JP4256629B2 - Method for manufacturing gas discharge display panel, support table and method for manufacturing support table - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示デバイスなどに用いるガス放電表示パネルの製造方法に関し、特に、ガス放電表示パネルのガラス基板上に電極、誘電体層などを焼成により形成する焼成工程におけるガラス基板の支持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータやテレビ等に用いられているディスプレイ装置において、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」という。)などのガス放電表示パネルは、大型で薄型軽量化を実現することのできるディスプレイデバイスとして注目されている。
【0003】
図9は、一般的な交流型(AC型)PDPの概略図である。
本図に示すように、PDP1100は、互いに主面を対向させて配設された前面板1090および背面板1091から構成される。
前面板1090は、前面ガラス基板1101と、表示電極1102と、誘電体層1106と、保護層1107とからなる。
【0004】
前面ガラス基板1101は、前面板1090のベースとなる材料で、この前面ガラス基板1101上に表示電極102が形成されている。
この表示電極1102は、透明電極1103と黒色電極膜1104とバス電極1105とからなる。
表示電極1102及び前面ガラス基板1101は、さらに、誘電体層1106及び保護層1107で覆われている。
【0005】
背面板1091は、背面ガラス基板1111と、アドレス電極1112と、誘電体層1113と、隔壁1114と、隣接する隔壁1114どうしの間隙(以下、「隔壁溝」という。)の壁面に形成された蛍光体層1115とからなる。
前面板1090及び背面板1091は、図9に示すように、重ねられた状態で封着され、内部に放電空間1116が形成される。
【0006】
なお、本図では、背面板1091のY軸方向の端部が開放されているかのように描かれているが、これは構造を説明し易いように便宜的に示したものであって、実際は、外周縁部は封着ガラスで接着し、封止されている。
放電空間1116には、He、Xe、Neなどの希ガス成分からなる放電ガス(封入ガス)が500〜600Torr(66.5〜79.8kPa)程度の圧力で封入されている。
【0007】
隣り合う一対の表示電極1102と1本のアドレス電極1112とが放電空間1116を挟んで交叉する領域が、画像表示に寄与するセルとなる。
PDP1100に駆動回路を接続することによりプラズマディスプレイ表示装置が構成される。
このプラズマディスプレイ表示装置において、点灯させようとするセルのX電極とアドレス電極1112間に電圧が印加されてアドレス放電がなされた後に、隣り合う2つの表示電極1102の組にパルス電圧が印加されることにより維持放電がなされる。
【0008】
PDP1100において、放電空間1116では、この維持放電により紫外線が発生し、発生した紫外線が蛍光体層1115に当たることにより、この紫外線が可視光に変換され、セルが点灯することにより、画像が表示される。
ところで、黒色電極膜1104及びバス電極1105の形成過程並びに誘電体層1106の形成過程において、前面ガラス基板1101は、焼成される。
【0009】
さらに、アドレス電極1112、誘電体層1113、隔壁1114及び蛍光体層1115の形成過程においても、これらの材料が塗布された背面ガラス基板1111は、焼成される。
焼成工程において、黒色電極膜1104又は誘電体層1113などの焼成対象物が配置された前面ガラス基板1101及び背面ガラス基板1111(以下、これらを総称して「ガラス基板」という。)は、図10に示すように、これら基板の外形サイズよりも大きい平板状の耐熱材料、即ち、セッター1120の上に載せられて焼成される。
【0010】
セッター1120は、連続焼成炉内において、ハースローラー1130により搬送され、例えば、ピーク温度が590℃に設定された温度プロファイルにおいて、ガラス基板を積載した状態で焼成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この焼成工程において、次の問題点がある。
即ち、図11に示すように、室温時において、セッター1120の正規の位置に置かれた前面ガラス基板1101又は背面ガラス基板1111が、焼成中に正規の位置から移動(以下、「位置ずれ」という。)し、前面ガラス基板1101又は背面ガラス基板1111上の誘電体層などの焼成対象物を均一な温度で焼成できないという、いわゆる均熱ムラが生じる場合がある。
【0012】
特に、前面ガラス基板1101又は背面ガラス基板1111の外形サイズが大きくなるにつれ、位置ずれの発生頻度が高まる傾向にある。
焼成対象物を均一な温度で焼成できないことにより、焼成が不完全になると、焼成対象物の正規の特性が得られなくなる場合がある。
例えば、誘電体層1106においては、焼成が不完全である場合、脱媒が不十分となり樹脂などの有機成分が誘電体層1106内に残留し、規定の透明度と絶縁特性とを確保することが困難となる。
【0013】
また、隔壁1114においては、焼成が不完全である場合、隔壁1114自体の強度が不足し、隔壁1114に亀裂などが生じる場合があり、また、上述の焼成が不完全であることにより、隔壁1114の壁面の表面粗度が不均一となり、後工程において、この壁面に均一な膜厚の蛍光体層1115を形成することができない場合がある。
【0014】
つまり、焼成工程において、ガス放電表示パネルの品質不良が発生する。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、焼成工程において、品質不良が発生し難いガス放電表示パネルの製造方法と、ガス放電表示パネルの焼成工程における品質不良の発生を低減することができるセッターとを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るガス放電表示パネルの製造方法は、
電極、誘電体層、隔壁及び蛍光体層のいずれかの材料を基板に配置する配置ステップと、前記配置がなされた前記基板を支持台に積載して連続焼成炉の中を搬送しながら焼成する焼成ステップとを備え、
前記支持台は、前記基板が積載される上面において、前記基板に覆われる被覆領域から前記基板に覆われていない露出領域に跨る複数の溝を有し、前記積載がなされたとするときに、前記被覆領域内の前記基板と前記支持台とが前記溝によって接触していない非接触領域の面積が、当該基板の面積の10パーセント以上70パーセント以下であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る支持台は、ガス放電表示パネルのベースとなる基板上に配置された材料を焼成する工程において、前記配置がなされた前記基板を連続焼成炉の中を搬送しながら焼成する時に積載するための支持台であって、前記支持台は、前記基板が積載される上面において、前記積載がなされたとした場合に、前記基板に覆われる被覆領域から前記基板に覆われていない露出領域に跨る少なくとも1つの溝を有し、前記積載がなされたとするときに、前記被覆領域内の前記基板と前記支持台とが前記溝によって接触していない非接触領域の面積が、当該基板の面積の10パーセント以上70パーセント以下であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態)
<構成>
図1は、本発明の実施の形態におけるPDP100の概略図である。
【0019】
このPDP100は、交流型のPDPであって、互いに主面を対向させて配設された前面板90および背面板91から構成され、構成的には従来のPDPとかわらない。
図中、z方向がPDPの厚み方向、xy平面がPDP面に平行な平面に相当する。
【0020】
前面板90は、前面ガラス基板101と、表示電極102と、誘電体層106と、保護層107とからなる。
前面ガラス基板101は、前面板90のベースとなる材料で、この前面ガラス基板101上に表示電極102が形成されている。
表示電極102は、透明電極103と黒色電極膜104とバス電極105とからなる。
【0021】
透明電極103は、前面ガラス基板101上の片面に、x方向を長手方向として、ITO,SnO2,ZnO等の導電性金属酸化物を列状に複数形成したものである。
黒色電極膜104は、酸化ルテニウムを主成分とする材料を上述の透明電極103上にこの透明電極103よりも幅を狭くし、透明電極103上に積層して形成したものである。
【0022】
バス電極105は、Agを含む導電性材料を黒色電極膜104上に積層したものである。
