が力点、腹壁が支点、光学的位置取決装置が作用点となって光学的位置取決装置の上面も移動する。光学的位置取決装置上面の3点のLEDから照射される赤外線をMRI装置に付属したビデオカメラで検出することにより光学的位置取決装置の上面の向きがわかり、その中心から垂直に加温針の長さ分だけ進んだ箇所が腫瘍部であるため、体動にかかわらず腫瘍部の場所を正確に把握することが可能である。これにより腫瘍部の動きに合わせて撮像断層面32を変化させることも可能となる。冷却療法においても同様である。
具体的に説明すると、MRI装置は被検体の左右(水平)方向をX軸、前後(垂直)方向をY軸、上下(対軸)方向をZ軸とする互いに直交する三軸を、MRI座標軸として有している。一方、光学的位置取決装置も装置に対して垂直方向をY軸、基準となるLEDが取り付けられた軸部分に沿った方向をZ軸、両軸に垂直な方向をX軸とする互いに直交する三軸からなる座標軸を有している。MRI座標軸は固定されているので、光学的位置取決装置のLEDから照射される赤外線をMRI装置の上部に取り付けられたビデオカメラで検出することにより、光学系座標軸の動きを検出することができ、MRI装置に付属したコンピューターはMRI座標軸と光学系座標軸をマッチングすることができる。臓器等の移動に伴い加温針等が移動してもコンピューターが上記マッチングを行うことにより、体動に追従して温度変化が生じる加温針等の先端部を含むように、加温針等の延長線と交わる1枚の撮像面における撮像が可能となる。これら直交面に平行な面で複数枚の複素画像を撮像すれば、温度分布を3次元的に捉えることも可能である。
一方、臓器等が移動しても加温針等は光学的位置取決装置の中心に垂直に取り付けられているため、光学的位置取決装置に対して一定の角度の平行面の撮像が可能となる。複数の角度で複数枚複素画像を撮像すれば、加温針等に対して水平方向の温度分布を捉えることが可能である。
互いに直交する平面における連続撮像は、各面がその中心に加温点を含むように決定する。すなわち、最初に加温針の延長線と交わるある1枚の撮像面を決定し、次に、加温点が2面又は3面の直交面の交点になるように、最初の撮像面と直交する他の1枚の直交面、又は最初の撮像面に対して直交する他の2枚の直交面であって、お互いが直交する関係にある他の2枚の直交面を決定する。この面群の角度は、どの面も加温針を含まないようにすることを除いて任意であるが、全ての面に対して加温針等との角度をまんべんなく大きくするためには45°とするのが最も好ましい。すなわち、加温針等の軸を基準に考えると、その軸の方向ベクトルに対して互いに直交する3面の法線ベクトルが全て45°をなすように撮像面を決定する。これを別の表現を使用して説明すると、互いに直角に交わる三軸をx軸、y軸、z軸とした場合、最初の撮像面がzx平面であれば、zx平面とxy平面及び/又はyz平面の2枚若しくは3枚の直交面における複素画像を撮像することである。
なお、平行面の撮像は、どの面も加温針を含まないようにすることを除いて任意であるが、90°とするのが最も好ましい。
さらに、本発明においては、光学的位置取決装置を用いることにより加温針等の先端部、すなわち温度変化が生じる位置を体動に追従して撮像することができるため、最初の撮像面に対して次に撮像すべき2枚目以降の撮像面を事前にプログラムすることが可能である。これにより、従来は、1枚撮像するたびに次の撮像面を決定しなければならないため、連続撮像において撮像と撮像の間にインターバル時間が生じてしまったが、本発明においてはこうしたインターバル時間をなくすことができるために、最短時間で希望する複数の位相分布を連続して撮像することが可能となった。こうしたプログラムは光学的位置取決装置が付属した臨床用MRIであれば実施することができる。
(実施の形態5)
上記実施の形態4において、加温針に予めマーカー33を施し、光学的位置取決装置で加温針の位置を確認して加温部位を含む面を決定した後、画像の中で該マーカーを検出することにより、加温点をさらに正確に決定することができる。例えば、加温針の一部を覆う外套管を設け、該外套管に複数の誘導素子(コイル)を設置し、該誘導素子に直流電流を流すか、又は該誘導素子で磁気共鳴信号を受信することにより、誘導素子近傍に磁場不均一又は高信号強度領域を生じさせることが可能である。マーカーの位置は、誘導素子に直流電流を通じる場合にはMR画像中の低輝度領域として検出され、誘導素子で磁気共鳴信号を受信する場合には高輝度領域として検出することができる。なお、加温針の先端部に誘導素子1個を設置することによっても、加温部位の位置を確認することができる。
