JP4255183B2 - チャイルドシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のシート上に設置し、幼児に適応したシートベルトを備えたチャイルドシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車に幼児を乗せる場合に、幼児の安全を図るためにチャイルドシートが使用される。例えば、チャイルドシートは、図16および図17に示したように、幼児を収容するために、シートバックAとシートクッションBとを一体にした主部50と、該主部50と一体に結合され、自動車の座席に着座させる基部51とを備えている。
このシートクッションBの前部中央には腹当て部材52が設けられ、この腹当て部材52にはバックル55が固定されている。また、シートクッションBには2本のベルト54、54の一端が固定され、他端側はシートバックAの肩ベルト通し孔53、53を通って、シートバックAの背面側に引き出されている。さらに、ベルト54、54には、タング56、56が設けられ、このタング56、56がバックル55に着脱しうるように構成されている。
そして、ベルト54は、シートバックAの背面側で板状のベルト調整金具57の一端に固定され、ベルト調整金具57の他端にはリトラクタから引き出された長さ調整ベルト58が固定されている。リトラクタは、シートバックAの下部に内装され、長さ調整ベルト58が引き出し口59から引き出されている。
また、シートバックAの上部には幼児の頭を固定するためのヘッドレスト60が上下位置調整可能に取付けられている。そして、このヘッドレスト60の両端にはヘッドサポート60a、60aが固定され、幼児の頭部左右方向のぐらつきを防止している。
【0003】
前記チャイルドシートを使用する場合は、図17に示したように基部51もしくは主部50を直接車両シートベルト61によって自動車の座席に固定し、主部50のシートクッションBに幼児を腰掛けさせる。この際、幼児の頭部はベルト54、54の間に位置し、ベルト54、54は肩を押さえるようにして腹当て部材52に固定される。そして、腹当て部材52は幼児の腹部から胸部を覆うようになり、両足が腹当て部材52の両脇から前方に出される。
肩ベルト通し孔53、53は左右を対として複数対(図では3対)縦方向に設けられており、幼児の成長とともに、肩ベルト通し孔53の使用位置を上の方へ移して最適に肩を押さえるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のチャイルドシートでは、ヘッドレスト60が幼児の大きさに応じて高さを調整できるのに対し、腹当て部材52とシートバックAとの間隔は調整することができない。したがって、比較的小さな幼児では、腹当て部材が幼児の腹と胸に均等に当たらず、安定性が悪くなり、大きな幼児には、腹当て部材が幼児の腹に食い込むようになって窮屈になる。
このようなことを解消するためには、腹当て部材52とシートバックAとの間隔を調整できるように、腹当て部材52を移動可能に設置すればよいが、ヘッドレスト60の調整に加えて腹当て部材52の位置調整も行わなくてはならず、その作業が煩雑になる。
そこで、本発明の目的は上記課題を解消するもので、ヘッドレストと腹当て部材の位置調整を一度で行えるチャイルドシートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のチャイルドシートは、ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバック方向へ連動させ、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバックから離れる方向へ連動させるようにしたことを特徴としている。
また、請求項2記載のチャイルドシートは、ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき腹当て部材を下降方向へ連動させ、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき腹当て部材を上昇方向へ連動させるようにしたことを特徴としている。
そして、請求項3記載のチャイルドシートは、ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバック方向へかつ下降方向へ連動させると共に、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバックから離れる方向へかつ上昇方向へ連動させるようにしたことを特徴としている。
この発明によれば、幼児の大きさに対応させてヘッドレストを上下動させると、それに連動して腹当て部材も腹当て部材とシートバックとの間の間隔を狭めたり、上下動したり、その両方を行ったりして、幼児の大きさに対応して自動的に調整するようになる。
【0006】
さらに、請求項4記載のチャイルドシートは、具体的に、前記連係機構が前記シートクッションの前後方向へ移動可能に配設されて前記腹当て部材の下端を係合支持させた摺動部材と、前記シートバックの上下方向へ移動可能に配設されて前記ヘッドレストと前記摺動部材とを互いに係合させる係合手段と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、連係機構が機械的な機構によって構成されているので、動作が確実でかつ故障が少なく、特に電気的な接続を必要としないので、取扱いも容易である。