誘電体層106は、前面ガラス基板101の表示電極102が形成された表面全体を覆う誘電物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラスが用いられているが、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの積層物で形成しても良い。
【0023】
保護層107は、酸化マグネシウム(MgO)からなる薄層であって、誘電体層106の表面全体を覆っている。
背面板91は、背面ガラス基板111と、アドレス電極112と、誘電体層113と、隔壁114と、隣接する隔壁114どうしの間隙により形成される隔壁溝の壁面に積層された蛍光体層115からなる。
【0024】
背面ガラス基板111は、背面板91のベースとなる材料であって、この背面ガラス基板111上にアドレス電極112が形成される。
アドレス電極112は、金属電極(例えば、銀電極あるいはCr−Cu−Cr電極)であって、背面ガラス基板111上の片面に、y方向を長手方向として、Agを含む導電性材料を列状に複数形成したものである。
【0025】
誘電体層113は、アドレス電極112が形成された側の背面ガラス基板111の全面を覆うように形成された誘電物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラスが用いられているが、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの積層物で形成しても良い。
また、この誘電体層113上には、隣接するアドレス電極112の間隔に合わせて隔壁114が形成される。
【0026】
そして、隣接する隔壁114どうしの間隙により形成される隔壁溝の壁面には、RGBのいずれかに対応する蛍光体層115が形成されている。
より具体的には、この蛍光体層115は、放電された紫外線により赤、緑、青のそれぞれ異なる波長の光を発光する3種があり、隔壁溝の内壁に、赤、緑、青の蛍光体の順で繰り返し塗布されている。
【0027】
前面板90及び背面板91は、図1に示すように、重ねられた状態で封着され、内部に放電空間116が形成されている。
放電空間116には、He、Xe、Neなどの希ガス成分からなる放電ガス(封入ガス)が500〜600Torr(66.5〜79.8kPa)程度の圧力で封入されている。
【0028】
隣り合う一対の表示電極102と1本のアドレス電極112とが放電空間116を挟んで交叉する領域が、画像表示に寄与するセルとなる。
図2に示すように、PDP100とパネル駆動装置119とによりプラズマディスプレイ表示装置220を構成し、当該プラズマディスプレイ表示装置において、点灯させようとするセルのX電極とアドレス電極112間に電圧が印加されてアドレス放電がなされた後に、隣り合う2つの表示電極102の組にパルス電圧が印加されることにより維持放電がなされる。
【0029】
この維持放電により紫外線(波長約147nm)が発生し、発生した紫外線が蛍光体層115に当たることにより、この紫外線が可視光に変換され、セルが点灯することにより、画像が表示される。
<PDPの製造方法>
PDP100は、上述のように前面板90と背面板91とが重ね合わされて封着され、さらに放電ガスが充填されることにより作成される。
【0030】
以下、前面板90の製造方法について説明する。
本発明のガス放電表示パネルの製造方法では、蒸着法又はスパッタリング法などの公知技術を用いて、厚さ約2.8mmのソーダーガラスからなる前面ガラス基板101の表面上に、厚さ約1400オングストロームのITO(Indium Tin Oxide)またはSnO2などの導電体材料を平行に複数列生成することにより透明電極103を形成する。
【0031】
さらに、スクリーン印刷法又はフォトリソグラフィー法などの公知技術を用いて、この透明電極103及び前面ガラス基板101とに跨って酸化ルテニウムを主成分とする黒色電極膜104の前駆体(以下、「黒色電極膜前駆体104a」という。)とAgからなるバス電極105の前駆体(以下、「バス電極前駆体105a」という。)とを形成する。
【0032】
以上は、従来のガス放電表示パネルの製造方法と同様である。
黒色電極膜前駆体104a及びバス電極前駆体105aが形成された前面ガラス基板101をセッター200上に積載し、例えば、ピーク温度が590℃に設定されたプロファイルで焼成することにより、黒色電極膜前駆体104a及びバス電極前駆体105aが焼結されて黒色電極膜104及びバス電極105が形成される。
【0033】
なお、これら黒色電極膜104及びバス電極105は、既形成の透明電極103ともに表示電極102を構成する。
そして、黒色電極膜104及びバス電極105が形成された前面ガラス基板101の面上に印刷法などの公知技術により誘電体層106の前駆体(以下、「誘電体層前駆体106a」という。)が形成され、この前面ガラス基板101をセッター200上に積載して焼成がなされる。
【0034】
これにより、誘電体層前駆体106aが焼結され、誘電体層106が形成される。
さらに、その上に、スパッタリング法などの公知技術により保護層107が形成されることとなる。
以上のように、本発明のガス放電表示パネルの製造方法は、上述の焼成時において、表面が平坦な従来のセッター120でなく、表面に溝を形成したセッター200を用いて、前面ガラス基板101、背面ガラス基板111を焼成する点において従来とは異なる。
【0035】
前面板90の製造における焼成と同様に、背面板91の製造における焼成においても上述のセッター200を用いることができる。
以下、背面板91の製造方法について説明する。
本発明のガス放電表示パネルの製造方法では、スクリーン印刷法により、厚さ約2.6mmのソーダーガラスからなる背面ガラス基板111の表面上に、Agを主成分とする導電体材料を一定間隔でストライプ状に塗布されることにより、厚さ約5〜10μmのアドレス電極112の前駆体(以下、「アドレス電極前駆体112a」という。)が形成された背面ガラス基板111をセッター200上に積載して焼成がなされる。
【0036】
これにより、アドレス電極前駆体112aが焼結され、アドレス電極112が形成される。
なお、作製するPDPを40インチクラスのハイビジョンテレビとするためには、隣り合う2つのアドレス電極112の間隔を0.2mm程度以下に設定する。
【0037】
続いて、アドレス電極112を形成した背面ガラス基板111の面全体にわたって、鉛系ガラスのペーストをコートし、この背面ガラス基板111をセッター200上に積載して焼成がなされ、厚さ約20〜30μmの誘電体層113が形成される。
さらに、ダイコートによる塗膜工法を用いて、鉛系ガラスを主成分とし、骨材としてアルミナ粉末を添加したペースト状の隔壁材料を誘電体層113の上に塗布形成し、サンドブラスト法を用いて目的の形状の領域を除く領域だけ削り取ることにより隔壁114の前駆体(以下、「隔壁前駆体114a」という。)形成し、この隔壁前駆体114aを焼成することにより、高さ約100〜150μmの隔壁114が形成される。
【0038】
このとき、隔壁前駆体114aが形成された背面ガラス基板111は、セッター200上に積載され、前記焼成がなされる。
なお、隔壁114の間隔は、例えば、およそ0.36mm程度である。
続いて、隔壁114の壁面と、隣接する隔壁114間で露出している誘電体層113に表面に、赤色(R)、蛍光体、緑色(G)蛍光体、青色(B)蛍光体のいずれかを含む蛍光体インクが塗布される。
【0039】
この後、蛍光体インクが乾燥された後に焼成がなされ、各色の蛍光体層115が形成される。
このときにおいても、蛍光体インクが塗布された背面ガラス基板111は、セッター200上に積載され、前記焼成がなされる。
なお、蛍光体層115を構成する蛍光体材料として、ここでは、
赤色蛍光体:(YXGd1-X)BO3:Eu
緑色蛍光体:Zn2SiO4:Mn
青色蛍光体:BaMgAl10O17:Eu3+
が用いられるものとする。
【0040】
各蛍光体材料として、例えば、平均粒径約3μmの粉末が使用される。
蛍光体インクの塗布には、例えば、極細ノズルから蛍光体インクを吐出する。
蛍光体インクを塗布した後、最大温度約520℃で2時間プロファイルの焼成を行うことによって蛍光体層115が形成される。
以上のように前面板90及び背面板91が作成された後、公知のPDPの製法技術を用い、前面板90と背面板91とが貼り合わされ、封着され、内部の不純ガスが排気され、放電ガスが充填されて、PDP100が完成することとなる。
【0041】
本発明のガス放電表示パネルの製造方法は、前面板90及び背面板91の製造時における焼成工程に関するものであり、前面板90及び背面板91の貼り合わせ以降の製造方法の詳細な説明は省略する。
<セッターの仕様>
ここで、焼成工程に用いる上述のセッター200について詳細に説明する。
