JP4250791B2 - 抄紙用内添剤及び内添紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水性、撥水性、耐油性、撥油性、低摩擦性、滑り性、帯電防止性等の機能を付与、及び乾燥強度、湿潤強度等の紙力を向上させる化合物に関わり、その化合物を水に溶解させてなる内添薬剤、及びその内添紙に関するもので、各種包装用紙、建装用紙、具体的には、冷凍食品用、テイクアウト食品用紙トレイ、紙カップ、耐水段ボール、インスタント食品用紙容器、化粧紙等に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
近年、これまでの環境負荷型技術から環境保全への技術転換が世界中で巻き起こっている。その一つとして、有限な資源である石油由来のプラスチック材料から、天然再生資源であり無尽蔵にある木材セルロースが注目され、例えば、従来、発泡ポリスチレン等の合成樹脂を使用した容器に代わり、紙容器の需要が増してきている。さらに、製紙業界では故紙の再利用が活発に行われること、他の可燃性のゴミと一緒になって、低い燃焼熱から炉を傷めずにサーマルリサイクルによってエネルギーに変換可能であること等の理由からその需要はますます増加する傾向にある。
【0003】
しかし、紙は、プラスチック材料に比べ劣る物性があり、中でも紙はセルロース繊維が水素結合したものである為、繊維間に容易に水が入り込み耐水性に問題がある。また耐油性も低い。
【0004】
従来、耐水性や耐油性等の機能を紙に付与する方法としては、紙を抄紙する際に、機能性を付与する薬剤をパルプ原料に添加(内添)する方法と、抄紙された紙に含浸(外添)する方法に分けられる。
【0005】
紙に高度の耐水性、耐油性を付与させる方法としては、PE(ポリエチレン)やPET (ポリエチレンテレフタレート)等のプラスチックフィルムをラミネートしたり、前記の含浸(外添)方法では、アクリル樹脂やオレフィン樹脂等を使用するが、これらの場合、紙の端面からの浸水や浸油を生じてしまう欠点を有している。
【0006】
それに対して内添方法では、パルプの構成成分であるセルロース分子のアニオン性基(酸素原子)へイオン的吸着力によって結合する為、セルロース分子の親水基を効率的に封鎖し、且つ全層に渡って容易に改質できる為、外添法の場合と比較して、耐水性、耐油性の低下は起こらない。しかし、内添薬剤の必須条件として、水に可溶か、或いは分散化可能である必要があり、また、セルロース分子へのアニオン性基にイオン的に吸着できるイオン的極性基が必要と考えられる。その極性基が、セルロース分子と同じアニオン性の場合には、硫酸アルミニウム等の金属塩や各種カチオン性分散剤、あるいは高分子量凝集剤等によってセルロース分子に吸着させている。しかし、硫酸アルミニウム等の金属塩が紙中に含まれていると、経時的に、セルロース繊維を侵食したり、その他の薬剤に関しても、条件検討や作業性の手間が係るので、カチオン性基を有した内添薬剤が、定着量の制御で容易な為好ましいと言える。
【0007】
このような紙の抄紙・抄造条件を満たした、耐水性、耐油性、湿潤紙力増強性等を付与する薬剤としては、これまで、いくつかの薬剤が提案されている。しかし、耐水性(撥水性、湿潤紙力増強性)と耐油性(撥油性)を兼ね備えた内添薬剤となると数少ないと言える。
【0008】
古くから使用されている内添剤としては、ロジンやアルキルケテンダイマー( AKD) 等のサイズ剤、カチオンデンプンやポリアクリルアミド(PAM )等の乾燥紙力増強剤、エポキシ化ポリアミドポリアミンやジアルデヒドデンプン等の湿潤紙力増強剤等が挙げられるが、今後展開が予想される各種用途に対して十分な物性とは言えない。
【0009】
