JP4257645B2 - 磁性金属微粒子、磁性金属微粒子の製造方法、微小体の製造方法、磁性金属微粒子及び微小体の混合物の製造方法、 - Google Patents

磁性金属微粒子、磁性金属微粒子の製造方法、微小体の製造方法、磁性金属微粒子及び微小体の混合物の製造方法、 Download PDF

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磁気テープ、磁気記録ディスク等の磁気記録媒体や、電波吸収体、インダクタ、プリント基板等の電子デバイス(ヨークなどの軟磁性形状体)の原材料に用いる金属粒子およびその製造方法に関する。さらに、金属粒子を形成する際の副生成物である微小体およびその製造方法に関する。
電子機器の小型軽量化に伴い、電子デバイスを構成する原材料自体もナノサイズ化が要求されている。同時にデバイスの高性能化も実現しなければならない。例えば、磁気記録密度の向上を目的として、磁気テープに塗布する磁性粒子のナノサイズ化と磁化の向上が同時に要求される。
従来、磁気記録媒体用として主にフェライト粉が用いられてきたが、磁化が小さく信号強度が低いという問題があった。十分な出力特性を得るためにはFe、Coで代表される磁性金属粒子が適しているが、例えば高記録密度化のために粒径を1μm以下に微細化すると、磁性金属粒子は酸化に対して活性であるため大気中で酸化反応が激しく進行し、金属の一部または全部が酸化物に変質して磁化が低下してしまう。微細な磁性金属粒子の取り扱いを改善するために、Fe、Coを含む磁性金属微粒子表面をフェライト層で被覆する方法(例えば、特許文献1)、Fe粉表面をグラファイトで被覆する方法(例えば、特許文献2)等が提案されている。
上述の例のように粒径が1μm以下の磁性金属粒子において、金属としての機能を損なわせないためには、磁性金属微粒子を直接大気(酸素)に触れさせないようにするため、磁性金属微粒子表面に被膜を付与することが不可欠である。しかし、特許文献1のように金属酸化物で表面を被覆する方法は、少なからず金属を酸化劣化させている。
また、特許文献2のように金属粒子をグラファイトでコーティングする場合は、コーティングするためには、金属が炭素を溶融する状態を作るために、1600℃〜2800℃という極めて高い温度で熱処理しなければならない。金属の炭化やグラファイトのCO化が懸念される。これら諸問題を打開する被覆方法として、窒化ほう素(BN)による金属粒子の被覆が挙げられる(例えば、非特許文献1)。BNは「るつぼ」に用いられる材料であり、融点が3000℃と高く熱的安定性に優れているとともに、金属との反応性が低い。また絶縁性を有する特徴がある。金属粒子にBN被膜を付与する製法は、(1)金属とBの混合粉末を窒素雰囲気中でアーク放電によって加熱する、あるいは(2)金属とBの混合粉末を水素とアンモニアの混合雰囲気中で加熱する、あるいは(3)硝酸金属塩と尿素とホウ酸の混合物を水素雰囲気中で熱処理する、といった方法がある。
特開2000−30920号公報(第9〜11頁、図2) 特開平9−143502号公報(第3〜4頁、図5) 「インターナショナル ジャーナル オブ インオーガニック マテリアルズ 3 2001(International Journal of Inorganic Materials 3 2001)」,2001年,p.597
上記BN被膜の製法において、製法(1)及び(2)は金属粒子を原料としているため、特に粒径1μm以下の金属微粒子を取り扱う際、急激な酸化反応による発火などの危険がある。また製法(3)では硝酸金属塩を加熱分解するため、有毒ガス(NO)が発生する。また製法(1)のアーク放電を利用する手法は処理量が少なく生産性が低いだけでなく、反応温度が2000℃付近の高温であるため工業的利用には適していない。また製法(2)及び(3)で使用する水素ガスは爆発の危険があるため、工業的に利用するのは好ましくない。また、従来の技術で得られる被覆された金属粒子は、金属粒子の一部を改質することによって飽和磁化の劣化が生じるなどの問題があった。
発明者等は、上記課題を解決すべく、安全且つ簡便な方法で工業的利用に適した被膜が金属粒子表面に被覆された磁性金属粒子およびその製造方法を鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
[1] 本発明の磁性金属粒子は、磁性金属粒子の表面ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されており、平均粒径が1μm以下であることを特徴とする。望ましくは平均粒径を0.001〜1μmの範囲内とする。例えば、平均粒径0.2〜0.5μmである耐酸化性に優れた磁性金属粒子を得ることもできる。より望ましくは平均粒径が0.01μm〜0.1μmである。平均粒径0.1μm以下では、表面をほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆することによる酸化防止の効果が特に際立っているさらに望ましくはほう素、窒素、炭素からなる化合物の膜とする。
平均粒径は、例えば、磁性金属粒子の試料粉末を溶媒中に分散させて、レーザー光線を照射して回折を利用して平均粒径を測定する方法(第1の方法)により求めることができる。なお、第1の方法では平均粒径の測定が困難な場合には、試料を電子顕微鏡で観察して平均粒径を測定する。例えば、試料の電子顕微鏡写真を取る。写真内で任意の長さの線分を引いて、線分の粒子を横断する部分の長さの和Lと線分が横断した粒子の数Nとから、平均粒径=L/Nとして求める。ただし、測定対象の粒子の数が50個以上として平均値を求める。また、熱処理後のFeの粒径はリガク製解析ソフト「Jade5」を用いてX線回折測定のFeの(110)ピークから計算することができる。
本発明では、磁性金属微粒子のすべてがほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されていることが望ましいが、必ずしも全ての磁性金属微粒子が被覆されていなくてもよい。また、個々の磁性金属微粒子の表面はほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されていることが望ましいが、必ずしも表面が完全にほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されている磁性金属微粒子のみで構成される必要はない。なお、本願明細書および特許請求の範囲における数値範囲の記載は、例えば、「粒径が0.001〜1μmである」と記載したものは「粒径は、0.001μm以上且つ1μm以下の範囲にある」という表現と等価なものとして用いている。
