JP4252811B2 - 配管支持金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管支持金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、様々な配管支持金具が提案されているが、配管の着脱が簡単な構造のものは、様々な径の配管に対応できず、また締め付け抱持固定することはできない。
【0003】
逆に配管を締め付け抱持固定できる構造とすると、左右での螺着締め付け構造を採用せざるをえなく、配管の着脱が容易に行なえない。
【0004】
即ち、例えば単に配管抱持縁を有する金具を着脱自在に固定して配管を抱持支持する方式では、締め付け抱持できないため、一つの金具で様々な径の配管に対応できない場合があり、また、金属管に柔軟な断熱材や保護材を被覆した断熱材(保護材)付配管の場合、締め付け抱持固定しないとこの断熱材の柔軟性のため、固定が甘く、位置ズレも生じ易い。
【0005】
これに対して、例えば締め付け用のUボルト(U字杆の両端部にネジ杆を有する締め付け金具)で配管を固定部(基体)に締め付け抱持するあるいはUボルトに架設した架設部に対して締め付け抱持する構造のものもあるが、左右のネジ部にナットを夫々締め付け螺着しなければならないため、配管を締め付け抱持できるが、配管の着脱は左右の螺着を締め付けたり緩めたりしなければならず容易でなく、作業性に劣る。
【0006】
本発明は、このような問題を解決した画期的な配管支持金具であって、容易な構成で簡単に配管を着脱でき作業性に秀れると共に、取り付け時には配管を締め付け抱持でき、多少の配管の径の違いに対応できたり、あるいは断熱材(保護材)付きの配管であっても、これを締め付け抱持して、固定が甘くなることなく強固に支持固定できる画期的な配管支持金具を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
固定部1に配管2を添設する添設部3を設けると共に、この配管2を抱持固定する抱持固定機構4を設けた配管支持金具であって、前記配管2を抱持する湾曲自在な帯板状の抱持板部5の一端部を前記固定部1に設け、この抱持板部5の他端部を少なくとも前記固定部1に回動自在に設けた固定用回動操作部6に設け、この固定用回動操作部6を回動して前記抱持板部5を引動することで、前記添設部3に添設した前記配管2が前記抱持板部5により締め付け抱持される位置を係脱自在に係止保持して前記配管2を締め付け抱持固定する係止機構7を設けて、前記抱持固定機構4を構成し、前記固定部1の一側を前記添設部3とし、この固定部1の反対側に前記固定用回動操作部6が回動収納し得る収納部 10 を設け、前記固定部1の端部に基端部を枢着した前記固定用回動操作部6を回動して前記固定部1と重合状態にして前記収納部 10 に収納し、且つ前記係止機構7によりこの回動収納状態を係止保持することで、前記固定部1の添設部3に添設した前記配管2が、前記固定用回動操作部6の回動により引動湾曲した前記抱持板部5により締め付け抱持固定されるように前記抱持固定機構4を構成したことを特徴とする配管支持金具に係るものである。
【0009】
また、前記固定部1は、所定位置に取付固定する取付部8に柱状部9を設けた構成とし、この柱状部9の一側を前記添設部3とし、この柱状部9の反対側に前記固定用回動操作部6が回動収納し得る収納部10を設けて、この柱状部9に基端部を枢着した前記固定用回動操作部6を回動して前記柱状部9の収納部10に回動収納し得るように構成すると共に、この固定用回動操作部6の先端部と収納部10とに係脱自在に係止可能な前記係止機構7を設け、この固定用回動操作部6が前記収納部10に収納させると共に、前記係止機構7によりこの回動収納状態を係止保持することで、前記柱状部9の添設部3に添設した前記配管2が、前記固定用回動操作部6の回動により引動湾曲した前記抱持板部5により締め付け抱持固定されるように前記抱持固定機構4を構成したことを特徴とする請求項1記載の配管支持金具に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0011】
添設部3と抱持板部5との間に配されるようにして添設部3に配管2を添設した後、固定用回動操作部6を回動すると、抱持板部5が引動されて湾曲し、この抱持板部5が配管2を締め付け抱持し、この固定用回動操作部6を係止機構7により固定部1に対して係止保持することでこの抱持板部5による締め付け抱持が係止保持され、配管2は固定部1の添設部3に締め付け抱持固定されることとなる。
