JP4259136B2 - 試料の検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査試料の検査装置に関し、更に詳しくはシリコンウエーハの酸素濃度、炭素濃度を測定する評価装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子等集積回路が形成される基板は、主にシリコン単結晶より切り出し加工された半導体ウエーハが用いられる。シリコン単結晶は、主としてチョクラルスキー(CZochralski;CZ)法により製造されるが、石英ルツボ中でシリコン原料を溶融させて育成する過程で石英ルツボから溶け出した酸素を格子間酸素として結晶中に取り込まれることになる。結晶中に取込まれた酸素は、半導体素子の電気特性やウエーハの強度、不純物のゲッタリング能力に影響する。また、結晶中の抵抗率は、ボロンやリン等のドープ剤を単結晶棒(以下、インゴットと呼ぶことがある)引き上げ時に導入し調整される。
このようなインゴットは次のような工程において薄板ウエーハ状に加工され鏡面ウエーハが製造される。
【0003】
一般的に鏡面ウエーハの製造工程は、円筒状のインゴットから薄板状に切断(スライシング)してウエーハとするスライス工程と、スライシングによって得られたウエーハの厚さ、平坦度を整えるために両面をラッピングするラッピング工程と、ラッピング処理されたウエーハの加工歪みを除去するためにエッチング液に浸漬してウエーハ全面をエッチングするエッチング工程と、エッチング処理されたウエーハの表面粗さおよび平坦度を向上させるための鏡面研磨をする研磨工程とからなり、最終の製品ウエーハが製造される。
【0004】
このようなデバイスを形成する半導体ウエーハの品質として重要且つ基本的な特性として、抵抗率、酸素濃度(格子間酸素濃度)、炭素濃度がある。製造された製品ウエーハについて、これらの品質はデバイスの種類などによりそれぞれ規格化されている。従って、各規格内に収まったウエーハを製造し、その品質を保証することが重要である。
【0005】
保証の方法として、ウエーハ加工された後の製品ウエーハの品質を評価してもよいが、この場合、ウエーハ製造までの多くのプロセスを経過した後に評価することになり、その時点で規格外となった場合の時間的ロス、および製造コストのロスなどは非常に大きい。
【0006】
さてウエーハにおける抵抗率、酸素濃度、炭素濃度はシリコン結晶の基本的品質であり、原則としてインゴット製造工程において決まり、鏡面ウエーハ加工工程で品質が変化することはない。そこで、インゴットの製造直後に検査用のウエーハを切り出し又は鏡面ウエーハ加工工程の早い段階で製品を抜き取ることにより、これを評価するのが製造コストのロスを避ける意味で望ましく、一般的な評価方法である。
【0007】
前記ウエーハの抵抗率評価法は、一般的に接触式の評価方法である4探針法の抵抗率測定器により評価される。抵抗率測定は、JIS(日本工業規格)H602などで標準化されているが、簡単に説明すると半導体材料に一直線上に並んだ四本の金属針を適当に加圧しながら接触させ、外側の二本の針に電流を流すと、内側の二本の針間に電圧が発生する。この流した電流と電圧からオームの法則により抵抗値が求まる。この抵抗値に半導体ウエーハの厚さ、大きさ、ウエーハ内の測定する位置及び測定温度などによる補正を加えることで、半導体の測定領域の抵抗率(Ω−cm)を求める。そしてこのような抵抗率測定のための好ましい表面状態として、ポリッシュ面やエッチング面よりはアルミナ粒度600番以上のラッピング面が推奨されている。したがって、抵抗率測定においては、インゴットの製造直後に検査用のウエーハを切り出し測定することが可能であり、ウエーハを鏡面仕上げする必要はない。
【0008】
一方シリコン中の酸素濃度を測定するには、一般的に赤外光を用いた非接触式の評価方法である赤外吸収法が用いられており、ウエーハを透過した赤外線の吸収スペクトルを測定するフーリエ変換型赤外分光光度計(FTIR;Fouerier Transform Infrared Spectrometer)により評価される。これについてはASTM(American Society for Testing and Materials)F120、F1188などに記されており、炭素濃度についても酸素濃度と同様に赤外吸収法を用いたFTIRにより評価され、ASTM F123、F1391やJEIDA(Japan Electric Industrial Development Association)−56などに記されている。
【0009】
