JP4263017B2 - アドバイス装置及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアドバイス装置、印刷物及びプログラムに係り、特に、画像の撮影を行う顧客へのアドバイスを行うためのアドバイス装置、顧客からの依頼に従って出力された画像が顧客へ引き渡される際に添付するための印刷物、及び、コンピュータをアドバイス装置として機能させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD等の撮像素子によって被写体を撮影し、該撮影によって得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換した後に、スマートメディア(R)等の情報記憶媒体に記憶させる構成のデジタルスチルカメラ(以下、DSCと略す)は、撮影した画像をその場でLCDに再生表示させることで、撮影が成功したか失敗したかをその場で確認できるという特長があり、近年急速に普及してきている。DSCによって撮影された画像は、例えば顧客が画像データをDPE受付店に持込んで写真プリントの作成等の写真処理を依頼することにより、高品位の写真プリントとして保存したり、前記画像データが表す画像を顧客が所持しているプリンタにより紙等に簡易的に記録することも可能である。
【0003】
なお、特許文献1には、サービスセンタ側の通信機器と顧客側の通信機器を公衆回線を介して接続し、顧客が撮影した写真に関する情報をサービスセンタ側へ伝送し、サービスセンタ側では、駐在している写真の専門家が伝送された情報を解析し、撮影した写真の出来映えを判断して顧客側へ伝送する技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−107797号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近のDSCは高機能化・多機能化が進み、DSCが備えている機能を使いこなすための操作も複雑化してきている。このため、DSCを所持している顧客の中には、所持しているDSCが備えている機能を把握していない、或いはDSCが備えている各機能を利用するための操作を把握していない顧客も少なからず存在している。そして、この種の顧客は、自身が撮影した画像の画質等の出来映えに不満を感じていることが非常に多い。
【0006】
例えば現在、多くのDSCに設けられている撮影モードは、撮影するシーンに応じて顧客がDSCの細かな設定(例えばシャッタースピードや絞り等)を変更する煩雑さを解消し、撮影するシーンに応じて撮影モードを選択する、という直感的な操作により、DSCの性能に見合った高画質の撮影画像が得られるようにするためのものであるが、DSCの高機能化・多機能化に伴って撮影モードの種類数も増大傾向にあることで、一部の顧客にとっては、撮影するシーンに応じて適切な撮影モードを選択する操作自体が複雑に感じられるようになってきているのが実情である。
【0007】
現在、DSCを購入した顧客が、購入したDSCの機能を理解したり撮影操作に習熟するには、購入したDSCに添付されている操作マニュアルを読んで様々な操作を試行してみる以外にないのが実情であり、DSCの高機能化・多機能化に伴って操作マニュアルのボリュームも増大傾向にあることで、上記のようにDSCの機能に対する理解度や撮影操作の習熟度が不足している顧客層は確実に増加してきている。従って、操作マニュアルを読む等の顧客の自助努力に期待する以外に、DSCの機能に対する顧客の理解度や撮影操作の習熟度の向上に繋がる顧客サービスの確立が求められている。
【0008】
また、DSCに取付けられている画面サイズの小さなLCDでは、撮影画像の画質を細かくチェックすることは困難であるので、上記のようにDSCの機能に対する理解度や撮影操作の習熟度が不足している顧客は、作成された写真プリントを受け取って目視で確認したり、紙等に記録した画像を目視で確認した際に、初めて画質等の出来映えに不満を感じることが殆どである。
【0009】
特に写真プリントについては、撮影した画像のうち高品位の写真プリントとして保存したいと所望している画像についてのみ、顧客がわざわざDPE受付店へ出向いて注文することで、現像所(所謂大ラボ)に設置された画像形成システム又はDPE受付店に備え付けの画像形成システムにより作成されるものであることから、写真プリントの出来映えに対する顧客の要求水準は高く、例えば写真プリントの出来映えに不満を感じた顧客がDSCやDPE受付店、画像形成システム等に不信感を募らせる等のように、写真プリントの出来映えについての不満がDSCやDPE受付店、画像形成システム等に対する顧客の信頼度の低下に繋がる虞もあった。
【0010】
なお、撮影装置の機能に対する理解度や撮影操作の習熟度が不足している顧客層が存在している、という問題は、上記のように撮影装置がDSC(詳しくは撮影専用に設計されたDSC)である場合に限られるものではなく、例えば撮影装置が通常のカメラである場合や、デジタルビデオカメラである場合、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCである場合にも共通する問題であり、これらの顧客層に対しても、機能に対する理解度や撮影操作の習熟度の向上に繋がる顧客サービスの確立が求められている。
【0011】
また、前述の特許文献1に記載の技術は、顧客が撮影した写真の客観的な評価を顧客に提供できるという利点を有するものの、撮影装置の機能に対する顧客の理解度や撮影操作の習熟度の向上に繋がるものではない。
【0012】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、撮影者による撮影シーンに応じた撮影モードやストロボ発光モードの選択操作の習熟度の向上に繋がるアドバイスを提供できるアドバイス装置及びプログラムを得ることが目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るアドバイス装置は、顧客によって撮影された撮影画像の画像データと撮影時の撮影条件を表す撮影情報を含む前記撮影画像のデータに基づいて、撮影時に使用された撮影モード、撮影時にストロボが使用されたか否か、及び、撮影時にストロボが使用された場合のストロボ発光モード、を含む撮影時の顧客の撮影操作を認識する認識手段と、顧客から出力が依頼された画像の画像データに基づき、前記画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理、及び、前記画像の被写体種を判断する処理、を含むシーン解析処理を行い、当該シーン解析処理の結果に応じた画像処理を行って前記画像を出力する画像形成システムから、前記撮影画像に対して行われた前記シーン解析処理の結果を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記撮影画像に対する前記シーン解析処理の結果に基づいて、前記シーン解析処理で判断された前記撮影画像の被写体種が、前記認識手段によって認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種か否かを判断すると共に、前記認識手段によって撮影時にストロボが使用されたことが認識された場合に、前記シーン解析処理で前記眼部領域に色調不良が生じていることが検出され、かつ前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断する判断手段と、前記判断手段により、前記撮影画像の被写体種が前記認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種でないと判断された場合には、撮影操作に関するアドバイスを表すアドバイス情報として、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報を生成し、前記判断手段により、撮影時にストロボが使用され、前記眼部領域に色調不良が生じており、かつストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外と判断された場合には、前記アドバイス情報として、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報を生成する生成手段と、を含んで構成されている。
【0014】
請求項1記載の発明では、顧客によって撮影された撮影画像の画像データと撮影時の撮影条件を表す撮影情報を含む撮影画像のデータに基づいて、撮影時に使用された撮影モード、撮影時にストロボが使用されたか否か、及び、撮影時にストロボが使用された場合のストロボ発光モード、を含む撮影時の顧客の撮影操作が認識手段によって認識される。なお、請求項1記載の発明において、顧客による撮影に用いられる撮影装置としては、例えば撮像素子によって被写体を撮影することで得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換し、情報記憶媒体に記憶させる構成の撮影装置(撮影専用に設計されたDSC)が挙げられるが、被写体を銀塩写真フィルム等の感光材料に露光記録する通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。
【0015】
また、請求項1記載の発明において、撮影時の顧客の撮影操作としては、具体的には、例えば撮影装置に設けられている撮影モードの選択操作やストロボ発光の有無の選択操作、ストロボ発光モードの選択操作等が挙げられる。また、撮影時の顧客の撮影操作には、撮影モードやストロボ発光の有無、ストロボ発光モード等の設定し忘れ、設定の戻し忘れ等も含まれる。
【0016】
撮影画像の画像データは、撮影に用いられた撮影装置が通常のカメラ以外であれば撮影と同時に生成・記録されるが、撮影装置が通常のカメラである場合には、カメラによって感光材料に露光記録された画像を可視化する処理を行った後に、可視化された画像をスキャナ等の読取装置により読み取ることで取得することができる。そして、撮影画像の画像データを用いる場合には、撮影画像の画像データを解析する等によって撮影操作を認識することができる。
【0017】
また、撮影条件を表す情報は、撮影装置が撮影専用に設計されたDSCやデジタルビデオカメラであれば撮影時に生成・記録され(例えば撮影専用に設計されたDSCでは、例えば請求項2に記載のEXIF形式やその他の形式の画像ファイルとして画像データと共に撮影情報が記録される)、通常のカメラの中にも、撮影時に撮影条件を表す情報を生成し、写真フィルム(例えばAPSフィルム)又は別の記録媒体(例えば内蔵メモリ等)に記録するものがあり、これらを撮影情報として利用することで撮影操作を認識することができる。
【0018】
