JP4251896B2 - 角パイプの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ等の事務機器の軸部材として使用される金属製角パイプの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ等の事務機器の軸部材として金属製角パイプが使用されている。この金属製角パイプの製造方法としては、(1)金属板材を角形に折り曲げて角部となる突き当て部を溶接して製造する方法(特許文献1参照。)、(2)金属板材から造管された丸パイプを、その内側に角形の中芯を挿入しもしくは挿入しないで、外側に角形のダイスを固定しておいて、塑性変形を伴って引き抜く方法、(3)金属板材から造管された丸パイプの外辺に十字に配置したローラダイスを押し当てて押し出す方法、この場合は丸パイプの周長と角パイプの周長が等しくなるようにして塑性変形を伴わないようにする。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−238520号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の方法のうち(1)の方法は、加工工程が多くコスト的に量産には向かなかった。(2)の方法は、極端な塑性変形を伴うため、材料の加工硬化、ねじれ、曲がりが発生し、直線度が得にくく歩留りが悪いと言う問題があった。(3)の方法は、丸パイプの外周長と角パイプの外周長を等しくする必要があるが、実際は、丸パイプの外周長(外径)にバラツキがあるため、十字に配置されたローラダイスに均一に押されないことがある。そのため、角パイプの対辺にタレ込みおよび膨れ、対角バラツキによる菱形、対角Rのバラツキ等が発生しやすく、精度の高い極薄肉角パイプの製造が難しかった。
そこで、本発明は丸パイプから高精度の角パイプを低コストで量産できる角パイプの製造方法を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで上記課題を解決するために、請求項1の発明は、製造後の角パイプの周長よりやや長い周長をした丸パイプの内側に断面形状が円形から角形に変化する中芯プラグを挿入しかつ該中芯プラグを軸方向に支持し、前記丸パイプの外側の前記中芯プラグの中間位置に十字状に配置されたローラダイスを押し当ててパイプを通過させることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、製造後の角パイプの周長よりやや長い周長をした丸パイプの内側に断面形状が円形からN角形(Nは3または5以上の整数)に変化する中芯プラグを挿入しかつ該中芯プラグを軸方向に支持し、前記丸パイプの外側の前記中芯プラグの中間位置にN個の辺ごとに放射状に配置されたローラダイスを押し当ててパイプを通過させることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または2の角パイプの製造方法において、前記角パイプを製造する工程の前に、板材を従動ローラ等により筒状に成形して溶接する造管工程を配置し、該造管工程の後部の引取機により丸パイプを前記ローラダイス方向へ押し出すことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1または2または3の角パイプの製造方法において、前記角パイプを製造する工程の後に、製造された角パイプの捩じれおよび曲がりを矯正する矯正工程を連続して配置したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の角パイプ製造工程の前に配置される造管工程を示す図である。図において、Sは材料となる金属の板材であり、両側から複数のエントリーガイド1およびサイドロール2により所定レベルに案内されながらMCナイロンダイス3を通過して次第に断面形状が円形に成形されていく。さらに、サイジングロール4を通過して所定寸法に成形される。次いで、前後をスクイズロール5,7により絞りこまれた状態で、溶接機6により端部が突き合わせ溶接され丸パイプPとなる。ここで、丸パイプPは溶接により加熱されて高温になっているので冷却筒8により冷却される。次いで、丸パイプPは両側からベルト9により挟まれて、後方の角パイプ製造工程へ送り込まれる。なお、丸パイプPの周長は、後工程で製造される角パイプの周長よりもやや大きく形成されている。
【0010】
図2は、図1の造管工程および造管工程のベルト9の後方に配置される角パイプ製造工程を示す図である。図中、左上に示した斜視図のように、板材Sは造管工程を右方向に移動するにつれて円形に成形され、中程の位置で溶接されて丸パイプPとなる。この丸パイプP内には、造管工程の前方位置の支持台11により、ピアノ線等のワイヤ12を介して、中芯プラグ13が支持されている。ワイヤ12は溶接位置部分が熱保護のため保護管14に覆われている。中芯プラグ13は、その前部の断面形状が丸パイプPの内径に等しい円形に、後部の断面形状が製造する角パイプの内側形状に等しい四角形に形成され、その中間部は円形から四角形に次第に変化していく形状に形成されている。
【0011】
この中芯プラグ13の中間部の外側の丸パイプPのさらにその外側には、中芯プラグ13の後部の四角形の各辺ごとに対応して、フラットな面をした4個のローラダイス15が押し当てられている。丸パイプPは、図中の中芯プラグ13の位置の少し手前(左側)部分で図示しないベルト9により、前方に押し出されているため、丸パイプPが中芯プラグ13とローラダイス15の間を通過していくことにより、角パイプQに成形される。なお、図示しないが、中芯プラグ13とローラダイス15の前方には、製造された角パイプQの捩じれおよび曲がりを矯正する矯正工程が連続して配置されており、成形過程で発生した捩じれおよび曲がりが矯正される。また、図示しないが造管工程の前方位置の支持台11の部分には、ワイヤ12に支持された中芯プラグ13の軸方向の位置を調整をするための調整機構が設けられている。
【0012】
図3は、図2の角パイプ製造工程で用いられる中芯プラグ13の形状を示す図である。図aに示されるように、前部の断面形状が円形であり、その外径Aは丸パイプPの内径に等しい。また、図cに示されるように、後部の断面形状は、各角部に僅かの丸みを有する正方形であり、1辺の長さBは角パイプQの内側寸法と等しい。ここで、図cにおける対角線の寸法をCとすると。各寸法A,B,Cの関係は、B<A<Cとなる。前部の円形と後部の正方形の中間の断面形状は、互いの形状に次第に変化していく形状とする。
【0013】
なお、上述した実施形態では、四角形の角パイプを製造する場合について説明したが、同様に、他の形状、例えば、三角形、五角形、六角形、八角形等の角パイプを製造することも可能である。その場合は、中芯プラグの後部の形状をその多角形の形状とし、外側のローラダイスを各辺ごとに配置して押しつけることで、その形状の角パイプが製造される。
また、上述した実施形態では、造管工程、角パイプ製造工程および矯正工程を連続して配置しているが、それらを分断して個別に実施するようにしても良い。
【0014】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、丸パイプの周長を角パイプの周長よりやや長くして成形することで、塑性変形も僅かとなり材料の加工硬化、ねじれ、曲がりの発生が少なくなり、十分な直線度が得られ歩留りが向上する。
【0015】
また、丸パイプの内側に断面形状が円形から四角形に変化する中芯プラグを挿入し、その外側を辺ごとに放射状に配置されたローラダイスを押し当ててパイプを通過させることで内外両面が押圧されて角パイプに成形されるため、角パイプの対辺に発生していたタレ込みおよび膨れ、対角バラツキによる菱形、対角Rのバラツキ等も少なくなり、精度の高い極薄肉角パイプの製造が容易となる。
【0016】
さらに、角パイプを製造する工程の前に、板材を従動ローラ等により筒状に成形して溶接する造管工程を配置し、その造管工程の後部の引取機により丸パイプをローラダイス方向へ押し出すことにより、造管工程と角パイプ製造工程が連続し、それにより生産性が向上し、コストダウンが可能となる。
【0017】
またさらに、角パイプを製造する工程の後に、製造された角パイプの捩じれおよび曲がりを矯正する矯正工程を連続して配置したことにより、板材から角パイプの完成品への一貫生産が可能となり、同様に、生産性が向上し、コストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角パイプ製造工程の前に配置される造管工程を示す図である。
【図2】図1の造管工程およびその後方に配置される角パイプ製造工程を示す図である。
【図3】図2の角パイプ製造工程で用いた中芯プラグの形状を示す図である。
【符号の説明】
1 エントリーガイド
2 サイドロール
3 MCナイロンダイス
4 サイジングロール
5 スクイズロール
6 溶接機
7 スクイズロール
8 冷却筒
9 ベルト
11 支持台
12 ワイヤ
13 中芯プラグ
14 保護管
15 ローラダイス
P 丸パイプ
Q 角パイプ
S 金属板材
Claims (4)
- 製造後の角パイプの周長よりやや長い周長をした丸パイプの内側に断面形状が円形から四角形に変化する中芯プラグを挿入しかつ該中芯プラグを軸方向に支持し、前記丸パイプの外側の前記中芯プラグの中間位置に十字状に配置されたローラダイスを押し当ててパイプを通過させることを特徴とする角パイプの製造方法。
- 製造後の角パイプの周長よりやや長い周長をした丸パイプの内側に断面形状が円形からN角形(Nは3または5以上の整数)に変化する中芯プラグを挿入しかつ該中芯プラグを軸方向に支持し、前記丸パイプの外側の前記中芯プラグの中間位置にN個の辺ごとに放射状に配置されたローラダイスを押し当ててパイプを通過させることを特徴とする角パイプの製造方法。
- 請求項1または2に記載の角パイプの製造方法において、
前記角パイプを製造する工程の前に、板材を従動ローラ等により筒状に成形して溶接する造管工程を配置し、該造管工程の後部の引取機により丸パイプを前記ローラダイス方向へ押し出すことを特徴とする角パイプの製造方法。 - 請求項1または2または3に記載の角パイプの製造方法において、
前記角パイプを製造する工程の後に、製造された角パイプの捩じれおよび曲がりを矯正する矯正工程を連続して配置したことを特徴とする角パイプの製造方法。
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