これらASTMやJEIDA等で標準化されている酸素濃度検査用ウエーハ形状は、2mm厚で検査用ウエーハ表面が鏡面仕上げされているウエーハで標準化されている。しかし、このようなASTM等で標準化されている検査用ウエーハと同じ状態に合わせるためには、製品ウエーハを製造する時と同じような工程を必要とする。通常、コスト削減のためには検査にかかる費用や時間は極力抑える必要がある。
【0010】
そこで、現状の酸素濃度や炭素濃度の検査では、被検査試料として化学研磨(エッチング)もしくは高輝度平面研削により前処理した検査用ウエーハを用いて行っている。例えば、酸素濃度測定では、高輝度平面研削により表面光沢度が70%以上、好ましくは90%以上になるようにしてから測定している(例えば特許文献1参照)。
【0011】
このようなFTIRによる酸素濃度、炭素濃度の測定においては、例えばFTIRにより酸素濃度または炭素濃度を測定する測定手段を設けた自動測定器を用いて、上記のように前処理した検査用ウエーハを測定している。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−118902号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、検査用のシリコンウエーハの前処理において、エッチング不足や平面研削不足により、シリコンウエーハ表面の光沢度が70%未満である箇所が発生する場合があり、FTIR測定においてその箇所は、光沢度が70%以上のシリコンウエーハから得られる測定結果とは異なる値となり、正確な測定結果が得られない問題があった。その為、作業者がウエーハを選別し、測定不可能と判別されるウエーハは再度エッチングもしくは平面研削した上で再度測定を行わなければならないため、工数が増えかつ製造プロセスへのフィードバックが遅れてしまうことになる。また、作業者によって測定不可能と判別されるウエーハの判別基準が異なる場合があることから、測定値の信頼性に欠け、誤った測定結果を製造プロセスにフィードバックする可能性があるという問題があった。
【0014】
本発明は、上記問題に鑑み、シリコンウエーハの評価を迅速かつ安価に精度良く測定できる評価装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つを自動的に検査する試料の検査装置であって、少なくとも、前記被検査試料を保持する試料保持手段と、前記被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つを測定する測定手段と、前記被検査試料の表面および裏面の面状態を感知するセンサと、前記センサが感知した被検査試料の面状態に基づいて前記測定手段の測定位置を制御する制御手段とを具備することを特徴とする試料の検査装置である(請求項1)。
【0016】
このように試料の検査装置において、試料保持手段や酸素濃度や炭素濃度の測定手段に加えて、被検査試料の表面および裏面の面状態を感知するセンサと、そのセンサが感知した被検査試料の面状態に基づいて測定手段の測定位置を制御する制御手段とを具備することにより、例えば、被検査試料上の酸素濃度測定に不適当な光沢度70%未満の箇所を回避して測定することが可能になり、被検査試料を精度良く自動的に測定することが可能になる。そのため、例えば、作業者が被検査用のウエーハを選別する等の手間が省け、シリコンウエーハの評価を迅速かつ安価に精度良く測定できるものとなる。
【0017】
この場合、前記試料保持手段、測定手段およびセンサの少なくとも1つは移動手段を具備し、該移動手段は測定手段およびセンサが前記被検査試料の表面および裏面の全面を走査することができるようにされているものであることが好ましい(請求項2)。
【0018】
このように、試料保持手段、測定手段およびセンサが移動手段を具備し、その移動手段により、測定手段およびセンサが前記被検査試料の表面および裏面の全面を走査することができるようにされているものであれば、シリコンウエーハのような被検査試料の全面を測定手段およびセンサが任意に移動して走査することができ、被検査試料のどの位置においても光沢度が70%あるかないかを識別できる。
【0019】
この場合、前記制御手段は、前記センサが被検査試料の表面または裏面の光沢度70%未満の箇所を感知したときは、該光沢度70%未満の箇所を回避するように前記測定手段の測定位置を制御するものであることが好ましい(請求項3)。
【0020】
このように、制御手段が前記センサが被検査試料の表面または裏面の光沢度70%未満の箇所を感知したときに、その光沢度70%未満の箇所を回避するように前記測定手段の測定位置を制御するものであれば、被検査試料の表面状態に依存して測定値が変化するようなことがなくなるため、被検査試料の酸素濃度、炭素濃度を正確に測定することが可能となる。
【0021】
