JP4254581B2 - 移動体システム - Google Patents

移動体システム Download PDF

Info

Publication number
JP4254581B2
JP4254581B2 JP2004070810A JP2004070810A JP4254581B2 JP 4254581 B2 JP4254581 B2 JP 4254581B2 JP 2004070810 A JP2004070810 A JP 2004070810A JP 2004070810 A JP2004070810 A JP 2004070810A JP 4254581 B2 JP4254581 B2 JP 4254581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detected
moving
transport vehicle
address
moving body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004070810A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005056382A (ja
Inventor
智規 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2004070810A priority Critical patent/JP4254581B2/ja
Priority to TW094100855A priority patent/TWI290272B/zh
Priority to EP05003062A priority patent/EP1577188B1/en
Priority to DE602005002386T priority patent/DE602005002386T2/de
Publication of JP2005056382A publication Critical patent/JP2005056382A/ja
Priority to US11/076,859 priority patent/US7426424B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4254581B2 publication Critical patent/JP4254581B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

本発明は、移動経路に沿って移動体を移動させる移動体システムに関する。
半導体製造工場などでは、処理装置等に沿って移動経路が敷設されおり、該移動経路上に無人搬送車を自動走行させて、該搬送車によりワークを搬送する無人搬送車システムが知られている。この無人搬送車システムでは、搬送車を処理装置の前で正確に停止させることが要求されており、次のように構成されている。
図14は従来の無人搬送車システムの概略構成を示す図であり、無人搬送車101の走行経路102に沿って処理装置104・104・・・が配置されており、該処理装置104・104・・・など搬送車101の停止位置には停止位置マーカ120が貼られて、搬送車101には停止位置マーカ120を検出するためのマーカ検出センサ115が設けられている。
搬送車101は目的地(処理装置104等)が指定されると、加速・減速のタイミング等が書き込まれた走行プログラムが組まれ、該走行プログラムに従って走行が制御される。搬送車101の車輪の回転軸にはエンコーダが設けられており、該エンコーダの出力パルスをカウントして、搬送車101の走行距離を積算しながら、目的地の処理装置104に近づくと減速を開始し(図14(a)参照)、十分に速度を落としていつでも直ぐに停止可能な停止寸前速度で走行しながら(図14(b)参照)、前記マーカ検出センサ115で目的地の停止位置マーカ120の先端を検出すると(図14(c)参照)、このときからまた新たにエンコーダの出力パルスをカウントして該マーカ検出センサ115が該停止位置マーカ120の長手方向中央に到達したときに搬送車101の車輪を停止させている(図14(d)参照)。以上のように搬送車101の停止制御が行われ、搬送車101を目的地で正確に停止させていた。
しかしながら、走行中、搬送車101の車輪と走行経路102との間で滑りが生じていることがあり、特に、搬送車101を加速又は減速させるときに、滑りが生じる可能性が高い。この滑りが生じると、エンコーダの出力パルスを積算して得られる走行距離と実際の走行距離とに誤差が生じ、この結果、搬送車101は予定よりも早く減速を開始して、目的地のかなり手前で停止寸前速度になってしまう。そして、搬送車1は目的地まで停止寸前速度でクリープ走行することとなるが、このように目的地へアプローチしていては非常に時間が掛かり、時間的なロスが大きく、作業性が良くないという問題点があった。
そこで、このような点を鑑み、特許文献1では、次のように改善した無人搬送車システムが開示されている。
図15に示すように、搬送車201の走行経路202に沿って、多数のマーカ220・220・・・が貼られており、このマーカ220・220・・・は処理装置204・204・・・に対応した位置のみならず、処理装置204と処理装置204の間にも貼られている。
搬送車201にはマーカ220を検出するマーカ検出センサ215が設けられており、目的の停止位置208の手前位置207のマーカ220までは、走行経路202に合わせた速度制御を行い、該手前位置207から該停止位置208までは、該停止位置208までの距離を基に速度及び減速開始位置を制御している。
搬送車201は目的地(処理装置204等)が指定されると、該目的地に対応した停止位置208の手前位置207のマーカ220を検出するまで、走行プログラムで指示される速度に従って走行する。
図15(a)に示すように、搬送車201のマーカ検出センサ215が、目的の停止位置208の手前位置207のマーカ220の終端を検出すると、搬送車201の車輪の回転軸に設けられているエンコーダのパルスカウント値がプリセットされて0となる。つまり、マーカ220の終端は、エンコーダのパルスカウントの基準位置として用いられている。
そして、このエンコーダの出力パルスをカウントして、停止位置208の手前位置207のマーカ220の終端からの搬送車201の走行距離を積算しながら、速度制御を行い、停止位置208に正確に停止するために予め設定されている減速開始位置に搬送車201が到達すると、所定の減速度となるように減速制御を行う。
図15(b)に示すように、搬送車201が目的の停止位置208に接近し、該停止位置208に設けたマーカ220の先端を検出すると、再びエンコーダのパルスカウント値がプリセットされて、搬送車201の停止制御が、停止位置208のマーカ220の先端が検出された時点から行われる。そうして、停止位置208のマーカ220の先端より再び、エンコーダによるパルスのカウントが、新たに開始されて、搬送車201の走行距離を積算しながら搬送車201の走行速度をさらに減速するように制御し、図15(c)に示すように、マーカ検出センサ215が停止位置208のマーカ220の終端を検出する位置で搬送車201の車輪を停止させて、停止位置208で搬送車201が正確に停止するようにしている。