【0007】
また、請求項5記載のチャイルドシートは、前記連係機構が前記シートクッションに近づくに従って下降する溝を有するガイド部材を前記摺動部材に添って前記シートクッションに固定するとともに、前記摺動部材にはシートクッションに近づくに従って下降又は上昇し、かつ前記ガイド部材に形成した溝に交差する溝を形成し、さらに前記腹当て部材の下部に棒部材を配設し、該棒部材を前記各溝の交差する部位に嵌挿させ、前記摺動部材の移動に伴って前記両溝の協働によって前記棒部材を上下方向へも移動させるようにしたことを特徴としている。
上記構成によれば、腹当て部材はヘッドレストの移動、例えばヘッドレストを下方へ移動させたとき、腹当て部材がシートバック方向へ移動するばかりでなく、該腹当て部材が下方へも移動し、ヘッドレストを上方へ移動させたとき、腹当て部材がシートバックから離れる方向へ移動するばかりでなく、該腹当て部材が上方へも移動するので、腹当て部材の幼児への当接部が、より最適な位置に自動的に調整される。
【0008】
そして、請求項6記載のチャイルドシートは、前記係合手段がカム機構であることを特徴としている。
さらに、請求項7記載のチャイルドシートは、前記係合手段が前記ヘッドレストの下部の移動域と前記摺動部材の後部移動域を繋ぐ湾曲ガイド路を形成する湾曲ガイド部材と、該ガイド部材によって案内され、前記ヘッドレストの下部と前記摺動部材の後部とを連係するフレキシブル索条とによって構成されていることを特徴としている。
また、請求項8記載のチャイルドシートは、前記係合手段が前記シートクッションの前後方向へ向けて前記シートクッションに回動自在にスクリューロッドを配設し、該スクリューロッドの後端にピニオンを備え、かつ該スクリューロッドの前端を前記摺動部材に螺合させるとともに、前記ヘッドレストの下部にラックを備え、前記ヘッドレストの上下方向の運動を前記ラックおよびピニオンを介して前記スクリューロッドに伝達し、該スクリューロッドを回転させ、該スクリューロッドの回転に伴って前記摺動部材を移動させるようにしたことを特徴としている。
そして、請求項9記載のチャイルドシートは、前記係合手段が揺動リンクを備えるとともに、前記摺動部材の後端部に該摺動部材の移動方向に対して垂直な方向の長孔を形成し、前記ヘッドレストの下端部に該ヘッドレストの移動方向に対して垂直な方向の長孔を形成し、それらの長孔に前記揺動リンクに立設したピンをそれぞれ挿嵌させ、前記ヘッドレストの上下方向の運動を前記揺動リンクを介して前記摺動部材に伝達させるようにしたことを特徴としている。
【0009】
さらに、請求項10記載のチャイルドシートは、前記連係機構が平行リンクによって構成され、該平行リンクの相対向する一方の揺動リンクに前記腹当て部材を係合させ、他方の揺動リンクに前記ヘッドレストを係合させたことを特徴としている。
以上の構成によれば、係合手段としては、カム機構や、湾曲ガイド路を形成するガイド部材や、フレキシブル索条や、スクリューロッドや、揺動リンクや、平行リンクで実現できるので、比較的簡単な構造で、ヘッドレストの下降に伴って腹当て部材をシートバックの方向でかつ下方へ移動させることができる。
【0010】
また、請求項11記載のチャイルドシートは、腹当て部材をシートクッションのフレームに支持させ、ヘッドレストを前記フレームに対して上下方向へ移動可能に配設し、シートクッションの座部の一端を前記フレームの前部に回動自在に配設し、シートバックの背当て部上端を前記ヘッドレストの上部に上下動可能に配設するとともに、前記シートクッションの座部の他端と前記シートバックの背当て部下端を互いに回動自在に連結し、かつ前記シートクッションの座部の他端と前記シートバックの背当て部の下端とにラックをそれぞれ形成し、それらのラックを前記フレームに配設したピニオンを挟むようにして該ピニオンに噛合させたことを特徴としている。
以上の構成によれば、ヘッドレストをフレームに対して降下させると、該ヘッドレストによってピニオンが回動され、それによってシートクッションの座部の他端が該シートクッションの座部の一端を中心にして上方へ回動されるため、故障のしにくい自動調節機構が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明のチャイルドシートを説明する。
本発明のチャイルドシートは、ヘッドレスト1をシートバックAに上下動可能に設置するとともに、腹当て部材2をシートクッションBにその前後方向へ移動可能に設置するとともに、ヘッドレスト1と腹当て部材2とを連係機構3によって互いに連係させ、ヘッドレスト1を低くする方向へ移動したとき、腹当て部材2をシートバックAの方向へ連動させ、ヘッドレスト1を高くする方向へ移動したとき、腹当て部材2をシートバックAから離れる方向へ連動させるようにしている。
図1は本発明の一実施の形態に係るチャイルドシートの作動機構の要素を概念的に示した分解斜視図であり、図2はそのチャイルドシートの要素を組立た状態の斜視図であり、図3はそれらの各要素の動作を示した作動図である。
