JP4255720B2 - 歯列画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯列画像読取装置に関する。詳しくは、上顎歯列および下顎歯列を口腔内から直接撮影して歯列全体の画像を撮影する歯列画像読取装置に関する。
【0002】
【背景技術】
上顎歯列および下顎歯列を口腔内から直接読み取る歯列画像読取装置が知られている(例えば、特許文献1)。この歯列画像読取装置1は、図5の外観図に示されるように、上顎歯列および下顎歯列をもつ口腔内に挿入される口腔内挿入部2と、歯列からの反射光を受光して歯列画像を撮像する撮像光学部3とを備えている。
【0003】
口腔内挿入部2の断面図を図6に示す。口腔内挿入部2は、表裏側のうち片側に光透過部22を有し、かつ、内部に空洞部21を備える。この空洞部21には、光透過部22を透過して歯列に光を照射する光源41と、歯列からの光を口腔内挿入部2の外部へ反射する反射ミラー42と、光源41および反射ミラー42とともに口腔内挿入部2の空洞部内奥行き方向に沿って移動する走査ベース61とが配置されている。
さらに、図6において、口腔内挿入部2の外表面には保護カバー9がかぶせられている。保護カバー9は、光透過性を有し、口腔内挿入部2に対して装脱可能であり、口腔内挿入部2の外表面を覆うものである(特願2002−35812号参考)。
また、撮像光学部3内には、反射ミラー42からの光を受光して歯列画像を撮像する撮像光学系(図示せず)が配置されている。
【0004】
このような構成において、まず、撮像対象者ごとに新しい保護カバー9を口腔内挿入部2に装着する。次に、口腔内挿入部2を口腔内に挿入する。そして、光源41から光が発射されると、この光は光透過部22および保護カバー9を透過して歯列に照射される。すると、歯列からの反射光が反射ミラー42によって反射され、この反射光が撮像光学系によって受光される。走査ベース61とともに光源41および反射ミラー42が口腔内を奥行き方向に移動されることにより、歯列の全体が撮影される。
このように撮像された歯列全体像を利用すれば、医療現場において治療部位の説明などが分かりやすく、また、患部と正常部位とを区別して治療方針を立てる場合にも有用である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−125927
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、口腔内挿入部2を口腔に挿入した状態でも撮像対象者は呼吸を行う。すると、呼気に含まれる水蒸気等が水滴となって保護カバー9に付着してしまい、保護カバー9が曇ってしまうという事態が生じる。保護カバー9が曇ってしまうと、光源41からの光がこの水滴に乱反射されて歯列に到達せず、その上、歯列からの反射光が水滴に乱反射されて反射ミラー42に到達しないこととなる。このように、保護カバー9の曇りにより光が乱反射されてしまうと、歯列を鮮明に撮像することができず、例えば、図7に示されるように、歯列像の前面に白い霞がかかったような画像となってしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、従来の問題を解消し、鮮明な歯列画像を撮像することができる歯列画像読取装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の歯列画像読取装置は、上顎歯列および下顎歯列の間に挿入される口腔内挿入部と、撮像光学部とを備え、前記口腔内挿入部は、表裏側のうちの少なくとも片側に光透過部を有し、かつ、内部に空洞部を備え、前記撮像光学部は、前記口腔内挿入部の空洞部内に挿入され前記光透過部を透過して歯列に光を照射する光源および歯列からの反射光を口腔内挿入部の外部へ反射する反射ミラーと、前記光源および前記反射ミラーを前記口腔内挿入部の空洞部内奥行き方向に沿って移動させる走査手段と、前記反射ミラーによって反射された光を受光する撮像光学系とを有する歯列画像読取装置において、上顎歯列および下顎歯列の間に挿入された状態の前記光透過部と撮像対象になる歯列との間で呼気に含まれる水蒸気によって曇りが生じることを防止する曇り防止手段が設けられ、前記曇り防止手段は、上顎歯列および下顎歯列の間に挿入された状態の前記口腔内挿入部を間にして撮像対象になる歯列の反対側にて口腔奥側から口腔入口側に向けて気体を吸引する気体吸引手段を備えることを特徴とする。
【0009】