【0012】
また、逆に係止機構7を係脱して固定用回動操作部6を戻り回動すれば、抱持板部5は緩み配管2を取り外せることとなる。
【0013】
このように、固定用回動操作部6の回動操作と、係止機構7による固定用回動操作部6の係脱によって配管2を締め付け抱持固定できると共に、取り外しできるため、配管2の着脱が非常に簡単に行なえ、作業性に秀れると共に、このような簡易な構成と簡易な操作での着脱構造でありながら、添設部3に添設した配管2を抱持板部5により締め付け抱持固定できることとなり、多少の配管2の径の違いに対応できたり、あるいは断熱材や保護材付きの配管2であっても、これを締め付け抱持できるから固定が甘くなることはなく強固に支持固定できることとなる。
【0014】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0015】
本実施例では、所定位置に取付固定する台部となる取付部8の左右に柱状部9を設けて固定部1(基体部)を構成し、この柱状部9の一側を添設部3とし、この添設部3に添設配設する配管2を抱持固定する抱持固定機構4を設けた構成としている。
【0016】
具体的には、前記固定部1の柱状部9の一側を添設部3とし、この添設部3のやや下方に帯板状の抱持板部5の一端部を係止枢着し、この固定部1の柱状部9の他側で回動する固定用回動操作部6(レバー)に前記抱持板部5の他端部を係止した構成としている。
【0017】
この固定用回動操作部6は、その基端部を柱状部9の先端部に枢着して上下方向に回動自在に設け、下方へ回動することで柱状部9の添設部3側とは反対側に添設するように構成すると共に、この固定用回動操作部6の先端部と前記固定部1(柱状部9の下方部)とに固定用回動操作部6が固定部1に回動添設した状態を着脱自在に係止保持せしめる前記係止機構7を設けて、前記固定用回動操作部6を回動することで前記抱持板部5が前記添設部3に添設した前記配管2を締め付け抱持し、この固定用回動操作部6を前記係止機構7により固定部1に係止保持することで前記配管2が前記添設部3に前記抱持板部5により締め付け抱持固定されるように前記抱持固定機構4を構成している。
【0018】
更に説明すれば、この柱状部9の反対側に前記固定用回動操作部6が回動収納し得る収納部10を設け、この柱状部9に基端部を枢着した前記固定用回動操作部6を回動して前記柱状部9の収納部10に回動収納し得るように構成すると共に、この固定用回動操作部6の先端部と収納部10とに係脱自在に係止可能な前記係止機構7を設け、この固定用回動操作部6が前記収納部10に収納させると共に、前記係止機構7によりこの回動収納状態を係止保持することで、前記柱状部9の添設部3に添設した前記配管2が、前記固定用回動操作部6の回動により引動湾曲した前記抱持板部5により締め付け抱持固定されるように前記抱持固定機構4を構成している。
【0019】
前記柱状部9はチャンネル状に設けて一側に添設部3を形成し、反対側に収納部10を形成している。
【0020】
抱持板部5は、バネ性を有する湾曲自在な帯板状に構成し、一端部は、柱状部9に設けた係止孔11に挿入し回動することで抜け止め係止し枢着される構成とし、他端部には掛止孔12を設け、これを固定用回動操作部6の基部に設けた切出片13に掛け止めて係止する構成としている。
【0021】
固定用回動操作部6は収納部10に収納自在なチャンネル状に構成し、この固定用回動操作部6の基端部を柱状部9の収納部10に係合重合し軸止めして枢着している。
【0022】
また、本実施例では、このように柱状部9の収納部10に固定用回動操作部6が収納されて添設するように構成したから、不要に固定用回動操作部6が出張ることもなく、また、収納部10に収納するため固定用回動操作部6を係止するときの位置決めも自動的に行なわれる。しかも柱状部9をチャンネル状として収納部10を形成し、チャンネル状とした固定用回動操作部6を回動収納するようにしたから、一層簡易な構成で回動もスムーズに行なえることとなる。
【0023】
次に係止機構7について更に説明すると、本実施例では、固定用回動操作部6の先端部に切欠案内溝14を形成し、柱状部9の収納部10には、この切欠案内溝14に挿入される係止ピン15を架設している。
【0024】
この係止ピン15は係脱移動用溝16内で移動自在に架設されていて、固定用回動操作部6を回動して係止ピン15に切欠案内溝14を被嵌し、係止ピン15を移動することで固定用回動操作部6が係止ロックされ、再び係止ピン15を戻り移動することで係止ピン15から切欠案内溝14が脱して固定用回動操作部6が戻り回動できるように構成している。
