JP4260424B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やスキャナ装置などにおいて原稿の画像情報の読み取りを行う画像読取装置に関し、特に原稿自動搬送装置を備えたものに係わる。
【0002】
【従来の技術】
複写機やスキャナ装置などに設けられている画像読取装置には、ADF(Automatic Document Feeder)、SPF(Single Pass Feeder)などの原稿自動搬送装置を備えたものがある。このような画像読取装置においては、原稿送り不良などの紙ジャムが発生した場合に、原稿を除去しやすいように画像読取部の上方を覆う原稿カバーが開閉可能になっているものが一般的である。このような構成により、画像読取装置で詰まった原稿が簡単に取り除けるようになっている。
【0003】
しかしながら、原稿カバーが開いた状態や、半開きの状態で、画像読取操作を行うと、装置の本体と原稿カバーとの間の隙間から外部光線が侵入したり、焦点ボケが発生したりする可能性がある。これにより、画像の読み取りが正確に行われないという不具合が発生するため、原稿カバーの開閉状態を検出することが必要となる。この検出を行うためには、原稿カバーの開閉状態を感知するためのマイクロスイッチを設ける必要があり、生産コストが高くなるという問題があった。
【0004】
かかる点から、従来より、画像読取手段の対向位置に、画像読取手段による原稿読取範囲決めのための基準線を設け、電源立ち上げ時に画像読取手段によって基準線を認識することにより、原稿カバーの閉止を確認することができるようにした画像読取装置が提案されている(特開平8−328447号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如く原稿自動搬送装置を備えた画像読取装置では、原稿自動搬送装置を用いて複数枚の用紙原稿の画像情報を読み取るだけでなく、ブック原稿などの自動搬送不可能な原稿を直接原稿載置台に載置して画像情報の読み取りを行う場合もある。
【0006】
このように、自動搬送不可能な原稿の読み取りを行った後に、原稿載置台より原稿を取り忘れ、その状態のままで、次に用紙原稿の画像情報の読み取りを実施すると、原稿カバーが完全に閉まっていない状態で、原稿が自動搬送されてしまう。また、その他にも、誤って原稿カバーが完全に閉まっていない状態で、原稿を自動搬送装置にセットし、画像読み取りを開始してしまう場合がある。
【0007】
これでは、正確な画像読み取りが行われないだけでなく、用紙原稿が上手く自動搬送されずに、紙詰まりなどが発生し、原稿が破れてしまう危険性も生ずる。
【0008】
そこで、ブック原稿などが原稿台に置かれた状態、または原稿カバーが完全に閉められずに浮いた状態で、原稿の自動搬送が行われる場合には、原稿カバーが開いた状態になるため、上述のようなマイクロスイッチによって、原稿カバーが開いていると判断し、原稿自動搬送装置の駆動を停止することが必要である。
【0009】
しかしながら、このようなマイクロスイッチを用いると、上述したように生産コストが高くなるという問題がある。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、既存の光学手段を用いた安価な構成で原稿カバーの開閉状態を検知して、原稿自動搬送装置を駆動停止させるとともに、原稿の破損防止および画像情報の正確な読み取りを可能とする画像読取装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、複写機、スキャナ装置などに備えられる画像読取装置として、ADF、SPFなどの搬送手段によって複数枚の用紙原稿を順次搬送し、被写界深度が深いCCDを有する光学手段によって原稿の画像情報を画像データとして読み取り、その読み取られる原稿を覆う原稿カバーであって、上記CCDで読み取るライン方向に沿ったX方向一端側で上下するように開閉可能な原稿カバーを備えたものを前提としている。そして、本発明の一の態様及び他の態様では、上記原稿カバーにマークを付設しておき、原稿を読取位置に搬送する前に、上記マークを上記CCDで読み取ることによって、上記原稿カバーの開閉状態を検知手段にて上記原稿カバーが正常に閉じている状態における上記マークの基準位置と、原稿読み取り時の上記マークの位置とを比較することにより検知し、上記原稿カバーが開状態と検知された場合には、搬送停止手段により上記搬送手段の駆動を停止し、原稿の搬送を止めるようにしている。
さらに、本発明の他の態様では、上記マークは、上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内の両端部に付設された複数のマークとされており、上記検知手段は、上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するピーク間の内間隔により該マークの検出を行うか、または上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するエッジ間隔により該マークの検出を行い、上記エッジ間隔による検出が行われる場合において検出不可能なときには、さらに上記ピーク間の内間隔により該マークの検出を行うようになっており、上記光学手段としてカラー画像を読み取り可能な光学手段が適用されているときには、上記マークは、黄色が用いられている。
【0012】
