JP4259352B2 - エレベータードア装置 - Google Patents

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Description

本発明はエレベーターに係り、特にエレベーターのかごドアの開閉に連動して乗場ドアを開閉するエレベータードア装置に関する。
従来のエレベーターにおいては、かごドアと乗場ドアの双方に係合部材を設け、エレベータのかごが乗場に着床したらこれらの係合部材同士を係合させて、かごドアの開閉と乗場ドアの開閉を連動させている。かごドアと乗場ドアの双方に係合部材を設ける都合上、かご側敷居と乗場側敷居との間には、約30mm程度の隙間が必要である。
ところで、かご側敷居と乗場側敷居との間に隙間が形成されると、車椅子や台車などの車輪が敷居上を通過する際に脱輪したり敷居間に落し物をするおそれがある。そこで、このような不具合を解消するために、特許文献1には、かごドア側に係合板を、乗場ドア側に係合ローラを設け、係合板を平時は乗場ドアから離れる方向に後退させ、かごが着床したときのみ係合ローラと係合可能に進出させ、係合ローラを係合板に係合させて、かごドアと乗場ドアを連動させている。その際電磁石を消勢または付勢させて、係合板を進退させている。これにより、ドア開閉動作時のみ係合板と被係合ローラが係合するので、乗場側敷居とかご敷居間の隙間を狭くすることが可能になっている。
特開平5−78067号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のエレベータドア装置では、停電時のドア操作については十分には考慮されていない。すなわち、エレベータが所定階に着床して係合板と係合ローラとが係合しドアの開閉動作が開始された後に停電あるいは電源供給が困難になると、電磁石の保持力が失われ係合板と係合ローラとの係合が外れる。その結果、乗場側ドアとかごドアの双方を同時に開放することが困難になり、利用者は救助員が到着するまで乗りかごから脱出することが不可能になる恐れがある。また、かごドアの係合板の進退方向が鉛直方向になるので、かごドアの係合板の自重分も電磁石に作用し、電磁石が大型化する、という不具合も生じる。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、かご側敷居と乗場側の敷居間の隙間を狭くしながら、停電時においても確実にドア操作の可能な簡素な構造のエレベータードア装置を実現することにある。本発明の他の目的は、非常時においても確実にエレベーター利用者をエレベーター乗りかごから退出可能にすることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、乗場ドアの上端面に、かつ開閉方向に延びて配置された断面L字型の乗場側ハンガーと、各前記乗場側ハンガーの幅方向端部に取り付けた乗場側係合ローラとを有し、前記乗場側係合ローラの端面は、乗場側敷居の端面と同じかそれよりも乗場側に位置している乗場ドア係合部と、かごドアの上端面であって前記乗場側ハンガーに平行に配置された断面L字型のハンガーと、該ハンガーの幅方向端部に取り付けられた係合ローラと、前記ハンガーの幅方向中間部に取り付けられているかご係合子を有したかごドア係合部と、を備え、ドア開閉時には前記かご係合子が前記乗場ドア係合部に係合し、前記乗場ドアが前記かごドアと同期して開閉するエレベータードア装置において、前記ハンガーの上部に保持され、一端側から可動子が突き出ており、該可動子が前記かごドアの開閉方向に作用することで前記係合子を乗場側へ突出またはかご側へ退避させるソレノイドと、前記可動子に先端部が取り付けられた平板状の継手と、前記継手の反ソレノイド側の端部に形成された穴を上下方向に延びて貫通している軸(34)と、前記軸(34)に一端が取り付けられ他端は前記かご係合子に取り付けられ、上下に配置された一対の長リンクと、各前記長リンクの中間部に形成された穴を貫通している軸(33)と、前記軸(33)に一端側が取り付けられ他端側は前記ハンガーに取り付けられ、上下方向に間隔をおいて回動自在に固定されている短リンクと、を備え、前記長リンクの長さは、前記短リンクの長さの2倍とされ、前記ソレノイドへの電源供給が停止されると前記可動子は前記ソレノイドから押出されて移動し、前記長リンクの他端は一端側に対してと90度方向を変換された方向に直動運動し、前記かご係合子が前記かごドア側から前記乗場ドア側へ移動して前記乗場ドア係合部に係合するものである。
上記に記載のものにおいて、前記継手の中間部に一端が取り付けられ下端部は、平行リンク(30)を介して前記ハンガーに回動自在に固定された軸(35)と、前記係合子に一端が接続され、他端部は前記ハンガーに固定された平行リンク(29)と、を備えたことが望ましい。
また、上記に記載のものにおいて、前記ソレノイドに停電時に所定時間だけ電力を供給する電気二重層コンデンサーを設けたことが望ましい。
本発明によれば、エレベータードア装置に進退可能な係合手段を設け、乗場側ドアとかご側ドアの双方に設けた係合手段が係合状態にないときは、かご側の係合手段がかご敷居の内側に退避し、ドア開閉動作時にだけ突出するようにしたので、かご敷居と乗場敷居との隙間を狭くできる。
また、各係合手段が係合状態になるときは、係合手段を駆動する装置に電源供給を必要としない簡素な装置としたので、停電時や電力の供給が遮断されたときでも、確実にエレベーターのドアを操作できる。したがって、乗りかご内にいる利用者を安全に乗りかご外へ退出させることができる。
以下、本発明に係るエレベータードア装置の一実施例を、図面を用いて説明する。図1に、エレベータードア装置80の側面図を、図2に図1のZ−Z矢視図を示す。エレベータードア装置80は、乗場ドア2a、2bに設けた乗場ドア係合部81とかごドア2a、2bに設けたかごドア係合部82とを有する。
乗場ドア係合部81は、乗場ドア2a、2bの上端面に、乗場ドア2a、2bの開閉方向に延びて配置された断面L字型のハンガー8a、8bと、各ハンガー8a、8bの幅方向端部に取り付けた係合ローラ10a、10bとを有する。図5に詳細を示すように、係合ローラ10a、10bの端面は、乗場側敷居6の端面6aと同じかそれよりも乗場側に位置している。
かごドア係合部82は、かごドア1a、1bの上端面であって乗場側ハンガー8aに平行に配置された断面L字型のハンガー7a、7bと、ハンガー7a、7bの幅方向端部に取りつけた係合ローラ14、15とを有する。一方のかごドア1aのハンガー7aの幅方向中間部には、詳細を後述するかご係合子9が取り付けられている。
乗場ドア2a、2bおよびかごドア1a、1bの下端には、乗場側敷居6およびかご側敷居5に形成した溝を摺動するドアシュー3、4がそれぞれ設けられている。エレベーターの図示しない乗りかごの上部に、かごドア1a、1bの開閉幅よりも延在させてレール19を固定する。かごドア1a、1b 側の係合ローラ14、15は、このレール19上を転動する。