このような構成において、口腔内挿入部を口腔内に挿入し、光源から光が発射されると、この光は光透過部を透過して歯列に照射される。すると、歯列からの反射光が反射ミラーによって反射され、この反射光が撮像光学系によって受光される。走査手段によって、光源と反射ミラーが口腔内を奥行き方向に移動されることにより、歯列の全体が撮影される。
そして、曇り防止手段が設けられているので、光源から発射された光が曇りによる水滴の影響を受けることがなく歯列に到達し、また、歯列からの反射光が乱されることなく反射ミラーに到達する。よって、歯列の画像を鮮明に撮像することができる。
【0010】
曇り防止手段を備えているので、例えば、口腔内挿入部に保護カバー等を装着する場合であっても、この保護カバーが曇るのを防止することができる。そして、保護カバーがあっても曇りを防止できることから、保護カバーによる衛生面のケアを行い、かつ、良好な歯列画像を得ることができる。
曇り防止手段を備えるので、光透過部の素材を曇りにくい材質にしたり、保護カバーを設ける場合であってもこの保護カバーの素材を曇りにくい材質にしたりするなどの材質の変更は特に必要としない。特に、保護カバーのように一度の使用で廃棄される消耗品ではランニングコストを低廉にするために材質を安価にする必要があるところ、材質の制限を受けないのでコスト削減に資する。
また、健康上の問題があるような曇り止め剤を光透過部や保護カバーに塗布したりする必要もないので、これらを口腔に挿入する場合でも安心である。
このような構成によれば、気体吸引手段により、口腔内挿入部を間にして撮像対象の歯列反対側に口腔奥側から口腔入口に向かう気流が生じる。すると、この気流につられて対流が生じ、光透過部と撮像対象になる歯列との間には口腔入口から口腔奥側へ向かう気流が生じる。よって、読取対象側では呼気による影響を受けることがないので、凝結した水滴などに影響されることなく良好な歯列画像を得ることができる。
【0011】
請求項2に記載の歯列画像読取装置は、請求項1に記載の歯列画像読取装置において、前記曇り防止手段は、上顎歯列および下顎歯列の間に挿入された状態の前記光透過部と撮像対象になる歯列との間に口腔入口側から口腔奥側に向けて気体を吹送する気体吹送手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、気体吹送手段により、口腔入口側から口腔奥側に向かって呼気を押し返す気流を生じさせることができる。すると、呼気に含まれる水蒸気が光透過部や保護カバーに付着することがない。あるいは、仮に呼気に含まれる水蒸気が光透過部と歯列との間で凝結して水滴として光透過部や保護カバーに付着した場合でも、この水滴を気流によって吹き飛ばす(蒸散させる)ことができる。よって、光源からの光や歯列からの反射光が散乱されることがなく、結果として、鮮明な歯列画像を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載の歯列画像読取装置は、請求項2に記載の歯列画像読取装置において、前記気体吹送手段は、口腔入口付近に配置され前記口腔内挿入部と前記読取対象になる歯列との間の隙間から口腔内に気体を吹送するノズルを備えていることを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、ノズルによって方向を定めて、口腔外から口腔内に向けて気体を吹送することで口腔入口から口腔奥側へ向けて気流を生じさせることができる。
気体吹送手段としては、口腔の外部から気体を吹送するものであるので、口腔内に必要以上のものを押し込む必要がない。よって、撮像対象者としても口腔内挿入部が入る程度に口を開ければよく、歯列の撮像を楽に行うことができる。
【0017】
請求項4に記載の歯列画像読取装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の歯列画像読取装置において、前記口腔内挿入部に対して装脱可能で口腔内挿入部外表面を覆う光透過性の保護カバーを備えていることを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、保護カバーによる衛生面のケアを行い、かつ、鮮明な歯列画像を得ることができる。また、曇り防止手段を備えているので、保護カバーの材質としては曇り難さ(濡れ性)等に制限されず、安価でかつ口腔内に挿入しても安全な材質を選択することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
参考例
本発明の歯列画像読取装置にかかる参考例を図面を参照して説明する。
