JP4256201B2 - 無線電話システム、ip対応無線基地局装置およびip−pbx - Google Patents

無線電話システム、ip対応無線基地局装置およびip−pbx Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP-PBX(Internet Protocol-Private Branch Exchange)およびIP対応無線基地局装置を備えた無線電話システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
PHS(Personal Handy-phone System)端末等の無線電話機を内線電話機としても使用できるようにするためのシステムとして、事業所用無線電話システムが知られている。図5は、従来の事業所用PHSシステムの概略図である。図示するように、PBX6と、PHS端末3をデジタル電話回線8を介してPBX6に接続するPHS基地局装置7と、を備えて構成される。このような従来の事業所用PHSシステムにおいて、保留音やローカルトーンは、PBXが生成し、PHS基地局装置を介してPBXおよびPHS端末間に設定された通話路を用いて、PBXからPHS端末へ送出されるのが一般的である(特許文献1)。なお、ローカルトーンとは、ダイヤルトーンやビジートーンなどの電話機へ送信するトーンのことである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11-187131号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
IPネットワーク上でIP電話機やVoIP(Voice over IP)ゲートウエイ装置などを制御し、PBX機能を提供するIP-PBXが提案されている。また、PHS端末などの無線電話機をIPネットワークに接続するIP対応無線基地局装置が提案されている。IP-PBXおよびIP対応無線基地局装置をIPネットワーク、例えば事業所内に敷設されている既存のLAN(Local Area Network)に接続することにより、PBXおよび基地局装置間の接続のためにISDN回線等の電話回線を新たに敷設することなく、事業所用無線電話システムを構築することが可能となる。
【0005】
しかし、IP-PBXおよびIP対応無線基地局装置を用いて事業所用無線電話システムを構築した場合において、上記の特許文献1に記載の技術のように、保留音やローカルトーンを、IP-PBXで生成して、IP対応無線基地局装置を介して無線端末へ送出したのでは、次のような問題が生ずる。すなわち、保留音やローカルトーンを送出している期間中、保留音やローカルトーンを格納したIPパケットがIPネットワークに流れ続け、IPネットワークのトラフィックを増大させてしまう。このため、IPネットワークに接続されている他のネットワーク端末の通信環境が劣化する虞れがある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、IPネットワークのトラフィックの増大を抑止することのできる、IP-PBXおよびIP対応無線基地局装置を用いた無線電話システムを実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の無線電話システムは、IP-PBXと、無線電話機をIPネットワークを介して前記IP-PBXに接続するIP対応無線基地局装置と、を備える。
【0008】
前記IP-PBXは、前記無線電話機に対する保留音またはローカルトーンの送出開始および送出停止の指示を、前記IPネットワークを介して前記IP対応無線基地局装置に出力する指示手段を有する。また、前記IP対応無線基地局装置は、保留音およびローカルトーンを出力するトーン出力手段と、前記IPネットワークを介して前記IP-PBXより受信した前記指示に従い、前記トーン出力手段が出力する保留音またはローカルトーンの前記無線電話機への送出を制御する選択制御手段と、を有する。
【0009】
本発明によれば、保留音またはローカルトーンの送出開始および送出停止の指示が、IPネットワークを介して、IP-PBXからIP対応無線基地局装置へ送信される。したがって、保留音やローカルトーンを送出している期間中、保留音やローカルトーンを格納したIPパケットがIPネットワークに流れ続けることはない。このため、IPネットワークのトラフィックの増大を抑止することができる。
【0010】
なお、前記IP対応無線基地局装置において、前記IPネットワークとの通信を行うIP通信処理手段および前記無線端末との通信を行う無線通信処理手段のそれぞれに、CPUを備えたユニットを利用する場合、前記IP通信処理手段のCPUと前記無線通信処理手段のCPUとの間における制御および/またはプログラムデータの送受を中継するFIFOを設けるとよい。
【0011】
このようにすることで、簡単な構成で前記IP通信処理手段のCPUと前記無線通信処理手段のCPUとの間のインターフェースを実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、発明の一実施形態が適用された事業所用PHSシステムの概略図である。図示するように、本実施形態の事業所用PHSシステムは、IP対応PHS基地局装置1と、IP-PBX2と、少なくとも1つのPHS端末3と、を備えて構成されている。ここで、IP対応PHS基地局装置1およびIP-PBX2は、LAN4により接続されている。また、IP-PBX2は、少なくとも1つのISDN回線5を介して公衆網(不図示)と接続している。