乗りかごの上部には、モータ11が設置されている。モータ11の出力軸には、駆動プーリ12が取り付けられており、この駆動プーリ12には、エンドレスベルト18が装架されている。エンドレスベルト18は、乗りかごの幅方向反対側に固定した従動プーリ13にも装架されている。エンドレスベルト18の上側と一方のかごドア1b側のハンガー7bを接続するために吊具17が、エンドレスベルト13の下側と他方のかごドア1a側のハンガー7aを接続するために吊具16が、ハンガー7a、7bに取り付けられている。
このように乗場側係合部81およびかご側係合部81を構成したので、モータ11を右回りに回転させると、エンドレスベルト18に一端部を取り付けた吊具16、17はそれぞれ離れる方向に移動し、それとともにドアシュー3がかご敷居5内を摺動する。これにより、かごドア1a、1bがスムーズに開く。モータ11を逆方向に回転させれば、かごドア1a、1bは閉じる。
エレベーターの昇降状態等ではかご係合子9は乗場側係合ローラとは離れているが、ドア開閉時にはかご係合子9が後述するように一方の乗場ドア2aに係合し、かごドア1aと同期して開閉する。図示を省略したが、乗場側のドア2a、2bの上部にもエンドレスベルトと2個のプーリが配置されており、エンドレスベルトは吊具を介してハンガー8a、8bに接続されている。その結果、かご係合子9と係合ローラ10a、10bが係合すると、乗場ドア2a、2bが同期して開閉する。
次に、かご係合子9を用いた係合動作を、図3ないし図6を用いて説明する。図3は、かごドア1a側のハンガー7aに取り付けたかご係合子9の斜視図であり、図4はその正面図、図5および図6はその上面図である。
かごドア1aのハンガー7aの上部には、係合子9を乗場側へ突出またはかご側へ退避させるのに用いるソレノイド21を保持するブラケット20が取り付けられている。ソレノイド21の一端側からは、可動子23が突き出ている。乗場ドア2a、2bのローラ10a、10bに係合する凹部形状をした係合子9がソレノイド21に隣あって配置されている。係合子9は、エレベーターの昇降時等は、かご敷居5の端面5aと同じかそれよりもかご側に位置している。この係合子9を進退させるために、一端がソレノイド21の可動子23に、他端が係合子9に接続されたリンク機構90が配置されている。リンク機構90は、ソレノイド21の直動運動方向を略90度変換して、係合子9を移動させる。
リンク機構90は、可動子23に先端部が取り付けられ、ブラケット20に形成した穴を突き抜けている平板状の継手37と、この継手37の中間部に一端が取り付けられ垂直方向に延びる軸35と、この軸35の他端部に一端部が接続された平板状のリンク結合部材32とを有する。軸35の下端部は、平行リンク30を介してハンガー7aに回動自在に固定されている。継手37の端部およびリンク結合部材32の先端部には穴が形成されており、この穴を上下方向に延びる軸34が貫通している。この軸には、一対の長リンク25、31も取り付けられている。長リンク25、31は、上下に配置されている。各長リンク25、31の中間部には穴が形成されており、この穴を軸33が貫通している。軸33には、短リンク27、28の一端側が上下方向に間隔をおいて取り付けられている。短リンク27、28の他端側は、固定治具7cを介してハンガー7aに回動自在に固定されている。
軸34の両端部は、継手37および長リンク31を超えて上下に延びており、この部分に引っ張りばね24、36の一端が取り付けられている。ばね24、36の他端側は、それぞれ支持軸26を介して直接または間接的にハンガー7aに固定されている。係合子9には、平行リンク29、30の一端も接続されており、平行リンク30の他端部は、固定治具7dを介してハンガー7aに固定されている。平行リンク29、30は2枚のリンク板を有するリンクである。.
