JP4263100B2 - 酸と反応して二酸化炭素を発生させる固体状製剤及びその製造方法 - Google Patents

酸と反応して二酸化炭素を発生させる固体状製剤及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸と反応して一定の速度で二酸化炭素(CO2)を発生させることのできる固体状製剤、特に、ペレット状の製剤(ペレット剤)に関する。より詳しくは、本発明は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を主成分とし、少量のゼラチン及び付加的に酸と殆ど反応しない合成樹脂を含む組成物を押出成形することでペレットを製造し、このペレットを酸と殆ど反応しない樹脂でコーティングし、このコーティングされたペレットの中央に陥凹部(recess)または貫通孔(hole)を形成することにより製造されることを特徴とし、液体の有機酸と接触するとき、一定の速度で二酸化炭素を発生させるペレット製剤に関する。また本発明は、前記ペレット製剤の製造方法に関する。
その全体が本明細書の参照文献となる、韓国特許出願第2000-63790号、第2000-42128号、及びこれらを優先権主張の基礎とする国際特許出願PCT/KR00/01530号(国際特許公開WO02/11791 A1)には、特定疾患の治療のために、患者に単位時間当たり一定量の薬物を長期間持続的に注射するための携帯用液体供給装置が開示されている。単位時間当たり一定量の薬物を長期間持続的に注射するために、患者は継続して病院に入院したり、家に居ながらこの治療液を注入しなければならない。このことは、患者とその家族にとって、経済的または物理的に極めて不便なことである。従って、前述の特許文献は、このような不便を除去し、長期間にわたった患者の治療のために、携帯可能であり、治療液を一定の速度で注射することができる改善された携帯用液体供給装置を開示したものである。
このような液体供給装置では、単位時間当たり一定量の薬物を一定時間の間持続的に注入することが重要である。前記特許出願に開示された液体供給装置は、治療液を一定の速度で注入するための装置であり、機械的駆動によるものと一定の速度で発生するガスの作用によりピストンが押し出されるようにする装置を提案している。
ガスの発生によりピストンを押し出す方式の装置は、別途に保管された固体物質と液体物質を接触、反応させ、これからガスが発生するように構成された装置であって、特に、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)と臭化カリウム(KBr)、または炭酸水素ナトリウムとゼラチン及び少量のタルクを含有する固体物質と、液体物質としてL-酒石酸(C4H6O6)溶液を使用し、これらを反応させることで二酸化炭素を発生させ、前記ガスの発生圧力によりピストンが押し出されるようにしたものである。
しかし、前記出願に開示されたものでは、固体物質と液体物質の反応による最初の二酸化炭素ガスの発生量を一定に維持すること、及びそれ以降も持続的に前記ガスの発生速度を一定に調節、維持することが容易でなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、酸と反応することで一定時間の間一定の速度で二酸化炭素ガスを発生させる新たな二酸化炭素発生固形製剤を提供することを目的とする。
また、一定時間の間一定の速度で二酸化炭素ガスを発生させるために、中央に陥凹部または貫通孔を有するペレット状に製造される固形製剤を提供することを他の目的とする。
また、前記ペレット状の製剤を製造する方法を提供することを他の目的とする。
さらに、本発明により製造されるペレット製剤と液体酸を反応させることで、一定時間の間一定の速度で二酸化炭素ガスを発生させる方法を提供することをまた他の目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明による液体の有機酸と接触して一定の速度で二酸化炭素を発生させるペレット製剤及びその製造方法は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を主成分とし、少量のゼラチン及び付加的に酸と殆ど反応しない合成樹脂を含む組成物を押出成形してペレットを製造し、前記ペレットを酸と殆ど反応しない樹脂でコーティングし、前記コーティングされたペレットの中央に貫通孔を形成することにより製造されることを特徴とする。
本発明の第1の実施の形態によれば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を主成分とし、少量のゼラチンを含む組成物を押出成形してペレットを製造し、前記ペレットを酸と殆ど反応しない樹脂溶液で少なくとも1回コーティングした後、前記コーティングされたペレットの中央に陥凹部または貫通孔を形成することにより製造されることを特徴とする、酸と接触して一定の速度で二酸化炭素を発生させるペレット製剤が提供される。
前記ペレット製剤において、ペレットを構成する組成物のうち主成分である炭酸ナトリウム(Na2CO3)は、酸と反応して二酸化炭素(CO2)を発生させる物質である。例えば、炭酸ナトリウムと、二酸化炭素を発生する酸としてのクエン酸との反応は、下記の化学式で示すことができる。
Figure 0004263100
前記炭酸ナトリウムは、食品添加用の純度99.2%以上の軽灰と重灰をそれぞれ50:50の比率で混合して用いることが好ましい。食品添加用と異なる用途の軽灰及び重灰を、酸との反応において二酸化炭素を発生させるために用いてもよい。しかし、本発明の好ましい実施の形態のように、患者に一定時間の間薬物を注入する携帯用液体供給装置で用いるためのガス発生装置内で用いられるためには、安全性の観点から食品添加用を用いることが好ましい。炭酸ナトリウムとして軽灰または重灰の混合物を用いることは、固形製剤の他の成分であるゼラチンとの混合を容易にするためである。ゼラチンは粒子が大きいため、軽灰のみで構成された炭酸ナトリウムを用いると、均一の混合が行われ難いことがある。
前記ペレット製剤において、ゼラチンは水分と接触すると、水分を吸収して膨潤する性質を有する。このため、ペレットが酸と反応して二酸化炭素を発生させる過程において、ゼラチンは酸を構成する水分を吸収してペレット内で膨張する。膨張したゼラチンは、酸との反応により二酸化炭素を発生するとともにペレット内で溶けて無くなった炭酸ナトリウムが占めていた空間を埋めることになる。このようなゼラチンの作用により、反応が継続して進行されてペレットに形成されたガス発生のための貫通孔が段々大きくなる場合も、実質的に酸と接触するペレット内の炭酸ナトリウムの面積は、一定の水準に維持される。従って、一定時間の間反応が継続進行しても、単位時間当たり二酸化炭素の発生量を一定に維持することができる。