【0014】
以上のような構成において、IP対応PHS基地局装置1は、IPネットワーク(LAN4)を介してIP-PBX2にPHS端末3を接続する。また、IP-PBX2は、IPネットワーク(LAN4)上でIP対応PHS基地局装置1を制御して、PBX機能を提供する。これにより、PHS端末3を公衆網に接続したり、他のPHS端末3に接続したりする。
【0015】
次に、IP-PBX2およびIP対応PHS基地局装置1について詳細に説明する。まず、IP-PBX2について説明する。
【0016】
IP-PBX2は、図1に示すように、ISDN回線収容部21と、VoIP+LAN処理部22と、スイッチ部23と、主制御部24とを有する。
【0017】
ISDN回線収容部21は、少なくとも1つのISDN回線5を収容する。そして、ISDN回線5毎に、ISDN信号(ISDNの基本インターフェース(2B+D))をスイッチ部23と送受する。
【0018】
VoIP+LAN処理部22は、LAN4との接続処理を行うと共に、音声処理についてはRTP(Real-time Transport Protocol)および呼制御処理についてはSIP(Session Initiation Protocol)あるいはH.323を処理し、IP対応PHS基地局装置1との間でVoIP通話を行う。また、スイッチ部23との間で少なくとも1つのISDN信号を送受する。そして、VoIP+LAN処理部22は、スイッチ部23と送受するISDN信号と、IP対応PHS基地局装置1と送受するIPパケット(VoIPパケット)との間の変換処理を行う。
【0019】
スイッチ部23は、VoIP+LAN処理部22と送受する各ISDN信号と、ISDN回線収容部21と送受する各ISDN信号との間の交換処理を行う。
【0020】
主制御部24は、IP-PBX2の各部を統括的に制御して、呼制御などの各種処理を行う。
【0021】
以上説明したIP-PBX2の構成・動作は、既存のIP-PBXと基本的に同様である。しかし、本実施形態のIP-PBX2は、PHS端末3に対する保留音またはローカルトーンの送出タイミングの期間中、保留音またはローカルトーンを格納したIPパケットを、IP対応PHS基地局装置1経由でPHS端末3に送出することを行わない。その代わりに、次のように処理している。
【0022】
すなわち、主制御部24は、Bチャネル毎に、PHS端末3に対する保留音またはローカルトーンの送出開始タイミングを監視し、該タイミングとなったときに、該Bチャネルに割り当てられたポート番号とトーンの種類とを含むトーン送出開始指示を格納したIPパケットをVoIP+LAN処理部22に生成させ、IP対応PHS基地局装置1に送出する。また、主制御部24は、Bチャネル毎に、PHS端末3に対する保留音またはローカルトーンの送出終了タイミングを監視し、該タイミングとなったときに、該Bチャネルに割り当てられたポート番号とトーンの種類とを含むトーン送出停止指示を格納したIPパケットをVoIP+LAN処理部22に生成させ、IP対応PHS基地局装置1に送出する。
【0023】
次に、IP対応PHS基地局装置1について説明する。
【0024】
IP対応PHS基地局装置1は、図1に示すように、VoIP+LAN処理部11と、無線通信+通信制御部12と、ロジック部13と、を有する。
【0025】
VoIP+LAN処理部11は、LAN4との接続処理を行うと共に、IP-PBX2との間でVoIP通話を行う。また、ロジック部13との間で音声(通話)データおよび制御データ(プログラムを含む)を送受する。そして、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2と送受するIPパケット(VoIPパケット)と、ロジック部13と送受する音声データ、制御データとの間の変換処理を行う。また、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2より受信したトーン送出開始指示あるいは停止指示に従い、当該指示に含まれるポート番号が割り当てられたBチャネルを通して、保留音やローカルトーンがPHS端末3に出力されるようにロジック部13を制御する。
【0026】
無線通信+通信制御部12は、例えば事業所用PHSシステムの標準規格であるRCR STD-28により、PHS端末3と無線通信を行う。また、無線通信+通信制御部12は、PHS端末3とロジック部12との間における音声(通話)データの中継処理を行うと共に、PHS端末3およびロジック部12より受信した呼制御データに従って呼制御処理を行う。
【0027】
ロジック部13は、トーン発生部131と、音声データ処理部132と、セレクタ133と、符号化・復号化部134と、制御データ用バッファ135と、を有する。
【0028】
トーン発生部131は、VoIP+LAN処理部11よりの指示に従い保留音やローカルトーンを出力する。
【0029】
音声データ処理部132は、VoIP+LAN処理部11より受信した音声データを1対(Bチャネルの2つ分)のBチャネル毎に分離し、セレクタ133に出力すると共に、符号化・復号化部134より受け取った1対のBチャネル毎の音声データを多重化してVoIP+LAN処理部11へ出力する。
【0030】
セレクタ133は、VoIP+LAN処理部11よりの指示に従い、Bチャネル毎に、トーン発生部131の出力および音声データ処理部132の出力のいずれか一方を選択する。
【0031】
符号化・復号化部134は、セレクタ133より受け取った音声データまたはトーンデータ(1対のBチャネル毎のデータ)を符号化して、無線通信+通信制御部12へ出力すると共に、無線通信+通信制御部12より受け取った音声データの符号化データを復号化して、復号化データ(1対のBチャネル毎のデータ)を音声データ処理部132へ出力する。