可動子23とブラケット20には、可動子23が移動した時の衝撃を緩和するために、ゴム等でできた弾性部材22、38が取り付けられている。可動子23の移動方向は、各かごドア1a、1bが開閉動作する方向と平行な方向である。一般的にかごドア1a、1b上のスペースは、かごドア1a、1bが開閉する方向には裕度があるが、その直角方向であるドア厚さ方向には、余裕がない。特に乗場敷居6とかご敷居5間の隙間gapを狭くすると、その余裕度はますます低減する。
そこで、本実施例では係合子9を移動させるのにかごドア1a、1bの開閉方向に作用するソレノイド21を用いている。ソレノイド21を本実施例のように配置したので、可動子23の移動量を大きくすることができる。その結果、例えば乗場敷居6とかご敷居5の敷居間隙間gapを10mmに減少し、係合時には、乗場ドア2a、2bの係合ローラ10a、10bに係合子9を10mmだけ係合させるようにすると、かご係合子9の移動量は20mmだけでよい。ソレノイド21の可動子23の移動量と1:1の移動量で移動するリンク機構を用いれば、ソレノイド21の可動子23の移動量は20mmで済む。
かご係合子9は、コの字状に折り曲げられた形状であり、コの字の中に係合ローラ10a、10bを収容して係合する。かご係合子9の幅方向長さは、2個の係合ローラ10a、10bの直径の和よりも長く設定する。したがって、かごの着床高さがずれても所定範囲内であれば係合ローラ10a、10bは係合子に係合できる。
リンク機構90では、2枚のリンク板を有する平行リンク29、30を用いて、かご係合子9の進退動作を真直ぐにしている。また、軸35とリンク結合部材32とを用いて、上下のリンク群を同期して動作させている。この軸35とリンク結合部材32は、ソレノイド21の吸引力を、上下に均等に配分する。引っ張りばね24、36は、かご係合子9を突き出させるために用いている。なお、各リンク25、27、28、31は各軸33、34に、図示しない軸受を介して取り付けられている。
次に、長リンク25、31と短リンク27、28の動作について説明する。図5に示すように、長リンク25、31の長手方向ほぼ中央部に、短リンク27、28の一端が結合されている。そして、長リンク25、31の長さL1は、短リンク27、28の長さL2の2倍である。このように長リンク25、31と短リンク27、28の長さの関係を定めたので、長リンク25、31の一端を直動運動させると、長リンク25、31の他端は、一端側と略90度方向を変換された方向に直動運動をする。
ドアの開閉動作を、図5および図6を用いて説明する。エレベータ走行中は、乗場ドア2a、2bおよびかごドア1a、1bともに閉まっている。このとき、ソレノイド21は通電されており、可動子23は吸引されている。可動子23に接続された長リンク25、31も、ソレノイド21側に引っ張られる。これにより、かご係合子9はハンガー7a側に引っ張られる。ばね24、36は、ソレノイド21の吸引力により、所定量だけ伸びている。かご係合子9はハンガー7a側に引っ張られ、かご敷居5の端面5aまたはそれよりもかご側に位置する。すなわち、係合子9は係合ローラ10a、10bとは係合しておらず、各階毎に通過する乗場側の敷居6とかご係合子9が衝突することはない。図示しない着床位置検出センサがかごの着床を検出すると、かごは停止する。そして、扉を開ける動作に移る。
図6は、係合子9が係合ローラ10a、10bに係合した状態を示す図である。乗場ドア2a、2bおよびかごドア1a、1bがともに閉まっているときに、ソレノイド21への電源供給を停止する。すると、可動子23への吸引力が開放され、ソレノイド21の吸引力で伸びていたばね24、36が自己のばね力で縮む。その結果、可動子23は、ソレノイド21から押出される矢印方向へと移動する。これに伴い、長リンク25、31が継手37と結合する部位Cも矢印方向アへと移動する。