【0042】
図3は、本発明の実施の形態における、セッター200の概略図である。
セッター200は、前面ガラス基板101及び背面ガラス基板111に、誘電体層前駆体106aなどの焼成対象物を焼成する際、このガラス基板を支持し、連続焼成炉内に搬送して焼成するための支持台である。
このセッター200は、焼成工程において、例えば、図4に示すように、ピーク温度が590℃に設定されたプロファイルで繰り返し使用されるものであって、耐熱疲労性が高く、例えば、ネオセラムN−0又はN−11(日本電気硝子の商品名)などの透明の耐熱性ガラス材からなる。
【0043】
セッター200の板厚は、積載するガラス基板の大きさによって異なるが、およそ5〜8mm程度である。
セッター200の外形サイズは、積載するガラス基板の大きさによって異なるが、少なくともガラス基板の外形サイズを縦横とも上回るサイズである。
また、図3に示すようにセッター200は、搬送方向に対して垂直に配置された複数の溝、即ち、溝250及び溝251を有する。
【0044】
溝250及び溝251の溝形状はそれぞれ同一であって、例えば、その溝幅(W)は、70mmであり、溝深さは、2mmであり、また、溝と溝の間の間隔(d)は、400mmである。
溝250及び溝251は、ガラス基板をセッター200上に積載したとき、それぞれ前面ガラス基板101が積載される領域から当該領域外に跨って形成されている。
【0045】
そのため、溝250は、図3に示すように、ガラス基板で覆われる溝部250aとガラス基板で覆われない溝部250b及び溝部250cとに区分され、また、溝251は、ガラス基板で覆われる溝部251aとガラス基板で覆われない溝部251b及び溝部251cとに区分される。
ここで、焼成工程において、上述の溝を有する耐熱性ガラス材からなるセッター200を用いる理由について説明する。
<セッター200の表面形状の効果>
セッターの表面は、ミクロ的に見れば、鏡面状態ではなく、反り又はうねりが存在し、ガラス基板とセッター120との間に微小な間隙が存在する。
【0046】
室温時、セッター120の正規の位置に置かれた前面ガラス基板101又は背面ガラス基板111が、焼成中に正規の位置から移動するという、いわゆる位置ずれの発生原因は、焼成プロセスにおいて温度が上昇していくにつれ、上述の隙間に存在するガスに対流が起こると共に、上述の間隙内部の圧力が上昇し、前面ガラス基板101とセッター120との間に、図11に示すようなガス層が形成され、ガラス基板が数十から数百μmのオーダーで浮上することによるものと思われる。
【0047】
このガスの対流は、ガラス基板及びセッター間における、熱容量及び熱伝度率などの物性値の違いにより、ガラス基板及びセッター間に温度差が生じるために起こるものと思われ、異種材料であれば、さらに、このガスの対流の発生度合いが大きくなることが考えられる。
本発明の実施の形態におけるセッター200は、上述のように溝250及び溝251が形成されているので、図5に示すように、前面ガラス基板101とセッター120との間にガスが発生しても、このガスが溝部250a及び溝部251aを伝い、溝部250b、溝部250c、溝部251b及び溝部250cから排出されるため、浮力が軽減され前記ガラス基板が浮上するほどの浮力が生じ難く、上述の位置ずれが発生し難い。
【0048】
また、本発明の実施の形態におけるセッター200は、搬送方向に対して垂直に配置された溝を有しているため、搬送方向におけるセッター200の先端部より加熱が開始されて温度が上昇する場合、個々の溝の内部においては、温度及び圧力勾配が生じ難いため、1つの溝において、局所的な浮力が生じることがなく、ガラス基板が浮上し難い。
【0049】
さらに、セッターの搬送方向は、通常、ガラス基板の長手方向と一致しているため、溝250及び溝251は、ガラス基板の長手方向とほぼ直交する方向に配されることとなり、ガラス基板で覆われる溝部250a及び溝部251aの面積を他のいかなる方向よりも小さくすることができる。
これにより、溝部250a及び溝部251aの範囲の間隙に存在するガスの体積をも小さくなり、ガスの放出による圧力上昇の緩和時間も少なくなるため、セッター200の搬送スピードが速く、セッター200が急激に過熱される場合などに有利となる。
【0050】
上述の位置ずれの発生を防止することにより、ガラス基板上に配置された焼成対象物をより均一な温度で焼成することができ、焼成品質を向上することができる。
<セッター200の材質の効果>
ところで、セッター200は、ガラス基板と直接接触することのできない溝を、ガラス基板を積載する面上に有しているので、溝を全く有しないセッター120よりも、ガラス基板上のセッターと接触していない部分の面積、即ち、溝部250a及び溝部251aの範囲の面積が大きくなるため、セッター200及びガラス基板間の熱伝導性能は低下する。
【0051】
通常、セッターとガラス基板との温度差は、小さい方が望ましく、熱伝導性能をある程度に確保する必要があるため、金属などの輻射率の小さい材料からなるセッターに溝を形成する場合には、溝の幅及び溝の深さを大きくするのには限界がある。
これに対し、本発明の実施の形態におけるセッター200は、透明の耐熱性ガラス材であることより、熱伝導のみならず輻射熱も熱伝導に大きく貢献しうることから、金属性のセッターより、溝の幅及び溝の深さを大きくできるものと考えられ、本発明の実施の形態におけるセッターの設計の自由度をより大きくしているものと考える。
【0052】
さらに、ガラス基板及びセッターの材質は、同一ではないものの、同じガラス材からなることにより、比熱、熱張係数及び熱伝導度などの物性が類似している。
このため、ガラス基板及びセッター間の温度差が生じにくく、前記対流の発生の抑制に貢献しているものと考える。
<溝の具体的仕様>
耐熱性ガラス材であるセッター200においては、経験上、溝幅が5mmから200mmまでの間において、溝深さを2.00mm程度まで深くしても、焼成時の均熱ムラの問題は生じない。
【0053】
一方、溝深さの下限については、上述の位置ずれを生じさせる程の浮力が生じない程度に、ガスが逃げて行くことかできるか否かが問題となるが、ガラス基板表面の反り又はうねりの値にも影響すると考えられ、経験上、溝の深さが少なくとも0.05mm以上でないとガスの連絡路としては有効ではない。
また、ガラス基板が置かれる範囲における溝の占める割合、即ち、溝部250a及び溝部251aの面積の割合が小さい場合、ガラス基板とセッター200との接触面積が大きくなり、接触部に存在するガスの対流により、ガラス基板を浮上させてしまう程の浮力を生じることもある。
【0054】
逆に、上述の割合が大きすぎると前記接触面積が小さくなり、しっかりと支えられないことがある。
これらの不都合が生じないようにするためには、前記溝の前記範囲に占める割合は、10パーセント以上70パーセント以下であることが望ましい。
なお、いうまでもなく、前記接触部とは、図3中の上面図における、ガラス基板(ここでは、前面ガラス基板101)が置かれている範囲から溝部250a及び溝部251aの範囲を除いた範囲を意味する。
【0055】
また、セッター200における溝の形成位置は、ガラス基板が積載される範囲全体にわたって形成することが望ましい。
つまり、ガスの対流による浮力の低減範囲を分散させ、局所的に大きな浮力を生じさせないようにすることが望ましい。
このような観点から、溝250及び溝251は、それぞれセッター200の中心点に対して、ほぼ対称となるように配置されている。
<セッターの製造方法>
以下、前面板90及び背面板91の作成において、焼成工程で用いられるセッター200の製造方法の一例を説明する。
【0056】
図6は、セッター200の製造工程を示す図である。
図6(a)は、第1工程(感光性レジストフィルム形成工程)であり、この工程において、例えば、長さ1280mm、幅800mm、厚み5mmの板状であって、ネオセラムN−0又はN−11(日本電気硝子の商品名)などの透明の耐熱性ガラス201上に、ロール温度が80℃、線圧が4kg/cm2、基板送り速度が1m/minの条件で厚さ50μmの感光性レジストフィルム(以下、DFRと称す)210がラミネートされる。
【0057】
図6(b)は、第2工程(露光と現像工程)であり、この工程において、400mmの間隔を開け、幅70mmの平行する溝を2本設けるため、このような形状にパターニングされたネガ型のフォトマスクを用い、15mW/cm2出力の超高圧水銀灯で紫外線光(UV光)が照射されることにより、露光部211と非露光部212とが形成される。
【0058】
このときの露光量は、例えば、露光量を700mJである。
さらに、例えば、1%炭酸ナトリウム水溶液の現像液により現像が行なわれ、その後、水洗されることにより、非露光部212が除去される。
その結果、図6(c)に示すように、DFR210にストライプ状の溝が形成される。
