JP4257510B2 - 引き違い戸 - Google Patents

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JP4257510B2
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重雄 笠井
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的重量の重い引戸(扉)をスムーズに開閉自在にした引き違い戸に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の引き違い戸として、図19及び図20に示すものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この引き違い戸1は、図19,図20(a)〜図20(d)に示すように、左右一対の引戸2L,2Rを使用したものである。この左側の引戸2Lの上端部は上側の走行ユニット3Lを介して上側のガイドレール5の下段5bに往復移動自在に支持されていると共に、該左側の引戸2Lの下端部は下側の走行ユニット4Lを介して下側のガイドレール6の上段6aに往復移動自在に支持されている。
【0004】
また、右側の引戸2Rの上端部は上側の走行ユニット3Rに一対の平行リンク7a,7aを介して上側のガイドレール5の上段5aに往復移動自在に支持されていると共に、該右側の引戸2Rの下端部は下側の走行ユニット4Rに一対の平行リンク7b,7bを介して下側のガイドレール6の下段6bに往復移動自在に支持されている。
【0005】
そして、図20(a)に示すように、左右一対の引戸2L,2Rは全閉位置時に左右フラット配置の状態(両引戸2L,2Rの各表面が面一に並ぶ状態)にあり、この左右一対の引戸2L,2Rがフラットになっている状態より、左側の引戸2Lを開ける場合には、図20(b)の矢印Xに示すように、右側の引戸2Rを各走行ユニット3R,4Rの上下各一対の平行リンク7a,7a及び7b,7bを介して手前に引いて内側位置P1から外側位置P2に移動させ、次に、図20(b)の矢印Yに示すように、左側の引戸2Lを上下一対のガイドレール5,6に沿って右側へ走行させ、図20(c)に示すように、左側の引戸2Lを全開位置に移動させて右側の引戸2Rと引き違い状態に配置する。
【0006】
また、図20(a)に示すように、左右一対の引戸2L,2Rがフラットになっている状態より、右側の引戸2Rを開ける場合には、図20(b)の矢印Xに示すように、右側の引戸2Rを各走行ユニット3R,4Rの上下各一対の平行リンク7a,7a及び7b,7bを介して手前に引いて内側位置P1から外側位置P2に移動させ、次に、右側の引戸2Rを上下各一対の平行リンク7a,7a及び7b,7bを介して外側位置P2に吊り下げた状態で、図20(d)の矢印Yに示すように、右側の引戸2Rを上下一対のガイドレール5,6に沿って左側に走行させ、右側の引戸2Rを全開位置に移動させて左側の引戸2Lと引き違い状態に配置する。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−121013号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2003−129735号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の引き違い戸1では、右側の引戸2Rを開閉するために片持ち支持の平行リンク7a,7bを利用しているため、重量の重い引戸の場合には、平行リンク7a,7bに大きな曲げ強度が掛かって該平行リンク7a,7bに捻れ等が発生し易く、僅かな摩擦等があるとスムーズに開閉することが難しかった。また、左側の引戸2Lを開閉する場合に、その都度、右側の引戸2Rを内側位置P1から外側位置P2に移動させておかなければならないため、その開閉作業が煩雑であった。
【0010】
