JP4254891B2 - 演奏情報取得装置 - Google Patents
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Description
従来の自動ピアノにおいては、例えば、光センサなどのセンサを各鍵の下側に配置し、このセンサで鍵の下面に取り付けたシャッタの動作のタイミングおよび動作速度を検出するキーセンサ方式が採用されている。
しかしながら、鍵の操作とハンマの動作とは必ずしも一致しないため、上記キーセンサ方式では、連打などの特殊な打鍵を行った場合に発音のタイミングがずれたり楽音の強弱が不正確になったりするという問題があった。たとえば、鍵を小刻みに動かして連打する場合には、打鍵ストロークが短いためアコースティックピアノではさほど大きな楽音は発生しないが、鍵の動作速度が速いためキーセンサ方式ではその速度に応じた大きな楽音を発生してしまうことがある。
この結果、光センサ77の受光部が再び受光状態になる。この受光タイミングがコントローラによって検出される。そのときのハンマ44およびハンマシャンク43の位置をH3で示す。
以上のようにして、コントローラにおいては、光センサ77の遮光タイミングおよび受光タイミングが検出される。そして、位置H2における遮光タイミングおよび位置H3における受光タイミングとして出力するとともに、位置H2から位置H3に至るまでの時間から打弦速度を算出している。
A.実施形態の全体構成
まず、図1は本発明の一実施形態に係るハンマセンサを備えた自動ピアノの主要部の構成を示す。同図に示すように、この自動ピアノは、鍵1の運動をハンマ2に伝達するアクションメカニズム3と、ハンマ2によって打撃される弦4と、鍵1を駆動するソレノイド5と、弦4の振動を止めるためのダンパ6とを備えており、これらの構成は一般的な自動ピアノと同様である。また、この自動ピアノには、通常のアコースティックピアノと同様にバックチェック7が設けられており、打弦後のハンマ2がハンマーアクション機構に戻ったときのハンマ2の暴れを防止する。他にも、この自動ピアノは、通常のアコースティックピアノに搭載される機構と同様のもの備えている。
ハンマセンサ26は、ハンマ2の運動に関する物理量を連続的に検出できるものであればどのような構成でもよいが、具体的には以下に示すような様々な構成のものを用いることができる。
まず、図2に示す構成では、光反射センサ200を用いてハンマ2の位置を連続的に検出している。この例では、固定配置された基板201の裏面におけるハンマシャンク2aと対向する部分に発光素子および受光素子を有する光反射センサ200を配置している。そして、光反射センサ200の発光素子が照射した光のハンマシャンク2aからの反射光を受光素子が受光し、この受光量に応じてハンマ2の位置が検出される。具体的には、光反射センサ200には、図3(a)に示すような出力電圧が得られる。これを図3(b)に示すように、直線化補正を行うことにより、受光量とハンマ2の位置とを対応づける。これにより、ハンマ2の動作時の光反射センサ200の出力値からハンマ2の位置を連続的に検出することができる。
なお、近年のマイクロコンピュータによれば、上述した直線化補正や各ハンマ毎に設けられる光反射センサ200の感度補正などを容易、かつ瞬時に行うことが可能である。従って、光反射センサ200により取得されるアナログデータを用い、ハンマ2の位置を取得することができる。
次に、構成例2として、図4に示すようなものを用いることができる。同図に示すように、この例では、固定配置される基板201の裏面にホール素子203を設け、ハンマシャンク2aにおけるホール素子203と対向する部分にマグネットシート204を設ける。この構成の下、ハンマ2が移動すると、その移動量に応じてホール素子203の出力値が変化し(図3参照)、この出力値からハンマ2の位置を連続的に検出することができる。
次に、上述した構成例1,2のようにハンマ2の位置を検出する以外にも、図5に示すように、ハンマ2の移動速度を連続的に検出する構成であってもよい。同図に示すように、この例では、基板201にコイル205を設け、ハンマシャンク2aにおけるコイル205と対向する部分にマグネットシート204を設ける。そして、ハンマ2が移動した場合、この移動によってコイル205に生じる起電力からハンマ2の移動速度を連続的に検出することができる。
また、図6に示すように、ハンマ2の加速度を連続的に検出する構成であってもよい。同図に示すように、この例では、ハンマシャンク2aに加速度センサ206を設け、この加速度センサ206によりハンマ2の移動加速度を連続的に検出している。この場合、加速度センサ206は移動するハンマシャンク2aに設けられているため、加速度センサ206をフレキシブル基板207により電気的に接続するようにすればよい。