この実施の形態のチャイルドシートの連係機構3では、シートクッションBの両側部に、その前後方向へ移動可能に配設された摺動部材としての摺動プレート10、10と、該プレート10、10にそれぞれ添設され、シートクッションBの両側部に固定されたガイド部材としてのガイドプレート11、11と、下端にロッド12を有するヘッドレスト1と、下端にロッド13を有する腹当て部材2と、摺動プレート10、10をそれぞれシートバックA方向へ付勢するスプリング14、14とによって構成されている。
上記摺動プレート10には、シートクッションBの後方へ行くに従って下降する溝15が形成され、後端(シートバックA側)にカム機構16の一方を構成する傾斜面(カム面)16aが形成されている。
また、上記ガイドプレート11にも、シートクッションBの後方へ行くに従って下降する溝17が形成されており、該溝17は上記摺動プレート10の溝15に交差するような勾配を有している。
【0013】
そして、図2に示したように、摺動プレート10の溝15とガイドプレート11の溝17には、腹当て部材2のロッド13が挿嵌され、摺動プレート10がスプリング14によって付勢され、ヘッドレスト1のロッド12が摺動プレート10のカム面16aに当接している。
このように構成されたチャイルドシートでは、ヘッドレスト1が最上部に位置しているとき、図3(a)に示したように、腹当て部材2のロッド13が各溝15、17の一端に位置している。即ち、この状態では、腹当て部材2はガイドプレート11の前端から距離L1 の位置にあり、ガイドプレート11の上面から高さH1 の位置にある。即ち腹当て部材2はシートバックAから最も遠い位置にあり、かつ最も高い位置にある。また、摺動プレート10のカム面16aに当接しているヘッドレスト1のロッド12はカム面16aの最も高い位置(高さh1 )にある。
この状態からヘッドレスト1を押し下げる(高さh2 )と、ロッド13が押し下げられ、該ロッド13によって摺動プレート10が図3(b)に示したように、左方へ押し出される。すると、溝15とガイドプレート11の溝17との交差する部位がシートバックAの方向かつ下方へ移動する。それに伴って腹当て部材2のロッド13が移動し、腹当て部材2が移動(距離L2 、高さH2 )する。
さらに、ヘッドレスト1を押し下げる(高さh3 )と、ロッド12によって摺動プレート10が図3(c)に示したように、左方へ押し出される。しかし、この間は摺動プレート10の溝15が該摺動プレート10の摺動方向と平行なため、ロッド13は動かず、したがって腹当て部材2の位置は変わらない。即ち、この間は、ヘッドレスト1が下降する(高さh3 )のみである。
さらに、ヘッドレスト1を押し下げる(高さh4 )と、ロッド12によって摺動プレート10が図3(d)に示したように、左方へ押し出される。すると、溝15とガイドプレート11の溝17との交差する部位がさらにシートバックAの方向かつ下方へ移動する。それに伴って腹当て部材2のロッド13が移動し、腹当て部材2が移動(距離L3 、高さH3 )する。
なお、押し下げられたヘッドレスト1を上方へ移動すると、摺動プレート10を押し込んでいた力が開放される。すると、摺動プレート10はスプリング14の付勢力によってシートバックAの方向へ押し戻される。
このように、上記チャイルドシートでは、ヘッドレスト1を押下することによって摺動プレート10をシートバックAから離れる方向へ移動させ、それによって腹当て部材2のロッド13をガイドプレート11の溝17に沿ってシートバックAの方向でかつ下方へ移動させ、それによって腹当て部材2をシートバックAの方向でかつ下方へ移動させている。
【0014】
図4は、上記した本発明に係るチャイルドシートの第2の実施の形態を示している。
このチャイルドシートでは、ヘッドレスト1を押下することによって摺動プレート10をシートバックAの方向へ移動させ、それによって腹当て部材2のロッド13をガイドプレート11の溝17に沿ってシートバックAの方向でかつ下方へ移動させ、それによって腹当て部材2をシートバックAの方向でかつ下方へ移動させている。
そのために、このチャイルドシートでは、摺動プレート10に腹当て部材2のロッド13を嵌入させる溝15をシートクッションBの前方へ行くに従って下降するように形成するとともに、摺動プレート10の端部にカム機構16の一方を構成し、溝15と同様にシートクッションBの前方へ行くに従って下降する溝カム16bを形成しており、さらにこの摺動プレート10をスプリング18によってシートバックAから離れる方向へ付勢している。
そして、このチャイルドシートでは、前記の実施の形態のチャイルドシートと同様に、摺動プレート10の溝15とガイドプレート11の溝17に、腹当て部材2のロッド13が挿嵌され、摺動プレート10がスプリング18によって付勢され、ヘッドレスト1のロッド12が摺動プレート10の溝カム16bに挿嵌される。
このように構成されたチャイルドシートでは、ヘッドレスト1が最上部に位置しているとき、腹当て部材2のロッド13が各溝15、17の上端に位置している。