最近では、フッ素系の薬剤や、シリコーン系の薬剤を使用したものがあるが、薬剤が高価であったり、また、本来、水に溶けない薬剤を、水に可溶化させる為に、親水基を導入してもカチオン性基がなく各種歩留まり向上剤や定着剤の併用が必要であったり、または親水基を導入せず界面活性剤等を使用して、水に分散化、或いは乳化したりするが、パルプへの吸着性が低く、定着量の増加に低い限界がある為、高い耐水性や耐油性が望めず、白水中へ薬剤が流出し、公害対策から排水処理における回収操作や設備が必要な場合が多い。
【0010】
例えば、シリコーン、或いはオルガノポリシロキサンを繊維処理剤として使用した従来技術としては、特開昭57-111354 号公開のオルガノポリシロキサンと有機重金属( Ti、Ge、Zr) エステル類を非イオン系又はカチオン系界面活性剤によって水に分散化させて、撥水性、柔軟性、防しわ性、伸長回復性を付与させる繊維処理剤や、特開平9 ―16333 号公開のエポキシ基を有するオルガノポリシロキサンとアミノ基を有するオルガノポリシロキサンの混合物を、自己乳化、或いは乳化剤によりエマルジョンにして、帯電防止性、吸湿性、吸汗、柔軟性を付与させる繊維処理剤があるが、紙への含浸剤、又は表面コート剤の用途性が強く、内添薬剤としては、界面活性剤(或いは乳化剤)による分散化方法である為、水に分子レベルで可溶化、又は自己乳化してないことから、パルプ繊維へ有効な定着性は考慮されていない。シリコーンに親水基を導入する方法としては、特開平6-302 号公開のポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルのような泡抑制剤(消泡剤)等があるが、非イオン性の為、内添薬剤としてパルプ繊維には定着しない。
【0011】
ポリエチレンイミン(以下PEIと記す)を繊維処理剤として使用した従来の技術としては、特開昭58-120 879号や特開昭59-173378 号で直鎖状、或いは分岐状のPEIとアルキレンオキシドを付加反応させたものに、エチレン性不飽和単量体をミハエル付加反応しケン化した両性型高分子化合物を使って、帯電防止性を付与する繊維処理剤にしたり、特開昭58-162682 号公開のポリエチレンイミンにモノエポキシ化合物を反応させた反応生成物からなる水分散性接着剤、特開昭60-9995 号のアニオン性ラテックスとPEI水溶液または多価金属塩水溶液とを混合し、凝集粒子として形成させた強度向上、耐水性、耐熱性、柔軟性を付与する内添薬剤、特開昭63-42997号のPEIと澱粉の混合物により高乾燥強度を付与する内添薬剤、特開昭63-282395 号のPEIとアルキレンオキシドを付加反応させた製紙用サイズ剤等があるが、本発明のPEIにシリコーンをハイブリッド化させた耐水性、耐油性などを向上させる内添薬剤に関するものはない。
【0012】
また、特開平9-169817号では、1 級、2 級または3 級アミノ基又はアンモニウム基を有する水溶性高分子化合物とエポキシ基を有する含ケイ素化合物が結合しているケイ素含有水溶性高分子化合物の特許が公開されているが、本発明の内添薬剤は、アミノ基含有水溶性高分子を分岐状ポリエチレンイミンに、含ケイ素化合物を片末端変性シリコーン高分子に特定したものであり、また、特開平9-16918 号の含ケイ素化合物は、明細書の中で含ケイ素化合物の具体式としては、シリコーン高分子の構造的特徴であるSiO2 繰返し構造を持たない、即ちジアルキルポリオルガノシロキサン構造ではなく、各種シランカップリング剤に相当し、例示された中にも、シリコーン高分子は記載されていない。