[2] 上記[1]において前記磁性金属粒子の磁性金属は、Fe、Ni、Co、それらの少なくとも1種を含む合金から選ばれることが望ましい。例えば、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFe粒子、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたNi粒子、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFeNiCo粒子、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたNiFe粒子等が挙げられる。
[3] 上記[1]または[2]において、前記ほう素、窒素、炭素からなる膜六方晶構造を有することを特徴とする。六方晶BN(h−BN)やグラファイト(C)などもこれに含まれる。すなわちB/C/N化合物はBNやCの混合物も含まれる。一部に菱面体構造を含むものであっても、主として六方晶構造であればよい。
[4] 上記[1]乃至[3]のいずれかの磁性金属粒子において、前記ほう素、窒素、炭素からなる膜は、厚さ100nm以下の膜であることを特徴とする。ここで、膜の厚さ(膜厚)とは、被覆される磁性金属微粒子の表面と被覆する薄膜の表面間の距離に相当する。より好ましくは膜厚20nm以下にする。
[5] 上記[1]乃至[4]のいずれかの磁性金属粒子において、前記ほう素、窒素、炭素からなる膜は、結晶の格子面もしくは積層面が2層以上であることを特徴とする。より望ましくは結晶の格子面もしくは積層面が4層以上の膜とする。ここで、ほう素、窒素、炭素からなる膜は六方晶を主体とし、前記結晶の格子面もしくは積層面は六方晶のc面(すなわち(00n)面、nは整数)であることが望ましい。前記結晶の格子面もしくは積層面は、磁性金属粒子の面に沿って形成されていることが望ましい。なお、上記[5]において、前記磁性金属微粒子またはほう素、窒素、炭素からなる膜の中に中間相を有するものであってもよい。
上記[1]乃至[5]のいずれかにおいて、前記磁性金属粒子は、を構成する主成分が磁性金属元素であり、前記磁性金属粒子の飽和磁化は、前記磁性金属元素の飽和磁化の10%以上且つ100%未満であることを特徴とする。本発明に係る構成では、を磁性金属微粒子で構成した際に、被覆するほう素、窒素、炭素からなる膜は30nm以下と極めて薄くすることができる。そのため、被覆された磁性金属粒子において、の占める体積率を高くすることもでき、従来技術に比べて磁性金属粒子の飽和磁化の低下を抑制することができる。遷移金属または遷移金属を含む合金で構成されるにおいて、磁性を担う主成分の材質固有の飽和磁化を基準(すなわち、100%)としたときに、そのほう素、窒素、炭素からなる膜を被覆した磁性金属粒子の飽和磁化は前記基準に対して10%以上の大きさを有するものとすることができる。
上記[1]乃至[5]のいずれかにおいて、磁性金属粒子を、湿度100%、温度120℃、1気圧、24時間の条件で熱処理した後、熱処理前の含有酸素質量(mass%)に対して熱処理後の酸素質量増分が50%以下であることを特徴とする。磁性金属粒子の表面はほう素、窒素、炭素からなる膜で完全に被覆されていなくとも、すなわち局部的に被覆が薄くなっていたとしても、使用することができる。しかしながら、長期間保管する場合に酸化の進行を防止することが難しいため、磁性金属微粒子の表面を完全にほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆することが望ましい。
なお、本願明細書および特許請求の範囲において、mass%、すなわち質量百分率(質量%)は物質の質量で組成比を表している。すなわち、磁性金属微粒子の単位質量に対して各元素成分がどれくらいの質量で含有されているかを表す。
組成毎の質量%を測定する方法は、例えば、試料粉末を2000〜3000℃へ急速加熱することにより試料中の酸素等を熱分解し、ガスクロマトグラフと熱伝導度検出器により、発生した酸素ガスもしくは酸素を含有するガスを検出することによって酸素の含有量を分析する方法である。本発明に係る磁性金属粒子は、特に耐酸化性に優れているため、前述の加湿・加温処理を施しても、処理前の含有酸素量に対して処理後の酸素質量増加が抑制される。
磁気特性を劣化させない程度に、原材料の混合時に含まれる不純物や不可避的不純物(もとから原料に含まれる元素)をに含有していてもよい。また、金属またはその合金で構成される粒子からなる核は、そのX線回折パターンにおいて、強度(Intensity(cps))が最も高いピークと2番目に高いピークの少なくとも一方が磁性金属粒子を構成する元素(被覆を除く)のピークに相当することを特徴とする。より好ましくは磁性金属微粒子を構成する元素(ほう素、窒素、炭素からなる化合物を除く)の酸化物のピークが、3番目に高いピークより十分小さいこと若しくは全く検出されないことを特徴とする。
[6] 本発明の磁性金属粒子の製造方法は、金属の酸化物を含有する粉末とほう素を含有する粉末及び炭素を含有する粉末を混合した粉末を、窒素を含む雰囲気中で熱処理することにより、磁性金属粒子を作製する方法でる。さらには、前記磁性金属粒子は、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属粒子であることを特徴とする。金属の酸化物は、遷移金属を含有している。生成されたほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属粒子は平均粒径が1μm以下とすることが望ましい。“窒素を含む雰囲気”とは、例えば、窒素ガス、アルゴン等の不活性ガスと窒素ガスの混合ガスから選ばれる雰囲気のいずれかから選択することができる。
上記[6]の製造方法について、より望ましくは、酸化鉄を含む粒子とほう素を含む粒子及び炭素を含む粒子を混合した粉末を、窒素を含む雰囲気中で熱処理して、酸化鉄を鉄と鉄ボロン化合物の少なくとも1種に還元し、ボロン酸化物及び炭素酸化物(CO、COなど)を生成することにより、最終的には鉄もしくは鉄窒化物、鉄炭化物の少なくとも1種の磁性金属微粒子であって、表面がほう素、窒素、炭素からなる膜に被覆されている磁性金属微粒子を製造することを特徴とする。
上記[6]に係る磁性金属粒子の製造方法は、金属酸化物粒子を還元する工程と、磁性金属粒子の表面をほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆する工程を一つの熱処理工程で行なうことを特徴とする。本発明の製造方法は、追って説明する比較例の製造方法に比べて、酸素をほとんど含有しないという点で優れている。比較例の製造方法とは、磁性金属粒子を作製した後、自然発火や燃焼(酸化すること)を避けるために、酸素を低濃度で含む不活性雰囲気を徐々に磁性金属粒子に供給することで、表面に薄い酸化膜を形成する磁性金属微粒子の製造方法である。
