JP4255886B2 - 光ピックアップおよび光情報処理装置 - Google Patents

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本発明は、光ピックアップおよび光情報処理装置に関し、特に、スポットが持つ方向や大きさの異なる非点収差を抑制し、光学部品や組付け精度のマージンを広げ、かつ良好な信号品質を安定に得ることが可能な光ピックアップおよび光情報処理装置に関する。
<背景−高密度化>
近年、情報を保存する手段として、CD、DVDなどの光記録媒体が普及しつつある。そして、さらなる記録密度の向上及び大容量化の要求が強い。この光記録媒体における記録密度の高密度化を図る方法のうち、光ピックアップとしては、光源の短波長化、対物レンズ開口数(NA)を大きくする手段等による、光記録媒体上に形成されるスポット小径化があげられる。
<非点収差>
しかしながら、短波長化、高NA化に伴い、スポット性能を劣化させる要因である波面収差の値は波長に反比例するため、許容できるマージンは低減する。したがって、短波長化、高NA化により高精度な光ピックアップ光学系が必要となる。
光ピックアップにおいて、波面収差が発生する要因は多様である。その中でも、非点収差は、再生や記録を行う際の性能に大きな影響を与える。
非点収差とは、光束の進行方向に垂直な平面の縦方向と横方向で光束の焦点距離が異なる現象をいう。光束の中心を通る主光線上の異なる2点での光束は近似的に線分になり、これを焦線という。焦線は互いに垂直であり、この焦線の間に光束が円形になる点が存在する。一般的に非点収差は、円筒凸レンズを透過する場合や、発散光路中にガラス面を斜めに屈折して透過する場合に起きることが知られている。
光ピックアップで問題となる非点収差の主な原因は、半導体レーザが持つ非点隔差や光学部品の精度、組み立て誤差である。特に、プリズムによるビーム整形光学系は、コリメートレンズに調整誤差があると非点収差が残存する。以下に理由を示す。
ビーム整形光学系は、コリメートレンズの焦点方向を調整することで、ビーム整形方向と非ビーム整形方向の非点収差をコントロールすることができる。これは、コリメートレンズ移動距離に対して、ビーム整形方向は、非整形方向のビーム整形倍率mの2乗倍焦点位置が変動するためである。したがって、コリメートレンズに調整誤差があるとビーム整形方向の0°, 90°方向に焦線が発生する。
従来、非点収差を補正するための提案が、幾つかされている。
方向や大きさの異なる非点収差を、液晶を用いて補正する提案がある。この提案は、発生した非点収差を打ち消すように、屈折率の違いに基づく位相差を液晶で付与している(例えば、特許文献1、特許文献2)。
また、発散光路中に斜めに平行平板を配置し、非点収差を打ち消すように平行平板を回転調整することで、非点収差を補正する提案もある(例えば、特許文献3)。
特開2000-40249号公報 特開2000-67453号公報 特開2000-222767号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された技術では、前述のビーム整形光学系において、ビーム整形方向/非整形方向以外の方向を補正すること等を、行うことができない。以下に、詳しく説明する。
<非点収差による信号劣化>
スポット性能を劣化させる要因である波面収差のうち非点収差は、光源が持つ非点隔差、光学部品の波面精度、組み立て誤差等で発生するものであり、同一の光学系を有する光ピックアップ内であっても、それぞれの非点収差の方向や大きさが異なる。
例えばビーム整形光学系を有するピックアップにおいては、光源とコリメートレンズ間距離の調整誤差が発生すると、ビーム整形方向に対して0,90°方向に非点収差が発生する。また非点収差を最小位置になるよう光源とコリメートレンズ間距離を適切に補正した後でも、0,90°方向以外には、光学部品の波面精度、組み立て誤差等から発生する非点収差が残存する。
このような非点収差による信号劣化への影響は、特にDVD・CDより波長の短い青色領域において著しく、非点収差補正が必要となる。
<対物レンズの色収差>
光学的な課題の一つに、色収差が挙げられる。この色収差の要因は、温度変動や記録時と再生時の光出力変化に伴う光源の波長変動である。光学材料の屈折率は、波長により変化する性質(分散)を持つため、光源の波長変動により色収差が発生する。
