JP4262691B2 - 振動ジャイロ - Google Patents

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Description

本発明は、機械的な共振周波数で振動する振動子と、該振動子の角速度に応じたコリオリ力により該振動子に生じる振動を検出振動として検出し、その検出振動に基づき角速度を測定する振動ジャイロに関し、特に駆動振動が検出側脚に漏れるのを防ぎ、検出振動におけるバイアスの低減およびその安定化をもたらす振動子の構造に関する。
多脚を有するこの種の音叉型振動ジャイロは、特許文献1又は特許文献2に記載されている。特許文献1及び特許文献2には、駆動側脚および検出側脚を胴部で結合してなり、駆動側脚および検出側脚がそれぞれ3本の脚でなる構造の音叉型振動ジャイロが提案されている。特許文献1又は特許文献2に記載の音叉型振動ジャイロの基本構造及びその作動を、図6を参照して説明する。図6(A)は音叉型振動ジャイロに対する回転の入力がないときの振動子の状態を表し、図6(B)は音叉型振動ジャイロに対し回転の入力があるときの振動子の状態を表す。図において、111a,111bは駆動脚(特許文献1における励振用駆動側アーム)、112a,112bは検出脚(特許文献1における振動用検出側アーム)である。駆動脚111a及び111bは、互いに対をなし、逆位相で振動する。駆動脚111a及び111bは、駆動側脚(特許文献1では、駆動側アーム)111と称する。検出脚112a及び112bは、互いに対をなし、逆位相で振動する。検出脚112a及び112bは、検出側脚(特許文献1では、検出側アーム)112と称する。胴部10は、直方体であり、その平面形(上面10aの形)は正方形である(正方形である必要は必ずしもない)。胴部10における各面は、上面を符号10aで表し、底面(図に現れていない)を符号10bで表し、一方の端面を符号10cで表し、他方の端面(図に現れていない)を符号10dで表し、一方の側面を符号10eで表し、他方の側面(図に現れていない)を符号10fで表すこととする。上面10a及び底面10bを主面と称する。なお、特許文献1及び特許文献2の音叉型振動ジャイロには、駆動脚111a及び111bの間に1つの非励振用駆動脚(特許文献1における非励振用駆動側アーム)が設けてあり、また検出脚112a及び112bの間に1つの非振動用検出脚(特許文献1における非振動用検出側アーム)が設けてあるが、非励振用駆動脚および非振動用検出脚は、振動の安定化のために設けてあり、原理説明においては必要でないので、図6の音叉型振動ジャイロでは省略した。
図6の振動子は、胴部10、駆動脚111a及び111b並びに検出脚112a及び112bでなる。この振動子は、1つの圧電単結晶体でなり、一枚の板状の圧電単結晶から切り出された形をなす。圧電単結晶としては、水晶、ニオブ酸リチウム、ランガサイト等がある。胴部10、駆動脚111a,111b及び検出脚112a,112bの厚みは同一である。駆動脚111a及び111bが励振されていない状態、即ち静止状態では、駆動脚111a,111bの軸及び検出脚112a,112bの軸は、胴部10の端面10c及び10dにそれぞれ垂直である。駆動脚111a及び検出脚112aの軸は同一の軸線上にある。同様に、駆動脚111b及び検出脚112bの軸も同一の軸線上にある。また、胴部10の重心を通り、側面10eに平行な面に関し、駆動脚111a及び111bは対称であり、また検出脚112a及び112bも対称である。駆動脚111a,111b及び検出脚112a,112bには駆動用電極及び検出用電極がそれぞれ設けてある(これら電極の図示は省略されている。)
このような図6の構造の振動子を有する音叉型振動ジャイロにおいて、駆動用電極に励振用の交流電圧である駆動信号を印加すると、駆動脚111a及び111bは、上面10aに平行な平面内において互いに反対方向に、即ち逆位相に、振動する。この振動が、音叉型振動ジャイロにおける駆動振動である。駆動振動は、胴部10の主面(上面10a及び底面10b)に平行な平面内における振動であり、このような主面に平行な平面内における振動を面内振動と称する。面内振動は、図6(A)において矢印Da及びDbで表してある。
駆動脚111a及び111bが駆動信号で励振され、駆動振動Da及びDbをしているときに、角速度ωの回転が図(B)に示す方向に入力されると、駆動脚111a及び111bには脚端速度に比例するコリオリ力が作用する。脚端速度は、駆動脚111a,111bが最大の振幅に振れた位置でゼロとなり、振動の中央位置(振幅がゼロの位置)に脚があるときに最大となる。駆動振動Da及びDbをしている駆動脚111a及び111bにコリオリ力が作用すると、駆動脚111a及び111bは駆動振動と90度位相がずれたほぼ同じ周波数で振動する。駆動脚111a及び111bの振動は、駆動振動Da及びDbと、コリオリ力に起因する振動とを重畳した振動となる。このコリオリ力による脚の振動成分をコリオリ振動と定義する。駆動脚111a及び111bに生じるコリオリ振動は、それぞれ矢印Ca及びCbでもって図6に示してある。コリオリ振動Ca及びCbは、胴部10を介して、検出脚112a及び112bに検出振動Sa及びSbとして伝達される。コリオリ振動Ca及びCbの位相は互いに逆である。同様に、検出振動Sa及びSbの位相も互いに逆である。コリオリ振動Ca,Cb及び検出振動Sa,Sbは、胴部10の主面に直交する方向の振動であるので、面垂直振動と称する。検出振動Sa,Sbの周波数は、コリオリ振動Ca,Cbの周波数と同じである。