本願の発明者は、このような作用を有する好ましい物質がゼラチンであることを見出した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。ゼラチンのように水分を吸収して膨潤する性質を有しながらペレットを構成する他の成分または酸と反応しない他の種類の賦形剤があれば、同一の目的を達成するために、本発明によるペレットを構成する成分として用いられることを、当分野の通常の知識を有する者であれば、容易に理解するだろう。
ゼラチンは、粒子大きさが30メッシュ以下、好ましくは50〜100メッシュである。ゼラチンの粒子大きさが前記範囲より大きい場合はゼラチンが膨張し過ぎて、一定水準より多い二酸化炭素を発生するために必要となる酸と炭酸ナトリウムの接触を妨害することもある。従って、円滑なCO2ガス発生に支障をもたらし、単位時間当たり要求される量よりも少量の二酸化炭素を発生させることもある。これに対し、ゼラチンの粒子大きさが前記範囲より小さい場合はゼラチンが水分を吸収して膨張しても、ペレット内の空間を適切に満たすことができない。従って、炭酸ナトリウムと酸の接触部分が段々大きくなり、単位時間当たり発生する二酸化炭素の量が多くなることもある。
前記ペレット製剤を製造するためのペレット組成物は、好ましくは、重灰が450〜550重量部と、軽灰が450〜550重量部と、ゼラチンが10〜40重量部とで構成される。より好ましくは、重灰が500重量部と、軽灰が500重量部と、ゼラチンが20〜30重量部とで構成される。
ゼラチンが前記範囲より多くなると、ペレットが酸と反応することによりゼラチンが膨潤し過ぎてペレット内の炭酸ナトリウムが酸と反応することを妨害することもある。これに対し、ゼラチンが前記範囲より少なく含まれると、ペレットが酸と反応することによりペレット内のゼラチンが溶け出すとともに、ペレットが適切な形態を維持できなくなる。これによって、炭酸ナトリウムが酸と急激に反応するので、単位時間当たり一定量のガスを発生しなくなる。また、ゼラチンが多過ぎる場合は、他の成分との均一な混合が困難なこともある。
前記組成比の範囲内で重灰、軽灰、及びゼラチンの割合を調節することにより、酸との接触時、単位時間当たりに発生する二酸化炭素の量を調節することができる。すなわち、前記範囲内で固定されたゼラチンの量に対して、重灰及び軽灰の量を増やす場合、単位時間当たりに発生する二酸化炭素の量が多くなる。反面、固定された重灰及び軽灰の量に対してゼラチンの割合を増加させる場合、単位時間当たりに発生する二酸化炭素の量を減少させることができる。
前記成分は、粉末状でよく混合して使用することができる。混合は、当該分野において知られている種々の方法を用いて容易に行うことができる。詳細には、V-ミキサーなどを用いて、5分〜1時間、好ましくは10〜30分程度よく攪拌することによりいい具合に行うことができる。
前記成分で構成されたペレット製剤と反応して二酸化炭素を発生させることができる酸は、いずれの酸を含んでもよい。しかしながら、前述のように人体に注射される薬物の携帯用供給装置などにおいて用いるためには、好ましくは有機酸、例えばL-酒石酸、クエン酸などが挙げられる。しかし、本発明のペレット製剤を使用するための酸は、前記酸に限定されるものではない。
ペレットは、前述した成分を前記好ましい割合で混合して押出成形することにより製造される。前記押出成形は、ペレット製剤の成形のために当該分野における通常の知識を有する者にとって公知になっている成形機を用いて公知の方法により行われる。好ましくは、約100〜150℃程度の温度範囲で、15トン(125kg/cm2)のパワーキャパシティーを有する成形機を用いて、約5〜10秒、好ましくは約8秒間成形し、約3秒間押出する。
前記のように、成形、押出されるペレットは一般に円柱状であるが、ペレットの上下部または片面はドーム状の滑らかな曲線であることが好ましい。これは、後でペレットに陥凹部または貫通孔を形成するとき、ペレットが壊れることを防止するためである。しかし、ペレットの形状は、必ずしも円柱状に限定されるものではない。その大きさと形状は、単位時間当たりの所望の二酸化炭素の発生量に応じて、当該分野における通常の知識を有する者であれば、適切に修正、調節することができる。
本発明によるペレット製剤を製造するために、このように製造されたペレットは、酸と殆ど反応しない樹脂溶液によりコーティングされる。酸と殆ど反応しない樹脂としては、 ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリビニルアセテート(PVAC:塩化ビニルと酢酸ビニルの縮合物)樹脂、及び特に酸と反応するが最初の反応時間を遅延させてペレットが二酸化炭素を発生するまで一定の時間がかかるようにすることに適合した樹脂としてのポリスチレン(PS)樹脂などがある。加えて、酸と殆ど反応しないか、または酸との反応時間を遅延させる樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、アクリルエマルジョン系樹脂などが知られている。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。当該分野における通常の知識を有する者であれば、それぞれの目的と効果に合わせて適切な種類の樹脂を選んで使用することができる。
これらの樹脂は、固体状態の樹脂であって、使用するとき適切な溶媒に一定の濃度で溶かして用いる。適切な溶媒としてはトルエンがあるが、これに限定されるものではない。
前記樹脂を適切な溶媒に溶かした後、この溶液にペレットを浸漬させるか、またはこの溶液をペレットに吹き付けることにより、ペレットをコーティングすることができる。ペレット製剤が一定の速度で二酸化炭素を発生させるために、コーティングを好ましくは1回以上、コーティング及び乾燥工程を繰り返し行うことが好ましい。1回以上コーティングする場合、毎回のコーティングに使用するコーティング液の種類は同一または異なってもよい。コーティング液の乾燥は、低温乾燥器などで一定の時間乾燥させることにより行うことができる。