本発明の一の態様及び他の態様では、上記原稿カバーに付設されたマークを上記CCDで読み取って上記原稿カバーの開閉状態を上記検知手段にて上記原稿カバーが正常に閉じている状態における上記マークの基準位置と、原稿読み取り時の上記マークの位置とを比較することにより検知し、上記検知手段で上記原稿カバーが開状態と検知されたときに、上記搬送手段の駆動を上記搬送停止手段により停止するので、上記原稿カバーが正常に閉じている状態(例えば、装置の電源投入時や、装置のイニシャル状態)における上記マークの基準位置と、原稿読み取り時の上記マークの位置とを比較することによって、原稿読み取り時に、上記原稿カバーが確実に閉まり切っていなかったり、ブック原稿が載置されているなどして開いている(浮いている)状態であるか、閉じている状態であるかが検知されることになる。そして、上記原稿カバーが開いている(浮いている)状態のときには、上記搬送手段の駆動が停止される。従って、誤って上記原稿カバーが浮いた状態で、原稿読取操作開始を指示してしまった場合にも、上記搬送手段は駆動されないため、原稿が破損するのを防止することが可能となる。また、上記原稿カバーが浮いた状態で、原稿が搬送された場合に起こりうる画像データの正確な読み取りが実施できないという危険性も回避される。更に、このような構成によれば、画像読取装置に既存するCCDを備えた光学手段を用いて、上記マークの位置ずれを検知することにより、新たな構成を追加することなく、容易に低コストで、上記原稿カバーの開閉状態を検知することが可能となる。
【0013】
本発明の一の態様では、特に、上記原稿カバーの開閉検知をより正確に行うものとして、以下の構成が掲げられる。
【0014】
つまり、上記マークは、上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内の両端部に付設された複数のマークとされている。
【0015】
この特定事項の本発明の一の態様、及び本発明の他の態様では、上記マークが上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内の両端部に付設された複数のマークとされているので、該CCDが該複数のマークを読み取ることにより、確実なマークの検出が可能となり、上記原稿カバーの浮き検知が確実に行えることになる。また、上記原稿カバーの上記複数のマークは、いずれも最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内であることから、読み取り原稿の有無に関わらず上記複数のマークの読み取りが可能となる。また、上記CCDと上記原稿カバーの相対位置がずれた場合でも上記複数のマークの間隔が広く設定されているため、マーク間隔の変化が確実に認識されることになり、上記原稿カバーの浮き検知がより正確に行えることになる。
【0016】
本発明の一の態様では、特に、上記検知手段による上記原稿カバーの開閉検知の具体例を示すものとして、以下の構成が掲げられる。
【0017】
つまり、上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するピーク間の内間隔により上記検知手段による該マークの検出を行うか、または上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するエッジ間隔により上記検知手段によるマークの検出を行い、上記エッジ間隔による検出が行われる場合において、検出不可能なときに、さらに上記ピーク間の内間隔により上記検知手段によるマークの検出を行うようにしている。
【0018】
この特定事項の本発明の一の態様、及び本発明の他の態様では、例えば、上記マークとして線や点などのマークを上記光学手段における上記CCDで読み取ると、その出力波形にはマークに対応したピークが現れるが、このピークは、上記CCDの合焦状態、即ち上記原稿カバーが確実に閉じている状態では上記CCDの出力波形が先鋭な形状となり、上記原稿カバーが浮き状態では、上記CCDの出力波形が鈍った形状となる。従って、上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するピーク間の内間隔により上記検知手段による該マークの検出を行うか、または上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するエッジ間隔により上記検知手段による該マークの検出を行うとき、比較的合焦状態に近い状態での浮き検知が行われることになる。そして、上記エッジ間隔による検出が行われる場合において、検出不可能なときにさらに上記ピークの内間隔測定により該マークを検出することで、図3に示すように、上記原稿カバーの開き具合によって上記ピーク間隔がずれるため、被写界深度外となるような比較的大きな浮きが検知されることになる。従って、上記CCDの出力波形を加工することなく容易に上記原稿カバーの浮き検知を行うことが可能となる。
【0019】
また、本発明の一の態様では、上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以下の範囲内に上記マークを付設し、原稿搬送前または原稿のページ間において上記原稿カバーの開閉状態を上記検知手段により検知するようにしている場合には、上記マークの検出が確実に行われ、安定した上記原稿カバーの浮き検知が可能となる。また、上記原稿カバーの上記マークが上記原稿カバーの最大原稿幅内であることから、各々の原稿の搬送前には上記マークの読み取りが行われ、上記マーク間隔の変化を確実に認識して、安定した上記原稿カバーの浮き検知を行うことが可能となる。
【0020】
本発明の一の態様では、特に、上記マークの検知を迅速に行うものとして、以下の構成が掲げられる。
【0021】
つまり、本発明の一の態様では、上記光学手段のホームポジションまたはその近傍に上記マークを設けている。
【0022】
この特定事項により、上記マークは、上記光学手段のホームポジション、すなわち画像読取装置が待機状態の場合に上記光学手段が位置する定位置の近傍に設けられることになり、即座に上記マークの検出が行われ、上記原稿カバーの開閉検知タイミングが早められることによって、リカバリー処理が早くなり、原稿の破損を防止することが可能となる。
【0023】