また、請求項1記載の発明では、顧客から出力が依頼された画像の画像データに基づき、前記画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理、及び、前記画像の被写体種を判断する処理、を含むシーン解析処理を行い、当該シーン解析処理の結果に応じた画像処理を行って前記画像を出力する画像形成システムから、取得手段により、前記撮影画像に対して行われた前記シーン解析処理の結果が取得される。
【0019】
また請求項1記載の発明では、取得手段によって取得された撮影画像に対するシーン解析処理の結果に基づいて、判断手段により、シーン解析処理で判断された撮影画像の被写体種が、認識手段によって認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種か否かが判断されると共に、認識手段によって撮影時にストロボが使用されたことが認識された場合に、シーン解析処理で眼部領域に色調不良が生じていることが検出され、かつ認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かが判断される。
【0020】
そして、請求項1記載の発明に係る生成手段は、判断手段により、撮影画像の被写体種が認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種でないと判断された場合には、撮影操作に関するアドバイスを表すアドバイス情報として、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報を生成し、判断手段により、撮影時にストロボが使用され、眼部領域に色調不良が生じており、かつストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外と判断された場合には、アドバイス情報として、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報を生成する。
【0021】
これにより、撮影画像の被写体種に応じた適切な撮影モードが撮影時に選択されなかった撮影画像に対しては、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報が生成され、眼部領域に色調不良が生じており、撮影時にストロボ発光モードとして色調不良を軽減する発光モードが選択されなかった撮影画像に対しては、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報が生成されることになる。従って、請求項1記載の発明によれば、撮影者による撮影シーンに応じた撮影モードやストロボ発光モードの選択操作の習熟度の向上に繋がるアドバイスを提供することができる。
【0022】
また、撮影画像の被写体種を判断する処理や、撮影画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理は、アルゴリズムが非常に複雑で処理に時間が掛かるが、請求項1記載の発明では、画像形成システムで行われた上記各処理を含むシーン解析処理の結果を取得し、アドバイス情報の生成に利用することで、本発明に係るアドバイス装置の構成の簡略化、アドバイス情報の生成に要する時間の短縮も実現することができる。
【0027】
また、撮影装置が備えている機能(例えば撮影モードの種類やストロボ発光モードの種類、ストロボの性能等)が撮影装置の機種毎に相違していることを考慮すると、請求項1記載の発明において、例えば請求項3に記載したように、撮影装置の仕様を表す仕様情報を記憶した記憶手段を更に備え、判断手段は、撮影画像のデータに基づいて、顧客による撮影に使用された撮影装置の機種を認識し、認識した機種に基づき記憶手段に記憶されている対応する仕様情報を参照し、認識した機種にストロボ発光モードとして色調不良を軽減する発光モードが設けられている場合に、前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断するように構成することが好ましい。
【0028】
これにより、記憶手段に記憶されている仕様情報に基づいて、判断手段は、顧客が撮影に使用した撮影装置の仕様を正確に把握することができるので、顧客の撮影操作が適切か否かをより正確に判断することができる。なお、記憶手段に記憶されている仕様情報は、生成手段がアドバイス情報を生成する際にも利用可能であることは言うまでもない。
【0029】
また、顧客からの依頼により撮影画像を画像形成システムにより画像として出力する画像出力処理(例えば銀塩感光材料への画像の露光記録、或いは記録材料への記録液滴の付着による画像記録によって作成した画像印刷物を出力したり、画像処理後の画像データをCD−R等の情報記録媒体に書き込む処理)に関係する関係者(例えば画像形成システムが設置された現像所や、顧客からの依頼を受け付ける受付店、撮影装置等の撮影機器のメーカ等)が、記憶手段に所定の情報を記憶させたり記憶手段に記憶されている情報を参照可能とすることで、前記関係者が記憶手段を介して情報を共有可能とすることが好ましい。これにより、例えば撮影装置のメーカは、製造している個々の撮影装置の仕様を表す仕様情報を提供する(記憶手段に記憶させる)一方で、顧客からの依頼を受け付けた受付店又は顧客からの依頼に応じた画像出力処理を行う現像所によって生成されて記憶手段に記憶された、顧客による撮影装置の使用状況(特定の撮影装置を使用している顧客の数や撮影ショット数)、撮影時の顧客の撮影操作等の情報を取得し、今後の製品開発に役立てたり、交換部品の保管や製造の計画を策定することも可能となる。
【0030】
また、請求項1記載の発明において、生成手段は、例えば請求項4に記載したように、生成したアドバイス情報に、シーン解析処理の結果に応じて画像形成システムで行われた画像処理を通知(例えば画像処理の種類、画像処理の実行理由、画像処理の処理条件、処理条件の決定理由の少なくとも1つを通知)する通知情報を付加することが好ましい。これにより、生成手段によって生成されたアドバイス情報の提供を受けた顧客が、提供されたアドバイス情報に付加されている通知情報を参照することで、画像出力時にどのような画像処理が行われたのか等を理解することができる。これにより、現像所等に対する顧客の信頼を向上させることができる。
【0031】
ところで、顧客による撮影時の撮影操作が適切でなかった、或いは、顧客が撮影に使用した撮影装置が、撮影時の特定条件下で適切な仕上がりの撮影画像を得るための機能を有していない撮影装置であった等の理由により、撮影画像の仕上がりが適切でなかった場合にも、画像出力時に特定の画像処理を行うことで、出力画像の画質が向上する場合がある。しかし、画像出力等に関する知識の乏しい顧客には、このような画像処理の存在自体が知られていないことも多い。
【0032】
上記を考慮すると、請求項1記載の発明において、生成手段は、例えば請求項5に記載したように、撮影画像のデータに基づいて、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の種類を判断し、アドバイス情報に付加することが好ましい。
【0033】
これにより、請求項5に記載の生成手段によって生成されたアドバイス情報の提供を受けた顧客が、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の存在を認識し、同一の撮影画像について画像出力を再度依頼する際や別の撮影画像について画像出力を依頼する際に前記画像処理を注文することができる。従って、請求項5記載の発明によれば、撮影操作を行う顧客に対する更なるサービスの向上を実現することができる。
【0034】
なお、請求項5記載の発明において、生成手段は、撮影画像に対して前記特定の画像処理を行った場合に得られる画像を模擬したシミュレーション画像も作成するようにしてもよい(このシミュレーション画像は画像形成システムによって出力される画像の通常のサイズよりも小さくてもよい)。このシミュレーション画像を顧客に提示するようにすれば、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の存在を、より効果的に顧客に認識させることができる。
【0035】
また、請求項1又は請求項5記載の発明において、例えば請求項6に記載したように、画像形成システムとは別体の端末を介して前記アドバイス情報が表すアドバイスに関する問い合わせがあった場合に、該アドバイスに応じた撮影操作を行うか、又は、画像出力再依頼時に前記アドバイスに応じた画像処理を注文することで得られる画像を表すシミュレーション画像を生成し、前記端末の表示部に表示させる表示制御手段を更に設けることが好ましい。
【0036】
これにより、生成手段によって生成されたアドバイス情報の提供を受けた顧客が、該アドバイス情報が表すアドバイスに関し、例えば推奨された撮影操作を行った場合に得られる画像の仕上がりの相違を確認することや、画像出力依頼時に注文すべき画像処理として示された画像処理を注文した場合に得られる画像の仕上がりの相違を確認することを所望した場合にも、該顧客が画像形成システムとは別体の端末を介して問い合わせを行えば、端末の表示部にシミュレーション画像が表示されることで、前記仕上がりの相違を確認することが可能となる。従って、請求項6記載の発明によれば、撮影操作を行う顧客に対する更なるサービスの向上を実現することができる。
【0037】
また、請求項1記載の発明において、生成手段によって生成されたアドバイス情報は、例えば請求項7に記載したように、顧客の依頼に従って出力された画像が顧客へ引き渡される際に顧客へ伝達されるようにすることができる。これにより、顧客が手間をかけることなくアドバイス情報を受け取ることができる。
【0038】
また、請求項7記載の発明において、アドバイス情報の伝達方法としては、例えば音声による伝達や、アドバイス情報を情報記憶媒体に記憶させて顧客に渡す方法も考えられるが、例えば請求項8に記載したように、生成したアドバイス情報を仕上がりメモとして印字するように生成手段を構成し、該仕上がりメモが出力された画像に添付されるようにすることが好ましい。アドバイス情報を仕上がりメモとして添付することで、アドバイス情報を情報記憶媒体に記憶させて顧客に渡す方法と比較して、アドバイス情報が表すアドバイスの内容を顧客が容易に確認することができると共に、音声による伝達と比較して、前記アドバイスの内容の確認を顧客が繰り返し行うことが可能となる。
【0041】