また、加温針にマーカーとして造影剤を塗布すると、マーカーの位置をMR画像中の低輝度領域として検出することができる。
さらに、勾配磁場により加温針に設置した複数の誘導素子に誘導される誘導起電力を検出することにより、誘導起電力に比例した誘導素子位置を数値的に検出することも可能である。
複数のマーカーを設置した場合、加温針が臓器内部で曲がっている場合であっても加温部位等を正確に検出することも可能となり、光学式位置取決装置のみによって確認する場合に比べて、より正確に加温点の位置を確認することが可能となる。また、加温点の位置をより正確に確認することにより、複素画像をより適切な面で撮像することができ、より正確な加温点の温度計測を行うことが可能である。
図8Aは、誘導素子として小口径コイルを設置したマイクロ波加温針をブタ肝臓に挿入し、該コイルに15mAの直流電流を流したときの振幅画像である。この図では矢印で示した位置にコイルが存在し、直流電流を通じることによりその部分が低輝度領域、すなわち暗点として検出されている。
この暗点を結んだ線上に加温針があるため、図8Bの破線で示すような加温針に垂直な面を決定することが可能となる。このようにして、加温針の先端部に垂直な面で複素画像を撮像すれば、加温針によって生じる磁場の乱れの影響を最も少なくすることができるため、精度良く温度計測を行うことが可能となる。
図8Bで示した破線面で複素画像を撮像し、本発明の実施の形態3によって加温点付近の温度分布を測定し、振幅画像に重畳して表示したのが図8Cである。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り下記の実施例に限定されるものではない。
本発明の実施の形態1に関する具体的実施例として、生きたブタ(健康体、体重約20kg)に全身麻酔を施した後オープン型MRIガントリー内の撮像位置に寝かせ、マイクロ波加温針を肝臓に挿入し、肝臓ガンに対するマイクロ波加温治療を想定した予備実験を行った。本実施例において、MRI装置はGEメディカル社製SignaSPi、加温装置はアズウエル(株)製マイクロターゼ AZM-520型(出力10-110W)を使用した。
まず、ブタ肝臓の一部に加温療法に見立てた加温を行い、加温後の水プロトンの複素信号の位相分布を得た(図9A)。本実施例において光学的位置取決装置は使用しておらず、MRI装置で撮像した複数の解剖学的画像に基づいて加温針先端部の位置を確認した。
加温針先端部の断層面それぞれの面において関心領域を設定し、温度未変化時の位相分布を、関心領域周辺部の位相変化から推定した(図9B)。図9Bにおいては中心部のハッチングを施した円内を関心領域として設定し、その関心領域周辺の楕円形白線内の位相分布から温度未変化時における関心領域内の位相分布を推定した。肝臓のように内部が均質に近く、加温すべき部分に対してその体積が大きな臓器では、位相分布がなめらかであり、温度変化が臓器内で局所的に起こるため、関心領域内の位相分布を周辺部分の位相分布の変化から推定することが可能である。本実施例においては位相分布の推定には線形最小二乗法による高次有理多項式フィットを用いた。温度変化がないと仮定した場合の関心領域の位相分布を含む推定位相分布を図9Cに示す。ここでは温度上昇が起きるであろう空間領域、すなわち関心領域内の実測位相は、一時的にメモリー(C言語プログラムの中では配列)として保存し、温度未変化時の関心領域内の位相分布を、楕円形の周辺部の位相分布から推定した後、保存しておいた元の実測位相分布から推定位相分布を減算した。
実測位相分布及び推定位相分布それぞれの複素共役を掛け合わせ、その結果の逆正接を計算して減算し、腫瘍部に見立てた加温針先端部付近の温度変化を計測した。この実施例における関心領域の位相変化から温度変化を求めて、その温度変化部位をブタ肝臓の解剖学的画像と重畳して出力したのが図9Dである。また、図9A〜9Dをそれぞれ模式化したのが図10A〜10Dである。図10A〜10Cは、元の位相分布図において同じ色で表される部分の境界を実線で結んで模式化している。
この実施例において、線形最小二乗法による高次有理多項式フィットを用いて推定した関心領域の位相分布と、ブタ肝臓の関心領域の実測位相分布はよく近似しており、3次関数を適用した場合の実測温度と推定温度との誤差は3.3℃であった。
[比較例1]
本発明と同じ装置等を用いて、従来法に基づき加温前後の位相分布を減算することにより温度計測を行った結果、実測温度と計算温度との誤差は34.0℃であった。