【0032】
制御データ用バッファ135は、VoIP+LAN処理部11および無線通信+通信制御部12間で送受される制御データ(呼制御データやプログラムを含む)の中継用バッファである。
【0033】
図2は、IP対応PHS基地局装置1のハードウエア構成例を示す図である。
【0034】
VoIP+LAN処理部11は、10/100BASE-Tの物理インターフェースの機能を提供するPHYチップ111と、トーン発生部131、音声データ処理部132および制御データ用バッファ135との内部インターフェースの機能を提供するEBI(External Bus Interface)チップ112と、CPU113と、CPU113で実行するプログラムやデータの格納およびCPU113のワークエリアとして機能するメモリ114とが、内部バスで接続されて構成されている。
【0035】
CPU113は、音声処理についてはRTPおよび呼制御処理についてはSIPあるいはH.323を処理し、IP-PBX2のVoIP+LAN処理部22との間で、VoIP通信を行う。また、PHYチップ111を介して受信したIPパケットの宛先アドレスおよびUDP(あるいはTCP)ヘッダのポート番号に基づいて、該パケットに格納されているデータの送出先が、音声データ処理部132および制御データ用バッファ135のいずれか一方となるように、EBIチップ112を制御する。
【0036】
また、CPU113は、PHYチップ111を介して受信した、自装置(IP対応PHS基地局装置1)のアドレスを宛先アドレスとするIPパケットから、トーン送出開始指示およびトーン送出停止指示を抽出する。そして、抽出した指示に従ってトーン発生部131およびセレクタ134を制御する。
【0037】
音声データ処理部132は、DSP(Digital Signal Processor)1321と、第1調整バッファ1322と、第2調整バッファ1323と、を備えて構成されている。
【0038】
DSP1321は、VoIP+LAN処理部11より受信した音声データを1対のBチャネル毎に分離し、第1調整バッファ1322に出力する。また、第2調整バッファ1323より受け取った1対のBチャネル毎の音声データを多重化してVoIP+LAN処理部11へ出力する。本実施形態では、同時に3台のPHS端末3との通話を可能とするために、ISDN回線の2回線分(Bチャネルの4つ分)を処理できるように4chDSPを用いている。なお、VoIP+LAN処理部11より受信する音声データ、つまり、RTPパケットに格納されている音声データとしては、64kbit/s μ-law PCM/A-Law PCM(G.711)、32kbit/s ADPCM(G.726)、32kbit/s Embedded ADPCM(G.727)、8kbit/s CS-ACELP(G.729)、および、6.3/5.3kbit/s MP-MLQ/ACELP(G.723.1)などが考えられる。本実施形態において、DSP1321は、VoIP+LAN処理部11から出力された上記いずれかの種類の音声データを、64kbit/s μ-law PCMの音声データに変換して第1調整バッファ1322に出力すると共に、第2調整バッファ1323より出力された64kbit/s μ-law PCMの音声データを、上記いずれかの種類の音声データに変換してVoIP+LAN処理部11へ出力している。
【0039】
第1調整バッファ1322は、DSP1321から受信した1対のBチャネル毎の音声データのセレクタ134への出力タイミングを調整する。また、第2調整バッファ1323は、符号化・復号化部134から受信した1対のBチャネル毎の音声データのDSP1321への出力タイミングを調整する。本実施形態では、第1調整バッファ1322および第2調整バッファ1323を同じFPGA(Field Programmable Gate Array)14内に作り込んでいる。
【0040】
トーン発生部131は、メロディIC1311と、トーンROM1312と、を備えて構成されている。メロディIC1311は、少なくとも1つのメロディ(64kbit/s μ-law PCM)を送出することができ、VoIP+LAN処理部11よりの指示に従い、指定されたメロディを生成してセレクタ133へ送出する。トーンROM1312は、複数種のローカルトーンのデータを保持しており、VoIP+LAN処理部11よりの指示に従い、指定されたトーン(64kbit/s μ-law PCM)を読み出してセレクタ133へ送出する。
【0041】
セレクタ133は、セレクタ回路1331を備えて構成されている。セレクタ回路1331は、VoIP+LAN処理部11よりの指示に従い、第1調整バッファ1322から出力されるISDN回線の2回線分(Bチャネルの4つ分)の音声データに対して、Bチャネル単位で、音声データをそのまま出力するか、それとも、トーン発生部131から出力されるメロディあるいはトーンを出力するかを選択する。本実施形態では、セレクタ回路1331をFPGA14内に作り込んでいる。
【0042】
符号化・復号化部134は、ADPCMトランスコーダ1341と、CHコーデック1342と、を備えて構成されている。
【0043】