この場合、前記測定手段は赤外吸収法により被検査試料を測定するものであることが好ましい(請求項4)。
本発明における試料の検査装置は、被検査試料の表面状態に依存して検出される赤外吸収状態が影響される、赤外線吸収法により被検査試料を測定する場合に特に有効である。
【0022】
この場合、前記被検査試料はシリコンウエーハであって、化学研磨または高輝度平面研削後のウエーハであることが好ましい(請求項5)。
【0023】
酸素濃度、炭素濃度測定において、シリコンウエーハの表面が化学研磨面もしくは高輝度平面研削面であれば、ASTM等で推奨されているラップ面や、鏡面研磨面と同様な繰り返し精度となり、測定精度が良い。
さらに、炭素濃度については、光沢度の影響は酸素濃度と同様であるが、特にシリコン中に含まれる炭素濃度はたいへん少ないため、面状態やウエーハの厚さにかなり影響を受けやすい。そこで、化学研磨面もしくは高輝度平面研削面とすることで、ウエーハ厚さの制御がしやすく、高輝度な面が得られることとなり好ましい。
【0024】
また本発明は、被検査試料を検査する試料の検査方法であって、被検査試料の表面および裏面の面状態を感知しつつ、前記被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つ以上を測定することを特徴とする試料の検査方法である。
【0025】
このように、被検査試料の表面および裏面の面状態を感知しつつ、前記被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つ以上を測定することにより、常に被検査試料の面状態が良好な位置を測定位置にすることができ、例えば、試料の面状態により検出される赤外吸収状態が変化する赤外吸収法においても、安定した測定をすることができる。そのため、被検査試料を正確に測定することが可能となる。
【0026】
この場合、被検査試料の表面および裏面の両面の面状態を同時に感知しつつ、前記被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つ以上を測定することが好ましい。
【0027】
このように、被検査試料の表面および裏面の両面の面状態を同時に感知しつつ、被検査試料を測定することにより、面状態が所定の基準を満たしているか否かを識別でき、正確な酸素濃度または炭素濃度を測定できるようになる。
【0028】
この場合、前記被検査試料の表面および裏面の光沢度が70%未満の箇所を感知し、該光沢度が70%未満の箇所を回避して、被検査試料を測定することが好ましい。
【0029】
このように、前記被検査試料の表面および裏面の光沢度が70%未満の箇所を感知し、該光沢度が70%未満の箇所を回避して被検査試料を測定することにより、常に被検査試料の面状態が良好な位置を測定位置とできるため、被検査試料の酸素濃度、炭素濃度を正確に測定することが可能となる。
【0030】
この場合、赤外吸収法により前記被検査試料の測定を行なうことが好ましい。
前述のように、本発明の方法では、被検査試料の面状態の良好な位置を測定位置とできるため、試料の面状態により検出される赤外吸収状態が影響され、測定値が変動する赤外吸収法においても安定した測定が行なえる。そのため赤外吸収法による測定に特に適したものである。
【0031】
この場合、前記被検査試料として化学研磨または高輝度平面研削後のシリコンウエーハを検査することが好ましい。
このように、本発明の検査方法は、前記被検査試料として化学研磨または高輝度平面研削後のシリコンウエーハを検査する場合に、特にウエーハの酸素濃度または炭素濃度を正確に測定することができるものとなり、好ましい。
【0032】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
赤外吸収法を用いたFTIRによる酸素濃度、炭素濃度測定では、検査ウエーハの表面状態(特に光沢度)が異なると、ウエーハ(結晶)中の酸素濃度、炭素濃度は変わらないにもかかわらず、測定される値が変化する。これは、表面状態によりウエーハ内部で起こる多重反射の仕方が異なってくるためである。
【0033】
多重反射を簡単に説明すると、ウエーハに入射した赤外光はウエーハ内部の表面側及び裏面側で繰り返し反射され、その都度一定の割合で光が吸収および透過する現象である。正確な酸素濃度または炭素濃度を求めるには、このような反射がなく一度だけウエーハ内部を通過した光の透過率(吸光度)を測定できることが好ましい。
【0034】
しかし実際にはこのような現象が起こるので、正確な酸素濃度を求めるため、多重反射補正等の補正が行われる。この時、表面状態が鏡面であれば、一定の(理想的な)多重反射が起こり、補正は容易である。しかし面状態が異なると赤外光の乱反射が起こり、理想的な多重反射が起きない。また、面状態が極端に粗い場合は、赤外光の入射時、またはウエーハ内部で乱反射が起き、光が透過せずに測定ができなくなることもある。