[7] 上記[6]において、前記熱処理は800〜1700℃の範囲内で行なう。
[8] 本発明の微小体の製造方法は、金属の酸化物を含有する粉末とほう素を含有する粉末及び炭素を含有する粉末を混合した粉末を、窒素を含む雰囲気中で熱処理することにより、ほう素、窒素、炭素からなるワイヤ状若しくは円筒状の微小体を作製することを特徴とする。ここで、微小体は、上記[1]乃至[]のいずれかに係る磁性金属粒子を作製する際に、副生成物として得られる微小体に相当する。
[9] 本発明の磁性金属微粒子及び微小体の混合物の製造方法は、ほう素を含む粒子炭素を含む粒子および金属の酸化物粒子を含有する粉末を、窒素を含む雰囲気中で熱処理することにより、磁性金属粒子と、ほう素、窒素、炭素からなる微小体とを有する生成物を得ることを特徴とする。前記磁性金属粒子はほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されていてもよい。前記窒素を含む雰囲気は、例えば、窒素ガス、窒素ガスにアルゴンガスなどの不活性ガスを混ぜた混合ガス等を用いることができる。
削除
上記[8]又は[9]において、前記熱処理は800℃以上の温度で行われることを特徴とする。より、望ましくは800℃〜1700℃の範囲で熱処理する。
上記[8]又は[9]に係る製造方法は、非常に量産性に優れている。必要な熱エネルギーは従来の製造方法に比べて小さい。また、高真空を必要としている訳ではなく、雰囲気の精密な圧力制御が不要である。不活性なガスを用いている為、熱処理炉の損傷がなく、損傷により微小体に不純物が混入するというような問題もない。さらに爆発性や有毒性の危険もない。原料として用いる酸化物の粉末は、nmサイズの粒子であっても作製および取り扱いが容易である。原料の発火や燃焼が発生し難く、発火等による原料ロスや形状が設計外となる問題や工程中断の問題等が起こり難いということもメリットとして挙げられる。
上記[9]に記載製造方法によって、ほう素、窒素、炭素からなる微小体と磁性金属粒子を有する粉末を作製し、前記粉末から前記磁性金属粒子の少なくとも一部を除去してもよい。磁性金属粒子を全て除去して、ほう素、窒素、炭素からなる微小体のみの粉末にすることが望ましい。すなわち、熱処理後に磁性金属粒子もしくは磁性金属粒子を含む微小体を除去するというプロセスを経る。例えば、熱処理を行っている際に還元された磁性金属粒子が、さらに粒成長して粗大な磁性金属粒子になった場合、除去することが望ましい。
前述のプロセスは、微小体の粉末におけるほう素、窒素、炭素からなる化合物の割合・純度を高める工程である。例えば、この微小体を媒体(液体)に分散させ、磁性金属粒子とほう素、窒素、炭素からなる微小体の比重差(あるいは、金属を含む微小体と金属を含まない微小体の比重差)を利用して、攪拌後の自然沈降や遠心分離等の手法により、磁性金属粒子等を分離・低減する方法を用いることができる(分離法1)。また、磁性金属粒子に磁界を印加して吸引し、吸引されないほう素、窒素、炭素からなる微小体と分離する方法(湿式もしくは乾式)を用いることができる(分離法2)。また、磁性金属粒子を酸などの溶液で化学的に溶解して除去することにより、磁性金属粒子の量を低減する方法を用いることができる(分離法3)。分離法3は溶け残りの残渣や不純物の混入の可能性があるが、磁性金属粒子の低減には効果がある。磁性金属粒子の表面が全て被覆されていて酸などの溶液が浸透しない場合、粉末状の微小体の純度を高めるには、分離法1又は分離法2を行なうことが望ましい。なお、微小体の粉末に金属の粉末が含まれていても、必ずしも問題という訳ではない。微小体は寸法が小さく、粉末のハンドリングが容易ではない。例えば、遷移金属の微粒子の粉末をキャリヤーとして含む粉体であれば、微小体のみからなる粉末に比べてハンドリングし易くなるという利点がある。
削除
本発明に係る微小体は、ほう素、窒素、炭素からなり、ワイヤ状若しくは円筒状であることを特徴とする。前記微小体は、金属酸化物を含有する粉末とほう素を含有する粉末及び炭素を含有する粉末を混合した粉末を、窒素を含む不活性ガス雰囲気中で熱処理し還元することにより生成する。なお、前記ほう素、窒素、炭素からなる微小体は六方晶相若しくは菱面体相であることが望ましい。この微小体は、上記[1]乃至[5]に係る磁性金属粒子を作製する際に、副生成物として得られる。
上記本発明に係る微小体は、金属酸化物を媒介もしくは促進剤として、窒素を含む不活性の雰囲気中で熱処理を行うことにより、ほう素と窒素及び炭素を結合させてほう素、窒素、炭素からなる微小体を生成する。金属酸化物は、例えば、金属もしくは合金の酸化物を用いることができる。特に、遷移金属または遷移金属の少なくとも1種を含む合金を用いることが望ましい。さらに好ましくは、磁性金属の酸化物を用いる。例えば、前記金属もしくは合金は、Fe、Ni、Co、それらの少なくとも1種を含む合金から選ぶことができる。
“微小体”とは、例えば、ナノチューブ、ナノワイヤー、カップスタック構造、立体的原子構造体、ナノ粒子、ナノメートル(nm)オーダーの寸法的特徴を有する構造体、それらの少なくとも一つを含む集合体または粉末(若しくは粉体)のように、微小な物を指す用語として用いる。円筒状の形状を有する微小体は、特にナノチューブであることがより好ましい。“ワイヤ状若しくは円筒状”とは、例えば、線状、棒状、チューブ状、管状、それらのいずれかで中空または中実であるもの、それらのいずれかを連ねて接続したもの、小片(板状片、鱗状もしくはブロック状の片)を継ぎ足して構成した長尺の形状等を含む用語として用いる。
前記微小体は、平均直径が0.5μm以下であることが望ましい。望ましくは平均直径0.01〜0.5μm、さらに望ましくは平均直径0.05〜0.5μmとする。より詳細には、例えば、直径0.1〜0.3μmとすることができる。
なお、原料の金属酸化物として、平均粒径が0.001〜1μmの範囲内にある微細な粉を用いれば、直径0.001〜1μmの範囲内の微小体を得ることことができる。より好ましくは平均粒径0.001〜0.05μmの範囲内の金属酸化物を用いて、直径0.001〜0.05μmの微小体を得る。平均粒径が小さく且つ粒径分布のシャープな原料を用いることにより、平均直径の小さい微小体を得ることができる。
直径とは、例えば、1個の微小体について、ワイヤ状もしくは円筒状の部分の断面(長手方向に直交する向きでの断面)を見たときの外径に相当する。断面が円形でない場合には最大値を直径と見なす。微小体が、長手方向に沿ってゆるやかに変化している直径を有する場合には、長手方向で見たときの最大径と最小径の中間値を微小体の直径として表せばよい。ワイヤ状若しくは円筒状の形状から大きく外れる箇所がある場合には、その箇所を無視し、ワイヤ状若しくは円筒状の部分のみで直径を評価する。