特に青色領域においては、光学材料の屈折率変化が大きくなり、この色収差が記録・再生における光情報の劣化に与える影響は大きくなる。対物レンズで生じる色収差は、デフォーカスによる性能劣化の主要な原因となる。このデフォーカスは、対物レンズを調整して補正が可能である。しかし、光出力変化に伴う波長変動は、急激に起こるため、アクチュエータで対物レンズを駆動して波長変動を追従できず、デフォーカスによる性能劣化が生じる。
本発明は上記の問題を解決すべくなされたものであり、スポットが持つ方向や大きさの異なる非点収差を抑制し、光学部品や組付け精度のマージンを広げ、かつ良好な信号品質を安定に得ることが可能な光ピックアップの提供を目的とする。
また、部品点数を増加させることなく、大きさや方向の異なる非点収差と色収差を補正し、対物レンズ、光学部品や組付け精度のマージンを広げ、かつ良好な信号品質を安定に提供することが可能な光ピックアップの提供を目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の発明は、光源(図1の半導体レーザ1)と、光源からの光束を略平行にするコリメートレンズ(2)と、情報記録媒体に集光して光スポットを形成するための対物レンズ(7)と、光スポットが有する非点収差を補正する非点収差補正手段を備える光ピックアップにおいて、
前記非点収差補正手段は、前記コリメートレンズと前記対物レンズ間に非点収差補正素子(5)を設けてなり、
該非点収差補正素子(5)は、正のパワーを有するレンズと負のパワーを有するレンズが互いに隣接するように少なくとも2枚のレンズからほぼパワーを持たないように構成され、
光軸と略直交する面内にある軸を当該非点収差補正素子(5)の回転軸とする時、
当該非点収差補正素子(5)の回転角度と回転軸の方向を調整することで、光スポットが有する非点収差を補正する構成としてある。
以上の構成を図示すると、例えば図1に示すようになり、その効果を示すと図2,図3に示すようになる。このようにすれば、正のパワーを有するレンズと負のパワーを有するレンズより略パワーを持たない非点収差補正素子をコリメートレンズと対物レンズ間の略平行光路中に設け、非点収差補正素子の回転角度と回転軸の方向を調整することで、光スポットの非点収差を補正するので、大きさや方向の異なる非点収差を補正することができ、光学部品や組付け精度のマージンを広げ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の光ピックアップにおいて、
前記正のパワーを有するレンズの使用中心波長における屈折率と、前記負のパワーを有するレンズの使用中心波長における屈折率とが異なる構成としてある。
以上の構成を示すと、例えば表1の屈折率に示すようになる。
このようにすれば、正のパワーを有するレンズの使用中心波長における屈折率と、負のパワーを有するレンズの使用中心波長における屈折率が異なるので、球面による屈折面を有し、かつほぼパワーを持たない非点収差補正素子を提供することができ、大きさや方向の異なる非点収差を補正することができる。
したがって、光スポットの非点収差を良好に補正できるので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の光ピックアップにおいて、前記非点収差補正素子の両端面が、ほぼ平面である構成としてある。
非点収差補正素子の両端面が平面であるので、非点収差以外の収差や角倍率を伴うことなく、略パワーを持たない非点収差補正素子を提供することができる。
したがって、光スポットの非点収差を良好に補正できるので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
また、請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載の光ピックアップにおいて、
前記正のパワーを有するレンズを形成する光学材料のd線でのアッベ数が、前記負のパワーを有するレンズを形成する光学材料のアッベ数より大きい構成としてある。
このようにすれば、非点収差補正素子が正レンズと正レンズより小さいアッベ数の負レンズから構成されているので、対物レンズの色収差を補正することができ、部品点数を増加させることなく、大きさや方向の異なる非点収差と色収差を補正することができる。
したがって、対物レンズ、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に提供することができる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4記載の光ピックアップにおいて、当該光ピックアップは、ビーム整形光学系を備える構成としてある。