また、上記光学手段のホームポジションと原稿読取部とが互いに相反する位置に設けられているときに、上記ホームポジションと上記原稿読取部との各々に上記マークを付設している場合には、上記マークを上記光学手段の上記ホームポジション(定位置)に設けることによって、即座に上記マークの検出を行える。また、SPFなどの原稿自動搬送装置の原稿読取部に設けることによって、原稿の搬送時であっても、上記原稿カバーの開閉状態が検知可能となる。従って、上記ホームポジションと上記原稿読取部とのそれぞれに上記マークを設けることにより、上記原稿カバーの開閉検知タイミングが早められてリカバリー処理が早くなり、原稿の破損を迅速に防止することが可能となる。
【0024】
本発明の一の態様では、特に原稿搬送時のジャムの発生による操作者の負担を軽減し得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0025】
つまり、本発明の一の態様では、上記搬送手段は、原稿読取部よりも上流側および下流側にそれぞれ原稿搬送手段を備え、上記検知手段によって上記原稿カバーの開状態を検知したときに、上記原稿読取部よりも上流側の上記原稿搬送手段を停止し、上記原稿読取部よりも下流側の上記原稿搬送手段を継続して駆動させるようにしている。
【0026】
この特定事項により、原稿搬送でのトラブル(ジャム)の大半は、原稿載置台から給紙ローラで原稿をピックアップするときの給紙ミスであり、このような場合に、原稿の搬送全てを停止してしまうと上記原稿読取部近傍の原稿の取り出しに手間がかかってしまうところ、原稿搬送でトラブルが発生しても、トラブルが発生する上記原稿読取部よりも上流側の上記原稿搬送手段(ピックアップローラ部)の搬送を停止させ、上記原稿読取部近傍に残留している原稿は、そのまま読み取りを完了させ、上記原稿読取部よりも下流側の上記原稿搬送手段で原稿排出部に排出することにより、ジャム処理などで操作者に掛かる負担を軽減させることが可能となる。
【0027】
本発明の一の態様では、特に、上記光学手段の光源の点灯時期を決定するものとして、以下の構成が掲げられる。
【0028】
つまり、本発明の一の態様において上記光学手段のホームポジションと上記原稿読取部とが互いに相反する位置に設けられているときに、上記ホームポジションと上記原稿読取部との各々に上記マークを付設している場合には、上記光学手段の移動時間と上記光学手段の光源が安定する光源安定時間とに基づいて光源の点灯時期を決定している。
【0029】
この特定事項により、電源の起動時や原稿の読み取りが終了したときに上記光学手段が上記原稿読取部と相反するホームポジションで次の動作に備えて待機している場合、ホームポジションから上記原稿読取部まで移動する距離と移動速度に基づいて、上記光学手段の上記光源の点灯時期を判別することにより、上記光源の光量が安定し光学系の移動完了後、即座に画像の読み取りを行うことが可能となる。
【0030】
本発明の一の態様では、更に、上記マークを付設したことによる違和感を解消するものとして、以下の構成が掲げられる。
【0031】
つまり、本発明の一の態様では、カラー画像を読み取り可能な光学手段を適用している場合に、人の目で認識し難い色をマークに用いている。また、本発明の他の態様では、黄色をマークに用いている。
【0032】
この特定事項の本発明の一の態様、及び本発明の他の態様では、例えば、上記マークとして線や点などのマークを本発明の他の態様のような黄色などの人の目で認識し難い色で形成すれば、カラーCCDのY(イエロー)でマークを確実に認識することが可能となる上、上記マークが黄色であれば人の目で認識し難いので、裏面が白い原稿カバーを開けたときであっても操作者に違和感を与えることがない。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を、図面を用いて以下に説明する。
【0034】
本発明に係る画像読取装置は、複写機、スキャナ装置などの画像処理を行う装置に備えられたものであり、様々な目的に応じた処理を行うために、原稿の画像データの読み取りを行う機能を有している。
【0035】
図1は、本発明に係る両面対応自動原稿送り装置(RSPF;Reversing Single Paper Feeder)を備えた画像読取装置を有するデジタル複写機1の構成を示す断面図である。上記デジタル複写機1本体は、大きく分けて画像読取装置Aと、レーザー記録部Bとから構成されている。
【0036】
画像読取装置Aは透明ガラスからなる原稿読取部としての原稿載置台21、この原稿載置台21上へ自動的に原稿を供給搬送するための両面対応自動原稿送り装置20(RSPF:搬送手段)、及び原稿載置台21上に載置された原稿の画像を走査して読み取るための原稿画像読み取りユニット、すなわちスキャナユニット2(光学手段)から構成されている。
【0037】
この画像読取装置Aにて読み取られた原稿画像は、画像データとして画像データ入力部へと送られ、画像データに対して所定の画像処理が施される。
【0038】
上記RSPF20には、備えられた原稿トレイ22a上に複数枚の原稿を一度にセットしておき、セットされた原稿を1枚ずつ自動的にスキャナユニット2上に位置する原稿載置台21上へ給送する装置である。また、RSPF20は、オペレーターの選択に応じて原稿の片面または両面をスキャナユニット2に読み取らせるように、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段、各部を通過する原稿の状態を把握し管理するセンサー群、および搬送を制御する制御部などから構成されている。RSPF20の詳細な構成については後述する通りである。
【0039】