請求項9記載の発明に係るプログラムは、コンピュータを、顧客によって撮影された撮影画像の画像データと撮影時の撮影条件を表す撮影情報を含む前記撮影画像のデータに基づいて、撮影時に使用された撮影モード、撮影時にストロボが使用されたか否か、及び、撮影時にストロボが使用された場合のストロボ発光モード、を含む撮影時の顧客の撮影操作を認識する認識手段、顧客から出力が依頼された画像の画像データに基づき、前記画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理、及び、前記画像の被写体種を判断する処理、を含むシーン解析処理を行い、当該シーン解析処理の結果に応じた画像処理を行って前記画像を出力する画像形成システムから、前記撮影画像に対して行われた前記シーン解析処理の結果を取得する取得手段、前記取得手段によって取得された前記撮影画像に対する前記シーン解析処理の結果に基づいて、前記シーン解析処理で判断された前記撮影画像の被写体種が、前記認識手段によって認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種か否かを判断すると共に、前記認識手段によって撮影時にストロボが使用されたことが認識された場合に、前記シーン解析処理で前記眼部領域に色調不良が生じていることが検出され、かつ前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断する判断手段、及び、前記判断手段により、前記撮影画像の被写体種が前記認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種でないと判断された場合には、撮影操作に関するアドバイスを表すアドバイス情報として、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報を生成し、前記判断手段により、撮影時にストロボが使用され、前記眼部領域に色調不良が生じており、かつストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外と判断された場合には、前記アドバイス情報として、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報を生成する生成手段として機能させる。
【0042】
請求項9記載の発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記の認識手段、取得手段、判断手段及び生成手段として機能させるためのプログラムであるので、コンピュータが請求項9記載の発明に係るプログラムを読み出して実行することで、コンピュータが請求項1に記載のアドバイス装置として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、撮影者による撮影シーンに応じた撮影モードやストロボ発光モードの選択操作の習熟度の向上に繋がるアドバイスを提供することができる。
【0043】
なお、請求項9記載の発明において、例えば請求項10に記載したように、生成手段は、撮影画像のデータに基づいて、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の種類を判断し、アドバイス情報に付加することが好ましい。これにより、請求項5記載の発明と同様に、アドバイス情報の提供を受けた顧客が、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の存在を認識し、同一の撮影画像について画像出力を再度依頼する際や別の撮影画像について画像出力を依頼する際に前記画像処理を注文することができるので、撮影操作を行う顧客に対する更なるサービスの向上を実現することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係る画像形成システム10が示されている。本実施形態に係る画像形成システム10には、写真プリント作成等の顧客からの写真処理依頼を受け付けるDPE受付店12と、DPE受付店12を介して顧客から依頼された写真処理を行う現像所14、写真処理に関連する各種の情報を集中的に管理するデータセンタ16、及び顧客が撮影に使用するカメラを製造する複数のカメラメーカ18が関わっている。
【0045】
DPE受付店12にはコンピュータ20、メディアドライブ22及びハイパーターミナル24が各々設置されている。顧客からの写真処理依頼には3種類の依頼形態がある。第1の依頼形態は、顧客が撮影専用に設計されたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するデジタルスチルカメラ(以下、これらをDSCと総称する)を用いて被写体を撮影することで、情報記憶媒体(例えばスマートメディア(R)やコンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)等)に画像データが記録され(通常、EXIF形式の画像ファイルとして記録される)、この情報記憶媒体が持込まれることで写真処理が依頼される形態である。
【0046】
メディアドライブ22は各種の情報記憶媒体に対して情報の読み出し及び書込みを行う機能を有している。また、メディアドライブ22はコンピュータ20に接続され、コンピュータ20は図示しない通信回線を介して現像所14(のコンピュータ26:後述)と接続されている。第1の依頼形態で写真処理が依頼された場合、DPE受付店12では、顧客によって持込まれた情報記憶媒体を受け取ることで写真処理依頼を受け付け、受け取った情報記憶媒体からメディアドライブ22によって撮影画像の画像データ(画像ファイル)を読み出し、読み出した画像データをコンピュータ20によって現像所14へ送信することで、顧客からの依頼を受け付けた写真処理の実施を現像所14に依頼する。
【0047】
また、第2の依頼形態では、顧客がDSCを用いて被写体を撮影することで得られた画像データ(EXIF形式の画像ファイル)が、インターネット等のコンピュータ・ネットワークを介してDPE受付店12へ送信されることで写真処理が依頼される。コンピュータ20はインターネット等を介して情報を送受する機能を有しており、第2の依頼形態で写真処理が依頼された場合、DPE受付店12では、インターネット等を介して顧客から送信された撮影画像の画像データをコンピュータ20によって受信することで写真処理依頼を受け付け、受信した画像データをコンピュータ20によって現像所14へ送信することで、顧客から依頼された写真処理の実施を現像所14に依頼する。
【0048】
更に、第3の依頼形態では、顧客がカメラを用いて被写体を撮影することで画像が露光記録された写真フィルムがDPE受付店12に持込まれることで写真処理が依頼される。第3の依頼形態で写真処理が依頼された場合、DPE受付店12では、顧客によって持込まれた写真フィルムを受け取ることで写真処理依頼を受け付け、受け取った写真フィルムを現像所14へ送付することで、顧客から依頼された写真処理の実施を現像所14に依頼する。
【0049】
また、DPE受付店12に設置されたハイパーターミナル24はパーソナルコンピュータ(PC)等から成り、画像等を表示するためのディスプレイ、キーボード及びマウスが接続されている(何れも図示省略)。ハイパーターミナル24は顧客が自由に操作可能とされている。
【0050】
現像所14には、コンピュータ26、スキャナ28、画像処理装置30及び写真プリンタ/プロセッサ32が設置されている。図示は省略するが、コンピュータ26はCPU,ROM,RAM,入出力ポートがバスを介して互いに接続され、各種の周辺機器が入出力ポートに接続されて構成されている。なお、入出力ポートに接続されている周辺機器としては、キーボード、ディスプレイ、マウス、ハードディスクドライブ(HDD)が挙げられる。コンピュータ26は、第1の依頼形態又は第2の依頼形態で写真処理が依頼された場合にDPE受付店12から送信された撮影画像の画像データを受信し、画像処理装置30へ出力する。
【0051】
また、スキャナ28には、第3の依頼形態で写真処理が依頼された場合にDPE受付店12から送付され、現像等の処理を経て露光記録された画像が可視化された写真フィルムがセットされる。スキャナ28はセットされた写真フィルムに記録されている画像(現像等の処理を経て可視化された画像)を読み取り、この読み取りによって得られた画像データを画像処理装置30へ出力する。
【0052】
画像処理装置30はスキャナ28又はコンピュータ26から入力された画像データに対して所定の画像処理を行い、写真プリンタ/プロセッサ32は、画像処理装置30による画像処理を経た画像データを用いて写真プリントの作成(記録すべき画像に応じて変調したレーザ光を印画紙上で走査させることによる印画紙への画像の露光記録や、画像を露光記録した印画紙の現像等)を行う。なお、画像処理装置30で行われる画像処理の種類及び処理条件は、後述するようにコンピュータ26によって決定される。
【0053】
また、現像所14に設置されたコンピュータ26は、DPE受付店12のハイパーターミナル24及びデータセンタ16のコンピュータ36(後述)と通信回線を介して各々接続されており、本発明に係るアドバイス装置として機能する。コンピュータ26には、後述するオートセットアップ処理を実行するためのオートセットアッププログラム、後述するアドバイスメモ発行処理を実行するためのアドバイスメモ発行プログラム、及び、後述する画像表示処理を実行するための画像表示プログラムが各々インストール(HDDに記憶)されている。これらのプログラムのうちアドバイスメモ発行プログラム及び画像表示プログラムは請求項9に記載のプログラム(詳しくは請求項10に記載のプログラム)に対応しており、必要に応じてHDDから読み出されてCPUによって実行される。また、コンピュータ26には紙等の記録媒体に文字等を記録するためのプリンタ34が接続されている。
【0054】
一方、データセンタ16には、コンピュータ36と、HDD等から成る大容量の記憶装置38が設置されている。コンピュータ36は、前述のように、通信回線を介して現像所14のコンピュータ26と接続されており、また、DPE受付店12に設置されたコンピュータ20、複数のカメラメーカ18が各々所持しているコンピュータ42と通信回線を介して各々接続されている。また、記憶装置38には写真処理に関連する各種の情報を記憶するための写真関連情報DB(データベース)40が設けられている。記憶装置38はコンピュータ36に接続されており、写真関連情報DB40に対する情報の書き込み及び読み出しはコンピュータ36によって行われる。記憶装置38は請求項3に記載の記憶手段に対応している。
【0055】
次に本実施形態の作用として、まず写真関連情報DB40について説明する。画像形成システム10では個々の顧客を顧客番号によって識別・管理しており、DPE受付店12では、顧客から写真処理が依頼される毎に、依頼日、依頼された写真処理の内容及び数量等の情報をコンピュータ20に入力することで、上記の情報を顧客番号と対応付けてコンピュータ20のHDDに顧客情報として蓄積記憶させる。なお顧客番号は、例えば顧客が所持しており写真処理依頼時に提示されるカード状の記録媒体(例えば磁気カードやICカード等)に記録しておき、この記録媒体から読み出すことで取得することが望ましい。
【0056】