ADPCMトランスコーダ1341は、セレクタ134から出力された64kbit/s μ-law PCMの1対のBチャネル毎の音声データを、32kbit/s ADPCMの1対のBチャネル毎の音声データに変換し、CHコーデック1342に出力する。また、CHコーデック1342から出力された32kbit/s ADPCMの1対のBチャネル毎の音声データを64kbit/s μ-law PCMの1対のBチャネル毎の音声データに変換し、第2調整バッファ1323へ出力する。
【0044】
CHコーデック1342は、ADPCMトランスコーダ1341から出力される1対のBチャネル毎の音声データ(32kbit/s ADPCM)、つまり、ISDN回線の2回線分(Bチャネルの4つ分)に基づいて、無線通信+通信制御部12からBチャネル毎の無線信号(音声信号)を各PHS端末3へ送信させる。また、無線通信+通信制御部12を介して各PHS端末3から受信した信号に基づいて、1対のBチャネル毎の音声データ(32kbit/s ADPCM)、つまり、ISDN回線の2回線分(Bチャネルの4つ分)を生成し、ADPCMトランスコーダ1341へ出力する。CHコーデック1342は、無線通信+通信制御部12の増幅回路や変復調回路の制御信号の生成機能、音声信号のスクランブル/デスクランブル機能、CRCの生成/チェック機能、BER測定機能、同期検出機能などを備えた多機能LSIである。
【0045】
無線通信+通信制御部12は、無線ユニット125と、無線ユニット125とのインターフェースの機能を提供するIFチップ121と、制御データ用バッファ135との内部インターフェースの機能を提供するEBIチップ122と、CPU123と、CPU123で実行するプログラムやデータの格納およびCPU123のワークエリアとして機能するメモリ124とを、備えて構成されている。ここで、IFチップ121、EBIチップ122、CPU123およびメモリ124は、内部バスで接続されている。
【0046】
CPU123は、制御データ用バッファ135を介して受信した制御データやプログラムデータに基づいて無線ユニット125を制御し、PHS端末3と通信を行うための呼制御処理やその他の処理を行う。
【0047】
無線ユニット125は、例えば事業所用PHSシステムの標準規格であるRCR STD-28により、PHS端末3と無線通信を行うためのユニットである。図示していないが、PHS端末3へ電波を出力するための送信部と、PHS端末3からの電波を受信するための受信部と、希望周波数1.6GHz帯の1stローカル信号を生成するための1stローカル信号発生回路と、233.15MHzの2ndローカル信号を生成するための2ndローカル信号発生回路と、ローカル信号の切り替え回路と、π/4シフトQPSK変調の論理処理を行うモデムと、を有する。送信部は、例えば変調回路、高周波増幅回路およびアンテナ回路を有する。また、受信部は、例えばアンテナ回路、高周波増幅回路、中間波増幅回路、低周波増幅回路および復調回路を有する。
【0048】
制御データ用バッファ135は、FIFO1351を有する。FIFO1351は、双方向のメモリバッファであり、制御データやプログラムデータを、VoIP+LAN処理部11のCPU113から無線通信+通信制御部12のCPU123へ送信したり、無線通信+通信制御部12のCPU123からVoIP+LAN処理部11のCPU113へ送信したりするために用いられる。本実施形態では、FIFO1351をFPGA14内に作り込んでいる。
【0049】
次に、上記構成のIP対応PHS基地局装置1において、IP-PBX2から送られてくるIPパケットの流れについて説明する。
【0050】
IP-PBX2から送られてくるIPパケットは、IPヘッダの送信元アドレスとしてIP-PBX2に割り当てられたIPアドレスが格納され、宛先アドレスとしてIP対応PHS基地局装置1に割り当てられたIPアドレスが格納される。また、このIPパケットのUDP(あるいはTCP)ヘッダの送信元ポート番号としてIP-PBX2の送信ポート番号が格納され、宛先ポート番号としてBチャネル、DチャネルおよびIP対応PHS基地局装置1に割り当てられたポート番号のいずれかが格納される。ここで、ISDN回線の2回線分の4つのBチャネルのうち、PHS端末3との通話に用いられる3つのBチャネルにはポート番号が割り当てられるが、残り1つのBチャネルは、無線区間の制御用パケットとして使用されるため、ポート番号は割り当てられない。
【0051】
さて、VoIP+LAN処理部11において、CPU113は、IP-PBX2から送られてくるIPパケットのUDP(あるいはTCP)ヘッダの宛先ポート番号に基づいて、IPパケットに格納されたデータの出力先を振り分ける。
【0052】
具体的には、宛先ポート番号がBチャネルに割り当てられたポート番号あるいはポート番号なしの場合、CPU113は、IPパケットに格納されたデータを音声データ処理部132へ出力する。このデータは、音声データ処理部132、セレクタ133および符号化・復号化部134で、宛先ポート番号により特定されるBチャネルのデータとして処理(64kbit/s PCMの音声符号化、および、32kbit/s ADPCMの音声符号化)される。その後、4つのBチャネルのデータ(32kbit/s ADPCMデータ)は、4chのTDMA-TDD(Time Division Multiple Access-Time Division Duplex)により無線ユニット125から送信される。そして、PHS端末3は、自身に割り当てられたBチャネルに対応する電波を送受信し通話を行う。また、無線区間の制御用パケットに割り当てられたBチャネルに対応する電波を送受信して無線区間の制御を行う。
【0053】