特開2002−351541号公報
後者の従来技術(特許文献1)では、停止位置208の手前位置207から停止位置208までの距離が短いために、該手前位置207と該停止位置208との間では、該手前位置207のマーカ220の終端の検出からエンコーダの出力パルスを積算して得られる走行距離と実際の走行距離との誤差が少なく、前者の従来技術のように、予定より早く減速してしまって目的地へのアプローチに時間が掛かり過ぎるというような不具合も殆どなくなり、該手前位置207と該停止位置208との間の移動も速やかに行われて、且つ、正確に停止位置208で搬送車201を停止させることができる。
しかし、このように停止制御を行うことができるのは、停止位置208・208・・・に限られ、それ以外の場所で搬送車201を停止させるとなると、やはり前者の従来技術のような問題が生じる。
さらに、無人搬送車システムのレイアウトを変更したり、設備を増設したりすると、マーカ220・220・・・の位置を貼り替える必要があり、新たに貼り替えたマーカ220・220・・・の位置で搬送車201にティーチングを行い、搬送車201を試験走行させて、各マーカ220・220・・・の位置で正確に停止するかどうかの確認作業を行う必要がある。この確認作業は非常に手間暇が掛かって面倒であり、この点も改善したい点である。
そこで、本発明では、これらの点を鑑み、搬送車や、スッタカクレーンその他移動体に関して、該移動体が移動経路上の何処でもその移動位置を把握することができるとともに何処でも正確に停止させることができ、また、その停止位置までの移動を速やかに行うことができる移動体システムを提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
まず、請求項1に記載のように、移動経路に沿って加速、減速、停止しつつ移動してワークを搬送する移動体を具備する移動体システムであって、
移動経路に沿って敷設され、移動体移動方向に番地が割り振りされた多数の目印部材を備えた被検出部材と、
前記移動体に設けられて、前記被検出部材の目印部材の番地に基づいて移動位置を検出する検出手段と、
前記移動体の移動経路に沿って複数列置され、位置情報を有する被検知部材と、
前記移動体に設けられて、前記被検知部材の位置情報を検知する検知手段と、
を備え、前記被検出部材の番地の読み飛ばしがあった場合には、前記被検知部材の位置情報に基づいて修正が行われるとともに、
前記移動体は、
前記番地間を補間する目盛をカウントすることにより移動距離を計測するエンコーダと
前記番地のカウント数と前記目盛のカウント数との組み合わせによって停止目標位置のアドレスが指定されることで、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地までは、前記検出手段により被検出部材の目印部材の番地をカウントして検出しながら移動位置を把握して移動体の移動速度を制御し、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地から前記停止目標位置までは、前記エンコーダにより前記停止目標位置の手前の目印部材の番地からの目盛をカウントして移動距離を計測しながら前記停止目標位置で移動体を停止させる、制御手段と、
を備えることとする。
また、請求項2に記載のように、請求項1に記載の発明において、前記移動体の移動経路は少なくとも2つの経路へ分岐する分岐部を有し、分岐後の経路にそれぞれ位置情報を有する第2の被検知部材を設けるとともに、前記移動体に該第2の被検知部材を検知する第2の検知手段を設け、分岐部を通過した後、何れかの前記第2の被検知部材を検知することにより、どの経路を走行しているかを確認することとする。
そして、請求項3に記載のように、請求項2に記載の発明において、前記移動体の移動経路は少なくとも2つの経路が合流する合流部を有し、合流後の経路に位置情報を有する第3の被検知部材を設け、合流部を通過した後、前記第2の検知手段によって該第3の被検知部材を検知することにより合流部を通過したことが認識されることとする
さらに、請求項4に記載のように、請求項1から3に記載の発明において、前記制御手段は、前記検出手段により前記被検出部材の目印部材上の検出ポイントを検出する度に前記エンコーダによる移動距離の計測を原点リセットすることとする。
まず、請求項1に記載の発明では、移動体は検出手段で移動経路に沿って敷設された被検出部材の目印部材を検出することで、移動経路上の何処でもその移動位置を略正確に把握することができる。その結果、実際の移動距離と移動体が把握している移動距離との間に誤差が生じて予定よりも早く減速を開始して停止位置のかなり手前から停止寸前速度で走行するようなこともなくなり、停止位置までの移動も速やかに行うことができて、作業性が向上する。
また、移動体の検知手段で被検知部材の位置情報を検出することで、検出手段による被検出部材の検出に読み飛ばしがないかの確認を行っており、万一、読み飛ばしがあった場合には修正が行われて、信頼性の向上が図られている。
また、移動体は、番地のカウント数と前記目盛のカウント数との組み合わせによって停止目標位置のアドレスが指定されることで、停止目標位置の手前の目印部材の番地までは、検出手段により被検出部材の目印部材の番地をカウントして検出しながら移動位置を大まかに把握して移動体の移動速度を制御し、停止目標位置の手前の目印部材の番地から停止目標位置までは、エンコーダにより停止目標位置の手前の目印部材の番地からの目盛をカウントして移動距離を計測しながら停止目標位置で移動体を精確に停止させている。この構成では、実際の移動距離と移動体が把握している移動距離との間に誤差が生じて予定よりも早く減速を開始して停止位置のかなり手前から停止寸前速度で走行するようなこともなくなり、停止位置までの移動も速やかに行うことができて、作業性が向上する。また、この構成によれば、移動体を移動経路上の何処でも正確に停止させることができ、利便性が向上する。
請求項2に記載の発明では、移動体が分岐部を通過した後に、移動体の第2の検知手段で第2の被検知部材を検出することで、移動体がどの経路へ進入したかが確認され、信頼性が向上する。
請求項3に記載の発明では、移動体が合流部を通過した後に、移動体の第2の検知手段で第3の被検知部材を検出することで、移動体が合流部を通過したことがが確認され、信頼性が向上する。
請求項4に記載の発明では、前記制御手段は、前記検出手段により前記被検出部材の目印部材上の検出ポイントを検出する度に前記エンコーダによる移動距離の計測を原点リセットすることで、誤差を引きずることなく移動距離を測定することができ、信頼性が向上する。
以下では、本発明に係る移動体システムの一例として無人搬送車システムを参照しながら説明する。
図1は無人搬送車システムの概略構成であり、半導体製造工場等のクリーンルーム内には、無人搬送車1の移動経路となる走行レール2・2が敷設され、該走行レール2・2に沿って処理装置4・4・・・等が配置されている。また、走行レール2に沿って、被検出部材20が敷設されており、走行レール2・2上を走行している搬送車1は、この被検出部材20を検出しながら、その走行位置を把握するように構成されている。