ここで、長リンク25、31の長さL1は、短リンク27、28の長さL2の2倍であり、短リンク27、28と長リンク25、31の結合点は長リンク25、31の長手方向中央であるから、リンク長さはAB=BC=BDとなる。点Bを中心とした円を描けば、この円は点A、CおよびDを通る。したがって、リンク長さACはこの円の直径となり、角度CDAは常に直角となる。点Aは直線CDに直角な直線DA上を運動する。かご係合子9は長リンク25、31のA部に取付けられているので、リンク機構90により押出される。そして、平行リンク29、30に案内されて真っ直ぐに対向する係合ローラ10a、10bに係合する。
ここでかご係合子9は、かごドア1a、1b側から乗場ドア2a、2b側へ重力に逆らうことなくほぼ水平に移動するので、ソレノイド21はリンク機構90を動作させる摩擦力とばね24、36を伸ばす力に相当する力だけ出力できればよい。なお、乗りかご上部のドア厚さ方向のスペースは狭いが、ソレノイド21の運動方向をドア開閉方向とし、リンク機構90を用いて運動方向を変換して係合子9を係合ローラ10a、10bに係合させる構成としているので、狭いスペース内でも係合子9の移動量を十分に確保できる。
係合子9と係合ローラ10a,10bとが係合した状態から、かごドア1bの上部に配置したモータ11を駆動すると、ハンガー7a、7bに取り付けた吊具16、17がエンドレスベルト18とともに左右に移動する。このとき、かごドア1a、1bが開くと同時に係合ローラ10a、10bにかご係合子9の側板部が当接し、乗場側ドア2a、2bが一体となって開き始める。かごドア1a、1bが完全に開いた段階でモータ11が停止し、かごドア1a、1bおよび乗場ドア2a、2bの開動作は終了する。なお、ドアの開動作時に停電があっても係合子9と係合ローラ10a、10bは係合しているので、かごドア1a、1bを人手で開ければ乗場ドア2a、2bを一緒に開くことができる。
人の乗り降りが終了すると、乗場ドア2a、2bおよびかごドア1a、1bは閉まる。完全に各ドア1a〜2bが開いた状態から、ドア1a〜2bが開くときとは逆方向にモータ11を回転させる。そして、吊具16、17を中央側に移動させて各ドア1a〜2bを閉じる。その後、ソレノイド21に通電して、係合子9を稼動させる。すなわち、かご係合子9はソレノイド21に吸引されてかご敷居5側へと退避する。これにより、図3に示すエレベーターの走行時と同じ状態になる。その後、エレベーターは目的階へと移動する。
上記はエレベータを通常運転した時のエレベータドア装置の動作であるが、次に非常事態である停電時の動作について説明する。エレベーター走行中に停電した場合である。エレベーターの制御装置のブロック図を、図7に示す。エレベーターを昇降させる昇降装置45は、昇降駆動回路44で制御される。ドア装置46は、ドア駆動回路47で制御される。これらの駆動回路44、47には、商用電源40を昇圧および整流する主電源回路41を介して電源が接続されている。これらの駆動回路44、47には、停電時に備えて予備電源43が切り替えスイッチ42を介して並列に接続されている。
エレベーター運転中に停電が発生すると、図示しない制動装置がエレベーターを一旦停止させる。その後、切り替えスイッチ42を動作させて電源を予備電源43側に切り替える。その際、できるだけ動力が少なくて済む方向にエレベーターを低速走行させ、最寄階床へ着床させる。そしてエレベーターの運転を休止する。
ここで、停電してから制動装置を用いてエレベーターを停止させるまでには、制動距離だけエレベーターは走行する。また、電源がソレノイド21に供給されないと図6に示すようにかご係合子9がかご敷居5よりも前方に突き出した位置、すなわち係合ローラ10a、10bと係合する位置に突き出る。したがって、制動距離内に乗場側の敷居6がある場合は、かご係合子9の突き出した部位が乗場側の敷居6に衝突するおそれがある。この不具合を回避するため、本実施例では以下の回避策を講じている。
図8に、ドア装置のかご係合子の駆動回路を示す。ソレノイド21の一端には電源ライン48が接続されており、ソレノイド21の他端はON/OFF動作タイミングを制御する制御回路53とON/OFF動作させるスイッチング素子52を介して接地されている。制御回路53も専用の電源ライン49に接続されている。ソレノイド21の電源ライン48と接地間には、ソレノイド21を駆動できる容量を持つ電気二重層コンデンサー50が接続されている。