胴部10は、板状であるので、その主面に平行な方向の振動、即ち面内振動に対しては極めて高い剛性を有し、他方主面に直交する方向の振動、即ち面垂直振動に対しては相対的に低い剛性を示す。そこで、駆動脚111a,111bに生じる振動のうちで、面内振動である駆動振動Da及びDbは、検出側脚112a,112bには殆ど伝搬せず、他方面垂直振動であるコリオリ振動Ca及びCbは高い効率で検出脚112a,112bに伝搬する。検出脚112a及び112bに伝搬したコリオリ振動が、音叉型振動ジャイロにおける検出振動Sa及びSbである。音叉型振動ジャイロは、検出振動Sa及びSbにより検出脚112a及び112bの検出用電極に現れる電圧を検出信号として取り出し、駆動信号を基準位相信号として検出信号の同期検波をすることにより、角速度ωを測定する。角速度ωの大きさは検出振動の大きさ(検出信号の大きさに比例)、ひいては同期検波出力の絶対値として現れる。また角速度ωの方向は、駆動信号に対する検出振動の位相(=検出信号の位相)、ひいては同期検波出力の極性として現れる。
音叉型振動ジャイロでは、検出脚112a,112bに現れる検出振動(Sa,Sb)が信号であり、検出脚112a,112bに漏れて現れる駆動振動成分はバイアスである。検出振動(Sa,Sb)におけるノイズでは、バイアスの変動成分の割合が大きい。ノイズの大きさは、バイアスの大きさに比例する。そこで、検出脚112a,112bにおける検出振動成分(Sa,Sb)に対する駆動振動成分の変動分の比が信号対雑音比(S/N比)となるので、角速度ωを高い精度で検出するには、検出脚112a,112bに漏れ、現れる駆動振動成分を低減する必要がある。検出脚112a,112bに漏れる駆動振動成分は、信号成分[検出振動成分(Sa,Sb)]に対するバイアスであるから、このバイアスが不安定であれば、角速度ωの検出精度は低下する。
図5は、6脚型の振動子を備える音叉型振動ジャイロの要部を示す分解斜視図である。この6脚型の振動子は、図6の4脚型の振動子における駆動脚111a及び111bの間に1つの非励振用駆動脚を設け、また検出脚112a及び112bの間に1つの非振動用検出脚を設けた構造を有する。 図において、1は音叉型振動子、2は支持部材、3はパッケージ、10は胴部、11は駆動側脚、11a,11bは駆動脚、11cは非励振用駆動脚、12は検出側脚、12a,12bは検出脚、12cは非振動用検出脚、30はパッケージ基板、30aは支持部材搭載領域、31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b,35a,35b,36a,36b,37a,37bは端子である。図5の駆動脚11a及び11bは図6の駆動脚111a及び111bにそれぞれ相当し、図5の検出脚12a及び12bは図6の検出脚112a及び112bにそれぞれ相当する。
図5には、音叉型振動子1、支持部材2およびパッケージ3が分解して示してある。音叉型振動子1、支持部材2およびパッケージ3が組み合わされた状態では、支持部材2の下面はパッケージ基板30の上面における支持部材搭載領域30aに接着剤で固着され、支持部材2の上面は音叉型振動子1の胴部10の下面の支持部材固着領域に接着剤で固着されている。支持部材固着領域の中心は、胴部10の下面の平面形の重心位置にある。符号1,2,3の部材が結合された状態は、支持部材2が、支持部材搭載領域30aを支持基部として、音叉型振動子1の重心位置を支持している状態であり、音叉型振動子1が支持部材2を介してパッケージ3に搭載された状態である。
音叉型振動子1における駆動側脚11は、図6の駆動側脚111における駆動脚111a,111bに対応する駆動脚11a,11bに加え、非励振用駆動脚11cを備える。同様に、音叉型振動子1における検出側脚12は、図6の検出側脚112における検出脚112a,112bに対応する検出脚12a,12bに加え、非振動用検出脚12cを備える。非励振用駆動脚11c及び非振動用検出脚12cは、特許文献1及び2の音叉型振動ジャイロにも非励振用駆動側アーム及び非振動用検出側アームとして設けてあるものであり、駆動側脚11および検出側脚12の振動を安定化するために備えてある。図5の音叉型振動ジャイロにおける音叉型振動子1の作用は、図6に示す音叉型振動子の作用と同様である。