平均直径とは、例えば、ワイヤ状若しくは円筒状の微小体を有する粉末を試料として、電子顕微鏡写真を撮影する。写真内で任意の面積内にある微小体について各々の直径を測定して平均値を求める。すなわち、N個の微小体について(N≧50個)、前記直径を測定し、平均直径=(測定した直径の総和)/Nとして表わす。写真に代えて、イメージを取得し、パソコンと画像処理ソフトを利用して直径を測定してもよい。
10] 本発明微小体は、ほう素、窒素、炭素からなる微小体であり、円筒状であり、外径Roと内径Riの比が、(Ri/Ro)≦0.8となる部位を備えることを特徴とする。Ri/Roの比が1に近いと、壁の厚みが小さくなるので微小体の重量が少なくなり、結果として比表面積が大きくなる。本発明に係るほう素、窒素、炭素からなる微小体は、(Ri/Ro)の比が1に近い箇所を有するが、内径が小さくなっている箇所もある。例えば、円筒形状の終端や円筒形状が屈曲している箇所において、内径が小さくなることもあるが、実用的には差し支えない。
このほう素、窒素、炭素からなる微小体は、チューブの壁を構成するほう素、窒素、炭素からなる化合物の原子層を多層に形成することができ、節や架橋を増やすように生成することもできる。従って、ワイヤ状若しくは円筒状の微小体の壁の厚さを厚くして、(Ri/Ro)が小さい微小体を製造することも可能である。なお、Riはチューブを長手方向にほぼ垂直な断面でみたときの内径(空洞の径に相当)であり、節の断面などは含まない。Roはチューブを長手方向にほぼ垂直な断面でみたときの外径に相当する。
上記の本発明に係る微小体は、菱面体相のほう素、窒素、炭素からなる微小体と六方晶相のほう素、窒素、炭素からなる微小体の混合物であってもよい。また、本発明に係る微小体は、菱面体相と六方晶相を有するほう素、窒素、炭素からなる化合物であってもよい。
11] 本発明の他の微小体は、ほう素、窒素、炭素からなり、円筒状であって内部に節もしくは架橋を有することを特徴とする。ここで、“節”とは筒状(あるいは管状)の微小体の内部を複数の空洞に分離したり、複数の区画に分割することができる部材に相当する。“架橋”とは、筒状の微小体の内壁の任意の部分同士を接続する部材に相当する。架橋がより集まって節を構成することも可能と考えられる。節の面は、管の壁や円筒の壁に対して、平行な配置ではなくむしろ直交するような配置に近い関係にある。節が複数個ある場合、節同士の間隔は例えば0.5d以上とする。ここで、dは節と節の中間における円筒状の部分の直径dに相当する。また、この微小体は、複数個の節を備えていても外径や壁面厚さが一方的に漸減するとは限らず、むしろ増加させることも可能であり、長尺の微小体を得ることができる。
発明の他の微小体は、ほう素、窒素、炭素からなるり、円筒状であって、その長手方向とほう素、窒素、炭素からなる化合物の六方晶構造あるいは菱面体構造のc面との成す角度が1°以上であることを特徴とする。望ましくは5°以上とする。ここで、c面とは層状構造の積層面を意味しており、六方晶構造あるいは菱面体構造においては、c軸方向に直交する面を指す。上記特徴は、微小体の長手方向と結晶面の積層方向が異なることを表している。それゆえ、この微小体は、次に述べる[12]の特徴を発現する。
12] 本発明の他の微小体は、ほう素、窒素、炭素からなり、円筒状であって、その内外壁には六方晶構造あるいは菱面体構造のc面のエッジが現れていることを特徴とする。ここで、c面のエッジとは積層面の端部を意味しており、円筒の内壁及び外壁がc面ではなく、積層面の断面であることを表している。
13] 本発明の磁性金属微粒子及び微小体の混合物は、ほう素、窒素、炭素からなるで被覆された磁性金属微粒子と、ほう素、窒素、炭素からなるワイヤ状若しくは円筒状の微小体とを備えることを特徴とする。
ワイヤ状もしくは円筒状の部分は、成長方向が一つとは限らず、複数の成長方向を有するものであってもよい。また、ワイヤ状もしくは円筒状のほう素、窒素、炭素からなる化合物は、ほう素、窒素、炭素からなる膜から直接成長させてもよいし、金属酸化物を還元した磁性金属粒子から直接成長させてもよい。磁性金属粒子は、ほう素、窒素、炭素からなる微小体の先端部もしくは中央部のいずれに配置されていてもよい。配置の状態としては、1個の磁性金属粒子に1個のほう素、窒素、炭素からなる微小体に設けた構造(あるいは接合、接続、結合、連結、連接した構造)、あるいは1個の磁性金属粒子に複数のほう素、窒素、炭素からなる化合物を設けた構造が挙げられる。他の配置状態としては、磁性金属粒子が炭素微小体に内包された構造(あるいは被覆、嵌合、埋設、包含、巻回、抱持、担持などの構造)がある。製造方法で原料や熱処理等の条件を変えることで、磁性金属粒子の配置状態は変わりうる。前記磁性金属粒子は、遷移金属または遷移金属の少なくとも1種を含む合金で構成されることが望ましい。さらに望ましくは、前記磁性金属粒子を例えばFe、Ni、Co、それらの少なくとも1種を含む合金から選ばれる組成を有するものとする。
上記本発明に関わる実施の形態について、説明する。上記本発明は、遷移金属の金属粉末原料、なかでもFe、Co、Niなどが窒化ほう素(BN)形成の触媒の役割を果たし、窒素雰囲気中で前記金属粉末とほう素(B)を2000℃付近で加熱すると、磁性金属粒子を核として窒化ほう素が形成することに着目した。さらには出発原料を金属ではなくFe、Co、Niで代表される遷移金属の酸化物と、ほう素及び炭素の粉末にしたところ、800℃〜1700℃で酸化物が還元されると同時にほう素、窒素、炭素からなる化合物が生成し、磁性金属粒子がほう素、窒素、炭素からなる膜に内包された新規な磁性金属粒子が生成することを見出したものである。
上記本発明に係る磁性金属粒子等の出発原料である金属酸化物、ほう素、炭素の原料の考え方、および数値限定理由などについて述べる。本発明に係る酸化物を構成する金属(以下、Mとして表わす)としては遷移金属またはそれら合金(特に磁性材料)が好ましい。より好ましくはFe、Co、Ni、Cr、Mn、Mo、Pd、Irまたはそれらを含む合金が適している。Fe、Co、Ni、Cr、Mn、Mo、Pd、Irは、M−B結合(Mは金属、Bはほう素)の標準生成エンタルピーをHM−B、M−C結合(Cは炭素)の標準生成エンタルピーをHM−C、M−N結合(Nは窒素)の標準生成エンタルピーをHM−N、と表した場合、
M−B, HM−C<HM−N