本実施の形態では、被検出部材20を一方の走行レール2の外側方に配置しているが、走行レール2・2間に配置したり、走行レール2・2の上方に架設してもよく、特にその配置構成は搬送車1の移動経路に沿って延設されていれば限定はしないものとする。
前記被検出部材20には搬送車1の移動方向に多数の目印部材21・21・・・が設けられており、各目印部材21は搬送車1の検出手段によって検出され得る被検出部21bと、検出手段によって検出されない非検出部21cとを備えている。
図2は被検出部材20の一例を示し、この被検出部材20は櫛歯状に構成されていて、櫛歯部分が被検出部21b、櫛歯と櫛歯の間の間隙が非検出部21cとなっており、搬送車1の移動方向における、被検出部21bの幅と、該非検出部21cの幅とが等しく構成されている。この構成では、後述する検出手段で被検出部21bの一端を検出したときのON信号から被検出部21bの他端(非検出部21cの一端)を検出したときのOFF信号までと、被検出部21bの他端(非検出部21cの一端)を検出したときのOFF信号から隣りの被検出部21bの一端(非検出部21cの他端)を検出したときのON信号までとは同じ距離となって制御構成が簡単になり、単純にON信号とOFF信号の数をカウントするだけで、移動距離を把握することができる。
なお、この被検出部材20の構成は櫛歯状に限らず、梯子を寝かせたような形状としてもよく、特にその構成は限定はしないものとする。
次に、搬送車1について説明する。
図3及び図4に示すように、移動体である搬送車1は、車体本体1Bが前輪19F・19Fと後輪19R・19Rとにより支持されている。搬送車1は、スリップを減らすために四輪駆動で構成されており、前輪19F・19Fと後輪19R・19Rにそれぞれ駆動源18F、18Rが取り付けられている(図5参照)。これらの駆動源18F・18Rは、正逆回転可能なサーボモータなどで構成されており、搬送車1は前後進可能に構成されている。
図5は搬送車1の制御構成を示し、搬送車1にはその走行及び荷の移載を制御するコントローラ10が搭載されており、該コントローラ10には、前輪19F・19Fの駆動源18Fを制御する走行制御部16Fと、後輪19R・19Rの駆動源18Rを制御する走行制御部16Rとがそれぞれ通信接続されている。そして、各駆動源18F、18Rの駆動軸には搬送車1の移動距離を計測するエンコーダ17F、17Rが取り付けられおり、各エンコーダ17F、17Rはそれぞれコントローラ10に通信接続されている。搬送車1が移動中、回転数検出手段であるエンコーダ17F・17Rは、ともにその車輪19F・19F、19R・19Rの回転数を検出しており、制御手段であるコントローラ10は、搬送車1が加速するとき、及び等速走行するときには、進行方向に対して後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)の駆動源18R(又は18F)のエンコーダ17R(又は17F)からの計測値を参照し、搬送車1が減速するときは、進行方向に対して前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)の駆動源18F(又は18R)のエンコーダ17F(又は17R)からの計測値を参照するように構成されている。
この理由は、加速時には、進行方向に対して、後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)に重心が掛かって、前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)が浮き上がろうとするため、該前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)と走行レール2・2との間で滑りが生じる可能性が高く、この場合は、コントローラ10は後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)の駆動源18R(又は18F)のエンコーダ17R(又は17F)からの計測値に基づき移動速度又は移動距離を把握している。一方、減速時には、進行方向に対して、前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)に重心が掛かって、後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)が浮き上がろうとするため、該後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)と走行レール2・2との間で滑りが生じる可能性が高く、この場合は、コントローラ10は前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)の駆動源18F(又は18R)のエンコーダ17F(又は17R)からの計測値に基づき移動速度又は移動距離を把握している。
なお、本実施の形態では、等速移動時には、コントローラ10は、進行方向後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)の駆動源18R(又は18F)のエンコーダ17R(又は17F)からの計測値に基づいて移動速度又は移動距離を把握するように構成しているが、進行方向前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)の駆動源18F(又は18R)のエンコーダ17F(又は17R)からの計測値に基づいて移動速度又は移動距離を把握するように構成してもよい。
以上のような構成で、コントローラ10は、搬送車1の加速/減速に応じて、滑りが生じる可能性の少ない車輪19F・19F又は19R・19Rに対応するエンコーダ17F/17Rに切り換えて、より精確に移動速度又は移動距離を計測するように構成されており、信頼性の向上が図られている。
また、コントローラ10は、搬送車1の加速/減速に応じて、前輪19F・19Fを駆動するトルクと、後輪19R・19Rを駆動するトルクを配分して、それぞれの走行制御部16F・16Rへトルク指令値を出力し、該走行制御部16F(16R)では該トルク指令値に基づいて駆動源18F(18R)のトルク制御を行っている。
各走行制御部16F・16Rへのトルク指令値の配分は、車輪19F・19F・19R・19Rと走行レール2・2との間で極力滑りが発生しないように、搬送車1が加速するときは、重心が掛かる進行方向後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)に対応する走行制御部16R(又は16F)へのトルク指令値を、前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)に対応する走行制御部16F(又は16R)へのトルク指令値よりも大きくし、搬送車1が減速するときには、重心が掛かる進行方向前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)に対応する走行制御部16F(又は16R)へのトルク指令値を、後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)に対応する走行制御部16R(又は16F)へのトルク指令値よりも大きくし、等速移動時には前輪19F・19Fに対応する走行制御部16Fへのトルク指令値と、後輪19R・19Rに対応する走行制御部16Rへのトルク指令値とは等しくしている。