【0013】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、耐水性、撥水性、耐油性、撥油性、低摩擦性、滑り性、帯電防止性等の機能を付与したり、湿潤強度等の紙力を向上させることのできる機能性化合物、及びその化合物を水に溶解させてなる内添薬剤、及びその内添紙を提供することを目的とする。強カチオン性基を有している為、パルプ繊維とイオン的に吸着力が高く、定着量の制御が容易で、分子レベルで水に溶解が可能であり、優れた耐水性、耐油性を付与する内添薬剤と、その内添紙を提供でき、各紙包装用紙、建装用紙、具体的には、冷凍食品用、テイクアウト食品用紙トレイ、紙カップ、耐水段ボール、インスタント食品用紙容器、化粧紙等に好適に使用される。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく研究した結果、海外では、湿潤紙力増強剤として使用され、国内では、主に排水の凝集処理剤として使用さている分岐状ポリエチレンイミンと、撥水性、撥油性、滑り性、柔軟性、帯電防止性の高いシリコーンでエポキシ基を片末端に有したものを、ポリエチレンイミン中の第1級、及び第2級アミノ基と片末端エポキシ変性シリコーン中のエポキシ基を開環付加反応させて、分子レベルで水に可溶化することができた。また、分岐状ポリエチレンイミン構造の高いカチオン性から、抄紙、或いは抄造の際にパルプ繊維へ定着量の制御が容易であり、高い耐水性を与えることが出来た。
【0015】
請求項1記載の発明は、
下記一般式1で表わされる分岐状ポリエチレンイミンの第2級アミノ基、或いは第1級又は第2級アミノ基の両方と片末端エポキシ変性シリコーンがグラフト化された構造を有する水可溶性の機能性化合物を、水に溶解させてなることを特徴とする抄紙用内添薬剤である。
一般式1
【化5】
(式中、x、y、pは1以上の整数、nは1以上の整数、mは0以上2以下の整数、R1 は水素、又はアルキルを示し、R2は炭素数1以上のアルキル基を示し、R2中の炭素原子とR1が結合して飽和炭素環を形成しても良い。R3とR4は同一、又は相異なって炭素数1以上のアルキル基を示し、Zは、直接結合又は酸素原子を示す。)
【0016】
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の抄紙用内添薬剤において、前記機能性化合物が、下記一般式2で示される分岐状ポリエチレンイミンの第2級アミノ基、或いは第1級と第2級アミノ基と、下記一般式3で示される片末端エポキシ変性シリコーンのエポキシ基が開環付加反応して、下記一般式4で示されるシリコーンがグラフト化されて得られたものであることを特徴とする。
一般式2
【化6】
(式中、x、y、pは1以上の整数)
一般式3
【化7】
(式中、nは1以上の整数、R1は水素、又はアルキル基を示し、R2は炭素数1以上のアルキル基を示し、R2中の炭素原子とR1が結合して飽和炭素環を形成しても良い。R3、R4は同一、又は相異なって炭素数1以上のアルキル基を示し、Zは、直接結合又は酸素原子を示す。)
一般式4
【化8】
(式中、x、y、pは1以上の整数、nは1以上の整数、mは0以上2以下の整数、R1は水素、又はアルキルを示し、R2は炭素数1以上のアルキル基を示し、R2中の炭素原子とR1が結合して飽和炭素環を形成しても良い。R3、R4は同一、又は相異なって炭素数1以上のアルキル基を示し、Zは、直接結合又は酸素原子を示す。)
【0017】
請求項3記載の発明は、
請求項2記載の抄紙用内添剤において、前記一般式2の分岐状ポリエチレンイミンと一般式3の片末端エポキシ変性シリコーンの混合比率として、分岐状ポリエチレンイミン中の第1級アミノ基と第2級アミノ基の活性水素のモル数とエポキシ基のモル数が1:0.5〜1.0の範囲であることを特徴とする
【0019】
請求項4記載の発明は
請求項1乃至3のいずれかに記載の抄紙用内添薬剤を、内添して、前記水可溶性の機能性化合物を含有することを特徴とする内添紙である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の分岐状ポリエチレンイミン(以下BPEIと記す)と片末端エポキシ変性シリコーンの付加反応体は、水に容易に溶解させることが可能であり、その内添薬剤水溶液を紙の抄造の際に、パルプスラリー中に添加(内添)するだけで、通常の製紙工程で経る乾燥工程によって、耐水性(低吸水率、高wet /dry )、耐油性、などの特性を有した機能紙を作製することが出来る。