原稿載置台21上の原稿の画像を読み取るためのスキャナユニット2は、原稿面上を露光するランプリフレクターアセンブリ24と、原稿からの反射光像を光電変換素子27(CCD)に導くための原稿からの反射光を反射する第1の反射ミラー25aを搭載してなる第1の走査ユニット23aと、第1の反射ミラーユニット23aからの反射光像を光電変換素子27(CCD)に導くための第2および第3反射ミラー25b,25cを搭載してなる第2の走査ユニット23bと、原稿からの反射光像を上記各反射ミラー25a〜25cを介して電気的画像データに変換する光電変換素子27(CCD)上に結像させるための光学レンズ26と、原稿からの反射光像を電気的画像データに変換する上述したCCD27とを備えている。そして、上記CCD27は、後述するRSPF20に備えられた被検出板11に付されたマーク11a,11a(後述する)を読み取り得られた出力波形により、原稿カバー12の開閉状態を検知する検知手段としての機能も備えている。この場合、スキャナユニット2の第1および第2の走査ユニット23a,23bのホームポジションは、被検出板11とは反対側の端(図1では右端)に位置している。
【0040】
画像読取装置Aは、上記RSPF20とスキャナユニット2との関連した動作により、原稿載置台21上に読み取るべき原稿を順次載置させながら、原稿載置台21の下面に沿ってスキャナユニット2を移動させて原稿画像を読み取るように構成されている。
【0041】
特に、第1走査ユニット23aは原稿載置台21に沿って左から右へと一定速度Vで走行し、また、第2走査ユニット23bは、上記第1走査ユニット23aの速度Vに対して半分の速度V/2で同一方向に平行に走査制御される。これにより、原稿載置台21上に載置された原稿の画像を1ライン毎に順次CCD27へと結像させて画像を読み取ることとなる。
【0042】
そして、原稿画像をスキャナユニット2にて読み取ることにより得られた画像データは、後述する画像処理部へ送られ、各種処理が施された後、画像処理部のメモリーに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリー内の画像を読み出してレーザー記録部Bに転送して記録シートP上に画像を形成させる。
【0043】
このレーザー記録部Bは、画像を形成させるための記録シートPの搬送系、レーザー書き込みユニット31、および画像を形成するための電子写真プロセス部32を備えている。
【0044】
レーザー書き込みユニット31は、上述したスキャナユニット2にて読み取った後にメモリーから読み出した画像データ、または外部の装置から転送されてきた画像データに応じてレーザー光を出射する半導体レーザー光源、レーザー光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザー光が電子写真プロセス部32を構成する感光体ドラム33上で等角速度で偏向されるように補正するf−θレンズなどを有している。
【0045】
上記電子写真プロセス部32は、上記感光体ドラム33の周囲に、帯電器34、現像器35、転写器36、除電器38、剥離器、クリーニング器37及び定着器39が配置されて成っている。帯電器34は、静電潜像が形成される前の感光体ドラム33の表面を所定の電位に帯電させるようになっている。現像器35は、感光体ドラム33の表面に形成された静電潜像をトナーにより可視像に現像するものである。転写器36は、感光体ドラム33の表面に形成されたトナー像を記録シートPに転写するものである。定着器39は、記録シートPに転写されたトナー像を加熱により記録シートP上に定着させるものである。除電器38は、感光体ドラム33の表面の残留電荷を除去するものである。剥離器及びクリーニング器37は、トナー転写後において感光体ドラム33の表面に残留したトナーを除去するようになっている。
【0046】
これにより、記録シートPに画像を形成する際には、帯電器34によって感光体ドラム33の表面が所定の電位に帯電され、レーザ書き込みユニット31が画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム33の表面に照射して静電潜像を形成する。その後、現像器35が感光体ドラム33の表面にトナーによる可視像を現像し、記録シートPの搬送系から給紙された記録シートPに対して、転写器36によってトナー像が転写される。その後、この記録シートPは定着器39によって加熱され、トナー像が定着される。一方、感光体ドラム33の表面の残留電荷は除電器38によって除去されると共に、感光体ドラム33の表面に残留したトナーは剥離器及びクリーニング器37によって除去される。これにより、記録シートPへの画像形成動作(印字動作)の1サイクルが終了する。このサイクルが繰り返されることにより、複数枚の記録シートP,P,…に対して連続的に画像形成を行うことができるようになっている。
【0047】
一方、記録シートPの搬送系は、上述した画像形成を行う電子写真プロセス部32の特に転写器36が配置された転写位置へと記録シートPを搬送する搬送部46、この搬送部46へと記録シートPを送り込むためのカセット給紙装置41,42,43又は必要なサイズの記録シートPを適宜給紙するための手差し給紙装置44、転写後の記録シートPに形成された画像、特にトナー像を定着するための定着器39、定着後の記録シートPの裏面に再度画像を形成するために記録シートPを再供給するための再供給経路45とを備えている。
【0048】
また、定着器39の下流側には、画像が記録された記録シートPを受け取り、この記録シートPに対して所定の処理を施す後処理装置40が配置されている。
【0049】
レーザー書き込みユニット31及び電子写真プロセス部32において、画像メモリーから読み出された画像データは、レーザー書き込みユニット31によってレーザー光線を走査させることにより感光体ドラム33の表面上に静電潜像として形成され、トナーにより可視像化されたトナー像は多段給紙ユニットのいずれかの給紙部から搬送された用紙の面上に静電転写され定着される。
【0050】
このようにして画像が形成された記録シートPは、定着器39から排紙ローラ47を経由して後処理装置40内へと搬送される。