【0059】
図6(d)は、第3工程(ブラスト加工工程)であり、この工程において、溝形成後に、DFR210が形成されている側からサンドブラストがなされる。
より具体的には、ブラストノズル229からガラスビーズ材などの研磨材230が、Air流量1500NL/min、研磨材供給量1500g/minの条件下で耐熱性ガラス201上に吹き付けられることにより、耐熱性ガラス201がブラスト加工されて溝が形成される。
【0060】
なお、ブラスト加工時間は、耐熱ガラスの凹部の深さが2mm程度となるよう調整される。
図6(e)は、第4工程(感光性レジストフィルムの剥離工程)であり、この工程において、剥離液、例えば、5%水酸化ナトリウム水溶液中に耐熱性ガラス201が浸漬されることによって、DFR210が剥離される。
【0061】
これにより、所定の溝、即ち、溝250及び溝251を有するセッター200が得られる。
以上のように、本実施形態によれば、ガス放電表示パネルの焼成工程において、本発明の実施の形態におけるセッター200にガラス基板を置いて焼成することにより、ガラス基板のセッター上における移動、即ち、位置ずれを防止することができる。
【0062】
なお、本発明の実施の形態におけるセッター200の溝幅(W)は、70mmとしたが、ガラス基板を浮上させない程度にセッターの溝の面積を確保できれば、この溝幅に限らず、他の値の溝幅であってもよい。
また、本発明の実施の形態におけるセッター200の溝深さが2mm、また、溝と溝の間の間隔(d)が400mmであるとしたが、この値に限定するものではなく、ガラス基板上の焼成対象物が焼成不良を招かない範囲内で変更してもよい。
【0063】
また、本発明の実施の形態におけるセッター200の材質は、耐熱性ガラス材料としたが、金属を主成分とした材料、金属の酸化物を主成分とした材料又はセラミックなどからなるとしてもよい。
その場合、規定の焼成品質を確保でき、かつ、位置ずれが発生しないように、セッターの溝形状を見直す必要がある。
【0064】
また、本実施の形態におけるセッター200は、平板に2本の溝を並列した形状としたが、溝の本数を2本に限定するものではなく、それ以上の本数であってもよい。
また、本実施の形態におけるセッター200は、搬送方向に対して垂直に配置された複数の溝を有するとしたが、これに限らず、例えば、搬送方向に対してほぼ平行に配置された複数の溝を有するとしてもよい。
【0065】
その場合、搬送方向におけるセッター200の先端部から加熱が開始されると圧力の低い後端部へとガスが移動するので、溝の長手方向に熱が伝導する。
もともと、セッター上への溝の形成は、ガラス基板及びセッター間の熱伝導を阻害する方向に働ものであるが、セッターの搬送スピードが遅い場合、ガラス基板及びセッター間(上下間)の熱伝導よりもガラス基板及びセッターにおける搬送方向の熱伝導も重要となるため、セッター表面上の少なくともガラス基板が置かれる範囲全体にわたって搬送方向にほぼ平行な溝が複数設けられていることにより、セッターの先端から徐々に加熱される場合であっても、後端部に抜けるガスによって後端部へも熱伝導し、ガラス基板及びセッターの搬送方向における温度勾配の発生を抑制し、より均熱ムラが生じ難くすることができる。
【0066】
また、本実施の形態におけるセッター200は、平板に2本の溝を並列した形状としたが、この溝形状に限定するものではなく、セッターとガラス基板間に存在するガスを外部に排出することができる溝であればよく、例えば、図7に示すように、十字の溝350のあるセッター300であってもよい。
その場合、セッター300上にガラス基板を積載したとき、溝350は、このガラス基板で覆われる溝部350aと、このガラス基板で覆われない溝部350b、溝部350c、溝部350d及び溝部350eとを有する。
【0068】
さらに、図9に示すように、格子状の溝550を有するセッター500であっても構わない。
その場合、セッター500上にガラス基板を積載したとき、溝550は、このガラス基板で覆われる溝部550aと、このガラス基板で覆われない溝部550b、溝部550c、溝部550d及び溝部550eとを有する。
【0071】
また、本実施の形態では、本発明のセッター200の溝は、サンドブラスト法により作成するとしたが、この方法に限定するものではなく、例えば、フッ化水素酸水溶液を用いてガラス表面を溶かすなどの化学的エッチング法により作成してもよく、また、溶射法などのよりガラス表面上に材料を、溝を配置すべき領域を除く領域に積層して凸部を設けることにより作成してもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るガス放電表示パネルの製造方法は、電極、誘電体層、隔壁及び蛍光体層のいずれかの材料を基板に配置する配置ステップと、前記配置がなされた前記基板を支持台に積載して焼成する焼成ステップとを備え、前記支持台は、前記基板が積載される上面において、前記基板に覆われる被覆領域から前記基板に覆われていない露出領域に跨る少なくとも1つの溝を有することを特徴とする。
【0073】
これにより、前記溝の部分に存在するガスが前記被覆領域及び前記露出領域に跨って自由に移動し得る。
つまり、前記基板と前記支持台との間隙において、ガス圧の上昇が生じると、前記基板に浮力が生じることにより、当該基板の位置ずれが生じ易いが、前記製造方法によれば、前記被覆領域における溝付近のガスが前記溝を通り抜けて排出されるため、前記間隙の圧力上昇が軽減され、前記基板の浮力の発生が軽減される。
【0074】
よって、焼成時の位置ずれが抑えられ、均熱ムラなどが生じ難くなるため、焼成品質の向上化が図られる。
また、前記溝は、複数あり、前記被覆領域中に分散されて配置されているとしてもよい。
これにより、前記基板の浮力の発生が軽減される範囲が分散されるため、効率的に浮力の発生が低減される。
【0075】
また、前記焼成には、連続焼成炉が用いられ、前記複数の溝は、前記焼成炉の搬送方向に対してほぼ垂直に配置されているとしてもよい。
これにより、前記支持台の搬送方向における先端部より加熱が開始されて温度が上昇する場合、前記支持台が搬送方向に対して垂直に配置された溝を有しているため、個々の溝の内部においては、温度及び圧力勾配が生じ難い。
【0076】
そのため、1つの溝において、局所的な浮力が生じることがなく、前記基板の浮上が抑制される。
また、前記焼成には、連続焼成炉が用いられ、前記複数の溝は、前記焼成炉の搬送方向に対してほぼ平行に配置されているとしてもよい。
これにより、前記支持台の搬送方向における先端部から加熱が開始されると圧力の低い後端部へとガスが移動するので、溝の長手方向に熱が伝導する。
【0077】
つまり、支持台の搬送スピードが遅い場合では、前記基板及び支持台間(上下間)の熱伝導よりも前記基板及び支持台における搬送方向の熱伝導も重要となるため、支持台表面上の少なくとも前記基板が置かれる範囲全体にわたって搬送方向にほぼ平行な溝が複数設けられていることにより、支持台の先端から徐々に加熱される場合であっても、後端部に抜けるガスによって熱が後端部にも伝導し、前記基板及び支持台の搬送方向における温度勾配の発生が抑制され、均熱ムラの発生が抑制される。
【0079】
また、前記積載がなされたとするときに、前記被覆領域内の前記基板と前記支持台とが接触していない非接触領域の面積が、当該基板の面積の10パーセント以上70パーセント以下であるとしてもよい。
これにより、前記基板の浮上が抑制されつつ、強固に保持され易い。
また、前記支持台は、ガラスを主成分とした材料からなるとしてもよい。
【0080】
これにより、ガラス材料は、輻射による前記基板及び前記支持台間の熱伝導が促進されるため、前記溝による熱伝導性能の低下への影響が軽減される。
また、前記溝の深さは、0.05mm以上2.0mm以下であり、かつ、前記溝の幅は、5mm以上200mm以下であるとしてもよい。
これにより、前記基板と前記支持台との間の熱伝導性能の低下が抑制される。
【0081】
つまり、焼成品質の不良を招かない程度に、前記基板と前記支持台との間の熱伝導性能が確保され得る。
【0083】
また、本発明に係る支持台は、ガス放電表示パネルのベースとなる基板上に配置された材料を焼成する工程において、前記配置がなされた前記基板を焼成時に積載するための支持台であって、前記支持台は、前記基板が積載される上面において、前記積載がなされたとした場合に、前記基板に覆われる被覆領域から前記基板に覆われていない露出領域に跨る少なくとも1つの溝を有することを特徴とする。
【0084】
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に載せて焼成を行うとすれば、これにより、前記溝の部分に存在するガスが前記被覆領域及び前記露出領域に跨って自由に移動し得る。