また、顧客から第1の依頼形態又は第2の依頼形態で写真処理の依頼を受け付けた場合、撮影画像はEXIF形式の画像ファイルとして顧客から引き渡されることになるが、このEXIF形式の画像ファイルには、個々の撮影画像毎に、画像データ以外に、ファイル名、撮影に使用したDSCの機種、撮影日時、撮影時の撮影条件(DSCの設定)を表す各種情報(例えばシャッタースピード、絞り値、画質モード(画像データの圧縮率)、感度、露出プログラムのモード、測光方式、ホワイトバランスのモード、フォーカスのモード、シャープネスのモード、焦点距離、露出補正値、ストロボのオンオフ、ストロボ補正値、マクロモードのオンオフ等)等の情報が含まれている。
【0057】
このため、顧客から第1の依頼形態又は第2の依頼形態で写真処理の依頼を受け付けた場合、DPE受付店12では、顧客から引き渡されたEXIF形式の画像ファイルから、撮影に使用したDSCの機種等の情報を読み出し、コンピュータ20のHDDに顧客情報として蓄積記憶させると共に、DSCの機種や撮影画像数(画像ファイルの数)等の情報を、顧客番号と共にデータセンタ16のコンピュータ36へ送信する。これにより、コンピュータ36は、DSCの機種や撮影画像数(画像ファイルの数)等の情報を、顧客番号と対応付けて記憶装置38の写真関連情報DB40に記憶させる。
【0058】
上記のようにして記憶装置38の写真関連情報DB40に記憶されたDSCの機種や撮影画像数(画像ファイルの数)等の情報はカメラメーカ18によって参照される。個々のカメラメーカ18は、コンピュータ42を介して上記の情報を参照することで、自社が製造したDSCを使用している顧客の数や個々の顧客による撮影回数(撮影画像数)や撮影頻度等を、DSCの個々の機種毎に把握することができ、今後のDSCの製品開発に役立てたり、DSCの定期交換部品の保管年月や定期交換部品の製造計画を策定することができる。また、撮影回数の総数が設計値に達しているDSCを所持している顧客が存在していた場合には、例えばDPE受付店12を通じてDSCの部品交換や買い換えを勧めることも可能となる。
【0059】
次に、顧客からの依頼に従い現像所14で写真プリントの作成を行う場合に、画像処理装置30で実行すべき画像処理の種類及び処理条件を決定するためにコンピュータ26で実行されるオートセットアップ処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。なお、このオートセットアップ処理は、コンピュータ26のCPUがオートセットアッププログラムを実行することによって実現される処理であり、顧客からの依頼に従って写真プリントを作成する全ての撮影画像に対して各々実行される。また、オートセットアップ処理は、実際に画像処理を行う画像処理装置30及び写真プリントの作成を行う写真プリンタ/プロセッサ32と共に、請求項1等に記載の画像形成システムに対応している。
【0060】
ステップ100では処理対象の撮影画像の画像データをRAMのワークエリア等に読み込む。次のステップ102では、ステップ100で読み込んだ処理対象の画像データに基づき、撮影画像として写し込まれているシーン(被写体)を解析する。シーン解析では撮影画像の濃度範囲や色バランスの検知、鮮鋭度や彩度の評価等、種々の処理が行われるが、この種々の処理の中には、撮影画像の画像データに基づき、撮影画像中に人物の顔に相当する顔画像領域が存在しているか否かを検索する顔領域検索処理が含まれる。この顔領域検索処理の結果(顔画像領域が存在しているか否か)により、撮影画像として写し込まれているシーンの種別(被写体種)を大まかに判断することができる。
【0061】
また、顔領域検索処理によって撮影画像中に顔画像領域が存在していることが検知された場合には、検知された顔画像領域に対して濃度範囲や色バランスの検知等が行われると共に、検知された顔画像領域中に存在する人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に赤目や金目等の色調不良が生じているか否かを検出する赤目検出処理も行われる。そして、シーン解析が完了すると、解析結果をセットアップ情報としてHDDに書き込む。なお、ステップ102は本発明に係る判断手段の一部を構成している。
【0062】
ステップ104では、ステップ102におけるシーン解析の結果に基づき、処理対象の撮影画像に対し、全ての画像に対して実行する画像処理(以下、標準画像処理という)の処理条件を決定する。標準画像処理としては、例えば印画紙上で画像が適正な濃度で再現させるための濃度変換処理や、印画紙上で画像が適正な色バランスで再現させるための色変換処理、画像データの画素数(画素密度)を変換する画素密度変換処理等が挙げられる。
【0063】
例えばシーン解析の結果、処理対象の撮影画像が露出アンダ又は露出オーバで撮影されていると判断された場合には、露出アンダ又は露出オーバが補正されるように濃度変換処理の処理条件が決定され、処理対象の撮影画像が異種光源によって撮影されていると判断された場合には、異種光源に起因する色バランスの偏倚が補正されるように色変換処理の処理条件が決定される。また、画素密度変換処理の処理条件は、処理対象の画像データの画素数及び作成する写真プリントのサイズに基づいて決定される。上記のようにして決定された標準画像処理の処理条件はセットアップ情報としてHDDに書き込まれる。
【0064】
また、ステップ106では、ステップ102におけるシーン解析の結果に基づいて、標準画像処理を行ったのみでは適正な画質の写真プリントが得られないことが予想される画像に対してのみ実行する画像処理(以下、非標準画像処理という)を実行すべきか否か判定する。非標準画像処理としては、例えば画像の超低周波輝度成分の階調を圧縮することで覆い焼きに相当する効果を得るハイパートーン処理(逆光シーンの補正/ハイコントラストシーンの補正ともいう)、粒状を抑制しながら画像のシャープネス(鮮鋭度)を強調するハイパーシャープネス処理(シャープネス補正ともいう)、画像中に存在する眼部領域の色調不良を補正する赤目補正処理、画像の鮮鋭度を低下させてポートレート調の仕上がりを得るためのソフトフォーカス処理、クロスフィルタを使用して撮影することで意図的に画調を変えた画像と同等の画像を得るためのクロスフィルタ処理、画像の彩度を高くすることでリバーサルプリントのような仕上がりを得るためのRP調仕上げ補正処理等が挙げられる。
【0065】
例えばシーン解析の結果、顔領域検索処理によって撮影画像中に顔画像領域が存在していることが検知され、該顔画像領域の露出が背景領域に比してアンダ気味であることが検知された等の場合には、非標準画像処理としてハイパートーン処理を実行すべきであると判断する。また、シーン解析の結果、撮影画像の鮮鋭度が不足していると判断された等の場合には、非標準画像処理としてハイパーシャープネス処理を実行すべきであると判断する。また、シーン解析のうちの赤目検出処理によって眼部領域の色調不良が検出された場合には、非標準画像処理として赤目補正処理を実行すべきであると判断し、シーン解析の結果、撮影画像の彩度が不足していると判断された等の場合には、非標準画像処理としてRP調仕上げ補正処理を実行すべきであると判断する。
【0066】
処理対象の撮影画像に対して非標準画像処理の実行は不要と判断された場合には、ステップ106の判定が否定されることで、何ら処理を行うことなくオートセットアップ処理を終了する。一方、処理対象の撮影画像に対し特定の非標準画像処理を実行すべきであると判断した場合には、ステップ106の判定が肯定されてステップ108へ移行し、実行すべきであると判断した非標準画像処理の処理条件を、シーン解析の結果に基づいて決定する。そして、次のステップ110では、実行する非標準画像処理の種類及び実行理由をセットアップ情報としてHDDに書き込み、オートセットアップ処理を終了する。
【0067】
上述したオートセットアップ処理は、写真プリントを作成する全ての撮影画像に対して各々実行されるので、写真プリントを作成する全ての撮影画像に対し、HDDにセットアップ情報が各々記憶されることになる。現像所14の画像処理装置30は、個々の撮影画像の画像データに対して画像処理を実行するにあたり、個々の撮影画像に対応するセットアップ情報を参照し、該セットアップ情報に設定されている標準画像処理の処理条件に従って標準画像処理を行うと共に、セットアップ情報により特定の非標準画像処理の実行が指定されている場合には、セットアップ情報に設定されている特定の非標準画像処理の処理条件に従って、前記特定の非標準画像処理を行う。
【0068】
画像処理装置30によって画像処理が行われた画像データは写真プリンタ/プロセッサ32へ出力され、写真プリントの作成に用いられるが、写真プリントを作成する画像が、顧客がDSCを用いて被写体を撮影することで得られた画像(第1又は第2の依頼形態によって写真プリントの作成が依頼された画像)である場合には、写真プリンタ/プロセッサ32における写真プリントの作成と並行して、コンピュータ26ではアドバイスメモ発行処理が実行される。以下、このアドバイスメモ発行処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0069】
なお、アドバイスメモ発行処理は、コンピュータ26のCPUがアドバイスメモ発行プログラムを実行することによって実現される処理であり、単一の顧客から写真プリントの作成が同時に依頼された一連の撮影画像を単位として実行される。ステップ120では、一連の撮影画像のうちの任意の撮影画像に対応する画像ファイル(EXIF形式)のデータを参照することで、顧客が撮影に用いたカメラ(DSC)の機種を認識する。
【0070】
ところで、記憶装置38の写真関連情報DB40には、現在市場に出回っている(顧客が使用している可能性のある)各種DSCの仕様を表す仕様情報(この仕様情報にはDSCが備えている撮影モードの種類やストロボの発光モードの種類等を表す情報が含まれている)が機種毎に各々登録されている。この仕様情報は、カメラメーカ18がDSCの新機種を発売する毎に、該DSCの仕様を表す仕様情報をコンピュータ42を介してデータセンタ16へ送信し、コンピュータ36が受信した仕様情報を記憶装置38の写真関連情報DB40に記憶させることによって登録されたものである。
【0071】
次のステップ122では、ステップ120で認識したDSCの機種を表す情報をデータセンタ16のコンピュータ36へ送信することで、当該機種のDSCの仕様情報を送信するよう要請し、記憶装置38の写真関連情報DB40からコンピュータ36によって読み出されて送信された当該機種のDSCの仕様情報を受信することで、当該機種のDSCの仕様情報をデータセンタ16から取得する。また、ステップ124ではデータセンタ16から取得した仕様情報を参照することで、顧客が撮影に用いたDSCに設けられている全ての撮影モードを認識し、撮影モードの認識結果に基づいて、撮影画像として写し込まれる可能性のある代表的なシーン種別(被写体種)毎の最適な撮影モードを判断する。