【0021】
本発明の内添薬剤の構造について説明すると、BPEI構造は、内添の際のパルプ繊維への吸着サイトであり、且つ湿潤強度等の紙力向上の効果を発現させ、BPEIにグラフト化されたシリコーン構造は、シリコーンの特徴である撥水性、撥油性、低摩耗性、滑り性、帯電防止性、柔軟性などを付与する。特に、撥水性に関しては、BPEIがパルプ繊維上のアニオン性を帯びた親水性の酸素原子に電気的吸着力によって封鎖し、且つグラフト化されたシリコーン分子鎖がその部位で撥水性を発現させる為に、非常に有効に働く。
【0022】
本発明の内添薬剤の原料であるPEIは、分岐状のPEIに特定しているが、その理由として、線状のPEI( LPET) は、結晶性が高い為、有機溶媒や水に溶け難く、BPEIに比べて合成法が複雑でコストが高いことが挙げられる。また、エポキシ基と付加反応が可能な他のポリアミン類として、ポリ( アリルアミン)(PAAm)やその誘導体、ポリ( ビニルアミン)(PVAm) やその誘導体があるが、1 級アミノ基のみ有した構造であり、カチオン性が劣り、エポキシ基との反応性が低く、付加反応させる場合には、塩基性の触媒を必要とするからである。即ち、本発明の内添薬剤の原料であるBPEIは、1 級アミノ基の他に2 級、3級アミノ基も有している為、カチオン性の高い2 級アミノ基とエポキシ基が、無触媒下で容易に反応し、さらに、3 級アミノ基の触媒効果もあって1 級アミノ基もエポキシ基との付加反応が起こり易いと考えられる。
【0023】
また、本発明の内添薬剤の原料となるBPEIは、エポキシ基と反応させる為、反応条件を考慮に入れると水を含まないBPEIが望ましい。BPEIは、現在、工業的に、モノエタノールアミンを触媒存在下、脱水閉環して得られるエチレンイミンを開環重合させている。その為、合成されたBPEIの分子量が大きくなると、BPEIの高カチオン性による水和作用と相加して、脱水が困難になってくる。市販のBPEIで、水をほとんど含まないものは分子量約300〜10、000のものであり、本発明の内添薬剤の合成は、この分子量範囲のもので主に行ったが、外資系企業からは、分子量500万位のものも市販されており、水を含んだ反応系でも、BPEIとエポキシ基の反応は可能であることから、本発明の内添薬剤に関してBPEIの分子量に特に制限はしないが、内添薬剤の製造の簡便性から言うと、水をほとんど含まないものが適していると言える。
【0024】
本発明の内添薬剤のもう一つの原料である片末端エポキシ変性シリコーンは、その分子構造の末端にエポキシ基を一つ有している為、BPEIの1 級、或いは2級アミノ基に付加反応してグラフト化を起こす。本発明の内添薬剤の原料となる片末端エポキシ変性シリコーンの平均分子量は、通常500〜10、000位で、標準としては1、000〜5、000が好適である。それは、片末端エポキシ変性シリコーンの平均分子量が小さ過ぎると、シリコーン特性が十分に発現せず、また平均分子量が多き過ぎると、水に対する溶解性が低くなって、さらに、BPEIとハイブリッド化された本発明の内添薬剤のBPEI部位によるパルプ繊維への定着性が下がる為である。
【0025】
さらに、本発明の内添薬剤の合成方法としては、原料であるBPEIの高粘性を低下させて反応試剤と混合させやすくする為に、有機溶媒に溶解させると良い。用いる有機溶媒としては、BPEI と片末端エポキシ変性シリコーンを溶解させるものあれば良く特に限定はされないが、内添剤に利用する場合、排水処理を考慮したものが良い。但し、BPEIは高カチオン性の為、溶解可能な溶剤は水やアルコール類、アセトン類が一般的と言える。本発明の内添薬剤の合成に際しては、エポキシ基と反応し難い第3アルコールであるイソプロパノールにBPEIを溶解させて片末端エポキシ変性シリコーンと混合することにより、無触媒下で反応させた。