例えば、進行方向前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)に対応する走行制御部16F(又は16R)へのトルク指令値と、後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)に対応する走行制御部16R(又は16F)へのトルク指令値とは、加速時には4対6に、減速時には6対4、等速走行時には5対5に配分される。
なお、このトルク値の配分比は固定に限らず、エンコーダ17F又は17Rからの回転数に基づいて変動させるように構成してもよい。
図3は搬送車1の構成を示す平面図であり、搬送車1の一側部にはブラケット14が取り付けられて、該ブラケット14に被検出部材20の目印部材21・21・・・を検出するための検出手段が設けられている。この検出手段は第1検出センサ11と第2検出センサ12とから成り、各検出センサ11(12)は、投光素子11a(12a)と受光素子11b(12b)とを備えたフォトセンサで構成されている。
図4に示すように、前記ブラケット14は、正面視、「門」字型に形成されており、その「門」字で囲われるスペース内に被検出部材20が位置するように配置構成されている。このブラケット14には該スペースを挟んで、一方(内側)の垂直部位に投光素子11a・12aが取り付けられ、他方(外側)の垂直部位に受光素子11b・12bが取り付けられている。この第1検出センサ11と第2検出センサ12とは搬送車1の移動方向に並設されており、該第1検出センサ11と該第2検出センサ12との間隔Wは、前記被検出部材20の被検出部21bの搬送車1の移動方向の幅D〔mm〕の2分の1の長さとしている(図3参照)。
一般に、この第1検出センサ11と第2検出センサ12の間隔Wは、被検出部21bの幅をDとして、以下の関係式を満たすように配置される。
Figure 0004254581
以上のような構成で、各検出センサ11(12)の投光素子11a(12a)から受光素子11b(12b)へ向けて光線が投射されており、該光線は搬送車1が移動して検出センサ11(12)が被検出部材20の被検出部21b・21b・・・を通過する度に断接されるように構成されている。
詳述すると、検出センサ11(12)が被検出部21bの一端に差し掛かると、投光素子11a(12a)から受光素子11b(12b)への光線が遮断されてコントローラ10へOFF信号が出力され、該検出センサ11(12)が該被検出部21bの他端を通過して非検出部21cに差し掛かると、受光素子11b(12b)では投光素子11a(12a)からの光線を受光してコントローラ10へON信号が出力される。このようにして検出センサ11(12)からコントローラ10へON/OFF信号が断続的に出力されるように構成されている。
また、コントローラ10はこの検出センサ11・12からのON信号とOFF信号との数をカウントする番地カウンターを備えており(図8参照)、該番地カウンターでカウントした信号の数に基づき、搬送車1の移動位置を大まかに把握している。簡単に説明すると、図6に示すように、被検出部材20における各目印部材21・21・・・の被検出部21b・21b・・・と非検出部21c・21c・・・には、ある目印部材21の被検出部21b又は非検出部21cを基準に番地が割り振りされている。この番地は被検出部材20の長手方向の一側から他側へ向けて連番となっており、コントローラ10は番地カウンターで検出センサ11・12からのON信号とOFF信号との数をカウントすることで、どの番地まで到達したかを認識し、該番地に基づいて搬送車1の移動位置を把握している。この番地の割り振りについての詳細は後述することとする。
また、コントローラ10では、搬送車1の移動方向に並設した第1検出センサ11と第2検出センサ12とにより、搬送車1の移動方向を認識することができるようになっている。すなわち、コントローラ10では、被検出部材20上のある被検出部21b(又は非検出部21c)に対して、第1検出センサ11が第2検出センサ12よりも先に検出すれば、搬送車1が前進しているものと判断し、逆に、第2検出センサ12が第1検出センサ11よりも先に検出すれば、搬送車1が後進しているものと判断するように構成されている。
さらに、搬送車1の移動経路である走行レール2に沿って複数の被検知部材23・23・・・が列置されており(図1参照)、搬送車1の下部には該被検知部材23・23・・・を検知する検知装置13が設けられている。この被検知部材23・23・・・は所定の間隔を開けて配置されており、後述する被検出部材20上の番地に対応させて配置されている。
なお、本実施の形態では、被検知部材23は一方の走行レール2の外側方に配置されているが、走行レール2・2間に配置してもよく、特にその配置構成は搬送車1の移動経路に沿って配置されていれば限定はしないものとする。
そして、各被検知部材23にはその位置に関する位置情報を記したバーコード23bが貼られており、搬送車1に搭載した検知装置13によって該被検知部材23・23・・・のバーコード23b・23b・・・を読み取り通過地点を把握するように構成されている。
なお、検知部材23・23・・・にはバーコードに限らず、RFIDタグ等貼ってもよく、あるいは、何も貼らずに、検知装置13は検知部材23・23・・・を検出するだけの構成として、コントローラ10で検出した検知部材23・23・・・数をカウントすることで、通過地点を把握するように構成してもよい。
次に、被検出部材20上の番地について説明する。
図6に示すように、被検出部材20における各目印部材21には、搬送車1の移動方向に向けて、被検出部21bの両端と中央と、非検出部21cの中央との4箇所に番地が割り振りされている。この各目印部材21における4箇所の番地は、第1検出センサ11と第2検出センサ12との組み合わせにより検出されて、その検出信号がコントローラ10へ出力されるようになっており、該コントローラ10は番地カウンターでこの番地を数えながら搬送車1の移動位置を大まかに把握している。
前記のように、第1検出センサ11と第2検出センサ12との間隔は、被検出部材20の被検出部21b(又は非検出部21c)の搬送車1の移動方向の幅の2分の1の長さで配置されており、この2つの検出センサ11・12によって被検出部材20の各目印部材21は次のように検出されるようになっている。