そして、ヘッドレスト1が押下されると、それに伴ってロッド12が溝カム16bを介して摺動プレート10をシートバックAの方向へ移動させる。すると、溝15とガイドプレート11の溝17との交差する部位がシートバックAの方向かつ下方へ移動する。それに伴って腹当て部材2のロッド13が移動し、腹当て部材2がシートバックAの方向かつ下方へ移動する。
なお、押し下げられたヘッドレスト1を上方へ移動すると、摺動プレート10を押し込んでいた力が開放される。すると、摺動プレート10はスプリング14の付勢力によってシートバックAから離れる方向へ引き戻される。
このように、上記チャイルドシートでは、ヘッドレスト1を押下することによって摺動プレート10をシートバックAの方向へ移動させ、それによって腹当て部材2のロッド13をガイドプレート11の溝17に沿ってシートバックA方向でかつ下方へ移動させ、それによって腹当て部材2をシートバックA方向でかつ下方へ移動させている。
なお、摺動プレート10の溝15の傾斜は、腹当て部材2のロッド13をガイドプレート11の溝17に沿って押し込み易くするためであり、必ずしも傾斜させなくてもよく、摺動プレート10の移動方向に対して垂直な方向に形成してもよい。
【0015】
図5は、本発明に係るチャイルドシートの第3の実施の形態を示している。
このチャイルドシートの連係機構3では、図2に示したチャイルドシートと同様に、シートクッションBの両側部に、その前後方向へ移動可能に配設された腹当て部材の摺動部材としての摺動プレート10、10と、該プレート10、10にそれぞれ添設され、シートクッションBの両側部に固定されたガイド部材としてのガイドプレート11、11と、ヘッドレスト1と摺動プレート10とを互いに係合する係合手段19とによって構成されている。
上記摺動プレート10には、シートクッションBの後方へ行くに従って下降する溝15が形成され、またガイドプレート11には、その後方へ行くに従って下降する溝17が形成され、該溝17は上記摺動プレート10の溝15と交差するような勾配を有している。
係合手段19は、ヘッドレスト1の移動域と摺動プレート10の移動域とを繋ぐ湾曲路を形成する湾曲ガイド部材20と、ヘッドレスト1と摺動プレート10とを連係し、湾曲ガイド部材20によって案内されるフレキシブル索条21とによって構成されている。
湾曲ガイド部材20はコ字状の板を上下に配設させたもので、またフレキシブル索条21は円柱、楕円柱等のブロック21a、21aを互いに繋ぎ合わせたものであり、端部のブロック21aはピン22等によってヘッドレスト1および摺動プレート10に連結される。
このように構成されたチャイルドシートでは、ヘッドレスト1が最上部に位置しているとき、腹当て部材2のロッド13が各溝15、17の上端に位置している。
そして、ヘッドレスト1が押下されると、その運動はフレキシブル索条21の各ブロック21aを介して摺動プレート10に伝達され、該摺動プレート10を前方へ押し出す。すると、溝15とガイドプレート11の溝17との交差する部位がシートバックAの方向で、かつ下方へ移動する。それに伴って、腹当て部材2のロッド13が移動し、腹当て部材2がシートバックAの方向で、かつ下方へ移動する。
なお、押し下げられたヘッドレスト1を上方へ移動すると、摺動プレート10は、フレキシブル索条21を介して後方へ引き込まれ、それによって腹当て部材2は元の状態に復帰される。
【0016】
図6は、本発明に係るチャイルドシートのさらに第4の実施の形態を示している。このチャイルドシートの連係機構3では、図2に示したチャイルドシートと同様に、シートクッションBの両側部に、その前後方向へ移動可能に配設された腹当て部材の摺動部材としての摺動プレート10、10と、該プレート10、10にそれぞれ添設され、シートクッションBの両側部に固定されたガイド部材としてのガイドプレート11、11と、ヘッドレスト1と摺動プレート10とを互いに係合する係合手段23とによって構成されている。
上記摺動プレート10には、シートクッションBの前方へ行くに従って下降する溝15が形成され、またガイドプレート11には、その後方へ行くに従って下降する溝17が形成され、該溝17は上記摺動プレート10の溝15と交差するような勾配を有している。
係合手段23は、摺動プレート10、10の後部に揺動リンク24、24をそれぞれ添設させている。この揺動リンク24は、シートクッションBに揺動可能に支持されている。
摺動プレート10の後端部には該摺動プレート10の移動方向に対して垂直な方向に長孔25が形成されている。一方、揺動リンク24の周縁にはピン26が植設され、該ピン26は摺動プレート10の長孔25に挿通している。
さらに、揺動リンク24、24の周縁にはロッド27が差し渡されている。一方、ヘッドレスト1の下部には、ヘッドレスト1の移動方向に対して垂直な方向に長孔28が形成されており、該長孔28には上記ロッド27が挿通されている。このように構成されたチャイルドシートでは、ヘッドレスト1が最上部に位置しているとき、腹当て部材2のロッド13が各溝15、17の上端に位置している。そして、ヘッドレスト1が押下されると、その運動はロッド27を介して揺動リンク24に伝達され、該揺動リンク24を矢印方向へ回動させる。したがって、該揺動リンク24に植設されているピン26も回動され、それに伴って摺動プレート10がシートバックAの方向へ引き込まれる。すると、溝15とガイドプレート11の溝17との交差する部位がシートバックAの方向で、かつ下方へ移動する。それに伴って、腹当て部材2のロッド13が移動し、腹当て部材2がシートバックAの方向で、かつ下方へ移動する。