【0026】
反応条件としては、室温下で反応を行うよりも、加熱させた方がPEIの1 級、2 級アミノ基と変性シリコーンのエポキシ基は反応し易い。また、PEIと片末端エポキシ変性シリコーンの反応モル比は、PEIのアミン価と1 級、2 級、及び3 級アミノ基の構成比から、PEIの1g中に含まれる1 級、2 級アミノ基の活性水素のモル濃度を求め、それに等モル濃度以下の片末端エポキシ変性シリコーンを反応させることが良い。未反応の変性シリコーンは水に不溶で水中で相分離を起こし、内添しても、パルプ繊維に定着せず白水中に流出し、排水処理が必要となる為である。
【0027】
本発明で使用するパルプは、針葉樹、又は広葉樹、さらにはワラのような植物性パルプでも良く、漂白又は未漂白状態の亜硫酸パルプ又はクラフトパルプ、砕木パルプ、故紙、熱機械パルプ(TMP)又は化学熱機械パルプ(CTMP)等を単独に、或いは2 種類以上併せて用いる。
【0028】
本発明の機能紙は、前記の同じく本発明の内添薬剤をパルプスラリー中に内添し、抄紙・抄造、プレス工程、ヤンキードライヤー乾燥を経て作製したものである。紙の坪量は、特に制限はないが、30〜200g/m 2 位の紙から、600g /m 2 位の厚紙でも可能と考えられる。
【0029】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき、さらに具体的に説明する。
【0030】
<製造例1>
BPEI( 日本触媒(株)製、商品名;エポミンSP-200、分子量;約10.000) のN.V.=20wt %のイソプロパノール溶液を作製し、商品物性データのアミン価とアミン構成比から、エポミンSP-200の1g当たりの1 級、2 級アミノ基のモル濃度を求め、エポミンSP-200の20wt%イソプロパノール溶液を39.40g (正味:7.88g)[1級、2 級アミンの活性水素モル濃度;1.0mmol] と、片末端エポキシ変性シリコーン(チッソ(株)製、商品名;FM-0511 、平均分子量;1.000 )をほぼ同モル濃度の1g(約1.0mmol )を混合し、約80℃の油浴で10分間攪拌し反応させた。その反応生成物を、水道水(約847.6g )で希釈し、本発明の内添薬剤(N.V.=1.0wt %)の薄白透明水溶液を得た。
【0031】
<製造例2>
製造例1の反応条件で約80℃の油浴で10分間攪拌する所を、室温下で10分間攪拌に代えた以外、前記製造例1 と同様にした。N.V.=1.0wt %水溶液は透明であった。
【0032】
<比較製造例1>
本発明のBPEIハイブリッド化効果を確認する為に、BPEIの分子構造に類似したアルキレンアミン類(H 2 N − (CH2 CH2 NH) n −H)としてトリエチレンテトラミン(n=3)をPEIの代わりに使用した。トリエチレンテトラミン( 東京化成(株)製) を0.029 g(1級、2 級アミン の活性水素モル濃度で1mmol)、片末端エポキシ変性シリコーン(チッソ(株)製、商品名;FM-0511 、平均分子量;1.000 )を同モル濃度の1g(1mmol)を混合し、約80℃の油浴で10分間攪拌し反応させた。その反応生成物を、水道水(約100g)で希釈した所、凝集してしまい、水に分散或いは溶解させることは不可能であった。
【0033】
<比較製造例2>
比較製造例−1のアルキレンアミン類(H 2 N − (CH2 CH2 NH) n −H)としてペンタエチレンヘキサミン(n=5 、東京化成(株)製) を0.033 g(1級、2 級アミンの活性水素モル濃度で1mmol)に代えた以外、前記比較製造例−1と同様にした所、凝集してしまい、水に分散或いは溶解させることは前記比較製造例1と同様に不可能であった。