このようにすれば、ビーム整形光学系を有するので、高い光利用効率を確保することができる。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の光ピックアップにおいて、
前記非点収差補正手段は、前記非点収差補正素子の回転角度と回転軸の方向及び光源とコリメートレンズ間距離を調整する構成としてある。
このようにすれば、ビーム整形方向の非点収差は光源とコリメートレンズ間距離の調整を、それ以外の方向の非点収差は非点収差補正素子の回転角度と回転軸方向の調整を行うため、非点収差の方向が2つ存在するような場合においても、光スポットの非点収差を良好に補正できるので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
また、請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項6記載の光ピックアップにおいて、
前記非点収差補正素子の回転軸の方向を固定する構成としてある。
このようにすれば、回転軸の方向を固定することで、軸方向の調整の手間を省くことができる。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜請求項7記載の光ピックアップにおいて、前記光スポットの非点収差量が0.025λrms以下である構成としてある。
このようにすれば、光スポットの持つ非点収差が0.025λrmsになるよう非点収差を補正するので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
また、請求項9記載の発明は、情報記録媒体の記録面に光ビームを照射して情報の再生、記録あるいは消去を行う光情報処理装置において、
該光情報処理装置は、請求項1〜請求項8の何れかに記載の光ピックアップを備えた構成としてある。
このようにすれば、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の非点収差補正手段を備える光ピックアップを用いて光情報処理装置を構成したので、良好な信号品質を安定に得ることができる。
請求項1記載の発明によれば、非点収差補正素子の回転角度と回転軸の方向を調整することで、光スポットの非点収差を補正するので、大きさや方向の異なる非点収差を補正することができ、光学部品や組付け精度のマージンを広げ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、球面による屈折面を有し、かつほぼパワーを持たない非点収差補正素子を提供することができ、光スポットの非点収差を良好に補正できるので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、非点収差以外の収差や角倍率を伴うことなく、略パワーを持たない非点収差補正素子を提供することができ、光スポットの非点収差を良好に補正できるので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、対物レンズの色収差を補正することができ、部品点数を増加させることなく、大きさや方向の異なる非点収差と色収差を補正することができるので、対物レンズ、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、ビーム整形光学系を有するので、高い光利用効率を確保することができる。
請求項6記載の発明によれば、非点収差の方向が2つ存在するような場合においても、光スポットの非点収差を良好に補正できるので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
請求項7記載の発明によれば、回転軸の方向を固定することで、軸方向の調整の手間を省くことができる。
請求項8記載の発明によれば、光スポットの持つ非点収差が0.025λrmsになるよう非点収差を補正するので、光学部品や組付け精度のマージンを広げることができ、かつ良好な信号品質を安定に得ることができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の非点収差補正手段を備える光ピックアップを用いて光情報処理装置を構成したので、良好な信号品質を安定に得ることができる。