なお、押し下げられたヘッドレスト1を上方へ移動すると、摺動プレート10は、揺動リンク24を介して前方へ押し出され、それによって腹当て部材2は元の状態に復帰される。
【0017】
図7は、本発明に係るチャイルドシートのさらに第5の実施の形態を示している。このチャイルドシートの連係機構3では、図2に示したチャイルドシートと同様に、シートクッションBの両側部に、その前後方向へ移動可能に配設された腹当て部材の摺動部材としての摺動プレート10、10と、該プレート10、10にそれぞれ添設され、シートクッションBの両側部に固定されたガイド部材としてのガイドプレート11、11と、ヘッドレスト1と摺動プレート10とを互いに係合する係合手段29とによって構成されている。
上記摺動プレート10には、シートクッションBの後方へ行くに従って下降する溝15が形成されている。また、ガイドプレート11にも、その後方へ行くに従って下降する溝17が形成され、該溝17は上記摺動プレート10の溝15と交差するような勾配を有している。
係合手段29は、シートクッションBの前後方向へ向けてシートクッションBに回動自在に配設したスクリューロッド30を備えており、該スクリューロッド30は、後端部にピニオン31を有している。一方、ヘッドレスト1の下部にはラック32が形成され、該ラック32はスクリューロッド30のピニオン31に噛合している。そして、スクリューロッド30の前端は摺動プレート10、10に差し渡して固設したプレート33に螺合している。
このように構成されたチャイルドシートでは、ヘッドレスト1が最上部に位置しているとき、腹当て部材2のロッド13が各溝15、17の上端に位置している。
そして、ヘッドレスト1が押下されると、その運動はラック32、ピニオン31を介してスクリューロッド30に伝達され、該スクリューロッド30が回動され、それに伴って摺動プレート10がシートバックAから離れる方向へ押し出される。すると、溝15とガイドプレート11の溝17との交差する部位がシートバックAの方向で、かつ下方へ移動する。それに伴って、腹当て部材2のロッド13が移動し、腹当て部材2がシートバックAの方向で、かつ下方へ移動する。
なお、押し下げられたヘッドレスト1を上方へ移動すると、摺動プレート10は、ラック32、ピニオン31、スクリューロッド30を介してシートバックAの方向へ引き戻され、それによって腹当て部材2は元の状態に復帰される。
【0018】
図8は、本発明に係るチャイルドシートのさらに第6の実施の形態を示している。このチャイルドシートの連係機構3では、平行リンクを採用している。即ち、シートクッションBの両側部の前部に、揺動リンクとして円板34、34を回動自在に配設するとともに、シートクッションBの両側部の後部に、揺動リンクとして円板35、35を回動自在に配設し、それらの円板34、35の周縁にリンクプレート36を差し渡して係合させている。そして、円板34、34の周縁間に腹当て部材2のロッド13を差し渡して係合させ、円板35、35の周縁間にロッド27を差し渡して係合させ、該ロッド27をヘッドレスト1の形成した長孔28に挿嵌させている。
このように構成されたチャイルドシートでは、ヘッドレスト1が最上部に位置しているとき、腹当て部材2は、シートバックAから最も離れた位置で、かつ最も高い位置にある。
そして、ヘッドレスト1が押下されると、その運動はロッド27を介して円板35に伝達され、該円板35を矢印方向へ回動させる。円板35が回動されると、その運動はリンクプレート36を介して円板34に伝達され、該円板34が円板35に同期して回動される。すると、円板34に伴って、腹当て部材2が矢印で示したように、シートバックAの方向で、かつ下方へ円弧状に移動する。
なお、押し下げられたヘッドレスト1を上方へ移動すると、それに伴って円板35、リンクプレート36、円板34が上記と逆の運動をして、腹当て部材2を元の状態に復帰させる。
【0019】
なお、上記した各実施の形態では、いずれもヘッドレスト1の下降運動に対して、腹当て部材2をシートバックA方向で、かつ下方へ移動させるようにし、ヘッドレスト1の上昇運動に対して、腹当て部材2をシートバックAから離れる方向で、かつ上方へ移動させるようにしている。
もし、腹当て部材2をヘッドレスト1の下降運動に対して、下方へ移動させることなくシートバックA方向のみに移動させればよい場合には、例えば、図4、図6、図7に示したような係合手段、即ちヘッドレスト1の降下運動に対して摺動プレート10をシートバックA方向へ移動させるような係合手段を採用するとともに、摺動プレート10に腹当て部材2を直接取付ければよい。
図9は、その実施の形態として、図6の係合手段を採用した例を示している。
このチャイルドシートでは、腹当て部材2のロッド13を摺動プレート10に直接係合させている。
また、図10は、図7の係合手段を採用した例を示しており、このチャイルドシートでは、スクリューロッド30に腹当て部材2の下部を螺合させている。