以上のように、本発明の内添薬剤の原料であるBPEIの類似構造を持ち、分子量の小さいアルキレンアミン類と片末端エポキシ変性シリコーンのハイブリッド化体は水に対して分散或いは溶解が不可能であり、水中で凝集してしまうことから、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド化内添薬剤でのアミン基含有水溶性高分子をBPEIに特定した意義を確認した。
【0034】
<比較製造例3>
食品の直接包装紙から産業包装紙まで幅広く使用されている実績を有する市販のフッ素系撥水耐油内添剤AG―530(旭硝子(株)製;N.V.=15wt%)10gを水140gに混合攪拌して、N.V.=1wt%の透明水溶液を作製した。また、AG―530はアニオン性の為、専用のカチオン性定着剤であるS―45(旭硝子(株)製;N.V.=15wt%)10gを水140gに混合攪拌して、N.V.=1wt%の透明水溶液を作製した。
【0035】
次に、本発明の内添薬剤による内添紙について説明する。
原料パルプは、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)抄紙用原料を、JIS ‐P8209 『パルプ試験用手すき紙調整方法』に準拠して離解し、JIS ‐P8121 『パルプのろ水度試験方法』に準拠したカナダ標準ろ水度試験方法で350ccの叩解度のものを水で希釈して、0.4wt %濃度のパルプスラリーを調整した。これに、以下に示す実施例1,2、の本発明のPEI /シリコーンハイブリッド化内添薬剤による内添紙、または比較例1〜4の内添薬剤による内添紙を作製した。以下にその実施例を示す。
【0036】
<実施例1>
製造例1で調整した本発明の内添薬剤1wt %水溶液を、適用例で調整した0.4wt %のパルプスラリーに、固形分換算で対絶乾パルプ重量比で各2wt %、4wt %、10wt%、20wt%
混合し5 分間攪拌後、標準型手漉き角型抄紙機で、坪量約60g /m 2 の内添紙を抄紙し、脱水プレス(3.5kgf/cm2 )を5 分間行い、ヤンキードライヤー(表面温度=約120 ℃)で乾燥させた。
【0037】
<実施例2>
製造例2で調整した内添薬剤1wt %水溶液を、適用例で調整した0.4wt %のパルプスラリーに、固形分換算で対絶乾パルプ重量比で10wt%混合し5 分間攪拌後、標準型手漉き角型抄紙機で、坪量約60g /m2の内添紙を抄紙し、脱水プレス(3.5kgf/cm2 )を5 分間行い、ヤンキードライヤー(表面温度=約120 ℃)で乾燥させた。
【0038】
<比較例1 >
比較例1としては、何も内添してない無添加紙を、同じ坪量で作製した。
【0039】
<比較例2>
比較例2 として、 BPEI( 日本触媒(株)製、商品名;エポミンSP-200、分子量;約10,000)のN.V.=20wt %のイソプロパノール溶液を、適用例で調整した0.4wt %のパルプスラリーに、固形分換算で対絶乾パルプ重量比で10wt%混合し、以下実施例と同じ要領で内添紙を作製した。
【0040】
<比較例3>
比較製造例1で調整した市販のフッ素系撥水耐油内添剤AG―530の1wt %水溶液と、カチオン系定着剤S―45の1wt %水溶液を、メーカー技術資料に基づく抄紙手順により内添紙を作製した。すなわち、適用例で調整した0.4wt %のパルプスラリーに、固形分換算で対絶乾パルプ重量比で0.3wt%になるように、S―45水溶液(N. V. =1 .0wt%)を添加し、 攪拌(約1.5分)後、対絶乾パルプ重量比で0.5wt%になるように、AG―530水溶液(N. V. =1 .0wt%)を添加し、 約1.5分攪拌し、以下実施例と同じ要領で内添紙を作製した。
【0041】
<比較例4>
比較製造例3で、AG―530水溶液(N. V. =1 .0wt%)の内添量を対絶乾パルプ重量比で1.0wt%に変えた以外、比較例3と同の操作を行い内添紙を作製した。
また、本例の内添量は、メーカー技術資料によれば、一般的なものと考えられる。