健常成人男性を実施例1と同じオープン型MRIガントリー内の撮像位置に寝かせ、肝臓を含む部位の位相画像及び複素磁気信号画像を撮像し、本発明の実施の形態1及び実施の形態3における温度誤差を計算した。加温等を行わないので、温度変化は理論上0℃になるはずである。なお、健常人男性の肝臓を撮像したこと及び加温を行わなかったこと以外、全て実施例1と同様に測定を行った。
[比較例2]
身体を固定して呼吸を止めた状態で、同じ撮像面で2枚の位相分布画像撮像し、それらを画素毎に減算して従来法により温度変化を計算した。
実施例2及び比較例2について、1回の撮像における、半径18画素の円形ROI、すなわち1018画素における平均誤差と標準偏差を表1に示した。
関心領域内に位相転移がない面で撮像した場合、2枚の位相分布画像の位相差から温度変化を計算する従来法であっても、肝臓の位置が変化していないために平均誤差については、本発明の実施の形態である2法と差が認められなかった。
しかし、関心領域内に位相転移がある面で撮像した場合、従来法では55℃を超える平均誤差が生じ、本発明の実施の形態1においても30℃を超える平均誤差が生じた。これに対し、本発明の実施の形態3の平均誤差は、8.6℃であり、この値は、従来法の約1/7、実施の形態1の約1/4であった。
このように、関心領域内に位相転移がある面で撮像した場合であっても、本発明の実施の形態3の温度計測方法であれば、位相転移の影響を低減させ、従来法と比較して非常に誤差の少ない肝臓内部の温度計測が可能であった。
実施例1及び2に示されたように、本発明の方法は、従来法と比較して実測温度と推定温度との誤差が小さかった。従来法では体動が生じると実測温度と推定温度の誤差が数十℃に達することもあったが、本発明の方法は広い温度範囲で加温又は冷却制御する必要のある治療において十分実用に耐えうる温度計測方法であるといえる。
このように、本発明の方法では体動による測定部位の移動があっても、光学的位置取決装置の利用により最適な断層面における位相分布図を得ることができ、かつ、関心領域の位相変化の分布を自己参照により推定することにより、温度上昇前後の位相分布を減算する過程がないために、体動及び磁場変動の影響を完全に排除した正確な体内臓器又は組織内部の非侵襲的温度測定が可能であった。
本発明により、従来のMRIを用いた位相画像化法による温度計測の欠点を克服し、体動及び組織磁化率の変化の影響を受けず、正確な体内臓器又は組織内部の温度計測が可能となり、最適な加温制御によって人間を含む動物の腫瘍治療に直接寄与することはもちろん、加温又は冷却治療を実施する医師又は獣医師が、実験用動物又は摘出した動物の臓器を用いて加温又は冷却療法時の温度制御の訓練等を行うことに対する補助手段ともなりうる。さらに、本発明の方法及び装置は、これ利用した新たなMRI装置や加温装置等の医療機器の開発にも資するものである。
本発明で使用したMRI装置等の構成図である。 本発明で使用したMRI装置のワークステーションの構成を示すブロック図である。 従来法及び本発明の実施の形態1に係る温度計測プログラムのフローチャートである。 温度変化による位相変化の概念図である。 人間の肝臓を含むある一面で撮像した複素画像から得られた振幅画像(A)、位相画像(B)、実部画像(C)及び虚部画像(D)、実部画像を規格化した画像(E)及び虚部画像を規格化した画像を、それぞれ示す図である。 本発明の実施の形態2及び3に関する温度計測プログラムのフローチャートである。 本発明の方法における光学的位置取決装置の取り付け方法の概略図である。 図8Aは加温針にマーカーを設置した場合の振幅画像、図8Bはマーカーの位置から撮像面を決定した様子、図8Cは決定した撮像面における温度分布を振幅画像に重畳して表示させた様子を、それぞれ示す図である。 図9Aは加温部を含む位相分布図、図9Bは関心領域を設定した位相分布図、図9Cは推定位相分布図、図9Dは温度変化図と解剖学的画像を重畳した図である。 図10Aは図9Aの模式図、図10Bは図9Bの模式図、図10Cは図9Cの模式図、図10Dは図9Dの模式図である。
符号の説明
1 MRI装置本体
2 光学的位置取決装置
3 加温針等
4 赤外線
5 モニター
6 ビデオカメラ
7 シーケンシャルロジックボックス
8 ワークステーション
9 MR撮像制御装置
10 位置制御信号
11 撮像面調整信号
12 画像データ
13 画像データ
14 RF信号
15 勾配パルス
16 CPU
17 ROM
18 RAM
19 出入力インターフェース
20 読出装置
21 画像出力インターフェース