先ず、本発明の原理を説明する。
本発明の原理は、球面収差やコマ収差がほぼ除かれている系では、物点が光軸から離れていくと、つまり画角が大きくなるにつれて、子午的光線(軸外物点と光軸を含む面にある光線)とその垂直方向にある球欠的光線の像点位置のずれが大きくなり、非点収差が生ずることにある。
つまり、球面の屈折面を有し、球面収差やコマ収差がほぼ除かれているパワーを持たない素子が平行光路中に設けられた時、光学系の収差やパワーの変化は起こらないが、素子を傾けると非点収差が発生することを利用している。
[第1実施形態]
本実施形態は、請求項1〜請求項7に記載の「非点収差補正」に対応する。
<光学系>
図1は、本実施形態の概略照明光学系の構成図である。
図1に示すように、概略照明光学系SK1は、半導体レーザ1と、コリメートレンズ2と、ビーム整形光学系3と、回折格子4と、非点収差補正素子5と、λ/4板6と、 対物レンズ7とを備えてなる。符号8は、光記録媒体である。
半導体レーザ1の出射光は、コリメートレンズ2により略平行光にされる。このコリメートレンズ2は、色収差補正されていることが望ましい。コリメートレンズ2により出射された光は、ビーム整形光学系3に入射する。
このビーム整形光学系3は、一対のプリズムを偏心させて配置されており、紙面と垂直方向の光束に関しては作用せず、紙面方向の光束は拡大される。
このビーム整形光学系3の出射光が、非点隔差を緩和するようにコリメートレンズ2の位置が調整される。ビーム整形された光は、非点収差補正素子5に入射する。そして、対物レンズ7を介して集光されることにより、光記録媒体8に対して、記録情報の形成、再生がされる。対物レンズ7は、波長変動による集光位置の移動を補正する機能を備えている。記録再生波長は400nm、対物レンズの開口数NA=0.65、 光情報媒体上のスポット径は約0.52μmである。
<非点収差補正素子>
本実施形態で用いた非点収差補正素子5のレンズデータを表1に示す。
Figure 0004255886
非点収差補正素子5は、両端面が平面であり、ほぼパワーを持っていない。そして正のパワーを持つレンズと負のパワーを持つレンズを貼り合わせることで、構成されている。硝材は、正レンズにはHOYA製BACD16を、負レンズにはHOYA製E-ADF10を用いた。
光スポットの有する非点収差が、ビーム整形方向に対して45°方向に発生した場合を説明する。
図2,図3には、その非点収差の要因が、光学部品である場合の非点収差と波面収差の補正前後の値を示してある。
また補正するために傾けた非点収差補正素子5の角度を、図4に示す。回転軸方向は45°方向である。図2,図3を見ると、光スポットに非点収差が発生しても、非点収差補正素子5の傾ける角度と方向を調整することで、補正できることが分かる。
この非点収差補正素子5の傾き角度に対する非点収差補正量は、レンズの硝材や曲率半径、厚さを変化させることで調整できる。
光スポットの有する非点収差のうち、ビーム整形方向に対して0°,90°方向の成分は、光源とコリメートレンズ間距離で補正し、それ以外の方向を非点収差補正素子で補正してもよい。また、この場合、非点収差素子の回転軸方向を、例えば45°方向に固定してもよい。
このような非点収差補正手段を用いることで、大きさや方向の異なる非点収差を補正することができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、請求項1〜請求項7の「OL色収差補正と非点収差補正」に対応する。
<光学系>
図5は、本実施形態の概略照明光学系の構成図である。
本実施形態の概略照明光学系SK2と前記第1実施形態との相違点は、次に説明する非点収差補正素子5Aと対物レンズ7Aのみである。
半導体レーザ1の出射光は、コリメートレンズ2により略平行光にされる。このコリメートレンズ2が色収差補正されていることが望ましい。コリメートレンズ2により出射された光は、ビーム整形光学系3に入射する。ビーム整形された光は、非点収差補正素子5Aに入射する。
そして、対物レンズ7Aを介して集光されることにより、記録情報の形成、再生がされる。記録再生波長は400nm、対物レンズの開口数NA=0.65, 光情報媒体上のスポット径は約0.52μmである。
<非点収差補正素子>
本実施形態で用いた非点収差補正素子5Aのレンズデータを表2に示す。
Figure 0004255886