なお、上記実施の形態では、各要素を概念的に示し、かつ付属する要素(構造)を省略している。例えば、ヘッドレスト1はシートバックAに対して摺動自在に配設されているが、その案内構造は省略されており、また、同様に摺動プレート10もシートクッションBに摺動自在に配設されているが、その案内構造も省略されている。また、腹当て部材2もその姿勢をある程度維持しながら移動する必要があるが、それらの案内構造も省略されている。
【0020】
図11は本発明の第7の実施の形態に係るチャイルドシートの要部を概念的に示した要部斜視図であり、図12(a)、図12(b)はそのチャイルドシートの動作を示した作動図である。
この実施の形態のチャイルドシートは、図11のように上記従来のものと同様なシートバックAおよびシートクッションBを有している。そして、シートクッションBには、腹当て部材2が立設されている。この腹当て部材2は、剛性を有するフレキシブルなベルト57とこのベルト57の裏側に添設させた、ウレタン等で作られたクッション部材58とバックル部2aとを備えている。ベルト57は下端が軸56によってプレート40、40の前端部に係止されており、上端が腹当て部材2のバックル部2aに係止されている。
クッションシートBの図示しないフレームの内側に2枚のプレート40、40が互いにベルト57の幅に相当する間隔を隔てて対向立設している。そして、このプレート40には、図12に示したように、2本のガイド溝8、8が前方(図で左側)に進むにつれて上向きになるようにかつ平行に形成され、該ガイド溝8、8にはクッション部材58の下部に植設したピン9、9が嵌挿されている。さらに、そのクッション部材58の背面58aとシートクッションBのフレームB1にはスプリング401が配装され、それによってクッション部材58は斜め上方へ付勢されている。
また、このプレート40の上辺には、複数個の切欠き41が形成されており、その各切欠き41は、下方に切り込まれた入口部分41aと、該入口部分41aから略直角方向に後方(図の右側)へ切り込まれた係合部分41bとによって構成されている。
一方、プレート40の後端部には、図11に見られるように、それらのプレート40に対向して舌片42がそれぞれ立設されている。この舌片42には孔43が形成され、該孔43には、棒材をコ字状に折り曲げて成るベルト押さえ44の脚部44aがそれぞれ嵌挿されている。そして、該脚部44aの端部と舌片42との間にコイルスプリング45が配装され、それによってベルト押さえ44の中間部44bが舌片42方向へ付勢されている。
【0021】
このように構成されたチャイルドシートでは、ベルト押さえ44の中間部44bを摘んで、コイルスプリング45の付勢力に抗して引き出し、そして該中間部44bを適宜な切欠き41の入口部分41aから内部へ押し込んで放す。すると、ベルト押さえ44の中間部44bはコイルスプリング45の付勢力によって係合部分41bに達する。したがって、この係合部分41bに達した中間部44bは、該係合部分41bに拘束される。
また、このベルト押さえ44の係合位置を変更する場合は、ベルト押さえ44の中間部44bを摘んで、コイルスプリング45の付勢力に抗して切欠き41の係合部分41bから引き出し、さらに入口部分41aを経て切欠き41の外部へ引き出し、そして他の最適な位置の切欠き41の入口部分41aから係合部分41b内へ押し込んで放せばよい。
このように、ベルト押さえ44の中間部44bをプレート40の切欠き41のいずれかに係合させることによって、腹当て部材2の高さおよびシートバックAまでの距離を最適に調節することができる。すなわち、図12に見るように、もともとベルト57の長さが一定であるから、ベルト57の端部の軸56ベルトから押さえ44の中間部44bまでの距離が延びれば延びるほど、残りのベルト57の立上がり部分は短くなる。
したがって、例えば、ベルト押さえ44の中間部44bを図12(a)に示したように、最も後方(背部側、図で右側)の切欠き41に係合させた場合と、図12(b)に示したように、最も前方(図で左側)の切欠き41に係合させた場合では、前者の場合の腹当て部材2の高さH1が、後者の場合の腹当て部材2の高さH2よりも低く、また前者の場合の腹当て部材2とシートバックAとの距離L1は、後者の場合の腹当て部材2とシートバックAとの距離L2よりも小さい。すなわち、より後方の切欠き41にベルト押さえ44の中間部44bを係合させれば、それだけ腹当て部材2の高さは低くなり、かつシートバックAとの距離も狭くなって、より小さな幼児に適した位置に腹当て部材2を調整することができることとなる。
その間、クッション部材58はガイド溝8に案内されながらベルト57の上部と共に上下動する。また、クッション部材58の下端58a(図12)はスプリング401によって付勢されているので、倒れることなく姿勢が維持される。
【0022】
なお、上記実施の形態においては、シートクッションBの表面に腹当て部材2の移動域に孔が形成されるので、その孔を適宜な手段によって塞ぐことが外観上好ましい。
図13は、そのような手段を示している。その手段は、ベルト押さえ44の中間部44bにフロントカバー46の一端を係合させ、その他端を孔47の前端縁の下面に潜り込ませるとともに、ベルト押さえ44の脚部44a、44a間に、シートバック側に延びるバックカバー48を配設したものである。