【0042】
各内添紙は、各物性評価を行う前に、JIS ‐P8111 に基づいて、20℃−65%RH環境下で24時間以上調湿を行った。
【0043】
<試験例−1>
各内添紙の耐水性を評価する目的として、吸水率を測定した。測定方法は、各内添紙を50×50mmの形状に裁断し、蒸留水へ1 時間浸水させ、浸水前の重量と浸水後の重量差により、下記式1から吸水率(含水重量率)を算出した。その結果を表−1に示す。
【0044】
【数1】
【0045】
【表1】
【0046】
上記、表1の結果から、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド化内添薬剤は、その内添量の増加と共に、吸水率が低下し、高い撥水性を示した。これは、本発明の内添薬剤中のBPEI構造部位が定着量向上の効果があること示している。また、対絶乾パルプ重量比で10wt%内添した実施例1と実施例2では、実施例1の方が吸水率が低く撥水性が高いことから、BPEIと片末端エポキシ変性シリコーンの反応において、加熱によって完全にハイブリッド化された方が、撥水性が高いことが判った。さらに、市販のフッ素系撥水耐油内添剤AG―530を内添した比較例3と比較例4の測定結果から、絶乾パルプに対して1.0wt%内添した比較例4は、比較的、低吸水率であったが、本発明の内添剤は、その添加量の増加とともに低吸水性と紙力も向上するのに対して、比較例3、4で使用した市販のフッ素系内添剤は紙力向上が望めないことを次に示す。
【0047】
<試験例−2 >
次に、各内添紙を、JIS-P8113 に基づいて、オートグラフ(島津製作所( 株) 製、島津オートグラフAG−500 A)を使用して、乾燥状態(20℃−65%RH)と湿潤状態(試験片を蒸留水中へ1時間浸水)における各々の破断強度を測定して、下記式2より湿潤破断強度/乾燥破断強度(wet /dry )を算出し、耐水性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0048】
【数2】
【0049】
【表2】
【0050】
上記、表2 の結果から、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド化内添薬剤は、その内添量の増加と共に、wet /dry と湿潤強度が向上し、高い耐水性を示した。wet /dry 向上は湿潤強度向上が主な原因で、本発明の内添薬剤は、湿潤強化剤としての効果が高いことが判った。それは、比較例2 のBPEI単体で湿潤強化させた内添紙のwet/dry よりも高いことからも明らかである。また、内添量増加と共に、wet /dry も向上することは、本発明の内添薬剤中のBPEI構造部位が定着量向上の効果があること示している。そして、対絶乾パルプ重量比で10wt%内添した実施例1と実施例2では、実施例1の方がwet /dry が高く耐水性が高いことから、BPEIと片末端エポキシ変性シリコーンの反応において、加熱によって完全にハイブリッド化された方が、耐水性が高いことが判った。さらに、市販のフッ素内添剤AG―530を内添した比較例3、4の測定結果から、内添量が増加すれば、wet /dry も向上するが、これは乾燥強度が大きく低下した為で、湿潤強度も若干低下している。従って、市販のフッ素内添剤には、低吸水性と紙力の両方を付与する効果は認められなかった。
【0051】
<試験例−3>
次に、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド化内添薬剤の紙への定着性を測定する為に、各内添紙中のSi( シリコーン) の定性分析を行った。詳細な測定方法を以下に示す。
【0052】
各内添紙サンプルを、凍結粉砕機(サンプルミルSK−500 型、協立理工(株)製)で粉末化した。粉砕時間は10分間とした。
【0053】