図5の音叉型振動子1は、ランガサイトからなる単結晶圧電体である。この音叉型振動子1は、ワイヤーソー、砥石等による機械加工により成形される。音叉型振動子1における駆動脚11a及び11bの少なくとも一方には駆動用電極が、検出脚12a及び12bの少なくとも一方には検出用電極がそれぞれ設けてあるが、図示は省略してある。また、駆動用電極および検出用電極は、端子31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b,35a,35b,36a,36b,37a又は37bの内のいずれかへボンディングワイヤで接続されているが、それらボンディングワイヤも図示が省略してある。
特開2001‐255152 特開2001‐208545 特開2002−243451 特開2000−337880 特開平11−64000 特開平10−170274
振動ジャイロ用音叉型振動子では、材料の物性値の異方性などにより駆動振動に非対称性が発生する。駆動振動の非対称性には、駆動側脚11が2つの駆動脚11a及び11bでなる図5の振動子の例では、駆動脚11a及び11bそれぞれが、外側に振れるときと内側に振れるときとで振動変位(振れの大きさ)が相違するという意味の非対称振動と、駆動脚11aと11bとで面内方向の振動変位が相違するという意味の非対称振動とがある。これらの振動ジャイロ用音叉型振動子に於ける非対称振動成分は、漏れ駆動振動として検出脚12aと12bに現れる。検出脚12aと12bに漏れ駆動振動が現れると、検出脚12aと12bにおける検出振動には、コリオリ力に基づくコリオリ振動に漏れ駆動振動が重畳される。検出振動における漏れ駆動振動成分は、検出信号におけるバイアスとなる。このバイアスは、振動ジャイロの角速度検出精度を下げる。特に、バイアスは環境温度などにより変動するので、バイアスが大きいことは角速度検出精度の不安定性の原因となる。
振動ジャイロ用音叉型振動子における振動の非対称性は次のような原因により生じる。
(1)音叉型振動子が圧電単結晶でなるとき、弾性定数や圧電定数といった結晶の物性値の異方性、すなわち振動子の結晶異方性に起因して、駆動脚が振動面内で外側に振れる半振動と、内側に振れる半振動とで、振動変位が相違する。このように、振動子の結晶異方性により、駆動脚に非対称振動が生じる。
(2)振動ジャイロのパッケージに振動子を搭載するには、振動子の胴部における振動の小さい領域に支持部材を固着し、この支持部材で振動子を支える。そこで、胴部の振動は支持部材に固着される側の面(支持部材固着面)は支持部材に拘束され、支持部材固着面に対面する側の面(支持部材固着面対向面)はなんらの拘束も受けないので、支持部材固着面に生じる歪は支持部材固着面対向面に生じる歪より小さく、駆動振動に同期して胴部が湾曲振動をする。湾曲振動における振動方向は該両面に垂直な方向、即ち面垂直振動の方向である。この湾曲振動と駆動振動との相互作用により、支持部材に由来する面垂直振動が生じる。この面垂直振動は、バイアスとして両検出脚に現れる。該バイアスとして2つの検出脚に現れる面垂直振動は、互いに逆相であり、両検出脚の振動を互いに非対称にする。この非対称振動は、支持部材で振動子をパッケージへ接合することにより、駆動振動に応じて胴部に生じる歪が、面垂直方向において不平衡であることに起因する。このように、支持部材に起因して、検出脚に非対称振動が生じる。
(3)駆動脚をワイヤーソー、砥石等で加工する際に、加工誤差が生じ、両駆動脚の振動が互いに非対称となる。即ち、駆動脚の形状加工誤差により駆動脚に非対称振動が生じる。
駆動脚11a,11bが面内振動をするときに、駆動脚11a,11bの面内振動に関する胴部10の等価弾性率が駆動脚11a,11bの外側で小さく、内側で大きいことによるもの、すなわち胴部10の等価弾性率の非対称性によるに起因しても、駆動脚に非対称振動が生じる。ここでいう胴部10の等価弾性率とは、駆動脚11a,11bが面内振動をするとき、駆動脚11a,11bが胴部10から受ける拘束の強さに関するものである。胴部10の等価弾性率の非対称性は、具体的には、駆動脚11a,11bが内側に振れるときは、外側に振れるときより、胴部10より大きな拘束力を受け、駆動脚11a,11bの振動変位が内側に振れるときは小さく、外側に振れるときは大きくなるという現象として、現れる。胴部10の等価弾性率の非対称性は、胴部10の側面10e,10fにより近い部分に駆動脚11a,11bを形成しているほど、顕著に現れる。しかしながら、胴部10の等価弾性率の非対称性により検出脚に現れるバイアスは、両検出脚において同相であるので、両検出脚の電極から出力される検出信号を同期検波回路で検波される際に、相殺される。