このような孔47を塞ぐ手段によれば、腹当て部材2の移動に伴ってフロントカバー46およびバックカバー48が移動し、それによってシートクッションBの孔47を常に閉塞する。このような手段においては、ベルト押さえ44の中間部44bをフロントカバー46を摘んで引き上げることによって、切欠き41から引き出すことができる。
【0023】
なお、上記実施の形態では、ベルト押さえ44の棒材をコ字状に折り曲げて成し、その脚部44aを舌片42の孔43に挿通させるとともに、脚部44aの端部と舌片42との間にコイルスプリング45が配装し、それによってベルト押さえ44の中間部44bを舌片42方向へ付勢させているが、本発明では、そのような構造に限定されることはない。要は、ベルト57の中間部を手繰り寄せてプレート40を含むシートクッションBのフレームの適宜な位置に止めればよく、例えば図14に示したように、コ字状に形成した台49をベルト57の下方に配設し、該台49の上面にベルト57の側縁に沿った2列の孔50、50を形成し、その孔50、50にコ字状のベルト押さえ51の脚部51aを係止させ、該ベルト押さえ51の中間部51bで、ベルト57を台49に係止させるようにしてもよい。
【0024】
図15は、本発明の第8の実施の形態に係るチャイルドシートの要部を示した構成図である。
このチャイルドシートでは、腹当て部材2をシートクッションBのフレーム52に支持させ、ヘッドレスト1をフレーム52に対して上下方向へ移動可能に配設し、シートクッションBの少なくとも座部56の前端561をフレーム52の前部に回動自在に配設し、背当て部101をヘッドレスト1の上部に上下動可能に配設するとともに、座部56の他端と背当て部101の下端を互いに回動自在に連結し、かつ座部56の他端と背当て部101の下端とにラック53、54をそれぞれ形成し、それらのラック53、54をフレーム52に配設したピニオン55を挟むようにして該ピニオン55に噛合させている。
したがって、このチャイルドシートでは、図15(a)の状態にあるヘッドレスト1を降下させると、該ヘッドレスト1のラック54がピニオン55を時計方向に回動させる。このピニオン55の回動は、図15(b)に示したように、ラック53を介して座部56の前端561を中心にして座部56を上動させる。また、それに伴って、背当て部101も上方へ押し上げられる。
その結果、図15(a)の状態における腹当て部材2の高さ(腹当て部材2の上端から座部座部56までの距離)H3は、図15(b)の状態のように高さH4まで小さくなり、また図15(a)の状態における腹当て部材2と背当て部101までの距離L3も図15(b)の状態のように距離L4まで小さくなる。
なお、この実施の形態では、ヘッドレスト1も幼児の大きさに対応して上下動することになる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき、腹当て部材をシートバック方向へ連動させ、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき、腹当て部材をシートバックから離れる方向へ連動させるようにしているので、ヘッドレストの高さを調整するだけで腹当て部材とシートバックとの間の間隔が自動的にその幼児の大きさに対応して調整されることとなり、幼児の腹部および胸部には腹当て部材が、特別な作業を必要とせずに常に均等に当接させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチャイルドシートのヘッドレストと腹当て部材との連係機構の第1の実施の形態を示した概念的な分解斜視図である。
【図2】図1に示したチャイルドシートにおける連係機構を組み立てた状態の概念的な斜視図である。
【図3】図2に示した連係機構の動作を順に示した作動図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図9】図6を簡略化した変形例の概念的な斜視図である。
【図10】図7を簡略化した変形例の概念的な斜視図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図12】図11に示したチャイルドシートにおける腹当て部材の動作を示した作動図である。
【図13】図11に示したチャイルドシートにおいて、シートクッションの表面に形成される孔を塞ぐ手段を示した概念的な斜視図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態を示した概念的な斜視図である。
【図15】本発明の第9の実施の形態を示した概念的な断面図である。
【図16】従来のチャイルドシートを前方から観た斜視図である。
【図17】従来のチャイルドシートを後方から観た斜視図である。
【符号の説明】
1 ヘッドレスト
2 腹当て部材
3 連係機構
10 摺動プレート(摺動部材)
11 ガイドプレート(ガイド部材)
12、13 ロッド
15 溝
16 係合手段(カム機構)
16a カム面
16b 溝カム
17 溝
19 係合手段
20 湾曲ガイド部材
21 フレキシブル索条
23 係合手段
24 揺動リンク
