JP4254581B2 - 移動体システム - Google Patents
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Description
図15に示すように、搬送車201の走行経路202に沿って、多数のマーカ220・220・・・が貼られており、このマーカ220・220・・・は処理装置204・204・・・に対応した位置のみならず、処理装置204と処理装置204の間にも貼られている。
搬送車201にはマーカ220を検出するマーカ検出センサ215が設けられており、目的の停止位置208の手前位置207のマーカ220までは、走行経路202に合わせた速度制御を行い、該手前位置207から該停止位置208までは、該停止位置208までの距離を基に速度及び減速開始位置を制御している。
図15(a)に示すように、搬送車201のマーカ検出センサ215が、目的の停止位置208の手前位置207のマーカ220の終端を検出すると、搬送車201の車輪の回転軸に設けられているエンコーダのパルスカウント値がプリセットされて0となる。つまり、マーカ220の終端は、エンコーダのパルスカウントの基準位置として用いられている。
そして、このエンコーダの出力パルスをカウントして、停止位置208の手前位置207のマーカ220の終端からの搬送車201の走行距離を積算しながら、速度制御を行い、停止位置208に正確に停止するために予め設定されている減速開始位置に搬送車201が到達すると、所定の減速度となるように減速制御を行う。
さらに、無人搬送車システムのレイアウトを変更したり、設備を増設したりすると、マーカ220・220・・・の位置を貼り替える必要があり、新たに貼り替えたマーカ220・220・・・の位置で搬送車201にティーチングを行い、搬送車201を試験走行させて、各マーカ220・220・・・の位置で正確に停止するかどうかの確認作業を行う必要がある。この確認作業は非常に手間暇が掛かって面倒であり、この点も改善したい点である。
移動経路に沿って敷設され、移動体移動方向に番地が割り振りされた多数の目印部材を備えた被検出部材と、
前記移動体に設けられて、前記被検出部材の目印部材の番地に基づいて移動位置を検出する検出手段と、
前記移動体の移動経路に沿って複数列置され、位置情報を有する被検知部材と、
前記移動体に設けられて、前記被検知部材の位置情報を検知する検知手段と、
を備え、前記被検出部材の番地の読み飛ばしがあった場合には、前記被検知部材の位置情報に基づいて修正が行われるとともに、
前記移動体は、
前記番地間を補間する目盛をカウントすることにより移動距離を計測するエンコーダと、
前記番地のカウント数と前記目盛のカウント数との組み合わせによって停止目標位置のアドレスが指定されることで、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地までは、前記検出手段により被検出部材の目印部材の番地をカウントして検出しながら移動位置を把握して移動体の移動速度を制御し、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地から前記停止目標位置までは、前記エンコーダにより前記停止目標位置の手前の目印部材の番地からの目盛をカウントして移動距離を計測しながら前記停止目標位置で移動体を停止させる、制御手段と、
を備えることとする。
また、移動体の検知手段で被検知部材の位置情報を検出することで、検出手段による被検出部材の検出に読み飛ばしがないかの確認を行っており、万一、読み飛ばしがあった場合には修正が行われて、信頼性の向上が図られている。
また、移動体は、番地のカウント数と前記目盛のカウント数との組み合わせによって停止目標位置のアドレスが指定されることで、停止目標位置の手前の目印部材の番地までは、検出手段により被検出部材の目印部材の番地をカウントして検出しながら移動位置を大まかに把握して移動体の移動速度を制御し、停止目標位置の手前の目印部材の番地から停止目標位置までは、エンコーダにより停止目標位置の手前の目印部材の番地からの目盛をカウントして移動距離を計測しながら停止目標位置で移動体を精確に停止させている。この構成では、実際の移動距離と移動体が把握している移動距離との間に誤差が生じて予定よりも早く減速を開始して停止位置のかなり手前から停止寸前速度で走行するようなこともなくなり、停止位置までの移動も速やかに行うことができて、作業性が向上する。また、この構成によれば、移動体を移動経路上の何処でも正確に停止させることができ、利便性が向上する。
図1は無人搬送車システムの概略構成であり、半導体製造工場等のクリーンルーム内には、無人搬送車1の移動経路となる走行レール2・2が敷設され、該走行レール2・2に沿って処理装置4・4・・・等が配置されている。また、走行レール2に沿って、被検出部材20が敷設されており、走行レール2・2上を走行している搬送車1は、この被検出部材20を検出しながら、その走行位置を把握するように構成されている。
本実施の形態では、被検出部材20を一方の走行レール2の外側方に配置しているが、走行レール2・2間に配置したり、走行レール2・2の上方に架設してもよく、特にその配置構成は搬送車1の移動経路に沿って延設されていれば限定はしないものとする。