【0051】
次に、上記RSPF20の詳細な構成について、図2を用いて説明する。この図2は、画像読取装置Aの構成を示す断面図である。
【0052】
上記RSPF20は、原稿トレイ22a、原稿搬送ローラ13,13、搬送経路切り換え手段14,14、被検出板11、上流側読取搬送ローラ対15,15、下流側読取搬送ローラ対19,19、原稿排出ローラ対16,16、切り換えトレイ17、原稿排出トレイ18、原稿載置台21および、図示しないセンサー群および制御部などから構成される。そのうち、上記原稿搬送ローラ13,13、上流側読取搬送ローラ対15,15、下流側読取搬送ローラ対19,19および原稿排出ローラ対16,16により搬送手段10が構成され、この搬送手段10は、原稿搬送ローラ13,13および上流側読取搬送ローラ対15,15を有し、かつ原稿トレイ22a上に載置された原稿を原稿載置台21まで搬送する,原稿載置台21よりも上流側の原稿搬送手段10aと、下流側読取搬送ローラ対19,19および原稿排出ローラ対16,16を有し、かつ原稿載置台21上の原稿を原稿排出トレイ18まで搬送する,原稿載置台21よりも下流側の原稿搬送手段10bとからなる。
【0053】
原稿トレイ22aは、複写を行いたい原稿を配するトレイであり、複数枚の原稿を重ねて置くと、自動的に1枚ずつ搬送され、順次画像の読取が行われる。原稿トレイ22a上に置かれた原稿は、原稿搬送ローラ13,13および読取搬送ローラ対15,15によって搬送され、この2つの読取搬送ローラ15,15の間に設けられた被検出板11の下部を通過して原稿載置台21へ搬送される。原稿載置台21へ搬送された原稿は、第1の走査ユニット23aによって、原稿の画像が読み取られる。片面原稿の場合は、上記の工程で原稿の画像が読み取られた後、原稿排出ローラ対16,16により原稿排出トレイ18へ排出される。一方、両面原稿の場合は、搬送経路切り換え手段14,14により、切り換えトレイ17へ搬送される経路が作られ、原稿は一旦切り換えトレイ17へ排出された後、再び被検出板11の下部を通過し、先に読み取りが行われた面とは逆の面について読み取りが行われる。
【0054】
また、センサー群は、RSPF20の各部を通過する原稿の状態を把握し、制御部に電気信号として送る。図示しない制御部は、センサー群からの電気信号および、両面読取あるいは片面読取などといった読取モードに応じて、搬送経路切り換え手段14,14の切り換えを行ったり、原稿搬送ローラ13,13、上流側および下流側読取搬送ローラ対15,15,19,19、原稿排出ローラ対16,16の駆動を制御したりしている。さらに、上記制御部は、スキャナユニット2において原稿カバー12が開いていると検知された場合には、上記原稿搬送ローラ13,13、上流側および下流側読取搬送ローラ対15,15,19,19、原稿排出ローラ対16,16の駆動を停止する搬送停止手段としての機能も有する。特に、制御部は、原稿トレイ37に重ねて置かれた複数枚の原稿を自動的に1枚ずつ連続搬送する場合に、原稿カバー12の開状態を検知すると、上流側の原稿搬送手段10a、つまり原稿搬送ローラ13,13および上流側読取搬送ローラ対15,15を停止し、下流側の原稿搬送手段10b、つまり下流側読取搬送ローラ対19,19および原稿排出ローラ対16,16を継続して駆動させるように制御する。
【0055】
そして、原稿載置台21上には原稿カバー12が設けられ、その原稿カバー12の内部にRSPF20が設置されている。また、上記原稿カバー12は、原稿載置台21を覆うことができる。上記原稿カバー12は、原稿載置台21の端部うちの一端がヒンジによって接続され、接続された一端と対向する別の一端において、開閉することが可能である。上記の構成により、RSPF20において、原稿送り不良などの紙ジャムが発生した場合に、上記原稿カバー12を開けることにより、内部に詰まった原稿を除去することができる。
【0056】
また、本画像読取装置Aは、上述のように原稿カバー12を開けることが可能であるため、たとえばブック原稿のように、RSPF20によって自動搬送を行うことができない原稿については、原稿載置台21に直接原稿を置くことにより、画像の読み取りを行えるようになっている。
【0057】
また、図3に示すように、上記被検出板11には、2つのマーク11a,11a(黒線)が付されている。上記2つのマーク11a,11aは、本デジタル複写機1において、原稿トレイ22aに原稿がセットされ、原稿読取動作が実行される直前に、スキャナユニット2により読み取られる。上記被検出板11は、原稿カバー12内のRSPF20に設置されているので、図4に示すように、原稿カバー12の開閉動作に伴ってX方向に上下する。なお、図4は、被検出板11に付された2つのマーク11a,11aが、原稿カバー12が開状態および閉状態というそれぞれの場合に、スキャナユニット2内のCCD27上に結像される様子を示した模式図である。
【0058】
次に、CCD27による原稿カバー12の開閉状態の検知方法について説明する。
【0059】
原稿カバー12が所定量以上に開放された場合と、原稿カバー12が開状態の場合とでは、CCD27から出力される波形が異なる。即ち、原稿カバー12が閉状態の場合は、被検出板11は原稿の読取面とほぼ同一の位置にあるため、光学レンズ26において焦点が合った状態にある。
【0060】
従って、CCD27にて得られる出力波形は原稿に上記マーク11a,11a(黒線)が付された状態と同一になる(即ち、先鋭な形状のピークを2つ有する出力波形となる)。
【0061】
一方、原稿カバー12が所定量以上に開放された状態の場合は、CCD27の被写界深度外となり、図4に示すように、光学レンズ26において焦点は合わず、CCD27にて得られる出力波形は形状の鈍った2つのピークを有する波形となる場合や、マーク11a,11aが認識できない場合がある。
【0062】