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、重量の重い引戸でも常に容易かつスムーズに開閉することができる引き違い戸を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、少なくとも左右一対の引戸の上,下端部に走行ユニットをそれぞれ設け、この各走行ユニットを前記少なくとも左右一対の引戸の上,下側に対向する位置に配設された上下一対のガイドレールに走行自在に係合させ、全閉位置時に左右フラット配置の前記少なくとも左右一対の引戸を、開位置時に引き違い状態に配置自在にした引き違い戸において、前記各走行ユニットを、前記各ガイドレールに沿って左右方向に走行するX軸ローラを備えたX軸キャリッジと、前端部に前記引戸が取り付けられ、かつ前記X軸キャリッジに取り付けられた前後ガイドレールに沿って前後方向に走行するY軸ローラを備えると共に、前進時に前記各ガイドレールに沿って左右方向に走行するX−Y軸ローラを備えたY軸キャリッジと、これらX軸キャリッジとY軸キャリッジとの間に介在され、該Y軸キャリッジを常に後退方向に付勢する付勢手段とで構成し、前記各ガイドレールの前記全閉位置時の各引戸の各Y軸キャリッジのX−Y軸ローラに対向する位置に、前後方向から左右方向に円弧状に延びるガイド部を有したガイドブロックを設けたことを特徴とする。
【0012】
この引き違い戸では、引戸を手前に引くと、Y軸キャリッジのX−Y軸ローラがガイドレールのガイドブロックを走行して引戸が前方向の内側位置から外側位置に飛び出し、この後で、引戸を左右方向に押すと、X軸キャリッジのX軸ローラ及びY軸キャリッジのX−Y軸ローラがガイドレールに沿って左右方向に走行して引戸が開かれる。これにより、従来の平行リンク等が不要となり、重量の重い引戸でも常に容易かつスムーズに引戸が開閉される。また、左右の一方の引戸を開閉する場合でも、従来のように、その都度、他方の引戸を内側位置から外側位置に移動させておく必要がなく、その分、引戸の開閉作業が容易となる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1記載の引き違い戸であって、前記X軸キャリッジの前記前後ガイドレールに相対向する位置に、ロッドを前後方向に摺動自在に支持する円筒状の軸受部材を固定し、前記Y軸キャリッジの前記ロッドの前端に対向する位置に球面軸受を固定すると共に、該Y軸キャリッジの前記ロッドの後端側に対向する位置に円弧状の長孔を形成し、前記ロッドの前端を前記球面軸受の可動部に固定すると共に、該ロッドの後端にバランスレバーを取り付け、このバランスレバーの一端側に摺動部材を突設し、この摺動部材を前記円弧状の長孔内に摺動自在に支持して、前記Y軸キャリッジを前記球面軸受を中心に回転自在にすると共に前記ロッドを介して前後方向に移動自在にし、かつ前記Y軸キャリッジの前記バランスレバーの他端側に該バランスレバーの該Y軸キャリッジに対する平行状態を維持するストッパを突設すると共に、前記Y軸キャリッジと前記バランスレバーとの間に該バランスレバーを前記ストッパに常に当接する方向に付勢する付勢部材を介在したことを特徴とする。
【0014】
この引き違い戸では、引戸を手前に引くだけで、Y軸キャリッジが球面軸受を中心に回転すると共に、付勢部材の付勢力によりロッドを介して球面軸受を前に押してストッパがバランスレバーの他端と接して、引戸が該付勢部材の付勢力を介して前方向へ容易かつスムーズに引き出される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態の引き違い戸の左右一対の引戸の全閉状態を示す正面図、図2は同右側の引戸の縦断面図、図3は同右側の引戸の前進状態を示す縦断面図、図4は同引き違い戸の概略平面図、図5は同引き違い戸の要部の拡大概略平面図、図6は同要部の拡大概略正面図、図7は同各引戸に用いられる走行ユニットの平面図、図8(a)は図7中A−A線に沿う断面図、図8(b)は走行ユニットのY軸キャリッジが前進した状態を示す断面図、図9は図7中B−B線に沿う断面図、図10は図7中C−C線に沿う断面図、図11は図7中D−D線に沿う断面図、図12は図7中E−E線に沿う断面図、図13は同Y軸キャリッジの要部の拡大部分平面図、図14は同Y軸キャリッジの要部の拡大部分断面図、図15は同引き違い戸に用いられるガイドレールの平面図、図16は同引戸の前進する前の状態を示す要部の概略平面図、図17は同引戸が傾斜して前進する途中の状態を示す要部の概略平面図、図18は同引戸の前進完了の状態を示す要部の概略平面図である。