この歯列画像読取装置1は、図1に示されるように、上顎歯列および下顎歯列をもつ口腔内に挿入される口腔内挿入部2と、撮像光学部3と、曇り防止手段としてのエア通気ユニット8とを備えて構成されている。
【0020】
口腔内挿入部2は、図2に示されるように、一端側が開口された空洞部21を有し、表裏側のうち片側に光透過部22が設けられている。
口腔内挿入部2には、口腔内挿入部2に装脱可能で光透過性の保護カバー9が設けられる。保護カバー9は、口腔に挿入されても害がなく、一度の使用で交換することを考慮した安価な材質で成形されている。保護カバー9の材質としては、ビニル樹脂やPET(ポリエチレンテレフタラート)などが挙げられる。
【0021】
撮像光学部3は、口腔内挿入部2の空洞部21内に挿入され光透過部22を透過して歯列に光を照射する光源41と、歯列からの反射光を口腔内挿入部2の外部へ反射する反射ミラー42と、反射ミラー42からの光を受光する撮像光学系5と、この光源41、反射ミラー42および撮像光学系5を口腔内挿入部2の空洞部21の内部奥行き方向に沿って移動させる走査手段6と、撮像光学系5および走査手段6を収納する本体ケース7とを備えて構成されている。
【0022】
光源41としては発光素子が利用される。反射ミラー42は、光源41から発射されて歯列から反射されてきた光を口腔内挿入部2から撮像光学系5に向けて反射するものであり、口腔内奥行き方向に対して直角方向に長さを有する形状である。光源41と反射ミラー42とは1つの光源ユニットベース43上に載置されて光源ユニット4を構成している。
【0023】
撮像光学系5は、反射ミラー42からの光を受光するカラーリニアCCD53を備えて構成されている。カラーリニアCCD53で受光されたイメージは、ケーブル51を通して伝送され、コネクタケーブル52により外部の画像処理装置に出力される。
【0024】
走査手段6は、光源ユニット4が取り付けられ、カラーリニアCCD53が載置される走査ベース61と、この走査ベース61を移動させるモータ62と、モータ62の動力で走査ベース61を口腔内の奥行き方向へスライドさせる動力伝達機構とを備えて構成されている。
走査ベース61の一端側にはカラーリニアCCD53が載置され、他端側には光源ユニット4が取り付けられる。
【0025】
モータ62は、走査ベース61の一端側後方に設けられ、例えば、ステッピングモータなどが使用される。動力伝達機構は、モータ62の回転子と一体回転する一端側プーリ63と、一端側プーリ63と対を成す他端側プーリ64と、このプーリ63、64に渡設されたベルト65とを備えて構成される。走査ベース61とベルト65とが締結66されている。
【0026】
本体ケース7は、他端側が開口した収納空間71を内部に有する。この収納空間71は、走査ベース61が一端から他端へ走査移動するのに十分なスペースである。
【0027】
エア通気ユニット8は、本体ケース7の開口部内側に設けられた吹送用幹線パイプ81と、吹送用幹線パイプ81から給送される気体を吹送する気体吹送手段としての吹送ノズル82と、外部の気体吐出ポンプ83から吐出される気体を吹送用幹線パイプ81に導く気体吐出用ホース84とを備えて構成されている。
【0028】
吹送用幹線パイプ81は、本体ケース7の開口部内側で光透過部22側の内壁面に設けられている。吹送用幹線パイプ81は、その軸線を口腔奥行き方向に対して略直角方向に向けて配設されている。
吹送ノズル82は、略円筒形状であって、吹送用幹線パイプ81から分岐して三本設けられている。吹送ノズル82は、光透過部22に略平行で、口腔内挿入部2が口腔に挿入された状態で口腔入口から口腔奥方向(図2中矢印A方向)へ向けて気体を吹送する方向を向いている。三本の吹送ノズル82は、口腔奥行き方向に直角方向に沿って略均等な間隔をもって設けられている。なお、口腔内挿入部2には、吹送ノズル82を挿通する挿通孔23Aが開口形成されている。
【0029】
気体吐出用ホース84は、本体ケース7の内部に設けられ、その一方は吹送用幹線パイプ81に接続され、他方は本体ケース7の一端面に形成された外部接続口72に接続されている。
外部接続口72には、気体吐出ポンプ83が接続されている。気体吐出ポンプ83としては、例えば、医療機関に設置された気体吐出ポンプ83を利用することが例示される。
【0030】
このような構成を備える歯列画像読取装置1の使用について説明する。
まず、保護カバー9を口腔内挿入部2にかぶせる。次に、歯列画像を撮影する口の中に口腔内挿入部2を挿入する。