このような相違により、原稿カバー12の開閉状態を確実に認識することができることになる。
【0063】
また、原稿カバー12の開放量が所定量以下であれば、CCD27は被写界深度が深いため原稿カバー12が開放していても、図4に示すように、マーク11a,11aを先鋭な状態で認識することが可能となる。つまり、原稿カバー12が開いている状態と、閉まっている状態とでは、上記2つのマーク11a,11aの位置がずれるため、CCD27で得られる出力波形の2つのピーク間の間隔も異なる(開状態では閉状態よりピーク間隔が狭くなる)。従って、上記2つのピーク間の間隔により原稿カバー12の開閉状態を検知することができることになる。
【0064】
そして、CCD27によって、原稿カバー12が閉状態と検知されれば、原稿カバー12は正常な状態であると認識され、原稿画像を読み取るために自動搬送が開始される。一方、CCD27によって、原稿カバー12が開状態と検知されれば、原稿カバー12は異常な状態であると認識され、その旨がユーザに警告されるとともに、制御部へRSPF20の駆動を停止する旨の信号が送られる。これにより、原稿搬送ローラ13,13、読取搬送ローラ対15,15、原稿排出ローラ対16,16の駆動が停止され、原稿の搬送は実施されない。
【0065】
したがって、原稿カバー12が、原稿載置台21上のブック原稿を取り忘れるなどして、誤って浮いた状態のままで、原稿の自動搬送が行われるのを防止することができる。よって、原稿カバー12が浮いた状態である場合に、原稿の画像の読み取りが正確に行われなかったり、原稿が正常に搬送されずに破損したりすることを回避できる。
【0066】
また、原稿トレイ37に重ねて置かれた複数枚の原稿を自動的に1枚ずつ連続搬送している場合に、原稿カバー12の開状態が検知されると、上流側の原稿搬送手段10a(原稿搬送ローラ13,13および上流側読取搬送ローラ対15,15)を停止し、下流側の原稿搬送手段10b(下流側読取搬送ローラ対19,19および原稿排出ローラ対16,16)を継続して駆動させるので、給紙ミスとは関係しない他の原稿の搬送を停止させることなく、RSPF20内部に残留している原稿が読み取り原稿排出トレイ18に排出されることになり、給紙ミスが発生した原稿のメンテナンスを行うだけで、再び原稿の複写を行うことができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、原稿カバー12の開閉状態を確実に検知する上で、2つのマーク(黒線)11a,11aを適当な間隔隔てて被検出板11に付したが、この2つのマーク(黒線)間の距離が、CCD27で読み取るライン方向に沿ったX方向において最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内であってもよい。この場合、読み取り原稿の有無に関わらずマークの読み取りが可能となり、CCDと原稿カバーの相対位置がずれた場合でもマークの間隔が広く設定されているため、マーク間隔の変化が確実に認識されることになり、原稿カバーの浮き検知がより正確に行えることになる。
【0068】
これに対し、マークが上記X方向において原稿カバー12の最大原稿幅以下の範囲内に付設され、原稿搬送前または原稿のページ間において原稿カバーの開閉状態がCCDにより検知されるようにしてもよい。この場合、マークの検出が確実に行われ、安定した原稿カバーの浮き検知を行うことができる。しかも、原稿カバーのマークが原稿カバーの最大原稿幅内であることから、各々の原稿の搬送前にマークの読み取りが行われ、マーク間隔の変化を確実に認識して、安定した原稿カバーの浮き検知を行うことができる。
【0069】
また、上記実施形態では、2つのマークの形状を線としたが、本発明はこれに限らず、上記マークは他の形状、例えば点であってもよい。しかも、上記実施形態では、マークの数を2つとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、単数または3つ以上設けられていてもよい。
【0070】
そして、上記実施形態では、マーク11a,11aを黒線で表したが、原稿からの反射光像を電気的画像データに変換する光電変換素子(CCD)がカラー読み取り可能な光電変換素子(CCD)である場合には、裏面が白い被検出板に付されたマークを黄色などの人の目に認識し難い色で付記することにより、操作者が原稿の載置などで原稿カバーと開いたときに操作者に与える違和感を解消することができる。その場合、カラー読み取り可能な光電変換素子(CCD)はR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)を個別に認識することにより、カラー画像を認識するので、マークが黄色の場合は光電変換素子RとGでマークを読み取ることによりマークの認識が可能となる。
【0071】
加えて、上記実施形態では、マークの形状や大きさは、操作者に違和感を与えないために、極力小さく目立たないように設定されているが、カラーを用いて操作者に目立たないものであれば制御に容易などのような大きさや形状であっても構わない。
【0072】
また、上記実施形態では、スキャナユニット2の第1および第2の走査ユニット23a,23bのホームポジションとは反対側の端部の被検出板11にマーク11a,11aを付したが、光学手段のホームポジションまたはその近傍にマークが設けられていてもよい。この場合、マークは、第1および第2の走査ユニットのホームポジション、すなわち画像読取装置Aが待機状態の場合に第1および第2の走査ユニットが位置する定位置の近傍に設けられることになり、即座にマークの検出が行われ、原稿カバーの開閉検知タイミングが早められることによって、リカバリー処理が早くなり、原稿の破損を防止することが可能となる。しかも、第1および第2の走査ユニットのホームポジションと被検出板(画像読取部21)とが互いに相反する位置に設けられているときに、ホームポジションと原稿載置台21との各々にマークを付設してもよく、この場合には、マークを第1および第2の走査ユニットのホームポジション(定位置)に設けることによって、即座にマークの検出を行える上、SPFなどの原稿自動搬送装置の原稿載置台に設けることによって、原稿の搬送時であっても原稿カバーの開閉状態が検知可能となり、これによって、ホームポジションと原稿載置台とのそれぞれにマークを設けることにより、原稿カバーの開閉検知タイミングが早められてリカバリー処理が早くなり、原稿の破損を迅速に防止することができることになる。