25 長孔
26 ピン
27 ロッド
28 長孔
29 係合手段
30 スクリューロッド
31 ピニオン
32 ラック
33 プレート
34、35 円板(揺動リンク)
36 リンクプレート
44 ベルト押さえ
44a 脚部
44b 中間部
45 スプリング
46 フロントカバー
47 孔
48 バックカバー
49 台
50 孔
51 ベルト押さえ
51a 脚部
51b 中間部
52 フレーム
53、54 ラック
55 ピニオン
56 座部
A シートバック
B シートクッション
Claims (11)
- ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバック方向へ連動させ、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバックから離れる方向へ連動させるようにしたことを特徴としたチャイルドシート。
- ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき腹当て部材を下降方向へ連動させ、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき腹当て部材を上昇方向へ連動させるようにしたことを特徴としたチャイルドシート。
- ヘッドレストと腹当て部材とを連係機構によって互いに連係させ、ヘッドレストを低くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバック方向へかつ下降方向へ連動させると共に、ヘッドレストを高くする方向へ移動したとき腹当て部材をシートバックから離れる方向へかつ上昇方向へ連動させるようにしたことを特徴としたチャイルドシート。
- 前記連係機構は、前記シートクッションの前後方向へ移動可能に配設されて前記腹当て部材の下端を係合支持させた摺動部材と、前記シートバックの上下方向へ移動可能に配設されて前記ヘッドレストと前記摺動部材とを互いに係合させる係合手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のチャイルドシート。
- 前記連係機構は、前記シートクッションに近づくに従って下降する溝を有するガイド部材を前記摺動部材に添って前記シートクッションに固定するとともに、前記摺動部材にはシートクッションに近づくに従って下降又は上昇し、かつ前記ガイド部材に形成した溝に交差する溝を形成し、さらに前記腹当て部材の下部に棒部材を配設し、該棒部材を前記各溝の交差する部位に嵌挿させ、前記摺動部材の移動に伴って前記両溝の協働によって前記棒部材を上下方向へも移動させるようにしたことを特徴とする請求項4記載のチャイルドシート。
- 前記係合手段は、カム機構であることを特徴とする請求項4記載のチャイルドシート。
- 前記係合手段は、前記ヘッドレストの下部の移動域と前記摺動部材の後部移動域を繋ぐ湾曲ガイド路を形成する湾曲ガイド部材と、該ガイド部材によって案内され、前記ヘッドレストの下部と前記摺動部材の後部とを連係するフレキシブル索条とによって構成されていることを特徴とする請求項4記載のチャイルドシート。
- 前記係合手段は、前記シートクッションの前後方向へ向けて前記シートクッションに回動自在にスクリューロッドを配設し、該スクリューロッドの後端にピニオンを備え、かつ該スクリューロッドの前端を前記摺動部材に螺合させるとともに、前記ヘッドレストの下部にラックを備え、前記ヘッドレストの上下方向の運動を前記ラックおよびピニオンを介して前記スクリューロッドに伝達し、該スクリューロッドを回転させ、該スクリューロッドの回転に伴って前記摺動部材を移動させるようにしたことを特徴とする請求項4記載のチャイルドシート。
- 前記係合手段は、揺動リンクを備えるとともに、前記摺動部材の後端部に該摺動部材の移動方向に対して垂直な方向の長孔を形成し、前記ヘッドレストの下端部に該ヘッドレストの移動方向に対して垂直な方向の長孔を形成し、それらの長孔に前記揺動リンクに立設したピンをそれぞれ挿嵌させ、前記ヘッドレストの上下方向の運動を前記揺動リンクを介して前記摺動部材に伝達させるようにしたことを特徴とする請求項4記載のチャイルドシート。
- 前記連係機構は、平行リンクによって構成され、該平行リンクの相対向する一方の揺動リンクに前記腹当て部材を係合させ、他方の揺動リンクに前記ヘッドレストを係合させたことを特徴とする請求項2記載のチャイルドシート。
- 腹当て部材をシートクッションのフレームに支持させ、ヘッドレストを前記フレームに対して上下方向へ移動可能に配設し、シートクッションの座部の一端を前記フレームの前部に回動自在に配設し、シートバックの背当て部上端を前記ヘッドレ ストの上部に上下動可能に配設するとともに、前記シートクッションの座部の他端と前記シートバックの背当て部下端を互いに回動自在に連結し、かつ前記シートクッションの座部の他端と前記シートバックの背当て部の下端とにラックをそれぞれ形成し、それらのラックを前記フレームに配設したピニオンを挟むようにして該ピニオンに噛合させたことを特徴とする請求項3記載のチャイルドシート。
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