図7に示すように、搬送車1の移動に伴い、第1検出センサ11が目印部材21の被検出部21bの一端を検出するときが第1の検出ポイントとなり(図7(a)参照)、この第1の検出ポイントでは第1検出センサ11からコントローラ10の番地カウンターへON信号が出力される。次に第2検出センサ12が該目印部材21の被検出部21bの一端を検出するときが第2の検出ポイントとなり(図7(b)参照)、この第2の検出ポイントでは第1検出センサ11は被検出部21bの中央に位置していて、このとき第2検出センサ12からコントローラ10の番地カウンターへON信号が出力される。そして、第1検出センサ11が該目印部材21の被検出部21bの他端を検出するときが第3の検出ポイントとなり(図7(c)参照)、この第3の検出ポイントでは第1検出センサ11からコントローラ10の番地カウンターへOFF信号が出力される。そして最後に、第2検出センサ12が該目印部材21の被検出部21bの他端を検出するときが第4の検出ポイントとなり(図7(d)参照)、この第4の検出ポイントでは第1検出センサ11は非検出部21cの中央に位置していて、このとき第2検出センサ12からコントローラ10の番地カウンターへOFF信号が出力される。
以上のように、コントローラ10の番地カウンターでは、第1検出センサ11と第2検出センサ12との組み合わせによって各目印部材21における4箇所の検出ポイントが検出されるようになっており、この4箇所の検出ポイントにそれぞれ番地が割り振りされている。
次に、前記番地間に割り当てられる目盛について説明する。
エンコーダ17F(17R)は、番地間でNパルス(Nは自然数)の信号を出力するように構成されており、該番地間をN等分して搬送車1の移動距離を測定するように構成されている。簡単に言えば、図6に示すように、番地間には(N−1)個の目盛が割り当てられていて、番地間はこの目盛で補間されており、エンコーダ17F(17R)は番地間でこの目盛の数を数えながら搬送車1の移動位置を精確に把握している。
本実施の形態では、各番地間の距離は10〔mm〕に構成されており、エンコーダ17F(17R)は番地間で1000パルスの信号を出力するように構成され、つまり、エンコーダ17F(17R)は0.01〔mm〕単位で搬送車1の移動距離を測定できるように構成されている。
図8は搬送車1のコントローラ10に設けられている位置情報カウンターを示し、該位置情報カウンターは番地カウンターと目盛カウンターとを備えて、下3桁がエンコーダ17F(17R)からの入力値で番地間での目盛のカウント数を示し、下4桁目以降が検出センサ11・12からの入力値で番地のカウント数を示している。この番地のカウント数と、番地間での目盛のカウント数との組み合わせによってアドレスが設定されている。例えば、図8に示すアドレスは、120番地の395番目の目盛の位置を示しており、搬送車1が基準点から1203.95〔mm〕の位置にあることを示している。
このアドレスは被検出部材20に沿って付された絶対番地であり、搬送車1の停止制御はこのアドレスを指定することで、搬送車1を被検出部材20上の任意の位置で停止させることができるようになっている。
また、搬送車1のコントローラ10は、検出センサ11又は12で被検出部材20の目印部材21の番地を検出する度に、エンコーダ17F(17R)による移動距離の計測を原点リセットするように構成されており、誤差を引きずることなく移動距離を測定するようにして、信頼性の向上が図られている。
具体的には、検出センサ11又は12で被検出部材20の目印部材21の番地を検出する度に、目盛カウンターが「000」に原点リセットされるとともに、番地カウンターは前進時においては1加算されて、後進時においては1減算される。そして、目盛カウンターは、エンコーダ17F(17R)からのパルス信号を受信する度に、前進時においてはカウントアップされ、後進時においてはカウントダウンされるように構成されている。このような構成で、コントローラ10では、搬送車1の移動方向に関わらず、移動位置を絶対番地で把握している。
次に、搬送車1の減速・停止制御について説明する。
搬送車1は目的地(処理装置4等)が指定されると、加速・減速のタイミング等が書き込まれた走行プログラムが組まれ、該走行プログラムに従って走行が制御される。搬送車1のコントローラ10は、停止目標位置の手前の目印部材21の番地までは検出センサ11・12により被検出部材20の目印部材21・21・・・の各番地を検出しながら大まかに移動位置を把握しており、検出した移動位置に基づいて搬送車1の移動速度を制御している。さらに、走行中、搬送車1に設けた検知装置13によって走行レール2・2に沿って点在する被検知部材23の位置情報を検出しており、これにより検出センサ11又は12による被検出部材20の番地の検出に読み飛ばしがないかの確認を行っている。万が一、番地の読み飛ばしがあった場合には、検知装置13で検知した被検知部材23の位置情報に基づいて修正が行われ、信頼性の向上が図られている。
そして、搬送車1は検出した番地に基づき停止目標位置に近づくと減速が行われて、停止目標位置が属する番地とその手前の番地との境目の検出ポイントにちょうど合わせて停止寸前速度になっているように減速制御される。この停止寸前速度は、搬送車1がいつでも直ぐに停止可能な速度であり、搬送車1は該番地から停止目標位置まではエンコーダ17F(17R)により該番地からの移動距離を0.01〔mm〕単位で小刻みに計測しながら該停止目標位置で精確に停止するように制御されている。
以上の構成では、実際の移動距離と搬送車1が把握している移動距離との間に誤差が生じて予定よりも早く減速を開始して停止位置の手前から停止寸前速度で走行するようなこともなくなり、その結果、停止目標位置までの移動も速やかに行うことができて、作業性が向上する。また、本発明によれば、搬送車1のコントローラ10は、走行レール2・2上の何処ででもその移動位置を略正確に把握することができて、搬送車1を移動経路上の何処でも精確に停止させることができ、利便性が向上する。
以上の説明では、移動体である搬送車1の移動経路は直線経路で構成されているが、搬送車1の移動経路は直線経路に限らず、曲線部分を含む経路であってもよいものとする。また、搬送車1の移動経路は分岐・合流するように構成してもよく、この場合は、次のように構成される。
図9は、搬送車1の移動経路の分岐部(又は合流部)5を示し、主経路に沿って走行レール2M・2Mが敷設され、副経路に沿って走行レール2S・2Sが敷設されて、分岐部5には、搬送車1の移動経路を主経路又は副経路に切り換える切換部材(図示略)が設けられている。
あるいは、搬送車1自体に、移動経路を切り換える切換手段を設けてもよく、この場合は、次のように構成される。分岐部5の前後に、主経路の沿ったガイドレールと、副経路に沿ったガイドレールとが設けられ、こられのガイドレールは分岐部5の手前では平行に配置される。そして、搬送車1には主経路のガイドレール又は副経路のガイドレールに選択的に宛がうガイドローラを備えた分岐装置が設けられ、この分岐装置は、搬送車1の移動方向の前部と後部に一対設けられて、この一対の分岐装置と前記のガイドレールとで切換手段が構成されている。各分岐装置は、軸方向を上下に向けた3個のガイドローラを備え、中央のガイドローラは分岐部手前で平行に配置されている2本のガイドレールの間を転がりながら通過するように配置されている。この中央のガイドローラは固定されており、該ガイドローラの両側方のガイドローラは上下昇降自在に構成されている。搬送車1は分岐部5の手前で、一方のガイドローラを上昇(又は下降)させて、中央のガイドローラと同じ高さ位置にそろえることで、該一方のガイドローラと該中央のガイドローラとで主経路のガイドレール又は副経路のガイドレールを挟み込み、これにより、搬送車1はガイドレールに案内されて、搬送車1は自ら移動経路を選択することができるようになっている。