【0017】
図1〜図4に示すように、引き違い戸10は、左右一対の引戸(扉)11L,11Rの各上,下端部11a,11bに走行ユニット20をそれぞれ設け、この各走行ユニット20を上記左右一対の引戸11L,11Rの上,下側に対向する位置に配設された上下一対のガイドレール12,12に走行自在に係合させ、全閉位置時に左右フラット配置の状態(両引戸11L,11Rの各表面が面一に並ぶ状態)の上記左右一対の引戸11L,11Rを、開位置時に引き違い状態に配置自在にしたものである。
【0018】
尚、図1〜図4に示すように、右側の引戸11Rの上,下端部11a,11bの中央より右側には各走行ユニット20が上下逆向きになって相対向するように連結されていると共に、左側の引戸11Lの上,下端部11a,11bの中央より左側には各走行ユニット20が上下逆向きになって相対向するように連結されている。また、左右一対の引戸11L,11Rの各上,下端部11a,11bに連結される各走行ユニット20は左右逆向きになって相対向するようにそれぞれ配置されている。さらに、上下に配置された各走行ユニット20を走行させる上下一対のガイドレール12,12は、四角枠状の戸枠19の上枠19aの上面と下枠19bの下面にそれぞれ所定手段により固定されている。
【0019】
図1〜図12に示すように、各走行ユニット20は、各ガイドレール12の各ガイド溝13,14,15に沿って左右方向Xに走行する各X軸ローラ22,23を備えたX軸キャリッジ21と、前端部31aに各引戸11R,11Lが取り付けられ、かつX軸キャリッジ21上にブラケット24を介して取り付けられた前後ガイドレール25に沿って左右方向Xと直交する前後方向Yに走行するY軸ローラ32を備えると共に、前進時に各ガイドレール12に沿って左右方向Xに走行するX−Y軸ローラ33,34を備えたY軸キャリッジ31と、これらX軸キャリッジ21とY軸キャリッジ31との間に介在され、該Y軸キャリッジ31を常に後退方向に付勢する引っ張りコイルバネ(付勢手段)26とで大略構成されている。
【0020】
また、図5〜図7,図12に示すように、X軸キャリッジ21上の前後ガイドレール25に相対向する反対側の位置には、円柱状のロッド35を前後方向Yに摺動自在に支持するブシュ(円筒状の軸受部材)27を取付ブロック28等を介して固定してある。さらに、図5,図7,図8に示すように、Y軸キャリッジ31の下面のロッド35の前端35aに対向する位置には、球面軸受36の固定部36aを取付ブロック37等を介して固定してある。
【0021】
さらに、図7,図13,図14に示すように、Y軸キャリッジ31のロッド35の後端35b側に対向する位置には円弧状の長孔31bを形成してある。そして、このロッド35の前端35aは球面軸受36の可動部36bに固定されていると共に、該ロッド35の後端35bには断面コ字状のバランスレバー(平衡レバー)38がボルト39を介して締結固定してある。
【0022】
図7〜図9,図14に示すように、バランスレバー38の一端38a側には段付きカラー(摺動部材)40をボルト41と平座金42及びナット43を介して突出固定してある。そして、この段付きカラー40の小径部40aをY軸キャリッジ31の円弧状の長孔31b内に摺動自在に支持してある。これにより、図7及び図13に示すように、Y軸キャリッジ31は、球面軸受36を中心にして円弧状の長孔31bの範囲内(角度θ)で回転自在になっていると共にロッド35をブシュ27内に摺動させることにより前後方向Yにストローク長Hの範囲内で移動自在になっている。
【0023】