【0035】
以下に、本発明者らが行った赤外吸収法による酸素濃度測定における光沢度依存性についての実験結果を示す。なお、この実験では、FTIRとしてQS−300(アクセントオプティカルテクノロジーズ株式会社製商品名)を用いた。
【0036】
図2は、FTIRによる酸素濃度の測定における光沢度依存性について示したものである。横軸は、ウエーハ裏面の光沢度であり、裏面光沢度(表面は鏡面研磨された面)を振ったサンプルをFTIRで測定し、その測定値A、裏面光沢度が100%の基準ウエーハ(両面鏡面ウエーハ)の測定値Bとし、測定値偏差(A−B)として縦軸を表している。本測定では、裏面光沢度の値が小さくなると測定される値が小さくなり、正確な値から外れていくことがわかる。両面鏡面ウエーハの連続測定における測定偏差値を考慮すると、光沢度は少なくとも70%以上、好ましくは90%以上であることが必要であることがわかる。
【0037】
以上の結果を言い換えればウエーハの表面状態(特に光沢度)に依存して検出される赤外吸収状態が変化し、酸素濃度、炭素濃度が変化する。この様に赤外吸収法を用いた測定ではウエーハの表面および裏面の両側の面状態が大変重要である。
【0038】
ところが従来の検査装置においては、ウエーハの表面および裏面の面状態を感知する手段が設けられていなかった。そのため、前述したように作業者が測定用のウエーハを選別する必要があり、シリコンウエーハを迅速かつ安価に精度良く測定することができなかった。
【0039】
そこで、本発明の発明者らは、被検査試料の表裏面の面状態を感知するセンサと、そのセンサが感知した被検査試料の面状態に基づいて測定手段の測定位置を制御する制御手段を検査装置に設けることを発想した。すなわち、試料の測定装置に、例えば試料の光沢度を感知するセンサを取り付けることにより、光沢度が70%未満である箇所があれば、そこを回避して酸素濃度、炭素濃度を正確に測定することが可能となる。なお、赤外吸収法を用いた測定ではウエーハの表裏面両側の面状態が重要であるため、ウエーハの表面および裏面の両側の面状態を検査できるようにしておくことが必要である。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながらシリコン単結晶の検査装置を例にあげて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明に係る試料の検査装置のウエーハセット部を示す構成図である。この検査装置20は、被検査試料であるシリコンウエーハの酸素濃度および炭素濃度を自動的に検査する試料の検査装置である。試料保持手段であるウエーハ保持部5にウエーハ4が真空吸着により保持され、移動手段である直流回転モータ7により回転軸6が回転することによってウエーハ保持部5が回転できるように構成されている。直流回転モータ7の回転は、制御手段である制御部3により制御される。
【0041】
また、ウエーハ表面側にセンサ部1aが、ウエーハ裏面側にセンサ1bが移動手段である駆動手段2に取り付けられ、制御部3によりセンサ部1a,1bの移動を制御できるように構成されている。また、センサ部1aのウエーハ中心に対し対称位置に測定手段13の光源9とミラー8aが配置され、センサ部bのウエーハ中心に対し対称位置に測定手段13のミラー8bと検出器10が配置されている。そして、センサ部1a,1bで検出されたウエーハ表面および裏面の光沢度が共に70%以上であれば、ウエーハ中心に対し対称位置にウエーハを回転させ、照射光11をその位置に照射し、測定手段13の検出器10により、その位置の酸素濃度または炭素濃度の測定をするように構成されている。
【0042】
直流回転モータ7および駆動手段2は共に制御部3に接続され、センサ部1a,1bおよび測定手段13とウエーハ4の相対的な位置を自在に移動させることにより、センサ部1a,1bおよび測定手段13がウエーハ4の表面および裏面のほぼ全面を走査することができるようにされている。
【0043】
測定手段13は、赤外吸収法によりウエーハ4の酸素濃度および炭素濃度を測定することができるようにされている。また、センサ部1a,1bには、ウエーハ4の表面および裏面の光沢度等の面状態を感知するセンサが設けられている。このセンサには、例えば株式会社キーエンス社製の反射型ファイバを使用することができる。
【0044】