という関係が成立し、窒化物よりもほう化物、炭化物が形成しやすい。その結果、熱処理過程においてほう素、炭素を含んだ金属粉末が形成され、窒素がガス状で上記金属粉末の周囲に均一に存在する場合には最終的に上記金属粉末に含まれるほう素と窒素及び炭素とが結合して磁性金属粒子の表面を均一にほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆することが容易である。金属酸化物(M)としては従来より状態図で示されているものでよく、例えばFeの場合はFe、Fe、FeOが挙げられる。
また、ほう素供給源となる原料の粉末としてはほう素が適しているが、ほう素を含有する金属であってもよい。ほう素を含有する金属(M)としては、M−B結合の標準生成エンタルピーをHM−B、M−N結合の標準生成エンタルピーをHM−N、と表した場合、
M−B>HM−N
という関係が成立するものが好ましく、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、La、Hf、Taが挙げられる。ほう酸のように化合物中にほう素と酸素の結合が存在する化合物は、Bで代表されるほう素酸化物が熱力学的に安定となり、Bの供給源とはならないので好ましくない。
また、炭素供給源となる原料の粉末としては、グラファイトやカーボンブラック、天然黒鉛等の炭素粉が適しているが、炭素を含む化合物であってもよい。すなわち石炭や活性炭、コークスや脂肪酸、ポリビニルアルコールなどの高分子、B−C化合物、金属を含む炭化物であってもよい。従って、特許請求の範囲や課題を解決するための手段において、“炭素粉末”は、炭素粉や、炭素を含む化合物のいずれも包含する用語として用いている。ただし、被膜の炭素純度を高くするためには、炭素粉を用いるとよい。
(反応過程について)
FeとB及びCが反応することにより、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFe粒子、ほう素、窒素、炭素からなるチューブ若しくはほう素、窒素、炭素からなるワイヤが生成する反応過程を説明する。図2は反応過程を模式的に示したものである。図2(1.)は原料の状態を表している。図2(2.)は反応の初期段階の様子を示している。すなわちBがFe中の酸素と結合してBが生成し、あるいはCがFe中の酸素と結合してCOやCOで代表される炭酸ガスが生成し、還元されたFe粒子が余剰のBやCの側近に存在している。Bは熱処理の際、液相または気相状態となっている。さらに反応が進行した様子を図2(3.)に示す。この段階ではBがFeと反応することにより、Fe−B化合物が生成するか、あるいはCがFeに固溶してFe−C化合物が生成する。粉体の組織は図示したように、完全なFe−A(AはB、Cの少なくとも一つを指す)化合物の粒、FeへのAの拡散が不完全な粒、あるいはFeを芯部として表面付近をFe−A化合物とする粒などが存在する。さらに反応が進行すると図2(4.)に示したように、Fe−A化合物中のAが雰囲気中のN原子と反応しほう素、窒素、炭素からなる化合物の核が粒子表面の至る所に生成する。ここではFe−AよりもA−N結合の標準生成エネルギーが小さいことが反応の駆動力となっている。これらほう素、窒素、炭素からなる化合物の核が成長する際、Aが粒子内部から表面へと拡散してくる。その結果、粒子内部はFeのみが残存し、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFe粒子が生成する。またAが過剰に存在する場合は、ほう素、窒素、炭素からなる化合物がFeを被覆するに留まらず、チューブ状もしくはワイヤ状となって伸びていく。図2(5.)はほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFe粒子およびほう素、窒素、炭素からなるチューブの模式図である。
金属酸化物の粉末(a粉末)の平均粒径は0.001〜1μmが好ましい。平均粒径0.001μm未満の粉末は作製困難であり実用的でない。平均粒径が1μmを越えると粒の中心部まで酸素を十分に還元することができず、均一な磁性金属粒子を得ることは容易ではない。ほう素粉末(b粉末)の平均粒径は0.01〜100μmが好ましく、さらに1〜50μmが好ましい。0.01μm未満の平均粒径のほう素粉末は高価であり実用的でない。また、平均粒径が100μmを越えると混合粉末中でのb粉末の分散に偏りが生じ、最終的に磁性金属粒子を均一に被覆することが難しくなる。また炭素粉末(c粉末)の平均粒径は0.01〜100μmが好ましく、さらには0.1〜と50μmが好ましい。0.1μm未満の平均粒径の炭素粉末は高価であり実用的でない。また、平均粒径が100μmを越えると混合粉末中でのb粉末の分散に偏りが生じ、最終的に磁性金属粒子を均一に被覆することができなくなる。a粉末とb粉末及びc粉末との混合比は、a粉末が質量比で5〜75%の範囲となることが好ましい。残部がb粉末とc粉末の混合粉(b+c粉末)となるが、b+c粉末におけるb粉末とc粉末の混合比については限定しない。b+c粉末の質量比が25%未満であると、ほう素や炭素が不足することにより金属酸化物の還元が不十分となる。b+c粉末の質量比が95%を越えると還元される金属の体積率が極端に小さくなり実用的ではない。
a粉末とb+c粉末の混合にはV型混合機や、粉砕機(例えば、ライカイ機のように粉砕と混合を兼ねる装置)や、乳鉢などを使用する。混合粉末はアルミナ、窒化ほう素等の耐熱るつぼに所定量を充填して所定の条件で加熱処理される。熱処理時の雰囲気は窒素ガス雰囲気またはアンモニアガス雰囲気またはそれらを含む混合ガス雰囲気中が好ましい。混合ガスはアルゴン、ヘリウム等の不活性ガスとの混合でもかまわない。空気などの酸素を含むガスは還元反応の妨げとなるため適していない。熱処理温度は800℃〜1700℃が好ましく、さらに好ましくは1000℃〜1600℃の範囲が好ましい。1000℃未満では反応が完了するまでの所要時間が長くなる。800℃未満では反応自体が進行しない。非酸素雰囲気中で1600℃を越えると、炉部材として使用している酸化物セラミックスの分解により酸素が放出されることが懸念されると同時に例えばアルミナ製ルツボが短期間で破損する場合がある。1700℃を越えるとルツボだけでなく、設備自体に耐熱部材の使用が不可欠になり、製造コスト高となり工業化に適していない。
上述の本発明によると、遷移金属の酸化物(a粉末)とほう素粉末(b粉末)及び炭素粉末(c粉末)を窒素雰囲気中で800〜1700℃の温度で加熱すると、上記金属酸化物がほう素、窒素、炭素からなる微小体形成の触媒の役割を果たし、平均直径0.5μm以下のワイヤ形状のほう素、窒素、炭素からなる微小体粉末を製造できる。
a粉末の酸化物を構成する金属としては遷移金属またはそれら合金(特に磁性材料)が好ましく、より好ましくはFe、Co、Ni、Cr、Mn、Mo、Pd、Irまたはそれらを含む合金が適している。金属酸化物(M)としては従来より状態図で示されているものでよく、例えばMがFeの場合はFe、Fe、FeOが挙げられる。上記金属酸化物は窒化ほう素形成の過程で還元され、最終的には磁性金属粒子となる。