図4は、圧電単結晶でなるとき音叉型の振動子の材料に、弾性定数や圧電定数といった結晶の物性値の異方性(結晶異方性)があるとき、振動子の結晶異方性に起因して駆動脚に生じる非対称振動を説明する概念図である。ここで、11a’は最も大きく外側に変位した状態の駆動脚11aを、11b’は最も大きく外側に変位した状態の駆動脚11bを、それぞれ示す。その他の符号は図5のものと同じである。このような振動子1においては、駆動脚11aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)Dao、駆動脚11bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)Dbo、駆動脚11aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)Daiおよび駆動脚11bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)Dbiの関係は、図4に示すように、Dai=Dbo>Dao=Dbiとなる。このように、振動子1に結晶の異方性があると、駆動脚11a,11bが図の右側に振れるときと、図の左側に振れるときとで、振幅(半振幅)が相違する、即ち左右方向で駆動振動の大きさが相違するのである。
駆動振動が検出脚に漏れるのを抑制する構造として、特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6に記載のものが提案されている。
図7は、特許文献3に記載の角速度センサおよびその特性調整方法を示す。特許文献3では、一対の駆動脚について、質量バランスを厳密に調整するために、いずれか一方、もしくは両方の稜線に研削部(31b)を設けている。振動子製造後に出力を見ながら調整加工を行うので、調整の自由度はあるが、加工が難しく、調整にかかる工数が大であり、製造コストの上昇を招く。
図8は特許文献4記載の振動型ジャイロ調整方法を示す。特許文献4では、一対の駆動脚について、その一方の根元を深さ方向に角度をつけて溝加工を施し、共振周波数の調整と漏れ振動軽減の調整を同時に行っている。この方法では、振動子製造後に出力を見ながら調整加工を行うので、調整の自由度はあるが、加工が難しく、調整にかかる工数が大であり、製造コストの上昇は避けられない。
図9は特許文献5記載の振動ジャイロで、電極の配置で振動方向や振幅を制御する方法が提案されている。機械的振動品質係数Qが数千から数万と高い圧電単結晶材料でなる振動子を、共振状態で使用する振動ジャイロにおいては、一般に、電極の面積や印加電圧を変えても振動の方向や振幅は殆ど変化しないので、この方法は圧電単結晶材料でなる振動ジャイロには効果が少ない。
図10は特許文献6記載の振動ジャイロで、駆動脚の剛性を変えるため脚の角部へ金属の蒸着、接着剤の塗布を行っている。安価な設備で実施でき、振動子を破損する怖れもないが、この方法も、振動子製造後に出力を見ながら調整加工を行うので、調整にかかる工数が大であり、製造コストの上昇は避けられない。
そこで、本発明の目的は、振動子の結晶異方性に起因する振動の非対称性を低減し、振動子毎の個別の加工工程を要せずしてバイアスおよびその不安定性を低減できる構造の振動子を備える音叉型振動ジャイロの提供にある。
前述の課題を解決するために本発明は次の手段を提供する。
(1)一対の駆動脚および一対の検出脚並びに該駆動脚および該検出脚を結合する胴部でなる圧電単結晶製の振動子と該振動子を搭載するパッケージと、該パッケージ及び該胴部に固着され、該パッケージの一部の領域を支持基部として該胴部を支える支持部材を備える振動ジャイロにおいて、
前記一対の駆動脚それぞれの長手軸に直交する面における各該駆動脚の駆動振動の方向の長さを該駆動脚それぞれの幅とするとき、
前記支持部材により前記胴部に上下非対称に生じる歪と前記振動子の結晶異方性による左右非対称の駆動振動との相互作用により前記検出脚に現れるバイアスを低減するための脚幅相違構造を有し、
前記脚幅相違構造は前記一対の駆動脚の前記幅を互いに異ならせた構成である
ことを特徴とする振動ジャイロ。
(2)駆動脚a及びbが前一対の駆動脚をなし、駆動脚a及びbの前記幅をそれぞれWa及びWbとし、駆動脚aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDao、駆動脚bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbo、駆動脚aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDai、駆動脚bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbiとするとき、
前記振動子が、Wa=WbのときにはDai=Dbo<Dao=Dbiとなるようにカット面を形成した圧電単結晶でなり、Wa>Wbである
ことを特徴とする前記(1)に記載の振動ジャイロ。
(3)駆動脚a及びbが前一対の駆動脚をなし、駆動脚a及びbの前記幅をそれぞれWa及びWbとし、駆動脚aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDao、駆動脚bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbo、駆動脚aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDai、駆動脚bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbiとするとき、