この検査装置20では、シリコンウエーハ4をウエーハ保持部5に保持させ、センサ部1a,1bに取り付けられたセンサで、酸素濃度や炭素濃度を測定する位置のウエーハ両面の鏡面状態を確認することができる。ここで、測定予定位置の光沢度が70%未満の場合は、制御部3は直流回転モータ7および駆動手段2を制御して、センサ部1a,1bにウエーハ表裏面全面を走査させて測定可能な位置を探し、測定手段13により再度測定を行うことができるようになっている。
【0045】
尚、ウエーハ保持部5は中央部がくり抜かれており、ウエーハ4中心部の感知、測定が可能となっている。例えば、ウエーハ保持部5の外径は30mmで、くり抜き部は6mmの大きさとすることができる。
【0046】
このような検査装置20により、実際にウエーハ4を測定する場合には、センサ1a,1bが被検査試料の表面または裏面の光沢度70%未満の箇所を感知したときには、制御部3は駆動手段2と直流回転モータ7を制御して、その光沢度70%未満の箇所を回避し、ウエーハ4の光沢度70%以上の位置を測定するようにする。これにより、測定値がより正確で信頼性のあるものとなり、作業者がウエーハを選別する作業が不要となるため、迅速かつ安価な測定が可能となる。
【0047】
一方、検査用ウエーハの作製は、例えば、CZ法で製造された8インチインゴットを、任意の位置より厚さ2.3mm程度の薄板状のウエーハにスライシングし、スライシングしたアズカットウエーハをラッピングやエッチング等を行うことなく、そのまま平面研削盤を用い両面ともにインフィード方式にて平面研削を実施することにより作製することができる。
【0048】
平面研削加工は、例えば、研削用の砥石に、#2,000番程度のビトリファイボンド砥石を用い、厚さが2mm程度になるようにコントロールしながらウエーハの両面を研削する。より具体的には、砥石位置をウエーハ厚さ位置まで早送りした後、1次送り速度により粗研削を行なって所定の厚みに研削した後、ついで砥石切り込み速度を低下させ2次研削送りにより精研削に移行させ、ついで砥石切り込みを停止した状態で研削動作を行なうスパークアウトに移行し研削面粗さ及び平坦度等を向上させた後、早逃げによる研削の離脱を行なう。例えば、精研削まで高真空負圧でウエーハを吸着保持し、スパークアウト移行時に低負圧吸着を行なうようにすることができる。
【0049】
また、平面研削の方法は、上記に限らず2軸の平面研削盤を用い、被検査対象の一部をスライスした後、初めに厚さをコントロールするために、♯325程度の粗い砥石を用い粗研削し、表面の光沢度を調整するために最終的に♯1,500以上の砥石を用いる方法でもよい。すなわち最終研削工程で粒度の細かい砥石を用いれば、光沢度及び歪が好適である検査用ウエーハが作製できる。また、検査用ウエーハの両面を高輝度にするため、片面ずつ研削する上記平面研削盤では、ウエーハの反転等が必要であるが、両面同時平面研削盤によって作製すれば一度で作製できる。本発明は、最終的に高輝度平面研削面のウエーハが得られる方法であれば、特に平面研削盤の方式には関係なく実施できる。
【0050】
次に、研削後の洗浄であるが、これはウエーハ表面の汚れが落ちる程度の洗浄で十分である。具体的にはアンモニア、過酸化水素水により数分間程度洗浄することにより行うことができる。
また、上記以外にも検査用ウエーハは、CZ法で製造されたシリコンインゴットからスライシングしたアズカットウエーハを化学研磨することによっても作製することができる。
この様にして作製された検査用ウエーハは、例えば光沢度70%以上の高輝度平面研削面をもつウエーハで、具体的には光沢度が98%程度の高輝度平面研削面を有する検査用ウエーハとなる。このようなウエーハを用いて測定を行うことにより測定精度を向上させることができる。
【0051】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1に示したような検査装置でシリコンウエーハの酸素濃度、炭素濃度を測定した。まず、検査用ウエーハを作製した。CZ法で製造された直径8インチのシリコンインゴットを、厚さ2.3mmの薄板状のウエーハにスライシングし、スライシングしたアズカットウエーハをラッピングやエッチングを行うことなく、そのまま平面研削盤を用い両面ともにインフィード方式にて平面研削した。研削用の砥石には#2,000番程度のビトリファイボンド砥石を用い、厚さが2mmになるようにコントロールしながらウエーハの両面を研削した。このようにして、厚さが約2000μmで、面内の厚さのバラツキが±50μmに抑えられた検査用ウエーハを複数作製した。
【0052】