また、ほう素供給源となる原料の粉末としてはほう素が適しているが、ほう素を含有する金属であってもよい。ほう素を含有する金属(M)としては、M−B結合の標準生成エンタルピーをHM−B、M−N結合の標準生成エンタルピーをHM−N、と表した場合、
M−B>HM−N
という関係が成立するものが好ましく、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、La、Hf、Taが挙げられる。ほう酸のように化合物中にほう素と酸素の結合が存在する化合物は、Bで代表されるほう素酸化物が熱力学的に安定となり、Bの供給源とはならないので好ましくない。
また、炭素供給源となる原料の粉末としては、グラファイトやカーボンブラック、天然黒鉛等の炭素粉が適しているが、炭素を含む化合物であってもよい。すなわち石炭や活性炭、コークスや脂肪酸、ポリビニルアルコールなどの高分子、B−C化合物、金属を含む炭化物であってもよい。従って、特許請求の範囲や課題を解決するための手段において、“炭素粉末”は、炭素粉や、炭素を含む化合物のいずれも包含する用語として用いている。ただし、被膜の炭素純度を高くするためには、炭素粉を用いるとよい。
金属酸化物の粉末(a粉末)の平均粒径は0.001〜1μmが好ましい。平均粒径0.001μm未満の粉末は作製困難であり実用的でない。また平均粒径が1μmを越えると粒の中心部まで酸素を十分に還元することができず、触媒として十分機能しない。またほう素粉末(b粉末)の平均粒径は0.01〜100μmが好ましい。0.01μm未満の平均粒径のほう素粉末は高価であり実用的でない。また平均粒径が100μmを越えると混合粉末中でのb粉末の分散に偏りが生じ、最終的に磁性金属粒子を均一に被覆することが難しくなる。a粉末とb粉末との混合比は、b粉末が重量比で25〜95%の範囲となることが好ましい。b粉末の重量比が25%未満であるとほう素が不足して窒化ほう素の生成が不十分となる。また粉末bの配合比が95%を越えると粉末aが少なくなって触媒機能が低下し、窒化ほう素の形成が不十分となる。
上記a粉末とb粉末の混合にはV型混合機や乳鉢などを使用する。混合粉末はアルミナ、窒化ほう素等の耐熱ルツボに所定量を充填して所定の条件で熱処理される。熱処理時の雰囲気は窒素ガス雰囲気または窒素ガスを含む混合ガス雰囲気中が好ましい。混合ガスにおいてはAr、He等の不活性ガスとの混合でもかまわない。空気などの酸素を含むガスは適していない。熱処理温度は800℃〜1700℃が好ましく、更に好ましくは1000℃〜1400℃の範囲が好ましい。1000℃未満では反応が完了するまでの所要時間が長くなる。800℃未満では反応自体が進行しない。不活性ガス雰囲気中で1400℃を越えると、炉部材として使用している酸化物セラミックスの分解により酸素が放出されることが懸念されると同時に例えばアルミナ製ルツボが短期間で破損する場合がある。1700℃を越えるとルツボのみならず設備自体に耐熱部材の使用が不可欠になり、製造コスト高となり工業化に適していない。
上記方法によって得られたほう素、窒素、炭素からなる化合物の粉末は、X線回折測定により結晶構造を同定すると、六方晶構造のほう素、窒素、炭素からなる化合物と菱面体の窒化構造のほう素、窒素、炭素からなる化合物の二つのピークを検出できる。更に、TEM観察により粉体組織を観察すると、図8や図10のように円筒状のほう素、窒素、炭素からなる化合物が形成していることが確認でき、EDX分析からほう素、窒素、炭素からなる化合物であることを同定した。
以上説明したように、本発明の磁性金属粒子およびその製造方法を用いることにより、安全且つ簡便で工業的利用に適した被膜を磁性金属粒子表面に付与した磁性金属粒子を得ることができる。さらに、磁性金属粒子を製造する際に副生成物に係る微小体とその製造方法を得ることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。ただし、これら実施例により本発明が必ずしも限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒径0.03μmのα−Fe粉(a粉末)5gと平均粒径30μmのほう素粉(b粉末)2.5gと平均粒径5μmの炭素粉(c粉)2.5gを各々秤量し、a粉末の配合比が質量比で50%になるよう各粉末をV型混合機に投入して10分間混合した。ほう素粉の配合比は25mass%であり、炭素粉の配合比は25mass%であり、双方を合わせて50mass%含有する。この混合粉末をアルミナ製ボートに適量充填し、炉の中に配置し、流量が2(l/min)の窒素ガス気流中で、室温から3℃/minの速度で昇温した後、1100℃で2時間保持して室温まで炉冷した。熱処理前の混合粉末は赤黒色であったが、熱処理後の粉末は灰色に変色していた。
熱処理後の各粉末についてX線回折測定(Cu,Kα線)を行なったところ、図1に示すような回折パターンが得られた。以下、ほうそ、窒素、炭素からなる化合物をB/C/N化合物と称する。h−B/C/Nの(002)ピークの2θは26.6°と26.8°(ピーク分離後)であり、六方晶窒化ほう素(2θ=26.7°)に近い角度で2本の回折ピークが重なり合っていることがわかる。また、グラファイト炭素の2θ=26.2に比べて高角度である。特に2θ=26.6°は六方晶BNとグラファイトCの中間の値であり、図1の回折パターンはほう素、窒素、炭素からなる化合物の生成を示唆している。更に2θ:20°〜80°の範囲でX線回折パターンを測定したところ、h−B/C/N以外にα―Fe相を検出した。リガク製解析ソフト「Jade5」を用いてFeの(110)ピークから求めたFeの粒径は89nmであった。また、表1に、ほう素粉+炭素粉の配合比、熱処理条件、X線回折パターンより検出した各相およびFeの粒径をまとめた。さらに、この灰白色粉の磁気特性をVSMにて測定した結果を表2に示す。飽和磁化は後述する比較例2の値の20倍以上であり、X線回折測定の結果と合わせてFeがFeに還元されていることがわかる。さらに、この灰白色粉から永久磁石で吸い上げた粉末だけをPCT試験機にて湿度100%、温度120℃、24時間の耐食試験を行なった。耐食試験前後の飽和磁化の変換と、それによって分かる減磁率を表3に示した。さらに、灰化法によって含有される酸素量の分析を行なった。
(実施例2)
α−Fe粉の代わりにFe粉(平均粒径0.5μm)を用いた以外は実施例1と同様にして灰色粉末を作製し、X線回折、VSM測定およびPCT試験を行なった。
実施例3