このようにコーティングされたペレットに二酸化炭素の発生のための陥凹部または貫通孔を形成する。前記陥凹部は、ペレットの中央においてペレットの片面にのみ形成されても、ペレットの両面に形成されてもよい。貫通孔は、ペレットの上部から下部まで全体を貫通して一度に形成することもできる。しかし一般に、ペレットの押出成形時、成形機からペレットを容易に取り出すために、成形機の下部中央に突出部を設けることにより、成形されるペレットの下部中心からペレット内部の一定地点まで予め凹部(depression)が形成されるようにすることが好ましい。従って、前記凹部が形成されている場合は、ペレットの上部から既存に形成された凹部の天井部までをドリルなどで空けることにより、ペレットの中央を貫通する貫通孔を形成することができる。このとき、凹部の天井部に当たらないようにペレットの上部を空けて陥凹部を形成することもできる。
陥凹部または貫通孔の大きさは、ペレットの直径の約1/20〜1/3程度の大きさの直径を有するように形成することが好ましいが、これに限定されるものではない。当該分野における通常の知識を有する者であれば、単位時間当たりに発生させようとする二酸化炭素の量に応じて、前記陥凹部または貫通孔の大きさと形状を容易に調節することができることが分かる。ペレットの下部に最初から凹部が設けられた場合は、前記凹部は、一般にペレットの下部からペレットの上部に行くほど直径が狭くなる形態で構成される。このとき、ペレットの上部に設けられる貫通孔は、前記凹部の天井部の直径と同程度であることが好ましい。
一方、前述のように、ペレットを成形するときにペレットの下部に凹部を予め形成した場合、ペレットを酸と殆ど反応しない溶液によってコーティングしてから、ペレットの上部から穿孔して陥凹部または貫通孔を形成すると、予め設けられた凹部を形成する内側面部分は、酸と殆ど反応しないコーティング液によってコーティングされた状態であり、コーティングの後に形成された陥凹部または上部孔の内側壁部分は、前記コーティング液によってコーティングされていない。したがって、ペレットの上部から形成された陥凹部または上部孔の内壁部分は、酸と接触するとき、二酸化炭素を発生するのに対して、下部から形成された孔の内壁部分は、酸と殆ど反応しないため、二酸化炭素を発生せず、主に上部孔から発生した二酸化炭素ガスが移動する通路としての役割のみを果たす。このようにして陥凹部または貫通孔を形成することにより、発生する二酸化炭素の量を調整することもでき、二酸化炭素の流れを円滑にすることもできる。また、予め形成される凹部の高さと陥凹部または上部孔の大きさを調節することにより、単位時間当たり二酸化炭素の発生量を調節することもできることが分かるであろう。
本発明の第2の実施の形態によると、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を主成分とし、少量のゼラチン及び酸と殆ど反応しない樹脂を含む組成物を押出成形してペレットを製造し、前記ペレットを酸と殆ど反応しない樹脂溶液で少なくとも1回コーティングした後、前記コーティングされたペレットの中央に陥凹部または貫通孔を形成することにより製造されることを特徴とする、酸と接触して一定の速度で二酸化炭素を発生させるペレット製剤が提供される。
前記ペレット製剤を製造するためのペレット組成物は、好ましくは前記炭酸ナトリウムを構成する軽灰が450〜550重量部及び重灰が450〜550重量部と、ゼラチンが10〜40重量部と、酸と殆ど反応しない樹脂が50〜120重量部とで構成される。 より好ましくは、軽灰が500重量部及び重灰が500重量部と、ゼラチンが20〜30重量部と、酸と殆ど反応しない樹脂が60〜100重量部とで構成される。
この本発明の第2の実施の形態によるペレット製剤は、ペレットを構成する成分に炭酸ナトリウム及びゼラチンに加えて、酸と殆ど反応しない樹脂がさらに含まれる点において、本発明の第1の実施の形態によるペレット製剤と異なる。酸と殆ど反応しない樹脂としては、前述のように、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリビニルアセテート(PVAC:塩化ビニルと酢酸ビニルの縮合物)樹脂 、ポリスチレン(PS)樹脂、及びその他のポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、アクリルエマルジョン系樹脂などを用いることができる。この樹脂は、好ましくはPMMA樹脂であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
前記組成比の範囲内で重灰、軽灰、ゼラチン、及び酸と殆ど反応しない樹脂の割合を調節することにより、酸との接触時、単位時間当たりに発生する二酸化炭素の量を調節することができる。すなわち、前記範囲内でゼラチン及び酸と反応しない樹脂の固定された量に対して、重灰及び軽灰の量を増やす場合は、単位時間当たりに発生する二酸化炭素の量が多くなる。反面、固定された重灰及び軽灰の量に対し、ゼラチンや酸と反応しない樹脂の割合を増加させる場合、単位時間当たりに発生する二酸化炭素の量を減少させることができる。
酸と殆ど反応しない樹脂とペレットを構成する他の成分とを混合する方法としては、二つの方法がある。第一に、前記樹脂を粉末状態で他の成分と混合して押出成形する方法である。第二に、前記樹脂を適切な溶媒、例えばトルエンなどに溶かして溶液状態として、ペレットの他の構成成分、すなわち、炭酸ナトリウムとゼラチン粉末の混合物と混合する方法がある。これらのうちいずれの方法であってもよい。前記成分をよく混合してペレットに製造する方法は、前記本発明の第1の実施の形態について説明したものと同一である。すなわち、便利にV-ミキサーのような混合器を用い、前記成分を適切な時間、例えば、1分〜1時間、好ましくは10〜30分程度混合する方法である。
前記樹脂が溶液状態で混合される場合は、残りの成分、すなわち、軽灰、重灰及びゼラチンをV-ミキサーに入れて30分程度混合する。そして、前記混合物に適切な溶媒に溶けた前記樹脂溶液を添加して、V-ミキサーを用いて30分程度さらに混合する。一定時間の間混合した後は、前記混合物を一定時間の間室温に放置し、これから前記溶媒を揮発させる。溶媒を揮発させた後、前記混合物をもう一度V-ミキサーで10〜20分程度さらに混合することが好ましい。
前記樹脂が粉末状態で混合される場合は、重灰、軽灰、ゼラチン及び前記樹脂粉末を一緒にV-ミキサーなどで一定時間の間混合することができる。より好ましくは、粒子が小さい軽灰と樹脂粉末を先ず混合した後、ここに重灰とゼラチンを添加して一緒に混合することがよい。これは、さらに均一に混合された混合物を得ることができるからである。