また、ハンマ2の位置を検出する構成としてPSD(Position Sending Device)を用いるようにしてもよい。図7に示すように、この例では、基板201にLED(Light Emitting Diode)240と、PSD241が設けられている。一方、ハンマシャンク2aには、LED240が照射するほぼビーム状の光を反射する反射面242が設けられている。この場合、図8に示すように、ハンマ2(ハンマシャンク2aに取り付けられた反射面242)の移動により、反射面242からの反射光のPSD241による受光位置が変化することになる。このような受光位置をPSD241が検出することにより、その検出結果に応じてハンマ2の位置を連続的に検出することができる。以下、PSD241による受光位置の検出原理について簡単に説明する。PSD241は、スポット光が入射すると、入射位置には光エネルギーに比例した電荷が発生する。このように発生した電荷は光電流として抵抗層を通り、電極(例えば、図8の左右両端に設けられる)より出力される。ここで、光電流は電極までの距離(抵抗値)に逆比例して分割され、取り出されるため、両端に設けられた電極から取り出される光電流値から受光位置を検出することができる。
また、ハンマ2の位置を直接検出するのではなく、図9に示すように、ハンマシャンク2aの所定位置に対する角度θを検出し、検出した角度θからハンマ2の位置を検出するようようにしてもよい。この場合、ハンマシャンク2aに検出光を照射し、その反射光の偏りによってハンマシャンク2aの傾きを検出する光学チルトセンサ250を設けるようにすればよい。
上述した構成例1〜6では、ハンマ2の運動に関する物理量をアナログ検出する構成であったが、以下に示すようにハンマ2の運動に関する物理量をデジタル検出するものであってもよい。例えば、図10に示す構成では、固定配置される基板201の裏面に光反射パルスセンサ210を設け、ハンマシャンク2aにおける光反射パルスセンサ210と対向する部分に断面円弧状の反射スケール211を設けている。図11に示すように、反射スケール211の外周面には、光の反射領域211aと吸収領域211bが交互に形成されたパターンを有するシートが蒸着されている。この構成の下、ハンマ2が移動すると、光反射パルスセンサ210により反射スケール211上のパターンが読み取られてパルス信号が生成される。図12に示すように、光反射パルスセンサ210によって生成されるパルス信号のパルス数とハンマ2の位置が対応づけられるので、光反射パルスセンサ210の生成するパルス数をカウントすることにより、ハンマ2の位置を連続的に検出することができる。
また、デジタル検出を行う構成としては、図13に示すようなものを用いることもできる。同図に示すように、この例では、固定配置される基板201の裏面にMR(磁気抵抗)素子220を設け、ハンマシャンク2aにおけるMR素子220と対向する部分に断面円弧状の磁気パターンスケール221を設ける。図14に示すように、磁気パターンスケール221の外周面には、着磁領域221aと、非着磁領域221bが交互に設けられている。そして、ハンマ2の移動時には磁気パターンスケール221の着磁領域と非着磁領域がMR素子220と対向する部分を交互に通過し、これによりパルス信号を生成することができる。なお、誤検出を少なくするために着磁領域の幅は小さいことが好ましい。このため、図示では、磁気パターンスケール221の3列に分け、それぞれに着磁領域と非着磁領域を設け、この3列に対応するMR素子220を設けている。これにより、ハンマ2の移動量が微少であっても、いずれかのMR素子220の出力によりHレベルのパルス信号を生成することができる。
また、上記のパルス数のカウント値からハンマ2の位置を検出するものに限らず、図15に示すように、ハンマ2の位置を絶対的に検出する構成のものであってもよい。同図に示すように、この例では、磁気ヘッド230を内蔵した専用のハンマフレンジ2cを用いている。そして、この磁気ヘッド230がハンマシャンク2aの回動端に取り付けられた磁気スケール231を読み取ることにより、ハンマシャンク2aの位置、つまりハンマ2の位置を絶対的に検出することができる。