つまり、前記基板と前記支持台との間隙において、ガス圧の上昇が生じると、前記基板に浮力が生じることにより、当該基板の位置ずれが生じ易いが、前記製造方法によれば、前記被覆領域における溝付近のガスが前記溝を通り抜けて排出されるため、前記間隙の圧力上昇が軽減され、前記基板の浮力の発生が軽減される。
【0085】
よって、焼成時の位置ずれが抑えられ、均熱ムラなどが生じ難くなるため、焼成品質の向上化が図られる。
また、前記溝は、複数あり、前記被覆領域中に分散されて配置されているとしてもよい。
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に載せて焼成を行うとすれば、これにより、前記基板の浮力の発生が軽減される範囲が分散されるため、効率的に浮力の発生が低減される。
【0086】
また、前記焼成には、連続焼成炉が用いられ、前記複数の溝は、前記焼成炉の搬送方向に対してほぼ垂直に配置されているとしてもよい。
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に載せて焼成を行うとすれば、これにより、前記支持台の搬送方向における先端部より加熱が開始されて温度が上昇する場合、前記支持台が搬送方向に対して垂直に配置された溝を有しているため、個々の溝の内部においては、温度及び圧力勾配が生じ難い。
【0087】
そのため、1つの溝において、局所的な浮力が生じることがなく、前記基板の浮上が抑制される。
また、前記焼成には、連続焼成炉が用いられ、前記複数の溝は、前記焼成炉の搬送方向に対してほぼ平行に配置されているとしてもよい。
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に載せて焼成を行うとすれば、これにより、前記支持台の搬送方向における先端部から加熱が開始されると圧力の低い後端部へとガスが移動するので、溝の長手方向に熱が伝導する。
【0088】
つまり、支持台の搬送スピードが遅い場合では、前記基板及び支持台間(上下間)の熱伝導よりも前記基板及び支持台における搬送方向の熱伝導も重要となるため、支持台表面上の少なくとも前記基板が置かれる範囲全体にわたって搬送方向にほぼ平行な溝が複数設けられていることにより、支持台の先端から徐々に加熱される場合であっても、後端部に抜けるガスによって熱が後端部にも伝導し、前記基板及び支持台の搬送方向における温度勾配の発生が抑制され、均熱ムラの発生が抑制される。
【0090】
また、前記積載がなされたとするときに、前記被覆領域内の前記基板と前記支持台とが接触していない非接触領域の面積が、当該基板の面積の10パーセント以上70パーセント以下であるとしてもよい。
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に載せて焼成を行うとすれば、これにより、前記基板の浮上が抑制されつつ、強固に保持され易い。
【0091】
また、前記支持台は、ガラスを主成分とした材料からなるとしてもよい。
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に積載して焼成すれば、これにより、輻射による前記基板及び前記支持台間の熱伝導が促進されるため、前記溝による熱伝導性能の低下への影響が軽減される。
また、前記溝の深さは、0.05mm以上2.0mm以下であり、前記溝の幅は、5mm以上200mm以下であるとしてもよい。
【0092】
前記配置がなされた前記基板を前記支持台に載せて焼成を行うとすれば、これにより、前記基板と前記支持台との間の熱伝導性能の低下が抑制される。
つまり、焼成品質の不良を招かない程度に、前記基板と前記支持台との間の熱伝導性能が確保され得る。
【0097】
また、前記溝形成ステップでは、化学的エッチング法により前記上面部分を溶かすことにより、前記溝を生成するとしてもよい。
これにより、前記非接触領域の面積を小さく確保する場合には、前記化学的エッチング法によって容易に前記溝が生成される。
また、前記溝形成ステップでは、溶射法により前記上面部分に材料を溝の配置されるべき領域外の領域に積層して凸部を設けることにより、前記溝を形成するとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるPDP100の概略図である。
【図2】 プラズマディスプレイ表示装置の構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態における、セッターの概略図である。
【図4】 焼成工程における温度プロファイルの一例を示す図である。
【図5】 セッターの形状による効果を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態における、セッターの製造工程を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態における、セッター形状の他のバリエーションを示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態における、セッター形状の他のバリエーションを示す図である。
【図9】 一般的な交流型(AC型)PDPの概略図である。
【図10】 焼成工程におけるガラス基板及びセッターの状態を示す図である。
【図11】 セッター上に置かれたガラス基板の移動を説明する図である。
【符号の説明】
90 前面板
91 背面板
100 PDP
101 前面ガラス基板
102 表示電極
103 透明電極
104 黒色電極膜
104a 黒色電極膜前駆体
105 バス電極
105a バス電極前駆体
106 誘電体層
106a 誘電体層前駆体
107 保護層
111 背面ガラス基板
112 アドレス電極
112a アドレス電極前駆体
113 誘電体層
114 隔壁
114a 隔壁前駆体
115 蛍光体層
116 放電空間
119 パネル駆動装置
120 セッター
130 ハースローラー
200、300、400、500、600、700 セッター
201 耐熱性ガラス
210 DFR
220 プラズマディスプレイ表示装置
229 ブラストノズル
230 研磨材
250、251、350、450、550、650 溝
250a、250b、250c 溝部
251a、251b、251c 溝部
350a、350b、350c、350d、350e 溝部
550a、550b、550c、550d、550e 溝部 [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a gas discharge display panel used for a display device or the like, and more particularly, to a method for supporting a glass substrate in a firing step in which an electrode, a dielectric layer and the like are formed on the glass substrate of the gas discharge display panel by firing.
[0002]
[Prior art]
In recent years, gas display panels such as plasma display panels (hereinafter referred to as “PDPs”) in display devices used in computers and televisions have attracted attention as display devices that are large, thin, and lightweight. Has been.
[0003]
FIG.These are the schematics of a general alternating current type (AC type) PDP.
As shown in this figure, the
The
[0004]
The
The
The
[0005]
The back plate 1091 is a fluorescent light formed on a wall surface of a back glass substrate 1111, an
The
[0006]
In this figure, the end of the back plate 1091 in the Y-axis direction is depicted as being open, but this is shown for convenience in explaining the structure. The outer peripheral edge is adhered and sealed with sealing glass.