【0072】
ステップ126では一連の撮影画像のうち未処理の撮影画像を処理対象とし、該処理対象の撮影画像の画像データ及び前述のオートセットアップ処理によって設定されたセットアップ情報を取り込む。なお、ステップ126は請求項1に記載の取得手段に対応している。次のステップ128では、ステップ126で取り込んだセットアップ情報に設定されているシーン解析の結果に基づいて、処理対象の撮影画像に写し込まれているシーンの種別(被写体種)を認識し、顧客が撮影に用いたDSCに設けられている全撮影モードのうち、認識したシーン種別に対応する最適撮影モードを判定する。
【0073】
またステップ130では、処理対象の撮影画像の画像ファイルのデータ(撮影条件を表すデータ)を参照することで、撮影時に使用されていた撮影モードを認識する。そしてステップ132では、ステップ130で認識した撮影モードがステップ128で判定した最適撮影モードに一致しているか否か判定する。なお、ステップ130は本発明に係る認識手段に対応しており、ステップ132は本発明に係る判断手段(詳しくは請求項2、3に記載の判断手段)に対応している。
【0074】
ステップ132の判定が肯定された場合は何ら処理を行うことなくステップ136へ移行するが、ステップ132の判定が否定された場合には、処理対象の撮影画像は、撮影時に最適な撮影モードが選択されていなかったと判断できるので、ステップ134へ移行し、処理対象の撮影画像の撮影操作に関して最適撮影モードの選択を顧客に推奨するアドバイス情報を生成し、生成したアドバイス情報をHDDに一旦記憶した後にステップ136へ移行する。ステップ134は本発明に係る生成手段に対応している。
【0075】
例として、撮影画像の略中央部に所定値以上の面積比の顔画像領域が存在していることがシーン解析によって検知された場合、撮影画像に写し込まれているシーンの種別は「ポートレート」である(主要被写体の被写体種が人物の顔である)と判断できる。一般的なDSCは、上記のシーンを適切に撮影するための撮影モードとして「ポートレートモード」が設けられていることが殆どであるので、シーン種別が「ポートレート」であると判断された場合、先のステップ128では最適撮影モードが「ポートレートモード」であると判定される。
【0076】
そして、上記のシーンが写し込まれた撮影画像が「ポートレートモード」以外の撮影モードにより撮影されていた場合には、ステップ132の判定が否定されてステップ134へ移行し、「ポートレートモード」の使用を顧客に推奨するアドバイス情報が生成されることになる。上記のアドバイス情報の一例を図4にコメント50Aとして示す。コメント50A(『人物が中央に写っている人物写真と判断しました。撮影モードは「ポートレート」の選択をお勧めします。』)のように、アドバイス情報は、例えば顧客へのアドバイスを表すテキスト情報で構成することができる。
【0077】
なお、本実施形態ではアドバイスが表すアドバイスを採用した場合の写真プリントの仕上がりの相違等を、顧客がハイパーターミナル24を介して確認することも可能とされているため、コメント50Aにはハイパーターミナル24の利用を顧客に案内するコメント(『なお、「ポートレート」を選択した場合の仕上がりは、お店に備え付けのハイパーターミナルで確認できます。』)も付加されている。
【0078】
次のステップ136では、処理対象の撮影画像の画像ファイルのデータ(撮影条件を表すデータ)を参照することで、処理対象の撮影画像の撮影時にストロボが使用されたか否か判定する。判定が肯定された場合にはステップ142へ移行し、ステップ126で取り込んだセットアップ情報に設定されているシーン解析の結果等に基づいて、処理対象の撮影画像に、撮影時にストロボが使用されたことに起因する画質不良が生じているか否か判定する。なお、ステップ136,142も本発明に係る判断手段に対応している。
【0079】
ステップ142の判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ146へ移行するが、ステップ142の判定が肯定された場合にはステップ144へ移行し、処理対象の撮影画像の撮影操作のうちストロボ使用に関するアドバイス情報を生成し、生成したアドバイス情報をHDDに一旦記憶した後にステップ146へ移行する。ステップ144も本発明に係る生成手段に対応している。
【0080】
例として、赤目や金目等の色調不良が生じている眼部領域が撮影画像中に存在していることがシーン解析によって検知され、データセンタ16から取得した仕様情報に基づき、顧客が撮影に用いたDSCに赤目等の発生を軽減するためのストロボ発光モード(赤目軽減モード)が設けられていることが認識され、かつ処理対象の撮影画像の画像ファイルのデータを参照することで認識された撮影時のストロボ発光モードが赤目軽減モード以外であった場合、眼部領域の色調不良は撮影時のストロボ発光モードの誤選択に起因していると判断できる。
【0081】
上記のような場合にはステップ142の判定が肯定されてステップ144へ移行し、ストロボ使用に関するアドバイス情報として、ストロボ発光モードの「赤目軽減モード」の使用を顧客に推奨するアドバイス情報が生成されることになる。上記のアドバイス情報の一例を図4にコメント50B(『人物写真のストロボには赤目軽減モードをお勧めします。』)として示す。
【0082】
また例として、処理対象の撮影画像の撮影時の露出が不足していることがシーン解析によって検知され、先のステップ128で遠方に存在する被写体を撮影するための撮影モード(例えば「風景モード」等)が最適撮影モードであると判定された場合、露出不足は、ストロボ光の届かない遠方に主要被写体が存在しているにも拘らず、露出不足をストロボを使用することで解消しようとしたことが原因と判断できる。上記のような場合にも、ステップ142の判定が否定されてステップ144へ移行し、ストロボ使用に関するアドバイス情報として、遠方に存在する被写体を撮影する場合は、ストロボ使用に代えて露出を補正する操作を顧客に推奨するアドバイス情報が生成されることになる。
【0083】
なお、顧客が撮影に用いたDSCに設けられているストロボの性能は、データセンタ16から取得した仕様情報に基づいて判断可能であるので、ストロボ使用が有効な被写体との距離の最大値を顧客に具体的に教示するアドバイス情報を生成するようにしてもよい。
【0084】
一方、処理対象の撮影画像の撮影時にストロボが使用されなかった場合には、ステップ136の判定が否定されてステップ138へ移行し、ステップ126で取り込んだセットアップ情報に設定されているシーン解析の結果や実行する非標準画像処理の種類等に基づいて、顧客に対してストロボの使用を推奨すべきか否か判定する。なお、ステップ138も本発明に係る判断手段に対応している。ステップ138の判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ146へ移行するが、ステップ142の判定が肯定された場合にはステップ140へ移行し、処理対象の撮影画像の撮影操作に関してストロボの使用を顧客に推奨するアドバイス情報を生成し、生成したアドバイス情報をHDDに一旦記憶した後にステップ146へ移行する。ステップ140も本発明に係る生成手段に対応している。
【0085】
例として、セットアップ情報の中に、非標準画像処理としてのハイパートーン処理(この処理は、撮影画像に写し込まれているシーンが逆光シーン、或いはハイコントラストのシーンであった場合に実行される)の実行を指定する情報が含まれており、先のステップ128で比較的近距離に存在する被写体を撮影するための撮影モード(例えば「ポートレートモード」や「マクロモード」等)が最適撮影モードであると判定された場合には、ストロボを用いて撮影した方が撮影画像の画質が向上すると判断できる。このため、上記のような場合には、ステップ138の判定が肯定されてステップ140へ移行し、ストロボの使用を顧客に推奨するアドバイス情報が生成されることになる。上記のアドバイス情報の一例を図4にコメント50C(『逆光で人物を撮影する場合にはストロボの使用をお勧めします。』)として示す。
【0086】
なお、本発明に係るアドバイス情報は、上述したステップ134,144,140と対応付けて記載した一例に限られるものではなく、例えば撮影画像が全体的にブレていることを検知した場合に、撮影時のシャッタースピードと絞り量に応じて、「撮影時にしっかり構えるか、三脚を使用して撮影する」ことを顧客に推奨するアドバイス情報と、「シャッタースピードを高速にするか、絞りを開いて撮影する」ことを顧客に推奨するアドバイス情報を選択的に生成するようにしてもよい。また、例えば撮影画像の中に主要被写体としての人物が2人存在しており、撮影画像が2人の人物よりも後方の物体に合焦していることを検知した場合に、「何れか一方の人にピントが合うようにシャッタを半分押した状態で、全体の構図を決めて撮影する」ことを顧客に推奨するアドバイス情報を生成するようにしてもよい。
【0087】
ステップ146では、セットアップ情報を参照することで非標準画像処理の実行が指示されているか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ150へ移行するが、ステップ146の判定が肯定された場合にはステップ148へ移行し、セットアップ情報に基づき、実行した非標準画像処理の種類や実行理由を顧客に通知するための通知情報を生成し、HDDに一旦記憶した後にステップ150へ移行する。なお、ステップ146,148は請求項4に記載の生成手段に対応している。
【0088】
これにより、例えばシーン解析の結果、撮影画像に写し込まれているシーンが逆光シーンであると判定され、非標準画像処理としてハイパートーン処理の実行が指示されていた場合には、ステップ148において、逆光シーン補正処理(ハイパートーン処理)の実行や実行理由を顧客に通知するための通知情報が生成される。上記の通知情報の一例を図4にコメント52A(『人物が暗く、背景が白くとんでいるように撮影されていたので、覆い焼きの機能により人物も背景も適切な濃度となるように補正しました。』)として示す。
【0089】
また、例えば非標準画像処理として赤目補正処理の実行が指示されていた場合には、ステップ148において、赤目補正処理の実行や実行理由を顧客に通知するための通知情報が生成される。上記の通知情報の一例を図4にコメント52B(『眼部の赤目を補正しました。』)として示す。
【0090】
また、例えば非標準画像処理としてRP調仕上げ補正処理の実行が指示されていた場合には、ステップ148において、RP調仕上げ補正処理の実行や実行理由を顧客に通知するための通知情報が生成される。上記の通知情報の一例を図4にコメント52C(『彩度を高くしてメリハリのある写真に仕上げました。』)として示す。
【0091】