また、宛先ポート番号がDチャネルに割り当てられたポート番号の場合、CPU113は、IPパケットに格納されたデータを制御データ用バッファ135へ出力する。このデータは、制御データ用バッファ135(FIFO1351)を介して無線通信+通信制御部12へ送られる。これにより、IP-PBX2およびPHX端末3間において、事業所用PHSシステムの標準規格(RCR STD-28)で規定されている呼制御手順のDチャネル情報の送受信が可能となる。
【0054】
また、CPU113は、宛先ポート番号がIP対応PHS基地局装置1に割り当てられたポート番号の場合、CPU113は、IPパケットからトーン送出開始指示およびトーン送出停止指示を抽出する。そして、抽出した指示に従ってトーン発生部131およびセレクタ134を制御する。具体的には、トーン送出開始指示の場合、該トーン送出開始指示に含まれている種類のトーンを出力するようトーン発生部131を制御する。これと共に、該トーン送出開始指示に含まれているポート番号より特定されるBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データの代わりに、トーン発生部131から出力されるトーンを、符号化・復号化部134に入力するように、セレクタ134を制御する。また、トーン送出停止指示の場合、該トーン送出停止指示に含まれている種類のトーンの出力を停止するようトーン発生部131を制御する。これと共に、該トーン送出開始指示に含まれているポート番号より特定されるBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データを、符号化・復号化部134に入力するように、セレクタ134を制御する。このようにすることで、トーンのPHS端末3への送信を制御することができる。
【0055】
次に、上記構成の事業所用PHSシステムにおいて、PHS端末3に保留音やローカルトーンを送出する場合の動作について説明する。
【0056】
図3は、保留音およびSDTをPHS端末3へ送出する場合の動作を説明するための図である。
【0057】
図1に示す2つのPHS端末3(PHS端末A、PHS端末Bとする)間において、通話が行われているとする(S101)。
【0058】
さて、通話中において、保留状態に移行すべく、PHS端末Aがフッキングされると、もしくは、保留ボタンが押されると(S102)、PHS端末Aはフッキング信号を送出する(S103)。
【0059】
IP対応PHS基地局1において、無線通信+通信制御部12は、PHS端末Aよりフッキング信号を受信すると、PHS端末Aが使用するBチャネルに割り当てられたポート番号の指定を含む保留要求の情報信号を生成し、制御データ用バッファ135を介して、VoIP+LAN処理部11に出力する。これを受けて、VoIP+LAN処理部11は、保留要求の情報信号を格納したIPパケットを生成し、IP-PBX2へ送出する(S104)。
【0060】
IP-PBX2において、主制御部24は、VoIP+LAN処理部22を介して、保留要求の情報信号を受信すると、この情報信号に含まれているポート番号が割り当てられているBチャネルを使用するPHS端末Aを特定し、さらに、このPHS端末Aと通話中のPHS端末Bが使用するBチャネルを特定する。そして、PHS端末Bが使用するBチャネルに割り当てられたポート番号と、生成すべきトーン音(保留音)の指定とを含むトーン送出開始信号(保留要求の情報信号)を生成し、このトーン送出開始信号のIPパケットを、VoIP+LAN処理部22からIP対応PHS基地局1へ送信する(S105)。また、主制御部24は、PHS端末Aが使用するBチャネルに割り当てられたポート番号と、生成すべきトーン音(SDT)の指定とを含むトーン送出開始信号(SDT要求の情報信号)を生成し、このトーン送出開始信号のIPパケットを、VoIP+LAN処理部11からIP対応PHS基地局1へ送信する(S108)。
【0061】
IP対応PHS基地局1において、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2よりトーン送出開始信号(保留要求の情報信号)のIPパケットを受信すると、このトーン送出開始信号にて指定されているトーン音である保留音をトーン発生部131に生成させる。また、このトーン送出開始信号にて指定されているポート番号が割り当てられたBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データの代わりに、トーン発生部131から出力される保留音が選択されるように、セレクタ133を制御する(S106)。これにより、保留音がPHS端末Bへ送信される(S107)。
【0062】
また、IP対応PHS基地局1において、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2よりトーン送出開始信号(SDT要求の情報信号)のIPパケットを受信すると、このトーン送出開始信号にて指定されているトーン音であるSDTをトーン発生部131に生成させる。また、このトーン送出開始信号にて指定されているポート番号が割り当てられたBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データの代わりに、トーン発生部131から出力されるSDTが選択されるように、セレクタ133を制御する(S109)。これにより、SDTがPHS端末Aへ送信される(S110)。
【0063】
次に、保留状態において、通話状態に移行すべく、PHS端末Aが再度フッキングされると、もしくは、再度保留ボタンが押されると(S111)、PHS端末Aは再度フッキング信号を送出する(S112)。
【0064】