このようにペレットを構成する成分を均一に混合した後は、前記混合物を本発明の第1の実施の形態における説明と同様に、成形押出することによりペレットを製造する。ペレットの製造後は、本発明の第1の実施の形態における説明の同様に、製造されたペレットを酸と殆ど反応しない樹脂でコーティングする。続いて、コーティングされた樹脂にドリルなどを用いて陥凹部または貫通孔を設ける工程を行うことにより、本発明によるペレット製剤を製造することができる。
ところで、若し前記樹脂が粉末状態で添加された場合は、好ましくはペレットの成形後得られたペレットを高温乾燥機などを用いて常温から200〜250℃程度の温度まで上昇させ、その温度で10分〜1時間、好ましくは20〜50分程度維持することが好ましい。これは、理論的な理由というよりも、本発明者の経験上、ペレットの内部に含まれた樹脂成分が溶けて重灰と軽灰間に密着され、それ以降ペレットが酸と反応する場合、二酸化炭素の発生を遅延させ、時間当たりの二酸化炭素の発生量を一定に維持する役割をするものと推察されるからである。
ペレットをコーティングするための酸と殆ど反応しない樹脂の種類及びペレットに陥凹部または貫通孔を設ける方法なども、全て本発明の第1の実施の形態における説明と同一である。
一方、上述した本発明の第1及び第2の実施の形態によるペレット製剤は、好ましくはペレットの側面が収縮フィルムにより完全に包装される。前記収縮フィルムは、好ましくはペレットの側面全体と上底面の縁を含む周縁の一部まで覆うように施されてもよく、またはペレットの上底面の縁のみを覆うようにしてもよい。このような収縮フィルムは、ペレットの縁が壊れることを防止する。従って、壊れた角の隙間から酸が浸透することを防止することができる。前記収縮フィルムは、好ましくはPVCフィルムで構成される。ペレットに収縮フィルムを被せた後、熱風乾燥機で乾燥させてフィルムを収縮させる。
また、本発明によると、上述した第1及び第2の実施の形態によるペレット製剤の製造方法を提供する。
すなわち、1)炭酸ナトリウム(Na2CO3)を主成分とし、少量のゼラチンと、付加的に酸と殆ど反応しない樹脂とを混合してペレット組成物を用意し、2)前記組成物を押出成形してペレットを製造し、3)前記ペレットを酸と殆ど反応しない樹脂溶液により少なくとも1回コーティングした後に乾燥させ、4)前記コーティングされたペレットの中央に陥凹部または貫通孔を設ける工程を含めて構成される、酸と接触するときに二酸化炭素を発生させるペレット製剤の製造方法を提供する。
前記ペレット製剤の製造方法において、好ましくはペレット組成物は、純度99.2%以上の食品添加用の軽灰及び重灰がそれぞれ50:50の比率で構成される炭酸ナトリウムと、粒子大きさが30メッシュ以下のゼラチンと、付加的に酸と殆ど反応しない樹脂とで構成される。より好ましくは、前記組成物が炭酸ナトリウムとゼラチンで構成される場合、軽灰が450〜550重量部及び重灰が450〜550重量部と、ゼラチンが10〜40重量部とで構成される。付加的に酸と殆ど反応しない樹脂をさらに含む場合、前記組成物に50〜120重量部の樹脂を添加することができる。特に好ましくは、前記組成物は、軽灰が500重量部及び重灰が500重量部と、ゼラチンが20〜30重量部と、酸と殆ど反応しない樹脂が60〜100重量部とを含んで構成することができる。前記ゼラチンの粒子の大きさは、好ましくは50〜100メッシュ、特に好ましくは、80〜100メッシュであってもよい。酸と殆ど反応しない樹脂の種類としては、PMMA樹脂、PVAC樹脂、PS樹脂、及び前記ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、アクリルエマルジョン系樹脂などが用いられる。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
前記組成物は、前記構成成分をよく混合して製造することができる。混合は、各構成成分をV-ミキサーのような当該分野においてよく知られている混合器に入れて、一定時間の間混合することにより行われ得る。酸と殆ど反応しない樹脂を他の構成成分と混合する方法は、前記樹脂を粉末状態で他の成分と一緒に混合する方法と、粉末状態である他の成分を予め混合した後、ここに溶液状態で作った前記樹脂成分を混合する方法の二つがある。このときも、V-ミキサーのような混合器を用いることができる。混合方法は上述したとおりである。
前記組成物を押出成形する条件は、当該分野における通常の知識を有する者によく知られている公知の成形機を用いて公知の方法により行われる。好ましくは約100〜150℃程度の温度範囲で、15トン(125kg/cm2)のパワーキャパシティーを有する成形機を用いて、約5〜10秒、より好ましくは約8秒間成形し、約3秒間押出することにより行われる。
このように成形、押出されるペレットは、一般に円柱状となるが、ペレットの上下部がドーム状の滑らかな曲線をなすようにすることが好ましい。しかし、ペレットの大きさと形状は、所望の単位時間当たりの二酸化炭素の発生量に応じて当該分野における通常の知識を有する技術者が容易に修正、変更可能である。
本発明によるペレット製剤を製造するために、このように製造されたペレットは酸と殆ど反応しない樹脂溶液によりコーティングされなければならない。このコーティング前に、ペレットの外部に付いている原材料の粉末をエアできれいに吹き飛ばしてペレットをきれいにすることが好ましい。
コーティングのための酸と殆ど反応しない樹脂の種類は、前記組成物の付加成分の樹脂と同じ成分のものである。これらのうち1種または2種以上の樹脂を選んで、1回または2回以上コーティングしてもよい。前記樹脂は固体状態であるので、適切な溶媒、例えばトルエンなどに一定の濃度、例えば10〜60%の溶液状態で溶かしてコーティングする。ペレットのコーティングは、前記樹脂を溶媒に溶かしてスプレーコーティングし、または前記樹脂溶液にペレットを一定時間の間浸漬させてコーティングすることができる。コーティングは、好ましくは1回以上、より好ましくは2回以上、特に好ましくは3回以上、コーディングと乾燥工程を繰り返して行われる。
ペレットを樹脂溶液に浸漬させてコーティングする場合は、樹脂溶液にペレットを1分〜数時間、好ましくは5分〜1時間程度浸漬させてコーティングする。スプレーコーティングする場合は、樹脂溶液を流れない程度の濃度で製造し、多数のペレットを治具などに入れて均一に噴霧してコーティングする。