次に、ペレット成形機(MAEKAWA.TESTING.MACHINE.MFG.CO.,LTD) 中に粉末化した各内添紙サンプルを1.0g入れ、圧縮(20tf −5 分間) し、ペレット( Φ=40mm) を作製した。成形後、ペレット中の水分を除去する為に、デシケータ中に24時間以上静置し、蛍光X線分析用試料を作製した。
前記作製した各内添紙のペレットで、蛍光X線装置(リガク製システム3270)を使用してSi( シリコーン) の定性分析を行った。測定波長はSi‐K αである。測定結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
上記、表3の結果から、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド化内添薬剤は、その内添量の増加と共に、ほぼ比例してSi定着量が増加していることが、X線強度の増加量により判明した。そして、対絶乾パルプ重量比で10wt%内添した実施例1と実施例2では、実施例1の方がX線強度が高いことから、BPEIと片末端エポキシ変性シリコーンの反応において、加熱によって完全にハイブリッド゛化された方が、定着性が高いことが裏付けられた。
【0056】
【発明の効果】
本発明の機能性化合物とその内添薬剤は、湿潤紙力増強剤、或いは高カチオン性定着剤等の使用用途がある分岐状ポリエチレンイミン(BPEI)と撥水性、撥油性、低摩耗性、滑り性、帯電防止性、柔軟性などの特性を有する片末端エポキシ変性シリコーンを、BPEIの1 級、2 級アミノ基と変性シリコーンのエポキシ基の付加反応によりグラフト反応させた水溶性高分子である。
本発明の機能性化合物は、水溶性高分子であり、その化合物を水に溶解せしめてなる抄紙用内添薬剤に使用した際、特に、撥水性に関して、BPEIがパルプ繊維上のアニオン性を帯びた親水性の酸素原子に電気的吸着力によって封鎖し、且つグラフト化されたシリコーン分子鎖がその部位で撥水性を発現させる為に、非常に有効に働く。さらに、その撥水効果と相加して、BPEIの湿潤紙力増強効果が高まる利点を有している。また、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド内添薬剤のBPEI構造部位は、高カチオン性定着剤の特性を有していることから、抄紙の際、パルプ繊維に定着性が良く、定着量の制御も容易であり、白水中への流出もない内添薬剤を提供できる。
【0057】
従って、本発明のBPEI/シリコーンハイブリッド化内添薬剤による内添紙は、紙全層にわたって耐水性、耐油性等の特性を付与し、紙の表面と端面からの浸水、浸油に対して強い耐性があり、各種包装紙、食品包装紙、建装用紙、具体的には、冷凍食品用やテイクアウト食品用紙トレイ、紙カップ、耐水段ボール、インスタント食品紙容器、化粧紙等に使用することが出来る。
Claims (4)
- 前記機能性化合物が、下記一般式2で示される分岐状ポリエチレンイミンの第2級アミノ基、或いは第1級と第2級アミノ基と、下記一般式3で示される片末端エポキシ変性シリコーンのエポキシ基が開環付加反応して、下記一般式4で示されるシリコーンがグラフト化されて得られたものであることを特徴とする請求項1記載の抄紙用内添薬剤。
一般式2
一般式3
一般式4
- 前記一般式2の分岐状ポリエチレンイミンと一般式3の片末端エポキシ変性シリコーンの混合比率として、分岐状ポリエチレンイミン中の第1級アミノ基と第2級アミノ基の活性水素のモル数とエポキシ基のモル数が1:0.5〜1.0の範囲であることを特徴とする請求項2記載の抄紙用内添薬剤。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の抄紙用内添薬剤を、内添して、前記水可溶性の機能性化合物を含有することを特徴とする内添紙。
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