IP対応PHS基地局1において、無線通信+通信制御部12は、PHS端末Aよりフッキング信号を再度受信すると、PHS端末Aが使用するBチャネルに割り当てられたポート番号の指定を含む保留停止要求の情報信号を生成し、制御データ用バッファ135を介して、VoIP+LAN処理部11に出力する。これを受けて、VoIP+LAN処理部11は、保留停止要求の情報信号を格納したIPパケットを生成し、IP-PBX2へ送出する(S113)。
【0065】
IP-PBX2において、主制御部24は、VoIP+LAN処理部22を介して、保留停止要求の情報信号を受信すると、この情報信号に含まれているポート番号が割り当てられているBチャネルを使用するPHS端末Aを特定し、さらに、このPHS端末Aと通話中のPHS端末Bが使用するBチャネルを特定する。そして、PHS端末Bが使用するBチャネルに割り当てられたポート番号と、停止すべきトーン音(保留音)の指定とを含むトーン送出停止信号(保留停止要求の情報信号)を生成し、このトーン送出停止信号のIPパケットを、VoIP+LAN処理部22からIP対応PHS基地局1へ送信する(S114)。また、PHS端末Aが使用するBチャネルに割り当てられたポート番号と、停止すべきトーン音(SDT)の指定とを含むトーン送出停止信号(SDT停止要求の情報信号)を生成し、このトーン送出停止信号のIPパケットを、VoIP+LAN処理部22からIP対応PHS基地局1へ送信する(S116)。
【0066】
IP対応PHS基地局1において、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2よりトーン送出停止信号(保留停止要求の情報信号)のIPパケットを受信すると、このトーン送出停止信号にて指定されているトーン音である保留音の生成をトーン発生部131に中止させる。また、このトーン送出停止信号にて指定されているポート番号が割り当てられたBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データが選択されるように、セレクタ133を制御する(S115)。これにより、PHS端末Aからの音声がPHS端末Bへ送信される。
【0067】
また、IP対応PHS基地局1において、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2よりトーン送出停止信号(SDT停止要求の情報信号)のIPパケットを受信すると、このトーン送出停止信号にて指定されているトーン音であるSDTの生成をトーン発生部131に中止させる。また、このトーン送出停止信号にて指定されているポート番号が割り当てられたBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データが選択されるように、セレクタ133を制御する(S117)。これにより、PHS端末Bからの音声がPHS端末Aへ送信される。
【0068】
以上により、PHS端末AとPHS端末Bとの間が通話状態に移行する(S118)。
【0069】
図4は、内線DTをPHS端末3へ送出する場合の動作を説明するための図である。
【0070】
通話を開始すべく、PHS端末3がオフフックされると(S201)、PHS端末3およびIP対応PHS基地局装置1の無線通信+通信制御部12間において、無線区間のリンク確立のための手順が実行される(S202)。それから、PHS端末3、IP対応PHS基地局装置1、および、IP-PBX2間において、呼設定のための手順が開示される(S203)。この際に、IP-PBX2の主制御部24は、PHS端末3が使用するBチャネルに割り当てられたポート番号の情報をIP対応PHS基地局装置1から入手する。
【0071】
さて、IP-PBX2において、主制御部24は、内線DTの送出タイミングになると、PHS端末3が使用するBチャネルに割り当てられたポート番号と、生成すべきトーン音(内線DT)の指定とを含むトーン送出開始信号(内線DT送出要求)を生成し、このトーン送出開始信号のIPパケットを、VoIP+LAN処理部22からIP対応PHS基地局1へ送信する(S204)。
【0072】
IP対応PHS基地局1において、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2よりトーン送出開始信号(内線DT送出要求)のIPパケットを受信すると、このトーン送出開始信号にて指定されているトーン音である内線DTをトーン発生部131に生成させる。また、このトーン送出開始信号にて指定されているポート番号が割り当てられたBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データの代わりに、トーン発生部131から出力される保留音が選択されるように、セレクタ133を制御する(S205)。これにより、内線DTがPHS端末3へ送信される(S206)。
【0073】
次に、PHS端末3に第1ダイヤルの着番号が入力されると(S207)、この第1ダイヤルの着番号がIP対応PHS基地局装置1を介してIP-PBX2に通知される(S208、S209)。
【0074】
IP-PBX2において、主制御部24は、VoIP+LAN処理部22を介して、第1ダイヤルの着番号を受信すると、PHS端末3が使用するBチャネルに割り当てられたポート番号と、停止すべきトーン音(内線DT音)の指定とを含むトーン送出停止信号(内線DT停止要求)を生成し、このトーン送出停止信号のIPパケットを、VoIP+LAN処理部22からIP対応PHS基地局1へ送信する(S210)。
【0075】