22 ハードディスク
23 可搬式記録媒体
24 キーボード
25 マウス
26 コントローラ
27 画像表示装置
28 光学的位置取決装置
29 マイクロ波加温針
30 断層面の肝臓組織
31 加温点(腫瘍部)
32 断層面(撮像面)
33 マーカー

Claims (19)

  1. 磁気共鳴断層画像法によって観測される対象物体内部の水プロトンの複素磁気共鳴信号の位相を温度指標として、該対象物体内部の所定箇所に温度変化が局所的に生じる場合に該対象物体内部の温度分布を示す実測位相分布画像を取得し、
    その取得された実測位相分布画像内の所定箇所を関心領域として設定し、
    該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の位相分布に基づいて、前記関心領域内の温度変化が生じる前の複素磁気共鳴信号の位相分布を推定し、
    該推定位相分布に基づいて推定位相分布画像を取得し、
    前記実測位相分布画像と前記推定位相分布画像とを画素毎に減算することにより前記関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相の変化量を算出し、
    該変化量に基づいて前記関心領域内の温度変化量を計測する方法。
  2. 磁気共鳴断層画像法によって観測される対象物体内部の水プロトンの複素磁気共鳴信号の位相を温度指標として、該対象物体内部の所定箇所に温度変化が局所的に生じる場合に対象物体内部の温度分布を反映した実測複素画像として実部画像及び虚部画像を取得し、
    その取得された実部画像及び虚部画像内の同じ所定箇所を関心領域としてそれぞれ設定し、
    該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の実部及び虚部の分布に基づいて、前記関心領域内の温度変化が生じる前の複素磁気共鳴信号の実部及び虚部の分布を推定し、
    該推定実部及び虚部分布に基づいて推定複素画像を取得し、
    前記実測複素画像と前記推定複素画像との位相差を画素毎に演算することにより前記関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相の変化量を算出し、
    該変化量に基づいて前記関心領域内の温度変化量を計測する方法。
  3. 関心領域内の複素磁気共鳴信号の位相分布を、該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の位相分布に線形最小二乗法による高次有理多項式フィット、非線形最小二乗法による関数フィット又は有限要素法を適用することにより推定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 関心領域内の複素磁気共鳴信号の実部及び虚部の分布を、該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の実部及び虚部の分布に線形最小二乗法による高次有理多項式フィット、非線形最小二乗法による関数フィット又は有限要素法を適用することにより推定することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 複素磁気共鳴信号の複素数の複素共役を積算し、その積の逆正接を計算することにより、実測位相分布画像と推定位相分布画像とを画素毎に減算することを特徴とする請求項1又は3に記載の方法。
  6. 複素磁気共鳴信号の複素数の複素共役を積算し、その積の実部と虚部の比の逆正接を計算することにより、実測複素画像と推定複素画像との位相差を画素毎に演算することを特徴とする請求項2又は4に記載の方法。
  7. 複素磁気共鳴信号の位相変化量に基づく温度変化量の分布画像を、磁気共鳴断層画像法により得られる臓器又は組織の解剖学的画像と重畳して出力することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 磁気共鳴断層画像法によって観測される対象物体内部の水プロトンの複素磁気共鳴信号の位相を温度指標として、該対象物体内部の所定箇所に温度変化が局所的に生じる場合に該対象物体の温度分布を示す実測位相分布画像を形成する手段と、
    その取得された実測位相分布画像内の関心領域を設定する手段と、
    該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の位相分布に基づいて、前記関心領域内の温度変化が生じる前の複素磁気共鳴信号の位相分布を推定する手段と、