コーティング後、ペレットの乾燥は、低温乾燥機などに一定時間の間維持して乾燥させる。このとき、低温乾燥機の温度は、60〜90℃、好ましくは70〜80℃程度の温度で10分〜12時間の範囲で、コーティングの程度に応じて適切な時間の間乾燥させる。
一方、前記ペレット組成物が酸と殆ど反応しない樹脂を含み、前記樹脂を組成物の他の成分と一緒に粉末状態で混合して押出成形することによりペレットを製造した場合は、上述したように、好ましくはペレットの成形後に得られたペレットを高温乾燥機などを用いて常温から200〜250℃程度の温度まで上昇させ、その温度で10分〜1時間、好ましくは20〜50分程度維持させる。その後、冷やしてコーティングすることが好ましい。
1回以上コーティングする場合は、毎回のコーティングに使用するコーティング樹脂の種類として同一のものを選んでもよく、互いに異なる樹脂を選んでもよい。それぞれの場合、コーティング液の濃度、コーティング時間、及び乾燥時間などは、コーティング樹脂の種類に応じて、当該分野における通常の知識を有する者が適切に調節することができる。
このようにコーティングされたペレットに二酸化炭素の発生のための陥凹部または貫通孔を形成する。貫通孔は、ペレットの上部から下部までの全体を貫通して一度に形成することができる。上述したように、ペレットの押出成形時、成形機からペレットを容易に抜き出すために、成形機の下部中央に突出部を設けた場合は、製造されたペレットの上部から既に形成されたペレット内部の凹部の天井部までのみをドリルなどで穿孔して、ペレット中央を貫通する貫通孔を形成することもできる。
陥凹部または貫通孔の大きさは、好ましくはペレット直径の約1/20〜1/3程度の大きさの直径を有するように形成することが好ましいが、これに限定されるものではない。単位時間当たりに発生させようとする二酸化炭素の量に応じて、陥凹部または貫通孔の大きさまたは深さを容易に調節することができる。ペレットの下部に最初から凹部が設けられた場合は、前記凹部は、一般にペレットの下部からペレットの上部に行くに従って、その直径が狭くなる形態で構成される。このとき、ペレットの上部に設けられる貫通孔は、前記凹部の天井部の直径と同程度であることが好ましい。
上述したように、ペレットの成形時、ペレットの下部に予め凹部が設けられた場合は、凹部を形成する壁部分は、酸と殆ど反応しないコーティング液により既にコーティングされているので、この部分は、酸と接触する場合も二酸化炭素を殆ど発生しない。したがって、前記壁部分は単に貫通孔の上部で発生する二酸化炭素の通路としての役割を果たす。ペレットのコーティング後に形成されるペレット上部の孔を区画する壁部分は、コーティング液によりコーティングされず、それ以降酸との反応により二酸化炭素を発生させる役割を果たす。
一方、前記製造方法は、前記陥凹部または貫通孔の形成後、ペレットを酸との反応を遅延させるコーティング液により少なくとも1回コーティングする工程をさらに含んで構成されてもよい。前記付加的なコーティングは、酸との反応を遅延させるPS樹脂などを用いて貫通孔が設けられたペレット製剤を薄くコーティングすることにより行われる。コーティングは、ペレットをコーティング液に短時間浸漬させるか、または薄くスプレーコーティングして行われる。このようなコーティングによると、陥凹部または貫通孔の上部の内壁部分にも前記酸との反応を遅延させることができるコーティング液によりコーティングされる。 このような構成によると、ペレット製剤が最初に酸と接触した場合も、前記陥凹部または貫通孔内での二酸化炭素の発生は、相当の時間が経過してからはじめて起こるようになる。これは、本発明によるペレット製剤を、携帯用注射器などで二酸化炭素を発生させてピストンを押し出す装置などに用いる場合、ペレット製剤を酸溶液と接触させる過程で発生するピストン内の自体の圧力の変化により、ピストンが押し出されることを考慮したもので、ペレットが酸と接触するや否や二酸化炭素が急激に発生することを防止することができる。したがって、本発明の第3の実施の形態によると、一定の時間が経過してからはじめて二酸化炭素を徐々に発生させるペレット製剤の製造方法が提供される。この構成に示されたように、第3のコーティング液は酸と全く反応しないものではないため、酸と殆ど反応しないコーティング液でコーティングされたペレットの他の部分とは異なり、一定時間の経過後、前記貫通孔内では酸との接触により二酸化炭素が発生するようになる。
また、前記ペレットの製剤の製造方法は、ペレットを成形製造し、1次コーティングした後、好ましくは前記ペレットの側面を収縮フィルムにより完全に取り囲む工程をさらに含んで構成され得る。前記収縮フィルムは、好ましくはペレットの側面全体と上下部の角を含む周縁の一部を取り囲むように(覆うように)施される。あるいは、ペレットの上下部の角のみを取り囲むようにすることもできる。このような収縮フィルムは、ペレットの角が壊れることを防止する。したがって、角の隙間から酸が浸透して行くことを防止することができる。
以上のように、本発明によるペレット製剤は、液体である酸と反応するとき、単位時間当たり一定量の二酸化炭素を一定時間の間持続的に発生することができる。従って、このようなペレット製剤は、一定期間の間持続的に、一定の速度で患者に薬物を注入するための携帯用液体供給装置などにおいて有効に用いることができる。
また、本発明によるペレット製剤は、この分野だけでなく、一定の速度で一定期間の間二酸化炭素などのガスを発生させる必要がある分野において容易に用いられる。
また、本発明によるペレット製剤は、ペレット製剤を構成する構成成分の割合を変化させ、またはペレット自体の大きさや形状及び貫通孔の大きさなどを調節することにより、単位時間当たりのガス発生量または持続的なガス発生時間なども容易に修正、変更することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面に基づいて詳しく説明する。
まず、本発明により製造されるペレット製剤の好ましい形態について添付図面を参照して説明し、次いでこのようなペレット製剤の製造例について説明する。このような実施の形態は、本発明を限定するものではなく、単に説明のための例である。
図1は、前記ペレット製剤を概略的に示した斜視図であり、図2は、図1に示したペレット製剤の縦断面図である。
図1に示すように、前記ペレット製剤は、一般的なペレットの形態のような略円柱状に成形されたが、ペレットの上面12及び底面13が滑らかな曲線となっている。このようにペレットの上底面が曲線として処理されると、ペレット中央に貫通孔11を形成するとき、ペレットの上下部の角が壊れることを防止することができる。前記ペレットの中央には、貫通孔11が形成されている。貫通孔の直径は、ペレット直径の略1/20〜1/3程度の直径となるように調節することができる。