口腔内挿入部2を口腔内に挿入した際、奥歯は口腔内挿入部2に当接する一方、口腔入口では前歯と口腔内挿入部2との間に隙間が生じる(図2参照)。そして、気体吐出ポンプ83から気体を吐出させると、吐出された気体は気体吐出用ホース84内を通って吹送用幹線パイプ81に送られる。吹送用幹線パイプ81からそれぞれの吹送ノズル82に気体が給送されて、吹送ノズル82から吹送される。すると、光透過部22側で保護カバー9と歯列との間において口腔入口から口腔奥側へ向かって気流が生じる(図2中矢印A参照)。この気流により、呼気は光透過部22側では口腔奥側へ押し戻される。
【0031】
このような状態で、光源41からの光を読取対象となる歯列に照射しながら走査ベース61を口腔内奥行き方向へ移動させる。すると、光源41からの光が歯列に反射され、この反射光が反射ミラー42によりカラーリニアCCD53に向けて反射される。カラーリニアCCD53からのイメージがコネクタケーブル52を通じて外部の画像処理装置に送られ、歯列画像が生成される。
歯列を撮像する対象者が代わるときは、保護カバー9を交換する。
【0032】
以上、このような構成からなる歯列画像読取装置1によれば、次の効果を奏することができる。
(1)吹送ノズル82から気体が吹送され、光透過部22側で口腔入口から口腔奥側へ呼気を押し返す気流を生じさせる。すると、口腔内挿入部2が口腔に挿入された際でも呼気が光透過部22側に至ることがない。すなわち、光透過部22側では呼気に含まれる水蒸気が保護カバー9にあたらないので、保護カバー9に水滴が付くことがない。よって、光源41から発射された光が乱されることなく歯列に到達するとともに、歯列からの光が乱されることなく反射ミラー42に到達する。その結果、図3に示されるような、鮮明な歯列画像を撮像することができる。
【0033】
(2)エア通気ユニット8を備えているので、保護カバー9の材質を水滴の付着しにくいものにするなどの制限を受けることがない。保護カバー9は、歯列撮像対象者ごとに交換するものであるところ、曇りにくい材質など高価な材質で成形した場合にはランニングコストを大きく押し上げてしまうこととなる。また、保護カバー9は使用後に焼却などの廃棄処理が行われるが、曇りにくい材質とした場合には、焼却により有害物質を排出するおそれもある。しかしながら、本実施形態においては保護カバー9自体の材質に制限を受けないので、光透過性であれば安価な材料を選択することができ、また、有害物質を含まないものとすることができる。
【0034】
(3)また、エア通気ユニット8が設けられているので、保護カバー9に曇り止めを塗布するなどの必要もない。曇り止め剤は、石油を主成分とする界面活性剤であることが多いため、体内に取り込むことは避けるべきところ、本実施形態によれば、曇り止め剤は必要ではないので、保護カバー9を口腔に挿入しても安心である。
【0035】
(4)エア通気ユニット8は、口腔に挿入されるものではないため、歯列撮像対象者に無理に大きな口を開けさせるなどの負担をかけることがない。
【0036】
実施形態
発明の歯列画像読取装置に係る一実施形態を図4を参照して説明する。
本実施形態の基本的構成は参考例と同様であるが、本実施形態参考例と異なる点は、エア通気ユニット8に気体吸引手段が設けられている点である。
【0037】
エア通気ユニット8は、吹送用幹線パイプ81と、吹送ノズル82と、気体吐出用ホース84と、本体ケース7の開口部内側に設けられた吸引用幹線パイプ85と、吸引用幹線パイプ85から分岐して設けられ気体を吸引する気体吸引手段としての吸引ノズル86と、外部の気体吸引ポンプ87と吸引用幹線パイプ85とを接続する気体吸引用ホース88とを備えて構成されている。
【0038】
吹送用幹線パイプ81、吹送ノズル82および気体吐出用ホース84については第1実施形態と同様である。ただし、気体吐出用ホース84は、本体ケース7の内部に設けられていない。すなわち、気体吐出用ホース84は、吹送用幹線パイプ81から略最短距離で本体ケース7および口腔内挿入部2を貫通して本体ケース7の外部に出て気体吐出ポンプ83に接続されている。
【0039】
吸引用幹線パイプ85は、本体ケース7の開口部内側で光透過部22に反対側の内壁面に設けられている。吸引用幹線パイプ85は、その軸線を口腔奥行き方向に対して略直角方向に向けて配設されている。
吸引ノズル86は、口腔内挿入部2が口腔に挿入された際の口腔入口に向けて開口して設けられ、口腔奥側から口腔入口側へ(図4中矢印B)気体を吸引する。吸引ノズル86は、吹送ノズル82と同様の円筒形状のノズルであって、この吸引ノズル86は吹送ノズル82と同様に三本設けられている。口腔内挿入部2には、吸引ノズル86を挿通する挿通孔23Bが開口形成されている。