一般的なソレノイド21では駆動電圧に数十ボルト程度必要とするので、コンデンサーを複数個直列に接続する。電気二重層コンデンサー50は、数ボルトの電圧で数アンペアの電流を所定時間だけ供給できる。したがって、コンデンサーを複数直列接続すれば、ソレノイド21を駆動する電流を確実に確保できる。同様に制御回路用の電源ライン49と接地間にも制御回路53を駆動できる容量の電気二重層コンデンサー54を接続する。これらのコンデンサー50、54は、通常は電源ライン48、49から充電され、エレベーターの運転中は充電された状態を保持する。一旦、電源ライン48、49が遮断、すなわち停電すると、これら電気二重層コンデンサー50、54が、予備の電源となり電荷を放電しながらソレノイド21と制御回路63を駆動する。
この回路の詳細な動作を、以下に説明する。通常時は、ソレノイド21および制御回路53には各電源ライン48、49から電流Is0、Ic0が流れる。制御回路53がソレノイド21をONさせると判断した場合は、スイッチング素子52を動作させてソレノイド21にIs0経路で電流を流す。停電時は、停電と同時に電気二重層コンデンサー50、54から流れる電流Is1、Ic1によって制御回路53を駆動する。制御回路がソレノイド21をONさせると判断した場合は、スイッチング素子52を動作させてソレノイド21にIs1経路で電流を流す。したがって、停電時に制動距離だけエレベーターが走行して、乗場側の敷居6を通過する場合でも、ソレノイド21に途切れることなく電源が供給される。これにより、かご係合子9はかご敷居5の内側に退避した位置にとどまることができ、乗場側敷居6への衝突を回避できる。
電気二重層コンデンサ50とソレノイド21の間に設けた電気抵抗素子51を任意に選定すれば、電気二重層コンデンサ50の放電時定数を自由に選択でき、ソレノイド21の可動速度を所定範囲内に抑えられる。図9に示すように電気二重層コンデンサー50、54の電圧V0は、所定時間T0を越えると徐々に降下し、所定の電圧V1以下になるとソレノイド21を駆動することはできない。そこで、この電圧降下特性55を用いて電源供給が終了するときにはソレノイド21の可動速度を低速に抑える。このような特性をもつ電気二重層コンデンサーを用いれば、かご係合子9の停止位置に対向して乗場側の敷居6があるときに、所定時間T1経過するとソレノイド21への電源供給が切断されてもかご係合子9の突き出し速度が遅くなり、乗場敷居6との正面衝突の衝撃を緩和できる。
本実施例ではソレノイド21駆動用の予備電源に、電気二重層コンデンサー50、54を用いたが、これに限らず鉛蓄電池やニッケルカドミウム電池などを用いることもできる。電気二重層コンデンサー50、54の充電時間は数秒と短く、サイクル寿命が蓄電池の100倍以上もあり、公害性が少ない。逆に、蓄電池の放電特性はほぼ一定であり、数十分以上にわたって電源確保できる。また、エネルギー密度が大きい。エレベーター装置では、停電時に予備電源に切り替わるまでの時間だけ電源供給ができる手段があればよいので、数十秒以上電源確保でき充電時間が短い電気二重層コンデンサー50、54を用いることにより、装置の簡素化または小型化を図ることができる。
以上述べたように好ましい実施例によれば、エレベータードア装置のかご係合子をリンク機構を用いて前後方向に進退可能にしたので、係合子が係合ローラと係合状態にないときはかご係合子がかご敷居の内側に退避し、ドア開閉動作時には突出して係合ローラと係合できる。この結果、エレベーターの昇降中にかご敷居と乗場敷居間には何ら邪魔物がないので、かご敷居と乗場敷居との間の隙間を究極まで狭くすることができる。この隙間の値としては、エレベーター昇降路の建設誤差等を考慮した10mm程度にすることができる。もちろん、この建設誤差を少なくすれば、より敷居間隙間を狭くすることができる。また、リンク機構により、運動方向を略90度変換できるので、係合子の駆動装置をドア装置上部の細長なスペース内に容易に設置できる。