また、図16(a)、(b)に示すような磁気センサを用いるようにしてもよい。同図に示すように、この例では、ハンマシャンク2aにその回動方向と略同一方向に延び、かつその方向に複数のスリットが形成された磁性材270(鉄など)を設ける。一方、この磁性材270の側方にホール素子やホールICなどの磁気センサ271を設け、さらに、この磁気センサ271の磁性材270と反対側にマグネット272を貼り合わせておく。この構成の下、ハンマシャンク2aが回動すると、固定配置される磁気センサ271の側方を磁性材270のスリットが順次通過させられることになる。これにより、磁気回路が変化して磁気センサ271の出力として正弦波や方形波などが得られ、この波形からハンマ2の位置を連続的に検出することができる。
なお、図10〜図16に示すデジタル検出を行う構成の分解能は、演奏に関わる情報(後述する)を検出できる精度があればよく、例えば、ハンマ2のストロークに換算して10ミクロン/パルス程度の分解能である。
次に、上記構成の自動ピアノの動作について説明する。この自動ピアノは、演奏者による演奏内容をハンマセンサ26の検出結果に基づいて演奏データとして記録することが可能であり、また供給される演奏データに応じて演奏を再生することが可能であり、この自動ピアノの記録・再生動作の概要について説明する。
まず、演奏者によって演奏が行われると、演奏記録部30はハンマセンサ26の検出結果に基づいて、様々な演奏に関する情報を取得し、これらの情報を用いて所定のフォーマットの演奏データを作成する。このようにして作成された演奏データがフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録される。
この自動ピアノは、ハンマセンサ26が連続的に検出したハンマ2の運動に関する物理量(以下の説明では、ハンマ2の位置とする)から演奏記録部30が演奏に関わる情報を取得して演奏データを作成する点に特徴を有しており、以下、この演奏記録動作について詳細に説明する。本実施形態では、演奏に関わる情報として、(1)ハンマの動作開始タイミング、(2)打弦タイミング、(3)打弦直前のハンマの速度、(4)押鍵タイミング、(5)バックチェックタイミング、(6)バックチェックが外れるタイミング、(7)バックチェックがはずれた後のハンマの速度、(8)ダンパ復帰タイミング、(9)ハンマ動作終了タイミング、(10)離鍵タイミングを取得している。以下、これらの取得方法について、演奏者による打鍵動作によりハンマセンサ26に図17に示すようなハンマ2の位置と時刻との連続的な関係が検出された場合について説明する。
まず、ハンマ2の動作開始タイミングの取得方法について説明する。ハンマ2の動作開始タイミングについては、図17に示すハンマセンサ26の検出結果から取得することができる。つまり、レストポジションからハンマ2が動き出したタイミングT1が動作開始タイミングである。アコースティックピアノでは、その構造上、打鍵開始時より遅れてハンマ2が動作を開始することになるが、本実施形態のようにハンマ2の位置を連続的に検出すれば、容易にハンマの動作開始タイミングを取得することができる。
次に、打弦タイミングについても、図17に示すハンマセンサ26の検出結果から取得することができる。ハンマ2が弦4を打撃すると、弦4側に移動していたハンマ2がレストポジション側に戻ろうとする。従って、ハンマ2の移動方向が変わったタイミングT2が打弦タイミングとなる。この打弦タイミングは、実際に発音が開始されるタイミングを示すものであり、再生動作において電子楽音を発生する場合に用いられるデータである。従来のキーセンサを用いて鍵の動作を検出する方式では、打弦タイミングをキーセンサの出力値からは推定によって求めていた。また、従来のシャッタ部材を用いてハンマの挙動を検出する方法(図18参照)でも、正確な打弦タイミングは検出することができず、打弦直前の任意の区間でのハンマの挙動から打弦タイミングを推定して取得していた。しかし、本実施形態では、電子楽音発生の際に、必要となる打弦タイミング(発音タイミング)を正確に取得することができる。従って、電子楽音発生用の演奏データを作成する場合、この打弦タイミングT2をノートオンタイミングとしたデータを作成することができ、再生時にはより正確な演奏の再現が可能となる。
次に、打弦直前のハンマ2の速度の取得方法について説明する。この場合、予め打弦速度検出のための検出区間距離D1(例えば、5mm)と、この検出区間と打弦タイミングとの距離d1(例えば、0.5mm)を設定しておく。そして、打弦タイミングT2から逆算して、検出区間の始点と終点の通過タイミングTS1、TS2を取得する。このように取得した通過タイミングTS1、TS2を用い、次の式により打弦直前のハンマ2の速度V1を算出することができる。
V1=(TS2−TS1)/D1