また、分岐部5の手前には、主経路の走行レール2Mに沿って被検知部材24が設けられており、分岐部5で分岐した後の主経路と副経路には、それぞれの走行レール2M・2S(又は2T)に沿って被検知部材25・26が設けられている。これらの被検知部材24・25・26は、前記被検知部材23・23・・・とは別の目的で設けられており、搬送車1が分岐部5を通過した後、主経路又は副経路のどちらの移動経路を走行しているかを、確認するために設けられている。
なお、本実施の形態では、被検知部材23・23・・・を検知する検知手段と、被検知部材24・25・26を検知する検知手段とは、部品点数の削減の観点から、同じ検知装置13で構成されているが、別々の検知手段で構成してもよい。
そして、これらの被検知部材24・25・26にはその位置に関する位置情報を記したバーコードやRFIDタグ等が貼られており、前記検知装置13によって該被検知部材24・25・26の経路情報を読み取って、現在走行中の経路を把握するように構成されている。
また、走行レール2Mに沿って、被検出部材20Mが設けられており、走行レール2Sに沿っては、被検出部材20Sが設けられている。これらの被検出部材20M・20Sは前記被検出部材20と同様の構成で、搬送車1の移動方向に多数の目印部材21・21・・・が設けられており、各目印部材21は前記搬送車1の検出センサ11・12によって検出され得る被検出部21bと、検出センサ11・12によって検出されない非検出部21cと、を備えている(図2参照)。
被検出部材20M・20Sは分岐部5で連結されており、分岐部5においては、主経路の走行レール2M・2Mと副経路の被検出部材20Sとは干渉することから、図9、図10に示すように、走行レール2M・2M、2S・2Sは床面に敷設され、被検出部材20M、20Sは搬送車1の上方に架設されて、分岐部5では主経路の走行レール2M・2Mと副経路の被検出部材20Sとを立体交差させている。
走行レール2M(又は2S)に沿っては、所定間隔をあけて支柱40・40・・・が立設されており、該支柱40の上端には被検出部材20M(又は20S)を支持するアーム部40aが設けられている。このアーム部40aは支柱本体から走行レール2M・2M(又は2S・2S)側に突出させており、該アーム部40aから被検出部材20M(又は20S)が垂下されている。この被検出部材20M(又は20S)は、図2の構成とは上下逆にして、櫛歯を下に向けて配置されている。
図10に示すように、搬送車1の一側面の上端位置には支持部材9が取り付けられ、該支持部材9上にブラケット15が取り付けられている。このブラケット15は、前記のブラケット14とは上下逆の構成で、正面視、「門」字を上下逆にして配置されている。
なお、このブラケット15は正面視、「門」字を上下逆にした構成で、搬送車1の上面に載置固定するように構成してもよい。
ブラケット15の搬送車1の移動方向の長さは、被検出部材20M(又は20S)の被検出部21bの搬送車1の移動方向の幅Dの約2分の1の長さに構成されており、該ブラケット15の搬送車1の移動方向両端部に、前記第1検出センサ11と前記第2検出センサ12とが取り付けられて、該第1検出センサ11と該第2検出センサ12の間隔Wは、被検出部材20M(又は20S)の被検出部21bの搬送車1の移動方向の幅Dの2分の1の長さ(前記の関係式においてn=0)に構成されている。その他の搬送車1の構成は、前記の分岐部を有しない構成と同様であり、その説明は省略する。
このようにブラケット15の搬送車1の移動方向の長さを短く構成することで、搬送車1が分岐部5で主経路又は副経路のどちらの経路へ進入しても、図11に示すように、搬送車1のブラケット15が、搬送車1が進入する経路とは反対の経路の被検出部材20S(又は20M)の被検出部21bと干渉しないように構成されている。
あるいは、副経路の走行レール2Sに沿って配置される被検出部材20Tは図12に示すように構成してもよい。この被検出部材20Tも前記被検出部材20と同様の構成であり、但し、この被検出部材2Tは主経路の走行レール2Mに沿って配置される被検出部材20Mとは連結されずに、その始端部(合流部にあっては終端部)が主経路の走行レール2M・2Mの外側方から配置されている。このように副経路の被検出部材20Tは主経路の走行レール2M・2Mを横切らないように構成されており、従って、この構成の場合は、被検出部材20M、20Tは、走行レール2M・2M、2S・2Sとともに、床面に敷設することができ、搬送車1は図4のように構成することができる。この構成の場合、前記第1検出センサ11と前記第2検出センサ12とが取り付けられるブラケット14の搬送車1の移動方向の長さは、前記のブラケット15のように、短く構成しなくてもよく、該第1検出センサ11と該第2検出センサ12の間隔Wは、被検出部材20M(又は20T)の被検出部21bの搬送車1の移動方向の幅をDとして、前記の関係式を満たすように配置すればよい。
通常、分岐部5においては、搬送車1の停止制御を行うことはないが、分岐直後の副経路の走行レール2S・2Sで被検出部材2Tが配置されていない区間で搬送車1を停止させたい場合は、この区間に限り、搬送車1に搭載した検知装置13によって、分岐部5の手前に配置された被検知部材24を検知したときから、エンコーダ17R(又は17F)からの出力パルスを積算していき、停止制御を行うものとする。また、この区間で停止制御を行わずに、分岐部5から副経路へ進入した搬送車1は、検知装置13によって、被検出部材20Tの始端部付近に配置された被検知部材26を検知したときから、前記した被検出部材20Tの目印部材の検出と、前記エンコーダ17F(又は17R)による出力パルスの検出との組み合わせによって、副経路上で搬送車1が現在どの位置に存在するかが把握されるようになっている。
また、搬送車1が合流部5へ向けて走行する場合も同様であり、図12において、搬送車1が右から左へ走行する場合は、合流部5手前の副経路の走行レール2S・2Sで被検出部材2Tが配置されていない区間で搬送車1を停止させたい場合には、この区間に限り、副経路を走行する搬送車1が検知装置13によって、合流部5の手前に配置された被検知部材26を検知したときから、エンコーダ17R(又は17F)からの出力パルスを積算していき、停止制御を行うものとする。また、この区間で停止制御を行わずに、副経路から合流部5を経て主経路へ進入した搬送車1は、検知装置13によって、合流直後に配置されている被検知部材24が検知されると、前記位置情報カウンターの番地カウンターは主経路に対応する番地に切り換えられるようになっており、これについての詳細は後述することとする。
次に、搬送車1の走行制御について説明する。
搬送車1のコントローラ10には走行指令が付与されており、分岐部5でどちらの経路へ進入するかは搬送車1自体も予め把握しているが、次のように確かに進入予定の経路へ進入したことが確認されている。