α−Fe粉、ほう素粉末及び炭素粉末の各配合比を質量比で80%、10%、10%とした以外は実施例1と同様にして混合粉末を熱処理してX線回折、VSM測定を行なった。
(比較例2)
熱処理温度を500℃とした以外は実施例1と同様にして混合粉末を熱処理してX線回折、VSM測定を行なった。
(比較例3)
平均粒径20nmのFe粉(真空冶金株式会社製超微粒子)について、実施例1と同条件で耐食試験を行なった。結果を表3に示す。
Figure 0004257645
Figure 0004257645
Figure 0004257645
(実施例
Niを含有するFeの酸化物の粉末5gと、ほう素粉2.5g、炭素粉2.5gをV型混合機に投入して混合した。この混合粉末をアルミナ製ボートに適量充填し、炉の中に配置し、流量が2(l/min)の窒素ガス気流中で、室温から3℃/minの速度で昇温した後、1100℃で2時間保持して室温まで炉冷した。熱処理後の粉末について観察したところ、ほう素、窒素、炭素からなる化合物で表面を被覆された磁性金属粒子を得た。EDXによって組成分析したところ、はNiを含有するFeであることがわかった。
(実施例
磁性金属粒子とほう素、窒素、炭素からなる化合物の分離操作について説明する。図3は、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属粒子およびほう素、窒素、炭素からなる微小体の製造工程図を示すものである。被覆された磁性金属粒子を製造する場合、製造工程は図3のS1→S2→S3→S4となる。S2では原料の粉末を入れた窒化ほう素製ルツボ42を管状炉43中で熱処理した。S2で得られた熱処理粉末は被覆された磁性金属粒子と微小体の混合粉末41であるため、被覆された磁性金属粒子はS3、S4の分離精製の工程を経て回収された。S3工程では、熱処理粉末をアセトンやエタノールなどの有機溶媒で代表される媒体45中に分散させたものを洗浄槽44で攪拌させ、被覆された磁性金属粒子を自然沈降させた。攪拌の手段として洗浄槽44に超音波を印加すべく超音波洗浄装置46を用いた。なお、超音波印加に代えて、ガラス棒による手動攪拌やペンシルミキサーなどの攪拌機を攪拌の手段として使用したところ、十分に攪拌することができた。
S4工程では、上澄み液47を取り除いて沈殿物を乾燥させることによりほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属粒子48が回収された。同時に上澄み液を乾燥させるとほう素、窒素、炭素からなる微小体49が回収された。本実施例の工程ではほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属粒子とほう素、窒素、炭素からなる微小体をほぼ同時に得ることが出来た。なお、特にほう素、窒素、炭素からなる微小体のみを製造するために、製造工程として、図3のS1→S2→S5→S6という工程を経たところ、ほう素、窒素、炭素からなる微小体を得ることができた。S5工程は、処理槽51で塩酸や硫酸などの酸性溶液51によって熱処理粉末41b中の磁性金属粒子を溶解させる工程である。酸性溶液51中に熱処理粉末41bを浸漬させた後、沈殿物を回収した。S6工程は、沈殿物を水洗した後、乾燥させる工程である。S5で得られた沈殿物に純水を適量注ぎ、ガラス棒52で攪拌した後、再び沈殿させて上澄み液を除去後、乾燥させることによりほう素、窒素、炭素からなる微小体53の粉末が得られた。酸性溶液の完全除去のために、S6工程を数回繰り返した。
図4は、電子顕微鏡(TEM)で観察した本発明に係る粒子構造の顕微鏡写真であり、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFe粒子を示している。図5は、図4の構造を模式的に説明するための概略図である。図5に示すように、球状のFe粒子1は周囲をほう素、窒素、炭素からなる膜2で被覆されている。このほう素、窒素、炭素からなる膜2中の積層構造の詳細は図7に示す。図4の写真では、ほう素、窒素、炭素からなる膜2で被覆されたFe粒子1の前に他の粒子3,4があるため、ほう素、窒素、炭素からなる膜2の下側が隠されているが、実際はFe粒子1の表面は全てほう素、窒素、炭素からなる膜2で被覆されている。図4のほう素、窒素、炭素からなる膜の様子をさらに拡大した写真を図6に示す。図7は、図6の構造を模式的に説明するための概略図である。ほう素、窒素、炭素からなる膜2は、Fe粒子1の表面に沿って層を為している。図6のほう素、窒素、炭素からなる膜中における積層構造の一部を図7に模写した。層のピッチはほぼ一定であり、緻密な膜が形成されている。これらの写真では、ほう素、窒素、炭素からなる膜中の積層構造が明瞭に見えるように、電子顕微鏡の焦点をあわせている。したがって、ほう素、窒素、炭素からなる膜の断面が露出してる訳ではない。
(実施例6)
実施例1で得たほう素、窒素、炭素からなる化合物とFeの混合粉末において、ほう素、窒素、炭素からなる化合物とFeを分離した。ほう素、窒素、炭素からなる化合物とFeを分離するため、アセトン500cc(0.5×10−3)の中に前記混合粉末5gを投入して5分間超音波洗浄を施し、上澄み液と沈殿物を分離した。上澄み液47をドラフト内で更に24時間放置してアセトンを乾燥させ、ほう素、窒素、炭素からなる微小体49の粉末(ほう素、窒素、炭素からなる化合物粉末と称する)を回収した。
このほう素、窒素、炭素からなる化合物粉末を透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察したところ、図8の写真に示すような円筒状の組織を有する円筒状微小体が観察された。EDXによる組成分析の結果、この円筒状微小体はほう素、窒素、炭素からなる化合物であった。実施例6の製造工程は、粉末混合工程(S1)、雰囲気中熱処理工程(S2)、粉末を分散させた媒体への超音波印加工程(S3)、ほう素、窒素、炭素からなる微小体の分離・乾燥工程(S4)を有し、図3の工程フローと概略図と同様である。
図9は、図8の写真の構造の一部を模写した円筒状微小体80の概略図である。図10は図8の写真の一部を拡大した写真である。図11は図9の写真の構造を模写した概略図である。図9の円筒状微小体は外径が約70nmであり、Ri/Roが0.3であった。また図8および図10において、円筒の壁81,82に相当する部分の格子縞は、長手方向に対して平行ではない。複数の箇所で分度器にて角度を測定した結果、円筒の壁の外周面に対して格子縞の傾斜角度が12.5〜14°程度であった。前記傾斜角度が例えば10°や16°等のように測定される箇所では、外周面が円筒の長手方向に対して傾いているので、円筒の長手方向に対しては約12.5〜14°程度の傾斜角度であると考えられる。孔83を構成する円筒の内周面は外周面に比べて平坦ではない。この格子縞の間隔は0.3nmであり、六方晶構造のc面(すなわち、(002)面)に相当している。円筒の内外壁は一般的なカーボンナノチューブに見られるc面ではなく、積層したc面のエッジが現れている。格子縞を為している構造は、立体的には、カップ形(もしくはコーン型)の構造が積み重なった構造、すなわちスタック構造になっている。格子縞の層の向きは図9に示す矢印の向きに相当する。