【0073】
更に、第1および第2の走査ユニットの移動時間とランプリフレクターアセンブリが安定する光源安定時間とに基づいてランプリフレクターアセンブリの点灯時期が決定されるようにしておけば、電源の起動時や原稿の読み取りが終了したときに第1および第2の走査ユニットが原稿載置台と相反するホームポジションで次の動作に備えて待機している場合、ホームポジションから原稿載置台まで移動する距離と移動速度に基づいて、ランプリフレクターアセンブリの光源の点灯時期を判別することにより、ランプリフレクターアセンブリの光量が安定し光学系の移動完了後、即座に画像の読み取りを行うことができることになる。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、原稿を読取位置に搬送する前に原稿カバーのマークをCCDで読み取ることによって原稿カバーの開閉状態を検知し、原稿カバーが開状態であれば、搬送手段の駆動を停止して原稿の搬送を止めることで、誤って原稿カバーが浮いた状態で原稿読取操作開始を指示してしまっても、搬送手段を駆動停止し、原稿の破損を防止することができる上、原稿カバーが浮いた状態で原稿を搬送した場合に起こり得る画像データの正確な読み取り不能という危険性も回避できる。しかも、新たな構成を追加することなく、容易に低コストで、原稿カバーの開閉状態を検知することができる。
【0075】
特に、CCDで読み取るライン方向に沿ったX方向において原稿カバーの最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内の両端部に複数のマークを付設していることで、複数のマークを読み取ることにより、確実なマークの検出を行え、原稿カバーの浮き検知を確実に行うことができる。また、読み取り原稿の有無に関わらずマークの読み取りを行える上、CCDと原稿カバーの相対位置がずれた場合でもマークの広い間隔によって、マーク間隔の変化を確実に認識でき、原稿カバーの浮き検知をより正確に行うことができる。
【0076】
特に、CCDの出力波形での複数のマークに対応するピーク間の内間隔の内間隔により該マークの検出を検知手段にて行うか、またはCCDの出力波形での複数のマークに対応するエッジ間隔によりマークの検出を検知手段にて行い、上記エッジ間隔による検出が行われる場合において検出不可能なときに、さらにピーク間の内間隔によりマークの検出を検知手段にて行うことで、原稿カバーの開き具合によってずれるピーク間隔でもって、被写界深度外となるような比較的大きな浮きを検知でき、CCDの出力波形を加工することなく容易に原稿カバーの浮き検知を行うことができる。
【0077】
また、CCDで読み取るライン方向に沿ったX方向において原稿カバーの最大原稿幅以下の範囲内にマークを付設し、原稿搬送前または原稿のページ間において原稿カバーの開閉状態を検知手段により検知することで、マークの検出を確実に行え、安定した原稿カバーの浮き検知を行うことができる。その上、各々の原稿の搬送前にマークの読み取りを行え、マーク間隔の変化を確実に認識して、安定した原稿カバーの浮き検知を行うことができる。
【0078】
特に、光学手段のホームポジションまたはその近傍にマークを設けることで、即座にマークの検出を行え、原稿カバーの開閉検知タイミングを早めてリカバリー処理を早く行うことができ、原稿の破損を迅速に防止することができる。
【0079】
また、互いに相反する光学手段のホームポジションと原稿読取部との各々にマーカを付設することで、光学手段のホームポジションで即座にマークの検出を行える一方、原稿の搬送時であっても原稿読取部で原稿カバーの開閉状態を検知でき、原稿カバーの開閉検知タイミングを早めてリカバリー処理を早く行え、原稿の破損を迅速に防止することができる。
【0080】
特に、検知手段によって原稿カバーの開状態を検知したときに、原稿読取部よりも上流側の原稿搬送手段を停止し、原稿読取部よりも下流側の原稿搬送手段を継続して駆動させることで、トラブルの発生した原稿読取部近傍に残留している原稿の読み取りをそのまま完了させ、原稿読取部よりも下流側の原稿搬送手段で原稿排出部に原稿を排出することにより、ジャム処理などで操作者に掛かる負担を軽減させることができる。
【0081】
特に、光学手段の移動時間と光源が安定する光源安定時間とに基づいて光学手段の光源の点灯時期を決定することで、ホームポジションから原稿読取部まで移動する距離と移動速度に基づいて、光学手段の光源の点灯時期を判別することによって、光源の光量が安定し光学系の移動完了後に即座に画像の読み取りを行うことができる。
【0082】
更に、カラー画像を読み取り可能な光学手段を適用している場合に、人の目で認識し難い色をマークに用いることで、カラーCCDのイエローでマークを確実に認識することができる上、裏面の白い原稿カバーを開けたときでも操作者に与える違和感を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる画像読取装置を備えた画像形成装置の内部構成の概略を示す図である。
【図2】画像読取装置の内部構成を示す図である。
【図3】原稿カバーの開き具合によって異なるマークに対応した個々の出力波形のピ−ク間隔の変化を示す特性図である。
【図4】被検出板に付された2つのマークが原稿カバーの開閉状態においてCCD上に結像される様子を示した模式図である。