IP対応PHS基地局1において、VoIP+LAN処理部11は、IP-PBX2よりトーン送出停止信号(内線DT停止要求)のIPパケットを受信すると、このトーン送出停止信号にて指定されているトーン音である内線DTの生成をトーン発生部131に中止させる。また、このトーン送出停止信号にて指定されているポート番号が割り当てられたBチャネルについて、音声データ処理部132から出力される音声データが選択されるようにセレクタ133を制御する(S211)。
【0076】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0077】
本実施形態によれば、保留音またはローカルトーンの送出開始および送出停止の指示が、IPネットワーク(LAN4)を介して、IP-PBX2からIP対応PHS基地局装置1へ送信される。したがって、保留音やローカルトーンを送出している期間中、保留音やローカルトーンを格納したIPパケットがIPネットワークに流れ続けることはない。このため、IPネットワークのトラフィックの増大を抑止することができる。
【0078】
また、本実施形態では、IP対応PHS基地局装置1において、IPネットワークとの通信を行うVoIP+LAN処理部11およびPHS端末3との通信を行う無線通信+通信制御部12のそれぞれに、CPU113、123を備えたユニットを利用している。そして、VoIP+LAN処理部11のCPU113と無線通信+通信制御部12のCPU123との間における制御および/またはプログラムデータの送受を中継するFIFO1351を設けている。このようにすることで、簡単な構成でVoIP+LAN処理部11のCPU113と無線通信+通信制御部12のCPU123との間のインターフェースを実現できる。
【0079】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0080】
例えば、上記の実施形態では、保留音、SDTおよび内線DTを例に取り、IP対応PHS基地局装置1がトーンを生成してPHS端末3に送出する場合を説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明は、様々なトーンをPHS端末3に送出する場合に適用できる。
【0081】
また、上記の実施形態において、IP-PBX2がLAN4を介して複数のIP対応PHS基地局装置1と接続される構成としてもよい。また、LAN4には、IP対応PHS基地局装置1以外の様々なネットワーク端末が接続される構成としてもよい。また、IP-PBX2が収容する回線は、ISDN回線5に限定されない。例えばアナログ電話回線であってもよい。
【0082】
また、上記の実施形態では、本発明を事業所用PHSシステムに適用した場合を例にとり説明したが、本発明はIPーPBXおよびIP対応無線基地局装置を備えた無線電話システムに広く適用できる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、IPネットワークのトラフィックの増大を抑止することのできる、IP-PBXおよびIP対応無線基地局装置を用いた無線電話システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、発明の一実施形態が適用された事業所用PHSシステムの概略図である。
【図2】図2は、IP対応PHS基地局装置1のハードウエア構成例を示す図である。
【図3】図3は、保留音およびSDTをPHS端末3へ送出する場合の動作を説明するための図である。
【図4】図4は、内線DTをPHS端末3へ送出する場合の動作を説明するための図である。
【図5】図5は、従来の事業所用PHSシステムの概略図である。
【符号の説明】
1…IP対応PHS基地局装置、2…IP-PBX、3・・・PHS端末、4・・・LAN、5・・・ISDN回線、11・・・VoIP+LAN処理部、12・・・無線通信+通信制御部、13・・・ロジック部、14・・・FPGA、21・・・ISDN回線収容部、22・・・・VoIP+LAN処理部、23・・・スイッチ部、24・・・主制御部、111・・・PHY、112・・・EBI、113・・・CPU、114・・・メモリ、131・・・トーン発生部、132・・・音声データ処理部、133・・・セレクタ、134・・・符号化・復号化部、135・・・制御データ用バッファ、121・・・PHY、122・・・EBI、123・・・CPU、124・・・メモリ、125・・・無線ユニット、1311・・・メロディIC、1312・・・トーンROM、1321・・・DSP、1322・・・第1調整バッファ、1323・・・第2調整バッファ、1331・・・セレクタ回路、1341・・・ADPCMトランスコーダ、1342・・・CHコーデック

Claims (7)

  1. IP−PBX(Internet Protocol−Private Branch Exchange)と、無線電話機をIPネットワークを介して前記IP−PBXに接続するIP対応無線基地局装置と、を備えた無線電話システムであって、
    前記IP−PBXは、
    前記無線電話機に送出するトーン信号の種類を含むトーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットを、前記IPネットワークを介して前記IP対応無線基地局装置に出力する制御を行う指示手段を有し、
    前記IP対応無線基地局装置は、
    前記無線電話機に対してトーン信号を出力するトーン出力手段と、