(実施例7)
実施例6と同様にしてほう素、窒素、炭素からなる化合物粉末をTEM観察した結果、図12の写真に示すような節を多数有する円筒状微小体90が観察された。節93と壁91に囲われた箇所は中空部92となっている。EDXによる組成分析の結果、この円筒状微小体はほう素、窒素、炭素からなる化合物であった。実施例7の製造工程は、実施例6と同様である。図13は、図12の写真の構造の一部を模写した円筒状微小体の概略図である。図14は図12の写真の一部を拡大した写真である。図15は図14の写真の構造を模写した概略図である。図12より、この円筒状微小体90の外径は約70nmであり、Ri/Roは0.4であった。また図12および図14において、微小体の壁91に相当する部分の格子縞は、内外壁に対して平行である。この格子縞の間隔は0.3nmであり、六方晶構造のc面(すなわち、(002)面)に相当している。図15に模写した格子縞は図14の一部であり、壁91にはほぼ全体にわたって表面に沿った格子縞が観察される。すなわち図12に示す円筒状微小体90はc面をU字型に湾曲させた「節」が積層した竹状構造となっている。なお、図12及び図13中の横棒は100nmの寸法を表わし、図14及び15中の横棒は10nmの寸法を表わす。
磁気テープ、磁気記録ディスク等の磁気記録媒体や、電波吸収体、インダクタ、プリント基板等の電子デバイス(ヨークなどの軟磁性形状体)の原材料に用いる磁性金属粒子およびその製造方法として利用することができる。さらに、磁性金属粒子を形成する際の副生成物である微小体およびその製造方法として利用することができる。
熱処理後の混合粉末のX線回折パターンを示すグラフである。 FeとBが反応することにより、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されたFe粒子等が生成する反応過程を説明する概略図である。 被覆された磁性金属粒子およびほう素、窒素、炭素からなる微小体の製造工程図である。 電子顕微鏡で観察した本発明に係る粒子構造の顕微鏡写真である。 図5の構造を模式的に説明するための概略図である。 図4の粒子構造の一部を拡大した顕微鏡写真である。 図6の構造を模式的に説明するための概略図である。 電子顕微鏡で観察した本発明に係る粒子構造の顕微鏡写真である。 図8の写真の構造を模写した概略図である。 図8の一部を拡大した顕微鏡写真である。 図10の写真の構造を模写した概略図である。 電子顕微鏡で観察した本発明に係る粒子構造の顕微鏡写真である。 図12の写真の構造を模写した概略図である。 図12の写真の一部を拡大した顕微鏡写真である。 図14の写真の構造を模写した概略図である。
符号の説明
1 Fe粒子、 2 ほう素、窒素、炭素からなる膜、 3 他の粒子、
4 他の粒子、
41 混合粉末、 41b 熱処理粉末、 42 ルツボ、 43 管状炉、
44 洗浄槽、 45 媒体、 46 超音波洗浄装置、 47 上澄み液、
48 ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属粒子、
49 ほう素、窒素、炭素からなる微小体、
50 酸性溶液、 51 処理槽、 52 ガラス棒、
53 ほう素、窒素、炭素からなる微小体、
80 円筒状微小体、 81 円筒の壁、 82 円筒の壁、 83 孔
90 円筒状微小体、 91 壁、 92 中空部、 93 節

Claims (12)

  1. 磁性金属微粒子の表面がほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆されており、平均粒径が1μm以下であることを特徴とする磁性金属微粒子。
  2. 前記磁性金属微粒子の磁性金属は、Fe、Ni、Co、それらの少なくとも1種を含む合金から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の磁性金属微粒子。
  3. 前記ほう素、窒素、炭素からなる膜は、六方晶構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の磁性金属微粒子。
  4. 前記ほう素、窒素、炭素からなる膜は、厚さ100nm以下の膜であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁性金属微粒子。
  5. 前記ほう素、窒素、炭素からなる膜は、結晶の格子面もしくは積層面が2層以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁性金属微粒子。
  6. 金属の酸化物を含有する粉末とほう素を含有する粉末及び炭素を含有する粉末を混合した粉末を、窒素を含む雰囲気中で800〜1700℃の温度で熱処理することにより、ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属微粒子を得ることを特徴とする磁性金属微粒子の製造方法。
  7. 金属の酸化物を含有する粉末とほう素を含有する粉末及び炭素を含有する粉末を混合した粉末を、窒素を含む雰囲気中で熱処理することにより、ほう素、窒素、炭素からなるワイヤ状若しくは円筒状の微小体を作製することを特徴とする微小体の製造方法。
  8. ほう素を含む粒子と炭素を含む粒子および金属の酸化物粒子を含有する粉末を、窒素を含む雰囲気中で熱処理することにより、磁性金属微粒子と、ほう素、窒素、炭素からなる微小体とを有する生成物を得ることを特徴とする磁性金属微粒子及び微小体の混合物の製造方法。
  9. ほう素、窒素、炭素からなり、円筒状であり、外径Roと内径Riの比が、(Ri/Ro)≦0.8となる部位を備えることを特徴とする微小体。
  10. ほう素、窒素、炭素からなり、円筒状であって内部に節もしくは架橋を有することを特徴とする微小体。
  11. ほう素、窒素、炭素からなり、円筒状であって、その内外壁には六方晶構造あるいは菱面体構造のc面のエッジが現れていることを特徴とする微小体。
  12. ほう素、窒素、炭素からなる膜で被覆された磁性金属微粒子と、ほう素、窒素、炭素からなるワイヤ状若しくは円筒状の微小体とを備えることを特徴とする磁性金属微粒子及び微小体の混合物。
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