さらに、かご係合子を重力に逆らうことなく水平方向に移動しているので、駆動手段を小型化できる。係合子が係合状態のときに、非通電可としたので、停電時でも所定着床レベル内にあれば、係合子を係合状態に保持でき、乗りかご内の利用者が手動でドアを開けることができ、乗りかご内から退出できる。また、走行中に停電しても、係合子駆動装置の駆動回路が所定時間駆動できる予備電源を備えているので、、エレベータの主電源切り替え時でも係合子駆動装置を作動させることができる。制動距離だけ移動中にかご係合子がかご敷居から突出して乗場敷居と衝突して破壊するこを防止できる。
本発明に係るエレベータードア装置の一実施例の側面図。 図1に示したエレベータードア装置のZ−Z矢視図。 図1に示したエレベータードア装置が備える可動係合子の斜視図。 図3に示した可動係合子の正面図。 図3に示した可動係合子の上面図。 図1に示したエレベータードア装置の上面図であり、係合子の係合状態を示す図。 本発明に係るエレベータの制御ブロック図。 図1に示したエレベータードア装置に用いるソレノイドの制御回路図。 制御回路素子の電圧特性を説明する図。
符号の説明
1a、1b…かごドア、2a、2b… 乗場ドア、5…かご側敷居、6…乗場側敷居、7a、7b…ハンガー、8a、8b…乗場側ハンガー、9…かご係合子、10a、10b…乗場側係合ローラ、14、15…係合ローラ、16、17…ドア吊具、21…ソレノイド(駆動手段)、24、36…ばね、25、31…長リンク、27、28…短リンク、29、30…平行リンク、41…主電源回路、44…巻上げ機駆動回路、45…巻上げ機、46…ドア開閉装置、47…ドア開閉装置駆動回路、50、54…電気二重層コンデンサ、90…リンク機構(進退手段)、i1、i2、i3、i4…電流。

Claims (3)

  1. 乗場ドアの上端面に、かつ開閉方向に延びて配置された断面L字型の乗場側ハンガーと、各前記乗場側ハンガーの幅方向端部に取り付けた乗場側係合ローラとを有し、前記乗場側係合ローラの端面は、乗場側敷居の端面と同じかそれよりも乗場側に位置している乗場ドア係合部と、かごドアの上端面であって前記乗場側ハンガーに平行に配置された断面L字型のハンガーと、該ハンガーの幅方向端部に取り付けられた係合ローラと、前記ハンガーの幅方向中間部に取り付けられているかご係合子を有したかごドア係合部と、を備え、ドア開閉時には前記かご係合子が前記乗場ドア係合部に係合し、前記乗場ドアが前記かごドアと同期して開閉するエレベータードア装置において、
    前記ハンガーの上部に保持され、一端側から可動子が突き出ており、該可動子が前記かごドアの開閉方向に作用することで前記係合子を乗場側へ突出またはかご側へ退避させるソレノイドと、
    前記可動子に先端部が取り付けられた平板状の継手と、
    前記継手の反ソレノイド側の端部に形成された穴を上下方向に延びて貫通している軸(34)と、
    前記軸(34)に一端が取り付けられ他端は前記かご係合子に取り付けられ、上下に配置された一対の長リンクと、
    各前記長リンクの中間部に形成された穴を貫通している軸(33)と、
    前記軸(33)に一端側が取り付けられ他端側は前記ハンガーに取り付けられ、上下方向に間隔をおいて回動自在に固定されている短リンクと、
    を備え、前記長リンクの長さは、前記短リンクの長さの2倍とされ、前記ソレノイドへの電源供給が停止されると前記可動子は前記ソレノイドから押出されて移動し、前記長リンクの他端は一端側に対してと90度方向を変換された方向に直動運動し、前記かご係合子が前記かごドア側から前記乗場ドア側へ移動して前記乗場ドア係合部に係合することを特徴とするエレベータードア装置。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、前記継手の中間部に一端が取り付けられ下端部は、平行リンク(30)を介して前記ハンガーに回動自在に固定された軸(35)と、前記係合子に一端が接続され、他端部は前記ハンガーに固定された平行リンク(29)と、を備えたことを特徴とするエレベータードア装置。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、前記ソレノイドに停電時に所定時間だけ電力を供給する電気二重層コンデンサーを設けたことを特徴とするエレベータードア装置。
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