また、打弦直後のハンマ2の速度を求める場合にも、予め検出区間距離D2、距離d2を設定しておけば、打弦タイミングT2から逆算することにより、検出区間の始点および終点の通過タイミングTS3、TS4を取得でき、速度を算出することができる。
次に、押鍵タイミングの取得方法について説明する。上述したようにアコースティックピアノでは、ハンマ2の動作開始タイミングが押鍵開始よりも若干遅れることになる。そこで、本実施形態では、ハンマの動作開始タイミングT1から遡って押鍵開始タイミングを取得するための仮想移動距離D10を設定しておく。そして、図17に示すような検出結果が得られた場合には、これに仮想移動距離D10を用いて押鍵タイミングT10を取得する。ここで、仮想移動距離D10は、各鍵毎に上述した打弦直前の速度などに応じて複数記憶させておき、動作したハンマ、およびその打弦直前の速度に応じてD10を適宜選択して用いるようにすれば、より正確な押鍵タイミングを取得することが可能となる。このような押鍵タイミングは、自動ピアノのソレノイド5を駆動して演奏を行う場合にソレノイド5の駆動開始タイミングとして必要となるデータである。従って、ソレノイド5を駆動する機械的な楽音発生用演奏データを作成する場合には、この押鍵タイミングをキーオンタイミングとしたデータを作成すればよい。なお、上述したように仮想移動距離D10を記憶しておくようにしてもよいが、ハンマの動作開始タイミングT1から押鍵タイミングを算出するために加算する補正時間データΔt(この場合、Δtは負)を複数記憶しておき、ハンマ2の速度等に応じて補正時間データΔtを選択してハンマ動作開始タイミングT1からΔtを加算したタイミングを押鍵タイミングとして取得するようにしてもよい。
次に、バックチェックタイミングの取得方法について説明する。弦4を打撃した後、ハンマ2がバックチェック7に衝突して受け止められ、ハンマ2が一時的に停止する。従って、バックチェック7によってハンマ2が受け止められている区間は、打弦タイミングT2後にハンマ2が停止している区間である。従って、この区間の開始タイミングT3をバックチェックタイミングとして取得することができる。
バックチェック7が外れるタイミングは、上述した打弦タイミングT2後のハンマ2が停止している区間の終了タイミングT4であり、これをバックチェックが外れるタイミングとして取得する。
次に、バックチェック7が外れた後のハンマ2の速度の取得方法について説明する。この場合、上述したバックチェック7によりハンマ2が受け止められている位置を基準として予め設定した検出区間距離D3および距離d3を用い、検出区間の始点および終点の通過タイミングTS5、TS6を取得する。これらの通過タイミングTS5、TS6を用い、バックチェック7が外れた後のハンマ2の速度を算出することができる。
次に、ダンパ復帰タイミングの取得方法について説明する。一連の打鍵動作においては、鍵1に連動してハンマ2がバックチェック7から外れた後にダンパ6が元の位置に復帰して弦4と接触して止音されるようになっている。本実施形態では、この点を考慮し、ハンマ2がバックチェック7から外れた後、レストポジションに達するまでの所定の位置(例えばバックチェック位置から距離D3+d3)を通過した時点をダンパ6復帰タイミングTDとして取得する。このダンパ復帰タイミングを、電子楽音発生の際の止音タイミングとして使用することができる。従って、電子楽音発生用の演奏データを作成する場合、このダンパ復帰タイミングTDをノートオフタイミングとしたデータを作成する。なお、鍵1をきわめてゆっくりと戻すといった演奏は、ダンパ6をゆっくり戻すという演奏者の意志が込められている。言い換えれば、演奏者はダンパ6をゆっくり戻す場合には、鍵1をゆっくり戻すといった操作を行う。この点を考慮し、ダンパ−復帰タイミングを検出する場合には、検出区間D3のハンマ2の速度に応じて上記所定の位置を変更するようにすれば、より正確なダンパ復帰タイミングを検出することが可能となる。
次に、ハンマ動作が終了するタイミングの取得方法について説明する。ハンマ動作が終了するタイミングは、図17に示す検出結果から取得することができる。つまり、ハンマ2がレストポジションに戻ったタイミングT5が動作終了タイミングである。
次に、離鍵タイミングの取得方法について説明する。離鍵タイミングの場合も、上述した押鍵タイミングと同様に、各鍵毎にハンマ2の速度(この場合、検出区間D3)に応じて仮想移動距離D11を複数記憶しておく。そして、検出したハンマ2の速度等に応じて仮想移動距離D11を選択し、選択した仮想移動距離D11やハンマ2の動作終了タイミングT5から離鍵タイミングT11を取得する。この離鍵タイミングは、ソレノイド5を駆動した自動演奏により楽音再生を行う場合のソレノイド駆動終了タイミングとして使用される。従って、ソレノイド5を駆動する機械的な楽音発生用演奏データを作成する場合には、この離鍵タイミングをキーオフタイミングとしたデータを作成すれば、再生時にはより正確な演奏の再現が可能となる。なお、この場合も、上述した押鍵タイミングの取得方法と同様に、仮想移動距離に代えて補正時間データΔtを記憶させておくようにしてもよい。