【0025】
即ち、本実施例では、柱状部9の先端部側を上方,基端部側を下方として説明すれば、固定用回動操作部6の回動先端部に側縁から切欠して下方への係止ピン15の移動を許容するL字状の切欠案内溝14とし、固定用回動操作部6を下方へ回動して柱状部9の収納部10に収納することで、切欠案内溝14に係止ピン15が挿入され、係止ピン15を係脱移動用溝16を介して切欠案内溝14内で下方へ移動することで係止ロックされ、再び係止ピン15を上方へ戻り移動されることで、切欠案内溝14から係止ピン15が外れ得る状態となり、固定用回動操作部6を戻り回動させて、抱持板部5を緩めることができるように構成している。尚、この係止機構7にバネなどを用いて適所に付勢力が生じるように設計しても良い。
【0026】
従って、柔軟な断熱材や保護材を被嵌した配管2であっても、単にレバー(固定用回動操作部6)を回動して係止ピン15を係止移動するだけで、この配管2をしっかりとバンド(抱持板部5)で締め付け抱持固定ロックできることとなる。
【0027】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0028】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、容易な構成で簡単に配管を着脱でき作業性に秀れると共に、取り付け時には配管を締め付け抱持でき、多少の配管の径の違いに対応できたり、あるいは断熱材付きの配管であっても、これを締め付け抱持して、固定が甘くなることなく強固に支持固定できる画期的な配管支持金具を提供することとなる。
【0029】
また、請求項2記載の発明においては、簡易な構成にして前記作用・効果が確実に発揮される本発明を一層容易に実現できる実用性に秀れた画期的な配管支持金具となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の説明斜視図である。
【図2】 本実施例の説明分解斜視図である。
【図3】 本実施例の配管固定前の説明平面図である。
【図4】 本実施例の配管固定途中の説明平面図である。
【図5】 本実施例の配管締め付け抱持固定時の説明平面図である。
【図6】 本実施例の配管締め付け抱持固定時の説明正面図である。
【図7】 本実施例の背面側一部の説明斜視図である。
【符号の説明】
1 固定部
2 配管
3 添設部
4 抱持固定機構
5 抱持板部
6 固定用回動操作部
7 係止機構
8 取付部
9 柱状部
10 収納部
Claims (2)
- 固定部に配管を添設する添設部を設けると共に、この配管を抱持固定する抱持固定機構を設けた配管支持金具であって、前記配管を抱持する湾曲自在な帯板状の抱持板部の一端部を前記固定部に設け、この抱持板部の他端部を少なくとも前記固定部に回動自在に設けた固定用回動操作部に設け、この固定用回動操作部を回動して前記抱持板部を引動することで、前記添設部に添設した前記配管が前記抱持板部により締め付け抱持される位置を係脱自在に係止保持して前記配管を締め付け抱持固定する係止機構を設けて、前記抱持固定機構を構成し、前記固定部の一側を前記添設部とし、この固定部の反対側に前記固定用回動操作部が回動収納し得る収納部を設け、前記固定部の端部に基端部を枢着した前記固定用回動操作部を回動して前記固定部と重合状態にして前記収納部に収納し、且つ前記係止機構によりこの回動収納状態を係止保持することで、前記固定部の添設部に添設した前記配管が、前記固定用回動操作部の回動により引動湾曲した前記抱持板部により締め付け抱持固定されるように前記抱持固定機構を構成したことを特徴とする配管支持金具。
- 前記固定部は、所定位置に取付固定する取付部に柱状部を設けた構成とし、この柱状部の一側を前記添設部とし、この柱状部の反対側に前記固定用回動操作部が回動収納し得る収納部を設けて、この柱状部に基端部を枢着した前記固定用回動操作部を回動して前記柱状部の収納部に回動収納し得るように構成すると共に、この固定用回動操作部の先端部と収納部とに係脱自在に係止可能な前記係止機構を設け、この固定用回動操作部が前記収納部に収納させると共に、前記係止機構によりこの回動収納状態を係止保持することで、前記柱状部の添設部に添設した前記配管が、前記固定用回動操作部の回動により引動湾曲した前記抱持板部により締め付け抱持固定されるように前記抱持固定機構を構成したことを特徴とする請求項1記載の配管支持金具。
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