次に上記作製された検査用ウエーハの内からウエーハ表面および裏面の全面が光沢度90%以上のウエーハを選択し、ウエーハの酸素濃度および炭素濃度を測定した。FTIRとしてQS−300(アクセントオプティカルテクノロジーズ株式会社製商品名)を用いた。このときのサンプルの光沢度は98%であった。酸素濃度は18.91ppma(JEIDAスケール)、繰り返し精度は0.033ppmaであった。また、炭素濃度は0.413ppma(JEIDAスケール)、繰り返し精度は0.0066ppmaであった。なお、光沢度については、試料面に対し入射角60度で評価する鏡面光沢度測定方法により測定した。また、鏡面研磨されたウエーハの鏡面光沢度を基準とし、この場合の値を100%とした。
【0053】
次に、上記作製された検査用ウエーハの内から、ウエーハの表裏面の両面または片面もしくは周辺部の一部分だけが光沢度60%のウエーハを複数選出して、図1に示すような本発明の検査装置を用い、酸素濃度、炭素濃度の評価を行った。ウエーハの表裏面の両面もしくはウエーハ片面が光沢度60%の箇所が感知された場合、その箇所の測定は行わず、光沢度が70%以上の箇所で測定を行った。また、周辺部の一部分だけが光沢度60%の場合、ウエーハを90°回転させ、光沢度が70%以上の箇所で測定を行った。
この結果、いずれの検査用ウエーハにおいても、ほぼ、同様の測定結果となり、正確な酸素濃度、炭素濃度測定が行われた。
【0054】
(比較例)
従来の検査装置を用いて、上記した光沢度60%の箇所がある検査用ウエーハの酸素濃度、炭素濃度を測定した。
その結果、光沢度が60%の箇所では酸素濃度で約0.5ppmのずれが見られた。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、本実施例において、1つのウエーハ保持部でウエーハの面検査と測定を行う装置および方法について述べたが、少なくとも2つのウエーハ保持部を有し、面検査と測定を別々に行う装置および方法であってもよい。この場合、面検査をした時にウエーハ位置と光沢度の情報を記憶させて測定時にはその位置情報に基づいて測定するようにすればよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、測定精度を向上させることができ、検査用ウエーハの再処理としてのエッチング工程もしくは再度の平面研削工程を省略することが可能となるので、シリコン単結晶製造条件に迅速にフィードバックできるシリコンウエーハの評価方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試料の検査装置のウエーハセット部を示す構成図である。
【図2】FTIRによる酸素濃度の測定における光沢度依存性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1a,1b…センサ部、2…駆動手段、 3…制御部、 4…ウエーハ、 5…ウエーハ保持部、 6…回転軸、 7…直流回転モーター、 8a,8b…ミラー、 9…光源、 10…検出器、 11…照射光、 13…測定手段、 20…検査装置。

Claims (5)

  1. 被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つを自動的に検査する試料の検査装置であって、少なくとも、前記被検査試料を保持する試料保持手段と、前記被検査試料の酸素濃度または炭素濃度の少なくとも1つを測定する測定手段と、前記被検査試料の表面および裏面の面状態を感知するセンサと、前記センサが感知した被検査試料の面状態に基づいて前記測定手段の測定位置を制御する制御手段とを具備することを特徴とする試料の検査装置。
  2. 請求項1に記載の試料の検査装置であって、前記試料保持手段、測定手段およびセンサの少なくとも1つは移動手段を具備し、該移動手段は測定手段およびセンサが前記被検査試料の表面および裏面の全面を走査することができるようにされているものであることを特徴とする試料の検査装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の試料の検査装置であって、前記制御手段は、前記センサが被検査試料の表面または裏面の光沢度70%未満の箇所を感知したときは、該光沢度70%未満の箇所を回避するように前記測定手段の測定位置を制御するものであることを特徴とする試料の検査装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の試料の検査装置であって、前記測定手段は赤外吸収法により被検査試料を測定するものであることを特徴とする試料の検査装置。
  5. 前記被検査試料はシリコンウエーハであって、化学研磨または高輝度平面研削後のウエーハであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の試料の検査装置。
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