前記振動子が、Wa=WbのときにはDai=Dbo>Dao=Dbiとなるようにカット面を形成した圧電単結晶でなり、Wa<Wbである
ことを特徴とする前記(1)に記載の振動ジャイロ。
上記本発明によれば、結晶異方性により振動子に生じる振動の左右非対称性によるバイアスおよびその不安定性が、振動子製造後に出力を見ながら振動子を加工という工程を要せずして実現できる構造の振動子を備える音叉型振動ジャイロが提供できる。この本発明の音叉型振動ジャイロでは、振動子製造後に出力を見ながら振動子を調整するという工程含むことなく、振動子を製造できるので、検出脚に漏れる駆動振動が低減され、ひいては角速度検出精度の向上と安定化が図られる。また、本発明の振動ジャイロにおける振動子は、製造後の加工を要しないので、製造後に振動子を個々に加工し、振動の非対称性を改善する従来の振動ジャイロに比べ、安価に製造できる。
次に本発明の実施の形態を挙げ、図面を参照し、本発明を一層具体的に説明する。図1は、本発明の一実施の形態を概念的に示す斜視図である。図2は、図1の実施の形態の作動原理を説明する図である。図2では、説明の簡潔化のために図1における非励振用駆動脚および非振動用検出脚は省略してある。図2では、図1の実施の形態において、振動子を支える支持部材により胴部に生じる歪の上下非対称性と、結晶の異方性により生じる駆動脚の振動(駆動振動)の左右非対称性との相互作用を説明している。図3は、図1の音叉型振動子の胴部を支持部材で支持したときに、その振動子の胴部に現れる歪の変動を示す模式図である。
図1乃至図3において、1は音叉型振動子、10は胴部、11a,11bは駆動脚、11a’は最も大きく外側に変位した状態の駆動脚11a、11a’’は最も大きく内側に変位した状態の駆動脚11a、11b’は最も大きく外側に変位した状態の駆動脚11b、11b’’は最も大きく内側に変位した状態の駆動脚11b、11cは非励振用駆動脚、12a,12bは検出脚、12cは非振動用検出脚、Daは駆動脚11aの振幅、Dbは駆動脚11bの振幅、Daoは駆動脚11aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)、Dboは駆動脚11bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)、Daiは駆動脚11aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)、Dbiは駆動脚11bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)、Waは駆動脚11aの幅、Wbは駆動脚11bの幅、Yは振動子1をなす圧電単結晶の結晶軸をそれぞれ示す。
図1の実施の形態の振動ジャイロにおける振動子1は、図4、図5に示したものと同じく、6脚型の音叉型振動子であり、一対の駆動脚11a,11bおよび一対の検出脚12a,12bを胴部10で結合してなり、駆動脚11a,11bの間に非励振用駆動脚11cを設け、検出脚12a,12bの間に非振動用検出脚12cを設けてなる。本実施の形態の振動ジャイロでは、振動子1は、図5に示す如くに、支持部材2を介してパッケージ3に搭載される。振動子1は圧電単結晶でなる。図1乃至図3で示す本発明の実施の形態の振動ジャイロは、駆動脚11a,11bの長手軸に直交する面(図2のY軸方向に直交する面)における駆動振動方向の長さを各駆動脚の幅とするとき、駆動脚11aの幅Waと駆動脚11bの幅Wbとが相違し、Wa>Wbであることを特徴としている。
図3の模式図は、音叉型振動子の胴部を支持部材で支持したときに、振動子に現れる歪の変動を示している。図3(A),(B)は、支持部材で支持しない状態において、駆動振動が胴部10に加えられたときに胴部10に表れる歪を現す。図3(C),(D)は、胴部10の重心を支持部材2で支持し、胴部10をパッケージ基板30に搭載した状態において、駆動振動が胴部10に加えられたときに胴部に表れる歪を現す。図3(C),(D)において、支持部材2は胴部10の重心及びパッケージ基板30に固着されている。
図3(A)は、駆動脚に励振された駆動振動により、互いに反対向きの脚の振動変位α1及びβ1による応力が胴部10に生じたとき、胴部10の上部には互いに反対向きの歪a1及びb1が生じ、胴部10の下部には互いに反対向きの歪c1及びd1が生じ、a1=c1,b1=d1であることを現している。図3(B)は、駆動脚に励振された駆動振動により、互いに反対向きの脚の振動変位α2及びβ2による応力が胴部10に生じたとき、胴部10の上部には互いに反対向きの歪a2及びb2が生じ、胴部10の下部には互いに反対向きの歪c2及びd2が生じ、a2=c2,b2=d2であることを現している。