以下、ペレット製剤の製造に関する実施の形態について説明する。
実施例1:第1の実施の形態によるペレット製剤の製造
純度99.2%以上の食品添加用の軽灰を3000g及び重灰を3000gと80メッシュの大きさのゼラチン180gをV-ミキサーに入れて60分間よく混合した後、これらを成形機で押出成形し、直径20mm、高さ5mm程度の円柱状をなすペレットを製造した。前記押出成形時の条件は、120℃の温度で15トン(125kg/cm2)のパワーキャパシティーを有する成形機を用いて8秒間成形し、3秒間押出した。また、前記ペレットは、成形時、ペレットの下部中心からペレットの内部に向かう凹部を有するように成形された。前記凹部の最下端の直径及び高さはそれぞれ3mm程度であった。ペレットの上底面は、ドーム状の緩やかな曲線をなしている。
このように製造されたペレットについて、ペレットの外部に付いている原材料の粉末をエアできれいに吹き飛ばした。そしてペレットを、トルエンに溶けた10%のPMMA溶液に6時間浸漬させてコーティングした。その後、前記ペレットを取り出してエアでコーティング残液を吹き飛ばし、75℃の低温乾燥機で8時間の間乾燥させた。乾燥されたペレットにPVC材質の収縮フィルムを施した。収縮フィルムは、前記ペレットの側面と上底面の周縁を覆って密着して付着させた。
収縮フィルムを施した後、前記ペレットを10%のPS溶液で1時間の間浸漬させてさらにコーティングした。コーティング後、前述したようにエアでコーティング残液を吹き飛ばし、同一のオーブンで2時間の間乾燥させた。
前記コーティング後、2mmのドリルを用いてペレットの上部から穿孔し、成形時に形成された凹部に貫通してペレット中央に貫通孔を形成した。貫通孔の形成後、ペレットの外部に付いている粉末をエアできれいに吹き飛ばした。そして、これを再度トルエンに溶けた10%のPS溶液に5分間浸漬させてコーティングした。このコーティング後、エアでコーティング液が貫通孔内に残らないように吹き飛ばし、これを前記低温乾燥機で1時間の間乾燥させた。
前記乾燥したペレットの上下部に、スプレーを用いてトルエンに溶けた50%のPVA溶液を噴霧、コーティングした。このコーティング後、前記低温乾燥機で2時間の間乾燥させた。前記スプレーコーティングと乾燥過程をさらに行った。その結果、本発明によるペレット製剤が得られた。
実施例2:第2の実施の形態によるペレット製剤の製造
純度99.2%以上の食品添加用の軽灰を3000g及び重灰を3000g、80メッシュの粒子大きさのゼラチン180gをV-ミキサーに入れて60分間よく混合した。その後、ここに、トルエンに溶けた10%PMMA樹脂溶液180mLを添加した。前記混合物をV-ミキサーを用いて1時間さらに混合した。混合が終わった後、前記混合物を室温で約1時間放置し乾燥させて溶剤を揮発させてからV-ミキサーで10分間さらに混合した。
前記混合物を実施例1におけるものと同様に押出成形して、直径20mm、高さ5mm程度の円柱状をなすペレットを製造した。
このように製造されたペレットについて、ペレットの外部に付いている原材料の粉末をエアできれいに吹き飛ばした。その後、トルエンに溶けた10%のPVAC溶液中で1時間の間浸漬させてコーティングした。その後、前記ペレットを取り出して75℃の低温乾燥機で30分間乾燥させた。乾燥されたペレットにPVC材料の収縮フィルムを施した。収縮フィルムは、前記ペレットの側面と上底面の周縁を覆って密着して付着させた。
収縮フィルムを施した後、前記ペレットを治具に入れて50%のPS溶液でスプレーコーティングした。コーティングしたペレットを同じ低温乾燥機で12時間の間乾燥させた。
乾燥されたペレットを前記10%PVAC溶液を用いてスプレーすることによりコーティングした。このコーティング後、ペレットを前記低温乾燥機で1時間の間乾燥させた。乾燥したペレットを2mmドリルを用いてペレットの上部から穿孔してペレットの中央に貫通孔を形成した。
実施例3〜5:第3の実施の形態によるペレット製剤の製造
(実施例3)
純度99.2%以上の食品添加用の軽灰1000gとPMMA粉末200gを先ずV-ミキサーで30分間混合した。その後、ここに純度99.2%以上の食品添加用の重灰1000gと80メッシュの粒子大きさのゼラチン60gを加えて60分間さらに混合した。
前記混合物を実施例1におけるものと同様に押出成形し、直径20mm、高さ約9.6〜9.8mmの円柱状をなすペレットを製造した。製造されたペレットには、ペレットの底部の中央からの高さが6mmである円錐状の凹部が形成されるようにした。凹部の下部直径は約5mmであり、製造されたペレットの重量は4.5g〜4.8gであった。前記ペレットは、高温乾燥機を用いて常温から230℃の温度まで上昇させ、その温度で30分間維持させた。その後、これを実施例2におけるものと同様に、PVAC溶液に5分間浸漬して1次コーティングを行った。コーティングされたペレットを75℃の低温乾燥機に入れて20分間完全に乾燥させた。その後、乾燥されたペレットを収縮フィルムを用いて側面を完全に包装した。
収縮フィルムを施したペレットを治具に入れ、トルエンに溶かした50%PVCA溶液を用いてスプレーコーティングした。コーティングされたペレットを前記低温乾燥機で10時間乾燥させた。乾燥されたペレットを50%PVCA溶液を用いて再度スプレーコーティングした後、前記低温乾燥機で1時間乾燥させた。
乾燥したペレットを直径2mm及び2.5mmのドリルを用いて前記凹部が設けられた側の反対側を空けてペレットの中央に貫通孔を形成した。
(実施例4)
純度99.2%以上の食品添加用の軽灰1200gとPMMA粉末200gを先ずV-ミキサーで30分間混合した。その後、ここに純度99.2%以上の食品添加用の重灰1200gと80メッシュの粒子大きさのゼラチン60gを加えて60分間さらに混合した。
前記混合物を実施例1におけるものと同様に押出成形して、直径20mm、高さ約9.6〜9.8mmの円柱状をなすペレットを製造した。製造されたペレットには、ペレットの底部の中央からの高さが6mmである円錐状の凹部が形成されるようにした。凹部の下部直径は約5mmであり、製造されたペレットの重量は4.5g〜4.8gであった。前記ペレットは、高温乾燥機を用いて常温から230℃の温度まで上昇させ、その温度で30分間維持させた。その後、これを実施例2におけるものと同様に、PVAC溶液に5分間浸漬して1次コーティングを行った。コーティングされたペレットを60℃の低温乾燥機に入れて30分間完全に乾燥させた。その後、乾燥されたペレットを収縮フィルムを用いて側面を完全に包装した。