更に、例えばシーン解析の結果、撮影画像に写し込まれているシーンがハイコントラストシーンであると判定され、非標準画像処理としてハイパートーン処理の実行が指示されていた場合には、ステップ148において、ハイコントラストシーン補正処理(ハイパートーン処理)の実行や実行理由を顧客に通知するための通知情報が生成される。上記の通知情報の一例を図4にコメント52D(『背景が暗いストロボ撮影では人物が白くとび背景が暗くなりがちなので、覆い焼きの機能により人物も背景も適切な濃度になるように補正しました。』)として示す。
【0092】
なお、通知情報は実行した非標準画像処理に関する情報を通知する情報に限られるものではなく、例えば図4にコメント52E(『アンダ気味に撮影されていましたので、適切な濃度になるように補正しました。』)として示すように、標準画像処理に関する情報を通知する(例としてコメント52Eでは標準画像処理としての濃度変換処理の処理条件を通知している)ようにしてもよい。
【0093】
ステップ150では、処理対象の撮影画像に対するシーン解析の結果及びステップ128で判定した最適撮影モードに基づいて、処理対象の撮影画像の写真プリントを作成する場合に好適(画質向上に有効)で、かつセットアップ情報によって実行が指示されていない非標準画像処理が有るか否か判定する。判定が否定された場合は何ら処理を行うことなくステップ154へ移行するが、ステップ150の判定が肯定された場合にはステップ152へ移行し、処理対象の撮影画像の写真プリントを作成する場合に好適でかつ実行が指示されていない非標準画像処理の注文を顧客に提案するための提案情報を生成し、HDDに一旦記憶した後にステップ154へ移行する。なお、ステップ150,152は請求項5に記載の生成手段に対応しており、上記の提案情報は請求項5に記載の生成手段がアドバイス情報に付加する情報に対応している。
【0094】
これにより、例えば処理対象の撮影画像に対するシーン解析の結果、顔画像領域が抽出されることで、ステップ128で「ポートレートモード」が最適撮影モードであると判定され、かつ非標準画像処理としてクロスフィルタ処理の実行が指示されていなかった場合には、ステップ150の判定が肯定されてステップ152へ移行し、処理対象の撮影画像の写真プリントを作成する場合に好適でかつ実行が指示されていない非標準画像処理として、ソフトフォーカス処理の注文を顧客に提案するための提案情報が生成される。上記の提案情報の一例を図4にコメント54A(『ソフトフォーカス仕上げを提案します。』)として示す。
【0095】
なお、コメント54Aにはハイパーターミナル24の利用を顧客に案内するコメント(『詳しくはお店に備え付けのハイパーターミナルでご確認下さい。』)も付加されている。また、最適撮影モードが「マクロモード」であると判定された場合にも、ソフトフォーカス処理の注文を顧客に提案するための提案情報を生成するようにしてもよい。
【0096】
また、例えば処理対象の撮影画像に対するシーン解析の結果、撮影画像に写し込まれたシーンが夜景シーンであると判断されることで、ステップ128で「夜景モード」が最適撮影モードであると判定され、かつ非標準画像処理としてクロスフィルタ処理の実行が指示されていなかった場合には、ステップ150の判定が肯定されてステップ152へ移行し、非標準画像処理としてクロスフィルタ処理の注文を顧客に提案するための提案情報が生成される。上記の提案情報の一例を図4にコメント54B(『クロスフィルタ仕上げを提案します。』)として示す。なお、上記のコメント54Bにもハイパーターミナル24の利用を顧客に案内するコメント(『詳しくはお店に備え付けのハイパーターミナルでご確認下さい。』)が付加されている。
【0097】
更に、例えば非標準画像処理として、動きの有る物体を主要被写体とする画像に対し、該画像を一定方向にずらした画像を合成することで、画像の臨場感やスピード感を向上させる画像処理(便宜的に「ブレ処理」と称する)が用意されている場合には、ステップ128で「スポーツモード」が最適撮影モードであると判定され、かつ非標準画像処理としてブレ処理の実行が指示されていなかったときに、非標準画像処理としてブレ処理の注文を顧客に提案するための提案情報を生成するようにしてもよい。
【0098】
次のステップ154では、単一の顧客から写真プリントの作成が同時に依頼された一連の撮影画像の全てに対して上記処理(ステップ126〜ステップ152の処理)を行ったか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ126に戻る。これにより、前記一連の撮影画像の全てに対してステップ126以降の処理が各々行われることになり、一連の撮影画像のうち、ステップ132の判定が否定されるか、ステップ142又はステップ138の判定が肯定された撮影画像に対してアドバイス情報が生成され、ステップ146の判定が肯定された撮影画像に対して通知情報が生成され、ステップ150の判定が肯定された撮影画像に対して提案情報が生成されることになる。
【0099】
一連の撮影画像の全てに対してステップ126〜ステップ152の処理を行うと、ステップ154の判定が肯定されてステップ156へ移行し、上記処理によって生成されたアドバイス情報、通知情報及び提案情報を、プリンタ34によって文字として紙に印字させることで、例として図4に示すようなアドバイスメモを発行し、アドバイスメモ発行処理を終了する。
【0100】
なお、図4に示すアドバイスメモでは、先のステップ122で取得した仕様情報に基づき、顧客が撮影に用いたDSCの仕様(DSCに搭載されている機能)を説明するコメント56も印字されている(図4では一例として、撮影モード、ストロボ(発光)モード、撮影メニューに関する項目を列挙したコメント56を示す)。また、生成されたアドバイス情報、通知情報及び提案情報や、撮影画像の画像データは、後述する画像表示装置を実行するために、HDDに所定期間保存される。
【0101】
上記のようにして発行されたアドバイスメモは、写真プリンタ/プロセッサ32によって作成された写真プリントと共に現像所14から発送され、第1の依頼形態で写真処理の依頼を受け付けた場合には、DPE受付店12で写真プリントを顧客に受け渡す際に同時に顧客へ渡される(例えばDPE袋等に入れられた状態で渡すようにしてもよいし、DPE受付店12の店員が顧客に直接手渡すようにしてもよい)。このように、アドバイスメモは請求項7に記載のアドバイス情報及び請求項8に記載の仕上がりメモに対応している。また、第2の依頼形態で写真処理の依頼を受け付けた場合、作成した写真プリントは、例えば顧客の自宅へ配送されたり、顧客の自宅最寄りのコンビニエンス・ストア等で顧客に受け渡されることになるが、この場合にも、写真プリントと共にアドバイスメモが顧客へ渡される。
【0102】
これにより、顧客は、アドバイスメモに印字されているアドバイス情報を参照することで、撮影に使用したDSCの機能に対する理解を深めたり撮影操作に習熟することができ、これに伴って顧客の写真撮影技術が向上することになる。また顧客は、アドバイスメモに印字されている通知情報を参照することで、写真プリント作成時に実行された非標準画像処理の種類や実行理由を理解することができる。更に顧客は、アドバイスメモに印字されている提案情報を参照することで、写真プリントの画質向上のための非標準画像処理の存在を認識し、写真プリントの作成を再注文する際や別の写真プリントの作成を依頼する際に前記非標準画像処理を注文することができる。更に顧客は、アドバイスメモに印字されているDSCの仕様を表すコメント(図4のコメント56)を参照することで、撮影に用いたDSCの仕様(DSCに搭載されている機能)も把握することができる。これにより、撮影操作を行う顧客に対するサービスの向上を実現できると共に、DPE受付店12や現像所14に対する顧客の信頼を向上させることができる。
【0103】
また、上述したアドバイスメモ発行処理を行うと、現像所14のコンピュータ36は、アドバイスメモ発行処理(図3)のステップ132等の判定結果に基づき、アドバイスメモ発行処理で認識された、撮影モードの誤選択やストロボ発行モードの誤選択等の顧客の誤操作を表す情報を写真関連情報DB40に記憶する。この情報はカメラメーカ18によって参照され、例えば多数の顧客が撮影モードの選択を誤っている等の場合には、撮影モードの選択スイッチを顧客が直感的に理解可能なように設計変更する等のように、DSCの改良や今後の製品開発に役立てられることになる。
【0104】
一方、アドバイスメモに記載されているコメントに基づき、例えばアドバイス情報が表すアドバイスに従って撮影操作を行った場合の写真プリントの仕上がりの相違を確認したり、提案情報に従って特定の非標準画像処理を注文した場合の写真プリントの仕上がりの相違を確認する目的で、DPE受付店12に設置されたハイパーターミナル24を顧客が操作すると、現像所14のコンピュータ36によって画像表示処理が実行される。以下、この画像表示処理について図5のフローチャートを参照して説明する。なお、画像表示処理は請求項6に記載の表示制御手段に対応しており、ハイパーターミナル24は請求項6に記載の端末に対応している。
【0105】
ステップ170ではハイパーターミナル24を操作している顧客の顧客番号をハイパーターミナル24から取得(受信)する。なお顧客番号は、例えばハイパーターミナル24のキーボード等を介して顧客により入力されるか、又は顧客が所持しているカード状の記録媒体がハイパーターミナル24のカードリーダ等に挿入され、該カードリーダによって記憶媒体から読み出されることによって取得される。
【0106】
また、ハイパーターミナル24を操作する顧客は、アドバイスメモに記載されているコメントに基づき写真プリントの仕上がりを確認する撮影画像(処理対象の撮影画像)のファイル名(このファイル名は、図4にも示すようにアドバイスメモに記載されている)をキーボード等を介して入力する。次のステップ172では、顧客によって入力された処理対象の撮影画像のファイル名をハイパーターミナル24から取得(受信)する。
【0107】
次のステップ174では、ステップ170で取得した顧客番号及びステップ172で取得したファイル名をキーにして処理対象の撮影画像を特定し、該処理対象の撮影画像に対応する情報(アドバイスメモとして印字したアドバイス情報及び提案情報の少なくとも1つ)を取り込む。そしてステップ176では、ステップ174で取り込んだ情報の内容(アドバイス情報が表すアドバイスの内容や提案情報による提案の内容)が、顧客から渡された撮影画像の画像データを用いてシミュレーション画像を提示可能な内容か否か判定する。
【0108】
ステップ176の判定が肯定された場合にはステップ178へ移行し、処理対象の撮影画像の画像データを取り込む。また、次のステップ180では、ステップ174で取り込んだ情報の内容に応じた画像処理を実行することで、アドバイス情報が表すアドバイスに応じた撮影操作を行ったり、提案情報が提案する非標準画像処理を注文した場合に得られる写真プリントの仕上がりを表すシミュレーション画像の画像データを生成する。