これに対し、図3(C)は、駆動脚に励振された駆動振動により、互いに反対向きの脚の振動変位α1及びβ1(α1>β1)による応力が胴部10に生じたとき、胴部10の上部には互いに反対向きの歪a1及びb1が生じ、胴部10の下部には互いに反対向きの歪c1及びd1が生じるが、a1>c1,b1>d1,a1>b1,c1>d1であることを現している。また、図3(D)は、駆動脚に励振された駆動振動により、互いに反対向きの脚の振動変位α2及びβ2(α2<β2)による応力が胴部10に生じたとき、胴部10の上部には互いに反対向きの歪a2及びb2が生じ、胴部10の下部には互いに反対向きの歪c2及びd2が生じるが、a2>c2,b2>d2,a2<b2,c2<d2であることを現している。
図3(C),(D)に示されるように、音叉型振動子の胴部10を支持部材2で支持したとき、胴部10の上部における歪とその下部における歪とは大きさが相違し、胴部歪の上下非対称性が生じる。胴部10の歪に上下非対称性が生じると、駆動振動に直交する方向の振動、即ち面垂直振動成分が胴部10に生じる。この面垂直振動成分は、漏れ駆動振動として振動用検出脚に現れ、検出振動と同じ振動方向であるから、検出振動に対しバイアスとなる。このバイアスは、環境温度などにより変動するので、不安定であり、振動ジャイロによる角速度の検出精度を低下させる。
図2及び図3を参照して、振動子1の結晶異方性による駆動振動の左右非対称性に基づく検出脚12a,12bのバイアス振動が、図1の本発明の実施の形態により軽減される原理を説明する。図1の本発明の実施の形態は、対をなす駆動脚11a及び11bそれぞれの幅Wa及びWbの関係がWa>Wbである点を除き、図4の振動子と同じである。図4の振動子1では、脚11a及び11bそれぞれの幅Wa及びWbの関係がWa=Wbである。図1の振動子1では、Wa>Wbであるから、駆動脚11a及び11bそれぞれの振幅Da及びDbの関係はDa<Dbとなる。図2(A)は、結晶異方性の影響による駆動脚11a,11bの左右方向における振幅(半振幅)の差を現している。図2(B)は、駆動脚11aの幅Waと駆動脚11bの幅Wbとの関係をWa>Wbとしたことによる駆動脚11a,11bの左右方向における振幅(半振幅)の差を現している。図2(C)は、胴部10の肩部の影響による駆動脚11a,11bの左右方向における振幅(半振幅)の差を現している。
胴部10の端面に駆動脚11a,11bが設けられる位置が、その端面の左右方向に関し、胴部10の側面側に偏っているので、駆動脚11a,11bが内側に振れるときは、外側に振れるときより、胴部10より大きな拘束力を受け、駆動脚11a及び11bそれぞれの長手軸に関し胴部10の等価弾性率が非対称となり、駆動脚11a,11bの振動変位が内側に振れるときは小さく、外側に振れるときは大きくなる。このように、胴部10の肩部の影響により、駆動脚11a,11bの振幅(半振幅)には、左右方向で差が生じることは前に述べたとおりである。駆動脚11aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)Dao、駆動脚11bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)Dbo、駆動脚11aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)Dai、駆動脚11bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)Dbiの関係を見ると、胴部10の肩部の影響による駆動脚11a,11bの左右方向に生じる振幅(半振幅)の差は、図2(C)に示すように、Dao=Dbo>Dai
=Dbiとなる。
Dao=Dbo>Dai =Dbiであるとき、振動子1の長手軸Lに関し駆動脚11a,11bの振動は対称であるから、図3を参照して説明した支持部材2による胴部10の上下非対称振動により、検出脚12a,12bにバイアス振動が現れたとしても、検出脚12a,12bのバイアス振動は互いに同相である。検出脚12a,12bのバイアス振動が互いに同相であれば、検出脚12a,12bの出力の検出信号を差動増幅器(差動アンプ)に入力することにより、バイアス成分は互いに打ち消し合い、差動増幅器の出力にはあら現れない。図2(C)にいては、検出脚12a,12bの面垂直振動の方向が○印の中に×印を記した記号と、○印の中に黒丸印を記した記号とで表してある。Sao及びSaiは駆動脚11aの振動変位Dao及びDaiによる検出脚12aの面垂直振動を表し、Sbo及びSbiは駆動脚11bの振動変位Dbo及びDbiによる検出脚12bの面垂直振動を表す。Sao及びSboは、同相であるから、差動増幅器で打消し合う。同様に、Sai及びSbiは同相であり、差動増幅器でやはり打消し合う。