吸引用幹線パイプ85には、気体吸引用ホース88が接続されており、この気体吸引用ホース88には、気体を吸引する気体吸引ポンプ87が接続されている。気体吸引ポンプ87としては、例えば、医療機関に設置された気体吸引ポンプを利用することが例示される。
【0040】
このような構成を備える本実施形態の動作について説明する。
口腔内挿入部2を口腔内に挿入して、気体吐出ポンプ83から気体を吐出させると、吐出された気体は気体吐出用ホース84を通って吹送ノズル82から吹送される。すると、光透過部22側で保護カバー9と歯列との間において口腔入口から口腔奥側へ向けて気流が生じる(図4中矢印A参照)。すると、この気流により、呼気は光透過部22側では口腔奥側へ押し戻される。
【0041】
さらに、気体吸引ポンプ87にて気体の吸引を行うと、気体吸引用ホース88から吸引用幹線パイプ85を介して吸引ノズル86より気体が吸引される。すると、光透過部22の背面側で保護カバー9と歯列との間において、口腔奥側から口腔入口側に向けて気流が生じる(図4中矢印B参照)。
そして、このような吹送ノズル82からの気体の吹送と、吸引ノズル86からの気体の吸引とが合わさって光透過部22側では口腔入口から口腔奥側へ向かい、光透過部22の背面側では口腔奥側から口腔入口へ向かう対流が生じる。すると、この気流の対流により、呼気は光透過部22側では口腔奥側へ押し戻され、呼気は光透過部の背面側から口腔入口に向かう。
【0042】
このような状態で、光源41からの光を読取対象となる歯列に照射しながら走査ベース61を口腔内奥行き方向へ移動させ、歯列からの反射光をカラーリニアCCD53で受光する。カラーリニアCCD53からのイメージがコネクタケーブル52を通じて外部の画像処理装置に送られ、歯列画像が生成される。
【0043】
このような本実施形態によれば参考例の効果に加えて次の効果を奏することができる。
(5)光透過部22の背面側において、口腔奥側から口腔入口へ吸引ノズル86より気体を吸引する。これにより、吹送ノズル82から吹送された気流が口腔奥側で折り返す対流が生じ、光透過部22側において口腔入口から口腔奥側へ向かう強い気流が生じる。よって、呼気が光透過部22側へ至ることがなく、光透過部22側において保護カバー9に曇りが生じることがない。その結果、鮮明な歯列画像を得ることができる。
【0044】
尚、本発明の歯列画像読取装置は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、エア通気ユニット8の構成は、上記実施形態に限定されるものではない。吹送用幹線パイプ81および吸引用幹線パイプ85の取り付け位置はケース本体7の開口内側として説明したが、例えば、口腔内挿入部2の開口外周であってもよい。要は、口腔内挿入部2が口腔に挿入された状態で口腔入口付近に位置すればよい。
【0045】
気体吹送手段としては、三本の吹送ノズル82から気体を吹送するものとして説明したが、吹送ノズル82は三本である必要はなく、撮像対象者の口腔の大きさ等を考慮して適宜選択されるものである。吹送ノズル82の形状は円筒形状に限られず、例えば、光透過部22に平行な平板状の開口部を有し、光透過部22の表面全体に気体を吹き付ける構成であってもよい。
【0046】
吹送ノズル82は伸縮自在に構成され、例えば、口腔内挿入部2を口腔に挿入した後、この吹送ノズル82を伸ばして口腔入口から口腔内に僅かに挿入してもよい。このような構成によれば、口腔内に確実に気体を吹送することでき、光透過部22側に曇りが生じることを防止することができる。
【0047】
気体吸引手段としては、吸引ノズル84から気体を吸引するものとして説明したが、この吸引ノズル84を伸縮自在に構成して、口腔内にこの吸引ノズル84を僅かに挿入するようにしてもよい。
【0048】
吹送する気体については、普通の空気であればよいが、フィルタ等により塵埃を除去した清浄な空気であることが望ましい。また、予め除湿しておいたり、温めておくなどしてもよい。すると、より確実に光透過部22側に曇りが生じるのを防止することができる。
【0049】
前記実施形態において、吐出ポンプ83と吸引ポンプ85とを別個に設ける場合について説明したが、吐出ポンプ83の機能と吸引ポンプ85の機能を1つのポンプで行ってもよい。すなわち、吐出ポンプ83で気体を吐出する際に気体を吸い込むことを利用して、吸引ノズル84から吸い込んだ気体を吹送ノズル82から吹送するようにしてもよい。このようにすれば、ポンプが1つですむので、小型化および省電力化を図ることができる。