【0109】
例として、処理対象の撮影画像に対応するアドバイス情報が、人物を主要被写体とするシーンがポートレートモード以外の撮影モードで撮影された撮影画像に対し、ポートレートモードでの撮影を勧める内容であった場合、アドバイス情報が表すアドバイスに従ってポートレートモードを選択して撮影したときの写真プリントの仕上がりは、ソフトフォーカス処理を行うことでシミュレート可能である。このような場合にはステップ176の判定が肯定され、ステップ180で撮影画像の画像データに対してソフトフォーカス処理が行われることで、シミュレーション画像の画像データが生成されることになる。
【0110】
一方、ステップ176の判定が否定された場合にはステップ182へ移行し、予め用意されたサンプル画像の画像データのうち、ステップ174で取り込んだ情報の内容に対応するサンプル画像の画像データを取り込む。例えば、処理対象の撮影画像に対応するアドバイス情報が、スポーツシーンがスポーツモード以外の撮影モードで撮影された撮影画像に対し、スポーツモードでの撮影を勧める内容であった場合、アドバイス情報が表すアドバイスに従ってスポーツモードを選択して撮影したときの写真プリントの仕上がりをシミュレートすることは困難である。上記のような場合にはステップ176の判定が否定され、ステップ182において、スポーツシーンをスポーツモードで撮影した場合の画像及びスポーツモード以外の撮影モードで撮影した場合の画像を表すサンプル画像の画像データが取り込まれることになる。
【0111】
ステップ178,180又はステップ182の処理を行うとステップ184へ移行し、ステップ180で生成したシミュレーション画像の画像データ又はステップ182で取り込んだサンプル画像(シミュレーション画像)の画像データをハイパーターミナル24へ送信することで、ハイパーターミナル24のディスプレイにシミュレーション画像を表示させる。このシミュレーション画像を目視することで、顧客は、アドバイス情報が表すアドバイスに応じた撮影操作を行ったり、提案情報が提案する非標準画像処理を注文した場合の写真プリントの仕上がりの相違を視覚的に容易に認識することができる。
【0112】
ステップ186では画像表示処理を終了するか否か判定する。処理対象の撮影画像のファイル名として他の撮影画像のファイル名が他の顧客により新たに入力された場合には、ステップ186の判定が否定されてステップ172に戻り、ファイル名が新たに入力された撮影画像を処理対象として、ステップ172以降の処理を繰り返す。また、ステップ186の判定が肯定された場合には画像表示処理を終了する。
【0113】
なお、上記では生成したアドバイス情報や通知情報、提案情報を、文字情報(アドバイスメモ)として顧客に伝達(提供)する例を説明したが、これに限定されるものではなく、アドバイス情報や通知情報、提案情報は、文字、音声、画像の何れか又はこれらを組み合わせた形態で伝達(提供)するようにしてもよい。
【0114】
また、上記ではコンピュータ26、スキャナ28、画像処理装置30及び写真プリンタ/プロセッサ32が現像所14に設置されている態様を説明したが、これに限定されるものではなく、これらの機器がDPE受付店12に設置されていてもよい。また、上記では第2の依頼形態による写真処理依頼をDPE受付店12で受け付ける例を説明したが、これに限定されるものではなく、第2の依頼形態による写真処理依頼を現像所14で直接受け付けるようにしてもよい。
【0115】
また、上記では画像形成システム10にデータセンタ16を設け、写真処理に関連する各種の情報(例えば仕様情報や他の情報)をデータセンタ16の記憶装置38に写真関連情報DB40として集中的に記憶させる例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば図6に示すように、画像形成システム10の各コンピュータを通信網(専用通信線から成る専用網、インターネット、公衆電話網等の何れでもよい)46に各々接続すると共に、写真処理に関連する各種の情報を、画像形成システム10の各コンピュータの記憶装置に分散記憶させ、
各コンピュータ間での写真処理に関連する各種の情報の送受やコンピュータ26によるハイパーターミナル24の制御が通信網46を経由して行われるようにしてもよい。
【0116】
更に、上記では写真処理(写真プリントの作成)が依頼された撮影画像が、顧客がDSCを用いて撮影した画像(第1の又は第2の依頼形態によって写真処理が依頼された画像)であった場合にのみアドバイスメモを発行する態様を説明したが、これに限定されるものではない。例えばカメラによって写真フィルムに露光記録された画像(第3の依頼形態によって写真処理が依頼される画像)であっても、写真フィルムがAPSフィルムであればAPSフィルムの磁気層に撮影情報が記録されるので、APSフィルム用のカメラを用いて撮影された撮影画像については、APSフィルムに記録された撮影情報を用いることで、DSCを用いて撮影された撮影画像と同様に撮影操作を認識可能であり、認識した撮影操作が適切か否かを判断してアドバイスメモを発行することができる。
【0117】
また、銀塩フィルムカメラのうち、高機能の一眼レフタイプのカメラの中には、内蔵メモリに撮影情報を記録する機能を搭載しているものも存在している。この種のカメラは、写真フィルムの撮影画像領域外に光学的に書き込んだIDにより、内蔵メモリに記録した撮影情報と撮影画像(写真フィルム)とを対応付ける構成を採用しており、この種のカメラを用いて撮影された撮影画像については、内蔵メモリに記録された撮影情報を利用することで、DSCを用いて撮影された撮影画像と同様に撮影操作を認識し、認識した撮影操作が適切か否かを判断してアドバイスメモを発行することができる。
【0118】
また、最近のデジタルビデオカメラの中には、動画像以外に静止画像の撮影も可能なものも存在しており、この種のデジタルビデオカメラは、静止画像をJPEGフォーマットで記録すると共に、EXIF形式の画像ファイルと同様の撮影情報も付加する構成であるので、この撮影情報を利用することで、DSCを用いて撮影された撮影画像と同様に撮影操作を認識し、認識した撮影操作が適切か否かを判断してアドバイスメモを発行することができる。
【0120】
また、上記では写真プリントの作成が依頼された画像に対し、現像所14のコンピュータ26によってアドバイス情報等の生成を行う態様を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば顧客が所持しているコンピュータが、記憶装置38の写真関連情報DB40に記憶されている仕様情報を参照可能な環境である等の場合に、顧客が所持しているコンピュータで本発明に係るプログラムを実行することで、顧客が所持しているコンピュータによってアドバイス情報の生成等の処理を行わせることも可能である。
【0121】
また、上記では顧客からの依頼に応じて作成した写真プリントを顧客へ受け渡す際にアドバイス情報等を顧客へ提供する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えばDPE受付店で写真処理を受け付けたり、オンラインで写真処理を受け付ける態様において、顧客からの写真プリント作成依頼を受け付ける際(写真プリントを作成する前)等のタイミングでアドバイス情報等を提供するようにしてもよい。顧客に提供する各種情報のうち、特に提案情報については、上記のタイミングで顧客に提供することで、提案情報により提案した画像処理が顧客によって注文される可能性が高くなるので、上記タイミングでの提供は特に有効である。
【0122】
更に、上記では画像形成システムによって出力される画像として、印画紙に画像を露光記録することで得られる写真プリントを例に説明したが、これに限定されるものではなく、画像形成システムによって出力される画像は、例えば記録ヘッドの吐出口から吐出させたインク滴を記録材料に付着させることで記録材料に記録された画像(画像印刷物)であってもよい。この場合、本実施形態に係る画像形成システム10の写真プリンタ/プロセッサ32に代えて、上記の記録方式(インクジェット記録方式)で画像を記録するインクジェットプリンタを設ければよい。また、画像形成システムによって出力される画像は、画像処理が行われた後にCD−R等の情報記録媒体に書き込まれた画像データであってもよい。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1及び請求項9記載の発明は、撮影画像の画像データと撮影時の撮影条件を表す撮影情報を含む撮影画像のデータに基づいて、撮影時に使用された撮影モード、撮影時にストロボが使用されたか否か、及び、撮影時にストロボが使用された場合のストロボ発光モード、を含む撮影時の顧客の撮影操作を認識すると共に、顧客から出力が依頼された画像の画像データに基づき、前記画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理、及び、前記画像の被写体種を判断する処理を含むシーン解析処理を行い、シーン解析処理の結果に応じた画像処理を行って前記画像を出力する画像形成システムから、前記撮影画像に対して行われたシーン解析処理の結果を取得し、取得した撮影画像に対するシーン解析処理の結果に基づいて、シーン解析処理で判断された撮影画像の被写体種が、認識した撮影モードでの撮影に適した被写体種か否かを判断すると共に、撮影時にストロボが使用されたと認識した場合に、シーン解析処理で眼部領域に色調不良が生じていることが検出され、かつ認識したストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断し、撮影画像の被写体種が認識した撮影モードでの撮影に適した被写体種でないと判断した場合は、撮影操作に関するアドバイスを表すアドバイス情報として、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報を生成し、撮影時にストロボが使用され、眼部領域に色調不良が生じており、かつストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外と判断した場合には、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報を生成するので、撮影者による撮影シーンに応じた撮影モードやストロボ発光モードの選択操作の習熟度の向上に繋がるアドバイスを提供できる、という優れた効果を有する。
【0126】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、撮影装置の仕様を表す仕様情報を記憶手段に記憶しておき、顧客による撮影に使用された撮影装置の機種を認識し、記憶手段に記憶されている対応する仕様情報を参照し、認識した機種にストロボ発光モードとして色調不良を軽減する発光モードが設けられている場合に、前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断するので、上記効果に加え、顧客の撮影操作が適切か否かをより正確に判断できる、という効果を有する。