収縮フィルムを施したペレットを治具に入れ、トルエンに溶かした50%PVCA溶液を用いてスプレーコーティングした。コーティングされたペレットを前記低温乾燥機で10時間乾燥させた。乾燥されたペレットを50%PVCA溶液を用いて再度スプレーコーティングした後、同じ低温乾燥機で1時間乾燥させた。
乾燥したペレットを直径2.5mmのドリルを用いて前記凹部が設けられた側の反対側を空けてペレットの中央に貫通孔を形成した。
(実施例5)
純度99.2%以上の食品添加用の軽灰1500gとPMMA粉末200gを先ずV-ミキサーで30分間混合した。その後、ここに純度99.2%以上の食品添加用の重灰1500gと80メッシュの粒子大きさのゼラチン60gを加えて60分間さらに混合した。
前記混合物を実施例1におけるものと同様に押出成形して、直径20mm、高さ約9.6〜9.8mmの円柱状をなすペレットを製造した。製造されたペレットには、ペレットの底部の中央からの高さが6mmである円錐状の凹部が形成されるようにした。凹部の下部直径は約5mmであり、製造されたペレットの重量は4.5g〜4.8gであった。前記ペレットは、高温乾燥機を用いて常温から230℃の温度まで上昇させ、その温度で30分間維持させた。その後、これを実施例2におけるものと同様に、PVAC溶液に5分間浸漬して1次コーティングを行った。コーティングされたペレットを60℃の低温乾燥機に入れて30分間完全に乾燥させた。その後、乾燥されたペレットを収縮フィルムを用いて側面を完全に包装した。
収縮フィルムを施したペレットを治具に入れ、トルエンに溶かした50%PVCA溶液を用いてスプレーコーティングした。コーティングされたペレットを同じ低温乾燥機で10時間乾燥させた。乾燥されたペレットを50%PVCA溶液を用いて再度スプレーコーティングした後、前記低温乾燥機で1時間乾燥させた。
乾燥したペレットを直径2.5mmのドリルを用いて前記凹部が設けられた側の反対側を空けてペレットの中央に貫通孔を形成した。
実施例6:実施例3〜5で製造されたペレット製剤とクエン酸との反応による薬物注入速度の測定試験
実施例3〜5で製造されたペレットを、PCT/KR00/01530(国際公開番号WO02/11791 A)に開示されたように、液体である酸と反応してガスを発生させるガス供給装置を備えた薬物注入器のANAPA(登録商標)シリーズである、韓国ソウル市中区西小門洞39-1所在のE-WHA International Inc.(ウェブサイト:www.ewhainc.co.kr)において製造、販売される薬物注入器を用いてその中でクエン酸と反応させた。それぞれ少なくとも10時間二酸化炭素を発生させ単位時間当たりの生理食塩水の注入量を測定した。結果は、下記の表1に示すとおりである。
Figure 0004263100
表1から明らかなように、本発明により製造されたペレットを酸と反応させる場合、一定期間の間持続的に単位時間当たり一定量のガスを発生した。このように、一定の速度で薬物を注入する装置において有用に使用することができる。また、前記表に示したように、ペレットを構成する成分の組成比だけでなく、ペレットに形成される貫通孔の大きさを調節することにより、単位時間当たりのガス発生量、すなわち、液体注入量も調節することができることが分かる。
以上、本発明についてその好ましい実施の形態に基づいて説明したが、これは本発明を限定するものではなく、当業者は、当該分野に知られた技術を用いて本発明を容易に変更及び修正することが可能である。このような変更及び修正は、本願発明の請求の範囲に記載の発明の構成及び基本精神を逸脱しない限り、本発明の範囲に属する。
本発明の実施の形態により製造されるペレット製剤をペレットの側面からみた図である。 前記ペレット製剤を概略的に示した斜視図である。 図1に示したペレット製剤の縦断面図である。

Claims (32)

  1. 所定量の炭酸ナトリウム(Na2CO3)と、この炭酸ナトリウムの量より少ない量のゼラチンとを含む組成物を押出成形して円柱状のペレットを形成し、前記ペレットを酸と本質的に反応しない樹脂溶液で少なくとも1回コーティングした後、前記コーティングされたペレットの上面及び底面の一方に陥凹部を形成し、または前記上面及び底面を貫通する貫通孔を形成することにより製造されることを特徴とする、酸と接触するとき二酸化炭素を発生させるペレット剤。
  2. 前記ペレットを構成する組成物は、付加的に酸と本質的に反応しない樹脂をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のペレット剤。
  3. 前記炭酸ナトリウムは、食品添加用の軽灰及び重灰の混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のペレット剤。
  4. 前記ゼラチンは、30メッシュ以下の粒子大きさを有することを特徴とする請求項1または2に記載のペレット剤。
  5. 前記ゼラチンは、50乃至100メッシュの粒子大きさを有することを特徴とする請求項4に記載のペレット剤。
  6. 前記ペレットを構成する組成物は、食品添加用の軽灰450乃至550重量部及び食品添加用の重灰450乃至550重量部で構成される炭酸ナトリウムと、10乃至40重量部のゼラチンとで構成されることを特徴とする請求項1に記載のペレット剤。
  7. 前記ペレットを構成する組成物は、食品添加用の軽灰450乃至550重量部及び食品添加用の重灰450乃至550重量部で構成される炭酸ナトリウムと、10乃至40重量部のゼラチンと、酸と本質的に反応しない50乃至120重量部の樹脂とで構成されることを特徴とする請求項2に記載のペレット剤。
  8. 前記ペレットの構成成分としての酸と本質的に反応しない樹脂は、PMMA樹脂、PVAC樹脂、PS樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、及びアクリルエマルジョン系樹脂で構成される群から選択されることを特徴とする請求項2または7に記載のペレット剤。
  9. 前記酸と本質的に反応しない樹脂は、PMMA樹脂であることを特徴とする請求項8に記載のペレット剤。