The
[0007]
A region where a pair of
A plasma display device is configured by connecting a driving circuit to the
In this plasma display device, a voltage is applied between the X electrode of the cell to be lit and the
[0008]
In the
By the way, in the process of forming the
[0009]
Further, also in the process of forming the
In the firing step, a
[0010]
The
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, this firing step has the following problems.
That is,FIG.As shown in FIG. 4, the
[0012]
In particular, the
If the firing object cannot be fired at a uniform temperature and the firing is incomplete, the proper characteristics of the firing object may not be obtained.
For example, in the
[0013]
Further, in the
[0014]
That is, the quality defect of the gas discharge display panel occurs in the firing process.
Accordingly, the present invention has been made in view of the above-described problems, and a method for manufacturing a gas discharge display panel in which quality defects are unlikely to occur in the firing process, and the occurrence of quality defects in the firing process of the gas discharge display panel are reduced. Setter that canー andThe purpose is to provide.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a method for manufacturing a gas discharge display panel according to the present invention includes:
A placement step of placing any of the electrode, dielectric layer, barrier rib and phosphor layer material on the substrate; and loading the substrate on which the placement has been made on a support baseWhile transporting through a continuous firing furnaceA firing step for firing,
The support base extends from a covered region covered with the substrate to an exposed region not covered with the substrate on the upper surface on which the substrate is stacked.pluralHas a grooveWhen the stacking is performed, the area of the non-contact area where the substrate and the support in the covering area are not in contact with each other by the groove is 10% or more and 70% or less of the area of the substrate. is thereIt is characterized by that.
[0016]
Further, the support base according to the present invention includes a step of firing the material disposed on the substrate serving as a base of the gas discharge display panel, and the step of placing the substrate on which the placement has been made.Firing while transporting through a continuous firing furnaceA support base for sometimes stacking, wherein the support base is exposed on the upper surface on which the substrate is stacked, when the stacking is performed, and is not covered by the substrate from a covering region covered by the substrate Has at least one groove across the regionWhen the stacking is performed, the area of the non-contact area where the substrate and the support in the covering area are not in contact with each other by the groove is 10% or more and 70% or less of the area of the substrate. is thereIt is characterized by that.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
(Embodiment)
<Configuration>
FIG. 1 is a schematic diagram of a
[0019]
This
In the figure, the z direction corresponds to the thickness direction of the PDP, and the xy plane corresponds to a plane parallel to the PDP surface.
[0020]
The
The
The
[0021]
The
The
[0022]
The
The
[0023]
The
The back plate 91 includes a back glass substrate 111, an
[0024]
The back glass substrate 111 is a material that becomes a base of the back plate 91, and the
The
[0025]
The
A
[0026]
A
More specifically, the
[0027]
As shown in FIG. 1, the
In the
[0028]
A region where a pair of
As shown in FIG. 2, the
[0029]
By this sustain discharge, ultraviolet rays (wavelength of about 147 nm) are generated. When the generated ultraviolet rays hit the
<Manufacturing method of PDP>
As described above, the
[0030]
Hereinafter, a method for manufacturing the
In the method of manufacturing a gas discharge display panel according to the present invention, a known technique such as vapor deposition or sputtering is used, and a thickness of about 1400 angstroms is formed on the surface of the
[0031]
Further, using a known technique such as a screen printing method or a photolithography method, a precursor of the
[0032]
The above is the same as the manufacturing method of the conventional gas discharge display panel.
The
[0033]
The
The precursor of the dielectric layer 106 (hereinafter referred to as “dielectric layer precursor 106a”) is formed on the surface of the
[0034]
Thereby, the dielectric layer precursor 106a is sintered and the
Further, the
As described above, the manufacturing method of the gas discharge display panel according to the present invention uses the
[0035]
Similar to the firing in the production of the
Hereinafter, a method for manufacturing the back plate 91 will be described.
In the method for manufacturing a gas discharge display panel according to the present invention, a conductor material mainly composed of Ag is formed on the surface of a rear glass substrate 111 made of soda glass having a thickness of about 2.6 mm by a screen printing method at regular intervals. The back glass substrate 111 on which the precursor of the address electrode 112 (hereinafter referred to as “address electrode precursor 112a”) having a thickness of about 5 to 10 μm is formed on the
[0036]
Thereby, the address electrode precursor 112a is sintered and the
In order to make a PDP to be manufactured a 40-inch class high-definition television, the interval between two
[0037]
Subsequently, the entire surface of the rear glass substrate 111 on which the
Furthermore, by using a coating method by die coating, a paste-like partition wall material containing lead-based glass as a main component and adding alumina powder as an aggregate is applied and formed on the
[0038]
At this time, the rear glass substrate 111 on which the partition wall precursor 114a is formed is loaded on the
The interval between the
Subsequently, any of red (R), phosphor, green (G) phosphor, and blue (B) phosphor on the wall surface of the
[0039]
Thereafter, the phosphor ink is dried and then baked to form the phosphor layers 115 of the respective colors.
Also at this time, the rear glass substrate 111 coated with the phosphor ink is loaded on the
As a phosphor material constituting the
Red phosphor: (YXGd1-X) BOThree: Eu
Green phosphor: Zn2SiOFour: Mn
Blue phosphor: BaMgAlTenO17: Eu3+
Shall be used.
[0040]
As each phosphor material, for example, a powder having an average particle diameter of about 3 μm is used.
For applying the phosphor ink, for example, the phosphor ink is ejected from an ultrafine nozzle.
After applying the phosphor ink, the
After the
[0041]
The method for manufacturing a gas discharge display panel according to the present invention relates to a firing process in manufacturing the
<Specifications of setter>
Here, the above-described
[0042]
FIG. 3 is a schematic diagram of the
When the
For example, as shown in FIG. 4, the
[0043]
The plate thickness of the
The outer size of the
Further, as shown in FIG. 3, the
[0044]
The groove shapes of the
When the glass substrate is stacked on the
[0045]
Therefore, as shown in FIG. 3, the
Here, the reason for using the
<Effect of surface shape of
When viewed microscopically, the surface of the setter is not in a mirror state, but warps or undulates, and a minute gap exists between the glass substrate and the setter 120.
[0046]
The cause of the so-called misalignment that the
[0047]
This gas convection is thought to occur due to a difference in temperature between the glass substrate and the setter due to differences in physical properties such as heat capacity and thermal conductivity between the glass substrate and the setter. Furthermore, it is considered that the degree of convection of the gas increases.
Since the
[0048]
In addition, since the
[0049]
Furthermore, since the setter conveyance direction usually coincides with the longitudinal direction of the glass substrate, the
Thereby, the volume of the gas existing in the gap between the
[0050]
By preventing the occurrence of the above-described displacement, the firing object placed on the glass substrate can be fired at a more uniform temperature, and the firing quality can be improved.
<Effect of material of
By the way, since the
[0051]
Usually, the temperature difference between the setter and the glass substrate is desirably small, and it is necessary to ensure a certain degree of heat conduction performance.Therefore, when forming a groove in a setter made of a material having a low emissivity such as metal, There is a limit to increasing the groove width and groove depth.
On the other hand, since the
[0052]
Furthermore, although the materials of the glass substrate and the setter are not the same, they are similar in physical properties such as specific heat, thermal tension coefficient, and thermal conductivity because they are made of the same glass material.
For this reason, it is considered that a temperature difference between the glass substrate and the setter is unlikely to occur and contributes to suppression of the occurrence of the convection.
<Specific specifications of groove>
In the
[0053]
On the other hand, regarding the lower limit of the groove depth, whether the gas can escape to such an extent that buoyancy sufficient to cause the above-described displacement occurs does not matter, but warpage or undulation of the glass substrate surface. It is considered that the value of the groove is affected, and from experience, it is not effective as a gas communication path unless the depth of the groove is at least 0.05 mm or more.
Further, when the proportion of the groove in the range where the glass substrate is placed, that is, the proportion of the area of the
[0054]
On the contrary, if the above-mentioned ratio is too large, the contact area may be small and may not be supported firmly.