図2は被検出部材20の一例を示し、この被検出部材20は櫛歯状に構成されていて、櫛歯部分が被検出部21b、櫛歯と櫛歯の間の間隙が非検出部21cとなっており、搬送車1の移動方向における、被検出部21bの幅と、該非検出部21cの幅とが等しく構成されている。この構成では、後述する検出手段で被検出部21bの一端を検出したときのON信号から被検出部21bの他端(非検出部21cの一端)を検出したときのOFF信号までと、被検出部21bの他端(非検出部21cの一端)を検出したときのOFF信号から隣りの被検出部21bの一端(非検出部21cの他端)を検出したときのON信号までとは同じ距離となって制御構成が簡単になり、単純にON信号とOFF信号の数をカウントするだけで、移動距離を把握することができる。
なお、この被検出部材20の構成は櫛歯状に限らず、梯子を寝かせたような形状としてもよく、特にその構成は限定はしないものとする。
図3及び図4に示すように、移動体である搬送車1は、車体本体1Bが前輪19F・19Fと後輪19R・19Rとにより支持されている。搬送車1は、スリップを減らすために四輪駆動で構成されており、前輪19F・19Fと後輪19R・19Rにそれぞれ駆動源18F、18Rが取り付けられている(図5参照)。これらの駆動源18F・18Rは、正逆回転可能なサーボモータなどで構成されており、搬送車1は前後進可能に構成されている。
以上のような構成で、コントローラ10は、搬送車1の加速/減速に応じて、滑りが生じる可能性の少ない車輪19F・19F又は19R・19Rに対応するエンコーダ17F/17Rに切り換えて、より精確に移動速度又は移動距離を計測するように構成されており、信頼性の向上が図られている。
各走行制御部16F・16Rへのトルク指令値の配分は、車輪19F・19F・19R・19Rと走行レール2・2との間で極力滑りが発生しないように、搬送車1が加速するときは、重心が掛かる進行方向後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)に対応する走行制御部16R(又は16F)へのトルク指令値を、前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)に対応する走行制御部16F(又は16R)へのトルク指令値よりも大きくし、搬送車1が減速するときには、重心が掛かる進行方向前側の車輪19F・19F(又は19R・19R)に対応する走行制御部16F(又は16R)へのトルク指令値を、後側の車輪19R・19R(又は19F・19F)に対応する走行制御部16R(又は16F)へのトルク指令値よりも大きくし、等速移動時には前輪19F・19Fに対応する走行制御部16Fへのトルク指令値と、後輪19R・19Rに対応する走行制御部16Rへのトルク指令値とは等しくしている。
なお、このトルク値の配分比は固定に限らず、エンコーダ17F又は17Rからの回転数に基づいて変動させるように構成してもよい。
一般に、この第1検出センサ11と第2検出センサ12の間隔Wは、被検出部21bの幅をDとして、以下の関係式を満たすように配置される。
なお、本実施の形態では、被検知部材23は一方の走行レール2の外側方に配置されているが、走行レール2・2間に配置してもよく、特にその配置構成は搬送車1の移動経路に沿って配置されていれば限定はしないものとする。
なお、検知部材23・23・・・にはバーコードに限らず、RFIDタグ等貼ってもよく、あるいは、何も貼らずに、検知装置13は検知部材23・23・・・を検出するだけの構成として、コントローラ10で検出した検知部材23・23・・・数をカウントすることで、通過地点を把握するように構成してもよい。
図6に示すように、被検出部材20における各目印部材21には、搬送車1の移動方向に向けて、被検出部21bの両端と中央と、非検出部21cの中央との4箇所に番地が割り振りされている。この各目印部材21における4箇所の番地は、第1検出センサ11と第2検出センサ12との組み合わせにより検出されて、その検出信号がコントローラ10へ出力されるようになっており、該コントローラ10は番地カウンターでこの番地を数えながら搬送車1の移動位置を大まかに把握している。
以上のように、コントローラ10の番地カウンターでは、第1検出センサ11と第2検出センサ12との組み合わせによって各目印部材21における4箇所の検出ポイントが検出されるようになっており、この4箇所の検出ポイントにそれぞれ番地が割り振りされている。
エンコーダ17F(17R)は、番地間でNパルス(Nは自然数)の信号を出力するように構成されており、該番地間をN等分して搬送車1の移動距離を測定するように構成されている。簡単に言えば、図6に示すように、番地間には(N−1)個の目盛が割り当てられていて、番地間はこの目盛で補間されており、エンコーダ17F(17R)は番地間でこの目盛の数を数えながら搬送車1の移動位置を精確に把握している。
図8は搬送車1のコントローラ10に設けられている位置情報カウンターを示し、該位置情報カウンターは番地カウンターと目盛カウンターとを備えて、下3桁がエンコーダ17F(17R)からの入力値で番地間での目盛のカウント数を示し、下4桁目以降が検出センサ11・12からの入力値で番地のカウント数を示している。この番地のカウント数と、番地間での目盛のカウント数との組み合わせによってアドレスが設定されている。例えば、図8に示すアドレスは、120番地の395番目の目盛の位置を示しており、搬送車1が基準点から1203.95〔mm〕の位置にあることを示している。
このアドレスは被検出部材20に沿って付された絶対番地であり、搬送車1の停止制御はこのアドレスを指定することで、搬送車1を被検出部材20上の任意の位置で停止させることができるようになっている。