【符号の説明】
10 搬送手段
10a 上流側の原稿搬送手段
10b 下流側の原稿搬送手段
12 原稿カバー
11a マーク
2 スキャナユニット(光学手段)
21 原稿載置台(原稿読取部)
27 CCD(検知手段)
A 画像読取装置

Claims (10)

  1. 原稿を搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送された原稿の画像情報を被写界深度の深いCCDで読み取る光学手段と、このCCDにより原稿の画像情報が読み取られるときに該原稿を覆う原稿カバーであって、上記CCDで読み取るライン方向に沿ったX方向一端側で上下するように開閉可能な原稿カバーとを備えた画像読取装置において、
    上記原稿カバーに付設されたマークを上記CCDで読み取って上記原稿カバーの開閉状態を検知する検知手段と、
    上記検知手段で上記原稿カバーが正常に閉じている状態における上記マークの基準位置と、原稿読み取り時の上記マークの位置とを比較することによって、上記原稿カバーが開状態と検知されたときに、上記搬送手段の駆動を停止する搬送停止手段と
    を備えていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 上記請求項1に記載の画像読取装置において、
    上記マークは、上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内の両端部に付設された複数のマークとされていることを特徴とする画像読取装置。
  3. 上記請求項2に記載の画像読取装置において、
    上記検知手段は、上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するピーク間の内間隔により該マークの検出を行うか、または上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するエッジ間隔により該マークの検出を行い、上記エッジ間隔による検出が行われる場合において検出不可能なときには、さらに上記ピーク間の内間隔により該マークの検出を行うようになっていることを特徴とする画像読取装置。
  4. 上記請求項1に記載の画像読取装置において、
    上記マークは、上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以下の範囲内に付設されており、
    上記検知手段は、原稿搬送前または原稿のページ間において上記原稿カバーの開閉状態を検知するようになっていることを特徴とする画像読取装置。
  5. 上記請求項1に記載の画像読取装置において、
    上記マークは、上記光学手段のホームポジションまたはその近傍に設けられていることを特徴とする画像読取装置。
  6. 上記請求項1に記載の画像読取装置において、
    上記光学手段のホームポジションと原稿読取部とが互いに相反する位置に設けられているときには、上記ホームポジションと上記原稿読取部との各々に上記マークが付設されていることを特徴とする画像読取装置。
  7. 上記請求項1に記載の画像読取装置において、
    上記搬送手段は、原稿読取部よりも上流側および下流側にそれぞれ原稿搬送手段を備え、上記検知手段によって上記原稿カバーの開状態を検知したときに、上記原稿読取部よりも上流側の上記原稿搬送手段を停止するとともに、上記原稿読取部よりも下流側の上記原稿搬送手段を継続して駆動するように構成されていることを特徴とする画像読取装置。
  8. 上記請求項6に記載の画像読取装置において、
    原稿の画像情報を読み取る上記光学手段の光源は、その光学手段の移動時間と該光源が安定する光源安定時間とに基づいて点灯時期が決定されるようになっていることを特徴とする画像読取装置。
  9. 上記請求項1に記載の画像読取装置において、
    上記光学手段としてカラー画像を読み取り可能な光学手段が適用されているときには、上記マークは、人の目で認識し難い色が用いられていることを特徴とする画像読取装置。
  10. 原稿を搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送された原稿の画像情報を被写界深度の深いCCDで読み取る光学手段と、このCCDにより原稿の画像情報が読み取られるときに該原稿を覆う原稿カバーであって、上記CCDで読み取るライン方向に沿ったX方向一端側で上下するように開閉可能な原稿カバーとを備えた画像読取装置において、
    上記原稿カバーに付設されたマークを上記CCDで読み取って上記原稿カバーの開閉状態を検知する検知手段と、
    上記検知手段で上記原稿カバーが正常に閉じている状態における上記マークの基準位置と、原稿読み取り時の上記マークの位置とを比較することによって、上記原稿カバーが開状態と検知されたときに、上記搬送手段の駆動を停止する搬送停止手段と
    を備えており、
    上記マークは、上記X方向において上記原稿カバーの最大原稿幅以上でかつ最大読み取り可能範囲内の両端部に付設された複数のマークとされており、
    上記検知手段は、上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するピーク間の内間隔により該マークの検出を行うか、または上記CCDの出力波形での上記複数のマークに対応するエッジ間隔により該マークの検出を行い、上記エッジ間隔による検出が行われる場合において検出不可能なときには、さらに上記ピーク間の内間隔により該マークの検出を行うようになっており、
    上記光学手段としてカラー画像を読み取り可能な光学手段が適用されているときには、上記マークは、黄色が用いられていることを特徴とする画像読取装置。
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