図4のようにWa=Wbであっても、結晶異方性により、Dai=Dbo>Dao=Dbiとなる振動子1において、駆動脚11aの脚幅Wa,駆動脚11bの脚幅Wbを図1のようにWa>Wbとしたときは、図2(B)に示すように、Dai<Dbo,Dao<Dbi,Dao≠Dbo,Dai≠Dbiとなる。駆動脚11aが駆動脚11bより振動方向(面内振動方向)に幅広であり、駆動脚11aの弾性係数が駆動脚11bの弾性係数より大きく、同じ駆動信号で励振されたときは、駆動脚11aは駆動脚11bより振れ難いからである。図2(B)に示すようにDai<Dbo,Dao<Dbi,Dao≠Dbo,Dai≠Dbiあれば、振動子1の長手軸Lに関し駆動脚11a,11bの振動は非対称であるから、図3を参照して説明した支持部材2による胴部10の上下非対称振動により、検出脚12a,12bに現れるバイアス振動は検出脚12aと検出脚12bとで互いに逆相となる。検出脚12a,12bのバイアス振動Sao及びSboが逆相、またSai及びSbiが逆相であれば、検出脚12a,12bの出力を差動増幅器に入力しても、バイアス成分は互いに加算され、打消されない。
図2(A)のように、振動子1の結晶異方性により、駆動脚11a,11bの左右方向における振幅(半振幅)の差が現れるとき、振動子1においては、Dai=Dbo<Dao=Dbiとなる。このように、振動子1に結晶の異方性があると、駆動脚11a,11bが図の右側に振れるときと、図の左側に振れるときとで、振幅(半振幅)が相違する、即ち左右方向で駆動振動の大きさが相違するのである。図4の振動子ではDai=Dbo>Dao=Dbiであったのに対し、図2(A)では大小関係が逆になっているが、左右方向でどちら向きの駆動振動が大きいかは、振動子1の圧電単結晶の結晶軸とカット面(図6における上面10a、側面10e、端面10c等)との角度による。したがって、結晶異方性による駆動振動の左右非対称が生じるとき、左右方向でどちら向きの駆動振動が大きいかは、設計の際に予め知ることができる。
いま、振動子1の結晶異方性による駆動振動の左右非対称が、図2(A)のようにDai=Dbo<Dao=Dbiとなるときも、図4のようにDai=Dbo>Dao=Dbiとなるときも、振動子1の長手軸Lに関し駆動脚11a,11bの振動は非対称であるから、図3を参照して説明した支持部材2による胴部10の上下非対称振動により、検出脚12a,12bに現れるバイアス振動は検出脚12aと検出脚12bとで互いに逆相となる。検出脚12a,12bのバイアス振動Sao及びSboが逆相、またSai及びSbiが逆相であれば、検出脚12a,12bの出力を差動増幅器に入力しても、バイアス成分は互いに加算され、打消されない。
図2(A)において、バイアス振動Sao及びSboが逆相、またSai及びSbiが逆相であるが、図2(A)おにけるバイアス振動Sao,Sbo,Sai及びSbiは、図2(B)におけるバイアス振動Sao,Sbo,Sai及びSbiとはそれぞれ逆向きである。そこで、図2(A)の非対称振動と、図2(B)の非対称振動とが同時に生じる構造の振動子を作成すれば、これら互いに異なる原因による非対称振動でそれぞれ検出脚12a,12bに生じるバイアス振動Sao,Sbo,Sai及びSbiは互いに打ち消し合う。即ち、胴部10を支持部材で支える振動子1において、Wa=WbのときにはDai=Dbo<Dao=Dbiとなるようにカット面を形成した圧電単結晶で振動子を構成し、かつWa>Wbとするならば、バイアス振動SaoとSboが互いに打ち消し合い,バイアス振動SaiとSbiとが互いに打ち消し合う。
図1の本実施の形態の振動子1では、一対の駆動脚11aの脚幅Waと駆動脚11bの脚幅Wbとの関係がWa>Wbであり、圧電単結晶のカット面が結晶軸に対しなす角度は、Wa=WbであればDai=Dbo<Dao=Dbiとなるように選択してある。WaとWbとの差を適切に選択することにより、Sao=Sbo,Sai=Sbiとすることができ、ひいては圧電単結晶の結晶異方性に起因する検出脚12a,12bのバイアス振動を大幅に抑制できる。なお、以上の説明における、Dai,Dbo,Dao,Dbi,Sao,Sbo,Sai,Sbiは絶対値である。
以上には、実施の形態を挙げ、本発明を具体的に説明したが、本発明がその実施の形態に限定されるものでないことは勿論である。例えば、図4のおけるように、Wa=WbのときにはDai=Dbo>Dao=Dbiとなるようにカット面を形成した圧電単結晶で振動子を構成し、かつWa<Wbとすることにより、上述の実施の形態と同様に、振動子の結晶異方性に起因する検出脚のバイアス振動を大幅に抑制できる。
本発明の一実施の形態を概念的に示す斜視図である。 図1の実施の形態の作動原理を説明する図である。 図1の実施の形態において、振動子の胴部を支える支持部材により胴部に生じる歪の上下非対称性を説明する図である。 圧電単結晶でなるとき音叉型の振動子の材料に、弾性定数や圧電定数といった結晶の物性値の異方性(結晶異方性)があるとき、振動子の結晶異方性に起因して駆動脚に生じる非対称振動を説明する概念図である。 一対の駆動脚および1つの非励振用駆動脚で駆動側脚を構成し、一対の検出脚および1つの非振動用検出脚で検出側脚を構成し、駆動側脚および検出側脚を胴部で結合した構造の6脚音叉型振動子を備えた振動ジャイロを示す分解斜視図である。 一対の駆動脚と一対の検出脚とを胴部で結合した構造の音叉型振動子の作動原理を説明する図である。 特許文献3に記載の角速度センサを示す図である。 特許文献4記載の振動型ジャイロを示す図である。 特許文献5記載の振動ジャイロの図で、電極の配置で振動方向や振幅を制御する方法が示されている。 特許文献6記載の振動ジャイロの図で、駆動脚の剛性を変えるため脚の角部へ金属の蒸着、接着剤の塗布を行っている。