  10. ペレットをコーティングするための酸と本質的に反応しない樹脂溶液は、PMMA樹脂、PVAC樹脂、PS樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、及びアクリルエマルジョン系樹脂で構成される群から選択される樹脂が溶媒に溶けたもので構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のペレット剤。
  11. 前記溶媒がトルエンであることを特徴とする請求項10に記載のペレット剤。
  12. 前記陥凹部または貫通孔が、ペレット直径の1/20乃至1/3の大きさの直径を有するように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のペレット剤。
  13. 前記貫通孔の一部が、酸と本質的に反応しない樹脂フィルムによりコーティングされたことを特徴とする請求項1に記載のペレット剤。
  14. 前記酸が、L-酒石酸及びクエン酸で構成された群から選択されることを特徴する請求項1または2に記載のペレット剤。
  15. 1)炭酸ナトリウム(Na2CO3)とゼラチンを含み、酸と本質的に反応しない樹脂を選択的に含むペレット組成物を用意し、
    2)前記組成物を押出成形して円柱状のペレットを形成し、
    3)前記ペレットを酸と本質的に反応しない樹脂溶液により少なくとも1回コーティングした後に乾燥させ、
    4)前記コーティングされたペレットの上面及び底面の一方に陥凹部を形成し、または前記上面及び底面を貫通する貫通孔を形成する工程を有することを特徴する、酸と接触するときに二酸化炭素を発生させるペレット剤の製造方法。
  16. 前記ペレット組成物は、酸と本質的に反応しない樹脂を含まず、炭酸ナトリウムの900乃至1100重量部と、ゼラチンの10乃至40重量部とで構成されることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  17. 前記ペレット組成物は、炭酸ナトリウムの900乃至1100重量部と、ゼラチンの10乃至40重量部と、酸と本質的に反応しない樹脂の50乃至120重量部とで構成されることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  18. 前記押出成形は、100乃至150℃の温度で、10乃至20トンのパワーキャパシティーを有する成形機を用いて行われることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  19. 前記ペレットの構成成分として含まれる酸と本質的に反応しない樹脂が、PMMA樹脂、PVAC樹脂、PS樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、及びアクリルエマルジョン系樹脂で構成される群から選択されることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  20. ペレットをコーティングするための酸と本質的に反応しない樹脂溶液が、PMMA樹脂、PVAC樹脂、PS樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、変性シリコン系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、及びアクリルエマルジョン系樹脂で構成される群から選択されることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  21. 前記溶媒がトルエンであることを特徴とする請求項20に記載のペレット剤の製造方法。
  22. 酸と本質的に反応しない樹脂溶液によるペレットのコーティングは、少なくとも2回行われることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  23. 酸と本質的に反応しない樹脂溶液によるペレットのコーティングは、少なくとも3回行われることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  24. 前記ペレットのコーティングは、前記樹脂溶液にペレットを浸漬させ、または前記樹脂溶液をペレットにスプレーすることにより行われることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  25. 前記コーティングされたペレットの乾燥は、低温乾燥機内で行われることを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  26. 前記低温乾燥機の温度が60乃至90℃であることを特徴とする請求項25に記載のペレット剤の製造方法。
  27. 前記貫通孔の形成は、ペレット成形時、前記陥凹部が形成されるペレットの上面及び底面の一方と対向する成形機に前記ペレット内部の一定地点まで突出する突出部を設けることにより、成形されたペレットの上面及び底面の前記一方に凹部が形成されるようにし、その後、コーティングされたペレットの上面及び底面の他方を穿孔することにより、前記凹部に連通する貫通孔を形成することを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  28. 前記陥凹部または貫通孔の形成後、酸との反応を遅延させる樹脂溶液によりペレットをスプレーコーティングする工程をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のペレット剤の製造方法。
  29. 前記酸との反応を遅延させる樹脂は、PS樹脂であることを特徴とする請求項28に記載のペレット剤の製造方法。
  30. ペレットを構成する組成物が酸と本質的に反応しない樹脂を含む場合、ペレットの押出成形後、この成形されたペレットをコーティングする前に、高温乾燥機内で一定の時間維持させてから冷やす工程をさらに含むことを特徴とする請求項15または17に記載のペレット剤の製造方法。
  31. 前記高温乾燥機内でペレットを一定の時間維持させる工程は、常温から200℃まで温度を上昇させるとともに、10分乃至1時間の間維持させることを特徴とする請求項30に記載のペレット剤の製造方法。
  32. ペレットを少なくとも2回コーティングする場合、それぞれのコーティング液は互いに同一種類の樹脂であり、または相違する種類の樹脂であることを特徴とする請求項22または23に記載のペレット剤の製造方法。
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