また、図7〜図9,図13,図14に示すように、Y軸キャリッジ31の下面のバランスレバー38の他端38b側には、該バランスレバー38のY軸キャリッジ31に対する平行状態を維持する円柱状のストッパ44が溶接等により固定されて突設されている。また、Y軸キャリッジ31とバランスレバー38との間には該バランスレバー38をストッパ44に常に当接する方向に付勢する平衡保持コイルバネ(付勢部材)45が介在されている。この平衡保持コイルバネ45の引っ張り力(付勢力)でバランスレバー38がストッパ44に常に当たることにより、Y軸キャリッジ31及び該Y軸キャリッジ31の前端部31aに取り付けられた各引戸11R,11Lはロッド35に対して直角でバランスレバー38に対して平行になるようになっている。
【0024】
図7〜図9及び図12に示すように、一方(図12中右側)のX−Y軸ローラ33は、取付ブロック37の下面の中央(球面軸受36と同心上)に横向きに取り付けられている。また、他方(図12中左側)のX−Y軸ローラ34は、Y軸キャリッジ31の下面のX−Y軸ローラ33と左右方向Xに適宜離れた位置に高さが異なるように横向きに取り付けられている。また、図4,図5,図15に示すように、各ガイドレール12の全閉位置時の各引戸11R,11Lの各Y軸キャリッジ31の同径で一対のX−Y軸ローラ33,34に対向する位置には、前後方向Yに延びる縦ガイド部17a,18aと該縦ガイド部17a,18aの前後方向Yから左右方向Xに円弧状に延びるガイド部17b,18b及び該円弧状のガイド部17b,18bより左右方向Xに延びて凹状のガイド溝16に接続される横ガイド部17c,18cをそれぞれ形成した各一対のガイドブロック17,18をそれぞれ所定手段を介して取り付けてある。これにより、一対のX−Y軸ローラ33,34は、Y軸キャリッジ31が前に引き出されると、各ガイドブロック17,18の各縦ガイド部17a,18aから円弧状のガイド部17b,18bを走行して横ガイド部17c,18cより左右方向Xに延びる同一の凹状のガイド溝16に入って該凹状のガイド溝16内を走行するようになっている。
【0025】
尚、図7〜図11に示すように、X軸キャリッジ21の前後の両側部21a,21bに縦向きに取り付けられたX軸ローラ22,22は、各ガイドレール12上の断面コ字状で相対向する一対のガイド溝13,14内をそれぞれ走行すると共に、該X軸キャリッジ21の下方に横向きに取り付けられたX軸ローラ23は、各ガイドレール12上の中央の断面凹状のガイド溝15内に走行するようになっている。また、図1,図4〜図7に示すように、Y軸キャリッジ31の下面の隣接する一側部にはゴム製の緩衝体46をL字形のブラケット47を介して取り付けてある。さらに、図5,図7に示すように、バランスレバー38は回転防止ブラケット48によりその回転が所定角の範囲内に規制されている。
【0026】
以上実施形態の引き違い戸10によれば、図1,図4,図16に示すように、左右一対の引戸11L,11Rがフラットになっている状態より、例えば右側の引戸2Rを開ける場合には、図17の矢印Rに示すように、右側の引戸11Rの凹状の操作部11cを手前に引く。この時、瞬時的にY軸キャリッジ31が球面軸受36の可動部36bを中心に図17に示す矢印Wの方向に回転する。このY軸キャリッジ31が回転すると、図17に示すように、Y軸キャリッジ31のストッパ44とバランスレバー38の他端38bとの間に隙間Sができる。これにより、バランスレバー38の他端38b及び該バランスレバー38の他端38b側に連結されたロッド35が平衡保持コイルバネ45の引っ張り力により前に出される。そして、このロッド35を介して球面軸受36が前に押されてY軸キャリッジ31がバランスレバー38と平行になった時、即ち、ストッパ44がバランスレバー38の他端38bと接して上記隙間Sがゼロとなった時、平衡保持コイルバネ45の引っ張り力が無くなり、図4及び図5の実線から二点鎖線に示すように、右側の引戸11Rは前方向(内側位置から外側位置)Y′へ引き出され、図18に示すように、右側の引戸11Rの引き出しは完了する。