    前記IPネットワークを介して、前記トーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットを前記IP−PBXより受信した場合、前記トーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットに含まれるトーン信号の種類に応じたトーン信号の前記無線電話機への送出を制御する御手段と、を有すること、
    を特徴とする無線電話システム。
  2. 請求項1記載の無線電話システムであって、
    前記IP−PBXの前記指示手段は、前記無線電話機の通話相手よりの保留要求があった場合には、前記トーン信号の種類を保留音としてトーン送出開始パケットを前記IP対応無線基地局装置に出力すると共に、前記通話相手よりの保留解除要求があった場合には、前記トーン信号の種類を保留音としてトーン送出停止パケットを前記IP対応無線基地局装置に出力し、
    前記IP対応無線基地局装置の前記御手段は、前記IP−PBXより前記トーン信号の種類を保留音としたトーン送出開始パケットを受信した場合は、前記トーン出力手段保留音前記無線電話機へ送出し、前記トーン信号の種類を保留音としたトーン送出停止パケットを受信した場合は、前記保留音の力を停止すること、
    を特徴とする無線電話システム。
  3. 請求項1記載の無線電話システムであって、
    前記IP−PBXの前記指示手段は、前記無線電話機よりの保留要求があった場合には、前記トーン信号の種類をSDT(Special Dial Tone)としてトーン送出開始パケットを前記IP対応無線基地局装置に出力すると共に、前記通話相手よりの保留解除要求があった場合には、前記トーン信号の種類をSDTとしてトーン送出停止パケットを前記IP対応無線基地局装置に出力し、
    前記IP対応無線基地局装置の前記御手段は、前記IP−PBXより前記トーン信号の種類をSDTとしたトーン送出開始パケットを受信した場合は、前記トーン出力手段SDT前記無線電話機へ送出し、前記トーン信号の種類をSDTとしたトーン送出停止パケットを受信した場合は、前記SDTの力を停止すること、
    を特徴とする無線電話システム。
  4. 請求項1記載の無線電話システムであって、
    前記IP−PBXの前記指示手段は、前記無線電話機よりの呼設定要求があった場合には、前記トーン信号の種類をDT(Dial Tone)としてトーン送出開始パケットを前記IP対応無線基地局装置に出力すると共に、前記無線電話機よりの第1ダイヤルの着番号を受信すると、前記トーン信号の種類をDTとしてトーン送出停止パケットを前記IP対応無線基地局装置に出力し、
    前記IP対応無線基地局装置の前記御手段は、前記IP−PBXより前記トーン信号の種類をDTとしたトーン送出開始パケットを受信した場合は、前記トーン出力手段DT前記無線電話機へ送出し、前記トーン信号の種類をDTとしたトーン送出停止パケッ を受信した場合は、前記Tの力を停止すること、
    を特徴とする無線電話システム。
  5. 無線電話機をIPネットワークを介してIP−PBX(Internet Protocol−Private Branch Exchange)に接続するIP対応無線基地局装置であって、
    前記無線電話機に対してトーン信号を出力するトーン出力手段と、
    前記IPネットワークを介して、前記トーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットを前記IP−PBXより受信した場合、前記トーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットに含まれるトーン信号の種類に応じたトーン信号の前記無線電話機への送出を制御する御手段と、
    を有することを特徴とするIP対応無線基地局装置。
  6. 無線電話機をIPネットワークに接続するIP対応無線基地局装置を、前記IPネットワークを介して収容するIP−PBX(Internet Protocol−Private Branch Exchange)であって、
    前記無線電話機に送出するためのトーン信号の種類を含むトーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットを、前記IPネットワークを介して前記IP対応無線基地局装置に出力する制御を行う指示手段を有すること、
    を特徴とするIP−PBX。
  7. IP−PBX(Internet Protocol−Private Branch Exchange)と、無線電話機をIPネットワークを介して前記IP−PBXに接続するIP対応無線基地局装置と、を備えた無線電話システムにおける、前記無線電話機へのトーン信号送出方法であって、
    前記IP−PBXが、前記無線電話機に送出するためのトーン信号の種類を含むトーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットを、前記IPネットワークを介して前記IP対応無線基地局装置に出力するステップと、
    前記IP対応無線基地局装置が、前記IPネットワークを介して、前記トーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットを前記IP−PBXより受信した場合、前記トーン送出開始パケットまたはトーン送出停止パケットに含まれるトーン信号の種類に応じたトーン信号の前記無線電話機への送出を制御するステップと、
    を有することを特徴とする保留音またはローカルトーンの送出方法。
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