符号の説明
1 音叉型振動子
2 支持部材
3 パッケージ
10 胴部
10c,10d 胴部端面
10e,10f 胴部側面
11,111 駆動側脚
11a,11b,111a,111b 駆動脚
11a’ 最も大きく外側に変位した状態の駆動脚11a
11a’’ 最も大きく内側に変位した状態の駆動脚11a
11b’ 最も大きく外側に変位した状態の駆動脚11b
11b’’ 最も大きく内側に変位した状態の駆動脚11b
11c 非励振用駆動脚
12,112 検出側脚
12a,12b,112a,112b 検出脚
12c 非振動用検出脚
30 パッケージ基板
30a 支持部材搭載領域
31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b,35a,35b,36a,36b,37a,37b 端子
Ca,Cb コリオリ振動
Da,Db 駆動振動
Da 駆動脚11aの振幅
Db 駆動脚11bの振幅
Dao 駆動脚11aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)
Dbo 駆動脚11bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)
Dai 駆動脚11aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)
Dbi 駆動脚11bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)
Sa,Sb 検出振動
Sao 駆動脚11aの振動変位Daoによる検出脚12aの面垂直振動
Sai 駆動脚11aの振動変位Daiによる検出脚12aの面垂直振動
Sbo 駆動脚11bの振動変位Dboによる検出脚12bの面垂直振動
Sbi 駆動脚11bの振動変位Dbiによる検出脚12bの面垂直振動
Wa 駆動脚11aの幅
Wb 駆動脚11bの幅
Y 振動子1をなす圧電単結晶の結晶軸
ω 加速度

Claims (3)

  1. 一対の駆動脚および一対の検出脚並びに該駆動脚および該検出脚を結合する胴部でなる圧電単結晶製の振動子と該振動子を搭載するパッケージと、該パッケージ及び該胴部に固着され、該パッケージの一部の領域を支持基部として該胴部を支える支持部材を備える振動ジャイロにおいて、
    前記一対の駆動脚それぞれの長手軸に直交する面における各該駆動脚の駆動振動の方向の長さを該駆動脚それぞれの幅とするとき、
    前記支持部材により前記胴部に上下非対称に生じる歪と前記振動子の結晶異方性による左右非対称の駆動振動との相互作用により前記検出脚に現れるバイアスを低減するための脚幅相違構造を有し、
    前記脚幅相違構造は前記一対の駆動脚の前記幅を互いに異ならせた構成である
    ことを特徴とする振動ジャイロ。
  2. 駆動脚a及びbが前一対の駆動脚をなし、駆動脚a及びbの前記幅をそれぞれWa及びWbとし、駆動脚aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDao、駆動脚bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbo、駆動脚aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDai、駆動脚bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbiとするとき、
    前記振動子が、Wa=WbのときにはDai=Dbo<Dao=Dbiとなるようにカット面を形成した圧電単結晶でなり、Wa>Wbである
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 駆動脚a及びbが前一対の駆動脚をなし、駆動脚a及びbの前記幅をそれぞれWa及びWbとし、駆動脚aが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDao、駆動脚bが外側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbo、駆動脚aが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDai、駆動脚bが内側に振れるときの振動変位(半振幅)をDbiとするとき、
    前記振動子が、Wa=WbのときにはDai=Dbo>Dao=Dbiとなるようにカット面を形成した圧電単結晶でなり、Wa<Wbである
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動ジャイロ。
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