【0050】
保護カバー9を使用する例について説明したが、必ずしも保護カバー9は必要ではない。保護カバー9を使用しない場合であっても本発明により曇りを防止して鮮明な歯列画像を得ることができるのはいうまでもない。
【0051】
えば、曇り止め剤を塗布した保護カバー9を口腔内挿入部2に装着してもよい。ただし、曇り止め剤のような界面活性剤は石油を主成分とすることが多いので、人体に入れる場合には安全性に注意することが望ましい。
護カバー9を曇りにくい材質で形成してもよい。ただし、このような材質は一般に高価ではあるが、保護カバー9は撮像対象者ごとに交換する消耗品であるためコストを低廉に抑えることが望ましい。さらに、使用後の焼却によって規制物質を出すような材質は環境保護の観点から回避することが望ましい。
あるいは、曇り防止手段、口腔内挿入部2を口腔と同じ温度に制御する温度制御装置を設けてもよい。すると、呼気から水滴が凝結しないようにすることができる。ただし、温度管理を行うとすると価格の上昇が予想され、また、個人ごとに温度を管理することには技術的な困難も考えられる。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の歯列画像読取装置によれば、鮮明な歯列画像を撮像することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の歯列画像読取装置に係る参考例の外観図である。
【図2】 前記参考例の断面図および歯列画像読取装置を口腔内に挿入した状態を示す図である。
【図3】 前記参考例により鮮明に撮像された歯列画像の例である。
【図4】 本発明の歯列画像読取装置に係る一実施形態の断面図および歯列画像読取装置を口腔内に挿入した状態を示す図である。
【図5】 従来の歯列画像読取装置の外観図である。
【図6】 従来の歯列画像読取装置において、口腔内挿入部の断面図である。
【図7】 従来の歯列画像読取装置において、保護カバーが曇った状態で撮像された歯列画像の例である。
【符号の説明】
1 歯列画像読取装置
2 口腔内挿入部
3 撮像光学部
5 撮像光学系
6 走査手段
7 本体ケース
8 エア通気ユニット(曇り防止手段)
9 保護カバー
21 空洞部
22 光透過部
41 光源
42 反射ミラー
82 吹送ノズル(気体吹送手段)
83 吐出ポンプ
86 吸引ノズル(気体吸引手段)
85 吸引ポンプ

Claims (4)

  1. 上顎歯列および下顎歯列の間に挿入される口腔内挿入部と、撮像光学部とを備え、前記口腔内挿入部は、表裏側のうちの少なくとも片側に光透過部を有し、かつ、内部に空洞部を備え、前記撮像光学部は、前記口腔内挿入部の空洞部内に挿入され前記光透過部を透過して歯列に光を照射する光源および歯列からの反射光を口腔内挿入部の外部へ反射する反射ミラーと、前記光源および前記反射ミラーを前記口腔内挿入部の空洞部内奥行き方向に沿って移動させる走査手段と、前記反射ミラーによって反射された光を受光する撮像光学系とを有する歯列画像読取装置において、
    上顎歯列および下顎歯列の間に挿入された状態の前記光透過部と撮像対象になる歯列との間で呼気に含まれる水蒸気によって曇りが生じることを防止する曇り防止手段が設けられ、
    前記曇り防止手段は、上顎歯列および下顎歯列の間に挿入された状態の前記口腔内挿入部を間にして撮像対象になる歯列の反対側にて口腔奥側から口腔入口側に向けて気体を吸引する気体吸引手段を備えることを特徴とする歯列画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の歯列画像読取装置において、
    前記曇り防止手段は、上顎歯列および下顎歯列の間に挿入された状態の前記光透過部と撮像対象になる歯列との間に口腔入口側から口腔奥側に向けて気体を吹送する気体吹送手段を備えていることを特徴とする歯列画像読取装置。
  3. 請求項2に記載の歯列画像読取装置において、
    前記気体吹送手段は、口腔入口付近に配置され前記口腔内挿入部と前記読取対象になる歯列との間の隙間から口腔内に気体を吹送するノズルを備えていることを特徴とする歯列画像読取装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の歯列画像読取装置において、
    前記口腔内挿入部に対して装脱可能で口腔内挿入部外表面を覆う光透過性の保護カバーを備えていることを特徴とする歯列画像読取装置。
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