非点収差補正素子5Aは、両端面が平面であり、ほぼパワーを持っていない。そして正のパワーを持つレンズ,負のパワーを持つレンズ, 正のパワーを持つレンズと3枚を貼り合わせることで構成されている。
正のパワーを有するレンズを形成する光学材料のd線でのアッベ数が、負のパワーを有するレンズを形成する光学材料のアッベ数より大きい。本実施形態においては、正レンズには、例えばHOYA製BACD16を、負レンズにはHOYA製E-ADF10を用いた。
第1実施形態と同様に、光スポットの有する非点収差がビーム整形方向に対して45°方向に発生した場合を説明する。
図6,図7には、その非点収差の要因が、光学部品である場合の非点収差と波面収差の補正前後の値を示してある。また補正するために傾けた非点収差補正素子の回転角度を図8に示す。
回転軸の方向は45°方向である。図6,図7を見ると、光スポットに非点収差が発生しても、非点収差補正素子を回転させることで、補正できることが分かる。
また、色収差が補正されていない対物レンズ7Aのみを用いると、波長変動が生じた時、デフォーカスによる信号劣化が生じる。この対物レンズ7Aの色収差補正の機能を非点収差補正素子5Aは備えている。その効果を図9に示す。
非点収差補正素子5Aがないと、波長が変動するとスポットの波面収差は急激に悪くなるが、非点収差補正素子5Aを用いると、波面収差劣化を小さくすることができる。また、スポットの非点収差を補正するため、非点収差補正素子5Aの回転軸を45°方向に回転角度16°傾けた時においても、波面収差劣化は小さく、色収差が良好に補正されている。
このような非点収差補正手段を用いることで、大きさや方向の異なる非点収差を補正することができ、かつ部品点数を増加させることなく、対物レンズの色収差を補正することができる。
[第3実施形態]
本実施形態は、請求項8の「非点収差値の規定」に対応する。
本実施形態では、良好な信号が得るための非点収差の許容量を説明する。
<光記録媒体>
本実施形態の光記録媒体8は、青色領域で記録可能な相変化型である。基板は直径120 mm, 厚さ0.6mmのポリカーボネードからなり、基板表面上には射出成形によりグルーブが形成されている。トラックピッチは0.46μmである。この基板上に、誘電体膜、相変化記録膜、誘電体膜、反射膜を順次積層して光記録媒体を作成した。2値最短マーク長は0.24 μmである。
<非点収差と再生信号の関係>
非点収差が、信号劣化に大きな影響を与えることは、実験より求められている。その一例を図10に示す。
図10は、前記第1実施形態か第2実施形態のいずれかの光ピックアップにおけるスポットの非点収差と2値再生信号のJitterの関係を表す。
図10に示すように、Jitterは非点収差と相関があり、非点収差は再生信号に大きな影響を与える。スポット径が小さく絞れていたとしても、非点収差が大きいと、良好な信号が得られない。したがって、所望の信号を得るためには、非点収差を規定する必要がある。
図10を見ると、非点収差が0.025λrms以下のとき、再生信号は非点収差が0λrmsのJitter値と略同等、つまり非点収差が略無収差の信号品質と同等である。したがって、安定して良好な信号を得るためには、非点収差を0.025λrms以下にしなければならない。
前記第1実施形態か第2実施形態のいずれかの光ピックアップにおいて、光スポットの非点収差を0.025λrms以下になるよう非点収差を補正すれば、良好な信号を得ることができる。
[第4実施形態]
本実施形態は、請求項9の「光情報処理装置」に対応する。
本実施形態は、光情報処理装置の一形態であり、前記第1実施形態から第3実施形態のいずれかの光ピックアップを用いて、光記録媒体8に対する情報の再生、記録、消去のうちの、少なくとも一つを行う装置である。
図11は、本実施形態の光ディスク記録再生装置(光情報処理装置)HDのブロック図である。
情報の記録は,まず変調信号発生器21から情報を出力し、これを記録波形発生回路22に入力する。記録波形発生回路22では、変調信号に応じた記録パルスを出力する。これをレーザ駆動回路23に入力し、ピックアップヘッド24に備えた半導体レーザ(図示省略)からレーザ光が出射され、対物レンズ(OL)25により光ディスク26上に集光し,記録マークを形成する。
再生時は,光ディスク26からの反射光が光学ヘッド(ピックアップヘッド)24に備えられた受光器(図示省略)に取り込まれ,電気信号に変換される。この電気信号は再生信号増幅器27を通って、A/D変換器28に入力し、演算回路29にて記録パルスおよび記録パワー等の演算を行い、演算結果をレーザ駆動回路(図示省略)に入力する。