搬送車1のコントローラ10では、検知装置13によって被検知部材24が検知されると、搬送車1が分岐部5に差し掛かることが認識され、そして、その次に検知装置13によって検知される被検知部材によって、搬送車1が主経路又は副経路のどちらの経路を走行しているかが認識されるようになっている。すなわち、検知装置13によって被検知部材25が検出されると、搬送車1が主経路を走行していると認識され、一方、検知装置13によって被検知部材26が検出されると、搬送車1が副経路を走行していると認識される。
また、搬送車1のコントローラ10では、被検出部材20M・20S(又は20T)の目印部材21の検出と、被検知部材24・25・26の検出との組み合わせによって、搬送車1の現在位置をシステム上で一意に決定されるようになっている。
図13は搬送車1のコントローラ10に設けられている位置情報カウンターを示し、該位置情報カウンターは前記番地カウンターと前記目盛カウンターに加えて経路カウンターを備え、例えば、下3桁が目盛カウンターで前記エンコーダ17F(17R)からの入力値で番地間での目盛のカウント数を示し、下4桁目以降上2桁目までが番地カウンターで前記検出センサ11・12からの入力値で番地のカウント数を示し、最上桁は経路カウンターで現在搬送車1が走行している移動経路を示している。
この経路カウンターには、例えば、搬送車1が主経路を走行しているときには「0」、主経路から分岐する第1の副経路を走行しているときは「1」、主経路から分岐する第2の副経路を走行しているときは「2」などと、それぞれの経路に対応して付与された数値等が表示されるようになっており、この経路カウンターの表示切り換えは、搬送車1の検知装置13が分岐部5(又は合流部)で被検知部材24・25・26を検出することで行われる。
詳述すると、搬送車1が分岐部5に接近して、搬送車1の検知装置13によって被検知部材24が検出されると、前記経路カウンターには、搬送車1が分岐部5を通過後に進入予定の経路を示す数値が表示される。すなわち、主経路を走行している搬送車1が分岐部5を通過後も、そのまま主経路を走行する予定ならば、「0」と表示され、分岐部5を通過後、副経路へ進入する予定ならば「1」と表示される。そして、搬送車1の検知装置13によって、搬送車1が進入予定の経路の被検知部材25又は26が検出されると、先に経路カウンターに表示された経路情報を示す数値が確定される。
なお、このとき、搬送車1が分岐部5を通過した後に、万が一、進入予定の経路とは異なる経路へ進入した場合は、搬送車1の検知装置13によって、該進入予定の経路とは異なる経路の被検知部材25又は26が検出されると、先に経路カウンターに表示された経路情報を示す数値は該進入予定の経路とは異なる経路に対応する数値に書き換えられるようになっている。
また、搬送車1が合流部5へ向けて走行する場合、図9において、搬送車1が右から左へ走行する場合は、搬送車1のコントローラ10では、検知装置13によって被検知部材25又は26が検出されると、搬送車1が合流部5に差し掛かることが認識され、そして、該検知装置13によって被検知部材24が検出されると、搬送車1が合流部5を通過したことが認識されて、前記経路カウンターには、合流後の経路(図9においては主経路)に対応する数値が表示されるとともに、前記番地カウンターには、合流後の経路に対応する番地が表示される。例えば、搬送車1が副経路から主経路へ進入する場合、前記位置情報カウンターの経路カウンターには副経路に対応する数値が表示され、番地カウンターには副経路に対応する番地が表示されているが、搬送車1の検知装置13によって被検知部材24が検出されると、該位置情報カウンターの経路カウンターには主経路に対応する数値に切り換えられ、番地カウンターには主経路に対応する番地に切り換えられる。
以上、搬送車1の移動経路が2本の経路に分岐する場合、及び2本の経路が1本の経路に合流する場合について説明したが、搬送車1の移動経路が3本以上の経路に分岐する場合や、3本以上の経路が1本の経路に合流する場合も、同様に構成される。
以上のような構成で、搬送車1のコントローラ10では、被検出部材20M・20S(又は20T)の目印部材21の検出と、被検知部材24・25・26の検出と、前記エンコーダ17F(又は17R)による出力パルスの検出と、の組み合わせによって、システム上で搬送車1が現在どの位置に存在するかが一意に把握されている。
以上、無人搬送車システムを一例に取って、移動体が水平方向に移動する移動体システムについて説明したが、本発明は移動体が鉛直方向に移動する移動体システムや、移動体が斜面などに沿って斜上方又は斜下方へ移動する移動体システムなどにも適用することができ、移動体の移動方向については特に限定はしないものとする。
無人搬送車システムの概略構成を示す平面図。 被検出部材20の側面図。 搬送車1の構成を示す平面図。 同じく正面図。 搬送車1の制御構成を示すブロック図。 被検出部材20上の番地の構成を示す図。 被検出部材20の側面図。 カウンターの構成を説明する図。 分岐部5を有する搬送車1の移動経路を示す平面図。 搬送車1の構成を示す正面図。 分岐部5を有する搬送車1の移動経路の被検出部材20M・20Sを示す平面図。 分岐部5を有する搬送車1の移動経路を示す平面図。 カウンターの構成を説明する図。 従来の無人搬送車システムの概略構成を示す平面図。 従来の無人搬送車システムの概略構成を示す平面図。
符号の説明
1 無人搬送車
2 走行レール
4 処理装置
10 コントローラ
11 第1検出センサ
12 第2検出センサ
13 検知装置
16F 走行制御部
16R 走行制御部
17F エンコーダ
17R エンコーダ
18F 駆動源
18R 駆動源
19F 前輪
19R 後輪
20 被検出部材
21 目印部材
21b 被検出部
21c 非検出部
23 被検知部材
23b バーコード
24 被検知部材
25 被検知部材
26 被検知部材

Claims (4)

  1. 移動経路に沿って加速、減速、停止しつつ移動してワークを搬送する移動体を具備する移動体システムであって、
    移動経路に沿って敷設され、移動体移動方向に番地が割り振りされた多数の目印部材を備えた被検出部材と、
    前記移動体に設けられて、前記被検出部材の目印部材の番地に基づいて移動位置を検出する検出手段と、
    前記移動体の移動経路に沿って複数列置され、位置情報を有する被検知部材と、
    前記移動体に設けられて、前記被検知部材の位置情報を検知する検知手段と、
    を備え、前記被検出部材の番地の読み飛ばしがあった場合には、前記被検知部材の位置情報に基づいて修正が行われるとともに、
    前記移動体は、
    前記番地間を補間する目盛をカウントすることにより移動距離を計測するエンコーダと
    前記番地のカウント数と前記目盛のカウント数との組み合わせによって停止目標位置のアドレスが指定されることで、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地までは、前記検出手段により被検出部材の目印部材の番地をカウントして検出しながら移動位置を把握して移動体の移動速度を制御し、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地から前記停止目標位置までは、前記エンコーダにより前記停止目標位置の手前の目印部材の番地からの目盛をカウントして移動距離を計測しながら前記停止目標位置で移動体を停止させる、制御手段と、