この右側の引戸11Rの前方向Y′への引き出しが完了した後で、図4に示すように、右側の引戸11Rを左方向X′へ押圧すると、上下の各走行ユニット20,20が上下一対のガイドレール12,12に沿って左側に走行し、右側の引戸11Rを全開位置に移動させれば、全閉位置にある左側の引戸11Lと引き違い状態に配置することができる。また、左側の引戸11Lを開ける場合も上記した右側の引戸11Rと同様の操作をすることで、左側の引戸11Lを全開位置に移動させれば、全閉位置にある右側の引戸11Rと引き違い状態に配置することができる。
【0027】
このように、各ガイドレール12に走行自在に係合させて左右の引戸11L,11Rを開閉させる各走行ユニット20を、各ガイドレール12の各ガイド溝13,14,15に沿って左右方向Xに走行するX軸ローラ22,23を備えたX軸キャリッジ21と、前端部31aに各引戸11L,11Rが取り付けられ、かつX軸キャリッジ21に取り付けられた前後ガイドレール25に沿って前後方向Yに走行するY軸ローラ32を備えると共に、前進時に各ガイドレール12のガイド溝16に沿って左右方向Xに走行するX−Y軸ローラ33,34を備えたY軸キャリッジ31と、これらX軸キャリッジ21とY軸キャリッジ31との間に介在され、該Y軸キャリッジ31を常に後退方向に付勢する引っ張りコイルバネ26とで大略構成し、各ガイドレール12の全閉位置時の両引戸11L,11RのY軸キャリッジ31のX−Y軸ローラ33,34に対向する位置に、前後方向から左右方向に円弧状に延びるガイド部17b,18b等を有する各ガイドブロック17,18をそれぞれ取り付けたので、引戸11R(或いは11L)を手前に引くと、Y軸キャリッジ31のX−Y軸ローラ33,34が各ガイドレール12の縦ガイド部17a,18aを走行して引戸11R(或いは11L)が前方向(内側位置から外側位置)Y′へ飛び出し、この後で引戸11R(或いは11L)を左方向X′(或いは右方向)に押すと、X軸キャリッジ21のX軸ローラ22,23及びY軸キャリッジ31のX−Y軸ローラ33,34が各ガイドレール12のガイド溝13,14,15及び16に沿って左方向X′(或いは右方向)に走行して引戸11R(或いは11L)を開くことができる。これにより、従来の平行リンク等が不要となり、重量の重い引戸でも常に容易かつスムーズに引戸を開閉することができる。
【0028】
また、左右の一方の引戸11R(或いは11L)を開閉する場合でも、従来のように、その都度、他方の引戸11L(或いは11R)を内側位置から外側位置に移動させておく必要がなく、その分、各引戸11L,11Rの開閉作業を容易に行うことができる。
【0029】
特に、X軸キャリッジ21の前後ガイドレール25と反対側の位置に、ロッド35を前後方向Yに摺動自在に支持する円筒状のブシュ27を取付ブロック28等を介して固定し、Y軸キャリッジ31のロッド35の前端35aに対向する位置に球面軸受36を取付ブロック37等を介して固定すると共に、該Y軸キャリッジ31のロッド35の後端35b側に対向する位置に円弧状の長孔31bを形成し、ロッド35の前端35aを球面軸受36の可動部36bに固定すると共に、該ロッド35の後端35bにバランスレバー38を取り付け、このバランスレバー38の一端38a側に突設した段付きカラー40の小径部40aを円弧状の長孔31b内に摺動自在に支持して、Y軸キャリッジ31を球面軸受36の可動部36bを中心に回転自在にすると共にロッド35を介して前後方向Yに移動自在にし、かつY軸キャリッジ31のバランスレバー38の他端38b側に該バランスレバー38の該Y軸キャリッジ31に対する平行状態を維持するストッパ44を突設すると共に、Y軸キャリッジ31とバランスレバー38との間に該バランスレバー38をストッパ44に常に当接する方向に付勢する平衡保持コイルバネ45を介在したので、引戸11R(或いは11L)の凹状の操作部11cを手前に引くだけで、Y軸キャリッジ31が球面軸受36の可動部36bを中心に回転して、図17に示すように、Y軸キャリッジ31のストッパ44とバランスレバー38の他端38bとの間に隙間Sができた後で、平衡保持コイルバネ45の引っ張り力によりロッド35を介して球面軸受36が前に押されてストッパ44がバランスレバー38の他端38bと接して上記隙間Sがゼロとなった時、平衡保持コイルバネ45の引っ張り力が無くなり、図4に示すように、右側の引戸11R(或いは11L)を平衡保持コイルバネ45の引っ張り力を介して前方向Y′へ容易かつスムーズに引き出すことができる。
【0030】
尚、前記実施形態によれば、左右一対の引戸の場合について説明したが、3つ以上の引戸の場合でも良い。また、付勢手段及び付勢部材として引っ張りコイルバネを用いたが、捩りコイルバネ等の他のバネ部材でも良いことは勿論である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ガイドレールに走行自在に係合させて引戸を開閉させる走行ユニットを、ガイドレールに沿って左右方向に走行するX軸ローラを備えたX軸キャリッジと、前端部に引戸が取り付けられ、かつX軸キャリッジに取り付けられた前後ガイドレールに沿って前後方向に走行するY軸ローラを備えると共に、前進時にガイドレールに沿って左右方向に走行するX−Y軸ローラを備えたY軸キャリッジと、これらX軸キャリッジとY軸キャリッジとの間に介在され、該Y軸キャリッジを常に後退方向に付勢する付勢手段とで構成し、ガイドレールの全閉位置時の引戸のY軸キャリッジのX−Y軸ローラに対向する位置に、前後方向から左右方向に円弧状に延びるガイド部を有したガイドブロックを設けたので、引戸を手前に引くと、Y軸キャリッジのX−Y軸ローラがガイドレールのガイドブロックを走行して引戸が前方向の内側位置から外側位置に飛び出し、この後で、引戸を左右方向に押すと、X軸キャリッジのX軸ローラ及びY軸キャリッジのX−Y軸ローラがガイドレールに沿って左右方向に走行して引戸を開くことができる。これにより、従来の平行リンク等が不要となり、重量の重い引戸でも常に容易かつスムーズに引戸を開閉することができる。また、左右の一方の引戸を開閉する場合でも、従来のように、その都度、他方の引戸を内側位置から外側位置に移動させておく必要がなく、その分引戸の開閉作業を容易に行うことができる。
【0032】
請求項2の発明によれば、X軸キャリッジに、ロッドを前後方向に摺動自在に支持する円筒状の軸受部材を固定し、Y軸キャリッジのロッドの前端に対向する位置に球面軸受を固定すると共に、該Y軸キャリッジのロッドの後端側に対向する位置に円弧状の長孔を形成し、ロッドの前端を球面軸受の可動部に固定すると共に、該ロッドの後端にバランスレバーを取り付け、このバランスレバーの一端側に突設した摺動部材を円弧状の長孔内に摺動自在に支持して、Y軸キャリッジを球面軸受を中心に回転自在にすると共にロッドを介して前後方向に移動自在にし、かつY軸キャリッジのバランスレバーの他端側に該バランスレバーの該Y軸キャリッジに対する平行状態を維持するストッパを突設すると共に、Y軸キャリッジとバランスレバーとの間に該バランスレバーをストッパに常に当接する方向に付勢する付勢部材を介在したので、引戸を手前に引くだけで、Y軸キャリッジが球面軸受を中心に回転すると共に、付勢部材の付勢力によりロッドを介して球面軸受を前に押してストッパがバランスレバーの他端と接することで、引戸を付勢部材の付勢力を介して前方向へ容易かつスムーズに引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の引き違い戸の全閉状態を示す正面図である。
【図2】上記引き違い戸の右側の引戸の縦断面図である。
【図3】上記右側の引戸の前進状態を示す縦断面図である。
【図4】上記引き違い戸の概略平面図である。
【図5】上記引き違い戸の要部の拡大概略平面図である。
【図6】上記要部の拡大概略正面図である。
【図7】上記引き違い戸に用いられる走行ユニットの平面図である。
【図8】(a)は図7中A−A線に沿う断面図、(b)は上記走行ユニットのY軸キャリッジが前進した状態を示す断面図である。
【図9】図7中B−B線に沿う断面図である。
【図10】図7中C−C線に沿う断面図である。
【図11】図7中D−D線に沿う断面図である。
【図12】図7中E−E線に沿う断面図である。
【図13】上記Y軸キャリッジの要部の拡大部分平面図である。
【図14】上記Y軸キャリッジの要部の拡大部分断面図である。
【図15】上記引き違い戸に用いられるガイドレールの平面図である。
【図16】上記引き違い戸の引戸の前進する前の状態を示す要部の概略平面図である。
【図17】上記引戸が傾斜して前進する途中の状態を示す要部の概略平面図である。
【図18】上記引戸の前進完了の状態を示す要部の概略平面図である。
【図19】従来の引き違い戸の縦断面図である。
【図20】(a)〜(c)は上記従来の引き違い戸の左側の引戸を開ける場合を順を追って示す概略平面図、(d)は同従来の引き違い戸の右側の引戸を開ける場合を示す概略平面図である。
【符号の説明】
10 引き違い戸
11L,11R 左右一対の引戸
11a 上端部
11b 下端部
12,12 上下一対のガイドレール
17,18 ガイドブロック
17b,18b 円弧状のガイド部
20 走行ユニット
21 X軸キャリッジ
22,23 X軸ローラ
25 前後ガイドレール
26 引っ張りコイルバネ(付勢手段)
27 ブシュ(円筒状の軸受部材)
31 Y軸キャリッジ
31a 前端部
31b 円弧状の長孔
32 Y軸ローラ
33,34 X−Y軸ローラ
35 ロッド
35a 前端
35b 後端
36 球面軸受
36b 可動部
38 バランスレバー
38a 一端
38b 他端
40 段付きカラー(摺動部材)
44 ストッパ
45 平衡保持コイルバネ(付勢部材)
X 左右方向
Y 前後方向

Claims (2)

  1. 少なくとも左右一対の引戸の上,下端部に走行ユニットをそれぞれ設け、この各走行ユニットを前記少なくとも左右一対の引戸の上,下側に対向する位置に配設された上下一対のガイドレールに走行自在に係合させ、全閉位置時に左右フラット配置の前記少なくとも左右一対の引戸を、開位置時に引き違い状態に配置自在にした引き違い戸において、
    前記各走行ユニットを、前記各ガイドレールに沿って左右方向に走行するX軸ローラを備えたX軸キャリッジと、前端部に前記引戸が取り付けられ、かつ前記X軸キャリッジに取り付けられた前後ガイドレールに沿って前後方向に走行するY軸ローラを備えると共に、前進時に前記各ガイドレールに沿って左右方向に走行するX−Y軸ローラを備えたY軸キャリッジと、これらX軸キャリッジとY軸キャリッジとの間に介在され、該Y軸キャリッジを常に後退方向に付勢する付勢手段とで構成し、前記各ガイドレールの前記全閉位置時の各引戸の各Y軸キャリッジのX−Y軸ローラに対向する位置に、前後方向から左右方向に円弧状に延びるガイド部を有したガイドブロックを設けたことを特徴とする引き違い戸。
  2. 請求項1記載の引き違い戸であって、
    前記X軸キャリッジの前記前後ガイドレールに相対向する位置に、ロッドを前後方向に摺動自在に支持する円筒状の軸受部材を固定し、前記Y軸キャリッジの前記ロッドの前端に対向する位置に球面軸受を固定すると共に、該Y軸キャリッジの前記ロッドの後端側に対向する位置に円弧状の長孔を形成し、前記ロッドの前端を前記球面軸受の可動部に固定すると共に、該ロッドの後端にバランスレバーを取り付け、このバランスレバーの一端側に摺動部材を突設し、この摺動部材を前記円弧状の長孔内に摺動自在に支持して、前記Y軸キャリッジを前記球面軸受を中心に回転自在にすると共に前記ロッドを介して前後方向に移動自在にし、かつ前記Y軸キャリッジの前記バランスレバーの他端側に該バランスレバーの該Y軸キャリッジに対する平行状態を維持するストッパを突設すると共に、前記Y軸キャリッジと前記バランスレバーとの間に該バランスレバーを前記ストッパに常に当接する方向に付勢する付勢部材を介在したことを特徴とする引き違い戸。
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