例えば、ソレノイド5による機械的な楽音発生に使用する演奏データでは、ソレノイド5の駆動制御を高速で行う必要があるが、上述したような高速連打であり、かつ連打中の打鍵タイミングが等間隔でない場合、これを再現することは困難である。従って、このような場合には、連打中の打鍵タイミングが等間隔になるような補正を加えた演奏データを作成する。なお、アップライトピアノの場合、7回/sec以上の連打で鍵1とハンマ2との位置関係がくずれてしまう。従って、アップライトピアノで使用される演奏データを作成する場合には、この点を考慮した補正を行う必要がある。
一方、電子的な楽音発生用の演奏データの場合、押鍵タイミング等は問題とならないため、補正を行わず、上記方法で取得した打弦タイミングを発音タイミングとした演奏データを作成すればよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
また、ハンマの位置、速度および加速度のうち複数を同時に検出し、これらの各検出結果から各々演奏に関わる情報を得るようにし、各検出結果から得られた複数の演奏に関わる情報を比較/平均化する等すれば、演奏に関わる情報をより正確に取得することができる。
また、(1)〜(10)に示した演奏に関する情報を適宜選択して取得するようにしてもよい。その場合には、取得したい情報に応じて、レストポジションから弦または被打撃部材を打撃してレストポジションに戻るまでのうちの一部の区間でのみ、ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量を連続的に検出するようにすればよい。例えば、ハンマまたは疑似ハンマの打撃直前の速度を示す情報、あるいは、ハンマまたは疑似ハンマの打撃タイミングを示す情報を取得しようとする場合には、ハンマまたは疑似ハンマが弦または被打撃部材を打撃する近傍の区間についてのみ、ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量を連続的に検出するようにすればよい。
Claims (2)
- 鍵と、弦または被打撃部材と、前記鍵の動作に応じてレストポジションと前記弦または被打撃部材を打撃する位置との間で移動可能に設けられるハンマまたは疑似ハンマと、バックチェックとを備えた鍵盤楽器において、前記ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量を検出して演奏に関わる情報を取得する装置であって、
前記レストポジションから前記弦または被打撃部材を打撃して前記レストポジションに戻るまでの前記ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量を連続的に検出するハンマ検出手段と、
前記ハンマ検出手段により検出される連続的な前記ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量に基づいて、前記ハンマまたは疑似ハンマが前記バックチェックに受け止められるタイミングを示す情報を取得する演奏情報取得手段と
を具備することを特徴とする演奏情報取得装置。 - 鍵と、弦または被打撃部材と、前記鍵の動作に応じてレストポジションと前記弦または被打撃部材を打撃する位置との間で移動可能に設けられるハンマまたは疑似ハンマと、バックチェックとを備えた鍵盤楽器において、前記ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量を検出する装置であって、
前記レストポジションから前記弦または被打撃部材を打撃して前記レストポジションに戻るまでの前記ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量を連続的に検出するハンマ検出手段と、
前記ハンマ検出手段により検出される連続的な前記ハンマまたは疑似ハンマの運動に関する物理量に基づいて、前記ハンマまたは疑似ハンマが前記バックチェックに受け止められた後、該バックチェックから外れるタイミングを示す情報を取得する演奏情報取得手段と
を具備することを特徴とする演奏情報取得装置。
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