    該推定位相分布に基づいて推定位相分布画像を形成する手段と、
    前記実測位相分布画像と前記推定位相分布画像とを画素毎に減算することにより、前記関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相差から位相差分布画像を形成する手段と、
    該位相差分布画像から温度変化を算出する手段と
    を備える温度変化計測装置。
  9. 磁気共鳴断層画像法によって観測される対象物体内部の水プロトンの複素磁気共鳴信号の位相を温度指標として、該対象物体内部の所定箇所に温度変化が局所的に生じる場合に該対象物体の温度分布を反映した実測複素画像として実部画像及び虚部画像を形成する手段と、
    その取得された実測複素画像内の関心領域を設定する手段と、
    該関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の実部及び虚部の分布に基づいて、前記関心領域内の温度変化が生じる前の複素画像を推定する手段と、
    前記実測複素画像と前記推定複素画像との位相差を画素毎に演算することにより、前記関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相変化量の画像を形成する手段と、
    該位相分布画像から温度変化を算出する手段と
    を備える温度変化計測装置。
  10. 位相分布を推定する手段が、関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の位相分布に線形最小二乗法による高次有理多項式フィット、非線形最小二乗法による関数フィット又は有限要素法を適用することを特徴とする請求項に記載の装置。
  11. 位相分布を推定する手段が、関心領域周辺部の複素磁気共鳴信号の実部及び虚部の分布に線形最小二乗法による高次有理多項式フィット、非線形最小二乗法による関数フィット又は有限要素法を適用することを特徴とする請求項に記載の装置。
  12. 位相差分布画像を形成する手段が、複素磁気共鳴信号の複素数の複素共役を積算し、その積の虚部と実部の比の逆正接を計算することにより、実測位相分布画像と推定位相分布画像とを画素毎に減算することを特徴とする請求項又は10に記載の装置。
  13. 位相差分布画像を形成する手段が、複素磁気共鳴信号の複素数の複素共役を積算し、その積の実部と虚部の比の逆正接を計算することにより、実測複素画像と推定位複素画像との位相差を画素毎に演算することを特徴とする請求項又は11に記載の装置。
  14. 関心領域内で温度変化によって生じた複素磁気共鳴信号の位相の変化量を表す位相差分布画像を形成する手段に加えて、該位相差分布画像から算出した温度画像を臓器又は組織の解剖学的画像と重畳して出力する手段を有する請求項乃至13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 実測位相分布画像又は実測複素画像を撮像するために、加温装置又は冷却装置の体内挿入部の先端部を確認し、加温装置又は冷却装置の体内挿入部の延長線と交わる1枚の撮像面、若しくは該1枚の撮像面と直交する他の1枚の直交面、又は該1枚の撮像面に対して直交する他の2枚の撮像面であって互いが直交する関係にある2枚の直交面、あるいは該1枚の撮像面と平行な平行面における複素磁気共鳴信号の複素画像を撮像することを特徴とする請求項乃至14のいずれかに1項に記載の装置。
  16. 加温装置又は冷却装置の体内挿入部の先端部の位置を、光学式位置取決装置を用いて確認することを特徴とする請求項15に記載の装置。
  17. 上記体内挿入部の先端部にマーカーを設置し、該マーカーをMRIで検出することにより上記体内装入部の先端部の位置をさらに確認することを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. マーカーを形成する手段が、上記体内挿入部の先端部に誘導素子を設置するか、又は造影剤を塗布することである請求項17に記載の装置。
  19. 対象である臓器又は組織が体動により移動した場合に、その移動に追従して又はその移動の範囲を包含するように加温装置又は冷却装置の体内挿入部の先端部の位置を確認することを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の装置。
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