具体的には、検出センサ11又は12で被検出部材20の目印部材21の番地を検出する度に、目盛カウンターが「000」に原点リセットされるとともに、番地カウンターは前進時においては1加算されて、後進時においては1減算される。そして、目盛カウンターは、エンコーダ17F(17R)からのパルス信号を受信する度に、前進時においてはカウントアップされ、後進時においてはカウントダウンされるように構成されている。このような構成で、コントローラ10では、搬送車1の移動方向に関わらず、移動位置を絶対番地で把握している。
搬送車1は目的地(処理装置4等)が指定されると、加速・減速のタイミング等が書き込まれた走行プログラムが組まれ、該走行プログラムに従って走行が制御される。搬送車1のコントローラ10は、停止目標位置の手前の目印部材21の番地までは検出センサ11・12により被検出部材20の目印部材21・21・・・の各番地を検出しながら大まかに移動位置を把握しており、検出した移動位置に基づいて搬送車1の移動速度を制御している。さらに、走行中、搬送車1に設けた検知装置13によって走行レール2・2に沿って点在する被検知部材23の位置情報を検出しており、これにより検出センサ11又は12による被検出部材20の番地の検出に読み飛ばしがないかの確認を行っている。万が一、番地の読み飛ばしがあった場合には、検知装置13で検知した被検知部材23の位置情報に基づいて修正が行われ、信頼性の向上が図られている。
そして、搬送車1は検出した番地に基づき停止目標位置に近づくと減速が行われて、停止目標位置が属する番地とその手前の番地との境目の検出ポイントにちょうど合わせて停止寸前速度になっているように減速制御される。この停止寸前速度は、搬送車1がいつでも直ぐに停止可能な速度であり、搬送車1は該番地から停止目標位置まではエンコーダ17F(17R)により該番地からの移動距離を0.01〔mm〕単位で小刻みに計測しながら該停止目標位置で精確に停止するように制御されている。
なお、本実施の形態では、被検知部材23・23・・・を検知する検知手段と、被検知部材24・25・26を検知する検知手段とは、部品点数の削減の観点から、同じ検知装置13で構成されているが、別々の検知手段で構成してもよい。
なお、このブラケット15は正面視、「門」字を上下逆にした構成で、搬送車1の上面に載置固定するように構成してもよい。
搬送車1のコントローラ10には走行指令が付与されており、分岐部5でどちらの経路へ進入するかは搬送車1自体も予め把握しているが、次のように確かに進入予定の経路へ進入したことが確認されている。
2 走行レール
4 処理装置
10 コントローラ
11 第1検出センサ
12 第2検出センサ
13 検知装置
16F 走行制御部
16R 走行制御部
17F エンコーダ
17R エンコーダ
18F 駆動源
18R 駆動源
19F 前輪
19R 後輪
20 被検出部材
21 目印部材
21b 被検出部
21c 非検出部
23 被検知部材
23b バーコード
24 被検知部材
25 被検知部材
26 被検知部材
Claims (4)
- 移動経路に沿って加速、減速、停止しつつ移動してワークを搬送する移動体を具備する移動体システムであって、
移動経路に沿って敷設され、移動体移動方向に番地が割り振りされた多数の目印部材を備えた被検出部材と、
前記移動体に設けられて、前記被検出部材の目印部材の番地に基づいて移動位置を検出する検出手段と、
前記移動体の移動経路に沿って複数列置され、位置情報を有する被検知部材と、
前記移動体に設けられて、前記被検知部材の位置情報を検知する検知手段と、
を備え、前記被検出部材の番地の読み飛ばしがあった場合には、前記被検知部材の位置情報に基づいて修正が行われるとともに、
前記移動体は、
前記番地間を補間する目盛をカウントすることにより移動距離を計測するエンコーダと、
前記番地のカウント数と前記目盛のカウント数との組み合わせによって停止目標位置のアドレスが指定されることで、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地までは、前記検出手段により被検出部材の目印部材の番地をカウントして検出しながら移動位置を把握して移動体の移動速度を制御し、前記停止目標位置の手前の目印部材の番地から前記停止目標位置までは、前記エンコーダにより前記停止目標位置の手前の目印部材の番地からの目盛をカウントして移動距離を計測しながら前記停止目標位置で移動体を停止させる、制御手段と、
を備えたことを特徴とする移動体システム。 - 前記移動体の移動経路は少なくとも2つの経路へ分岐する分岐部を有し、分岐後の経路にそれぞれ位置情報を有する第2の被検知部材を設けるとともに、前記移動体に該第2の被検知部材を検知する第2の検知手段を設け、分岐部を通過した後、何れかの前記第2の被検知部材を検知することにより、どの経路を走行しているかを確認することを特徴とする請求項1に記載の移動体システム。
- 前記移動体の移動経路は少なくとも2つの経路が合流する合流部を有し、合流後の経路に位置情報を有する第3の被検知部材を設け、合流部を通過した後、前記第2の検知手段によって該第3の被検知部材を検知することにより合流部を通過したことが認識されることを特徴とする請求項2に記載の移動体システム。
- 前記制御手段は、前記検出手段により前記被検出部材の目印部材上の検出ポイントを検出する度に前記エンコーダによる移動距離の計測を原点リセットすることを特徴とする請求項1から3に記載の移動体システム。
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