In order to prevent these disadvantages from occurring, the ratio of the groove to the range is desirably 10% or more and 70% or less.
Needless to say, the contact portion is a range obtained by removing the range of the
[0055]
Moreover, it is desirable to form the groove formation position in the
That is, it is desirable to disperse the buoyancy reduction range due to gas convection so that large buoyancy is not locally generated.
From such a viewpoint, the
<Manufacturing method of setter>
Hereinafter, an example of a method for manufacturing the
[0056]
FIG. 6 is a diagram illustrating a manufacturing process of the
FIG. 6A shows the first step (photosensitive resist film forming step). In this step, for example, the plate has a length of 1280 mm, a width of 800 mm, and a thickness of 5 mm, and is neoceram N-0 or N- 11 (trade name of Nippon Electric Glass Co., Ltd.) on a transparent heat
[0057]
FIG. 6B shows the second step (exposure and development step). In this step, a negative pattern patterned in such a shape is provided in order to provide two parallel grooves with a width of 400 mm and a width of 70 mm. 15 mW / cm using a mold type photomask2The
[0058]
The exposure amount at this time is, for example, 700 mJ.
Further, for example, development is performed with a developing solution of 1% aqueous sodium carbonate solution, followed by washing with water, whereby the
As a result, as shown in FIG. 6C, stripe-like grooves are formed in the
[0059]
FIG. 6D shows a third step (blasting step). In this step, after the groove is formed, sand blasting is performed from the side where the
More specifically, the abrasive 230 such as a glass bead material is sprayed from the
[0060]
The blasting time is adjusted so that the depth of the concave portion of the heat resistant glass is about 2 mm.
FIG. 6E is a fourth step (photosensitive resist film peeling step). In this step, the heat-
[0061]
Thereby, the
As described above, according to the present embodiment, in the firing process of the gas discharge display panel, the glass substrate is moved on the setter by placing the glass substrate on the
[0062]
The groove width (W) of the
Moreover, although the groove depth of the
[0063]
Further, although the material of the
In that case, it is necessary to review the groove shape of the setter so that the prescribed firing quality can be ensured and no positional deviation occurs.
[0064]
Further, the
Further, the
[0065]
In this case, when heating is started from the front end portion of the
Originally, the formation of grooves on the setter works in a direction that impedes heat conduction between the glass substrate and the setter, but when the setter transport speed is slow, heat conduction between the glass substrate and the setter (between the upper and lower sides). Since the heat conduction in the transport direction in the glass substrate and the setter is also more important than that, the tip of the setter is provided with a plurality of grooves substantially parallel to the transport direction over the entire range where the glass substrate is placed on the setter surface. Even if it is gradually heated from the heat, the gas that escapes to the rear end also conducts heat to the rear end, suppressing the generation of temperature gradient in the transport direction of the glass substrate and setter, resulting in more uniform heating Can be difficult.
[0066]
In addition, the
In that case, when a glass substrate is stacked on the
[0068]
Furthermore, as shown in FIG. 9, a
In that case, when a glass substrate is loaded on the
[0071]
MaIn the present embodiment, the groove of the
[0072]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the method for manufacturing a gas discharge display panel according to the present invention includes an arrangement step of arranging any one of an electrode, a dielectric layer, a partition wall, and a phosphor layer on a substrate, and the arrangement includes: A firing step of stacking and firing the substrate that has been made on a support base, and the support base is an exposed area that is not covered with the substrate from a cover area that is covered with the substrate on an upper surface on which the substrate is stacked It has at least 1 groove | channel straddling.
[0073]
Thereby, the gas which exists in the part of the said groove | channel can move freely across the said covering area | region and the said exposure area | region.
That is, when a gas pressure rises in the gap between the substrate and the support base, buoyancy is generated in the substrate, and thus the substrate is likely to be misaligned. Since the gas in the vicinity of the groove is discharged through the groove, the pressure increase in the gap is reduced, and the generation of buoyancy of the substrate is reduced.
[0074]
Therefore, the positional deviation at the time of baking is suppressed and uneven soaking is less likely to occur, so that the baking quality can be improved.
Moreover, there may be a plurality of the grooves, and the grooves may be distributed in the covering region.
Thereby, since the range in which the generation of buoyancy of the substrate is reduced is dispersed, the generation of buoyancy is efficiently reduced.
[0075]
In addition, a continuous firing furnace may be used for the firing, and the plurality of grooves may be disposed substantially perpendicular to the transport direction of the firing furnace.
Thereby, when heating starts from the front end in the transport direction of the support base and the temperature rises, the support base has grooves arranged perpendicular to the transport direction. Inside, temperature and pressure gradients are unlikely to occur.
[0076]
Therefore, local buoyancy does not occur in one groove, and the floating of the substrate is suppressed.
In addition, a continuous firing furnace may be used for the firing, and the plurality of grooves may be arranged substantially parallel to the transport direction of the firing furnace.
Accordingly, when heating is started from the front end portion in the transport direction of the support base, the gas moves to the rear end portion having a low pressure, and thus heat is conducted in the longitudinal direction of the groove.
[0077]
That is, when the transport speed of the support table is slow, the heat conduction in the transport direction in the substrate and the support table is more important than the heat conduction between the substrate and the support table (between the upper and lower sides). By providing a plurality of grooves substantially parallel to the transport direction over the entire area where the substrate is placed, even if the substrate is gradually heated from the front end of the support base, the heat is backed by the gas that escapes to the rear end. Conducted also to the end portion, the generation of the temperature gradient in the transport direction of the substrate and the support is suppressed, and the occurrence of soaking unevenness is suppressed.
[0079]
Further, when the stacking is performed, the area of the non-contact area where the substrate and the support base are not in contact with each other in the covering area may be 10% to 70% of the area of the substrate. Good.
Thereby, it is easy to hold the substrate firmly while suppressing the floating of the substrate.
The support may be made of a material mainly composed of glass.
[0080]
Thereby, since the heat conduction between the said board | substrate and the said support stand by a radiation is accelerated | stimulated for glass material, the influence on the fall of the heat conductive performance by the said groove | channel is reduced.
The depth of the groove may be 0.05 mm or more and 2.0 mm or less, and the width of the groove may be 5 mm or more and 200 mm or less.
Thereby, the fall of the heat conductive performance between the said board | substrate and the said support stand is suppressed.
[0081]
That is, the heat conduction performance between the substrate and the support can be ensured to such an extent that poor firing quality is not caused..
[0083]
MaIn addition, the support base according to the present invention is a support base for stacking the substrate that has been arranged at the time of firing in the step of firing the material disposed on the base substrate of the gas discharge display panel. And the support base has at least one groove extending from a covering region covered by the substrate to an exposed region not covered by the substrate when the loading is performed on the upper surface on which the substrate is stacked. It is characterized by.
[0084]
If firing is performed by placing the substrate on which the arrangement has been made on the support base, the gas present in the groove portion can thereby freely move across the covered region and the exposed region.
That is, when a gas pressure rises in the gap between the substrate and the support base, buoyancy is generated in the substrate, and thus the substrate is likely to be misaligned. Since the gas in the vicinity of the groove is discharged through the groove, the pressure increase in the gap is reduced, and the generation of buoyancy of the substrate is reduced.
[0085]
Therefore, the positional deviation at the time of baking is suppressed and uneven soaking is less likely to occur, so that the baking quality can be improved.
Moreover, there may be a plurality of the grooves, and the grooves may be distributed in the covering region.
If the substrate having the arrangement is placed on the support base and firing is performed, the range in which the generation of buoyancy of the substrate is reduced is dispersed, so that the generation of buoyancy is efficiently reduced. The
[0086]
In addition, a continuous firing furnace may be used for the firing, and the plurality of grooves may be disposed substantially perpendicular to the transport direction of the firing furnace.
If baking is performed by placing the substrate on which the arrangement is made on the support base, when the heating starts from the front end in the transport direction of the support base and the temperature rises, the support base transports. Since the grooves are arranged perpendicular to the direction, temperature and pressure gradients are unlikely to occur inside the individual grooves.
[0087]
Therefore, local buoyancy does not occur in one groove, and the floating of the substrate is suppressed.
In addition, a continuous firing furnace may be used for the firing, and the plurality of grooves may be arranged substantially parallel to the transport direction of the firing furnace.
If the substrate having the above arrangement is placed on the support base and firing is performed, thereby, when heating is started from the front end portion in the transport direction of the support base, the gas flows to the rear end portion having a low pressure. Since it moves, heat is conducted in the longitudinal direction of the groove.
[0088]
That is, when the transport speed of the support table is slow, the heat conduction in the transport direction in the substrate and the support table is more important than the heat conduction between the substrate and the support table (between the upper and lower sides). By providing a plurality of grooves substantially parallel to the transport direction over the entire area where the substrate is placed, even if the substrate is gradually heated from the front end of the support base, the heat is backed by the gas that escapes to the rear end. Conducted also to the end portion, the generation of the temperature gradient in the transport direction of the substrate and the support is suppressed, and the occurrence of soaking unevenness is suppressed.
[0090]
Further, when the stacking is performed, the area of the non-contact area where the substrate and the support base are not in contact with each other in the covering area may be 10% to 70% of the area of the substrate. Good.
If firing is carried out by placing the substrate on which the substrate has been placed on the support base, this makes it easy to hold the substrate firmly while suppressing the floating of the substrate.
[0091]
The support may be made of a material mainly composed of glass.
If the substrate having the arrangement is placed on the support base and baked, heat conduction between the substrate and the support base due to radiation is promoted, thereby reducing the heat conduction performance due to the groove. Impact is reduced.
Further, the depth of the groove may be 0.05 mm or more and 2.0 mm or less, and the width of the groove may be 5 mm or more and 200 mm or less.
[0092]
If firing is performed by placing the substrate on which the arrangement has been made on the support base, a decrease in heat conduction performance between the substrate and the support base is thereby suppressed.
That is, the heat conduction performance between the substrate and the support can be ensured to such an extent that poor firing quality is not caused..
[0097]
Further, in the groove forming step, the groove may be generated by melting the upper surface portion by a chemical etching method.
Thereby, when the area of the non-contact region is ensured to be small, the groove is easily generated by the chemical etching method.
In the groove forming step, the groove may be formed by laminating a material on the upper surface portion in a region outside the region where the groove is to be disposed and providing a convex portion by a spraying method.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a
FIG. 2 is a diagram showing a configuration of a plasma display display device.
FIG. 3 is a schematic view of a setter in the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a temperature profile in a firing process.
FIG. 5 is a diagram illustrating an effect of a setter shape.
FIG. 6 is a diagram showing a setter manufacturing process in the embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a diagram showing another variation of the setter shape in the embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing another variation of the setter shape in the embodiment of the present invention.
FIG. 9It is the schematic of a general alternating current type (AC type) PDP.
FIG. 10It is a figure which shows the state of the glass substrate and setter in a baking process.
FIG. 11It is a figure explaining the movement of the glass substrate set | placed on the setter.
[Explanation of symbols]
90 Front plate
91 Back plate
100 PDP
101 Front glass substrate
102 Display electrode
103 Transparent electrode
104 Black electrode film
104a Black electrode film precursor
105 bus electrode
105a Bus electrode precursor
106 Dielectric layer
106a Dielectric layer precursor
107 protective layer
111 Rear glass substrate
112 Address electrode
112a Address electrode precursor
113 Dielectric layer
114 Bulkhead
114a Bulkhead precursor
115 phosphor layer
116 Discharge space
119 Panel drive device
120 setter
130 Hearth Roller
200, 300, 400, 500, 600, 700 setter
201 heat resistant glass
210 DFR
220 Plasma display device
229 Blast nozzle
230 Abrasive
250, 251, 350, 450, 550, 650 groove
250a, 250b, 250c groove
251a, 251b, 251c groove
350a, 350b, 350c, 350d, 350e GroovePart
550a, 550b, 550c, 550d, 550e groovePart
Claims (6)
前記配置がなされた前記基板を支持台に積載して連続焼成炉の中を搬送しながら焼成する焼成ステップとを備え、
前記支持台は、前記基板が積載される上面において、前記基板に覆われる被覆領域から前記基板に覆われていない露出領域に跨る複数の溝を有し、
前記溝のそれぞれは、前記支持台の搬送方向と平行する方向に延びて、他の溝とは交わらないように形成され、
前記積載がなされたとするときに、前記被覆領域内の前記基板と前記支持台とが前記溝によって接触していない非接触領域の面積が、当該基板の面積の10パーセント以上70パーセント以下であるガス放電表示パネルの製造方法。An arrangement step of disposing any material of electrodes, dielectric layers, barrier ribs and phosphor layers on a substrate;
A firing step of firing the substrate placed on a support stand and carrying it in a continuous firing furnace, with the arrangement being made,
The support base has a plurality of grooves extending from a covering region covered by the substrate to an exposed region not covered by the substrate on the upper surface on which the substrate is stacked,
Each of the grooves extends in a direction parallel to the transport direction of the support base and is formed so as not to intersect with the other grooves.
A gas in which the area of the non-contact area where the substrate and the support base in the covering area are not in contact with each other when the stacking is performed is 10% or more and 70% or less of the area of the substrate. Manufacturing method of discharge display panel.
前記支持台の厚さは5mm以上、8mm以下であり、
前記溝の深さは、0.05mm以上2.0mm以下であり、かつ、前記溝の幅は、5mm以上200mm以下である請求項1に記載のガス放電表示パネルの製造方法。The support base is made of a material mainly composed of glass,
The thickness of the support base is 5 mm or more and 8 mm or less ,
2. The method of manufacturing a gas discharge display panel according to claim 1, wherein a depth of the groove is 0.05 mm or more and 2.0 mm or less, and a width of the groove is 5 mm or more and 200 mm or less.
前記支持台は、前記基板が積載される上面において、前記積載がなされたとした場合に、前記基板に覆われる被覆領域から前記基板に覆われていない露出領域に跨る複数の溝を有し、
前記溝のそれぞれは前記支持台の搬送方向と平行する方向に延びて、他の溝とは交わらないように形成され、
前記積載がなされたとするときに、前記被覆領域内の前記基板と前記支持台とが前記溝によって接触していない非接触領域の面積が、当該基板の面積の10パーセント以上70パーセント以下であるガス放電表示パネル用基板の支持台。In a step of firing a material disposed on a substrate serving as a base of a gas discharge display panel, a support base for loading the disposed substrate when being fired while being conveyed in a continuous firing furnace. ,
The support base has a plurality of grooves extending from a covering region covered by the substrate to an exposed region not covered by the substrate when the loading is performed on the upper surface on which the substrate is stacked;
Each of the grooves extends in a direction parallel to the conveying direction of the support base and is formed so as not to intersect with other grooves.
A gas in which the area of the non-contact area where the substrate and the support base in the covering area are not in contact with each other when the stacking is performed is 10% or more and 70% or less of the area of the substrate. A support for a substrate for a discharge display panel.
前記支持台の厚さは5mm以上、8mm以下であり、
前記溝の深さは、0.05mm以上2.0mm以下であり、かつ、前記溝の幅は、5mm以上200mm以下である請求項4に記載のガス放電表示パネル用基板の支持台。The support base is made of a material mainly composed of glass,
The thickness of the support base is 5 mm or more and 8 mm or less ,
The depth of the said groove | channel is 0.05 mm or more and 2.0 mm or less, and the width | variety of the said groove | channel is 5 mm or more and 200 mm or less, The support stand of the board | substrate for gas discharge display panels of Claim 4 .
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