【0127】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、生成したアドバイス情報に、シーン解析処理の結果に応じて画像形成システムで行われた画像処理を通知する通知情報を付加するようにしたので、上記効果に加え、現像所等に対する顧客の信頼を向上させることができる、という効果を有する。
【0128】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、撮影画像のデータに基づいて、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の種類を判断し、アドバイス情報に付加するので、撮影操作を行う顧客に対する更なるサービスの向上を実現することができる、という効果を有する。
【0129】
請求項6記載の発明は、請求項1又は請求項5記載の発明において、画像形成システムとは別体の端末を介し、顧客からアドバイス情報が表すアドバイスに関する問い合わせがあった場合に、該アドバイスに応じた撮影操作を行うか、又は、画像出力再依頼時に前記アドバイスに応じた画像処理を注文することで得られる画像を表すシミュレーション画像を生成し、端末の表示部に表示させるので、撮影操作を行う顧客に対する更なるサービスの向上を実現できる、という効果を有する。
【0130】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、顧客の依頼に従って出力された画像が顧客へ引き渡される際にアドバイス情報が顧客へ伝達されるので、上記効果に加え、顧客が手間をかけることなくアドバイス情報を受け取ることができる、という効果を有する。
【0131】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、アドバイス情報を仕上がりメモとして印字し、該仕上がりメモが出力された画像に添付されるようにしたので、上記効果に加え、アドバイス情報が表すアドバイスの内容を、顧客が容易にかつ繰り返し確認できる、という効果を有する。
【0133】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、撮影画像のデータに基づいて、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の種類を判断し、アドバイス情報に付加するので、撮影操作を行う顧客に対する更なるサービスの向上を実現できる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る画像形成システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 オートセットアップ処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】 アドバイスメモ発行処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】 アドバイスメモの一例を示すイメージ図である。
【図5】 画像表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】 画像形成システムの他の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 画像形成システム
12 DPE受付店
14 現像所
16 データセンタ
18 カメラメーカ
26 コンピュータ
30 画像処理装置
32 写真プリンタ/プロセッサ
34 プリンタ
38 記憶装置
40 写真関連情報DB
Claims (10)
- 顧客によって撮影された撮影画像の画像データと撮影時の撮影条件を表す撮影情報を含む前記撮影画像のデータに基づいて、撮影時に使用された撮影モード、撮影時にストロボが使用されたか否か、及び、撮影時にストロボが使用された場合のストロボ発光モード、を含む撮影時の顧客の撮影操作を認識する認識手段と、
顧客から出力が依頼された画像の画像データに基づき、前記画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理、及び、前記画像の被写体種を判断する処理、を含むシーン解析処理を行い、当該シーン解析処理の結果に応じた画像処理を行って前記画像を出力する画像形成システムから、前記撮影画像に対して行われた前記シーン解析処理の結果を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記撮影画像に対する前記シーン解析処理の結果に基づいて、前記シーン解析処理で判断された前記撮影画像の被写体種が、前記認識手段によって認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種か否かを判断すると共に、前記認識手段によって撮影時にストロボが使用されたことが認識された場合に、前記シーン解析処理で前記眼部領域に色調不良が生じていることが検出され、かつ前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、前記撮影画像の被写体種が前記認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種でないと判断された場合には、撮影操作に関するアドバイスを表すアドバイス情報として、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報を生成し、前記判断手段により、撮影時にストロボが使用され、前記眼部領域に色調不良が生じており、かつストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外と判断された場合には、前記アドバイス情報として、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報を生成する生成手段と、
を含むアドバイス装置。 - 前記撮影画像のデータはEXIF形式の画像ファイルとして顧客から提供されることを特徴とする請求項1記載のアドバイス装置。
- 撮影装置の仕様を表す仕様情報を記憶した記憶手段を更に備え、
前記判断手段は、前記撮影画像のデータに基づいて、顧客による撮影に使用された撮影装置の機種を認識し、認識した機種に基づき前記記憶手段に記憶されている対応する仕様情報を参照し、認識した機種にストロボ発光モードとして色調不良を軽減する発光モードが設けられている場合に、前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断することを特徴とする請求項1記載のアドバイス装置。 - 前記生成手段は、生成したアドバイス情報に、前記シーン解析処理の結果に応じて前記画像形成システムで行われた画像処理を通知する通知情報を付加することを特徴とする請求項1記載のアドバイス装置。
- 前記生成手段は、前記撮影画像のデータに基づいて、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の種類を判断し、前記アドバイス情報に付加することを特徴とする請求項1記載のアドバイス装置。
- 前記画像形成システムとは別体の端末を介して前記アドバイス情報が表すアドバイスに関する問い合わせがあった場合に、該アドバイスに応じた撮影操作を行うか、又は、画像出力再依頼時に前記アドバイスに応じた画像処理を注文することで得られる画像を表すシミュレーション画像を生成し、前記端末の表示部に表示させる表示制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項5記載のアドバイス装置。
- 前記生成手段によって生成されたアドバイス情報は、顧客の依頼に従って出力された画像が顧客へ引き渡される際に顧客へ伝達されることを特徴とする請求項1記載のアドバイス装置。
- 前記生成手段は、生成したアドバイス情報を仕上がりメモとして印字し、該仕上がりメモが前記出力された画像に添付されることを特徴とする請求項7記載のアドバイス装置。
- コンピュータを、
顧客によって撮影された撮影画像の画像データと撮影時の撮影条件を表す撮影情報を含む前記撮影画像のデータに基づいて、撮影時に使用された撮影モード、撮影時にストロボが使用されたか否か、及び、撮影時にストロボが使用された場合のストロボ発光モード、を含む撮影時の顧客の撮影操作を認識する認識手段、
顧客から出力が依頼された画像の画像データに基づき、前記画像から人物の眼部に相当する眼部領域を抽出し、抽出した眼部領域に色調不良が生じているか否かを検出する処理、及び、前記画像の被写体種を判断する処理、を含むシーン解析処理を行い、当該シーン解析処理の結果に応じた画像処理を行って前記画像を出力する画像形成システムから、前記撮影画像に対して行われた前記シーン解析処理の結果を取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された前記撮影画像に対する前記シーン解析処理の結果に基づいて、前記シーン解析処理で判断された前記撮影画像の被写体種が、前記認識手段によって認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種か否かを判断すると共に、前記認識手段によって撮影時にストロボが使用されたことが認識された場合に、前記シーン解析処理で前記眼部領域に色調不良が生じていることが検出され、かつ前記認識手段によって認識されたストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外か否かを判断する判断手段、
及び、前記判断手段により、前記撮影画像の被写体種が前記認識された撮影モードでの撮影に適した被写体種でないと判断された場合には、撮影操作に関するアドバイスを表すアドバイス情報として、前記被写体種の撮影に適した撮影モードを示すアドバイス情報を生成し、前記判断手段により、撮影時にストロボが使用され、前記眼部領域に色調不良が生じており、かつストロボ発光モードが色調不良を軽減する発光モード以外と判断された場合には、前記アドバイス情報として、色調不良を軽減する発光モードの使用を推奨するアドバイス情報を生成する生成手段
として機能させるためのプログラム。 - 前記生成手段は、前記撮影画像のデータに基づいて、画像出力依頼時に注文すべき画像処理の種類を判断し、前記アドバイス情報に付加することを特徴とする請求項9記載のプログラム。
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