本発明の第1実施形態の概略照明光学系の構成図である。 同第1実施形態における、光学部品の非点収差とスポットの非点収差との関係を示す図である。 同第1実施形態における、光学部品の非点収差とスポットの波面収差との関係を示す図である。 同第1実施形態における、光学部品の非点収差と傾き角度との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態の概略照明光学系の構成図である。 同第2実施形態における、光学部品の非点収差とスポットの非点収差との関係を示す図である。 同第2実施形態における、光学部品の非点収差とスポットの波面収差との関係を示す図である。 同第2実施形態における、光学部品の非点収差と傾き角度との関係を示す図である。 同第2実施形態における、色収差が補正されていない対物レンズのみを用いた場合と、色収差補正の機能を非点収差補正素子に持たせた場合との効果を比較する図である。 第1実施形態か第2実施形態のいずれかの光ピックアップにおけるスポットの非点収差と2値再生信号のJitterの関係を表す図である。 本発明の第4実施形態の光ディスク記録再生装置のブロック図である。
符号の説明
SK1,SK2 概略照明光学系
HD 光ディスク記録再生装置
1 半導体レーザ
2 コリメートレンズ
3 ビーム整形光学系
4 回折格子
5,5A 非点収差補正素子
6 λ/4板
7,7A 対物レンズ
8 光記録媒体
21 変調信号発生器
22 記録波形発生回路
23 レーザ駆動回路
24 ピックアップヘッド
25 対物レンズ(OL)
26 光ディスク
27 再生信号増幅器
28 A/D変換器
29 演算回路


Claims (9)

  1. 光源と、光源からの光束を略平行にするコリメートレンズと、情報記録媒体に集光して光スポットを形成するための対物レンズと、光スポットが有する非点収差を補正する非点収差補正手段を備える光ピックアップにおいて、
    前記非点収差補正手段は、前記コリメートレンズと前記対物レンズ間に非点収差補正素子を設けてなり、
    該非点収差補正素子は、正のパワーを有するレンズと負のパワーを有するレンズが互いに隣接するように少なくとも2枚のレンズからほぼパワーを持たないように構成され、
    光軸と略直交する面内にある軸を当該非点収差補正素子の回転軸とする時、
    当該非点収差補正素子の回転角度と回転軸の方向を調整することで、光スポットが有する非点収差を補正することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 請求項1記載の光ピックアップにおいて、
    前記正のパワーを有するレンズの使用中心波長における屈折率と、前記負のパワーを有するレンズの使用中心波長における屈折率とが異なることを特徴とする光ピックアップ。
  3. 請求項2記載の光ピックアップにおいて、
    前記非点収差補正素子の両端面が、ほぼ平面であることを特徴とする光ピックアップ。
  4. 請求項2または請求項3記載の光ピックアップにおいて、
    前記正のパワーを有するレンズを形成する光学材料のd線でのアッベ数が、前記負のパワーを有するレンズを形成する光学材料のアッベ数より大きいことを特徴とする光ピックアップ。
  5. 請求項1〜請求項4記載の光ピックアップにおいて、
    当該光ピックアップは、ビーム整形光学系を備えることを特徴とする光ピックアップ。
  6. 請求項5記載の光ピックアップにおいて、
    前記非点収差補正手段は、前記非点収差補正素子の回転角度と回転軸の方向及び光源とコリメートレンズ間距離を調整することを特徴とする光ピックアップ。
  7. 請求項1〜請求項6記載の光ピックアップにおいて、
    前記非点収差補正素子の回転軸の方向を固定することを特徴とする光ピックアップ。
  8. 請求項1〜請求項7記載の光ピックアップにおいて、
    前記光スポットの非点収差量が0.025λrms以下であることを特徴とする光ピックアップ。
  9. 情報記録媒体の記録面に光ビームを照射して情報の再生、記録あるいは消去を行う光情報処理装置において、
    該光情報処理装置は、請求項1〜請求項8の何れかに記載の光ピックアップを備えたことを特徴とする光情報処理装置。



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