    を備えたことを特徴とする移動体システム。
  2. 前記移動体の移動経路は少なくとも2つの経路へ分岐する分岐部を有し、分岐後の経路にそれぞれ位置情報を有する第2の被検知部材を設けるとともに、前記移動体に該第2の被検知部材を検知する第2の検知手段を設け、分岐部を通過した後、何れかの前記第2の被検知部材を検知することにより、どの経路を走行しているかを確認することを特徴とする請求項1に記載の移動体システム。
  3. 前記移動体の移動経路は少なくとも2つの経路が合流する合流部を有し、合流後の経路に位置情報を有する第3の被検知部材を設け、合流部を通過した後、前記第2の検知手段によって該第3の被検知部材を検知することにより合流部を通過したことが認識されることを特徴とする請求項2に記載の移動体システム。
  4. 前記制御手段は、前記検出手段により前記被検出部材の目印部材上の検出ポイントを検出する度に前記エンコーダによる移動距離の計測を原点リセットすることを特徴とする請求項1から3に記載の移動体システム。
JP2004070810A 2003-07-23 2004-03-12 移動体システム Expired - Fee Related JP4254581B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004070810A JP4254581B2 (ja) 2003-07-23 2004-03-12 移動体システム
TW094100855A TWI290272B (en) 2004-03-12 2005-01-12 Moving body system
EP05003062A EP1577188B1 (en) 2004-03-12 2005-02-14 Moving body system
DE602005002386T DE602005002386T2 (de) 2004-03-12 2005-02-14 System mit bewegendem Körper
US11/076,859 US7426424B2 (en) 2004-03-12 2005-03-11 Moving body system

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003278633 2003-07-23
JP2004070810A JP4254581B2 (ja) 2003-07-23 2004-03-12 移動体システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005056382A JP2005056382A (ja) 2005-03-03
JP4254581B2 true JP4254581B2 (ja) 2009-04-15

Family

ID=34380050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004070810A Expired - Fee Related JP4254581B2 (ja) 2003-07-23 2004-03-12 移動体システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4254581B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006285915A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Murata Mach Ltd 天井走行車システム
EP1958913A4 (en) * 2005-12-05 2013-01-09 Mitsubishi Electric Corp DOOR CONTROL DEVICE FOR ELEVATOR
JP4189826B2 (ja) 2006-12-01 2008-12-03 村田機械株式会社 走行台車と走行台車システム
JP6162926B2 (ja) * 2012-01-18 2017-07-12 株式会社タイトー クレーンゲーム機
JP6470154B2 (ja) * 2015-09-15 2019-02-13 株式会社東芝 通信装置、通信方法及びプログラム
TWI641856B (zh) * 2016-05-24 2018-11-21 華碩電腦股份有限公司 移動裝置以及移動控制方法
CN109282943B (zh) * 2017-07-21 2024-05-14 上海快仓智能科技有限公司 一种重心检测装置及具有该装置的搬运车
CN110255106A (zh) * 2019-08-01 2019-09-20 长沙远大住宅工业安徽有限公司 综合运输车自动对准装置和对准方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005056382A (ja) 2005-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI290272B (en) Moving body system
KR100859289B1 (ko) 반송대차 시스템
JP4375565B2 (ja) 走行台車システム
CN108780317B (zh) 自动搬运车
EP2508956A1 (en) A collision avoiding method and system
CN101201246B (zh) 移动体系统
KR20130084597A (ko) 운송 컨테이너를 보관 및 운반하는 시스템
JP4254581B2 (ja) 移動体システム
JP2010257184A (ja) 無人搬送車の交差点制御装置及び交差点制御方法
TWI282047B (en) Carrying vehicle system and carrying vehicle
JPS61271505A (ja) 無人車の運行制御装置
JP2002351541A (ja) 無人搬送車システム
CN116216159A (zh) 一种智能物流仓储用四向穿梭车定位方法
CN102252620B (zh) 升降车的垂直高度检测装置
JP3159649B2 (ja) 無人搬送車システム
JP3975981B2 (ja) 移動体
JPS59172016A (ja) 無人車の停止制御装置
JPS61139807A (ja) 無人走行車の走行制御装置
JPS6125219A (ja) 光学誘導式移動車制御設備
JP3351453B2 (ja) 搬送用電車の現在走行位置検出装置
KR101887870B1 (ko) 물류 이동 시스템
JPS6270103A (ja) 移動体の位置検出装置
JPH1049231A (ja) 無人搬送車の走行制御装置及びその制御方法
KR20220030826A (ko) 리니어 엔코더 시스템과 이를 이용한 로프리스 엘리베이터 시스템
JP5336298B2 (ja) 搬送台車の位置決め停止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees